三連休は、台風の影響で真夏にもあまりないくらいの蒸し暑い不快な日が続き、主に自宅にこもっていた。
今から思うと嘘のようなのだが、安倍晋三のスキャンダルは、なかなか大手マスコミに取り上げられない時期が長く続いた。たとえば、耐震偽装問題でヒューザーの小嶋社長が、安倍の非公式後援会「安晋会」の会員だと国会で証言し、ライブドア事件に絡んで怪死を遂げた野口英昭さんもやはり「安晋会」の理事だったことを「週刊ポスト」が暴いても、安倍が大手マスコミで追及されることはなかった。昨年2月12日に、民主党の鳩山幹事長がNHKの「日曜討論」で、ライブドア事件に絡む投資事業組合に関係していた議員として「安倍官房長官」の実名を挙げる爆弾発言をした時も、マスコミはこれを黙殺した。それどころか、その直後に民主党の永田寿康が「偽メール事件」を起こし、ライブドア事件追及の機運はしぼんだ。そして、私がブログを始めてまだ間もなかった昨年6月、安倍が統一協会系の大会に祝電を送ったことがネットで暴かれた時も、これがマスコミに報じられるまでかなりの時間を要した。
このように、「安倍スキャンダル」はことごとく封じられてきたのだが、安倍が国内の「経済右派」やアメリカから見捨てられるに及んで、安倍内閣閣僚のスキャンダルが続出した。9月8日のエントリ「「経済右派」に見放されたアベシンゾー」に、「しまいには、「安晋会」に絡んだ疑惑の報道がまたぞろ噴出するのではないかという気さえする」と書いたが、実際に噴出したのは非公式後援会である「安晋会」ではなく、政治資金規正法に則って届出をした政治団体を利用した安倍の「脱税疑惑」だった。これを「週刊現代」が報じるという記事が毎日新聞のウェブサイトに載り、大騒ぎになったことは皆さまよくご存知の通りである。
当ブログは以前から週刊誌の記事を多く紹介してきたので、「週刊現代」を含む検索語を用いた検索エンジン経由のアクセスが500件以上に達している。だが、あいにく私の住む地方は、首都圏などより雑誌の発売日が遅いので、記事は昨日ようやく読んだところだ。確かによく調べられた記事である。脱税そのものは既に時効になっているが、ほとんど安倍に逃げ場を与えない素晴らしいスクープだ。この記事については、立花隆さんの「メディア ソシオ-ポリティクス」の下記記事が詳しく、これに当ブログが付け加えることは何もない。
http://www.nikkeibp.co.jp/style/biz/feature/tachibana/media/070914_scandal/
もう一つ、やはり安倍退陣に影響が大きかったのではないかと噂されている「週刊文春」(9月20日号)の記事だが、安倍が「慧光(えこう)塾」をはじめとするいくつかの新興宗教に入れあげ、神のお告げで閣僚人事や政策を決めているという記事は、以前からの安倍ウォッチャーにとっては目新しいものではない。ただ、記事の末尾に興味深い指摘があったので、以下に引用、紹介する。
安倍辞任の真相として、中曽根に指示された民主党・小沢代表との会談申し入れを門前払いされたことや、健康不安説、前記「週刊現代」による脱税疑惑記事の影響など、いろいろ取り沙汰されているが、それらはいずれも影響はしていると思う。しかし、最終的に安倍が政権を投げ出したのは、「ゴッドマザー」安倍洋子なくして困難を乗り切ることなど、ボクにはできない、安倍がそう思ったせいだろうというのは、ずっと安倍情報を追いかけてきた私にとっては、実に説得力のある指摘なのである。
マッチョ的なカラーを強く打ち出そうとしても、実体がそれに伴わなかった安倍晋三。コイズミが女系家族に育った男であることは、当ブログでも昨年8月4日の記事「小泉純一郎と安倍晋三と「女系」」で指摘しているが、コイズミが女系天皇容認論者だったのに対し、安倍は徹底的に男系天皇にこだわった。しかし、その安倍が崇拝する岸信介は、安倍の母方の祖父である。そして、安倍の父方の祖父・安倍寛(あべ・かん)は、当ブログ昨年7月30日の記事「安倍のもう一人の祖父は「平和主義者」だった」に書いたように、大政翼賛会の推薦を受けずに選挙に当選し、反戦・平和を唱えた硬骨漢だった。その父方の祖父・安倍寛や父・安倍晋太郎をないがしろにして、母方の祖父・岸信介にばかりこだわった安倍晋三は、「究極のマザコン男」だったのだ。
今後は、安倍スキャンダルの雑誌記事を紹介する記事を書く頻度が激減するであろうことには、一抹の寂しさも感じるが(笑)、最後に、「憧れの風」 経由で知った毎日新聞のコラム「近時片々」(9月13日付)による「去りゆく安倍晋三首相に贈る3曲」を紹介しよう。
そうそう、再チャレンジだけは絶対にやめてほしいものだ。
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今から思うと嘘のようなのだが、安倍晋三のスキャンダルは、なかなか大手マスコミに取り上げられない時期が長く続いた。たとえば、耐震偽装問題でヒューザーの小嶋社長が、安倍の非公式後援会「安晋会」の会員だと国会で証言し、ライブドア事件に絡んで怪死を遂げた野口英昭さんもやはり「安晋会」の理事だったことを「週刊ポスト」が暴いても、安倍が大手マスコミで追及されることはなかった。昨年2月12日に、民主党の鳩山幹事長がNHKの「日曜討論」で、ライブドア事件に絡む投資事業組合に関係していた議員として「安倍官房長官」の実名を挙げる爆弾発言をした時も、マスコミはこれを黙殺した。それどころか、その直後に民主党の永田寿康が「偽メール事件」を起こし、ライブドア事件追及の機運はしぼんだ。そして、私がブログを始めてまだ間もなかった昨年6月、安倍が統一協会系の大会に祝電を送ったことがネットで暴かれた時も、これがマスコミに報じられるまでかなりの時間を要した。
