きまぐれな日々

昨日(7月8日)、フジテレビの「報道2001」を見ていたら、小沢一郎が「参院選の結果、野党で過半数を取れなかったら、私が政界にいる意味がない」と、党首を辞任するだけではなく、政界から引退することをほのめかす発言を行った。今朝のNHKニュースなどを見ていると、この小沢発言が与野党で波紋を広げているという。

私などから見たら、実によく理解できる発言で、小沢は現時点で与党を過半数割れに追い込むことに関しては自信を持っているのだと思う。しかし、過去にも投票日直前に情勢が変化したこともある。自民党の宣伝も活発化するだろう。そして、もし与党が過半数を守った場合、先の国会でもいやというほど見せつけられた安倍晋三の数の力に頼った強引な政治手法はさらに加速し、日本という国自体が崩壊してしまう。そんなことになったら、野党第一党の党首である小沢一郎の責任はきわめて重く、代表辞任くらいで償えるものではない。だから、小沢が「負けたら政界から退く」というのは、当然の覚悟であり、野党第一党の党首にはそのくらいの真剣さを持っていてもらわなければ困るのである。

対照的に、野党第一党よりはるかに責任の重い総理大臣は、その職責の重みを感じているようには全く見えないが、そんなやつであることはもうずっと前からわかりきっていることだ。少々過半数割れしたくらいの結果だと、安倍晋三は、国民新党や民主党からの離反議員を引き込んで、数合わせで政権を維持しようとするに決まっているから、ここは与党を惨敗に追い込まなければならない。

自民党を惨敗に追い込めるかどうかは、地方の一人区にかかっている。昨日、2001年と2004年の参院選および2005年の総選挙の各党獲得議席を見直してみて、01年と05年の自民党の圧勝ぶりに呆れるとともに、04年には東北などで民主党が接戦を制するケースが多く見られたことを再確認した。

しかし、東北よりももっと自民党が強い四国では、04年でさえ自民党の3勝1敗だった。今回は、その四国でも激戦になっており、04年以上に自民党への逆風が強いことがわかる。年金問題はそれほど切実だということであり、地方の保守層は大きく揺らいでいる。

そこで自民党候補と野党候補のデッドヒートになった場合、死に票を作らないことが特に重要だ。もう何度も書いているが、公示日を迎えたあとは、もう特定政党の候補に投票を勧める記事は書かない方が良いだろうから、今のうち思って何度も書いておく。

一人区で自民党の政治に反対する人たちは、選挙区では自民党に勝てそうな候補者に投票してほしいということだ。「比例区は共産党」でも「比例区は社民党」でも「比例区は9条ネット」でもかまわない。私自身、そのいずれかの投票を行うと思う。しかし、選挙区では、必ずしも政策が有権者の主張といちばん近い候補ではなくとも、自民党を一番確実に負けに追い込む候補に投票してほしい。くどいようだが、選挙区は戦略的に候補者を選び、比例区は政党本位で自分と一番近い政策の政党を選ぶ。これが基本的な投票パターンだ。「一番知っている人だから、あの人に投票する」などという発想で、たとえば「ヤンキーセンセイ」なんかに投票してはならない。

いま、従来の保守層に影響を与えつつあるのが、「自衛隊を認めるが、憲法九条は守る」という言論で、内田樹や加藤典洋の護憲論などはその代表格だし、南原繁の思想に立脚した立花隆の主張もそれに近い。南原繁は、60年代に既に、「警察予備隊」や「保安隊」の規模の武力は保ち(つまり、自衛隊の規模は縮小する)、「今後国際警察のごときものが組織され、戦争と同質の国際的暴力行為を抑制する場合」、日本がこれに参加することを是としながらも、憲法九条を守るという立場を明言している。憲法自体は、日本人の手によって作り直されるべきだが、反動的な改憲には絶対反対で、現時点(1960年代の時点)では護憲、という立場だった(注)。もとはもっと先鋭的なタカ派だった小沢一郎の思想も、現在この立場に近づいているように私には見えるし(ただ小沢は自衛隊の規模の縮小までは考えていないと想像する)、社民党も、憲法自体は「不磨の大典」とは考えないが、憲法九条は絶対に守るという立場だ(新聞に掲載された選挙公約より)。

それにしても、60年代と今で、憲法をめぐる思潮が基本的に何も変わっていないことには驚く。大きく変わったのは国会の議席配分であり、護憲政党の議席はいまや数えるほどだ。だからこそ、多くの議席を持つ民主党の小沢一郎が、九条維持に大きく傾いていることを重視し、これを憲法九条改変阻止への流れにつなげていく戦略が求められると思うのだ。

「改憲」(実際には憲法九条の改変)を公約とする安倍晋三内閣の登場によって、憲法九条はいまや存亡の危機に瀕している。そして、はっきり書かせてもらうが、地方の一人区ではほとんどの場合、共産党の候補に投票して死に票を積み重ねるよりも、民主党の候補に投票して自民党の候補を落としたほうが、安倍の狙う改憲を阻止するために有効なのである。

とにかく、ありとあらゆる知恵を絞って、憲法九条の改変を狙う安倍自民党を惨敗に追い込まなければならない。


(注) 立花隆編 「南原繁の言葉 8月15日・憲法・学問の自由」 (東京大学出版会, 2007年) 所収の 「第九条の問題」 (1962年1月) を参考にしました。


参考記事:
「カナダde日本語」?「参院選情勢と各党獲得議席予想」
http://minnie111.blog40.fc2.com/blog-entry-532.html


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こんにちわ。
TBがほぼ100%通りません。こちらから失礼します。
http://masima-ik.mo-blog.jp/rhi/2007/07/post_e941.html

2007.07.09 10:11 URL | ましま #vaAvyr7M [ 編集 ]

TBが通らないようですのでコメントを残しときます。

比例は好きなとこ、地方区は勝てそな人、これってイイカモ、1票活かそう、命落とすな自公を落とせ、棄権は危険バナー。(笑)
http://soba.txt-nifty.com/zatudan/2007/07/post_4620.html

書きました。kojitakenさんに背中を押されました。(笑)

2007.07.09 11:49 URL | SOBA #XPXthLJ6 [ 編集 ]

 大賛成.
 死に票を投じるな.一人区は,勝つ可能性のある人に.

2007.07.11 03:47 URL | Ladybird #- [ 編集 ]













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比例は好きなとこ、地方区は勝てそな人、これってイイカモ、1票活かそう、命落とすな自公を落とせ、棄権は危険バナー。(笑)
 今政治ランキングが熱い、リベラル系が大幅に進出。確認したければ、バナークリック

2007.07.09 11:44 | 雑談日記(徒然なるままに、。)

胸いっぱいに広がるこの思い、戸倉たかこがんばれ!!!安倍の地元で痛撃をくらわせよ。
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2007.07.09 17:53 | 雑談日記(徒然なるままに、。)

安倍強行採決内閣を支えてきたのは創価学会・公明党、野望は何?「原爆投下はしょうがない」発言久間防衛大臣登場もな(笑)バナー
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2007.07.09 17:53 | 雑談日記(徒然なるままに、。)