きまぐれな日々

小沢一郎であれば、「政治とカネ」で叩けばほこりが出るのは当たり前。そう私は思っている。だから、西松建設からの違法献金事件が報じられた時、小沢氏は潔く代表を退くべき、と書いた。だが、その後の捜査の進展と報道を見ていると、権力側による謀略の可能性がきわめて高くなったと言わざるを得ない。

昨日(10日)の朝日新聞が報じた「談合関与」が疑われる小沢一郎の元秘書とは、明らかに高橋嘉信氏を指すのだが、読売新聞は昨日の夕刊一面トップで、「小沢代表元秘書・民主の石川衆院議員を参考人聴取へ」と報じた(らしい。当地は朝夕刊統合版地域だが、これは大都市圏の版の話)。

なんだ、お前は自民党公認で総選挙に立候補予定の高橋嘉信氏と書いたが、元秘書は民主党から中川昭一の選挙区で立候補予定の現職議員・石川知裕氏ではないか、と思われた読者も多いだろう。だが、朝日新聞は明らかに高橋嘉信氏を念頭に置いて書いたのである。朝日の記事には、

 今回の事件で政治資金規正法違反容疑で逮捕された、小沢代表の公設第1秘書で陸山会の会計責任者も兼ねる大久保隆規(たかのり)容疑者(47)は、元秘書の後任だった。

この記述に該当するのは高橋氏であり、35歳の石川氏ではない。読売の記事には、

 石川議員は1996?2004年に小沢代表の秘書を務め、00?04年には、陸山会の事務担当者に就いていた。

とある。

当ブログに寄せられた小沢氏に関する情報によると、小沢氏は自民党時代から自由党時代にかけてはずいぶんあくどいことをやっていたとのことだ。そして、高橋嘉信氏こそその鍵を握るキーパーソンである。しかし、小沢事務所とかかわりの深かった地元の建設会社は2002年4月に破綻しており、これを契機に地元の建設業界は小沢離れを起こした。従って、高橋氏の関与した件は時効になっていると思われる。その後の小沢氏については、たとえば建設会社との間の贈収賄罪を立件するのは困難ではないか。西松建設の東北進出に関しても、主役は小沢氏ではなく、もっとミエミエに怪しい他の大物政治家がいるが、検察の捜査がそこに伸びているとの報道は皆無だ。以上が、当ブログが持っている感触である。

以上の認識からすると、高橋嘉信氏をさしおいて、中川(酒)の選挙区である北海道11区から立候補予定の石川知裕氏を先に参考人聴取するということなど、小沢一郎と民主党のイメージを落とすことが目的の、政府と東京地検が結託した「国策捜査」以外のなにものでもない。「ここまでやるか」と、そのなりふりかまわない手口に唖然とする。ましてや、報じたのは「自民党の機関紙」ともいわれる読売新聞なのである。ここまで露骨だと、有名ブログが書く「麻生首相の権力犯罪」という表現が、決して大げさではないと思える。

そんなわけで、かつては真っ黒な政治家だったが、西松建設との件に関しては「でっちあげ」の様相の濃厚な小沢一郎が検察に徹底抗戦するのは、それなりに「理」はあると思う。でも、それはあくまで小沢一郎事務所の問題である。

民主党員でもある『JanJan』のさとうしゅういち記者は、3月10日付の「民主党のピンチはチャンス めざせ女性初の総理」と題した記事で、次のように書いている。

■自民党こそ政官業一体、されど「国民の生活が第一」のためには・・・

 民主党よりも、自民党のほうが、大手企業(経団連)からはたくさんお金をもらっています。2007年で言えば、経団連企業の献金総額は29億8000万円で、うち97%の29億1000万円が自民党へのものです。経団連は「政策優先事項」を定め、各政党の「通信簿」をつけ、各企業の献金の参考にしてもらっています。そのことが、自民党の衰退の背景にあります。

<参考>
日本経団連、献金総額4億増、民主は横ばい 政治資金収支報告
「優先政策事項」と「企業の政治寄付の意義」について
2008年政策評価の発表にあたって

 西松建設問題ばかりに焦点がいくマスコミ報道ですが、実際には、自民党と経団連が深く結びつき、新自由主義的政策を車の両輪として進めたことが、今の惨状の背景にあるのです。そして、小沢さんには、闘う権利があります。

