きまぐれな日々

森田健作が勝利した千葉県知事選について書いた昨日のエントリには多くのアクセスをいただいたが、面白いと思ったのは、kechackさん「はてなブックマーク」につけたコメントだ。

この得票差を見ると小沢事件がなくても森田健作が勝っていた。自民党は有名人候補を担げば選挙で勝てる。ただ衆議院選挙で現職の処遇優先でその手は使えないから負けるでしょう。
(kechackさんの「はてなブックマーク」コメント)


kechackさんのブログ「Munchener Brucke」は、いつもクールで切り口がたいへん面白い。最新の3月30日付エントリ「社会は若者に期待しているのか? ―若者は消費してはいけない―」は、自己責任時代のサラリーマンは

将来のスキルアップを絶対視しない限りは、若いうちは給料の多くを、将来結婚し子どもが出来て生活コストが増大する時に備えて貯蓄なり理財をする必要が出てくる

と指摘し、

はたして自己責任狂人にその覚悟はあるのか?

と問いかけているのにはうならされた。確かにそうで、湯浅誠の言う「溜め」を持っていなければ生きていけないのが新自由主義の世の中だ。そもそも、新自由主義政策を保持したまま「景気回復」などあり得ないことがよくわかる。新自由主義政権(現在の自公政権)の打倒こそ最大の景気回復策なのである。

今月世間を騒がせた「西松事件」は、確実と思われた政権交代の可能性をゆるがせるものだったが、「衆議院選挙で現職の処遇優先でその手は使えないから負ける」というコメントには、思わず手を叩いた。前回の「郵政総選挙」で自民党が大勝した要因の一つは、コイズミの「刺客作戦」だった。地元・兵庫県では賞味期限切れに近かった小池百合子を甦らせ、川条しか(志嘉)だのゆかりタンだの文字通りの「スイーツ(笑)」だのの有象無象が大量に当選した。しかし、次の選挙では彼らの処遇を優先しなければならず、これが自民党にとって大きな重石になる。

コイズミは、麻生太郎首相が「郵政民営化には反対だった」と言った時、「誰のおかげで今の議席があるんだ」と言わんばかりに逆ギレしてみせたが、上記の事情を考えれば麻生のキモチもわからなくはない。本当は麻生とすれば、HANAの会(平沼赳夫、アベシンゾー、中川(酒)、麻生)のメンバーに近い極右思想を持った有名人を総選挙の候補者として立てたいのに、賞味期限切れの「スイーツ(笑)」どもがそれを邪魔していることは頭痛の種に違いない。

昔からいる石原慎太郎は別にしても、最近知事になった東国原英夫、橋下徹、それに今回の森田健作などはいずれも極右思想の持ち主であり、麻生太郎や安倍晋三好みといえるのだが(橋下徹はそれ以上にコイズミ風味も濃厚で、特に警戒すべき人物だが)、政治を麻生や安倍の思い描く方向に転換するには、やはり一度は自民党は大きく議席を減らしてコイズミチルドレンたちに落選してももらわなければならない。そして、仮に総選挙で自公が過半数をとったところで参院選の民主党第一党は変わらない。しかも衆議院の再可決も使えない。参議院民主党の分裂を期待するのかもしれないが、果たしてそんなことになるのだろうか。

なお、現在麻生内閣支持率が若干上がっているが、思い出されるのは一昨年の安倍内閣支持率である。発足当初からずっと下がり続けていた安倍内閣支持率は、4月の東京都知事選で石原慎太郎が圧勝した頃から回復へと転じ、以後5月中旬くらいまで比較的高い内閣支持率で推移した。このままいけば参院選は自民党が勝って、安倍内閣が長期政権になるのかと暗い気持ちになりかかっていたし、安倍晋三は自信満々で「改憲」を参院選の争点にする構えを見せたが、5月に「消えた年金」問題が浮上し、毎日新聞の世論調査が安倍内閣支持率の急落を伝えた5月28日に松岡利勝農水相が自殺すると、「改憲」はどっかに吹っ飛んでしまって7月の参院選は2004年同様の「年金選挙」になり、自民党は歴史的惨敗を喫して安倍晋三は退陣へと追い込まれた。まさに政治は「一瞬先は闇」である。

