きまぐれな日々

今回の村上ファンド事件は、既にニッポン放送株を大量に持っていた村上世彰が、堀江貴文らライブドアを騙してニッポン放送株を買わせて株価を吊り上げておいた上で、高値で売り抜けたという構図であると報じられている。

これに対してライブドアの宮内らが怒り、彼らの供述や、ライブドア強制捜査の時に押収した証拠などから、今回の村上の逮捕に相成ったものだろう。

われながらオリジナリティがなくて申し訳ないが、この構図は、昨年3月23日の「きっこの日記」で早くも指摘されていた。口八丁の村上にとって、単純な「イノシシ社長」を騙すことなど赤子の手をひねるようなものだったときっこ氏は書く。

今朝の朝日新聞「私の視点」に、経済刑法を専門とする桐蔭横浜大学教授の郷原信郎氏(元東京地検検事)の書いた記事が出ている。この記事でもこの事件を、村上の主謀による、株価吊り上げ後の高値での売り抜けと位置づけている。

その上で、この件をインサイダー取引の要件に当てはめようとすると微罪となってしまう可能性が高い、そうではなく、インサイダーや株価操縦といった具体的要件に当てはまらない非定型的で悪質な不公正取引を処罰する「不正の手段、計画又は技巧」を禁止する証券取引法の包括規定(157条1号)を適用すべきであり、これは証取法の中で罰則が最も重く、わずかだが適用例があるとしている。
こう文章で書いてしまうと複雑に見えるが、事件の構図自体はいたって単純で、村上が堀江らを騙してカネモーケしただけの話だ。またまた「きっこ」から引いてしまうが、6月5日と6日の「きっこの日記」の記述は、実に単純明快でありながら、さきに引いた郷原氏の解説と論旨はピタリ一致する。

きっこ氏は、こういうやり方は、他にもダイナシティ株(当ブログでも5月17日にとりあげた)や楽天の三木谷と組んだTBS株などでやってきた、村上のいつもの手口だといい、単なるインサイダーなんかじゃなくて、もっと悪質極まりないものだとも書いている。

なんで、もともとの構図自体は「口がうまくて腹黒い人間が、アホな新興IT企業の社長や一般投資家を騙して悪儲けした」だけの単純な話なのに、複雑怪奇な法律になっていて、そういう法律の穴を巧みにくぐり抜けただけのやつが「努力した者が報われた」ことになるんだろうか?

そして、ふだん小泉や竹中を批判している人たちが、なぜ、実は単なる詐欺師に過ぎない村上に対する批判は歯切れが悪くなるのだろうか?

村上は、何の付加価値も生み出したわけではなく、やつのカネモーケは、国民一般からの富の収奪にほかならないことはこれほどにも明白なのに、いったいどうしてだろうか?

どうにも、釈然としないのである。
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こんにちは。この話題の記事集めてみました。

2006.06.13 15:40 URL | ノウハウ実践レビュア【ミスター #- [ 編集 ]













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