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きまぐれな日々

衆院選が終わって、私自身はまだ完全放電状態で、しばらく充電の時間が要りそうだが、8月31日付エントリ「衆議院選挙で民主党圧勝 ろくな議員が残らなかった自民党」のコメント欄では、高速道路無料化問題に関して、当ブログにコメントを下さる人同士での活発な議論が交わされているので、今日はこれに一切の論評を加えず、そのまま紹介したいと思う。なぜこんなお節介をするかというと、ブログの読者でもコメント欄にまで注意深く見てくださる方はごく少数であることを、3年間ブログを管理した経験から熟知しているからである。それではいただいたコメントを以下に投稿時刻順に紹介する。なお、高速道路無料化に関連しないコメントは割愛したが、ご了承願いたい。


(前略)
朝日は、「小沢支配」、「高速無料化・子供手当は民意に反している」などという切り口で早速、民主党の足を引っ張ってますよ。
どうしても、一般庶民に金を還元したくないんでしょうね。
高速といったって、一般道と別会計にするから「採算」云々が気になるので、もう作ってしまった国有インフラと考えれば、無料化して物流コスト削減に少しでも貢献してもらえばいいわけです。瀬戸内海の3本の大橋なんか、いつもガラガラなのはそれこそ無駄でしょう。
CO2増加というのも根拠はあいまいでしょう。一般道は代わりに空くわけですし、信号待ちのアイドリングがその分減るわけですから。一般道の長距離トラックなどが減れば、他の有害排気物質や、騒音公害なども緩和されるでしょうし。
共産や社民が反対するのは全く解せませんね。そういうところが、私がこの両党を評価できないところなのです。

2009.09.01 13:13 cube



私も高速道路無料化には疑問を感じます。

これについて、日経エコロミーの連載コラム「飯田哲也のエネルギー・フロネシスを求めて」の最新記事
「各党マニフェストを読む――総選挙後の環境エネルギー政策の行方<下>」
http://eco.nikkei.co.jp/column/iida/article.aspx?id=MMECcm001024082009の第2章「3周遅れvs周回遅れの高速道路無料化」http://eco.nikkei.co.jp/column/iida/article.aspx?id=MMECcm001024082009&page=2が納得いく反対理由を述べています。
結びの部分を転載します。

>高速道路を造り続ける料金プール制や民営化はもちろん見直すべきだが、有料制は堅持すべきである。ただし、それは「高速道路を造り続けるため」ではなく、温暖化を抑制し、公共交通を発達させ、地域社会を豊かにするための、まったく新しい料金体系として見直せばよい。たとえば料金の一部を地方の財源として組み入れ、地域社会をコンパクトシティに誘導するために、トラムや自転車道整備などの公共投資や、公共交通を拡充し安くするための経済支援に用いるといったことを考えてもよいのではないか。

尚、今回の飯田氏の記事は、環境問題だけでなく価値観や選挙制度の見直し(「2項対立」から「複雑系の熟慮政治」へ)まで及んでおり、全てにとても共感できるものでした。

2009.09.01 14:12 ぽむ



高速無料化すると、公共交通が衰退するという因果関係も?ですね。
瀬戸内のフェリーなど、淘汰される分野もあるでしょうが、逆に、高速バス網が安く、豊富になれば、マイカーを使わなくなるとかもありうるでしょう。
それから、無料化と、いくらかでも有料にするのとは料金所、検問所設置が交通渋滞要因になり、大きな差があります。
私は、作ってしまったインフラは出来る限り無料で開放し、使い尽くすことが一番経済的に合理的だと思いますね。

2009.09.01 14:56 cube



cubeさん

>瀬戸内のフェリーなど、淘汰される分野もあるでしょうが、
>逆に、高速バス網が安く、豊富になれば、
>マイカーを使わなくなるとかもありうるでしょう。

フェリーに限らず、鉄道網への影響も懸念されます。
特に地方在来線のように採算は取れていなくても、地域住民にとっての
不可欠の足となっているのですから、高速道路無料化によって鉄道利用客減による
事業縮小になった場合、
お年寄りなどの(とくに地方などご老人だらけ)交通弱者にとっての
痛手となります。
高速道路無料化によって恩恵を受けるのは、流通業界などを初めとする
産業界と、自動車ユーザーであって、自動車を利用していない、
自動車を利用できない人たちにとっては上記のようなデメリットが考えられます。
うちの実家の老親を見ていても分かりますが、買い物でも旅行でも
どこに行くにも自動車を使っていた親父が、70過ぎて体や運動神経が衰えるに従い、
遠距離運転が難しくなり、徐々に車に乗る回数が減り、鉄道への依存度が増しています。
高速バスを利用するにせよ、そのターミナルに行くまでは鉄道を使いますしね。
鉄道に取って代わるだけの高速バス網を充実させようと思ったら、
それこそ高速道路網が現状ではとても足りず、拡充に追われるでしょうね。
まさか通行料を無料化しつつ、新たな高速道路の建設を続けろとでもおっしゃるわけでも
ありますまい。
cubeさんの議論は、車社会を前提とした主張で、交通弱者への配慮が
まったく感じられないのですがいかがでしょう。
cubeさんはおそらく都市部にお住まいで、地方の必ずしも公共交通の
発達していないところに住む高齢者所帯、低所得層など、車に乗れない、
車に乗らない人たちのことを
あまり念頭に置かれていないのでは?

>朝日は、「小沢支配」、「高速無料化・子供手当は民意に反している」など
>という切り口で早速、民主党の足を引っ張ってますよ。

高速道路無料化は、各種世論調査でも否定的な意見が多数派です。
朝日の社説も、政策実行の優先順位を明確にせよという主張の元で、
この政策についても柔軟に見直すべきと言っているだけです。

まさかcubeさんは、300議席を超える大与党の政策なんだから、
“マスゴミ”は足を引っ張るようなことを言うなとでもおっしゃるのですか?

2009.09.01 15:47 フリスキー



>高速無料化すると、公共交通が衰退するという因果関係も?ですね。

これは、既に実施されている自民党の「高速道路週末1000円」で実証済みではないでしょうか。

CO2についても飯田氏が記事中で紹介している非営利シンクタンク環境自治体会議・環境政策研究会による分析「高速道路無料化・暫定税率廃止に起因する環境・社会影響」http://sltc.jp/file/2009/08/20090810_kosokumuryo.pdfによればCO2排出量が少なくとも年間980万トン増加、しかも、この報告は、都市間交通など長距離交通への影響のみを集計したものなので、国内全体では、 2~3倍に拡大する可能性があり、加えて公共交通手段の崩壊を招くことになれば、その分のCO2排出量の増加につながる可能性ありとなっています。

自民党政権は、公共土木工事に巨額の予算をつぎ込んできました。その中で特に優遇したのが自動車産業及び道路行政でした。新政権に求めたいのは自動車優遇政策を引き継ぐことではなく自動車がなくても暮らせる生活環境をつくることです。
飯田氏は「高速道路有料の現状は、皮肉にも「3周遅れ」のシステムが日本にもたらしてくれた未来型のシステムと考えるべきだ。」とも述べています。「欧米では高速料金無料化は当たり前。日本は遅れている」とは賛成者がよく言うことですが、環境重視の現在、むしろ「日本の有料システムこそ最先端」という考え方もできるのでは?
新自由主義にせよ二大政党制にせよ先をいった欧米で疑問の声が上がり始めているものをにわざわざ「欧米並みに」と追いかける愚行をくりかえすのはいいかげんにしたいものです。

とは言え、地域や各道路によって事情は異なるでしょうから、一律に無料化はだめとは言えない面もあるかもしれません。社民・共産にしてもやみくもに反対と言っているわけではなく、昨夜のNHKでも共産・市田氏は「優先順位で考えたら高速道路料金の軽減よりも福祉や教育なのではないか」と言ってましたが、これはもっともだと思います。

2009.09.01 16:44 ぽむ



高速道路の無料化には私は原則賛成派です。

理由としては…
1、道路利権を根絶できること
2、景気対策としては、定額給付金より様々な波及効果が見込めること。

3、今や生活の必需品たる自動車に関する過重な税制に対する見直しが期待できることです。
4、比較的短期間に政策効果が出ること。

鳩山新政権には、世論の圧倒的な支持を受けて誕生する以上、政権公約の根幹を見直すことは自殺行為と言えます。

様々な問題があると思いますが、『政権公約を反故にした』烙印を押されるよりは実行された方が日本にとっては良い結果になると考えます。

2009.09.01 18:15 葉隠



現代は、自動車は必需品とよく言われますね。
データを見ても、今や自動車の世帯保有率は約8割に達しています。
しかし、以下のURLのデータをご覧になってみてください。

http://www.jama.or.jp/lib/jamareport/100/01.html

所得階層別乗用車保有率を見ますと、低所得層では5割弱です。

また、ライフステージ別乗用車保有率を見ますと、
高 齢 期 = 子は(すべて)結婚して別居している世帯、
または子どもがいないか、単身で55歳以上の世帯 では、
微増してはいますが6割となっています。
ここでの高齢期の定義は55歳以上と低めに取っているので、
おそらく70代、80代となるとぐっと少なくなることは
間違いないでしょう。

これら、低所得層、高齢所帯にとって、
半数近い割合で自動車を持っていないのですから、
“今や自動車は必需品”という大前提の下での交通政策は、
弱者切捨ての発想になりかねません。
私が先の投稿で想定した高速道路無料化に伴うデメリットについて、
まずそれをかぶる人たちというのが、どういう地域の
どういう階層に多く発生するか
を考えてみる必要があると思います。

ぽむさんが以下のようにおっしゃっていますが、

>新政権に求めたいのは自動車優遇政策を引き継ぐことではなく
>自動車がなくても暮らせる生活環境をつくることです。

>飯田氏は「高速道路有料の現状は、皮肉にも「3周遅れ」の
>システムが日本にもたらしてくれた未来型のシステムと考えるべきだ。」
>とも述べています。「欧米では高速料金無料化は当たり前。日本は遅れている」とは
>賛成者がよく言うことですが、環境重視の現在、
>むしろ「日本の有料システムこそ最先端」という考え方もできるのでは?