 それはそうなのですが、今、国民生活が大変な状況です。そういう状況で、国民から「やめろ」という声が強い小沢さんが代表のままではせっかくのチャンスが生かせないと思います。

 「小沢さんがやめたら、自民党にさらに追撃される」という議論もありました。しかし、二階経済産業大臣側にも捜査が及ぶ情勢になり、状況が変わりました。言い方は悪いが「二階大臣もやめ、小沢さんもやめて相打ち」もありではないか。

 小沢さんは「潔白を証明するため、代表をやめ、法廷闘争に力を割く」ことにすればよいのです。

(『JanJan』 2009年3月10日付記事 「民主党のピンチはチャンス めざせ女性初の総理」より)


冷静で筋の通った正論だと思う。小沢一郎氏も、「次の総選挙で民主党が勝てるかどうかを見極めたうえで、進退を最終判断する」とした(下記URLの朝日新聞記事より)。
http://www.asahi.com/politics/update/0310/TKY200903100325.html

総選挙の争点は、あくまで国民生活を守るためにどのような政策をとる政党を選ぶかであり、ひいては、「コイズミカイカク」に対して審判を下すものでなくてはならない。国策捜査問題などを選挙の争点にしてはならないのである。


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さとうしゅういち記者;
>今、国民生活が大変な状況です。そういう状況で、国民から「やめろ」という声が強い小沢さんが代表のままではせっかくのチャンスが生かせないと思います。

先週末の世論調査で、小沢代表の辞任を求める声はどこも50%を越えていたことは事実です。
それが真実の調査結果だと受け止めた上で、私なりの分析をしてみます。
辞任を求める理由をいくつかのパターンに分けてみます。

1. 小沢氏は、金丸氏の秘蔵っ子であるという経歴からして胡散臭かった。それが表に出ただけのこと。もともと公党の党首にはふさわしくない人間だ。
2. 大久保秘書が政治資金規正法(虚偽記載)で有罪になるかならないか(or起訴されるかされないか)にかかわらず、「迂回献金」といういわば脱法的な献金を小沢氏側が受けていたのは事実。小沢氏が「2つの政治団体が西松建設と関係あるとは知らなかった」といくら弁明してもそれは信じられない。よって辞任すべきだ。
3. この問題発覚後の報道で、西松建設が胆沢ダムの受注できるよう便宜を図った、など受託収賄あるいは斡旋利得に発展する報道があり、政治倫理上大きな問題。よって辞任すべきだ。
4. この問題発覚後の報道で、「陸山会から請求書が出ていてこれを特捜部はすでに押収した」などの報道があり、大久保秘書が政治資金規正法(虚偽記載)で有罪であろうことは間違いないだろう。小沢氏がたとえ知らなかったとしても監督責任がある。(または政治倫理上の責任がある)よって辞任すべきだ。

「1」は言うまでもなくいわゆるアンチ小沢です。自公両党の固定支持層で全有権者の10-20%はいるのでしょう。
3月10日の朝日新聞の社説は「2」に近い論調で、これに近い考え方の人は「小沢氏辞任に賛成」する人の半数近くいるかもしれません。
私が注意を喚起したいのは、「3」「4」に含まれる人が少なからずいるのではないか、という点です。
すでに何度かコメントしているように、検察がリークしたと思われる情報がすべて真実とは限りません。それをもとに世論調査の数字が左右されてしまっているとしたら。それを受けて小沢代表が辞任したとしたら。そしてもし大久保容疑者が起訴されるかされないかが決まる段階で、リーク情報の全部または一部が虚偽であったことが判明したら。

我々有権者は、検察にコントロールされたマスコミの世論調査を根拠に、総理大臣になるべき人間にストップをかけたことになります。

よって、少なくとも小沢氏に辞任を求めるのは、
・間違いなく確実なソースから、小沢氏の違法な関与が明らかになる
あるいは
・大久保秘書が起訴される(←検察が、公判を維持できるだけの確実な証拠を集められた、と私は判断します)
まで保留するべきだと私は考えています。

