きまぐれな日々

西日本では、「1月は往(い)ぬ、2月は逃げる、3月は去る」といい、あっという間に過ぎ去っていくことをたとえる。私はこの表現を小学校2年生の時に担任の先生に教えられて知ったが、その通り、あっという間の3か月だった。

今日から4月。新生活スタートの時だ。当ブログは一昨年4月の開設で、間もなく2周年を迎える。2年前の今頃は、耐震強度偽装問題やライブドア事件で盛り上がったコイズミ政権追及の機運が、民主党の偽メール事件でポシャってしまい、「コイズミの次は安倍か」というあきらめムードが漂っていた。

それが、安倍晋三政権が自滅ともいえるドタバタ劇を演じ、昨年7月の参院選における自民党の歴史的大敗を経て、政界再編必至という状況にまで至った。

だが、いまいち気が晴れないのは、次の総選挙のあと、民意を無視した合従連衡によってわけのわからない政権ができるのではないかという疑念がぬぐえないからだ。選挙の結果がどうなろうと、参議院での民主党の第一党という状態は、このままだと2013年までは変わらないから、どのみち政界再編は不可避なのだが、スジ論からいえば、政界再編の道筋を示した上で解散総選挙に進まなければならない。しかし、現実には、政界再編の道筋を示すどころか、支持率が急降下してレームダック化がいわれる福田政権が倒れても、解散総選挙さえ行われず、麻生太郎が後継首相になるなどと噂され、それどころかコイズミ復活待望論まで聞かれる始末だ。これでは浮かれた気分になれないのも当然で、福田内閣の支持率低下は、安倍内閣の支持率低下のようには手放しで喜ぶ気にはなれないのである。

さらにいやなニュースは、映画「靖国」をめぐり、公開日の4月12日からの上映を決めていた映画館5館すべてが、上映中止を決めたことだ。
http://www.asahi.com/national/update/0331/TKY200803310328.html

「お客さんや近隣の店への迷惑もあり、自主的に判断した」、「お客様に万が一のことがあってはならない」、「他の映画館が中止すると、こちらに嫌がらせが来るのではないか」などというのが映画館側の言い分だが、結局スーパーウルトラ極右・稲田朋美らのもくろみ通りの事態になってしまった。

上でリンクを張った朝日新聞の記事には、30件の「はてなブックマーク」がついているが、以下コメントをいくつか紹介する。

2008年03月31日 kamo_negitoro 映画 こうやって圧力をかければ映画の公開がなくなるという前例はできていくのか.主張に賛成するか反対するかに関わらずこういった手法を取る余地を残しては行けないし,この手法が有効である社会であってはならない.

2008年04月01日 katamachi トンデモ, 社会, 歴史 日本の中心でアイを叫んだけものが吠えれば、無理も道理になると言うことか。他者への尊敬の念を持てない人たちが「愛国心」を説いても意味ないだろ。

2008年04月01日 mahalito 靖国, 表現の自由, ヘタれた民主主義 こっちにもコピペ。「街宣車がくるぞー」と言えば、集会は開けず、映画は上映できない国であることが証明された。街宣車が事実上の権力を握ったわけだ。これで右翼にますます資金が集まるようになるな。

表現の自由の敵・稲田朋美が高笑いしているのが目に浮かぶが、稲田は、次の総選挙で不利とされるコイズミチルドレンの中にあって存在感を高めるためにこんな極右パフォーマンスをやっているのだろうと私は想像する。そして、政界にはそんな稲田をもてはやす空気さえある。

いや、政界ばかりではない。毎日新聞の岩見隆夫などは、「サンデー毎日」のコラムで稲田を持ち上げている。

岩見のデタラメぶりは、下記記事で痛快に叩かれているが、その中に岩見が稲田を持ち上げている箇所も引用されている。
岩見隆夫「サンデー時評」のインチキ
(「Apes! Not Monkeys!」より)
http://homepage.mac.com/biogon_21/iblog/B1604743443/C497052863/E20080320124705/index.html

岩見隆夫というと、毎日新聞低迷の象徴のようなイメージが私にはあり、昔からたいして買っていないジャーナリストなのだが、上記リンク先の記事などを見ていると、もともとたいしたことのなかった岩見がさらに衰え、もう竹村健一と同じように引退したほうが良いのではないかと思える。そして、こんな化石ジャーナリストが稲田を持ち上げるのである。岩見は、今回の「靖国」上映自粛騒ぎに稲田が演じた役割をどう評価するのだろうか。