この点は、大いに賛成ですね。
日本をアメリカのような自動車社会にする必要もないでしょう。
そもそもが地理的、文化的条件が全然違うのですから。
世界に冠たる日本の鉄道網を衰退させる必要性がどこにあるんでしょうかね。

2009.09.01 19:33 フリスキー



「3周遅れの日本が結果として未来型だった」というのは、ほとんどの人に納得できる話ではないでしょう。とにかく、一度、追いついてみなければ。
ましてや、CO2削減の音頭をとっている欧米が、高速無料ないし、はるかに低料金なのですから。
公共交通手段振興については、高速料金ではなく、ガソリン税にその補助金分を上乗せするとか、別に考えるべきでしょうね。これは道路建設のための「暫定税率」でなく、欧州と同レベルの料金にあわせるとか説得すれば、受け入れられるかもしれません。
まずは景気対策・内需拡大への潤滑油として物流コストを減らすことだと思いますね。

2009.09.01 20:33 cube



とりあえず高速の無料化或いは暫定税率の廃止は公的な「約束」です。
これを無意味に継続していた自民は許せませんし、国民的な合意も得ず、他に流用しようというのも反則でしょう。
新しい経費が必要であれば、充分な議論を経て別途新設すべきです。

地方の公共交通機関の衰退と言いますが、既に衰退しきっているという感があり、あてに出来ません。
高止まりしているガソリン税、自動車税などが、マジョリティとしての地方民の生活を圧迫し、貧困層の足を奪っているのでは。
自動車利用の利便性が向上することはプラスですし、そこをマイナスさせて公共交通へ強引にシフトさせるのは本末転倒です。
鉄道その他の振興策が要るのであれば、それは別途考慮すべきなのでは。

2009.09.01 22:21 Gl17


(↓続く)

Gl17さん

>とりあえず高速の無料化或いは暫定税率の廃止は公的な「約束」です。
>これを無意味に継続していた自民は許せませんし、
>国民的な合意も得ず、他に流用しようというのも反則でしょう。

公約ですけど、法的な契約ではないですよね。
それに私は民主には投票してませんので、その約束ですが、
少なくとも私と与党との間には成立してませんぜって
言いたくなります。
そんな公約を実現されては困るので反故にしてよって。(笑)
それに、民主党に投票した人たちの多くは、民主のマニフェストを
全部支持してるわけではないでしょう。
法的な義務であれば法的なペナルティが課せられますが、
マニフェストは道義的な公約ですので、
それを実行しない場合の責任は次回の選挙で国民から問われるわけです。
公約の不実行が気に入らないのならば、選挙でその責任が問われます。
いや選挙以前に世論が不満となって高まるでしょう。
不満の世論が高まらないのならば、それは国民が無関心か、
政策の不実行を容認している人が多数を占めているということでしょう。
私は学生時代、政治学の授業で、
民主主義とは、“治者と被治者の自同性をもたらす原理”と教わりました。
この定義によれば、
政治家がやること、やらないことの、その責任は究極的には、
国民の側にあります。なぜなら政治家を選んだのは国民だからです。
国民の代表者だからです。
極論すれば、
バカな政治家がいるとすれば、バカな国民が多数いることの証左です。
現に、民主に投票した人でも、この政策には批判的な知人は何人もいます。
彼らは、政権交代を優先し、多くのマニフェストには賛同し民主に投票はしたけど、
個別的に見てその政策に関しては
実行しては欲しくないと考えているのです。
少なくとも一国民である私は、
与党に対して、そんな愚かな政策はやらなくていいよ、
実行するなと批判しつづけるだけです。

>地方の公共交通機関の衰退と言いますが、
>既に衰退しきっているという感があり、あてに出来ません。

たしかに衰退していますが、さらなる衰退を促して良い
という話はありません。
地方でもどこでも駅前を中心に商業施設が展開されています。
街が駅を中心に作られているのです。
東京であれば、件の政策の影響はあまり受けないかもしれませんが、
地方とくに田舎に行くほど、駅の乗降客の減少による駅前の荒廃が進むでしょうね。
駅前のシャッター通りがさらにエスカレートすると推察します。
鉄道から自動車へと交通手段のシフトがさらに進んでいくと、
得するのは、たとえば国道沿いにチェーン店を展開している企業などの
ロードサイドビジネスでしょうね。
自動車利用客を呼び込むには駐車場が必要ですので、
資本力の差が集客力の差と直結してしまうのではないでしょうか。
現に幹線道路沿いを見てみれば分かります。
大きな駐車場を持つチェーン店の看板ばかりじゃないですか。
ファミレスなども大して味は旨くも無いのに人が集まるのは
利便性があるからです。
個人商店の多くが駅前に集まっているのは、人通りが多く、
小さな敷地と狭い店舗でも(つまり少ない資本でも)
徒歩や自転車で買い物できるという
利便性によるところが大きいという要因があげられるでしょう。

アメリカのようにだだっ広い国土を持ち人口密度の低い社会と
平地の少ない狭い国土に鉄道の駅を中心に人口の密集した社会とでは
地理的、文化的条件がずいぶん違うのではないでしょうか。
自民党が後押しした新自由主義的政策を批判しておいて、
件の政策によって、
結果的には新自由主義的な効果を押しすすめることになるのではないかと
見ています。


>高止まりしているガソリン税、自動車税などが、
>マジョリティとしての地方民の生活を圧迫し、
>貧困層の足を奪っているのでは。

件の政策とは別の制度で、別の話です。

>自動車利用の利便性が向上することはプラスですし、
>そこをマイナスさせて公共交通へ強引にシフトさせるのは本末転倒です。

ちがいます。逆です。
件の政策が、公共交通から自動車へと強引にシフトさせようと
しているのです。

また環境問題から見ても、CO2削減策と明らかに矛盾しているじゃないですか。
週末1000円を実行しただけで、前年同時期と比べてCO2排出量が50パーセントも
増えたというデータがあります。

http://mainichi.jp/select/wadai/news/20090808ddm003020097000c.html

これで本当に無料化しちゃったらどうなります?


推察ですが、この政策を実行しちゃうと、
次の選挙で民主が多くの地方票を失う可能性があると見ています。
そうなると小選挙区制、さらには民主が主張している比例区の定数削減が実行された場合と
あいまって、また自民党にひっくり返る可能性があるのではないでしょうか。
つまり、
自分の主張した政策が、結果的に自分の首を絞めることになるのではないかと。
そうしますと、
右傾化を強めた自民党による国家社会主義的な色彩のある
政権の樹立の可能性さえ否定はできないと私は見ています。

2009.09.02 00:37 フリスキー



しつこいようですが、
休日だけ値下げするのと、常に無料なのとは、混雑具合は大きく違うでしょう。

また、新幹線があっても飛行機に乗る人がいるように、スピードや疲労・事故リスクを考えてマイカーを使わない人も多いと思います。
それから、普段の通勤や買い物など、短距離・中距離では、高速に迂回するのはかえって遠回りという場合も多く、駐車場の問題もあって、やはり鉄道を使うことが多いのでは。

変化は当然あるでしょう。淘汰される分野や場所、栄える分野や場所が当然出てきます。しかし、高速無料化で起こる変化なんてのは、自動車を使うからには遅かれ早かれ受け入れなければならない変化です。日本はそれが遅すぎたのだと思います。

2009.09.02 08:33 cube



cubeさん

>瀬戸内のフェリーなど、淘汰される分野もあるでしょうが、逆に、高速バス網が安く、豊富になれば、マイカーを使わなくなるとかもありうるでしょう。

昨日及び一昨日の西日本新聞の記事です。

西鉄バス33路線減便 「千円高速」の影響理由に 月内にも福岡市内
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/item/119148

西鉄は、景気低迷や乗用車対象の「千円高速」割引の影響を受け、路線バスの赤字を補てんしていた高速バスの黒字が激減。赤字路線の維持が困難な状況に陥っている。新たに発足する民主党中心の政権は高速道路の無料化を打ち出しており、西鉄は「バス離れがさらに加速する」(幹部)と懸念している。

 西鉄によると、減便は福岡市内と郊外を結ぶ路線を含む約100路線のうち、運行本数の多い33路線で実施。乗客の少ない早朝や昼間の便について、5分間隔を6分間隔にするなどして減らす。1日に勤務する運転手の数を減らし、人件費など年間数千万円の経費削減を図る。営業所の統廃合も視野に入れている。

「希みが丘線」西鉄バス廃止 高速も減便
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/item/118964

西日本鉄道(福岡市)は1日、福岡県内の西鉄三国が丘駅(小郡市)と同筑紫駅(筑紫野市)を結ぶ、西鉄グループの路線バス「希(のぞ)みが丘線」を廃止した。また高速バス路線のうち、福岡‐小倉など計8路線で、毎日計23?28往復減便するダイヤ改正も行った。

 高速道路料金の「1000円高速」割引の影響で、赤字の路線バス事業を支える格好となっている、黒字の高速バス事業の収支が悪化。このため西鉄は「希みが丘線」のような赤字路線の運行見直しを急ぐ。9月中にも路線バスを減便する新ダイヤを策定する方針で、日常生活への影響は必至だ。


偶然にもちょっと前、たまたまNHKの番組で見たのですが、福岡のバス路線は日本一の充実度を誇っていたようです。

公約だから守らなければならない、公約を反故にしたと烙印を押されるなどと恐れる必要はないと思います。まして、フリスキーさんもおっしゃられているように高速道路無料化は、各種世論調査でも否定的な意見が多数派です。車に頼らない、弱者に配慮した未来像を描いて見せれば国民は必ず納得すると思います。

2009.09.02 11:30  ぽむ



マスコミが書いている世論の否定的意見は、財政不安からでしょう。だから、子育て支援も反対なのです。
増税・緊縮財政寄りのマスコミはそっちの方へ持って行きたいと思いますよ。
環境や弱者保護も大切ですが、左派政党がモデルにしている欧州社民党・共産党さえも主張していないことを、さも大切であるかのように主張するのは非現実的だと思いますね。
「非武装中立論」もしかり、この高速道路料金を今の水準で、などというのも、経済合理性を無視した後ろ向きな議論としか思えません。

2009.09.02 12:31 cube



たかが人一人が移動するのに、一トン以上もある鉄の箱を街中で走らせるのが自動車です。
エネルギー効率は、鉄道の五分の一という国交省の試算もあります。
物的にも人的にも一括大量輸送との違いは明らかでしょう。
これに税金を投入して優遇策を図るということは(私はこれを全否定はしません)、
社会経済上必然的にどこかにしわ寄せが来ます。
そのしわ寄せとは、私が今までの投稿で挙げてきた点にも現れてくると
見ています。
現に、週末1000円の政策でどのような影響があったのかは多くの報道を
見れば分かることです。
それとも“マスゴミ”の言うことは全てあてになりませんか?

