きまぐれな日々

小沢一郎民主党代表が 朝日新聞のインタビュー「大連立構想は間違っていなかったと思う」 と答えた件については、小沢一郎支持を表明している人たち、なかんずく 「野党共闘」 を唱えているブロガーたちにとって、決して無視してはならない件だと思うが、なぜか多くのブログがこれをスルーしていることを非常に残念に思う。そうした中、「カナダde日本語」 が小沢一郎を擁護するエントリを公開している。当ブログとは意見が異なるが、そもそもこのインタビュー記事をスルーするブログが多い中、正面から小沢擁護論を展開した点を買って紹介するので、是非ご参照いただきたい。

「朝日のインタビューに答えた民主党小沢一郎代表の連立に対する考えについて」

(「カナダde日本語」 より)
http://minnie111.blog40.fc2.com/blog-entry-671.html

当ブログは、福田首相と小沢代表による「大連立」協議が明らかになる前は、民主党に対して融和的なスタンスをずっととってきた。寄せ集めのような同党の体質や、多数の保守系議員がいる(その中には私のスタンスと相容れない新自由主義者も少なからず存在する)ことへの違和感は持ちながらも、私は30年前に社会市民連合を設立した故江田三郎氏のシンパで、その流れから菅直人や江田五月に親近感を持っていたことと、非自民政権を樹立する上で最大の勢力はやはり民主党なので、同党に融和的なスタンスをとっていた次第だ。

それだけに、小沢一郎が「大連立構想」に応じたショックは大きかった。「サンデー毎日」で佐高信が、ナベツネ(渡邉恒雄・読売新聞社会長)が「菅直人さんや横路孝弘さんは、市民派というか旧社会党だが(筆者注:実際には菅直人は社会党に在籍したことはない)、小沢さんや前原さんは自民党以上に合理的な部分があり、自・民大連立を作らないと憲法改正はできない」と言っていたと書いているが、やはり小沢一郎は自民党の人だったんだなあ、と改めて感じさせられた。これまで、小沢がISAFへの自衛隊参加論を発表した時でさえ、自衛隊の派遣には反対しながらも、「対米従属よりは国連決議に基づく」行き方だけは評価しようとしていたのだが、率直に言って、ちょっと小沢に甘過ぎたかなと反省している。

やはり、どうにも否定できないのは、現在の自民党と民主党が多数を占める議会は、「保守二大政党制」であり、民主党は保守政党であるという事実だ。もちろん党内には旧社会党や旧社民連の議員たちがいて、社民連出身の菅直人が代表を務めていた時期が長いが、それにもかかわらず、自民党と民主党の性格はかなりよく似ている。

「kojitakenの日記」に書いたように、「結局保守二大政党が両方分裂しないとダメだ」 というのが私の意見である。自民党、民主党それぞれに極右、新保守(新自由主義者)、旧保守を抱えていて、民主党にはそれに加えて社会民主主義志向の勢力がいる。

「文藝春秋」の12月号に二木啓孝が書いた記事 「小沢民主党への10の疑問」 に、民主党内の7つのグループが紹介されている。小沢が率いる「一新会」 (旧自由党系)、菅直人の「国のかたち研究会」、鳩山由紀夫の「政権交代を実現する会」、前原誠司の「凌雲会」、野田佳彦の「花斉会」、赤松広隆中心の旧社会党系「サンクチャリー」、旧民社党系の「友愛」があり、小沢グループは赤松グループや民社党系と共同歩調をとる一方、前原グループと野田グループが緩やかに連携しており、小沢らとは合わないのだという。90年代には新自由主義的な主張をしていた小沢が、前原らと反りが合わないあたりが興味深いが、前原グループの跳梁跋扈(ちょうりょうばっこ)を抑える意味からも小沢に一定の期待をせざるを得ないのは、かつての小沢の主張を忘れていない私のような人間にとってはジレンマになっているというのが正直なところだ。

それと、いずれは自民党も民主党も両方分裂して政界再編成が起きないと日本の政治は良くならないとは思うが、民主党から先に割れてはダメだ。自民党というのは、もはや政権を維持するためだけに結びついている政党だから、分裂した民主党の一部を取り込んで安定政権を作り、くっついた方を食い尽くしてしまうことは間違いないからだ。かつての社会党がその無残な先例である。

一昨年の総選挙で自民党が圧勝して以来、先に民主党が分裂するのは必至という状況だったが、今夏の参院選で民主党が大勝、自民党が惨敗して大きく状況は変わった。今度は、自民党の方が先に分裂する可能性が高まったのである。自民党がこの劣勢をひっくり返すウルトラCが、ナベツネと中曽根が仕掛けた「大連立」だった。これに小沢が乗りそうになったのは、ナベツネ・中曽根の「老害」コンビの方が役者が一枚上だったことを意味するが、民主党首脳陣は党を割らせず小沢を踏みとどまらせたのは、ナベツネらのもくろみを未遂に終わらせた点で意義があったと思う。ただ、代表は小沢一郎から菅直人に交代して、「選挙管理体制」にすべきだったというのが、当ブログの以前からの主張である。

