きまぐれな日々

このところ隔日でしか記事を公開できず、書きたいことが書き切れずにストレスがたまる今日この頃だが、読者の皆さまはいかがお過ごしだろうか。春の陽気に誘われてお出かけの方も多いだろう。

コメントやトラックバックへの反応が遅れてしまっているにもかかわらず、新しいエントリを起こすことをご容赦いただきたいと思う。過去2つのエントリで取り上げたチベット騒乱については、コメント欄で論争が起きているが、ブログ管理人は論争には参加しないので、その点ご承知おき願いたい。

中国や北朝鮮の軍事力については、昨年12月20日のエントリ "ミサイル防衛と「ワーキングプア」" でも紹介した田岡俊次の 『北朝鮮・中国はどれだけ恐いか』 (朝日新書、2007年)が参考になる。アメリカによるバイアスのかかった情報によって中国の軍事力は過大評価されているというのが著者の指摘だ。

今日、台湾の総統選が行われているが、国民党の馬英九氏の当選が有力とされている。国民党というと蒋介石の党で、台北の国際空港には長く蒋介石の名が冠されていたほどの独裁体制だったが、2000年の政権交代により、台湾独立を指向しているといわれる民進党の陳水扁政権が続いていた。その間、台北の国際空港も改名されたのだが、今回、8年ぶりの政権交代が有力視されているのは、陳水扁政権の新自由主義政策が国内の貧富の差を拡大したからだといわれている。先般の韓国の政権交代も、新自由主義経済政策への韓国国民の不満が原因だったとされており、新自由主義への反発は東アジアでも主流になってきている。

前記田岡氏の著作は、中国本土の国共内戦で、蒋介石の国民党が毛沢東の中国共産党に追われて敗走を重ねていた時、世界各国が次々と国民党を見放していったのに、一人スターリンのソ連だけが蒋介石を支援し続けていたことを指摘している。ソ連は、同じ共産主義の中国共産党が中国を支配することを望んでいなかったのだ。これは、ソ連が自国に有利な密約を国民党と結んでいたからで、蒋介石の長男の夫人はロシア人である。のち、中国とソ連が激しく対立したのは必然だった。田岡氏が書いているように、
国際政治、国家戦略の目的は一国の安全と経済上の利益であり、「価値観」とか「イデオロギー」「感謝」といった抽象的な単語は意味が乏しい
のである。「自由と繁栄の弧」がどうのと言っている麻生太郎など、大うつけ者というほかない。実際には安倍晋三でさえ、表では北朝鮮を非難しながら裏では北朝鮮に媚を売る「媚朝外交」をしていたことを、「週刊現代」にしばしば叩かれていた。以上書いたことはネット右翼の主張に対する嫌味だが、「社会主義国」に対すると追及の矛先が鈍る左翼諸氏に対しても、同じことが言いたい。イデオロギーだけで政治を考えるのは不毛だ。護憲運動にしたって、イデオロギーのおもちゃにしてはいけない。人間が第一なのだ。

その意味で、新自由主義は右翼・保守・リベラル・左翼を問わず戦うべき敵だと思う。今朝の日本テレビ系「ウェークアップ!」でも、混合診療をめぐって、白石真澄なる極端な新自由主義者が全面解禁を主張し、解禁反対論者の本田宏氏との討論では目を吊り上げて自らの主張をがなり立てていた。白石は、混合診療の禁止は財産権の侵害だと叫ぶばかりで、本田氏が日本ではすでに世界でももっとも高負担・低保障の国なのにこれ以上患者の負担を増すのか、と聞いても、白石は論理的な反論もできないくせに大声で自説をわめき続けていた。私はこれを見ていて、年金問題を長妻昭と議論したときの大村秀章を思い出してしまった(笑)。元厚生官僚だった浅野史郎・前宮城県知事は、全面解禁は時期尚早、それよりも厚生労働省がよく効く薬の保険適用をもっと早く認可すべきだと、これは主な大手新聞の社説に近い主張だったが、浅野氏の意見と比較しても、白石のヒステリックな主張はいかにも異様で、「なにがなんでも規制緩和」という新自由主義のイデオロギーに全身を支配され、強迫観念に突き動かされている人間のように見受けられた。実際、白石は浅野氏に対しても、「厚生労働省は、いったん認可した薬の認可を取り消すなど、逆方向のこともやっている」などと食ってかかったが、安全性に問題があると認められた薬の認可が取り消されることがなぜ問題なのか、私には理解できなかった。コイズミの「構造カイカク」は、こんな人間がオピニオン・リーダーとして振舞うことのできる異常な空気を作り出してしまったのだ。