ちなみに、
高速道路無料化についてどんな議論があるのか
ググって見たのですが、問題点を指摘してコンパクトに整理してある
記事が見つかりました。
環境自治体会議環境政策研究所主任研究員の上岡直見さんという方が
今年の一月にJANJANに投稿されたもので、
「高速道路無料化より公共交通無料化を!」と題された一文です。

http://www.news.janjan.jp/living/0901/0901260232/1.php

および
「衣食住」プラス「交」のセーフティネット

http://www.news.janjan.jp/living/0901/0901020587/1.php

ここでの高速無料化の問題点の指摘は説得力があると感じています。

それと、
これは仮定の話ですが、もしも植草一秀さんが
高速道路無料化は見直しの余地があると
一言でも言おうものなら、
一斉に植草信奉者の方々も
右倣え右で、同調するんでしょうね。(^^;

2009.09.02 12:42 フリスキー



衆院選の結果、自民党で生き残った議員にろくな議員がいない、というのは同感です。ただまずは私も、物ごころついてから(?)ずっと望んでいた政権交代が実現したことを素直に喜んでいます。
民主党が掲げたマニフェストのうち、地方高速道路無料化について、kojitakenさんは批判的なお考えを示されてきていましたので、私はこちらのコメント欄でも何度か、無料化賛成の立場からコメントしたことがあります。このエントリーで議論が深まっていたことに先ほどようやく気がつきましたので、遅ればせながら議論に参加させてください。
ぽむさんが紹介された、
>環境自治体会議・環境政策研究会による分析「高速道路無料化・暫定税率廃止に起因する環境・社会影響」
を拝読しました。この報告書では、高速無料化によって、「(約)270億人km/年の交通量増加がある」と試算しています。(暫定税率廃止が加わることでの上乗せはさほど大きくはないようです)
その試算自体には批判はしませんが、「乗用車の交通量が増える」=>「CO2排出量増加」と単純に算出されているのではないでしょうか。(試算方法の詳細が報告書には書かれていないので的外れな批判になっているかもしれません。もし詳細をご存知ならご指摘下さい。)
cubeさんも
>CO2増加というのも根拠はあいまいでしょう。一般道は代わりに空くわけですし、信号待ちのアイドリングがその分減るわけですから。
と書かれているように、地方高速道路無料化によって、
【「高速道路の交通量が増える」が「一般道の交通量がほとんど変わらない」】ということはなく、
【「高速道路の交通量が増える」「一般道の交通量もある程度減少する」】はずです。しかしこの報告書ではどうも、「一般道の交通量が不変」で「高速道路の交通量が増える」と試算しているのではないかと思われるのです。根拠は報告書の「主な影響」の欄に「交通事故の増加」という項目があり、年間死者が250人増加する、と試算しているからです。
これはおそらく次のような計算をしていると思われます。
資料1↓によると、
http://response.jp/issue/2008/0707/article111292_1.images/186046.html
一般道の交通事故率は、127件/億台km。
資料2↓によると、
http://www.dairitenhp.com/anzen/anzen1905/anzen0705.htm
一般道・高速道路を含めた全事故において、死亡数は6352人/886864件=0.716人/100件。
また、「270億人km/年の交通量増加がある」とこの報告書では試算しているわけですから、
この交通量増加によって増える交通事故死者数は、
270×127×0.716/100=245人
となり、報告書にある250人とほぼ同じになります。
しかし、同じ資料1で分かるように、高速道路の交通事故率は1.2件/億台kmで一般道の約10分の1です。(理由は皆さんも直感的に分かるでしょうが、統計的にも、交通事故の56%が交差点および交差点付近で起きていることが一番大きいのでしょう。資料3↓
http://www.jama.or.jp/safe/accident/accident_g3.html
もちろん高速道路には交差点はありません。)
一方、資料2によると、高速道路における死亡事故の確率は上がっていて、262人/13803件=1.898人/100件。
よって、もし交通量増加分がすべて高速道路になったとすると
270×1.2×1.898/100=6.15人の死亡数増加、ということです。
実際には、地方高速道路無料化によって、
【「高速道路の交通量が増える」が「一般道の交通量がほとんど変わらない」】ということはなく、
【「高速道路の交通量が増える」「一般道の交通量もある程度減少する」】はずです。
よって、交通事故件数は間違いなく減るでしょう。そして「一般道の減少分」と「高速道路の増加分」がどのような割合になるかにもよりますが、おそらく死亡数は減ることになると思われます。
それはともかくとして、いずれにしてもこの報告書での試算『交通事故の死者数は250人増える』という試算は、一般道の交通量が減ることを考慮していない数値であることが分かります。
よって、高速道路無料化によって「CO2が年間960万トン増加する」という試算も、「一般道の交通量が減ることを考慮せず」に算出している可能性が極めて高いと思います。
(長くなるので分けます)

2009.09.02 20:33 sweden1901



(20:33の続きです)
さて、一般道の平均旅行速度は、資料4↓によると20km/h前後です。
http://www.cgr.mlit.go.jp/chiki/doyroj/sensasu/08_ryokou/ryokou2.htm
また、国土交通省がまとめた『全国道路交通センサスH17』(資料5↓)によると、
http://www.mlit.go.jp/road/ir/ir-data/data/109.xls
・高速道路の平均旅行速度は79.8km/h(うち、都市高速道路は40.4km/h)
・一般国道の平均旅行速度は36.7km/h
となっています。
速度の違いによってCO2排出量がどのように変わるのか。
これも国土交通省の、このページの一番下のグラフ(資料6↓)にまとめられています。
http://www.mlit.go.jp/road/ir/ir-perform/13.html
CO2排出量は、車種や走行環境によっても若干異なりますが、平均旅行速度が60?70km/h程度の場合に最小となり速度が遅くなるほど増加します。具体的には、20km/hと比較して60km/hではCO2排出量はほぼ2/3以下となっています。
(高速道路無料化によって渋滞の増加は予測されていますから、現在の平均旅行速度79.8km/hよりも低下すると考えられますが、それ=平均 が60km/hまでも下回ることはおそらくないでしょう。)
よって、地方高速道路無料化によってCO2の増加量が劇的に増えてしまうかどうかは、これも先の交通事故死亡者数の考察と同様、「一般道の減少分」と「高速道路の増加分」がどのような割合になるかにかなり左右されるはずで、様々な条件が影響するでしょうからそう簡単には試算できないと思います。
フリスキーさんが紹介された毎日新聞の記事
http://mainichi.jp/select/wadai/news/20090808ddm003020097000c.html
での試算も、高速道路の渋滞発生回数増加によるガソリン消費量やCO2排出量の増加を算出しているだけで、一般道の交通量の変化は試算に組み入れていないように読み取れますから、これでは結果ありきでの試算ではないかという疑われても仕方のない、あまり意味のない試算だと思います。

2009.09.02 20:36 sweden1901



sweden1901さん
おっしゃる通り、高速道路無料化によってCO2排出量が増えてしまうかどうかは、「一般道の減少分」と「高速道路の増加分」がどのような割合になるかまでを考慮に入れないと、正確には割り出せませんし、先に紹介した報告書は、その点についてはっきりした記述がありません。

しかし、フリスキーさんも何度も述べられているように高速道路無料化が及ぼす最大の問題は、公共交通手段に与える打撃であり、この点については紹介した西日本新聞の記事等からわかるように明白な結果がでいるのではないでしょうか。
そして、この公共交通手段の衰退がCO2排出量の増加にもつながるのです。
人ひとりを1km移動させる時に排出されるCO2の量は、乗用車を1とするとバスはおよそ3分の1、電車はおよそ10分の1と言われます。ハイブリッド車や電気自動車などの改善が進むとしても、乗用車利用とバス・鉄道などの公共交通手段利用ではどちらが低燃費で済むかは明らかでしょう。

参考サイト
交通機関の種類とCO2排出量
http://www2.kankyo.metro.tokyo.jp/jidousya/kotsuryo-taisaku/sustainable-traffic.html

2009.09.02 23:40 ぽむ



(前略)
それにしても、無理やり高速道路無料化を合理化しようとする民主党ファンにも困ったもので、こんなものは政権交代論者でさえまともな政策だと思っている人はほとんどいませんし、しわ寄せがくるのは当然地方の道路整備でしょう。おそらく無邪気に賛成しているのは都市部在住の政策音痴が多い。小泉改革の全盛期に打ち出された政策であるということも重要です。相対的には良識派である岡田克也は 2003年の時点で慎重で、2005年はあまり強調しなかった。このような政策がなぜここまで残り、目玉政策として復活したのか全く不可解です。

民主党には今回のどうしようもないマニフェストに手を縛られることなく政権運営しないと、本当に大失敗することになりかねません。早いうちに修正して国民に理解を求めるべきでしょうが、そのような態度も国民の離反を招きかねず、困ったものです。

2009.09.03 00:05 千葉



千葉さん

>おそらく無邪気に賛成しているのは
>都市部在住の政策音痴が多い

この政策のデメリットをかぶらない
地域に住んでいる人たち
あるいは、
自分は交通弱者、経済弱者になる可能性と
無縁だと思っている人たちが
多いかもしれませんね。

2009.09.03 00:54 フリスキー



>ぽむさん
西日本新聞の記事を拝読しました。「高速バスの利用者減少」→「高速バスの黒字が激減で赤字路線の穴埋めができなくなった」→「赤字の路線バスの廃止」
という流れだということを理解しました。
お盆の高速バスの利用状況のことは分からないのですが、GWの高速バスの利用者減少は、高速道路の渋滞悪化によって定時運行ができなくなったことも原因の一つ、と報道されていました。民主党の無料化案では、首都高・阪神高速以外にも社会実験を行って料金抵抗を残すとしていて、渋滞悪化を招かないように配慮しています。

フリスキーさんが田舎の惨状を嘆いておられますが、現行制度(=高額な高速料金を徴収)のままでは田舎の衰退はますます進むでしょう。少子高齢化が田舎ではハイスピードで進行していくからです。
そしてフリスキーさんはローカル線の駅前にこだわっておられるようですが、一日に数本しか列車の来ない駅とその駅周辺の商店街を再活性化するための手段は何かありますか?
そもそも鉄道のローカル線が廃止されてしまった地方都市も、元々ローカル線すら通っていなかった地方都市も、田舎にはたくさんあります。そういうところでは、鉄道に頼ることはもちろんできないわけですが、クルマを持たない人もどうにかこうにか生活しています。
そういう地方都市も含めて「地方が再び元気を取り戻す=大都市からの人口のシフトを促す」可能性があるのが、地方高速道路無料化です。幸か不幸か、日本列島を背骨のように貫く、東北・関越・北陸・中央・東名・名神・中国・山陽・山陰・四国横断・九州の各自動車道から連絡する高速道路が一応整備されたことで(宮崎県などかなり不完全なところはあるにしても、)かなりの田舎の地方都市でも、上記の高速道路を経由することで大都市圏から短時間で到達できるようになったからです。