このように、「安倍スキャンダル」はことごとく封じられてきたのだが、安倍が国内の「経済右派」やアメリカから見捨てられるに及んで、安倍内閣閣僚のスキャンダルが続出した。9月8日のエントリ「「経済右派」に見放されたアベシンゾー」に、「しまいには、「安晋会」に絡んだ疑惑の報道がまたぞろ噴出するのではないかという気さえする」と書いたが、実際に噴出したのは非公式後援会である「安晋会」ではなく、政治資金規正法に則って届出をした政治団体を利用した安倍の「脱税疑惑」だった。これを「週刊現代」が報じるという記事が毎日新聞のウェブサイトに載り、大騒ぎになったことは皆さまよくご存知の通りである。
当ブログは以前から週刊誌の記事を多く紹介してきたので、「週刊現代」を含む検索語を用いた検索エンジン経由のアクセスが500件以上に達している。だが、あいにく私の住む地方は、首都圏などより雑誌の発売日が遅いので、記事は昨日ようやく読んだところだ。確かによく調べられた記事である。脱税そのものは既に時効になっているが、ほとんど安倍に逃げ場を与えない素晴らしいスクープだ。この記事については、立花隆さんの「メディア ソシオ-ポリティクス」の下記記事が詳しく、これに当ブログが付け加えることは何もない。
http://www.nikkeibp.co.jp/style/biz/feature/tachibana/media/070914_scandal/
もう一つ、やはり安倍退陣に影響が大きかったのではないかと噂されている「週刊文春」(9月20日号)の記事だが、安倍が「慧光(えこう)塾」をはじめとするいくつかの新興宗教に入れあげ、神のお告げで閣僚人事や政策を決めているという記事は、以前からの安倍ウォッチャーにとっては目新しいものではない。ただ、記事の末尾に興味深い指摘があったので、以下に引用、紹介する。
(改造内閣の組閣直後に安倍が急速に生気を失った背景には)数々の神の中で、安倍がもっとも畏れ崇拝している神の "不在" が影響している。ゴッドマザー・洋子である。時に反発することもあるが、最終判断で結局助言を仰ぐのは、つねに洋子だった。
(中略)
その母・洋子が先週来(注:「週刊文春」発売は先週だから、9月3日の週を指すと思われる)、体調を崩しているという。
「何事にも母親の指示を仰ぐ晋三さんにとっては、洋子さんを失うことは、羅針盤を失うことに等しい」(安倍家関係者)
携帯電話で連絡を取り合い、母から指示を仰いでいた安倍は、指南役を失ったことでますます心の空洞を広げている。
(「週刊文春」 2007年9月20日号掲載 "「錯乱」安倍晋三の「四人の神」" より)
安倍辞任の真相として、中曽根に指示された民主党・小沢代表との会談申し入れを門前払いされたことや、健康不安説、前記「週刊現代」による脱税疑惑記事の影響など、いろいろ取り沙汰されているが、それらはいずれも影響はしていると思う。しかし、最終的に安倍が政権を投げ出したのは、「ゴッドマザー」安倍洋子なくして困難を乗り切ることなど、ボクにはできない、安倍がそう思ったせいだろうというのは、ずっと安倍情報を追いかけてきた私にとっては、実に説得力のある指摘なのである。
マッチョ的なカラーを強く打ち出そうとしても、実体がそれに伴わなかった安倍晋三。コイズミが女系家族に育った男であることは、当ブログでも昨年8月4日の記事「小泉純一郎と安倍晋三と「女系」」で指摘しているが、コイズミが女系天皇容認論者だったのに対し、安倍は徹底的に男系天皇にこだわった。しかし、その安倍が崇拝する岸信介は、安倍の母方の祖父である。そして、安倍の父方の祖父・安倍寛(あべ・かん)は、当ブログ昨年7月30日の記事「安倍のもう一人の祖父は「平和主義者」だった」に書いたように、大政翼賛会の推薦を受けずに選挙に当選し、反戦・平和を唱えた硬骨漢だった。その父方の祖父・安倍寛や父・安倍晋太郎をないがしろにして、母方の祖父・岸信介にばかりこだわった安倍晋三は、「究極のマザコン男」だったのだ。
今後は、安倍スキャンダルの雑誌記事を紹介する記事を書く頻度が激減するであろうことには、一抹の寂しさも感じるが(笑)、最後に、「憧れの風」 経由で知った毎日新聞のコラム「近時片々」(9月13日付)による「去りゆく安倍晋三首相に贈る3曲」を紹介しよう。
<近事片々>安倍首相に贈る3曲 (毎日新聞)
去りゆく安倍晋三首相に贈る3曲。
「無責任一代男」 俺(おれ)はこの世で一番無責任と言われた男。民意に背いて続投し、所信表明までやったのに、代表質問の直前、ハイそれまでよ。
◇
「また逢(あ)う日まで」 党首会談を断られたから辞めると言っているのに周りは健康問題だ、スキャンダルだと騒がしい。こうなりゃ、また逢う日まで入院だ。別れの本当のわけは話したくない。なぜかさみしいだけ。
◇
「孫」 なんでこんなに可愛いのかよ。俺は47年前、日米安保改定を成し遂げて辞めたが、テロ対策に「職を賭す」と言ったお前は結局何もしなかった。お前は若い。これからだ。でも再チャレンジだけはやめておけ。
[毎日新聞 2007年9月13日]
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