早急な辞任を求めるべきでないと考えるもう一つの理由は、それが「新・代表選出→総選挙で民主党勝利」をもたらしたとしても、その次に「民主党の分裂」をもたらす可能性が高いと考えるからです。

小沢氏が「大連立騒動」で辞任を表明した際、慰留された理由の一つに、「代表にしておけば、民主党を分裂させることはない」という一部民主党議員思惑もあったとされています。
小沢氏が代表から下りる、しかも自発的にというよりは周囲の圧力で引きずり下ろす、ということになれば、以前おそれられていたように、小沢チルドレンを引き連れて党を割って出て行く可能性が高くなると私は見ています。

もちろんそれが最終的に国民のためにつながればよいのでしょうが、少なくとも数年間の政治的混乱をもたらすことは必至ですし、おそらく自民党政権が続く(or復活する)可能性が相当高くなるでしょう。

小沢氏は、細川政権のときのようなたった1回の予算編成では、現在の自公ー官僚、自公ー財界の利権構造を壊すことはできない、ということも十分理解しているはずで、少なくとも3回の予算編成を民主党主導でやることを最重視しているでしょう。(昨年の臨時国会での代表質問で、『工程表』を提示していますが、これは4年計画です。「(マニフェストの実施工程を)3段階に分けて着実に政権公約を実現し、私たちの政権が次に国民の審判を仰ぐ期限である4年後までに、日本の新しい仕組みづくりを完了させる」としています)
http://www.nhk.or.jp/kaisetsu-blog/100/12704.html

一部の評論家は民主党による政権交代後、すぐに政界再編が起こると予想しているようですが、それは下野をおそれる自民党議員の心中を代弁しているに過ぎないと私は認識しています。
「3年以上民主党主導の政権を維持する」には自民党からの切り崩しに屈することなく「現状の民主党の形を保ったまま」であることが必要条件であろうと思います。そしてそのためには小沢体制でいくしかないのではないか、と考えます。
(もし大久保秘書が起訴されればおそらく小沢氏は自発的に辞任するでしょうから、引き摺り下ろしパターンとは違って小沢氏は民主党内にとどまる可能性が高いと予想します)

2009.03.11 10:14 URL | sweden1901 #- [ 編集 ]

 選挙の情勢を見て判断する、というのはうまい言い方と思います。
 小沢さんも2世ですが、さすがに安倍や麻生といった虚勢だけのボンボンとは違い、冷静沈着な大人です。囲碁が得意というのも頷ける。「政権交代が私の使命」というのも泣かせるじゃないですか。こう言っておけば、もし辞任になっても影響力を残せるでしょう。
 角栄、金丸譲りの金権体質を嫌う左派も多いでしょうが、菅さん、鳩山さん、岡田さん、あるいは社民や共産といった政治家に彼のような「実現」力、闘争力、統率力を期待できるでしょうか?
 次のリーダーは、亀井さんあたりにがんばってもらうしかないかな、と案じています。

2009.03.11 11:38 URL | cube #- [ 編集 ]

昨日、ちらと見た「文芸春秋」最新号の新聞広告。「迷走麻生・小沢失墜。これこそ最強内閣」とかで候補になっていた閣僚の名前は橋下やら桜井よしこや果ては小泉という、私から見れば「最狂」か「最凶」なものでした。今回の騒動もこんな方向に導くための「陰謀」かと暗澹たる気持ちになってしまいました。

しかし、90年代はじめ小選挙区制導入等の政治改革に腕をふるい、「普通の国」を唱えて改憲論を大きく前進させたのはほかならぬ小沢氏なのも忘れるわけにいきません。当時の細川内閣は米国のクリントンに呼応した新自由主義をめざした政権でした。「規制緩和」が叫ばれ、大型店が各地に進出し地元小売業者を圧迫しはじめたのもこの頃からでした。ついでに言えば当時も朝日新聞がこの細川内閣の応援団をやっていたのが思い出されます。そして、2005年の小泉圧勝も小選挙区制に負うところが大きいのです。このおかげで通ってしまった悪法の数々を思うと本当に地団駄踏む思いがします。
でも、小沢さんも当時とは随分変わっているとも聞いています。こんな日本にしてしまった責任の一翼を担っているのだからこそ、こんどは再生への道を開くためにがんばってもらうしかないかもしれません。

