きまぐれな日々

ついに「経済右派」のコイズミ一派と「政治思想右派」のアベシンゾー一派の内紛が始まったようだ。

安倍改造内閣で官房長官に与謝野馨を起用した時、与謝野が財務省を代弁する緊縮財政論者で、竹中平蔵や中川秀直の「上げ潮政策」と対立する人物であることから、あれっと思った人は多いはずだ(私はいずれの政策も正しくないと思っているが)。

案の定、竹中は「与謝野氏が官房長官になったことで、改革に黄信号が止まった」と喚き始めた。それと呼応するかのように山本一太や世耕弘成らが竹中を顧問に迎えて「勉強会」を立ち上げるという(「とむ丸の夢」?「竹中平蔵が戻ってくる? まさか、と思いたい」より)。

安倍晋三は「政治思想右派」の盟友である平沼赳夫の復党にご執心だが、昨夜の「報道ステーション」を見ていると、中川泰宏や川条志嘉といった「コイズミチルドレン」たちがヒステリックにこれに反発していた。ちなみに、この川条という議員は、2004年に民主党から参院選に立候補して落選しながら、翌05年の総選挙で大阪2区から自民党公認で立候補して当選した人物である。このような人物を当選させたことで、大阪人はその民度の低さを全国に露呈した(菅直人以外すべて自民党候補を当選させ、長妻昭を選挙区では落とした東京人といい勝負だった)。

田原総一朗も、ついに「反安倍」へと転じた。田原が日経BPのウェブサイトに書いているコラムは、「安倍内閣は終わった」と思う、という書き出しだ。
http://www.nikkeibp.co.jp/style/biz/column/tahara/070906_26th/

田原はここで、安倍内閣に期待したのは、コイズミカイカクを引き継いで公務員改革をやってくれるものと期待したからだ、しかるに安倍は意に反して内閣改造で「カイカク」メンバーが軒並み閣外に去った、内閣の実権は麻生太郎と与謝野馨が握った、などとして今回の内閣改造を批判した。

今回の記事から明らかなように、田原は「体制べったり」というよりは「コイズミべったり」というべき人物である。今回の記事は、コイズミを頭領とする経済右派(ネオリベ)がはっきり安倍を見限ったことを示すものだと思う。コラムで田原が「改革派」として挙げたのは、中川秀直、塩崎恭久、渡辺善美、下村博文、菅義偉、中川昭一らである。ここらへんがコイズミ好みの人脈なのだろう。

一方、安倍晋三のブレーンである「政治思想右派」の代表的論者・中西輝政は、森喜朗と中川秀直をことのほか敵視し、森が担ごうとしている福田康夫を罵倒して、福田政権だけは何が何でも阻止する、と息巻いている。ここで面白いのは、中川秀直はコイズミにもシンキロウ(森喜朗)にも気に入られている人物であるということだ。逆に麻生太郎はコイズミと森のどちらからもあまり気に入られていない人物ということになる。私は麻生太郎への「禅譲路線」はどちらかというとコイズミの差し金かと思っていたのだが、そうでもないのかもしれない。

ここから見えてくるのは、中川秀直がコイズミと森のバランスを取って安倍晋三政権を支えてきた人物だったが、ゴリゴリの「政治思想右派」である安倍は、本音では中川とはあまり合わなかった、ということだ。安倍が作りたいのは、あくまで「日本会議」の思想をバックボーンにしたカルト的な極右内閣であって、安倍は城内実や平沼赳夫たちと仕事がしたいのだ。そもそも安倍は経済政策には何の関心も持っていない。

しかし、それでは国内の「経済右派」もアメリカも納得しない。現在、焦点になっているテロ特措法の延長問題は、安倍の政敵・菅直人も指摘する通り、8月末に臨時国会を召集しておけば11月1日までに延長させることが可能だった。安倍がそれをやらなかったのは、テロ特措法をわざと延長させず、自衛隊を引き上げさせて、それを民主党のせいにしようとしたものだといわれている。ところが、そこを中曽根康弘や渡邉恒雄に突かれて、「延長できなかったら総辞職せよ」と迫られる始末だ。

結局、安倍はアメリカからも「詰め腹を切れ」と迫られたのだろう、ついに「テロ特措法の延長ができなかったら総辞職する」と言い出した。「延長させずにおいて、民主党のせいにしろ」というのは、どうやら安倍をはめるために誰かが考え出した作戦だったといえそうだ。

田原は、前記日経BPのコラムで、9月1日未明のテレビ朝日「朝まで生テレビ」における江田憲司議員(無所属)の爆弾発言を紹介しているので、以下に引用する。


8月31日深夜放送の「朝まで生テレビ」で、橋本元首相の秘書官だった江田けんじ衆議院議員(無所属)が驚くべき資料を出してきた。

それは、アメリカの第5艦隊の正式なホームページに掲載されていた情報で、「日本からインド洋に出ているイージス艦が給油をしている油の85パーセントにあたる8662万9675ガロン(約30万キロリットル)がアフガン戦争ではなく、イラク戦争に送られている」というものだった。

日本政府の主張は、イラク戦争とアフガン戦争は違い、アフガン戦争は世界のほとんど国が協力しているから日本も協力するべきだし、今後も協力を続けるべきだというものだった。

