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きまぐれな日々

連休明け早々、いきなり忙しくなってしまって、一昨日、コメントやトラックバックの取扱いに関するお知らせの記事で済ませてしまったあと、昨日はついにブログをお休みしてしまった。

その間、「お前の最近の記事はネット右翼やタイコモチ記者への批判ばかりで面白くない」とか、「お前は安倍晋三と統一協会の関係ばかり書くが、民主党にだって統一協会べったりの人間がいるではないか」などの批判もいただいているが、そんなことをコメントに書いたって誰も読んでくれないのだから、自分のブログで(未開設なら開設して)思う存分書けば良いことだろう。民主党の議員が統一協会とつながっていれば安倍が免罪されるかのような後者の意見など、誰にも相手にされないだろうとは思うが、もっと世間に広く訴える手段があるだろうに、いちいち人のブログに文句をつけてくる神経が理解できない今日この頃だ(笑)。

ところで、先日60回目の憲法記念日を迎えた。どうやら、国民投票法は参議院でも強行採決されてしまいそうな勢いだが、安倍がどんなに力み返ったところで、安倍の真の狙いである「九条改変」に対する賛成意見の比率は、NHKの調査でも読売新聞の調査でも、確実に下がっている。だから、安倍に反対する側は、安倍の頭には「九条改変」しかないことを大いにアピールすべきだと思う。

しかし、「九条改変」賛成意見が減っている一方で、これまでずっと護憲を唱え続けてきた社民党や共産党の支持率も長期低迷がさらに進んでいることは、先日の統一地方選の結果からも読み取れる。

つまり、民意は「九条改変を伴う改憲」と「原理主義的な護憲」のいずれにも懐疑的だということだ。

私自身、今日本国憲法を変える必要は全くないと思うし、九条の改変には大反対なのだが、口を開いたら憲法のことしか言わない「護憲派」にも、率直に言って違和感を感じている。いわゆる「護憲派」に、明らかな犯罪国家である北朝鮮への批判を躊躇(ちゅうちょ)する人たちが少なからずいることも、うさんくささを感じる一因になっている。

こういう感覚を持っているのは私だけではないだろう。だから、内田樹・神戸女学院教授のブログの記事 『憲法の話』 が大きな反響を呼んだのだろう。この記事には、76件の「はてなブックマーク」がついている

この記事で特に鋭いと思うのは、
『改憲で日本が手に入れるのは「アメリカ以外の国と、アメリカの許可があれば、戦争をする権利」であり、それだけである』 という指摘だ。

しかし、その一方で内田氏は、次のようにも述べている。

『九条どうでしょう』以来、私が憲法について言っていることはずっと同じである。
それは交戦権を否定した九条二項と軍隊としての自衛隊は拮抗関係にあり、拮抗関係にあるがゆえに日本は「巨大な自衛力」と「例外的な平和と繁栄」を同時に所有している世界で唯一の国となった、ということである。
先日も書いたから、みなさんはもう聞き飽きたであろうが、二つの対立する能力や資質を葛藤を通じて同時的に向上させることを武道では「術」と言う。
「平和の継続」と「自衛力の向上」を同時に達成しようと思ったら、その二つを「葛藤させる」のがベストの選択なのである。

(内田樹 『憲法の話』 より)

なんとも刺激に満ちた現実主義者の言葉だ。

私は、内田樹の「下流志向」(講談社) は、しばらく前に買い込んだものの忙しさに紛れてまだ読んでいないし(今回の内田のブログ記事を知って読もうという気になり、ようやく読み始めた)、「9条どうでしょう」(毎日新聞社) は、今回初めて本の存在を知ったくらいだ。内田がブログで書いているように、加藤典洋による内田への言及のある記事が掲載された「論座」の6月号は、たまたま買ってあるが、加藤の長文の記事は、まだ全部読めていない。

こんな調子では、なかなか記事にもできないなともどかしく思っていたところ、メロディさんのブログ 「あんち・アンチエイジング・メロディ」 が、「論座」の加藤典洋の記事と「9条どうでしょう」を取り上げていた。

「あんち・アンチエイジング・メロディ」より
『9条、第三のオプション』
http://blog.goo.ne.jp/ibis083/e/a86103ee289b4efd79d9d3537108e4e2

これは、簡潔にまとめられたすぐれた論考だと思うので、是非上記リンク先をクリックしてお読みいただくことをおすすめする。当エントリは、メロディさんのこの記事を読んで、なんとかその尻馬に乗って公開にこぎつけたものだ。

別の記事でメロディさんが書かれるように、安倍政権は戦後最大の国難だと私も思う。なにしろ安倍は、「戦後レジームからの脱却」などと称しつつ、アンシャン・レジームたる「戦前レジームへの回帰」を図っている人間だからである。

しかし、それを批判するのに、「護憲勢力は議会の3%しかいない」などと言われても、それは「極少数派であるわれわれだけが正しくて、国民の大部分は間違っている」という自己満足の言説にしか聞こえない。

いま求められているのは、憲法九条が掲げる平和主義を守り、安倍の野望を挫くための現実的な道をさぐり、進んでいくことだと思う。


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2011.08.13 04:25  | # [ 編集 ]













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「実は既に手にしていた理想的な憲法」図解にアニメGIFバナーを組み込みました。かなり強烈なアピールになったかも、。(笑)
 それぞれ、タグを書いておきます。 関連投稿「立花隆さんの講演会に行ってきました

2007.05.11 08:50 | 雑談日記(徒然なるままに、。)

雑談日記は「セクハラ被害で苦痛」-札幌地裁=と国を提訴した女性自衛隊員を心から支持する。アホ左翼は無視なんだろうね。(笑)
 自衛隊自体を認めていないアホ左翼は、無視なんだろうね。(笑)小西反戦自衛官訴訟

2007.05.11 08:52 | 雑談日記(徒然なるままに、。)

デジャ・ヴな憲法改正
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2007.05.11 09:27 | あんち・アンチエイジング・メロディ

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 自公与党は数の暴挙をもって国民投票法案の参議院特別委員会採択を行った。満腔の怒

2007.05.11 22:44 | アッテンボローの雑記帳

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2007.09.17 19:39 |