月曜日の朝、毎日新聞の世論調査で、福田康夫内閣の支持率が前回調査比で11ポイントも下がって46%になったと知って、私は5か月前のことを思い出した。
統一地方選の中でももっとも注目された東京都知事選で石原慎太郎が圧勝し、これで右翼が勢いづいたか、安倍晋三内閣(当時)の支持率が一時上昇した。御用評論家たちは愁眉(しゅうび)を開き、安倍は図に乗ってイデオロギー的(極右的)な政策を重点的に推進しようとした。
ところが、民主党の長妻昭議員が追及していた「消えた年金」問題がクローズアップされるや、安倍内閣の支持率は急落し、5月28日(月)、毎日新聞は安倍内閣の支持率が前回調査比11ポイント減の32%に急落したと報じたのである。
その衝撃も覚めやらぬ同じ日の午前、松岡利勝農林水産大臣(当時)が自殺し、安倍内閣は取り返しのつかないダメージを蒙ったのだった。前日まで、支持率回復ムードに浮かれていた自民党は、冷水を浴びてあわてふためいた。しかし、参院選に至るまで、結局自民党の失地は回復できなかった。
今回の福田内閣の支持率低下にも、同じ匂いがする。内閣支持率急落の原因は、このところ政府・自民党の要人が示唆する消費税率の引き上げだろうと思う。
そして、今回は、松岡氏の自殺のような劇的な大事件こそないものの、新聞で連日報じられる、防衛・航空部門の専門商社「山田洋行」をめぐる疑惑が、大きな疑獄事件に発展しそうな予感を秘めている。
この件は、月刊 「FACTA」 が5か月前に報じていて、関係者の注目を集めており、記事はインターネットでも流れていた。当ブログは残念ながらノーマークだったが、必読の記事である。
次期CX機のエンジンの納入に関して、山田洋行と同社から分かれた「日本ミライズ」が訴訟状態に陥っているというだけでも興味をひかれるが、「山田洋行」を検索語にしてGoogle検索をかけてみると、安倍晋三や「安晋会」の疑惑を追っていたことで知られる山岡俊介氏の 「アクセス・ジャーナル」 が、今年4月に山田洋行と三井住友銀行前頭取・西川善文氏との「ただならぬ関係」を追及していた。
http://accessjournal.jp/modules/weblog/index.php?cat_id=85&user_id=0
当ブログ管理人は「アクセス・ジャーナル」の有料購読はしていないので、記事の詳細は紹介できないが、「FACTA」でも山田洋行と西川氏の関係について触れている。周知のように、西川氏は竹中平蔵と親しく、2006年に郵政民営化で発足した「日本郵政」の初代社長に就任した人物である。
この山田洋行をめぐる疑惑がどこまで追及されるかどうかはわからない。新聞は、守屋武昌前防衛事務次官の証人喚問が行われる運びだと報じているが、山田洋行の元専務(前記「FACTA」によると防衛庁OBの宮崎元伸氏=現日本ミライズ)と守屋前事務次官の贈収賄だけに終わるか、名前が取りざたされる久間章生元防衛相にも累が及ぶか、はたまたその先まで行って大疑獄事件に発展するか、大いに注目される。
この件では、昨夜トラックバックいただいた 「thethe」 の記事も必読だ。たまたま、この件に関してネット検索していたら、同ブログの今年7月の記事に行き当たっていたので、それと合わせて紹介する。是非リンク先をご参照いただきたい。
この件を知ると、今年7月に防衛相に就任した小池百合子が守屋武昌とチャンバラをやろうとした理由がよく分かる。小池は、守屋がスネに傷を持っていることを知っていて、守屋を相手に戦うことで人気取りをしようとしていたのだ。小池が早々と防衛相の座を去ったのは、国民にとって幸いだった。こんなやつに、将来の総理大臣への道を開かせてはならない。
いずれにせよ、消費税率引き上げ問題と、この山田洋行をめぐる疑惑は、今後福田内閣を揺るがし、支持率を下げる要因になるだろう。内閣が「死に体」になる前に、政府自民党が解散総選挙を模索する動きも出てくる可能性がある。
#この記事は、「トラックバックピープル・自民党」 および 「トラックバックピープル・安倍晋三」 にトラックバックしています。ここにTBされている他の自民党および安倍晋三関係の記事も、どうかご覧下さい。
↓ランキング参戦中です。クリックお願いします。

統一地方選の中でももっとも注目された東京都知事選で石原慎太郎が圧勝し、これで右翼が勢いづいたか、安倍晋三内閣(当時)の支持率が一時上昇した。御用評論家たちは愁眉(しゅうび)を開き、安倍は図に乗ってイデオロギー的(極右的)な政策を重点的に推進しようとした。
ところが、民主党の長妻昭議員が追及していた「消えた年金」問題がクローズアップされるや、安倍内閣の支持率は急落し、5月28日(月)、毎日新聞は安倍内閣の支持率が前回調査比11ポイント減の32%に急落したと報じたのである。
その衝撃も覚めやらぬ同じ日の午前、松岡利勝農林水産大臣(当時)が自殺し、安倍内閣は取り返しのつかないダメージを蒙ったのだった。前日まで、支持率回復ムードに浮かれていた自民党は、冷水を浴びてあわてふためいた。しかし、参院選に至るまで、結局自民党の失地は回復できなかった。
今回の福田内閣の支持率低下にも、同じ匂いがする。内閣支持率急落の原因は、このところ政府・自民党の要人が示唆する消費税率の引き上げだろうと思う。
