きまぐれな日々

このところ、星野仙一批判で当ブログ及び裏ブログ「kojitakenの日記」へのアクセスが増えているが、考えてみれば昨今の星野仙一バッシングのすさまじさは、かつてを知る者にとっては意外なほどだ。

星野仙一は、中日ドラゴンズの投手として「打倒巨人」に燃えていた頃から、アンチもそれなりにいたけれども比較的好感の持たれるほうが多い人生を送ってきた。1974年に巨人の10連覇を中日が阻んだ時の中心選手だったが、それに至るまでは巨人に挑戦しては厚い壁にはね返されていたし、1987年の中日監督就任後も、途中高木監督時代の4年をはさんで計11シーズンの監督在任中、2度リーグ優勝しているものの、その間巨人は5度リーグ優勝しており(2度日本シリーズ制覇)、星野は巨人に敗れることの方が多かった。チャレンジャーには、さほど強い批判が集まることはないものだ。

星野仙一の今日の名声は、星野の中日監督就任と同時に「暗黒時代」に突入していた阪神タイガースを、監督就任2年目にして優勝に導いたことによるところが大きい。中日は、ほぼ東海地方限定の人気だが、阪神は、関西で絶大な人気を誇るだけではなく、全国的にファンが多い。巨人があまりに滅茶苦茶な補強によって戦力が巨大化し、それが巨人ファンの失望を招いて人気を落としていったこともあり、2003年の阪神優勝以降は、プロ野球の人気ナンバーワン球団の座は、阪神が巨人にとって代わった。2004年の岡田彰布監督就任後も、夏場に脱落した04年を除いて、毎年優勝争いに絡んでいる。1987年以降Aクラスの常連に定着した中日に続いて、阪神も優勝争いの常連になったわけだから、やり方はともかく、星野のマネージャーとしての能力は認めなければならないだろう。

しかし、星野の野望はこれにとどまらない。一説によると星野は、五輪とWBCの監督、終生ライバルとしてきた巨人の監督を経て、政界入りの野望を持っているとも言われる。星野の政治的スタンスは右翼であり、政界入りした場合当然自民党入りすることになる。星野は、プロ野球界のドンであるとともに、日本最大の発行部数を誇る読売新聞社の会長にして、政界に多大な影響力を持つ渡邉恒雄(ナベツネ)と懇意であり、北京五輪のつまずきさえなければWBC監督は決まりだったし、巨人の監督はどうだったかわからないが、政界入りの線は大いにあり得るところだった。

私が星野批判に大きく傾くようになったのは、第2期中日監督時代の後半くらいだっただろうか。2000年に巨人が優勝した頃くらいである。あの年の巨人の「巨大戦力」は、プロ野球を見る楽しみをぶっ壊すほどひどくて、これでは遠からず巨人戦中継はゴールデンタイムから姿を消してしまうだろうな、と当時から予想していた。それは今現実のものとなっているのだが、この頃からナベツネ本人だけではなく、ナベツネとつるむ人物に対する拒絶反応がひどくなっていったのである。星野とナベツネの相性が決して悪くないのは、当時から知っていた。星野が阪神監督に就任した時には、長嶋茂雄が星野に阪神入りを口説いたことを覚えておられる方も多いだろう。1997年には巨人・阪神・中日は揃ってBクラスに沈んでいたのだが、この3球団を持ち上げて人気を盛り返そう、というのが当時のセ・リーグのプロジェクトだった。

その星野が北京五輪で大コケしたのだが、2004年にアテネで敗れた中畑清の比でないくらいのバッシングを受けた。それは、短期決戦に弱い星野の弱点をあまりにもろにさらけ出した負け方のせいであり、それがあまりにぶざまだったために、山本浩二や田淵幸一と遊び歩いていたことまで蒸し返して批判された。不調の選手にこだわって傷口を広げたり、故障を抱えている選手を無理に使って故障を悪化させたりというのは、中日や阪神の監督時代から星野が繰り返していたことだったが、それを五輪でもやってしまった。プロは結果がすべてだから、星野は「あの犯罪者扱いのような批判やバッシング」などと泣き言を言ってはならないのである。