ただ、一部のブロガーの方たちはネットの世界に浸っていて一般の人々の感覚から少し離れてしまっているのではないでしょうか。だいたい、この騒ぎになる前から民主党の人気がいまいち盛り上がらない理由のひとつが小沢代表の不人気にあるわけで「国策捜査」や「権力と闘う小沢」を争点にしてしまったら民主党に不利なのです。昨年の参院選同様、あくまで「生活」を争点にすべきでしょう。そして、参院選に続き小泉改革に国民の決定的な「ノー」を突きつけなければなりません。

2009.03.11 13:20 URL | ぽむ #mQop/nM. [ 編集 ]

kojitakenさん、今日は。
小沢代表を退かせて、国策捜査を行った検察と麻生内閣をそのままにしていいのですか。

麻生検察警察政権は、小沢が代表を辞めたら、それに味をしめて、さらにカサにかかって民主党の少しでも問題がある候補者をあぶり出し、これでもかこれでもかと攻めてくるのは目に見えています。素人でもわかるようなことを追及せずに、民主党のあら捜しを行うマスコミがバックについています。デマであろうが、何であろうが、マスコミは民主党に不利な情報を流し続けるでしょう。(今朝、みのが「見返りがなくて、献金するんでしょうか」といかにも小沢のみを貶める話をしていました。自民党やキャノンなどの財界の話は全くしません。何十億を献金しているのはどこの団体ですか、とみのに問いたいが、コメンテーターはただニコニコきいているだけ。今のワイドショーでまだ多少なりとまともなのは、何と「スーパーモーニング」(鳥越氏の力だと思います)だけです。大谷は国策捜査と叫んでいたのに、なぜか今は、沈黙。

自民党の巨悪の腐敗議員はお咎めなしで、この検察政権は上記のことをやってきます。

ここで小沢が辞任したら、民主党は崩壊するでしょう。

麻生は9月まで辞めるつもりはないでしょう。自民党は麻生を降ろすとしても、民主党の腐敗部分が出尽くしたところで選挙に打って出るでしょう。kojitakenさんがいうところの経済対策蔑ろの自公政権は続きます。

2009.03.11 19:29 URL | 負け組みの矜持 #- [ 編集 ]

なんか、きっこのブログを見ていたら、西松が、小沢さんに献金していたのに便宜をやかってもらえないから政治団体を解散したとバラしてしまったそうです。
きっこのブログはソースを明らかにしないので、これ自体確実な情報ではありません。
でも、とても本当っぽいですね。
岩手の建設業者はそう言う思いを味わいましたので。

ほんと、自民党時代はともかく、離党後の小沢さんは応援してもぜんぜんダメだった。
利益供与? ちゃんちゃらおかしい。
一番バカバカしかったのは自自連立時代で、この時は与党なので地元ゼネコンは小沢べったりで応援したのに、東京では新自由主義をきどっていましたよね。
小沢さんを応援してもしなくても、建設予算は徐々に縮小。
当時は談合組織が残っていたから利益を分け合って潰れずに済んでいた。
会社の偉い人は頑固に小沢一郎支持で固まっていましたが、私ら若手の不満はとても大きかった。
予算がつくようになったのは、小沢チルドレンだった増田前知事が官僚に門前払いされると言う屈辱を味わい、2期目の途中で自民党に鞍替えしてからです。
与党の公共事業への影響力と言うのは、それほど強いのです。

小沢一郎がどれほどカリスマ性があり、実力があったとしても、野党は所詮野党に過ぎません。
そして野党小沢一郎が公共工事に対して急激に無力化するのを私らは経験しました。

今回の西松騒動で報道されるように野党小沢一郎に便宜をはかる力があったと思うのは、いくらなんでも過大評価です。

...というか、小沢さんが首相をやって日本を変えられると思うのも過大評価だと思います。

2009.03.11 20:49 URL | そにっく #GCA3nAmE [ 編集 ]

ttp://business.nikkeibp.co.jp/article/topics/20090310/188674/
代表秘書逮捕、検察強制捜査への疑問 民主党は率直に反省し、政治資金透明化の好機とせよ

