きまぐれな日々

今日、必要に迫られて、Acrobat Readerの繁体字(台湾で用いられている漢字)フォントセットをインストールしたのをきっかけに、漢字に思いを致しました。
(注:私自身は台湾や中国の言葉を解しません)

台湾の漢字は、上記のように「繁体字」と言って、戦前まで日本でも用いられていた旧字体の漢字とかなり共通性があります。そのため、日本人にとって、字面から意味を推測しやすくなっています。

中国本土では、「簡体字」と言って、大幅に簡略化された文字を用いますが、簡略化の度が過ぎて、意味がわからないことが多いです。

中国や台湾の人が日本の新字体の漢字を見る時も、同じように感じるのかも知れません。
ところで、漢字文化の国としては、日本と中国の他に、朝鮮(韓国および北朝鮮)とベトナムがあります。
しかし、漢字は文字数が多く、覚えるのが大変であるため、表音文字を使用しようという動きは、大昔からありました。

日本における平仮名、片仮名や韓国・北朝鮮におけるハングルなどがそれに当たりますが、韓国では、公文書で漢字の使用が停止されたり、義務教育で漢字が教えられない時期があったりしたとのことで、漢字文化は衰退しているようです。韓国の新聞は、人名以外はほとんどハングルのみの表記になっています。また、北朝鮮では、人名以外の漢字は完全に廃止しているそうです。

ベトナムも、漢字を廃止しており、ベトナム語はローマ字のみの表記になってしまっています。

このあたりは、20世紀に入ってのアジア諸国の「近代化」と軌を一にするのでしょう。何もベトナムや北朝鮮が共産主義国だから覚えにくい漢字を廃止したというわけではなく、日本でも、戦後間もない頃、日本語をローマ字表記しようという運動がありました。

これは、アメリカによる日本の「民主化政策」の一環という意味合いもあったとされますが、いわゆる「進歩派」の知識人の間でも結構支持があったようです。

今にして考えれば、こんな「運動」はアメリカによる日本に対する言語侵略以外の何物でもないでしょう。こんな馬鹿げた運動が実現しなかったことを、心から有難く思います。

以下、Wikipediaの「漢字文化圏」から引用します。
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漢字が東アジアの国際文字であるとの視点はつい最近まで存在しなかった。

しかし、大韓民国・台湾・中華人民共和国が経済成長を遂げ、東アジアにおける先進国が日本だけとは言えなくなった現代、ヨーロッパ共同体にヒントを得た東アジア共同体も提唱され、東アジアの国際文字としての漢字の見直しが進んでいる。

そこで過去に漢字文化圏に属していたが漢字を捨てた国も漢字復活を唱えている。
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http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%BC%A2%E5%AD%97%E6%96%87%E5%8C%96%E5%9C%8F

そう、日本だけでなく南北朝鮮やベトナムでも、漢字を復権させ、東アジア共同体構築のきっかけにならないか、などと夢想します。

ついでに、中国(大陸)にも簡体字を廃止して台湾のような繁体字に戻してもらい、わが日本でも、新字体を廃止して旧字体に戻す運動を起こした方が良いのではないかと思う今日この頃です。
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2006.05.30 23:53 | 日本語 | トラックバック(-) | コメント(-) | このエントリーを含むはてなブックマーク