きまぐれな日々

先日、反小沢一郎の巨魁として小沢・鳩山支持者から不評を買っている仙谷由人がいる徳島県で、民主党のポスターを見た。「政権交代」という大きな文字と、1区仙谷由人、2区高井美穂、3区仁木博文の顔写真が出ている。近くに張られていた鳩山由紀夫のポスターには、「みんなで政権交代」の文字が躍っている。

どうやら「政権交代」という言葉が人々の心をとらえ始めたようで、麻生内閣および自民党の支持率は再び落ち始めており、その動きには加速がついて、なだれ現象が起きるきざしさえある。千葉市長選は、民主党が推薦する熊谷俊人氏が、自公推薦の林孝二郎氏や共産党公認の結城房江氏を抑えてリードしていると報じられている。さらに衝撃的なのは7月12日投票の東京都議選に関する東京新聞の報道で、これによると、現段階での有権者の投票意向が、民主32.5%、自民20.3%となっていて、民主党が躍進した前回(2005年)の同時期と比較しても民主党が11.1ポイントも上昇しており、自公与党の苦戦は避けられない情勢だ。

先週発売された「週刊文春」の6月11日号には、宮川隆義の衆院選予想が出ていて、これは3か月に一度くらいの頻度で誌面に載るものだが、昨年秋や今年初めのような民主党圧勝の予想にはなっておらず、民主党は231議席で、社民8議席、国民新2議席、新党大地2議席などを合わせて過半数を確保するが、誤差範囲が大きく、政権交代が成らない可能性もあるというものだ。共産党は13議席、新党日本および幸福実現党(笑)は議席を獲得できず、諸派、無所属は平沼赳夫一派や渡辺喜美一派、山梨の長崎幸太郎氏や高知の橋本大二郎氏らが計9議席を獲得するとしている。記事は、渡辺喜美一派(「日本の夜明け」)が自公と組む可能性は皆無で、麻生太郎首相は平沼赳夫グループを頼りにしているが、平沼グループの議席が5議席を超えることはなく、かつ平沼グループが自民党に合流するための条件は、自民党が安倍晋三を総裁に起用することだから、この条件は麻生首相には呑めないとしている。さらに、総選挙後に行われる自民党総裁選で、津島派には舛添要一を総裁候補に推す動きがあるが、そうなれば鳩山邦夫が党を割って、兄・鳩山由紀夫の民主党に協力する「裏連立」もあり得るとする。私は全然知らなかったのだが、鳩山一郎元首相が創立した「友愛会」には、海部俊樹や森喜朗のほか、現職の議員が多数いるそうだ。「今度の選挙は鳩山兄弟と渡辺喜美が主役になる」というのが宮川氏の見立てである。

ちょっと前に「週刊ポスト」も鳩山兄弟の連立説を書いていた。当ブログは昨日のエントリ「迷走目立つ自民党 & 鳩山邦夫は民主党の分裂要因になる」で、民主党立党時に、鳩山邦夫が武村正義氏(さきがけ)や元首相の村山富市氏(社民党)を「裏切り者」呼ばわりし、決して民主党には合流させないと強硬だったとして鳩山邦夫を批判したが、これに対して陰謀論好きで城内実支持者の「散策」氏から異論のコメントをいただいた。散策氏によると、「噂の眞相」1996年12月特集2には、「民主党の仕掛人政界フィクサー稼業・高野孟の”正体” 」という記事があって、武村氏や村山氏の排除は、高野孟の筋書きだったのではないかという。 しかし、当ブログのソースは、休刊した朝日新聞の月刊誌「論座」に掲載され、その後朝日新聞出版から単行本になった菅直人のインタビュー記事である。聞き手は五百旗頭真、伊藤元重、薬師寺克行の3氏であり、私は「論座」連載時に読んだほか、おとといの日曜日に単行本を立ち読みした。鳩山邦夫が武村、村山両氏を「裏切り者」呼ばわりしたというくだりは、菅直人ではなくインタビュアーの発言だったと思うが、菅直人はそれを否定していない。ただ、自民党出身者の多かった「さきがけ」には社民党への拒絶反応が強かったことを述べていた。社会民主連合出身である菅直人にはそのような拒絶反応はなく、菅直人がいたから今のような民主党ができたと考えてよさそうだ。それに対して、鳩山邦夫は民主党から左派をはじき出そうとする方向性を持っていると考えて間違いないだろう。

それにしても、極右の平沼赳夫一派とはくっつかないにしても、新自由主義勢力である渡辺喜美一派との連携を模索したり、あろうことか橋下徹の支持を取りつけようと自民党と懸命に争う民主党を見ると、いったい何のための政権交代なのかと思ってしまう。