今朝の日経BPの記事ですが中々面白いです。
この人も元東京地検なのでアレですが、国策捜査なんか有り得ないと言い張るだけの人とはちょっと違う、納得できる部分が結構あります。
法律的には、西松からの献金だったという認識だけでは、違法とまで言えないと主張なさっています。
そして、政治団体に全く実態が無かったことを証明しなければ立件は難しいが、ダミー的政治団体はゴマンとあり、どこが違うか立証するのは困難と。

しかし脱法的行為であったのは確かで、違法でないからと開き直るのも政治的姿勢としてクレバーではないとされてます。
むしろ小沢氏が辞して管氏(以前に類似の問題で陣頭に立った経験者)に代わり、民主が率先して「政治とカネの透明化」を掲げれば、そこを最も突かれたくない自民に対して最大の反撃になる、という意見は一定の説得力があります。

ただ、上記のようなことは検察が無理矢理の力押しで立件しないという前提なのがやや不安要因ですね。
世の中、左派であったら玄関ポスティングで不法侵入にさせられ拘留を喰らうのですから。
ただ、筆者の方の法科教授という立ち位置からすればそこまでの話は「ノットマイビジネス」なのかもしれません。

2009.03.11 22:30 URL | Gl17 #EBUSheBA [ 編集 ]

民主党員さとうさんの「権威」を使って、それみたことか民主党員だって俺の意見に賛成してるぜっていいたいのかね、傲慢な乞食多見くん。俺も民主党員だが、まったく意見が違う。意見の違う民主党員の言葉も引用して、「それみたことか俺のバカ」と一度は謙虚になってみたらどうかね、あほばかまぬけp

2009.03.11 23:49 URL | 愛読者 #- [ 編集 ]

 確かに、表向きは今回の衆議院選挙のポイントの一つに、「小泉政治」の審判もあげられるだろうが、しかしそれだけならば必ずしも政権交代しなくても「自公政権」が180度の政策変更をすれば良いだけだ。「民主党」の政策をそっくり真似れば良い。
 では何故、小沢氏が「政権交代」をあそこまで叫ぶのか。それは、半世紀以上に渡り自民党政権が続いていているが、実はその本質は「官僚政治」であると知っているからである。
 小泉改革と称する政策も実はまったく「官僚政治」の土台の上で推進されたものであった。徹底した緊縮財政などは「財務省」の発想そのものである。その上で自民党内の「旧福田派」と「旧田中派」の政権争いが行われただけであり、「財務省」を背景とした「旧福田派」が勝っただけの話である。財務省は日本の金融・財界も牛耳っており、あわせて旧田中派がその力の基盤としていた郵貯の財投をも剥奪したのである。
 今回の「国策捜査」も根本は「官僚政治」が企てたものであろう。今の自公政権と危機感と利害が一致したのだろう。「官僚政治」存続のためには官僚が合法的に生殺与奪の権限を持ち、「政治家」をもコントロールしなければならない。官僚の作成する法律を従順に従う政権が官僚には最も望ましい。法律の運用でいかようにも政治家をコントロールしたり、時には抹殺できるからである。
 つまり、日本の財政を牛耳る「財務省」と生殺与奪の権限を持つ「検察」や「警察」こそが「官僚政治」の最も重要な基盤であり、リーサル・ウェポンなのである。

 官僚政治の存続にとって最も良いのは自分達で「曖昧な法令」や「守ることが難しい法令」を整備することが必須要件であり、その適用判断を自分達でいかようにも運用できることである。与野党を問わず官僚政治の存続の邪魔になる者を排除する時に恣意的に運用できる権限を行使することで、明治以降の危機を乗り越え、その本質を変えないで来た。
 官僚政治は官僚政治と折り合える政治家なら、どの政権でもかまわない。しかし本当に力を持つ「政治家」が現れると官僚政治は最も困るのである。
 だから「検察」は三木とともに、ロッキード事件で「田中角栄」を「金」にまつわる法律運用で失脚させた。「金」をテーマにすればこの日本ではマスコミ・野党・国民の世論も絶大な応援をする。ところが「検察」は「中曽根康弘」らをはずした。55億円のうち田中の5億円だけ解明して、残りの50億円は不問に付した。他のものは「官僚政治」と手を打ったのだろう。50億円は闇の中へ。検察の歴史とは、こういった「不公平・不公正」の歴史以外の何者でもない。「検察」は決して「正義の徒」ではない。官僚政治存続のための最後の砦なのである。