こんな馬鹿げた空気は、絶対に変えていかなければならない。


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はじめまして。いつも愛読させていただいておりました。
田岡の本は朝日選書でなく、朝日新書ですね。細かい話で申し訳ありませんが念のため。

2008.03.22 19:37 URL | 宇宙人 #- [ 編集 ]

小泉政権末期から安倍政権時代に、部分的ではあれ反新自由主義の保守とリベラルの共闘の姿が垣間見れていたと思います。
 ただその関係が今、みえなくなっているのは、福田政権そのものが新自由主義をほぼ放棄して、保守もリベラルも新自由主義と戦うことより、それぞれ別の政治課題に目がいっているからだと思います。
 貴殿が日頃からおっっしゃっているように、新自由主義批判の手を緩めるべきではないというのは確かですが、現実に政権与党が新自由主義的な政策を出さなくなっているので、批判する機運が小さくなるのは致し方ないことだと思います。
 運動というのは敵が強ければ強いほど盛り上がるものですから。
 敵が萎えている時に、弱った敵を殺せと言うのは、組織率が20%を切った日教組を未だに批判し続けることを目的としてしまった右翼と同じ穴の狢のような気もしますが…

2008.03.23 01:59 URL | kechack #uVfX8ZAQ [ 編集 ]

この間の、チベットの問題に関してのさまざな意見を読ませていただいてます。
そこで思ったのですが、このチベットの問題に限らず、いろんな政治問題について、日常、さまざまな場所で議論が繰り広げられています。
ただ、そのなかで思うのは、ものごとには、100%か0%しかないのか?と、いうことです。
ものごとに、完全なる100%の“善”があり、100%の“悪”しかないのか?ということなのです。
このような中庸な意見は、日和見な態度だと批判されることでしょうが、中国政府が100%の悪なのか?ダライ・ラマが100%の悪なのか?
すべてが、そんな状況ではないはずです。このチベットの問題に限らず、100%の悪を想定し、断罪することは、とても爽快です。たとえば、アメリカ合衆国でさえも、完全なる悪の帝国ではないはずです。
そのことを頭の片隅にでも置きながら、話しをしてゆくべきででは…。
今までの日本の民主的な運動の衰退の原因をこのブログのわずでなやり取りを読むことで見たような気がして残念なのです。
しかし、議論をされてる方の気持ちは、大切なことと思っています。

2008.03.24 00:12 URL | 愛宕山 #- [ 編集 ]

ダライラマ14世とチベット問題の欧州評価はこんな感じである・・・

これが「中国政府に抗議するが、仏教徒の指導者であるダライラマ14世がUKのエレザベス女王から資金提供を受けて中国政府批判の支援をしている事は、政治、戦争などを超越して悟りを得る仏陀の教えに反している」・・・と

中国政府とダライラマ14世の両方に非難しているのが大方のEUヨーロピアンとメディアの見方である



v-208これからの未来・・・

最近バルカン半島でEUに加盟したルーマニア、ブルガリアがあり最南端のギリシアから西はポルトガルまで国境が無くなりユーロ・マネー圏になっている

バルカン地域の時期加盟国はクロアチア、アルバニア、マケドニア、モンテネグロなどで残るは今紛争中のコソボ地域だけになっているが、コソボは主権争いの紛争だけでEU加盟には積極的である