いやなことばかりの新年度スタートとなったが、ここで切れてはいけないと自分に言い聞かせる今日この頃である。

[追記]
稲田は、「我々が問題にしたのは助成の妥当性であり、映画の上映の是非を問題にしたことは一度もない。いかなる内容の映画であれ、それを政治家が批判し、上映をやめさせるようなことが許されてはならない」などとする談話を出したそうだが、開いた口が塞がらない。自分で煽っておいて、あたしゃ知らんよ、なんて言い草が通用するでもと思っているのだろうか。


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稲田議員は、上映を問題にしていない・やめさせる意図は無い、という考えらしい。
ならば、なぜ上映後に自分で金を払って見に行かないのか、と言いたい。
右翼というか、肝っ玉がとても小さいまま年齢を重ねてしまったかわいそうな人ですね。

2008.04.01 15:01 URL | クエンサン #- [ 編集 ]

>稲田議員は、上映を問題にしていない・やめさせる意図は無い<
>なぜ上映後に自分で金を払って見に行かないのか<
なぜあなたがそのように考えるのか不思議な感じがするのですが。事前上映は助成の妥当性を見るためであり、そののちなぜ、見たいと思わない映画をわざわざ見なくてはならないのでしょうか。映画というのは自身が見たいと思うときお金を払って観るもので人に強制されるものではないのですが。クエンサンさん自身が肝っ玉の極小ないつまでも抜けきらないお子様のまま年齢を重ねているのではないでしょうか。

2008.04.01 20:58 URL | 良識の星 #- [ 編集 ]

当該の映画に助成金が出されたのは、当然それなりの手続きを経てのことでしょう。
そのことに特定の国会議員が口を出すことは、すでに文化への政治の介入なのではないですか。ただのニュースならいざ知らず、映画に監督や製作者の思想が反映するのは当然のことです。それを、国会議員があれはいいとか、これはよくないとかいうことがそもそも問題なのです。

2008.04.01 21:52 URL | かつ #- [ 編集 ]

助成の妥当性は上映後でも確認出来ると思います。確認を上映前に行う意図はなぜなのか、と疑問がわくのです。仮に、上映の少し前に「助成金を出すな!」と言っても遅いですし。もう出してしまっている訳ですから。
気に入らない内容だったら、自分の気に入る内容の映画にも助成金を出すべく活動をすればよい、と思います。
気に入らない意見が発表されるのは嫌だ!というように見えてしまうので、(稲田氏は)肝が小さい、と書いたのです。私は、気に入らない映画でも、それが多くの人の目に触れるのはおかしい・やめさせたいとは考えません。
公正中立の立場・思想なんて有り得ないのだから、気に入らない意見が存在するのは当然です。

2008.04.01 22:48 URL | クエンサン #- [ 編集 ]

クエンサンさんには不快な思いをさせて申し訳ありませんでしたが、ここにコメントしてきた「良識の星」なるHNの人物の暴言はひどいものだと思います。

チベット騒乱を論じた下記コメントとの落差も激しく、ダブスタの代表例でしょう。
http://caprice.blog63.fc2.com/blog-entry-596.html#comment3013

言論の自由への容喙を不問に付す人物に、チベット騒乱に関して人権を語る資格はありません。それこそ、恥を知れといいたいです。

そもそも、HNに「良識」などと謳う人間に良識があったためしはありません。「正論」と自称する雑誌に正論が載ったことがないのと同じです。

2008.04.01 23:52 URL | kojitaken #e51DOZcs [ 編集 ]

この映画の上映問題ですが、国民の間で稲田議員の主張
を支持する割合がどれくらいあるのかは知りませんが、
(データが出ているのであれば教えてください。)
こういう人物を支持する層がじわじわと増えていっているように
思います。
二大都市では既に極右政治家が選挙で圧勝の末、選出されている
わけですし。
ナショナリズムにそぐわない思想、表現が実質的に弾圧されていくことに
国民がどんどん鈍感になっていき、やがて容認する層が
多数派になっていくのではないか。
そのベクトルは、もしかしたら国家的破局を見るまでは転換しないのではないか?
そんな悲観論が、私の中には拭い難くくすんでいます。
衆愚というものは、自身が本当に痛い目にあわないと、
気づかないのだと思います。
結果的には我々の首を絞めている権力者たちの思惑に対して、
そのことに気づかずに、嬉々として支持しているという
自分たちの自殺行為の愚かさを。

2008.04.02 02:40 URL | フリスキー #iMBi6aSc [ 編集 ]

