きまぐれな日々

明日は終戦記念日だが、ふと今年が平成20年であることを思い出した。私はふだん元号をほとんど使わないのだが、昭和20年8月15日が終戦の日であることを思い出し、今年、平成20年もまたある種の終戦が近いのではないかと思わずにはいられない。

それは、開発独裁から新自由主義へと進んだ、戦後日本を良くも悪くも支配してきた自民党政治の終わりである。

来年9月までに行われる次の衆議院選挙では、昨年の参議院選挙同様、民主党の圧勝と自民党の惨敗が予想されている。自民党は、民主党が代表選で党内に亀裂が入り、そこにつけ込んだ政界再編を狙っていたことと思う。しかし、その可能性はほとんどなくなった。

『文藝春秋』9月号に、民主党の岡田克也が「小沢さんは私と違う 政権奪取宣言」という論文を寄稿している。先だって、『政権交代―この国を変える』(講談社)という本を出した岡田克也が、この時期にこういう論文を日本を代表する月刊誌に載せるということは、普通なら民主党代表選に出馬することを意味する。しかし、先日岡田克也は不出馬を表明した。

これはどういうことかというと、当初岡田克也は不退転の決意で代表選に出馬するつもりだったのに、それを止めてしまったということだろう。陰謀論的に想像をめぐらせる人もいるかもしれないが、出馬しても惨敗に終わって大きなダメージを受けるからだと考えるのがもっとも自然だ。

民主党内の代表的な新自由主義者である前原誠司も、代表選への出馬見送りを表明した。党内左派は、早々と小沢一郎支持を決めている。出馬を検討していると伝えられていたのは枝野幸男だが、その後どうなったか。仮に枝野が出馬しても党内に亀裂が入ったりはしないことは、8月1日付エントリで指摘した。つまり、自民党が期待するような民主党の党内抗争が起きる可能性はきわめて低いということだ。それどころか、自民党と公明党の間がギクシャクしてきたことは周知の通りである。

サンデー毎日_080817号表紙『サンデー毎日』がこのところ次の衆議院選挙を予想する記事を掲載している。8月17日号では、政治評論家の小林吉弥氏の予想として、自民党は205議席で政権から転落する、としているが、これでもかなり自民党に甘い読みで、共同通信配信と思われる「四国新聞」の記事に、自民党内では160議席くらいしか獲得できないという内部調査が得られたとあった(当ブログ8月4日付エントリ参照)。

同誌はさらに8月24日号で、電話世論調査に実績を持つ「(株)ジー・エフ」社の協力のもと、全国の注目26選挙区の情勢調査を行った結果を報じた。

サンデー毎日_080824号表紙この結果はなかなか衝撃的だ。「町村」「古賀」落選危機の驚がくデータ、と表紙に謳っているが、自民党の大物では他にも武部勤、津島雄二、山崎拓、鳩山邦夫らが軒並み落選の危機で、山崎拓などは民主党候補に倍以上の差をつけられている。また、町村信孝や津島雄二もかなりの大差をつけられているといった具合だ。大臣になったばかりの野田聖子も、民主党候補と互角となっている。

さらに悲惨なのはコイズミチルドレンで、佐藤ゆかりが民主党の元職にリードされているほか、川条志嘉は民主党候補ばかりか無所属の左藤章にも差をつけられて3位だ。もっとも悲惨なのが自民党の公認を得られそうにもない杉村太蔵で、数パーセントの支持しかなく、泡沫候補も同然だ。

だが、私がもっとも驚いたのは静岡7区の情勢だ。ここは、現職の片山さつき、民主の新人・斉木武志、それに前回郵政民営化法案に反対して刺客(片山さつき)を送られて敗れた無所属の城内実の争いなのだが、なんと城内の支持率が過半数で、片山及び斉木にそれぞれ3?4倍の差をつけて圧勝の勢いだ。少なくとも雑誌に掲載されたグラフからはそう読み取れる。