社民党の福島瑞穂党首は、ようやく昨日(8日)、次期衆院選後に民主党中心の連立政権ができる場合は、衆参両院の比例代表定数の維持を連立参加の条件にする考えを表明した。公明党が自民党に同様の圧力をかけて、自民党のマニフェストへの削減数明記が難しくなっていることを考えると、社民党の反応は遅すぎるとは思うが、当然の対応である。民主党の新自由主義化に対しては、社民党は保守の国民新党と組んで民主党に抵抗しているが、議員定数削減の動きに対しても、今後とも民主党の暴走を阻止するべくプレッシャーをかけ続けてほしいと思う。


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 おひさです。
 さて、エントリーの内容とは違いますが、確かに「政権交代」ブームで、民主党の地方議員を含めての増長慢を耳にします。
 すでに政権を取ったかのごとき態度で、第二自民党的な利権あさりに動こうとしているような地方議員もいるようです。
 所詮、日本の地方議員など、地方自治の本旨よりも利権争奪戦にしか関心がないのでしょうが。
 政権交代が実現したら、即座に民主党は末端から腐り始めるでしょう。
 民主党幹部には、そのような動きを止めて、自民党とは違う政党として立つことを国民の前に見せるべきだと思います。

2009.06.09 10:07 URL | 眠り猫 #2eH89A.o [ 編集 ]

私は民主党が平沼や鳩山弟や橋本と握手することは、まだ「合従連衡」の内であり、現実的対応として許されると思います。
しかし比例定数削減はよくないですね。私が民主党にメールしたら、

「今回ご指摘の「参議院の議員定数削減」は、民主党としての方針ではございません、各議員により、それぞれ考えはあるのでしょうが。民主党は行政改革などを顧みて、議員数も削減すべきとの施策を主張し、衆議院議員の定数を400人に減らすための法律案(公選法改正案)を2004年の第159回通常国会に提出いたしました。
有権者のみなさんのお考えを鏡のように反映させようとすれば「比例代表選挙」ですが小党分立状況になりますし、政権交代をやりやすくするならば「小選挙区選挙」となり大政党に集約されていきます。選挙制度は、各党ばかりでなく政治家個人間でも、「最良」の制度は異なるものだと思います。」

などというあいまいな返事をいただきました。
福島さんは、「連立しないかもしれない」ではなく、「しません」とはっきり言うべきですね。この社民党の対応は正しい。

2009.06.09 10:25 URL | cube #- [ 編集 ]

kojitakenさん
こんにちは。お取り上げありがとうございます。
野党3党有志は、8日、日本郵政専務ら2人を追加告発しましたし、サキヨミでは、西川社長続投反対が8割、YAHOO!ニュースの意識調査「日本郵政社長に適しているのは?」(実施期間:2009年6月3日~2009年6月7日)では、西川社長の続投23%に対し、西川社長以外の就任が68%でした。植草さんは、麻生首相が西川社長更迭を決断して衆議院解散を決断する可能性を書いていますが、私も西川さんの続投は難しそうな気がしてきました。(6/9本日13:00からの参議院総務委員会で、また日本郵政に関する問題について集中審議予定と以前ネットで見ましたがどうだか)

>陰謀論好き
返す言葉もありませんが、一応、以前kojitakenさんと眠り猫さんにエントリをたてていただいた地球温暖化問題については、幸いにもネット上で通説の専門家のかたとコミュニケーションを取ることができ、一安心することができました。IPCC報告書もすべて熟読されているので、このかたに任せておけば、よっぽどおかしな議論が出てきたときは、ブログでも書いてくれるだろうと不安要因から外しています。それもあって、不安要因は潰していけば良いと考えるようになりました。
少し前にkojitakenさんが怒られたコルナとスカル&ボーンズについてのエントリはヘンリーオーツさんのところで、愛知万博で手話の「アイ・ラブ・ユー」サインをする小泉さんと中川さんの写真を、誤って引用しているのを見たので、訂正と不安要因を一掃する意図で書きました。スカル&ボーンズは....ありそうかなあと思っています。先週「グッド・シェパード」というCIA誕生秘話を描くマット・デイモンとアンジェリーナ・ジョリーの出ている映画をビデオで見たのですが、スカル&ボーンズのことを肯定的に(?)描いています。CIAがこの映画に対するコメントを公表しており、ウイキペデイにリンクがあるのですが、英語だし、リンク先がCIAなのでアクセスしていません。では、また。