そして、あのあまりにも無能な麻生太郎に首相を続けさせることは、一瞬先どころか10年、20年先まで日本を真っ暗闇に追い込む最悪の選択なのである。


[追記]
kechackさんから下記のコメントをいただきました。謝意を表します。

小泉チルドレンが重石になるというのもそうですが、郵政選挙では自民党と名が付けばだれでも当選できてしまったために、本来なら賞味期限切れの候補者まで生き残ってしまっているという問題も見逃せません。
 自民党は小泉時代に中央集権的になりましたが、そもそもは政治家の個人後援会の連合体です。麻生内閣のように求心力の弱い政権ですと、その性格に回帰しています。結局小泉チルドレンや賞味期限切れ議員を抱えた状態での選挙となるので勝てないのです。
 これは選挙区ごとの個別分析をやってゆくとわかります。麻生内閣の支持率云々以前に「もうこの候補者では勝てない」という状況になっている選挙区がヤマとあります。それでも候補者差し替えができないのが自民党の最大の弱点です。
 民主党は前回の選挙でボロ負けしましたが、その際に今まで比例復活で辛うじて勝ち上がっていたような弱い候補者の多くが支部長の座を追われてました。自民党は次期選挙で現職候補が大量落選するでしょうが、ここで新陳代謝ができるかが復活の鍵です。落選した候補者がみな次に雪辱をといって支部長の座に居座ったら、自民党の復活は厳しいでしょう。
 あとウルトラCとするば、東国原、橋下といった知事経験者を即戦力、当選1回目から閣僚の座を約束してスカウトする方法でしょうか。これなら有権者を騙せるでしょうね。

2009.03.31 09:07 URL | kechack


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 麻生にはどこか真剣味が感じられません。
 また今の景気対策に、地方や農業について即効性のあるものも見当たりません。
 先の参院選と同様か、もっとひどく、地方で議席を失うのではないでしょうか?公明党も離反しつつありますし、都議選重視でしょう。
 このまま行っても、自民党過半数われは間違いないと思うのですがどうでしょう?

2009.03.31 09:00 URL | 眠り猫 #2eH89A.o [ 編集 ]

小泉チルドレンが重石になるというのもそうですが、郵政選挙では自民党と名が付けばだれでも当選できてしまったために、本来なら賞味期限切れの候補者まで生き残ってしまっているという問題も見逃せません。
 自民党は小泉時代に中央集権的になりましたが、そもそもは政治家の個人後援会の連合体です。麻生内閣のように求心力の弱い政権ですと、その性格に回帰しています。結局小泉チルドレンや賞味期限切れ議員を抱えた状態での選挙となるので勝てないのです。
 これは選挙区ごとの個別分析をやってゆくとわかります。麻生内閣の支持率云々以前に「もうこの候補者では勝てない」という状況になっている選挙区がヤマとあります。それでも候補者差し替えができないのが自民党の最大の弱点です。
 民主党は前回の選挙でボロ負けしましたが、その際に今まで比例復活で辛うじて勝ち上がっていたような弱い候補者の多くが支部長の座を追われてました。自民党は次期選挙で現職候補が大量落選するでしょうが、ここで新陳代謝ができるかが復活の鍵です。落選した候補者がみな次に雪辱をといって支部長の座に居座ったら、自民党の復活は厳しいでしょう。
 あとウルトラCとするば、東国原、橋下といった知事経験者を即戦力、当選1回目から閣僚の座を約束してスカウトする方法でしょうか。これなら有権者を騙せるでしょうね。

2009.03.31 09:07 URL | kechack #- [ 編集 ]

再び、森田知事の党籍詐称についてですが・・・
軽い問題でないことに思い当たりました。
昔、「学歴詐称」で議員辞職もした古賀潤一郎という代議士もいましたね。
* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * *
立候補にあたって、自民党籍(党員登録)を離脱せず、少なくとも支部代表職を辞していない場合・・・