総じてコイズミチルドレンにはすさまじい逆風なのだが、私はもっと民主党が公認を決めた斉木武志への支持が多いとばかり思っていた。だが、現実は城内圧勝の情勢のようだ。『サンデー毎日』は、政治評論家・有馬晴海氏による、

自民党から追い出されたイメージで同情を誘う造反組の城内実前衆院議員の戦略が奏功しているのでしょう。片山氏には目下の自民への逆風もマイナスに働いたようです。

というコメントを紹介している。

つまり、前回の総選挙でムードに流されて片山さつきに投票した同じ有権者が、今回はやはりイメージ戦略に乗せられて城内実に投票しようとしていると見ているわけだ。実際には平沼赳夫や櫻井よしこ(笑)らが熱心に城内を応援している影響も大きいとは思うが。

とにかく、現状は自民党が嫌われているのであって、決して民主党が支持されているわけではない。もし民主党が本当に支持されているなら、斉木武志にもっと支持が集まるはずだ。だがそうはなっていない。高知1区でも、無所属の橋本大二郎が圧勝の勢いで、自民・民主の候補は、ともに橋本に遠く及ばない。

これらの調査結果から読み取れるのは、とにかく自民党は徹底的に忌避され、特にコイズミチルドレンは飽きられていることだ。政策的には、新自由主義は不人気で、テレビによる「カイカクが足りないのに、福田政権はカイカクを後退させようとしている」というプロパガンダは、ほとんど功を奏していない。コイズミは今でも国民の間に高い人気があると思うが、それは「コイズミカイカク」が支持されたからではなく、単にコイズミのキャラクターに人気があるだけだ。「小泉さんなら何をやっても許してしまう」人は大勢いるが、コイズミチルドレンの「カイカク」の訴えには誰も耳を貸さない。

こんな状況では、コイズミがチルドレンを引き連れて新党を結成し、前原誠司ら民主党の新自由主義者がそれに呼応する、などといういわゆる「偽装change勢力の反攻」など起こり得るはずがない。むしろ、民主党を中心とした新政権がどういう連立の構成になり、どういう政策を打ち出すかについて考えていかなければならないと思う。当ブログは、あくまで民主・社民・国民新党の三党を中心とした政権が望ましく、公明党や平沼新党などは絶対に連立に加えてはならないと思う今日この頃なのである。


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私もサンデー毎日8/24号の静岡7区予測に驚いた一人です。というより、ちょっと現実離れした数字かなと感じます。
ウエブ上でもこんな声があります。
「サンデー毎日の当落予想を見て驚いた。
片山・斉木の4~5倍の得票で城内が当選すると予測している。朝日が三つどもえ、自民世調と文春が斉木と城内の接戦を予想するなか、毎日だけが城内の圧勝。この数字をみて納得いったのは、最近城内がブログ上で騒いでいた毎日とのケンカ。「毎日新聞社は正気か」と題して毎日デイリーニューズをこきおろしたうえ、サンデー毎日が反城内の記事を載せたとして毎日新聞社長とサンデー毎日編集長におおやけの場で事実確認をすると息巻いていた。そして今回のサンデー毎日選挙予測号の発売前に「毎日新聞記者から静岡7区もとりあげられると聞いた。どんな書きぶりになるのか注目される」と書いている。
この一連の騒動から察するに、毎日側は城内のウエブテロに屈して静岡7区の当落予想を城内圧勝としたのではないだろうか?7区の過去の得票から見ても、この数字はありえません。毎日さん、一人の候補者のウエブテロに屈っしてはいけませんよ。予測記事全体の信憑性が落ちてしまいます。」

2chの書き込みですが、私もブログで反毎日キャンペーンを繰り広げた城内実の御機嫌をとろうとする毎日側の意図を感じた一人です。

7区での各氏のポスター増加の勢い、ちまたの評判を考えると斉木武志VS城内実の構図かなと思います。連合の基礎票もあるわけですし、民主の5倍も城内がとる、というのはありえないと思います。

他の選挙区は妥当な数字かと思いますが、7区だけは???です。

2008.08.16 01:29 URL | 静岡7区在住です #- [ 編集 ]













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