とはいえ、地方高速道路無料化が、地方公共交通網に対して一定程度の影響を及ぼすことは間違いないでしょうから、民主党も今年3月25日に発表した『民主党の高速道路政策大綱』
http://www.dpj.or.jp/news/?num=15550
の一番最後に、申し訳程度ではあるのでしょうが、「競合交通機関への影響及び交通弱者に対する配慮」という文言を入れています。

具体的には、西鉄で今回廃止の憂き目にあってしまったような「既存のローカルバス路線」を堅持することが最低限求められるでしょう。その方法は、残念ながら税金の投入しか私は考えつきませんから、これはこれで反対論の方々がますます反対の意思を強くさせてしまうかもしれません。ただ、将来的には目論みどおり人口のシフトが起きてくれれば、赤字路線への税金の補填をする必要藻小さくなっていく可能性もあると愚考します。
なおスウェーデンではかなりの田舎の都市でもバス路線は充実しています。その多くはすいていますから大赤字。それでもやっていけるのは、税金が投入されているから、と聞きました。そのスウェーデンで高速道路が有料なのは首都・ストックホルムのロードプライシングだけです。料金所はなくナンバーの自動読み取り装置を用いた月ごとの課金制度ですのでETCのようなシステムは使われていません。

2009.09.03 02:16 sweden1901



sweden1901さん

>そしてフリスキーさんはローカル線の駅前に
>こだわっておられるようですが、
>一日に数本しか列車の来ない駅とその駅周辺の商店街を再活性化
>するための手段は何かありますか?

私の既述した内容と重複しますが、もう一度、私の言ってきたことの
趣旨を整理します。

まず、東京でも地方でも駅周辺に商業施設が集まり、
街というものが駅を中心に形成されているのです。(例外はありますが)

東京都心部のように人口密度が高く、公共交通網が密に張り巡らされた、
自動車への依存度の低い地域では、
件の政策によっても鉄道駅の乗降客の減少の影響は受けない
だろうということです。
一方、
地方に行くほど、田舎に行くほど、公共交通手段が限られてくるので、
(つまり車への依存度が高くなっていく)、件の政策によって
公共交通の利用客の減少が東京に比べて如実に現れ、結果として
駅を中心とした市街地が衰退するだろうという推察です。

駅の乗降客の減る地域の市街地で営んでいる商店は、件の政策でまず
打撃を受けると見ています。
公共交通から自動車へのシフトを加速化させるということは、
更なる車社会を加速化させるということです。
自動車ユーザーを顧客として対応するには、それだけの駐車場が必要になります。
市街地の建築物の密な地域ではそのスペースに限界があるので、
小売店を初めとする各施設が外部の周辺へとどんどん拡散していきます。
(既に東京でも郊外はそうなってきていますけど。)
そもそも
自動車ユーザーをメインターゲットとすると駅に近い必要性もありません。
そうなると、
まず資本力の弱い個人の自営業者ほど淘汰されていくでしょうね。
大きな資本力を持つ企業によるチェーン店、いわゆるロードサイドビジネスが
栄えていきます。現に郊外はそうなってきています。
駅から離れるほど、地価は安くなりますが、自動車ユーザーを客として
対応するわけですので、大きな駐車場と建物が必要になりますので、
資本力の差が物を言います。
個人レベルで商売をやっているところはどんどんやられていきます。
駅から離れた街道沿いなどの個人商店も、
大きな駐車場を備えたロードサイドビジネスの
進出で淘汰されていっていることは私の地元を見ても分かります。
また、
ロードサイドビジネスは極めて均一に規格化、合理化されていますので、
建物もサービス内容もすべてが没個性で画一的となり、風景も含めて、
地域の文化、地域性が損なわれていきます。
地域の文化、地域性が損なわれるということは、個々人にも影響を
及ぼし、地域社会の文化やコミュニティがますます希薄になり、
“孤独な群集”をさらに増加させていくでしょうね。
すでにそうなっているんでしょうけど、さらに全国津々浦々に
程度を増して波及していくということです。
規格化と合理性の追求というのは、
結局、大資本の論理でものが動いていきますからね。

また、
車への依存度が高い地域であっても、車をすべての所帯で
持てるということはありえません。
経済的弱者、障害者の存在、
そして、
人は誰でも高齢になれば徐々に車が運転しにくくなり、やがて運転出来なくなります。
現代の核家族化、また地方に行くほど高齢化社会ですので、
老いても夫婦、または1人で生きていかなければならないケースが多いですから、
件の政策によって、衰退した駅前の市街地では用を足しずらくなり、
かといって車も無く、なおかつ公共交通機関まで衰退してしまったら、
交通弱者への不利益が甚大です。
ならば、福祉的なサービスを受ければいいだろうとおっしゃるかもしれませんが、
それはお年寄りへの無理解であって、
まずは、お年寄りの人たちが、自分の足で用を足せること、地域社会でコミュニケーション
出来る人間らしい生活の基盤を失わせないよう配慮しなければなりません。
まさに憲法25条の保障であります。
そう考えていくと、交通政策というのは単にデータ、そろばん勘定だけに
還元しきれるものではない、人間らしい生活に直結したものだといえるわけです。

>そもそも鉄道のローカル線が廃止されてしまった地方都市も、
>元々ローカル線すら通っていなかった地方都市も、
>田舎にはたくさんあります。そういうところでは、
>鉄道に頼ることはもちろんできないわけですが、
>クルマを持たない人もどうにかこうにか生活しています。

公共交通は鉄道だけではなく、路線バスがありますが、
この路線バスへの件の政策による影響についても
ぽむさんの挙げられた事例からも問題点が提起されています。

スウェーデンを引き合いに出しておられますが、
かの国と日本とでは、福祉に対する国の姿勢、福祉制度、基盤の厚み、
また街の成り立ち、文化、地理、交通事情にずいぶんと違いがあると思うので、
高速無料化だけを断片的に移入するのは上述したような理由から
受け入れがたいです。
現時点での日本での件の政策の導入は、
車を持てる者と持てない者および運転できない者の間の格差、
また地域間格差を広げて、つまり格差社会を推し進める逆効果を
もたらすのではないかと危惧しています。
その可能性は極めて高いと見ています。
鳩山さんの目指す友愛社会の理念と相反していると思います。

私見としては、
高速無料化ではなくて(やるのなら値下げにとどめて)、
地方の公共交通の拡充化、鉄道会社、バス会社への助成の充実化、
都市部も含めた鉄道、路線バス運賃への公費の助成を検討するべきでしょう。

当たり前のことですけど、
自動車と公共交通の端的な違いは何ですか?
そうです。
前者のような条件付けを受けずに、
後者は誰でもが利用できるということです。
後者はすべての人が利用できるのです。
民主のマニフェストの4番目の“地域主権”という項目の一内容として
高速道路無料化が挙げられていますが、
“友愛社会”の理念に基づく“地域主権”を目指すなら、
まず優先するべきは、後者に決まってるじゃないですか。
民主党は何を考えているんでしょうね。
甚だ理解に苦しみます。
鳩山さんは聡明なお方なのでしょうが、
肝心なところが抜けておられるようです。

でも、残念ながらこの政策は実現しちゃうでしょうね。
議席数があれですから、何でも出来ちゃいます。
小泉時代と一緒です。
実に小選挙区制度は怖いです。民意の反映どころか
それを飛び越して極端化しますからね。

2009.09.03 07:00 フリスキー



以上、9月3日朝までにいただいた高速道路無料化問題に関するコメントをすべて掲載した。


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高速道路でモノを運ぶと
仮に無料だと運送業者は大喜びですね。
しかし、となると 鉄道や航空機で運ぶ会社の民業圧迫ですよね。
つまり業者を無料にするのは まず間違い。
次に、高速道路を利用する人は国民10人中1人。ほか9人の税金を投入するというのはあまりにおかしい。
政権交代は賛成だが、この政策はおかしすぎる。
というか、そもそもの国づくり感の問題だと思いますね。国民自身もパラダイムシフトを受け入れないと。
今はスモールタウンが方向性として向かうべきところでしょう。だから富山や長野などはそういう方向に向かっているわけで。
30年前は甘エビなんて日本海方面に旅行しなければ食べられませんでした。ま、輸入が爆発的に増えたというのもあるんですけど、国内物流が活性化したから、逆に均質化して地方の独自性が失われたんじゃないのかね。東京を田舎がマネして若者がいなくなるのを防ごうとしても無理だったわけでしょ。
となれば、地方はそれぞれ自分たちが自分たちの生活に根ざす方向にいくわけで、そういう意味では「国家主義」的 大きな物語も すでに賞味期限きちゃっているわけです。
日本人と言う前に越後の人間だってなるんじゃないの?

2009.09.03 09:46 URL | ろーりんぐそばっと #ehuBx04E [ 編集 ]

無料化反対
○無料化は、高速道路会社を公団にもどすことと同じで、また原価意識のない無駄使い集団を生む。
○現在の名神なども老朽化がすすんでおり、新設はおろか、建て替え、補修もできなくなる。
○高速道のない地域も多いが、新設が抑制される傾向のなかで、無料化は格差を拡大する。
○外国は無料だというが、日本では建設費が極めて高く、同一視するのは間違い。
○インフラ整備は、100年ぐらいの視点で考えるべきで、無料化は安易で場当たり的な考えである。

2009.09.03 10:18 URL | hitotubu #- [ 編集 ]

 無料化に反対です。
 無料化にしたうえで、さらに高速道路を作り続けると言うのはばかげています。
 確かにまだ未整備の高速道路で、必要な物はあるかもしれませんが、北陸道の新潟~富山間の交通量を見ると、これが必要な道とは思えません。
 無料化は同時に、無駄な道路を作らない、と一体でなければなりません。
 あと、設計が、有料高速道路を前提にしているので、無料にしての交通量、排気ガス、CO2に関する検討抜きに、無料化だけを叫ぶのは無責任です。

2009.09.03 10:25 URL | 眠り猫 #2eH89A.o [ 編集 ]

高速道路ってのは、単なる移動インフラ。車はそれを利用する移動の道具にすぎない。利用者が高速or下道の選択してハンドル握るだけでしょ?
必要もないのにわざわざ「高速タダだから出かけよう。運転しよう。」って思うのは・・・いるのか?極少数にすぎないでしょ。運転したくてしたくてたまらない連中ばかりでしょ。

このあいだから1000円高速混んで、「民主の無料化たたき」やっていたけど、全く不毛な議論。その分、下が空いて、渋滞が高速に代わっただけ。それにGWやお盆の特別な期間を、さも平時にもあるかのごとくマスゴミがバッシングしていたよね。

バス会社は自家用車利用が増えてバス利用が減、民業圧迫って言っていたけど、対象は高速バスだから、通行料金タダになって十分ペイできる。それに高速使うって事は長距離だし、行き先での駐車場とかガソリン代とか運転の労力考慮すると、そうは簡単に料金タダだから、”高速バス-->自家用車”の流れにはならない。今は安価さや珍しさが勝って渋滞になりがちだけど、そのうち慣れてきますよ。

鉄道会社もおなじこと。

物流トラックもコストが下がって、それが結局消費者に還元される仕組み。

高速利用しない者が税を負担して高速利用者だけがタダになった恩恵を受けるわけではない。

皆で税負担すれば、皆に還元される仕組みですよ。

冷静に考えてくださいね。
今の料金徴収システムでは仲介者がいて、これが償還や維持サービス・道路構築等に関して差配できるようになっている。差配するって事は隠れたマージンを受け取るって事。これがまた膨大な額だって事知っていますか?

