きまぐれな日々

昨日(27日)、期日前投票を済ませてきた。昨年9月1日に当時の福田首相が辞意を表明して解散政局になり、政治空白が延々と続いたあげくに、断末魔の叫びのような自民党による民主党へのネガティブキャンペーンが最後に来て、やっと有権者の審判が下る。まったくもってひどい1年間であって、あっという間に過ぎたともいえるが、反面思い返してみると実に長かった。

郵政総選挙で水ぶくれした自民党議員たちは、ろくなことをやってこなかった。今回の総選挙は、おそらく今後「政権交代選挙」とでも呼ばれるのだろうが、今度は民主党議員たちが水ぶくれすることになる。なにしろ全員に近い候補者が当選するといわれているのだから、その中には使えない政治家たちもかなりの数いるだろう。だからといって自民党に生き残ってほしいと思う政治家は数えるほどしかいない。巨大掲示板を見ていると、「4年前と今回の選挙で、国民は小選挙区制の面白さを知ってしまった」などと書いている者がいるが、冗談じゃない。前回生まれたバブル国会議員たちは今回葬られるが、新種のバブル国会議員たちが生まれる。玉石混交のその中から、日本を背負って立つ本当の政治家が出てくるのだろうが、小泉チルドレンたちからそんな者が出てきただろうか? まさか、チルドレンにしては珍しく小選挙区で競り合っている稲田朋美なんかの名前を挙げるんじゃないだろうな。間違いなく復活する無所属の城内実らともども、右派民族主義系の政治勢力が残るだけだったら、その間自民党は何をやっていたのだということになる。あるいは、選挙でどうなるのかは知らないが、中川秀直や小池百合子などの新自由主義改革派がこれからの日本に必要だというのか? 彼らは国民に絶望しか与えなかったではないか。

これまた選挙の情勢が怪しい与謝野馨が、大勝するであろう民主党の「一党独裁」を懸念しているというが、これにも違和感がある。与謝野馨自体、これからの日本にとっては必要のない政治家だと私は考えているが、「政権交代」の実現だけで結集した民主党は寄せ集め政党であり、成員の主義主張はさまざまで、そんな政党の「独裁」と言われても、疑問符が浮かぶばかりなのだ。ただ言えることは、小選挙区の恐怖があるために執行部には逆らいづらいことで、誰の目にも明らかなのは、民主党の実質的な支配者は小沢一郎だということだ。70年代後半から80年代前半にかけて、「闇将軍」と言われた田中角栄を思い出す人も多いだろう。西松事件で代表の座を退いた小沢一郎の時代は終わった、と見る向きもあったが、そうはならなかった。今展開されているのは、かつて自民党内で展開されていた経世会と清和会の抗争が、民主党と自民党に分かれて続いている光景だ。清和会の流れは、前世紀には岸信介と福田赳夫が、それぞれそう長くない期間政権を担っただけだったが、2000年の森喜朗内閣以来、延々と清和会の時代が続いた。麻生太郎はもとは違うけれど、実質的に清和会の傀儡(かいらい)だった。闇将軍が森喜朗だったのでは、日本の政治がガタガタにされたのも当然だろう。

本屋には、まだ今月上旬に発売された月刊誌が売られていて、中曽根康弘と渡邉恒雄(ナベツネ)が対談して「自民党は150議席を切ったら永久野党になる」と言っている記事が載っているようだ。結構なことではないか。中曽根は、清和会とは別の流れだが、本質的にはイデオロギー政治家だし、新自由主義改革でも日本に爪あとを残した。「大勲位」などと祭り上げられている政治家だが、中曽根政治の否定的総括なくして日本の復活はあり得ないと私は考えている。

右派民族主義系の人たちから、よく「くだらない右や左のイデオロギーにとらわれている」と批判される当ブログだが、そんなことを言う人に限って右派イデオロギーが強烈で、国民の関心が極めて低い、民主党の「日の丸つなぎ合わせ事件」などにこだわり続ける。イデオロギー色の薄い人たちから、当ブログが「左右のイデオロギーにとらわれ過ぎている」という批判を受けることはほとんどないことも言い添えておこう。