2009.06.09 11:26 URL | 散策 #TY.N/4k. [ 編集 ]

newsingに投稿させていただきました。
ttp://newsing.jp/entry?url=caprice.blog63.fc2.com%2Fblog-entry-924.html

2009.06.09 18:58 URL | ursaemajpris #dDasgHZQ [ 編集 ]

よくぞ、ここまで詳細かつ丁寧に書いていただけました。

その通りと思いますが、今は言葉の虚しさに
陥っていて、自分では発信する元気がありません。

「政権をとる」ことの意味合いが、どこまで
わかっているのか?昨今のマスコミでは
「?」ですね。

2009.06.09 23:09 URL | rafurans #- [ 編集 ]

平沼グループは一体どうしてそこまで安倍なんぞに拘るんですかね。
首相になってあれだけ無能さを見せ付けた彼を今更トップに頂いたのでは、這い上がれるものも滑り落ちるでしょうに。
幾ら思想で好みが合うからと言って、能力がない人間を重用したがるというのは、平沼氏もそこまで無能だったかと言うしか。

2009.06.09 23:50 URL | Gl17 #EBUSheBA [ 編集 ]

>民主党が平沼や鳩山弟や橋本と握手すること

に私は反対です。たとえ、それが総選挙で過半数に至るかどうかのギリギリであったとしても、です。

平沼氏は論外。
橋下氏については、社会的弱者に対する認識と政策はとても認容できません。
そもそも、光氏母子殺害事件に関する弁護士懲戒請求の件についても、自らのレギュラー番組で「あの弁護団に対してもし許せないとい思うんだったら、一斉に弁護士会に対して懲戒請求を立ててもらいたい。懲戒請求っていうのは誰でも彼でも簡単に請求を立てられますんで。」と、視聴者を煽っておきながら、自らは「時間と労力を費やすのを避ける」ために懲戒請求をしていない、という無責任さ。
政治家にも弁護士にもふさわしくない人間だと私は認識しています。

鳩山邦夫氏については、
総務大臣として、西川・郵政社長の続投を認可しないのは当然のことです。それを断行して居場所がなくなったとしても、民主党が助け船を出す必要はまったくありません。
kojitakenさんが書かれているように、旧・民主党の設立にも関わった邦夫氏は、東京2区選出の衆議院議員で1999年の東京都知事選に出馬するに際して民主党を離党し無所属で戦いましたが(当然、民主党の支援を受けています)公示直前の石原氏の参戦によりあえなく次点に終わりました。そうしたら自民党に復党し、2000年の衆院選では東京ブロック比例上位で当選しているのです。一部には、民主党を離党する口実を作るために都知事選に出馬した、という説もあるほどで、彼の政治家としての軌跡全体を眺めてみるとあながち的外れではないとも思います。

自民党復党当時、彼がどういう言葉を民主党に向けて吐いていたか、ネット上には証拠があまり残っていないのでcubeさんにお示しできませんが、そんな人間が再び民主党に入りたい、ともし言ってきたとしても、執行部は断固拒否すべきです。民主党から合流を誘うことも当然すべきではありません。
鳩山由紀夫氏は、「友愛の精神を持つ私は、かつて我々兄弟が唱えた『排除の論理』を行使するつもりはありません」などと言ってしまいそうで恐いですが。

議員定数削減については、まったく同感です。
「一般企業はリストラや経費削減をずっとやってきている。財政事情が厳しい折り、国会議員も切り詰めないといけない・・・」という姿勢を示せば有権者の支持が得られると、自民党も民主党も考えているのでしょうが、経費削減をするのなら、kojitakenさんも指摘されているように、歳費(130万円/月)、そして文書通信交通滞在費(100万円/月)などが適切なのか、さらには政党交付金の規模(約300億円=国民1人あたり250円)が適切なのか(自分が支持しない政党にも支払われる、という問題もあります)、これらを総合的に検討すべきだと考えます。

合"州"国という、州政府の権限が大きい事情のある米国を除けば、人口あたりの国会議員数は少ない日本。
それなのに自民党も民主党も自分たちの首を切って、無駄遣いをなくしている姿勢を有権者に示したい、というわけですが、それは「自分たちの多くは、給料に見合うだけの働きをしていないので、どうぞ首を切ってください」と言っているようなもので、情けない話です。

そして皆さん指摘なさっているように、定数削減の隠れた目的は、「小選挙区ではなく比例区の定数を減らすことにより、少数政党の議席の割合を今以上に少なくしようとするもの」と考えるべきでしょう。
cubeさんを見習って、民主党に対して、議員定数削減反対の意思表示をしなければならないと私も思っています。

2009.06.10 01:01 URL | sweden1901 #SVqLzQOU [ 編集 ]













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