この仲介者を無くせば、その分は今より皆に還元され豊かになります。

土木の公共事業関連企業で生計を立てている者の言うことですから、信用してください。


これまでの日本人は、前例踏襲主義が当たり前との官僚思考が植え付けられており、新しいことに取り付こうとする意欲に乏しい。発想自体が貧弱です。
オバマじゃないけど、「ちぇいんじ」ですよ。チェンジ!

2009.09.03 11:08 URL | 25 #ncVW9ZjY [ 編集 ]

ざっと斜め読みですが、皆さん都市部にお住まいのようですね。
「高速道路無料化反対」は公共交通が当てに出来て、徒歩圏ですべて手に入る恵まれた人たちの言い分にしか聞こえません。
田舎では、もはやハンドルを自ら握るか、何時間も長々と歩くしかないのです。

2009.09.03 13:42 URL | Urbanfox #9B64OxmM [ 編集 ]

Urbanfoxさん

>田舎では、もはやハンドルを自ら握るか、
>何時間も長々と歩くしかないのです。

なるほど。
では、お聞きしたいのですが、
自らハンドルを握れない、握れなくなった人たちはどうされてますか?
障害者やご老人などが想定されますが。
私の実家の両親のケースですと、いちおう都市部に住んではいますが、
(といっても山間部の裾野に広がる街)
二人暮しの老齢所帯で、二人とも70代後半になります。
かつては仕事も買い物もレジャーも大半の移動手段は車でした。
しかし老齢化に伴い体力的、運動神経的、反射神経的衰えから
徐々に車から離れ、それに比例して公共交通機関への依存度が増しています。
また、私の友人のある40代の男性は、ばりばり働いていますが
持病のてんかんのため、いつ発作が起きるか分からず、
自動車、バイクはもちろん自転車にさえ
乗ることができません。完全に公共交通に依存しています。
山間部などの田舎では、こういった交通弱者の人たちはどうされているのでしょう。
車に乗れる家族がいれば頼れますが、
それでも自分の外出行動が家族の同意や時間的都合に制約され、
不自由の度合いは大きく増すでしょう。
ましてや車に乗れない老齢所帯、独居所帯であれば、
頼れる公共交通が無かったり、縮小されてしまっては大きな不利益があるのでは
ないでしょうか。
自動車のためのインフラ整備は必要です。これを否定する人は誰もいないでしょう。
未整備であれば必要性に応じて進めるべきです。
高速道路料金についても値下げであれば(その度合いによりますが)
反対はしません。
しかし、同時に交通弱者(とくに車に乗れない人)への配慮というものも絶対に必要なのです。

ここに、環境自治体会議環境政策研究所による
「高速道路無料化・暫定税率廃止に起因する環境・社会影響」と題された
リポートがあります。

http://sltc.jp/file/2009/08/20090810_kosokumuryo.pdf

合わせて、環境エネルギー政策研究所所長飯田哲也氏の指摘も参考になります。

http://eco.nikkei.co.jp/column/iida/article.aspx?id=MMECcm001024082009&page=2

公共交通機関への甚大な影響がもたらされるであろうことが
分析されています。そして、
そのことの悪影響をかぶる地域、階層はどう言った人たちでしょうか。
決して都会の人たちじゃないですよ。

いくら自動車のためのインフラ整備は必要であっても、上のリポートにあるとおり、
高速無料化まで推し進めてしまうと、他の交通手段に波及していくデメリットが
大きすぎるということが想定されます。
他の交通手段が衰退していくとどうなるか。それは、こちらのエントリーに転載された
私のコメントで書いたことなので重複するので省きます。
ですから、
高速無料化などという愚策をやる財源があるのならば、
そのお金を公共交通優遇策へ回すべきだと考えます。
公共交通網が廃止縮小されたり、
未整備な地域にもそれを回すべきだと考えます。

2009.09.03 15:38 URL | フリスキー #iMBi6aSc [ 編集 ]

高速道路が無料なのは世界の常識。有料の日本は世界の非常識。自民党の愚作です。時速50キロの一般道と100キロの高速の違いだけの道路を自民党によって高速道路が何か特別な道路にされてしまった。国民も高速道路が特別な道路だと思い込んでしまっているのが大きな問題。高速道路と一般道はほとんど変わらない感覚で使えるのが世界の常識。高速道路の無料化は二酸化炭素を減らすための環境対策である。

2009.09.03 18:23 URL | なかた #M0911B5U [ 編集 ]

>ここに、環境自治体会議環境政策研究所による
「高速道路無料化・暫定税率廃止に起因する環境・社会影響」と題された
リポートがあります。

>合わせて、環境エネルギー政策研究所所長飯田哲也氏の指摘も参考になります。


中間マージンに群がる天下り何とやら関連団体に他なりません。
無料になるとおいしいところとられるので、反対意見で存在示しているだけにしか見えません。

無料化こそが渋滞減らして、温暖化防止に役立ちますよ。

2009.09.03 18:51 URL | 25 #ncVW9ZjY [ 編集 ]

フリスキー さま

皆さんの投稿を精読したわけではないですし、資料や知識を持ち合わせているわけではないので本来は議論に参加する資格はないのかもしれませんが、私自身の感覚とだいぶ違うもので。

私の住まう地域の公共交通ですが、駅までは巡回マイクロバス、駅からは単線のJRですね。駅を利用する人は学生が自転車(歩道がないので危ない)、ほかは自家用車ですね。
なので駅前に商店街はありません。国道沿いにはありますが。

高齢者は免許があれば寝たきりでもない限りきわめて危ない状況でも運転しているようです。
ウィンカー無しで突然曲がったりふらふらしているモミジマークは良く見かけます。
どうしても運転できなくなったら、家族やご近所に頼るようですね。

私の妻が運転できないので巡回バスを使いますが、平日の日中は乗客はせいぜい3人だそうです。
統計的な資料がないので私が直接触れる範囲だけの話ですが。

すでにこんな状態なので、公共交通の充実で恩恵を受ける人はごく限られています。
地方になればなるほど高速無料化を歓迎するのではないでしょうか。通勤や買い物に高速を使うくらいですから(いつもではないですが)。
観光客の増加による税収アップも期待できますし。

ご提示いただいた資料は、計算前提が「都市間長距離交通の旅客」となっており、その地で生活する市民のデータではないと思います。日経の論評は立ち位置がアレですので鵜呑みにはしがたいです。
この資料だけでは「高速無料化=愚策」とまでは思えません。

なお、公共交通の充実は私自身は賛成ですが、ここまで人口が散在していると現実にはきわめて非効率で、費用対効果の点で縮小はいたしかたない、とも思っています(地方の税収減は深刻です。病院も消滅の危機ですから)。

2009.09.03 19:08 URL | Urbanfox #9B64OxmM [ 編集 ]

久しぶりにお邪魔致します。

なぜ、高速無料化をする必要があるのか?
そこまでしてくれなくとも構わないと私も
思っていましたが、今ではやってみるのも
イイかなと考えてます。

北東北という田舎に住んでいますが、高速
道路が無料化されようがされまいが、既に
駅前商店街は瀕死状態です。無料化されなく
とも、高速道路があるだけで旧市街地は衰
退する運命にあり、旧市街地の保護のために
は、もっと別な手当てが必要です。

公共交通網の衰退の恐れは、確かにあるでし
ょう。しかし、競合するのは新幹線や飛行機
など長距離移動の公共交通であって、高齢者
が近所に買い物に行けなくなるという大袈裟なものでもないでしょう。二酸化炭素増加の
懸念は確かにありますネ。

では、なぜ私が無料化賛成に変わったかとい
えば、無料化のもたらす物流コスト低減が地
方への企業誘致や産業発展にはずみをつける
のではないかと期待するからです。

sweden1901さんも指摘するように、無料化は
「人口シフト」を発生させるだけのインパク
トのある政策ではないでしょうか?

長期的にみると高速無料化が東京一極集中を
是正し、疲弊しきった地方を活性化させ、東
京など大都市部のヒートアイランド現象をも
緩和するという可能性に賭けてみたい。

根拠のない楽観論ではありますが・・・。

2009.09.03 19:16 URL | aranjuez #- [ 編集 ]

あと、交通弱者ということで言えば、バス停まで歩けない人はどうするのですか?
我が家は徒歩10分ですが、区画の一番奥からは坂道を20分です。健康な若年者で。

「タクシー代を助成する」としたら、かえってバスは要らなくなってしまいませんか?