とにかく、清和会的イデオロギー政治はもう要らない。生き残りが予想されている自民党の政治家の中には、そうでない人たちも多く、一部は新自由主義者で残りが保守本流といったところだと思うが、選挙後に行われる自民党総裁選の結果によっては彼らは身の振り方を考えるべきではないか。

清和会的イデオロギー政治家たちは、せいぜい右翼版の「たしかな野党」でも作ってはどうかと思う。彼らが2000年以降の9年間、日本をズタズタにしてきたことへの審判が下るのは明後日である。


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 清和会に限らず、「派閥は無くした」とうそを言いながら、多数の派閥が割拠し、しかもどこも院政がひかれていて、森ごときがキングメーカー扱いされるような組織では、新しい意見も、新しい力も育たなかったわけです。
 結局、最後は恐竜のように、自重に耐えられずに倒れる飲みでしょう。

 自民党が永久野党?いいえC級野党です。

 民主の勝ち過ぎは確かに不安要素満載ですが、だから自民を勝たせる要因が何もない。
 対民主への姿勢は今後考えねばなりますまい。
 ちなみにブログ主どのは、民主党政権下でもブログを続けるおつもりか?
 私は弱小なれど、権力監視・批判ブログとして存続するつもりですが。よろしければぜひご一緒に。

2009.08.28 08:52 URL | 眠り猫 #2eH89A.o [ 編集 ]

そもそもキングメーカーというくらいだから、キングよりもさらに強大な
力を有するのが妥当なのだが、森のように総理失格(というか、就任時点
ですでに不安視されていたほどの阿呆であったのだが)の烙印を押された
大馬鹿が、よりによってキングメーカーなどと、笑えない冗談にもほどが
あるというものである。
必然、森以降のキングが、森と互角の勝負ができるほどの馬鹿・阿呆で
あることもむべなるかな。
麻生を見ていると、森がそこそこ秀才に思えてくるのだから、どうしようもない。
自民党がすでに死に体同然であることの何よりの証左である。

明後日の選挙で、下野する運命は避けられないようであるが、さて、
ひさびさに野党となる自民党は、次は誰を総裁に選ぶのであろうか。
むしろそのほうに興味がある。
むろん、いまさら上玉など居ようもない。麻生のごとき頭のおかしい人物を
担がざるを得なかった政党に、そんなタマが残っているはずがない。

自陣にタマがなけりゃ、タマのあるところとくっつくだけである。
彼らは、簡単にはくたばらないであろう。ご用心ご用心。

2009.08.28 11:50 URL | 謎のカスパール・ハウザー #- [ 編集 ]

伊吹氏が言ってますね「民主党のユニフォームさえ着ていれば、どんなヘボでも選手になれる。こうなったのも自民党の責任」って。
あの人は時々すごくいいこと言いますね。

2009.08.28 12:37 URL | たけ   #- [ 編集 ]

山崎行太郎氏のブログで、
「内外タイムス」を引用する形で、眞鍋ポスター事件の続報を紹介してますね。
 私はテレビをあまり見ないのでわからないのですが、眞鍋というのは、テリー伊藤や北野たけしと同列に並べられる権力寄りの電波芸者なんでしょうかね?

http://d.hatena.ne.jp/dokuhebiniki/20090828/1251407386

2009.08.28 21:56 URL | cube #- [ 編集 ]

cubeさん、

http://wiki.livedoor.jp/kiuchi_manabe/
の冒頭の記載をご覧ください。

----- (ここから引用) -----
【先ほど更新された方へ】
内外タイムスの飛ばし記事を信じるのは自由ですが、客観的に見るとあの記事が今回の件に全く関与していない匿名の「芸能プロ幹部」による発言を内外タイムスが断定的に取り上げたものであり、その発言の背景には眞鍋かをりにアヴィラから独立して欲しいという意図が透けて見えることが分かると思います(内外タイムスは以前からなぜか眞鍋かをりに独立して欲しいようです^^;)。また今回の内外タイムスの記事はそれ以前の同社記事と事実関係の整合性がとれず、信憑性に欠けるものです。
----- (ここまで) -----

この記述にあるように、内外タイムスは悪名高いイエロージャーナリズムであって、そんなものを軽率に引用した山崎氏の方が「イタい」と言うべきでしょう。

先刻、山崎氏の記事に私がつけた「はてなブックマーク」もご参照まで。
http://b.hatena.ne.jp/entry/d.hatena.ne.jp/dokuhebiniki/20090828/1251407386

> 眞鍋というのは、テリー伊藤や北野たけしと同列に並べられる権力寄りの電波芸者なんでしょうかね?