「助成金を出す・出さない」もひとつの政治(何しろ税金ですから)です。行政と議会の相互監視は必要ですよ。
「それなりの手続きなんでしょう」で済むなら、この前大きな問題になった「特定財源での道路ミュージカル」も問題にするのはおかしい、となりかねません。

>この稲田とかいう低脳クズはマジで死んだほうがよろしい

こんな表現もいかがなものでしょうか。

2008.04.02 09:04 URL | Gryphon #SFo5/nok [ 編集 ]

二点ほど追記を。
政治の作品への介入は既に文化庁の補助金を受けた点で行われています。監督らは、木っ端役人どもから税金をもらうことをせず、すべて自前で映画を作ることによって政治介入をさせないという方法もあり、その上で行政の庇護の下、映画を作ることを選択しました。

あとひとつ、しかし実際上上映ができないのは問題です。この一番の解決策は「警察の暴力が足りない」ということです。
右翼の街宣車が威圧脅迫をする(本人の主観では「抗議」かもしれませんが)行為をねじ伏せる法的・物理的な力を警察が発揮するということですね。

ただ、実は今、右翼の街宣車も巧妙に(音声など)法の枠内で振舞っているので手が出せないというところもあります。もっと街頭での表現、音声、進行速度などを警察権力が厳しく規制できる権限を与えれば効果的であると思われます

2008.04.02 09:34 URL | Gryphon #5Ej2VD/c [ 編集 ]

岩手県民としては、靖国神社のような反東北的な存在がどうなろうと知ったことではないのですが、ヨーロッパでのレヴューを読むと、若者たちのネオジャポニズムの文脈に沿って東京の日常を淡々と描いた点が高く評価されているようですよ。

右翼がどうたらこうたらコメントするようなもんではない。ただ靖国神社の毎日が淡々と流れていく、一種の擬似的な日本体験として喜ばれているようです。

私としては、靖国神社が戊辰戦争の西軍兵士鎮魂の神社であって、その存在自体が奥羽越列藩同盟の存在と正義を踏みにじるものだと言うことを知って欲しいんですがね。
そういう靖国神社の本質に踏み込むような場面は皆無のようです。
もっとも南部の殿様が宮司をするようじゃ、北部政府のために戦った英霊たちも泣いておられるでしょう。

2008.04.02 10:13 URL | sonic #GCA3nAmE [ 編集 ]

Gryphon様

行政が監視すべきは「手続きの正当性」だと思いますが。
内容については「映倫」という組織があるわけだし。
あなた、相当なマゾですね、

2008.04.02 10:37 URL | Q #- [ 編集 ]

 稲田さんは、助成金の出る映画は、今後も全て上映前にチェックされるべきでしょうかね。そうでなければ、靖国題材だから、中国籍監督だから特別視したんだ、という批判は免れないでしょう。
 それから、良識の星さんのような、典型的右寄りの方が、総じてチベット分裂大賛成だから、日本の平和と格差是正、民主主義を守りたい層(左派)は、迂闊にチベット支持しがたいんですよね。
 結局、彼らの中国脅威論、仮想敵国視というのが、米国隷属、憲法改悪、軍備増強の最大の根拠にされてますからね。
 いそいそと米国と往来し、中国兵が僧に偽装していたなどと、五輪直前の客観情勢からあり得ない与太話を、公然と言及するダライ・ラマはとても信用できない。
 百歩譲って、チベット人の権利主張が正当なものだとしても、直接関係ない日本人は、イラクやパレスチナ、アフガンの当事者と同等の扱いで国際関係を処さねばならないと思います。
 

2008.04.02 11:24 URL | cube #- [ 編集 ]

kojitaken様、お気遣いいただきありがとうございます。良識の星氏のコメントは全然気にしておりません。

2008.04.02 13:37 URL | クエンサン #- [ 編集 ]

読売・産経など「沖縄ノート」判決にかみついたのと同じ口で
「表現の自由を守れ!」って言うんですから
どんだけ鉄面皮なんだよと呆れました。

2008.04.02 19:13 URL | 観潮楼 #- [ 編集 ]

かつて、ジャーナリストの櫻井よしこさんの講演が、「慰安婦」についての発言を問題視する団体の要求で中止になった。
 こうした言論や表現の自由への封殺を繰り返してはならない。(読売)

2008.04.02 22:23 URL | やまかわ #AIlHpmOk [ 編集 ]

>あなた、相当なマゾですね
貴兄が抱かれている、性的マイノリティへの強いご偏見はさておきましてですね。

>内容については「映倫」という組織がある
とんでもない話で、
映倫は「全国興行生活衛生同業組合連合会」との合意の中で年齢別の段階的制限などを行う機関であり、それ以上のことをされてはたまったものではありません。