加えて、農家の人は高齢でも耕作機械を運転します。なので同じように車も運転します(出来ると思っているようです)。
体力が落ちたからと隠居できるほど収入に余裕もありません。体力が落ちたからこそ耕作機械が欠かせません。

「老いたから公共交通機関」はやっぱり都市住民の生活パターンだと思います。

2009.09.03 19:54 URL | Urbanfox #9B64OxmM [ 編集 ]

25さん

>中間マージンに群がる天下り何とやら関連団体に他なりません。
>無料になるとおいしいところとられるので、
>反対意見で存在示しているだけにしか見えません。

貴殿はお仕事柄、その辺りの事情にはお詳しそうですね。
もう少しご教示いただけると参考になるのですが。

環境自治体会議環境政策研究所については、
母体の環境自治体会議ですが、
役員・スタッフは会員自治体の市長たちが名を連ねていますね。
ただ、事務局長は須田春海さんという市民団体の方ですし、
中央官庁からの天下りの人事もなさそうです。
この組織の所在地も市民運動全国センター内となっています。
付属の環境政策研究所もメンバー構成を見ますと、
http://www.colgei.org/
こうなっています。
ここもいわゆるテクノクラートや天下り、産業界、
道路関連会社からの人事はなさそうです。
また母体の運営目的も、環境政策、環境事業の推進、
環境情報のネットワーク作り
とありまして、道路とは関係がなさそうです。

もう一つの、
環境エネルギー政策研究所についてですが、
ここに運営スタッフ一覧があります。

http://www.isep.or.jp/isep.html

原子力資料情報室(高木仁三郎氏が設立した反原発団体です)の代表や、
生協の代表、市民運動の代表という
顔ぶれが理事や監事に入っていまして、
ここもテクノクラートや天下り官僚、産業界、
道路関連会社からの人事もなさそうです。
政府や産業界からは距離を置いている団体であることは、
この団体の目的や役員の顔ぶれを見ればわかりますでしょう。
http://www.isep.or.jp/isep.html#gaiyo

環境問題、省エネ、地球温暖化、風車、太陽光発電などに関する研究、提言を
する団体であって、道路とは関係が無いNPO研究所です。

このようなNPO研究所が、
本当に“中間マージンに群がる天下り何とやら関連団体”に他ならない
のでしょうか?

その前の貴殿の投稿では、
>今の料金徴収システムでは仲介者がいて、
>これが償還や維持サービス・道路構築等に
>関して差配できるようになっている
>差配するって事は隠れたマージンを受け取るって事。

こうお書きになっておられますが、
いったいどのような仕組みで、
上記のNPO研究所が、そのような仲介役を担っているのでしょうか?
どのようにマージンを受け取っているのでしょうか?

2009.09.03 20:56 URL | フリスキー #iMBi6aSc [ 編集 ]

フリスキー殿

天下り団体ではなく”天下り・か・ん・れ・ん・団体”
つまり天下り団体が存在するからこそ、そこの業務施行において諸手賛成データを作成したり、一部改善提言を行ったりする団体のことです。いわゆる天下り団体の下請け・孫請けみたいなものですよ。
団体の施策がなければ、提言のしようがありませんから・・・団体のためだけに生きていると言っても過言ではない。

”中間マージン”とは、猪瀬がこれ見よがしに見せかけだけの努力をおっぴろげてバックアップした、数百?に上る関連団体のこと。

国交省の関連団体”建△弘○会”なんて、仕事ほとんどしていません。おじちゃんやおばちゃんが新聞広げるか、餅焼きして、一日過ごしています。書籍の販売窓口だけは仕事しているのかな?
価格調査とか請け負った業務は下請け・孫請けに○投げです。この○投げに群がるのも中間マージンの一つですね。

NPO何とやらでも補助金とか優遇税制もらっていませんか?
純粋に奉仕精神のみなら、補助金なんてもらいません。寄付・募金でしょ。

2009.09.03 22:07 URL | 25 #ncVW9ZjY [ 編集 ]

高速有料と暫定税率の根拠になっているのは、端的に言うと『東京の道路の利便性を全国に広める』というのが大義名分ではないでしょうか?


素人考えでも『そんな金あるなら、年金や医療費に回してくれよ。』と誰もが実感しているのではないでしょうか。


環境対策を本気で考えるなら、いずれ、環境税を導入しなければならないでしょう。

小泉改革でガタガタになった国力を回復されるには、国民の所得が増やすことや せめて医療・介護・教育くらいはユニバーサルサービスを維持できるくらいの財政措置は最優先でする必要があります。

高速道路の無料化は環境対策からは矛盾するかもしれませんが、無視してでも、 国民の手取収入を増やす手段は断行しなければいけない時期
だと考えてしまいます。

2009.09.03 22:14 URL | 葉隠 #CRmGiUQU [ 編集 ]

民主党の政策としては『地方の高速道路は無料化あり。都市部については無料化は考えていない』
という前提で話をします。(皆さん、何を今さらとお思いでしょうが)

現状、千葉県と神奈川県を結ぶアクアラインを通行料800円化の実験をやってます(よね?)が、
ああいう実験を各所でやって、各影響をはかりながら、徐々に変えるか否か、それぞれの路線でのケースを考えつつ、進めていくしかないように、私なぞは考えます。

私自身はもっと高速道路の料金は戦略的に使うべきだと思っていて、
渋滞が見込まれる所、あるいはフェリー等サブ(自動車をメインとすれば)の交通路がそれによって被害を受けるところでは比較的高めの高速道路料金設定を、
現状 全く渋滞なく、サブ交通路に被害を与える心配のないところでは無料~低額の高速道路料金設定にする。

そのことを実験を行いながら、
固定化させていくか、
あるいは何ヵ月(何年)かで日本全体の交通の流れを見て料金の変動がある(出来る)ようにするシステムにするか、
それは実験次第ではありますけど、とにかくその辺りの
『全国各所の高速道路料金、いくらが一体 適当なのか?』
という実験・検証だけは、無料化を導入するにしても導入しないにしても、将来的に必要なこと、今やっておくべきことだと思っています。

そういう実験・検証も無しで、民主党がいきなり「地方は全部を全部、一律無料化だ!」なんて言ってるのであればバカヤローだとは思いますが、
アクアラインの適切な料金を調査した会社に、その手の調査をどうやら依頼するような情報もありますから、目は光らせておくに越したことはないにせよ、
民主党がどのように事を進めていくのか、その経緯を見守っていく段階であるようには思います。

2009.09.03 22:23 URL | shimura #XQYq98OQ [ 編集 ]

>高速無料化などという愚策をやる財源があるのならば、
>そのお金を公共交通優遇策へ回すべきだと考えます。

自民党が18番にしていた財源論ですね。
これは、単に妨害したい施策がある場合のサボタージュ手段ではないでしょうか。どうして二者択一にせねばならないのか。
というか、高速料金を取り続けても、それは無料化コストが公共交通拡充に廻るという結果は産みませんでしょう。
単にそのコストをかけない、それだけに留まります。財務省が単純に緊縮論を言うのと変わりません。
公共交通の拡充論は、別のところでやらねば意味がないんではないですか。
それと、高速無料化で景気浮揚効果や経済効果があるのなら、それは税源となって、公共交通のための原資にもなり得るはずですけど。
単に「カネを使うな!」という理論よりもこのほうが前向きに思われます。

少数の弱者へ配慮は当然必須ですが、そのため多数派を犠牲にしていいなんて理屈もありません。
別に、公共交通機関を冷遇しろとは一言も言ってないのに、何故バーター前提になるものか理解できません。
高速道と地域交通機関は実態として殆ど競合しませんし。

Urbanfoxさんが仰るように田舎で現在の公共交通は利便性がとても低い上に非効率で、単純にボリュームを増しても利用者には寄与しないのではという実感がありますが。
(将来は多分もっと別の、小回りの効くコミューター的なものに改変する必要がある)

契約ではないから、無料化や暫定の約束を反故にしても差し支えないという仰せもありましたが、それは公的発表による正式な政策であって、公文書等にも明記されていることです。
罰則が無いというだけで、遵守義務はむしろ民間の契約以上なのではありませんか?
政府機関の公式方針が正式な協議もなく覆えされては、近代国家は立ち行かないと思います。

2009.09.03 22:32 URL | Gl17 #EBUSheBA [ 編集 ]

25さん

レスをありがとうございます。
さて、
件の2研究所が、
“天下り・か・ん・れ・ん・団体” であるという
ことの根拠は?
この研究所についてそう認識するに足るだけの情報を25さんは
持っておられるのですか?

2009.09.03 22:36 URL | フリスキー #iMBi6aSc [ 編集 ]

自公政権が休日千円で、と言えば、はいはい、と
従うような現状の民営化が十分だとは
原則高速無料化反対派の代表格、猪瀬氏だって
認めてはない。

無料化の最大の目的は、官民の癒着が多いと目されてきた
借金まみれの道路事業のスリム化にある。
各地方の道路工事が本当に必要なものか、
あるいは場当たり的な雇用促進、いわゆる利益誘導か、
選択する情報提示のためのスリム化である。

フリスキーさんの、無料化するならバス・鉄道などの
充実を優先すべきという意見、一理あると思う。
ただし新たな官民癒着が広がらないか、心配だ。

ちなみ社民。共産党ともに無料化への反対理由に
渋滞、環境問題への配慮を掲げる人は多いが
これは筋違いだろう。
そういう人たちは、夜間の高速料割引に
同じ理由で反対する声を上げただろうか。
エコカー減税はじめ過剰な新車、マイカー供給にこそ
向けるべき声じゃないのか。

2009.09.03 22:37 URL | SW #mjPE0GIo [ 編集 ]

民主党政策集INDEX2009より抜粋。
●自動車関連諸税の整理、道路特定財源の一般財源化、地球温暖化対策税

わが国の自動車関係諸税は、あまりに複雑で、一部が二重課税となっている等、自動車ユーザーに過重な負担を強いており、抜本的な整理が必要です。整理にあたっては、間接税の基本的な考え方に基づいて二重課税の排除等を行います。同時に、自動車の資産性や温暖化ガスの排出、交通事故、騒音などの社会的なコストに着目し、負担を求めることとします。

以上のような考え方から、自動車関係諸税について以下のように整理します。

自動車取得税は消費税との二重課税回避の観点から廃止します。自動車重量税および自動車税は、保有税(地方税)に一本化し、その税収を自動車から生じる社会的負担に広く対応する地方の一般財源とします。ガソリン等の燃料課税は、一般財源の「地球温暖化対策税(仮称)」として一本化します。

なお、上記の改革を実現する第一歩として、暫定税率は地方分を含めてすべて廃止します。国直轄事業に対する地方自治体の負担金制度を廃止して、暫定税率廃止後においても、地方における道路整備事業は従来水準を維持できるようにします。

●交通面における環境負荷の軽減

物流分野において、トラックによる輸送との共存を図りつつ、環境負荷の小さい船舶や鉄道輸送へと転換(モーダルシフト)する政策を展開します。荷主が輸送機関を選択する立場にあることを重視し、荷主等にモーダルシフト推進計画の策定と実施状況の報告を義務付けます。

自転車は、環境負荷を低下させるとともに、健康増進などの点で大きな利点がある一方で、交通事故の発生、放置自転車などの問題も見られます。自転車に係るルールやマナーの理解・順守が進むよう、自治体、民間ボランティアとも連携しつつ、安全・快適な自転車利用に向けた啓蒙活動を強化します。あわせて、自転車道の適正な整備、自転車の通行ゾーン設置に関する明確な指針づくりに努めます。また商店街の空き店舗利用などにより駐輪場の整備を図ります。