眞鍋かをり自身は政治にはほとんど興味はないと思います。

2009.08.28 22:10 URL | kojitaken #e51DOZcs [ 編集 ]

自民党が崩壊してしまうと、清和会を支持していた右寄りの支持者が、極右政党に傾倒していくことを心配します。

2009.08.29 01:08 URL | 高橋 #oM6tt0T6 [ 編集 ]

【要注意】比例区で民主に投票しすぎることが、自民に投票することになる!?

【要注意】
比例区で民主に投票しすぎることが、自民に投票することになる場合があるそうです。
これは一大事。
有権者の一部が、社民か共産に流れることを望みます。
ただし、大量に流れすぎてもいけないのが難しいところ。

> 予想を超える民主党の追い風が、選挙区で落選の憂き目を見た自民党大物候補を救済するケースも出てきそうだ。

【09衆院選】民主、比例候補が足りない? 他党「棚ぼた」当選も (1-2ページ) - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/politics/election/090828/elc0908281900005-n1.htm
 衆院選で圧勝する勢いをみせている民主党で、比例代表ブロックの候補が足りなくなる可能性が出てきた。公示後の候補追加は認められていないため、ブロックによっては、他党が「棚ぼた」で議席を獲得することもありそうだ。予想を超える民主党の追い風が、選挙区で落選の憂き目を見た自民党大物候補を救済するケースも出てきそうだ。
 産経新聞社・フジニュースネットワーク(FNN)合同世論調査(22、23両日)や情勢取材などによると、東海、近畿、中国、九州の各ブロックなどで、民主党候補が足りなくなる可能性が出ている。比例代表に重複立候補している候補が、選挙区で当選することで名簿から外れる結果、比例代表の獲得議席数は、名簿登載者の数を上回る可能性がある。その場合、次点の政党の候補が当選することになる。
 民主党は、各種世論調査で優勢が伝えられていたことから、18日の衆院選公示直前まで、都市圏を抱える東京、東海、近畿各ブロックに8人ずつの単独比例候補を登載するなど上積みを図った。その結果、比例単独候補は、平成17年の前回衆院選の10人を大幅に上回る59人になり、引退を決めていた藤井裕久元蔵相や元職も名簿に登載された。
 単独比例候補を増やすよう号令をかけたのは、党内で「選挙のプロ」と定評のある小沢一郎代表代行(選挙担当)だ。しかし、そんな努力を吹き飛ばすような好調ぶりに、党幹部の一人は「計算を間違えたのだから、小沢さんは責任を取らないといけない」と話す。
 衆院480議席のうち180議席を決める比例代表(全国11ブロック)は、得票数に応じて各党に議席を配分し、名簿に登載された上位候補から順番に当選者を決める仕組みだ。比例代表には、選挙区との重複立候補が認められているが、選挙区で当選した重複候補は名簿から外れることになる。
 小泉純一郎元首相が郵政民営化の是非を問い、「小泉旋風」を巻き起こした前回衆院選(郵政選挙)で、強い追い風に乗った自民党は東京ブロックで8議席を獲得できるはずだった。しかし、重複候補が選挙区で次々と当選したため、比例名簿に7人しか残らない事態が生じ、自民党は最後の1議席を社民党に譲る結果となった。

asahi.com(朝日新聞社):民主勝ちすぎ候補者不足?比例近畿など議席流れる可能性 - 2009総選挙
http://www2.asahi.com/senkyo2009/news/TKY200908260491.html

東京新聞比例候補者 民主足りず? 北関東など6議席政治(TOKYO Web)
http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2009082302000085.html

2009.08.29 10:39 URL | #gAE7LgKA [ 編集 ]













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