きまぐれな日々

現在政治ブログで話題になっている事柄というと、米国大統領選の指名争い、岩国市長選、揮発油税の暫定税率問題、中国産餃子の問題などがある。

これらのうち、当ブログでは米国大統領選をしばしばとりあげているが、他の3つの話題はほとんど取り上げてこなかった。岩国市長選の意義を認めるのにはやぶさかではないが、地方選挙が行われるたび、自治体の人口が日本全体の人口に占める割合とブログのアクセス数のことがいつも脳裏によぎる。当ブログを読んでくださる岩国市民の数の期待値は、せいぜい3人にも満たないのだ。それに、岩国市長選について書きたいという内発的な強い意思をお持ちの方々を凌ぐ記事は私には書けない。ここでは、前にも推薦した 「なごなぐ雑記」 の岩国市長選関係の記事に、もう一度リンクを張っておく。
http://miyagi.no-blog.jp/nago/cat6689367/index.html

揮発油の税率問題と中国産餃子の問題は、意識的に扱わずにきた。前者について、当ブログが「『税金の無駄遣いを止めろ』という主張まで『新自由主義的』と批判しているのではないか」とのご指摘をいただくこともあるが、当ブログの立場は2007年10月28日付エントリで下記のように書いた通りだ。

前首相・安倍晋三は「戦後レジームからの脱却」を目指したが、本当に戦後レジームから脱却しようと思ったら、安倍の母方の祖父・岸信介が作り上げた「1940年体制」と呼ばれる統制経済の仕組みを変えなければならなかったはずだ。とはいえ、私は弱肉強食の新自由主義的「カイカク」をせよといっているのではない。高度成長には大きく寄与した「1940年体制」を、真に日本の国民の利益を考える新しい福祉国家を作るための体制に作り変えよと言っているのだ。

「真に日本の国民の利益を考える新しい福祉国家を作る」ために、暫定税率の問題が第一優先課題であるとは私には思えなかった。

中国産餃子の問題に関しては、そもそも毒物の混入経路がはっきりしていなかったのと、中国産食品の安全性の問題は今に始まったことではないのは誰もが知っていることなので、今まで取り上げてこなかった。ネット右翼諸氏が鬼の首でも取ったように大騒ぎするのはもはや年中行事だが、この問題に関して本当に思い出さなければならないことは、格差が拡大すると、安全な食品を口にすることができるのは富裕層に限られてしまうことだ。つまり、この件もまた新自由主義の問題なのだ。昨年12月11日のエントリ 「日本は世界有数の過激な新自由主義国家ではないのか?」 でも指摘したように、中国はいまや世界一過激な新自由主義国になり、すさまじい貧富の差が現出している。その中国産の食品に安全性問題が起きたことは、新自由主義の問題としてとらえなければならない。

ところで、なぜか政治ブログの大部分がスルーしているが、8日未明、読売新聞のサイトに気になる記事が載った。
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20080208-OYT1T00026.htm

"「せんたく」と連携の超党派議連…50?60人で月内発足" と題されたこの記事の内容紹介と寸評は、「kojitakenの日記」 に書いたのでご参照いただきたいが、要は新自由主義勢力の結集を目指す動きだと私はとらえている。民主党側の発起人のうち、枝野幸男は前原・枝野グループ、野田佳彦と玄葉光一郎は野田グループ、浅尾慶一郎は旧民社党の流れをくむグループの人物である。自民党からの参加者では、コイズミの側近だった杉浦正健や安倍晋三がしきりに頼った菅義偉が目を引く。河村建夫は伊吹派、園田博之は谷垣派の議員である。園田は、「ソノチョク」と呼ばれた園田直(すなお、1913-1984)の息子であり、父の園田直は、福田赳夫の側近として内閣官房長官を務めながら、福田内閣改造人事で安倍晋太郎を官房長官にする必要があったために外務大臣に異動となり、それを機に福田赳夫から心が離れて、福田のあと首相となった大平正芳と福田赳夫・三木武夫らが激しい抗争を演じた1979年の「40日抗争」時の首班指名で、福田ではなく大平に投票して福田派を除名された人物だ。おそらくその経緯から、園田博之は谷垣派に所属しているに過ぎないのであろう。だから政治的信念など何もなく、新自由主義勢力の旗揚げにヒョイヒョイと軽く参加してしまう。二世、三世になると政治家はどうしても劣化する。その巣窟が今の自民党だ。