たまたま、政治の流れが星野が指向しているのとは異なる方向に向かいつつあることも、星野にとって災いしたのではないか。「星野は新自由主義の時代のヒーローだ」とまで書くと、こじつけが過ぎると言われそうだが、口八丁手八丁で資金を集めて強引にのし上がっていき、「一将功成りて万骨枯る」のが星野仙一だ。「中日の選手も阪神の選手もわしが育てた」と言うのが星野なら、「一流選手は自分の道は自分で切り開く」と言うのが落合博満である。落合は中日監督初年度に「今年は補強せずに現有戦力で優勝する」と宣言し、それを実現したが、その落合の方針を批判し、補強(金権野球)の必要性を声高に主張していたのが星野だった。星野対落合の対決は、落合の完勝だったのである。

本当は、今日のブログでは星野批判は前振りにとどめるつもりだったが、指が勝手に動いて星野批判を延々と続けてしまった。しかし、幸いにも星野のWBC監督断念をコミッショナーが受け入れ、野球ファンがもっとも恐れていた事態は回避された。次回のエントリからいつもの調子に戻したい。


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落合博光がパ・リーグのオリオンズからセ・リーグのドラゴンズにトレードで移籍して来た時の、ドラゴンズ監督が星野仙一でした。その当時から2人の個性派同士の対立・衝突はあるのかと意地悪く見ていました。今でも2人とも怨念を引きずっているみたいですね。

星野仙一が自民党公認で国会議員か、或いは自公民3党の推薦で東京都知事に立候補した時の絵を思い浮かべると、我ながら寒気がします。そんなことは絶対させてはいけません!

2008.10.24 09:43 URL | ポンポ・ナイナイ #- [ 編集 ]

はじめまして

kojitakenさんの2007年11月の記事で日本シリーズ山井の完全試合未遂の際下記のエントリーがあります。問題は落合の投手交代についてです。

 落合のやった投手交代は、すぐれて新自由 主義的だったと私は考える。

kojitakenさん自身筆が滑ったようで落合を引き合いにして星野を叩いてらっしゃいますが冷静さを欠いたようですね。

某巨大掲示板でも連日のように星野批判が出ていますし星野監督が実現しなくなった今でもまだスレッドは増えて行くでしょう。なぜなら星野もWBC監督に推薦した人たちも全然反省していないし被害者意識さえもっているからです。
野球ファンもそうでない人たちまでもがWBC監督決定の過程のいかがわしさに気づいているのに当事者が全く分かっていないのには呆れてしまいます。

2008.10.24 17:23 URL | 温泉好き@西巣鴨 #wgmg.h4A [ 編集 ]

私も個人的に星野監督には(?)でした。

難しいですね

2008.10.26 00:51 URL | (● ・∇・*)ラー麺好きぃ★ #- [ 編集 ]

星野さんの悪口を言うあほ諸君は、俺様が許さへん。

2009.03.20 08:05 URL | ドリフターズ #- [ 編集 ]

貴様の言う通り、星野さんは北京で敗北した。だが、何時までも批判し続けていたらあかん。罰として俺様が全裸検査を実施したる。うはははは(^O^)。

2009.05.30 13:35 URL | 大本営社長 #- [ 編集 ]

星野は最低だと思う。
阪神の監督時代に濱中をいじめてたくせにいじめ防止のCMに出てるしファボールが嫌いと言ってファアボールならホームラン打たれたほうがましといいながら96年中日の監督じだ山崎武のホームラン王の座を守るため松井秀樹と勝負しないように命じた

2010.04.26 21:05 URL | #- [ 編集 ]

中日監督を辞める時、後任をためらう外様山田久志に『私も全面的にバックアップするから、安心して引き受けたらいい』と言っておきながら、自分は、阪神の監督に就任し、中日留任が決まっていた島野まで引き抜き、文句を言われると、『じゃーお前が食わしてくれんのか?』と不思議な論理で開き直り、自分の社会的地位向上の為なら、裏切り、おもねり、何でもする星野イズムをアラタメて露呈した。子供の時は、ファンだった自分もその一件以来、彼は大嫌いな人間です。世の中もようやくわかって来た様です。

2011.09.28 08:22 URL | 吟遊主人 #- [ 編集 ]

ご無沙汰しております。はてなにはかけないのでこちらに。
「事なかれ主義」のおかげでこれまでさまざまな問題を起こしても不問に付されてきた当の本人が、「事なかれ主義」批判とは笑いにもなりませんね。あいた口がふさがりません。
こんな低レベルな自己正当化(もっともまったく正当化できていませんが)しかできないような無能者が監督をやっているチームで野球をやらされる選手たちが哀れですね。

2013.02.09 16:21 URL | 2割しかいない少数派の府民 #rZFRC36c [ 編集 ]













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