EUはロシアまで拡大する事がほぼ内定したので、次は北アフリカ地域を加盟国にする動きがEU連邦政府内にある

その証拠にEU政府の資金でジブラルタル海峡に世界最大のつり橋を建設する準備を始めている

EUの北アフリカ拡大の狙いは豊富な油田と資源であるが、経済格差があるために加盟するまでにある程度の時間が必要とされている

そこの国の精神は紙幣やコインを見れば解りやすいとこちらでは言われているが、全世界に架け橋て新世界に入るゲート(扉)を開き世界を統一しよう!という精神がユーロ通貨に古代ローマ風の絵画がかれているが、これはEU連邦政府の正式な発表によるものだ⇒http://www.arrobaspain.com/tokusyu/euro/d-billete.shtml

EUが西はポルトガル、南は北アフリカ諸国、北はアイスランドからスカンジナビアの北極圏、東はロシアのウラジオストックまで拡大することになるだろうが、ここまで広大すればEU⇒ヨーロピアン・ユニオンの名では矛盾してくる

当然このEU世界拡大の動きに反発している内部組織や政党もあり、「元帝国主義国家が合体するだけであって、マクロ帝国主義国家になる」と批判している人たちも少なくない・・・

いずれにせよ、ウラジオストックまでEUになりユーロを使い始めた時・・・

その時、日本はどうするのであろうか?それでも米国にしがみついた状態で世界から孤立してしまうのであろうか?

歴史は繰り返す・・・

ローマ帝国以上の広大なスケールで新たなスーパー帝国が出来始めていることには間違いない・・・

帝政ローマ帝国が始まる前も地中海文明は混迷期で混乱していた状態が今の世界情勢とよく似ている

当時の古代地中海文明圏には全世界人口の約70%が住んでいたと歴史学では言われている、したがって当時では世界統一に近い大スケールでローマ帝国が広大していて繁栄していたのだ⇒http://teachinghearts.org/drj00maps.html

トルコがEUに加盟すればイスラム教国初になり、中東諸国もいずれEUに加盟してくるだろうし、それをEU連邦政府が狙っているのである

インド、パキスタンは元々イギリスの支配圏内であるためEU的または欧州人の価値観に近い(宗教観は別であるが)だから将来EUには加盟しやすい国々である

EUが世界の大部分を吸収して行けば、基本的にヨーロピアンコンプレックスを持つアメリカもいずれはEUに加盟すると、私は見ている(混迷と混乱の時代後に)

もし、そうなれば、その時こ世界に平和な時代が訪れるであろうし、ヨハネ黙示録やノストラダムスなどの予言ににもあるように、素晴らしい時代が始まるであろう・・・

もし、そうしなければ今から大混乱になる世界の中でキレた連中が苦し紛れに全面的な核戦争を起こす可能性がある・・・・

EUは拡大していく・・・そう私は願うし、今ここでそうなる事を予言しておこう




撮影キャンセルの後片付けと他の仕事の時間調整のために忙しくなるので、しばらくの間はコメントは書かない・・・

2008.03.24 03:48 URL | ヤスFR #osvoFvuc [ 編集 ]

新自由主義的な言説を垂れ流す大マスコミ、それがマスコミ自身の信頼を失わせる結果になることに未だ気付いていないみたいですね。悲喜劇です。マスコミの意見を鵜呑みにするような人は今後さらに没落して新聞代も払えずデジタルテレビも買えなくなるでしょう。

2008.03.25 16:47 URL | GPT #mQop/nM. [ 編集 ]













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日本共産党に求職活動の時と同じ態度で対応すれば、日本共産党はもっと大きくなると思います(^.^)
 私たちが求職活動をする時はたいてい… ○(勤務内容、勤務地、勤務時間、休日など

2008.03.24 22:24 | 嶋ともうみ☆たしかな野党 支え続けて 上げ潮めざす!

沖縄県民を在日米軍基地の苦しみから解放するためにも、私は国政選挙で日本共産党を応援し続ける!
 米兵事件に抗議 沖縄県民大会 がまん限界 人権侵害根絶を(「しんぶん赤旗」日刊

2008.03.27 00:47 | 嶋ともうみ☆たしかな野党 支え続けて 上げ潮めざす!