○公職選挙法235条1項は、下記の通り、当選目的で、虚偽の職業や経歴を公にした場合に刑罰規定を設け、同251条でその場合の当選無効を定めている。

◆公職選挙法 235条1項 (虚偽事項の公表罪)
当選を得又は得させる目的をもつて公職の候補者若しくは公職の候補者となろうとする者の身分、職業若しくは経歴、その者の政党その他の団体への所属、その者に係る候補者届出政党の候補者の届出、その者に係る参議院名簿届出政党等の届出又はその者に対する人若しくは政党その他の団体の推薦若しくは支持に関し虚偽の事項を公にした者は、2年以下の禁錮又は30万円以下の罰金に処する。


また、もしその政治資金を、千葉県内の他の自民党議員などに寄付するために動かしていたとすれば、以下の容疑も浮かびます。

◆公職選挙法 第199条の2 (公職の候補者等の寄附の禁止)
公職の候補者又は公職の候補者となろうとする者(公職にある者を含む。以下この条において「公職の候補者等」という。)は、当該選挙区(選挙区がないときは選挙の行われる区域。以下この条において同じ。)内にある者に対し、いかなる名義をもつてするを問わず、寄附をしてはならない。(以下略)

◆第249条の2 (公職の候補者等の寄附の制限違反) 
第199条の2第1項の規定に違反して当該選挙に関し寄付をした者は、1年以下の禁錮又は30万円以下の罰金に処する。
2 通常一般の社交の程度を超えて第199条の2第1項の規定に違反して寄附をした者は、当該選挙に関して同項の規定に違反したものとみなす。


場合によっては、当選無効もあり得ます。

◆公職選挙法 251条 (当選人の選挙犯罪による当選無効)
当選人がその選挙に関しこの章に掲げる罪(第235条の6、第245条、第246条第2号から第9号まで、第248条、第249条の2第3項から第5項まで及び第7項、第249条の3、第249条の4、第249条の5第1項及び第3項、第252条の2、第252条の3並びに第253条の罪を除く。)を犯し刑に処せられたときは、その【当選人の当選は、無効】とする。

2009.03.31 15:08 URL | 市民 #- [ 編集 ]

学歴詐称より始末に悪い。

心ある千葉県民は、選挙無効の訴えを行うべきである。

2009.03.31 18:06 URL | 負け組みの矜持 #- [ 編集 ]

私も森田健作は公選法違反が濃厚な気がします。例によって与党に甘いマスコミはどこも問題にしていませんが、その疑われる違反内容はかなり悪質ですね。少なくとも自民党の支部長でありながら、完全無所属など、とんでもない話です。その主張を信じて投票した人達は、多額の政治献金事実とともに、大変後悔していると思います。千葉県民有志の人達の、なるべく早い対応が必要かもしれません。

2009.04.01 05:58 URL | 風太 #seTEoywg [ 編集 ]

森田健作はドンキホーテから献金を受けていますね。ドンキホーテは外資比率50%以上の企業であり、政治資金規正法に抵触するらしい。

http://www.daily.co.jp/gossip/2009/03/31/0001787415.shtml

「ドンキホーテ」はこれまで、出店にあたり色々問題を起こしてきた企業です。その企業がなぜ、森田に献金していたのかも気になるところです。

それにしても、小宮悦子には呆れるばかりですね。堀江の衆議院選挙の時もそうだったが、今回の森田に対する持上げ方も異常ですよ。

2009.04.01 07:13 URL | 負け組みの矜持 #- [ 編集 ]

またまた、お邪魔します。
菅直人氏が「菅直人公式サイト」で以下の記事を載せています。(http://www.n-kan.jp/)