>稲田さんは、助成金の出る映画は、今後も全て上映前にチェックされるべきでしょうかね

長妻昭さんや細野豪志さんに対して「社会保険庁や国交省助成のパンフやミュージカル、レポートに文句をつけた以上、今後は全てのパンフや補助金字事業をチェックしろ」とは言いたくありません。
メディアや独自調査で、気になったものをピックアップして調べていただいたほうがいいと思いますし、また物理的にもそうするしかないと思いますがいかがでしょうか

2008.04.02 23:04 URL | Gryphon #yjwl.vYI [ 編集 ]

稲田氏が本当に上映中止につき「あってはならない」と思うなら、上映館を募る呼びかけくらいはすべきでしょう。
彼女が蒔いた種なんだから責任を感じてしかるべき。
心中ではベロを出しているからそんな気は毛頭無いでしょうが。

事前に自分の団体(右派議連)だけに試写会を開催しろという要求がそもそも不当。アウェーに引き込んで一方的にボコろうという思惑が露骨。
その後内容に文句を一切言わない点を見ると、「中立性」にはケチの付けようが無いと判断したようだが。

通常の試写だってあるし、内容チェックがしたいなら一般客として見たっていいはず。
その程度のカネすらケチって、相手には試写会開催の負担を強いるというのは全く合理性が無い。
どうしても懐から出したくないなら政務調査費とか貰ってるんじゃないの?

いずれにしろ議員として活動されるのは百害あって一利の無い人材だ。

2008.04.03 00:51 URL | Gl17 #EBUSheBA [ 編集 ]

はじめまして。
私のホームページ「明日も晴れー大木晴子のページ」のフォーラム(ひろば)にページをリンクさせて頂きました。
ありがとうございました。

2008.04.03 15:06 URL | 大木晴子 #- [ 編集 ]

文化庁の所管法人から助成金が出ていることを問題視してるんでしょうが。

そもそも首相の靖国参拝は政教分離違反だというのが靖国批判サイドの意見であるなら
靖国を映画で取り扱うこと自体が政治問題であり、その政治問題化した靖国を中国人スタッフで製作して、それを文化庁の所管法人が助成金を出すことが許されていいのかということです。

この映画に騙されて出演させられた刀工も憤慨していますし、その点もどうなのでしょうか?

2008.04.04 23:36 URL | かん #MJIT/aOk [ 編集 ]

はたして稲田朋美議員は「恫喝」したのかなあ?

文化庁が助成金を出していると言う事は、これ税金ですよね。助成金の使い道として「政治的でない事」と言う決まりがありますね。

それに明らかに映画「靖国」は反しているわけですから、国会議員として税金の使い道をチェックするのは当たり前だとおもいます。

稲田バシングこそ「軽薄」だとおもいますが。

2008.04.05 14:22 URL | さたかもこと #PNsytEoY [ 編集 ]

4月8日の毎日新聞に書いていましたが、この文章には主語がない。東京の毎日に聞いたが誰が妨害したのか言ってくれない。秘密のようなことを新聞に書くのは良くない。
靖国神社 にも聞いたが、映画のあらすじに間違いがある。こんなことは映画を作るときに良く調べてからにしてほしい。
一国会議員が何かを言ったら弾圧だ というのはおかしい。
二十年も日本にいたというが、現在神社で見ているが、神社参拝のしかたを知らない日本人があまりにも多い。

2008.04.08 22:21 URL | もりた #- [ 編集 ]

なんでちょっと考えれば分かるようなことが見えてこないのかが不思議です。
左翼という盲信者の特徴なのでしょうか?
助成金に関しては、政治的、宗教的作品であってはいけない
日本映画でなくてはいけない
とあります
靖国を主軸とした映画が政治的ではないと?
政治的思想が盛り込まれた映画だと誰が考えてもそう感じるから、試写を求めたのでしょう

右だろうが左だろうが明らかにおかしいと感じるはずです

それをこれから稲田さんは助成金のでた全ての映画を~なんてそんな子供じゃないんだからそんな下らないことをいわないでくださいよ

一部の右翼の書き込みも酷いけどたまたま開いた左翼ブログの記事やコメントはもっと酷い…

2008.04.11 02:26 URL | #- [ 編集 ]













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ゆるさん!稲田朋美!
稲田朋美 おまえ!そういうのを検閲というんだよ!弁護士なら表現の自由と国の関与を

2008.04.03 06:02 | kimera99