2009.09.03 22:40 URL | shimano #- [ 編集 ]

こんな計算をしてみました。

私の通勤路は8キロですが、途中の信号は7カ所。市街地を除けば7キロで4カ所です。
その7キロにバス路線をしくと、(徒歩10分ごとにバス停を作ったと考えると)約700メートルにごとにバス停ができます。

自家用車が平均時速40キロ、最大4カ所のゴー&ストップで到着する
のと、
ディーゼルエンジン20人乗りマイクロバスが5人の乗客で平均時速20キロ、700メートルごとにゴー&ストップする
のとでは、CO2のみならずNOxも含めた環境負荷でどちらが有利なんでしょうね。

昔、「アイドリングストップは渋滞を助長し、燃費も悪化させる」と試算した学者(東大の教授だったでしょうか)もいたので、計算根拠からしっかり検討しないと誤った結論を導く可能性があります。
そのアイドリングストップ悪玉論は、計算根拠がまるででたらめで、「おまえ自動車運転したことないだろ」と言いたくなるものでした。

2009.09.03 22:43 URL | Urbanfox #9B64OxmM [ 編集 ]

>国民の手取収入を増やす手段は断行しなければいけない時期

そうそう、一番肝心なのはそこでしょう。葉隠さんのおかげで思い出しました。
何も交通機関をどうするべきとか、そんな小さい話を主眼にしているわけじゃないと思うのです。
(小さいと言っても無論相対的なことで、国家的な課題なのは同意しますけれど)

不況、少子化等による経済縮小が言われる昨今、国民の手に廻るマネーの量を増やさねば、内需が細る一方です。
高速料金は、道路族の手に渡り、道路が道路を生むような使われ方をして一部利権関係者に滞留しています。
無料化してそれを彼等から取り上げ、その分国民一般の手に残れば、内需が振興され税収にも寄与するはずです。
それだけで経済効率が相当違うのではないですか。

自民の「高速1000円」も、高速道利用を増やそうというより、生活支援・内需振興が目的だったはずですが。
中途半端に取り続けるのは収受コストもあり、きっぱり無料化が合理的かと。

2009.09.03 22:51 URL | Gl17 #EBUSheBA [ 編集 ]

Gl17さん

>これは、単に妨害したい施策がある場合のサボタージュ手段
>ではないでしょうか。どうして二者択一にせねばならないのか。

>別に、公共交通機関を冷遇しろとは一言も言ってないのに、
>何故バーター前提になるものか理解できません。

私がどこでバーター前提の二者択一を論じてきましたか?
論じていません。
貴殿の頭の中で二者択一論に置き換えられてしまっている
ようですよ。誤読です。
高速道路無料化という風にゼロにすると今まで論じてきたような
甚大なデメリットが想定されると言ってるだけです。
それだけの財源があるのなら、公共交通に回すべきだと
言っているのです。
あるいは
政策に優先順位をつけるなら公共交通のほうが先だろうとも
言っているだけです。
私は自動車のための必要性の高いインフラ整備、
高速道路通行料の値下げには反対はしないと既述しています。
要するにゼロか100かの極論じゃなくて、
バランスの問題を提起しているのです。
小選挙区制度は、比較的小さな得票差が大きな
議席数の開きをもたらしますが、つまり議席数が極端に増減する
傾向が出てきますが、飯田哲也さんも、それに伴って、
政党の掲げる政策内容も極端にふれることを指摘して
この高速無料化策を危惧されています。

>高速道と地域交通機関は実態として殆ど競合しませんし。

競合はしなくても、影響が出るんです。
ぽむさんの挙げた西鉄バスのケースもそうですけど、
要するに
赤字路線を黒字路線でカバーして前者を維持しているのが
現状です。で、高速と競合する路線での収益の減少が大きいと、
鉄道会社は赤字路線を支えきれなくなり、結局は過疎地を走る赤字ローカル線に、
本数減少、路線短縮、最悪廃線など
しわ寄せが来るということです。
かいつまんで簡単に言うとそういうことです。

2009.09.03 23:02 URL | フリスキー #iMBi6aSc [ 編集 ]


実際に高速無料のところに住んでいるものとして、便利です。

高速道路を無料化した場合、
各インターに料金所がいらなくなります。
なので、インターを主要道路と交差するところや、ショッピングセンターなどの近くにも簡単に作れます。
というか、作るでしょう。

高速と、並行の一般道路を渋滞解消として、建設する場合、土地の取得費も掛かりますが、

インター増設ははるかに安価です。

想像してみてください。
いままで、10数キロとか、行過ぎたり、かなり手前のインターを利用しなければって点。
CO2も減るでしょうね。

地方ほど、便利になります。

鉄道は、例えば東京から北海道か、九州か、近畿・・・でも良いのですが、
家族旅行などにレンタカープラスの格安料金を作ればいい。

車のガソリン代プラス当地への運転疲労代ぐらいの料金を作っても良いんじゃないですか。車で走るより目的地より早く到着だろうし。

幾ら得で、幾ら楽かって広められるかですね。

高速を無料化すれば、他にも色々なことが起こると思います。マイナスよりプラス的な。


2009.09.03 23:09 URL | 海外より #- [ 編集 ]

ろーりんぐそばっと殿
民主党案では高速道路が部分的に無料になります。ガソリン税も廃止されますが、同時に保有税、地球温暖化対策税が新設されます。しかも、道路整備事業は従来水準を維持するとしています。よって、自動車関連税は今よりも高くなり車を手放す人が多くなりますから、公共交通機関に対する悪影響は無いでしょう。
ガソリンが高騰した時何が起きたか思い出してください。

2009.09.03 23:10 URL | shimano #- [ 編集 ]

不景気が長く続き、
タダものにすがりたい気持ちは
わかりますが、
その前に、検証、実験が必要だという
shimanoさんの以下の指摘は説得力が
あると思いますね。

>そのことを実験を行いながら、
>固定化させていくか、
>あるいは何ヵ月(何年)かで日本全体の交通の流れを見て料金の変動がある
>(出来る)ようにするシステムにするか、
>それは実験次第ではありますけど、とにかくその辺りの
>『全国各所の高速道路料金、いくらが一体 適当なのか?』
>という実験・検証だけは、無料化を導入するにしても導入しないにしても、
>将来的に必要なこと、今やっておくべきことだと思っています。

ここでミソは、“日本全体の交通の流れを見て”というところです。

“木を見て森を見ず”であってはいけません。
交通全体をマクロ的に見渡しての視座が欠かせないでしょうね。
特に交通政策は、
ろーりんぐそぱっとさんがおっしゃるとおり、
国づくりに深く関るものなのですから。

2009.09.03 23:19 URL | フリスキー #iMBi6aSc [ 編集 ]

kojitakenさん、皆さん、こんばんは

高速道路が有料だと、金のある人だけが乗れる、金持ち優遇制度です。
民主党政治では、特定の事業者や団体に恩恵を与えるような自民党的仕組みはやめて、国民全体に恩恵が行き渡る制度に改めるという、哲学に大転換したということだと思います。
無料化すれば、物流コストが下がり、車に乗っていない人も含めて、広く恩恵を被ります。
高速道路は利用者だけに恩恵があるという視野の狭い見方であれば、高速道だけでなく一般の道路もすべて、車を乗らない者にとっては恩恵に預かりません。
がら空きの道路があること自体が国民にとってもマイナスです。
SAやPAなどを開放すれば、渋滞も起こりにくいし、SAやPAの活性化で地域振興に繋がります。
物流コストの低下は、経済にプラスであり、人件費を上げる要素にもなるでしょう。
いつでも無料なら、1000円乗り放題のように、異常に集中することはないでしょう。
温暖化対策は高級大型車など、燃費不良車には重税を課すなど、エコカー化を強力に進めるなどして、違う制度を組み合わせて対応すべきでしょう。
道路インフラの無料化は先進国では当たり前のことです。

2009.09.03 23:42 URL | 愛てんぐ #PARia3Ic [ 編集 ]

shimanoさん

>同時に保有税、地球温暖化対策税が新設されます。
>しかも、道路整備事業は従来水準を維持するとしています。
>よって、自動車関連税は今よりも高くなり車を手放す人が多くなりますから、
>公共交通機関に対する悪影響は無いでしょう。
>ガソリンが高騰した時何が起きたか思い出してください。

ということは、
車を保有することのコストが逆に増えるわけですね。
マイカーの用途としては、基本的に低所得層ほど
遠距離移動の機会は少なくなると思いますので、
高速道路の利用機会も減ります。
車を手放す人も増えるとのことですが、
そうなると、件の政策の賛成派の方たちが主張するような
生活支援・内需振興、手取り収入を増やすという側面において
どういう効果があると考えられますでしょうか?

2009.09.03 23:43 URL | フリスキー #iMBi6aSc [ 編集 ]

フリスキーさん。ご苦労様です。
ただ今、仕事が追い込みで援護のコメントも送れず申し訳ないです。

前エントリでの「私の既述した内容と重複しますが、」で始まるsweden1901さんへのレスは特に共感できるものでした。

2009.09.04 02:48 URL | ぽむ #mQop/nM. [ 編集 ]

公共交通機関の維持 で思い出すのは、国鉄改革です。
国家が運営していても、不採算路線を全て維持するのは不可能でした。

私の地元、北海道でも札幌市では、完全にバス事業から撤退し、民間バス会社へ委託して補助金を出しているのが現状なのです。

公共交通機関を維持されるには、例えば、(特に)都市圏での自動車規制をすることや赤字路線に税金を投入し続けることに対する全般的な合意が必要になります。

今の国力を客観的に見ると、社会保障分野を立て直すことぐらいが精一杯なのではないでしょうか?