しかし、この資料で明らかになったのは、「国際社会の一員としてアフガン戦争に協力している」というのは政府の建前で、実は「日本はイラク戦争に協力している」というものだった。政府は国民をだましていたということになる。

この放送後、民主党議員からのものも含めて、たくさんの問い合わせがあった。これを民主党は国会でも問題にすると思う。「政府は国民を欺いているではないか。実はアフガン戦争といいながら、イラク戦争に加担しているのではないか」と追及するだろう。

これを政府与党がどう切り返すのか。テロ特措法延長は、衆議院は通っても野党多数となった参議院では否決される。新聞論調はこの否決をどう書くか。政府が国民を欺いているという事実が出てきたからには、これまでテロ特措法に賛成の態度を示してきた新聞であっても、テロ特措法のあり方や政府の主張に対して問題を投げかけざるをえないはずだ。

そのような中で、テロ特措法延長問題をどうするのか。参議院で否決された場合、衆議院に戻して、また“数の力”で強行採決するのか。これは、改造後の安倍政権にとって最大の試練になるだろう。

田原総一朗の政財界「ここだけの話」第26回 「麻生幹事長が政権を掌握 安倍"暫定内閣"の実像」より)


江田憲司議員の指摘については、「週刊現代」の最新号(9月22日号)も記事にしているが、同誌はその他に、インド洋に派遣されたイージス艦『きりさめ』の海曹長が7月30日に艦内で「謎の死」を遂げたことをスクープしている。記事によるとこれは、民主党の再三の求めに、防衛省が9月4日に提出してきた資料に明記されているとのことで、政府は7月30日の「自衛官死亡」を9月初めまで隠していたことになる。

この件は、昨日「asahi.com」も報じたが、「週刊現代」の記事を追ったものと思われる。
http://www.asahi.com/national/update/0910/TKY200709100226.html

インド洋艦船「きりさめ」で自衛官が自殺か

2007年09月10日18時54分

 防衛省の増田好平事務次官は10日の記者会見で、テロ対策特別措置法に基づいてインド洋に派遣されている海上自衛隊の艦船に乗務していた自衛官が7月末に死亡していたことを明らかにした。増田次官は原因について「自殺の疑いはある」と述べた。乗組員の精神的なケアを行うために要員を派遣したという。

 関係者によると、死亡したのは20歳代の男性自衛官。この自衛官が乗船していた護衛艦「きりさめ」は7月13日に長崎県佐世保市の海自佐世保基地を出航し、インド洋上で約4カ月間にわたって補給艦「ときわ」を護衛する任務についているという。

(asahi.comより)



「週刊現代」は、自衛官死亡の情報を開示しない防衛省の体質を、「是が非でも派遣期間を延長したい防衛省が、インド洋での補給活動の安全性を偽るためにAさん(死亡した自衛官)の死を隠していたのなら、国民への重大な背信行為だ。内閣は吹っ飛ぶ」と指摘している。

それにしても、国民から「ノー」を突きつけられながら、民意を無視して政権にしがみついた安倍晋三が、アメリカの約束を守れなかったら退陣すると表明したことによって、安倍が日本国民のためではなく、米ブッシュ政権のために政治をやっていたことが改めてはっきりした。野党は結束して安倍を退陣に追い込まなければならない。


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kojitakenさん、はしめまして
TBいただき、ありがとうございます。

私は、まだこの世界では、知らないことも多く、(あまり調べようとも思っていないのですが…)自分でも、ちょっと過激かな?と思えるブログをマイペースで続けています。

kojitakenさんみたいに、クールに書けたらいいな…とは思いますが、蟹は甲羅に合わせて穴を掘るのが相応かと思っています。

これから、よろしくお願いします。

2007.09.12 07:28 URL | simanto114 #.HUrAvmg [ 編集 ]

前からこの喜八と言う奴はうさんくさい奴だと思っていたが、
やはりそうだった。
左派でもないくせに左派を気取り、
そのくせ「右でも左でもなく俺は下だ」などと左派の歓心を買う。
この人もしくはこの人の親族に郵便関係者がいることはみえみえ。
異常なまでの郵便支持。

http://kihachin.net/klog/archives/2007/08/kiuchiminoru2.html

何をかいわんや。
喜八はただの右翼、既得権益に固執するただのエゴ野郎である。
こんな奴と共同歩調などとれるわけがない。

城内の親は警察官僚で、セックススキャンダルをもみ消すためオ○ムや統一教会と裏で手打ちをしたのは有名な話。

喜八は左派の敵である。
喜八の目的は郵政の力を極端に強めて自分の立場を有利にするため、
左派のふりして左派を郵政支持者に変えようとしているだけ。

郵政利用者の金がアメリカに奪われるのは望まないが、
郵政の金が城内のような奴らにいいように使われるのはもっといやだ。

2007.09.24 01:47 URL | 地球 #d7CVoS7U [ 編集 ]













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生活ほったらかし、テロ特措法(無料GS)にうつつを抜かし職を賭す安倍への怒りのバナー、広まらない情況なら民主腰砕けも、。
 このバナーがネットに広まるか、否か、が一つのバロメーターだと思っています。

2007.09.11 18:44 | 雑談日記(徒然なるままに、。)