先に自民党さえ割れてくれれば、それに応じて民主党も割れて、ガラガラポンをした方が日本の政治にとって好ましいと思う。格差を拡大し、国民を不幸にする新自由主義政策はもうまっぴらであって、これに与する自民党のコイズミ・安倍一派(安倍晋三は政治思想が極右で経済右派でもある最低の政治家だと思う)や民主党の前原一派が加わった政権にはご免こうむりたい。社民主義志向の勢力だけでは政権をとれないので、社民主義志向の勢力に旧保守が加わった形で、もちろん民主党以外の野党も参加した連立政権が樹立できる形が好ましいと思う。これは、保守のスタンスをとる佐藤優あたりの意見に近いのではないかと考えている。


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記事の紹介ありがとうございました。これからも議論を重ねる必要がありそうな話題ですね。

2007.11.19 07:53 URL | 美爾依 #HfMzn2gY [ 編集 ]

 私は、kojitakenさんと、美爾依さんの中間的意見です。
 そして、私は何よりも、自民党の下野による、戦後の日本の腐敗の膿を明らかにし、税金の無駄遣いをなくし、一部の世襲議員や取り巻きの官僚によって私物化された政治を、本来あるべき姿に近づけることを目標にしています。
 その意味では、私は、当面、政権交代までを視野に考えて行動するつもりです。
 それ以降については、推測でしかなく、議論する論拠を持ちません。
 その上で、希望を述べると、自民党の敗北による下野がまず必要で、その後、利権のために権力維持目的で成立していた自民党が崩壊、分裂し、その中から、リベラルな勢力が、現在の野党と合同するという形の政界再編は歓迎します。その際、ついでに入ってくる分の人数、前原一派を追放するのも手でしょう。
 結果はおっしゃっていることと同じですが、多分実際には、そのように綺麗に棲み分けることは無く、利害関係で動くでしょう。
 そこを監視しなければならないと考えています。
 一番あってはならないのは、大連立や、自民敗北後そこに前原一派が合流しての自民党政権維持でしょう。そうしないために、次期衆院選挙での候補者選びの段階から、前原一派追放への布石を打つべきしょうね。
 と言っても前原一派と言うのがどの程度いるのかにもよりますが。

2007.11.19 10:44 URL | 眠り猫 #2eH89A.o [ 編集 ]

今回の市長選の結果には、色々と考えさせられますね。
今晩は。kojitakenさん。
>多分実際には、そのように綺麗に棲み分けることは無く、利害関係で動く(by眠りネコさん)

品川氏が『経済10月号』で言っておられた『東京&地方』にも絡みますが、かつて野中氏が京都・蜷川府政とどう闘ったか(そして妥協もしたか)? 『組合の専従』云々であり、入札云々です。
役所でも商工会議でも学校でも『入札』でも、地方ほど『縁故』が強いんじゃないかな? 政治家のみならず、世襲っぽいところがある。オオ日本の伝統?! これが白川氏らの真意かな? 国際化や地方分権を「動」考えるか?の。
或いは、眠りネコさん所にリンクを貼った、榊原氏の講演に出てくる『留学経験』云々。これは国内の大学等学閥『縁故』にも通用する話でしょう。だから『教育改革』、要するに『効率(就職)至上主義』と初等教育からの薄っぺらな『伝統』回帰への再編。
小泉(この人自身s浪人時代、どこぞに給料みて貰ってたんでしょ『仁?制色々、企業も・・!』とか言い訳してましたけど)改革以降、異論な知事や市町村長の『談合』やらO府知事のpartyやらが突かれているのも、こういった地方の『絆』への圧力でしょう。郵政解散の「刺客」同様。リソナと足利銀やら、「炭坑→リゾルト観光」の夕張市の破綻、ことし6月に出た『地方財政改革』等々、本当に自民党&官僚の55年体制=旧制度はぶっ壊れつつあります。中央財界&海外ファンドによる「公共機関の切り売り」や『スプロール』的な投資に対する危機感が、有権者の底流にあるとはいえ、じゃあどうやって、『財政再建』や『格差・貧献』を果たしたら好いか、どの程度まで『縁故』を曝したら好いか? 何処もこれっていう答えは持ってないのでは? 自民党の中でも中央と地方とで意見が割れているってことでしょうね。労組や自治体等は参議院選同様、かなりの危機感もって『反撃』に出ているってことでしょう。『有事法制』体制がひしひしと迫っているのも影響している? 「孔」明さんは今回も『号令』で組織は固めれるってことが判明しましたけど、無党派にそっぽを向かれるってこともバレチャッタ。

長くなりましたけど、まあそんな感じかな?

2007.11.19 17:48 URL | 三介 #CRE.7pXc [ 編集 ]













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