きまぐれな日々

「限界集落」を取り上げた一昨日のエントリには、10件以上の 「はてなブックマーク」 をいただき、そのおかげで初回訪問アクセスがいつもより多かった。

「限界集落」については、昨日(12月3日)の読売新聞(大阪本社版)が3面で取り上げているが、ネットでは読めないようだ。限界集落の再生を目指す30都道府県の146自治体が「全国水源の里連絡協議会」を11月30日に設立し、新たな交付金制度の創設など国の支援を求めて始動し、福田内閣も「格差問題の象徴」として対策に力を入れる方針だという。東京で11月30日に行われた同会の設立総会では、与党議員が「皆さんがふるさとを誇りに思って生きていける施策を推し進めたい」(谷垣禎一・自民党政調会長)などと応じ、支援策に本腰を入れる考えを繰り返したそうだが、読売新聞も指摘するように、与党議員の発言の裏側には、7月の参院選で農山村部を多く抱える「1人区」で自民党が惨敗した影響がある。確かに、国交省と総務省の調べ(2006年4月)で全国に7878箇所を数える限界集落は、中国地方が2270箇所、九州地方が1635箇所、四国地方が1357箇所、東北地方が736箇所を数え、この4地方の合計で5998箇所の集落を数える。これらは、いずれも強固だった自民党の支持基盤が崩れた地方だ。読売の記事は、総務省幹部の「参院選を通じ、(限界集落が)都市と地方の格差の象徴として注目が集まった」との指摘と、吉川富夫・県立広島大(公共経済学)の「放っておけない問題と社会がようやく認識した」とのコメントを紹介している。

いただいた「はてなブックマーク」には、「居住性を維持するコストを考えると、限界集落はたたんだ方がいい。現状は一般人を山林の守り人のように扱っている面がある」などという新自由主義者のコメントもついているが、食料自給率を下げ、台風でもないのに山の斜面が突如崩壊する(12月2日のサンプロでは、四国のほかに奈良県の例も紹介されていた)自然破壊まで起きている現状を考えると、コストがかかるから切り捨ててしまえ、という暴論には、当ブログは賛成できない。

なお、九州の限界集落については、10月に西日本新聞が連載記事を掲載していたようだ。
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/local/feature/genkaishuraku/

さて、いつもの政治記事に戻ると、額賀福志郎財務相に対する参院の証人喚問は、結局共産党など一部野党も全会一致の原則にもとるなどとして反対に回るなどして中止された。これをめぐって、共産党などを批判する意見や、それにさらに反発する意見なども出たが、当ブログとしては、額賀福志郎ごとき小物でこの問題を打ち止めにしてほしくない。11月17日のエントリでも指摘したように、守屋武昌・前防衛事務次官は、もともとは旧竹下派とつながっていたが、コイズミ政権下では一転して、それまで旧竹下派が持っていた防衛利権を竹下派からシャットアウトして、森派(現町村派)に移し変える役割を担っていたとされるのである。朝日新聞は沖縄利権も捜査の対象になると観測しているが、行き着く先には元首相・コイズミがいる。

魚住昭氏などは、防衛疑獄の検察捜査もまた国策捜査であって、今回の捜査そのものを歓迎する気には全然ならないと言っている(「SIGHT」 2008年冬号)。魚住さんは、検察が新保守である新自由主義者によって制御されていると信じているフシがあり、これは佐藤優に影響を受けているのではないかと思うが、私にはむしろライブドアや村上ファンド、それに今回の防衛利権の捜査などは、新保守に対する旧保守の挑戦ではないかと思われる。旧保守とは、たとえば野中広務のような人物を指す。野中の最大の宿敵はコイズミだ。もし防衛疑獄の捜査がコイズミ逮捕に行き着くのであれば、それは「良い国策捜査」(大谷昭宏がライブドア事件について用いた表現)であるとして歓迎したい気持ちが私にはある。


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 仮説ですが、限界集落の変遷と言うのは、ヨーロッパに先行事例が有るのではないかと思います。
 ヨーロッパ全体で、農業をフランスやスペインに頼り、他の国は工業化、都市化をした経過で、各国の農業従事者の変遷があったと思います。
 そこらへん、調査できないかと思います。

2007.12.04 16:35 URL | 眠り猫 #2eH89A.o [ 編集 ]

今晩は。
>防衛利権の捜査などは、新保守に対する旧保守の挑戦ではないか
どっちでしょうね? 太田府知事の3戦不出馬を関西財界が残念がっていたのを聞いていると、
新自由主義者の敗北っていう気もしますが、
微妙~。

或いは、京都市の9月から施行されたの「看板&高さ規制」は 観光都市としての価値を、最優先したものと思えますが、市議会全会一致だったそうで、自公&民主相乗り、市長選とどう絡むのか、判断難しいです。
この規制で、京都市内のマンションや商業施設の建設、すごくし難くなりますから、新自由主義者には疎ましいはず。
他方、観光・文化都市投資や地下化とかへの誘引にはなるかもしれません。
お布施集まりやすい[檀家さんらのシッカリしてた]寺院は必ずしも観光優先ではなかったみたいで、ここら辺の高齢化[特に末寺の衰退]によって、観光へ傾斜しつつあるのかな?という推測もしてます。
上がダメなら地下へ。ここらの駆け引きも、地下鉄の民営化とかとも絡んで、今後暗闘があるかも?
民営化問題は、大阪でもそうですが・・。

2007.12.04 21:46 URL | 三介 #CRE.7pXc [ 編集 ]













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