マスコミ報道
2009年3月31日 07:32 :
  今回の小沢代表の秘書の件に関する検察とマスコミ報道を見ていて、2004年の私の「年金未加入による未納」報道を思い出す。私が民主党代表をやめると、それを待っていたかのように数日後、社会保険庁に出先である武蔵野の社会保険事務所から「未加入」の扱いが間違いであったので訂正するという知らせが届いた。この件は私が厚生大臣になった時点からやめた時点までの間だけ「未加入による未納」とされたものである。大臣になると国家公務員共済に強制加入され、それまでの国民健康保険の脱退手続を要請された。その手続に妻が市役所に出かけると、年金も国家公務員共済に入ることになるので国民年金も同時に脱退するように求められてその手続をしたもの。しかし大臣は特例で国家公務員共済の健康保険には入れるが年金には入れないことになっている。こんな例外規定は社保庁自身が知っていることで、市役所の窓口は社保庁から知らされていなかったために一般の国家公務員と同様の扱いをした。社保庁が市役所からの脱退手続を受け取ったことが明らかな誤り。社会保険庁は国家公務員共済に加入できないことを知りながら銀行振り込みで納付し続けていた国民年金の掛け金まで送り返してきた。私が代表を辞任した後に社保庁が間違いを認めて厚生大臣在任中も国民年金に加入していた扱いに訂正した。

  「年金未納」報道がなされた直後から私は社会保険庁が間違った手続をしたと事実を詳しく説明したが、新聞、テレビなど全てのマスコミが「言い訳がましい」といって一切耳を貸さなかった。銀行振り込みで継続していた国民年金を厚生大臣になってわざわざ未納にするはずがないが、誰も耳を貸さなかった。ほぼ全てのマスコミ、コメンテイター、キャスターが私が代表をやめるまで徹底的にやっつけるという態度であった。私が代表を辞めるとマスコミの関心は誰が次の代表になるかに移り、直後に社会保険事務所が間違いを認めて訂正したにもかかわらず、その報道はほとんどなされなかった。毎日新聞の岩見隆夫さんが菅さんに謝りますというコメントをコラムに載せてくれたのが唯一だった。

  社保庁は私が代表を辞任するまで間違いを認めなかった。私の次の厚生大臣は小泉さんで、同じような間違いを社保庁がした可能性があるが、社保庁は守秘義務と称してこの間のことを明らかにしない。官僚組織は匿名性の壁に隠れて都合のよい情報だけをリークする。

  私にはこうした経験があるので今回の小沢代表の秘書の逮捕に関しても、検察がリークする報道によって民主党全体が惑わされることがないようにと考えている。本来検察のリーク自体が国家公務員の守秘義務違反である。報道機関はそのことを知りながら検察の仕掛けた特ダネ競争に載せられて片棒を担いでいる。政党はもとよりだが、検察、マスコミも含めて民主主義の質が問われている。官僚に都合のいい情報リークで政権交代に関する国民の判断が左右されてはならない。

2009.04.01 07:46 URL | 負け組みの矜持 #- [ 編集 ]

下記アップしました。

森田健作は、「完全無所属」実は「自民支部長」じゃ、公選法235条1項違反で2年以下の禁錮又は30万円以下の罰金だろう。いくらなんでも。
http://soba.txt-nifty.com/zatudan/2009/04/post.html

それにしても、政治資金収支報告書に自民党支部長として登録し、実際の選挙運動で無所属を詐称していたのに、検察・警察が動かないなら、この国の司法は完全に死んでます。

↓森田健作の選管届け公式ポスター。「無所属」の文字。
http://soba.txt-nifty.com/photos/uncategorized/2009/04/01/o0800060010153949741.jpg

↓真ん中に森田健作。右下おじさんおばさんの二人に「無所属」表示公選法ポスターを持たせてる写真。
http://soba.txt-nifty.com/.shared/image.html?/photos/uncategorized/2009/04/01/1049.jpg

↑しかもこれ、森田健作候補のホームページの「活動」より。(笑)
http://www.chiba-moriken.jp/activity.html

2009.04.01 12:54 URL | SOBA #XPXthLJ6 [ 編集 ]

このコメントは管理者の承認待ちです

2017.03.17 23:38  | # [ 編集 ]













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