 「官僚政治」が今もっとも恐れるのは「小沢一郎」である。かつて政権の中枢にいて、この国の統治の「本質」や与野党の長い歴史の真の実態(自民党と社会党が二大政党として対峙していたと一般にはいわれている55年体制も、実態は社会に向けた演出であって、実際は与野党が裏でしっかり手を握っていたこと。その対策で相当のお金が野党に流れたこと等-小沢一郎談)、そして官僚政治を操作するツボ等々を熟知し、加えて強い意志を持っている唯一の政治家だと官僚が認識しているからだ。
 だから「検察」は今、公務員の守秘義務違反を平気で犯しながら異常なほど虚実取り混ぜた情報をリークし、既得権益側と化したマスコミと一体となって「小沢降ろし」の世論誘導に必死となっている。「小沢一郎」さえ失脚させれば、自民党であろうが民主党であろうがかまわない。次期衆院選で小沢代表でない民主党が政権を取り、力を持って官僚政治に対峙すれば、その時野党になった自民党と一緒に「政治疑惑」をつくり、世論を誘導し、政権総理が辞めるというストーリーがまた繰り返されるだろう。細川内閣が短命で終わり、再び自民党政権が復活したのも、その例(表に出なかったが「脅迫」)だと推察するむきもある。また、このところ民主党がさんざん繰り返して来たことだ。菅直人、前原誠二と。

 今回の事件は、この国の政治がこれまでのように「官僚政治」を許し続けるか、それとも本当の「国民主権」となるかの瀬戸際の戦いである。だからこそ小沢一郎も「安政の大獄」だと言った。きれいな戦いではない。
 国民が本気で立ち上がり、今は清濁併せ持った小沢一郎を守ることが大事だと思う。官僚に対し、今、国民の力を分散させてはならない。
 官僚政治が本当の意味の「国民政治」にかわり、安定したその時は、小沢一郎自身が自ら身を引くだろうと思う。

2009.03.12 00:12 URL | おびえる国民 #- [ 編集 ]

今度は味方のはずの笹森前連合会長が、小沢代表の足を引っ張るような発言をしたようですね。
笹森前会長が軽いのか、それとも小沢代表を引き摺り下ろしたかったのかはわかりませんが、
どうも、ここにきて、何が何でも小沢代表を失脚させたい向きが本性をあらわにしつつあるようです。

それで、ここで一番に考えないといけないのは、どうして小沢首相では困ると彼らは考えているのかということです。
私には民主党が政権をとるのが困るというのではなく、その代表が小沢さんだから困るというようにしか、どうしても思えません。
なぜ小沢代表ではダメなのかは、これはもう、金権政治家だからとかいうような理由などではないことは明白です。
それをいうなら、森などが首相になれたことと矛盾しますし、そもそも自民党の政治家は、大なり小なりそのようなものです(笑)。

私は小沢代表にあって、彼らにないものは何なのかを考えてみればよいと思います。
それは、小沢代表が「日本を、世界を等価に見れるような真の独立国たらんとしているからだ」と思います。
簡単に言うと、アメリカ離れですよ。
これを口に出して言う政治家は、私が見るところ小沢さん以外には見当たりません。
これはねえ、つまりは日本丸という国を、国民が主役になり、国民の利益のために地球のなかを進んでいく為の舵取りを、本当の意味で国民が取り戻すということでもありますね。
こんな事は、世界中どこの国とて常識のはずですが、日本では違っていた。
そしてこのことを主張しだした小沢代表を、なぜか日本のエスタブリッシュメントたちは恐ろしくて仕方がないのです。

小沢代表がゼネコンから金をもらったから汚い政治家だって?
それを自分の懐に入れて肥え太っているのならそうかもしれません。
でもねえ、政治には金がかかるのですよ(小沢さんが金が欲しくて政治家をしているなどと本気で考える人はいなせんよね、それなら野党に下るわけがないでしょう)。
そして政治というものの重要性を認識しない日本人は、自らそれを負担しようとはしません。
アメリカではオバマを大統領にしようとしたら、小さな子供までが、たとえ1ドルでも献金するでしょう。
自分では一銭も出そうとしないくせに、政治家を金に汚いなどと非難する資格はない!
彼らを金集めに翻弄させている自らを恥じるべきです。
そしてそんな政治家を金集めに翻弄させる今の制度を温存させて、いざという時はそれを理由として正義を振りかざす連中の汚さこそを問題視すべきだと思います。