そして、今回は、松岡氏の自殺のような劇的な大事件こそないものの、新聞で連日報じられる、防衛・航空部門の専門商社「山田洋行」をめぐる疑惑が、大きな疑獄事件に発展しそうな予感を秘めている。
この件は、月刊 「FACTA」 が5か月前に報じていて、関係者の注目を集めており、記事はインターネットでも流れていた。当ブログは残念ながらノーマークだったが、必読の記事である。
防衛省震撼「山田洋行」の闇(上)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071019-00000000-fac-soci
防衛省震撼「山田洋行」の闇(中)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071019-00000001-fac-soci
防衛省震撼「山田洋行」の闇(下)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071019-00000002-fac-soci
次期CX機のエンジンの納入に関して、山田洋行と同社から分かれた「日本ミライズ」が訴訟状態に陥っているというだけでも興味をひかれるが、「山田洋行」を検索語にしてGoogle検索をかけてみると、安倍晋三や「安晋会」の疑惑を追っていたことで知られる山岡俊介氏の 「アクセス・ジャーナル」 が、今年4月に山田洋行と三井住友銀行前頭取・西川善文氏との「ただならぬ関係」を追及していた。
http://accessjournal.jp/modules/weblog/index.php?cat_id=85&user_id=0
当ブログ管理人は「アクセス・ジャーナル」の有料購読はしていないので、記事の詳細は紹介できないが、「FACTA」でも山田洋行と西川氏の関係について触れている。周知のように、西川氏は竹中平蔵と親しく、2006年に郵政民営化で発足した「日本郵政」の初代社長に就任した人物である。
この山田洋行をめぐる疑惑がどこまで追及されるかどうかはわからない。新聞は、守屋武昌前防衛事務次官の証人喚問が行われる運びだと報じているが、山田洋行の元専務(前記「FACTA」によると防衛庁OBの宮崎元伸氏=現日本ミライズ)と守屋前事務次官の贈収賄だけに終わるか、名前が取りざたされる久間章生元防衛相にも累が及ぶか、はたまたその先まで行って大疑獄事件に発展するか、大いに注目される。
この件では、昨夜トラックバックいただいた 「thethe」 の記事も必読だ。たまたま、この件に関してネット検索していたら、同ブログの今年7月の記事に行き当たっていたので、それと合わせて紹介する。是非リンク先をご参照いただきたい。
「thethe」?「キューマ危機一髪」 (2007年7月9日)
http://mrta1975.cocolog-nifty.com/thethe/2007/07/post_0c90.html
「thethe」?「ゲッコー守屋の未来図」 (2007年10月23日)
http://mrta1975.cocolog-nifty.com/thethe/2007/10/post_9100.html
この件を知ると、今年7月に防衛相に就任した小池百合子が守屋武昌とチャンバラをやろうとした理由がよく分かる。小池は、守屋がスネに傷を持っていることを知っていて、守屋を相手に戦うことで人気取りをしようとしていたのだ。小池が早々と防衛相の座を去ったのは、国民にとって幸いだった。こんなやつに、将来の総理大臣への道を開かせてはならない。
いずれにせよ、消費税率引き上げ問題と、この山田洋行をめぐる疑惑は、今後福田内閣を揺るがし、支持率を下げる要因になるだろう。内閣が「死に体」になる前に、政府自民党が解散総選挙を模索する動きも出てくる可能性がある。
#この記事は、「トラックバックピープル・自民党」 および 「トラックバックピープル・安倍晋三」 にトラックバックしています。ここにTBされている他の自民党および安倍晋三関係の記事も、どうかご覧下さい。
↓ランキング参戦中です。クリックお願いします。

- 関連記事
-
- 光明が見えてきた「新自由主義」との戦い (2007/10/24)
- 福田内閣を揺るがす「山田洋行」疑惑 (2007/10/23)
- 小沢一郎とコイズミの類似点及び相違点について (2007/10/13)
スポンサーサイト
初めまして。
私は、自民党が解散するってのはまだ信じられないんです。だって、どうやっても3分の2を割ってしまうわけですから。
劇場なし+チルドレン調整+共産党絞り込みで、民主党に多少のスキャンダル(今も多く出てますが)が出ても、自民党は確実に3分の2を割るでしょう。
となると、今度は法案の再可決もできなくなり、本当の選挙管理内閣になる。これを次の参議院選挙までやるわけでしょ?
解散した時点で自民党って崩壊してしまうんじゃないかなって思います。
トラックバックURL↓
http://caprice.blog63.fc2.com/tb.php/480-2b371327
私の『36歳初日』に日本共産党が衆院比例候補を発表(^.^)
日本共産党 衆院比例候補24人を発表 第1次分 日本改革へ全国で奮闘 市田書記
2007.10.23 23:28 | 嶋ともうみ☆たしかな野党を応援し続ける勇気を!