車社会を前提にしたシステムを作り直すには、社会保障費並みの巨費を投じる必要があると考えます。

有料化と暫定税率を維持するなら、流通業界への軽減処置、バス路線の拡充。並びに一般国道でのサービス向等上が見られないと払う気になれませんね。

2009.09.04 08:29 URL | 葉隠 #CRmGiUQU [ 編集 ]

小泉改革は都市部重視、地方切り捨てでしたが、高速無料化の議論もやっぱり地方住民の生活実態は無視されているというのが正直な感想です。

マクロの視点が重要だというなら、少数派である地方が切り捨てられるのは当然のことなので、それは仕方がないのですが。
郵便局の縮小など小泉改革でいっそうの不便を強いられた田舎の一住民として得心の行かない部分はありますね。

ちなみに私の生まれ育った東京都渋谷区は15平方キロ、20万人ですが、現在居住の市は150平方キロ、6万人です。
こう見ると確かに都会を助けることは、効率よく多数を助けることになりますね。人口密度で30倍以上も差があるのですから。

やっぱりこんな田舎は切り捨てられて当然と考えるか否か。否かって洒落じゃないですよ。

2009.09.04 10:45 URL | Urbanfox #9B64OxmM [ 編集 ]

Urbanfoxさんへ

レスをありがとうございます。
ただ、貴殿は他者の議論を斜め読みしかしていないということですが、
少なくとも私のほうは他者の論に対して、
疑問を呈したり、批判をする場合、
相手の文章を一言一句逃さず読むことを
前提としています。
ですから、貴殿と私との間には
フェアな議論が成り立ちません。
まあ、私の投稿は一文が長くなってしまってますし、回数もすっかり増えてしまいました。他者に対して全部読めと強制するつもりもありませんが・・・
同じことを最初から遡って何度も説明することは、
時間と労力上ならべく省かせていただきます。

2009.09.04 11:14 URL | フリスキー #iMBi6aSc [ 編集 ]

フリスキーさん、コメントありがとうございます。

「何とかギリギリ維持している鉄道のローカル線や路線バスを(全部とは言わないまでもある程度)廃止に追い込んでしまう可能性が高い」と考えて高速道路無料化に反対するのか、
「地方公共交通網はすでに破綻しているも同然で、田舎の多くでは公共交通網をあてにしない生活パターンができあがっているので、地方高速道路無料化が行われたとしても公共交通網に与える影響は少ない。であれば無料化のメリットである、【大都市の資本と人口を地方にシフトさせることで地方経済の活性化をもたらす】可能性をもつ地方高速道路無料化を推進すべき」と考えるか、ということでしょうか。

Gl17さんも2009.09.01 22:21のコメントで「地方の公共交通機関の衰退と言いますが、既に衰退しきっているという感があり、あてに出来ません。」と書かれていますし、
Urbanfoxさんも2009.09.03 19:08のコメントで「私の住まう地域の公共交通ですが(中略)すでにこんな状態なので、公共交通の充実で恩恵を受ける人はごく限られています。」と書かれていますので、お二人も後者のお考えかと思います。
Gl17さんは同じコメントで「鉄道その他の振興策が要るのであれば、それは別途考慮すべきなのでは。」と書かれていますし、私も2009.09.03 02:16のコメントで「税金投入によって西鉄で今回廃止の憂き目にあってしまったような『既存のローカルバス路線』を堅持することが最低限求められるでしょう。」という趣旨のことを書きました。スウェーデンのことを引きあいに出したことをフリスキーさんには誤解されているようですが、言わんとしたことは「無料化をしようがしまいが、現在の日本の地方公共交通網は機能していないので、税金を投入して充実させる必要がある。」ということです。

フリスキーさんはおそらく「無料化によって地方公共交通網が壊滅的な打撃を受けるのでその埋め合わせをするための税金投入は膨大になる。」「それだったら無料化など止めてしまう方がずっと安くつく」と反論なさることでしょう。しかし私は次のように考えています。
「現時点の地方公共交通網ではすでにカバーできていない人が多い。それを放置してきたこれまでの政治は弱者切り捨てになっていた。これを充実させていくことが求められるが、単に赤字補填に税金を投入するのでは際限がないし国民全体の理解は得られるはずがないので、利用者を増やす努力が必要。利用者=地方在住者 ではないが、少なくとも少子高齢化がハイスピードで進む田舎の定住人口を増やす施策を取ることなしに利用者増は望めない。よって、大都市に過度に集中した資本、人口を田舎にシフトさせ得る、地方高速道路無料化を進めることが必要と考える。過渡期の間は交通網維持のための税金投入はやむを得ない。」と。

上記のように考えますので、
>“友愛社会”の理念に基づく“地域主権”を目指すなら、
>まず優先するべきは、後者(公共交通)に決まってるじゃないですか。
という批判については、「地方高速道路無料化こそが、地方に職場を増やし、地方の定住人口を増やし、その結果として地方・地域の活性化につながって、地域主権を後押しする重要な政策です。」とお答えします。

>でも、残念ながらこの政策は実現しちゃうでしょうね。
>議席数があれですから、何でも出来ちゃいます。

民主党に投票した有権者の中でも、「高速道路無料化」には反対、という人の割合はかなり多いそうです。理由は簡単。民主党が説明を怠ってきたからです。単なる票目当てのバラマキその他、自公両党からの批判に対してもまともに反論してきませんでした。地方高速道路無料化の最大の目的が【地方経済の活性化】にあることは、2003年のマニフェスト以来毎回書かれてきているのに、今回の選挙戦でもまったくそれには触れられて来ませんでした。これには私は大いに不満で、馬渕澄夫氏をはじめ道路関係に取り組んできた議員複数にもっと説明してもらうように働き掛けてきてはいたのですが。
このまま、無料化反対の世論が多数を占めるならば、民主党もゴリ押しすることはできなくなるでしょう。
選挙後、ようやく馬渕議員が報道ステーションや朝の情報番組などで説明するようになってきましたが、まだまだ不十分です。
いずれにしても、議論の場をいろいろなところで作り、国民全体が納得していけるようにすることは重要だと思います。そういう意味で、この場を提供してくださっているkojitakenさんには大いに感謝しています。ありがとうございます。

なお、フリスキーさんが2009.09.03 15:38のコメントで紹介されている
「高速道路無料化・暫定税率廃止に起因する環境・社会影響」
についてですが、この報告書は、同じコメントでフリスキーさんご紹介の飯田哲也氏のみならずマスコミにもちらほら取り上げられていて、本日の朝日新聞の「私の視点」でも環境省の課長補佐が「この試算が本当であれば」という但し書きをつけながらも、民主党の高速道路無料化案批判の根拠の一つとしています。
この報告書は2009.09.01 14:12のコメントでぽむさんも紹介されていたので私も拝読しました。そして、2009.09.02 20:33に「一般道の交通量が減ることを考慮せず」に算出している可能性が極めて高いと思います。」と、そう判断した根拠を付加してコメントしました。
そのようないい加減(と私は考えます)な報告書が独り歩きして無料化案つぶしに作用するとしたら残念なことです。

2009.09.04 15:30 URL | sweden1901 #SVqLzQOU [ 編集 ]

眠り猫さん
>無料化にしたうえで、さらに高速道路を作り続けると言うのはばかげています。

これは誤解があるようです。
「さらに高速道路を作り続ける」ことを進めようとしているのは現行制度なのです。
「道路公団を民営化したときに、ムダな道路は作らないことになった」のはその通りです。
しかし!2006年2月に、そんな約束は反古にされ、法定予定路線1万1520km整備のため、42区間1153kmなどを建設することが国土開発幹線自動車道建設会議で決定されました。資料↓(全国高速道路建設協議会のページ)
http://blog.livedoor.jp/zenkousoku1/archives/50424671.html

この出来事は、道路公団民営化と戦った岡田・民主党代表(当時)の言葉を借りると、
「無駄な高速道路を造らないために民営化するということがスタート時点の民営化の意義だったにもかかわらず、いつの間にか税金を使ってでも整備計画のほとんどすべてを完成させるということになってしまっている。この根本的な矛盾について、(小泉首相との党首討論で)結局何ら説明されることはなかった。」
http://www.katsuya.net/report/koizumiseiji/4-1.html
ということなのです。
高速道路無料化案では、今後の道路建設については当然慎重に対応していくことになっています。
今年3月にまとめられた『民主党高速道路政策大綱』にはこう書かれています。
「今後の高速道路整備は、整備の必要性等を十分検証した上で、国の一般財源により行う。」
http://www.dpj.or.jp/news/?num=15550

ですから、
>無料化は同時に、無駄な道路を作らない、と一体でなければなりません。
は約束されている、と考えてよいと思います。

>無料にしての交通量、排気ガス、CO2に関する検討抜きに、無料化だけを叫ぶのは無責任です。
についてはすでに8/31のエントリーのコメント欄(2009.09.02 20:33)で述べてみたのでご一読いただければ幸いです。

2009.09.04 19:39 URL | sweden1901 #SVqLzQOU [ 編集 ]

投稿を見ていると、あまりにも世界の高速道路料金を認識していない。
高速道路は、インフラそのもであり無料が原則である。
ドイツのアウトバーンが一番よい例だが、ドイツではスピード制限もない。アメリカでもフリーウエイであり、ヨーロッパでは一週間千円ぐらいが常識である。
つい最近韓国をドライブしたが、東京ー仙台間が日本では7100円だが、1000円以下である。馬鹿高い高速を造っておいて、料金も馬鹿高いというのは愚の骨頂。
造った道路は徹底的に利用するのが当たり前で、その結果懸念される問題は別個に処理するのが政治的な課題であろう。
いずれにしろ、有識者と自称する人間が上記の世界標準をまったく伏せているのは故意なのか、それと無知なのか理解に苦しむ

2009.09.05 21:34 URL | k.wada #ltxEw9KE [ 編集 ]

v-115毎年3兆円の税金を投入して、高速道路を無料にしてレジヤーで高速道路を利用する人を優遇する。
利用する人も利用しない人も税負担を強いられる。税負担でなく受益者負担とすべき。
利用増による渋滞によって、運送会社や高速バス会社は予定の時間通りに走れず事業が成り立たないので、無料化に反対している。渋滞はマイナスの経済効果となる。
自家用車の利用増によって、排ガスが増加して地球温暖化および健康被害を加速させる。
本来、モーダルシフトによって、自家用車から公共交通機関へ移行させて、二酸化炭素の排出量を減らして温暖化対策とするべきであるが、その逆を推進しようとしている。
新聞社による全国の知事へのアンケートでは、高速無料化を評価した知事は岩手、徳島、沖縄のわずか3知事だけ。
民主党の政策は総じて他人の納めた税金のばら撒きによる人気取りに重点が置かれており、本来必要な理念が無い。

2009.09.15 06:22 URL | 緑山 #- [ 編集 ]

高速道路はピラミッドと同じ効用があり技術、経済の外堀となっている。私欲に敗れた高速無料化は外堀を埋めることで全体の富が消失する。高速道路施設と運輸の等価変換による試算では630兆の経済活動が外へ消失、一部は横領され行方不明となる。軍事劣等日本にあっては担保は存しない。著作は監理技術者ですが信じますかそれとも信じませんか。

2009.09.20 12:30 URL | 浜ちゃん #- [ 編集 ]

このコメントは管理者の承認待ちです

2011.10.15 08:53  | # [ 編集 ]













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