話がそれてしまったが、「せんたく」は「地域・生活者起点で日本を洗濯(選択)する国民連合」という耳ざわりの良い名前がついているのだが、それに呼応する民主党議員がネオコン・ネオリベ系議員ばかりという時点で早くも正体を現した。そもそも、「せんたく」は「新しい日本をつくる国民会議(21世紀臨調)」が母体になっているのだが、ホームページを見ればその性格は明らかだろう。
http://www.secj.jp/

何よりもいやな気分になるのは、「せんたく」に東国原英夫が名を連ねていることだ。東国原の極右発言についてはご記憶の方も多いだろうが、典型的なポピュリストである。「カイカク」の名のもと、またしても新自由主義と新保守主義が猛威を振るうのか。「生活が第一」を合言葉にした民主党から、新自由主義系の議員が参加するようだが、小沢一郎や菅直人はどう対応するのか。「せんたく」の言う「生活者起点」と小沢らの「生活が第一」は、同じような用語を用いているが、目指そうとする方向性は全く異なるはずだ。小沢民主党は、社民党や国民新党などと提携して、福祉国家を目指す方向性をはっきり打ち出せるのか。このあたりをよく見きわめ、必要に応じて声をあげていきたいと考えている。


↓ランキング参戦中です。クリックお願いします。
FC2ブログランキング

関連記事
スポンサーサイト

 「せんたく」については、まったく正体がわからず、ただ顔ぶれを見て、ろくなもんではないなとは思っていました。
 ネオリベかどうかはわかりませんが、ネオコンであるのは間違いないようです。
 一番わからないのは、その目指すところです。新党結成への準備段階なのか、単なる政策提言集団なのか。
 東国原を担ぐあたり、選挙目当てとも見えます。本来労働者の側にあるべき、連合の事務局長も名を連ねているのが、連合も所詮は、大企業の組合の集まり。大阪府知事選挙では、松下電器労組が橋下支持にひそかに回っていた可能性を考えると、組合もあてにはなりません。
 いずれにしろ、今の国民の状況にとって、良い物をもたらしてくれる集団ではなさそうです。

2008.02.09 12:22 URL | 眠り猫 #2eH89A.o [ 編集 ]

極右か極右ではないか、ってどうでも良いですね。・・。極右だろうと反極右だろうと、極左だろうと反極左だろうと、日本人を奴隷にしようとする連中は関係なく私の敵です。

日本人の奴隷化を望んでいるか望んでいないか、そっちのほうが重要です。「せんたく」がつくられる以前は、東国原氏は、奴隷化キーワードを使ってなかったです。
(注意深く発言を追ってないだけで、実際は使っていたかもしれないけど)

いまさら新自由主義者とつるむとは、堕ちたという他ないでしょう。

眠り猫 さんへ。

>本来労働者の側にあるべき、連合の事務局長

明らかに、裏切りですね・・。

2008.02.10 20:11 URL | ねこ #mQop/nM. [ 編集 ]

北京政府が新自由主義の牙城となったというご指摘には賛成です。毒入り食品の問題も市場原理主義を批判する観点から見るとわかりやすいように思います。

2008.02.10 22:03 URL | Orwell #qsvP4ThM [ 編集 ]













管理者にだけ表示

トラックバックURL↓
http://caprice.blog63.fc2.com/tb.php/567-5071882f