もうねえ、いい加減に金を価値尺度にして政治家の資質を計るのはやめましょうよ。
それだと十把一絡げにしか見られなくなりますよ。
それよりもその政治家がなにを目指しているのかを見据えようではありませんか。
政治と金の問題は、国民にも大いに責任があるわけです。
これを突き詰めていくと、天に唾をするようなものだと思います。
政治家が金集めに翻弄されなくてもいいような仕組みを作り出すのは、我々国民に課せられた責任です。
政治家にはその上で国民の為の、国民主役の政治をして欲しいだけです。

今の日本のおかれた現状は、誰の為の政治をおこなっているのか、誰の為に日本という国家が存在しているのか、私には大いに疑問を感じてしまいます。
それへの答えは、残念ながら与党の政治家には見出す事ができません。
唯一それに触れているのが、小沢代表その人だけのような気がしてなりません。
とても残念ですが、それへ言及する事すらが今の日本ではタブーのようです。
だからこそ私は小沢代表に政権をとらせて、未来の日本を託してみたいのです。
いまのままでは日本は沈没ですよ。
沈没するよりも、舵を切って、別の道を進むほうが、はるかに未来へ希望がつながるのではないでしょうか。
私はそう考えます。

2009.03.12 04:43 URL | 風太 #seTEoywg [ 編集 ]

ぽむさんのコメントの中で、「改憲論を大きく前進させた」「小泉圧勝→そのおかげで通ってしまった悪法の数々」という部分、私もここは忘れてはならない点だと思っています。

一方で、小選挙区制度が導入されず中選挙区のままだったら、今でも55年体制、すなわち自民党政権が安泰のまま続き、今後もそれが引っ繰り返る可能性がないままだっただろうと想像します。
1996年に初めて小選挙区比例代表制による総選挙が行われ、2000年、2003年、2005年、そして今年(2009年)が5回目です。5回目にしてようやく政権交代の可能性が高まってきました。長かったと見るべきか、早かったと思うべきか。

今回のチャンスを逃すと、次は10年くらい先になってしまうような気もします。
と考えると、自公政権を「確実に」倒すために、小沢代表は速やかに辞任して、民主党は新たな代表のもとで出直すべき、という考えるのは自然だと思います。

ただし私は、きょうのコメントの最初にも書いたように、現時点での辞任は求めないという立場です。(理由は繰り返しになるのでここには記しません)

G17さんご紹介の郷原・元検事も、小沢氏の辞任を(暗に求めているかもしれませんが)、文面上は求めていません。
郷原氏が「今の民主党に求められているもの」として強調しているのは、
「民主党はマニフェストに、公共工事受注企業からの政治献金の全面禁止(←これは2007参院選のマニフェストにはなぜか消えていました)、迂回献金の禁止」などを掲げていたのだから、(小沢代表が今辞任する、しないにはかかわらず)政治資金の透明化に向けて真剣に取り組む姿勢を明確にすべきだ」ということだと思います。

私もこれにはまったく同意します。
大久保秘書が起訴されるさらないにかかわらず、有権者、とくに無党派層が抱く政治不信は極めて深刻なレベルです。その不信感をどう解消するのか。
民主党は、大久保秘書がどうなるのか、小沢代表が参考人聴取されるのかされないのかを見守っている暇があったら、一刻も早く迂回献金を本質的に禁じるためにはどうすればよいのかを考えるべきです。

ぽむさん;
>でも、小沢さんも当時とは随分変わっているとも聞いています。

もしかして元日の毎日新聞のこの記事、お読みになりましたか?
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20090101ddm010010058000c3.html
私はこれを読んで、小沢氏への見方を少し変えました。
(続きます)

2009.03.12 09:05 URL | sweden1901 #- [ 編集 ]

(続きです)
>おびえる国民さん;
>「小沢一郎」さえ失脚させれば、自民党であろうが民主党であろうがかまわない。次期衆院選で小沢代表でない民主党が政権を取り、力を持って官僚政治に対峙すれば、その時野党になった自民党と一緒に「政治疑惑」をつくり、世論を誘導し、政権総理が辞めるというストーリーがまた繰り返されるだろう。

このあたりは、田中良紹氏の「国会探検」コラム
<予言が現実になった>
http://www.the-journal.jp/contents/kokkai/2009/03/post_169.html
と符合して非常に説得力があるように思いました。

なぜ官僚が小沢・民主党が政権を獲得することをそれほどまでに恐れるのか?

