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きまぐれな日々

現在、「毎日新聞叩き」に反対するキャンペーン第3弾の記事と、地球温暖化に関する記事をそれぞれ準備中だが、ようやく涼しくなり始めたことでかえって夏バテが出てきたのか、なかなかまとまらない。

そこで、苦しまぎれというわけでもないが、たまたまこのエントリが当ブログ開設以来700本目に当たるので、2年4か月ブログをやってきて、特に最近思うところについて書いてみたい。

「日経サイエンス」の9月号に、「ブログは健康によい?」という記事が掲載されていて、ブログなどの自己表現的な文章を書くことは、ストレス解消になり、心身の健康維持に有効であることは昔から知られていると書かれている。

このメカニズムについて、神経学的な研究もなされていることが紹介されている。但し、その神経生物学的な理解は「推論の域を出ない」とも指摘されているし、本エントリでその内容を詳しく紹介するつもりもない。

ただ、記事中にある「ブログ執筆者の多くは半ば強迫的に執筆しており、ブログにも意欲が関係している」という、ハーバード大学・マサチューセッツ総合病院の神経科学者・フラハティーの指摘には大いに思い当たるところがある。

ブログを開設しても最初は読者が誰もいなくて、自分自身のアクセスだけしか記録されず、ブログにアクセスしなかった日のアクセス数は0件だった。それでも、更新を続けていくうちに少しずつ人さまにアクセスしていただくようになり、ある日、ブログに書いた内容と関連する事件が起きた時、ブログへのアクセス数が日に3桁に達し、その頃から他のブロガーとの交流が始まるようになる。最初のうちは、そのネットワークは劇的に広がり、思いもかけないできごとにも遭遇する。安倍晋三が統一協会に祝電を送ったことがネットで暴かれた件は、私のブロガー人生にとって運命的なできごとだった。それからしばらくは、ブログに夢中になり、のめり込んでいった。この頃は、一日一日が新鮮な驚きの連続で、1か月が1年にも思えたものだ。私にとって、2006年6月は生涯忘れられない月になった。

そうして、ある程度の固定読者が得られた頃から、「半ば強迫的に記事を書く」日々が始まる。ブログ記事の執筆は、ある程度ルーチン化してしまうのはどうしても避けられないが、その中でも最低一箇所は新機軸を盛り込もうと考えながら記事を書いた。この段階で、書くべきものが枯渇しているのに、「毎日ブログを更新しなければならない」などという制約を自らに課してしまうと、いつ見ても同じような記事しか載っていない、金太郎飴のようなブログになってしまう。忙しかったり疲れていたり、何も書きたくない時、あるいは書くべきものがない時などには書かないと割り切ることが必要だ。そうでないと、一度更新が途切れた時に緊張の糸が切れてガタガタになってしまう。完全を求めすぎないことが、ブログを長く続けるためには必要だ。

私としては、それぞれの記事に、他の記事とは違った性格を持った一個の作品としての性格を持たせたい、そういう意図をもって記事を書いている。そうはいっても、同じ著者が書くブログだから似通った記事がいくつもできてしまうし、一度や二度書いただけではダメで、口を酸っぱく繰り返して書かなければならない事柄もあると思うので、その兼ね合いが難しい。

アクセス数は、励みにはなるが、あまり気にし過ぎると、書きたいことを書くのではなくアクセス数が稼げそうな記事を書くという本末転倒になる。政治ブログをやっていると、読者が減ることは合目的的でないので、読者のニーズはかなりの程度意識するが、読者に迎合することはしない。個人的には、累積アクセス数を励みにしており、現在だったら、トータルアクセス数累計が200万件に到達するまでは頑張るぞ、などと考えている。200万件には、このままなら来月に到達の見込みだ。

「日経サイエンス」の記事に戻ると、ブログを書くことによる治療効果について、推論の域を脱した成果は得られていないようだが、がんなどの深刻な病気と診断された人々がブログに慰めを見出す例が増えているという。それらが病院のウェブサイトなどに掲載されて、似たような境遇の読者が理解してくれて、個人が互いにつながり、相手の表現に注目し、コミュニティが形成されていくと指摘されている。

政治ブログなどをやっていると、コミュニティの形成もあるが、コミュニティ間の対立が生じたり、ある議題をめぐってコミュニティが分裂したりもする。また、似た主張を持つ人が集まった時、互いのブログしか読まないようになってしまうと、視野が狭くなってトンデモに走るなどしてしまいがちだ。

新聞の場合だと、総合面、社説、政治面、国際面、経済面、生活面、芸能面、文化面、スポーツ面、地方面(地域面)、社会面、投書欄、ラジオ・テレビ欄などがあって、同じ事柄でもいろんな視野から見る記事が読めるし、記者によって主張が違うのでいろんな意見に接することができるというメリットがある。

ブログではなかなかそうはいかないので、今後、有機的に構成された共同運営サイトの構築などが望まれると思う。今でも、インターネット新聞と題するサイトはあるが(以前記事にされた経験からいうと、記事にする対象に何の取材もないなど、問題も感じられた)、市民ブログ発では成功したとはいえない試みがあるくらいだ。つまり、まだまだ大きな流れにはなっていない。また、共同運営サイトを構築する場合でも、トンデモに走らないように、文化人・知識人の助けを借りる必要が生じてくると思う。

もっとも、最近は知識人が率先してトンデモに走る、それこそとんでもないご時世のようだが...


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「自分だけは絶対に正しい」という「超」トンデモに走らないようにしたいですね。
お互いに(笑)。

2008.08.21 21:55 URL | 喜八 #WE/hy34. [ 編集 ]

 はじめまして、trilemmaと申します。遅ればせながらではありますが、エントリ700件達成おめでとうございます。

 昨年の参院選前後からずっとこちらのblogを拝見させて頂いておりますが、地に足を付け、極端に走らず、リベラルの王道を行かれるkojitakenさんの姿勢に共感しております。

 残念ながら、日本はまだ欧州のようにリベラル勢力が強い影響力をもてる状況にはないのかもしれません。だからこそ、多くの一般人にリベラル側からの意見を聞いてもらい、考えてもらうことによって少しづつ影響力を強めていくことが、今後リベラル勢力を伸ばしていく上で必要なのではないかと思います。

 内輪の馴合い(それ自体は悪いことではないのですが)や陰謀論に染まらず、地に足をつけて情報・意見を発信し続けるこの「きまぐれな日々」は、その点で非常に価値のあるblogだと私は思っています。

 今後ともお体に気を付けて頑張って下さい。

2008.08.25 13:02 URL | trilemma #slUKmSVY [ 編集 ]













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