小沢・民主党が政権交代によって行おうとしているのは、
「各省庁の予算をそのまま寄せ集め、積み上げただけの予算の組み方を根本から変える」
つまり、国としてやるべきことは何なのかをまず優先し、その順位を決めて金を配分していく、というやり方であり、
「官僚主導の予算編成を、政治主導の予算編成にすること」です。
(「小沢一郎、予算編成の抜本的な発想転換を語る」で検索すると動画も見ることができます。)

予算編成を官僚主導から政治主導に変えることに対して、官僚の抵抗は相当なものがあるでしょう(←だからこそ今回の捜査の理由の一つとも考えられるわけですね)が、それを見越してか、民主党は次のような準備も進めているようです。(タイミングとしては遅すぎると思いますが)

<民主党「政治主導予算」へ法案 財務情報公開など-提出方針>
http://mainichi.jp/select/seiji/ozawa/archive/news/2008/12/20081230ddm001010016000c.html
民主党は政権交代を実現した後の「霞が関改革」に向けた環境整備のため、来年1月5日召集の通常国会に「財務情報開示法案」(仮称)と会計検査院法改正案を提出する方針を固めた。各省庁の部局ごとに民間企業並みの財務諸表を作成させ、会計検査院に全検査過程の公表を義務付ける。小沢一郎代表が提唱する「予算総組み替え」を念頭に置いたもので、予算編成や事業評価の透明性を高め、官僚主導から政治主導に転換する狙いがある。
ーーー引用以上ーーー

ただし、これらの事柄は、「小沢首相」ではなくてはできないのか。
つまり小沢氏が幹事長などになった上での「岡田首相」や「菅首相」では実行が難しいのかどうか。

おびえる国民さんや田中良紹氏は「小沢首相でないと官僚はいうことを聞かない」という考えなのでしょうが、そのあたりの理由をもう少し知りたいものです。

2009.03.12 09:06 URL | sweden1901 #- [ 編集 ]

>ただし、これらの事柄は、「小沢首相」ではなくてはできないのか。
>つまり小沢氏が幹事長などになった上での「岡田首相」や「菅首相」では実行が難しいのかどうか。

このご質問につきまして、私の考えは以下のようなものです。

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すべての民主党議員の主義主張や能力を認識している訳ではありませんが、代表候補と言われる人たちが代表となった時に、マスコミや官僚と真っ向から「喧嘩」できる器があるかどう。また、作られる世論に真っ向から対峙できるかを考えたとき、たとえブレーンとして小沢一郎を自分の執行部に置いたり、影のコントローラーとして利用できるかというと、はなばだ疑問を感じる。
 まして、こういう事件で叩かれて降板した以上、次期代表と民主党は小沢氏を隠すことしかできないだろうと推察しており、正直なところ、旧社会党系から合流した議員達や教科書的理想政治家達や特定実務専門政治家達の「きれい」な議員の多い民主党に未だ世論と対峙できる器を感じない。(たくましくなってもらいたいという期待はあるが。)
 また、失礼を顧みずに言うと、昨今の日本のマスコミや国民の世論形成の経緯を見ていると、このブログで議論されているような自分の頭でしっかりと考える人たちが多数かといえば、これも甚だ疑問であり、そういう状況で、利権奪回をもくろむ連中の繰り出す手段を選ばぬ世論操作に対して、「きれい」だけのスタッフでは耐えられないのではという思いから、今しばらくは、「清濁併せ持った」小沢一郎ではと思った次第です。
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いろいろな意見をできるだけ多くの人に見ていただきましょう。
ブログ管理も大変でしょうが、頑張ってください。

2009.03.12 12:53 URL | おびえる国民 #- [ 編集 ]













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