きまぐれな日々

このところ手抜きの記事が多いが、今日も日曜日だし、落穂拾いの記事でお茶を濁すことにする。

まず、都知事選に絡んだ黒川紀章氏の出馬に関する件。

一番最初に黒川氏の出馬のニュースを聞いた時、私はこれは石原の策謀ではないかと勘ぐった。というのは、黒川氏というのは有名な右翼文化人で、それも「日本会議」にもかかわっている「極右」といってよい人物であり、スタンスは石原に極めて近いはずだからである。

しかし、3月1日のエントリでもちらっと触れたが、「週刊現代」 3月10日号に掲載された黒川氏のインタビューを読んで、私の憶測は誤りであったことがわかった。雑誌記事から、以下適当に引用する。

 石原氏は2016年に夏季五輪を東京で開こうと熱心に活動していますが、東京オリンピックは絶対に開くべきではありません。
 私が考える"共生"の哲学(対立しつつもお互いを必要とする関係性)からすれば、オリンピックは今まで開催したことのない国で行うべきでしょう。石原氏のような『オリンピックで都市をつくる』という考え方はオリンピックそのものの精神からも外れている。

(中略=黒川氏が石原と古くからの友人だったことなどが語られている)

 政治家としての石原氏を一言で言うと、無教養。一橋大学出で小説家でもありますが、インテリであるだけでは教養があるとは言えない。実際、彼とはまったく文化の話ができません。「金を儲けてそれで余ったら文化だろ」みたいな話も何度か聞きましたし。

(中略)

 1200万人の東京都民は石原都政にずっとダマされてきました。最近、石原都知事の公私混同ぶりが盛んに報じられていますが、ふつうだったら彼は逮捕されてもおかしくない。これは、彼が長きにわたりイエスマンしか自分のそばに置かなかった弊害です。

(中略)

 私は、このまま東京の自然が、そして石原氏自身が破壊という一点に向かい突き進んでいくのを黙って見ていられなかったのです。

(中略)

 石原氏は一種の国粋主義者と言えるかもしれません。中国に対して問題発言を続けている彼が、アジアの代表として東京でオリンピックを開こうとしているのは矛盾を感じます。

(「週刊現代」 2007年3月10日号掲載 黒川紀章『独占手記「さらば、石原慎太郎」』より)

極右の人物としては、まっとうすぎるくらいの主張だ。おそらく、選挙戦が進むにつれ、マスコミは、浅野氏と石原の一騎打ちの様相、という調査結果を流すだろうから、有権者の心理としては負けるとわかっている候補には投票しないだろうし、その頃には今以上に黒川氏の主義主張が石原に近いことは知れ渡っているだろうから、本来浅野氏が獲得できる票が黒川氏に流れることはほとんどなく、これまで「なんとなく」石原に投票してきた保守層から石原支持を引きはがす効果だけが期待できるのではないかと、私は楽観的に予想している。

「サンデー毎日」 3月11日号も、その黒川氏と石原の長年の盟友関係を、「32年の恩讐」という記事で紹介している。黒川氏自身、石原とは「40年来の親友」と言っているそうだが、記事によると、特に1975年の都知事選で、三選を目指していた美濃部亮吉都知事と石原が争った選挙戦以来、両者が盟友となり、ともに日本最大の右翼政治団体「日本会議」の代表委員に名を連ねていることを指摘している。

この「日本会議」は、これまでなかなかマスコミでは書かれなかった存在だが、「改正教育基本法」の成立を報じた、昨年12月16日の毎日新聞が1面で名前を出して以来、最近朝日新聞が社説で名前を出すなど(但し、内容は菅直人に都知事選出馬を促す最低の社説だったが=2月23日付)、やっとマスコミに名前が出てくるようになった。

黒川氏につながる人脈として、同誌は、安倍晋三、小沢一郎、亀井静香、中曽根康弘、竹下登(故人)、大平正芳(故人)、ツルネン・マルテイ、加藤シヅエ(故人)の名前を挙げている。保守右派から、菅直人に近いツルネン・マルテイ(民主党参議院議員)のようなリベラルにまでわたる幅広い人脈であり、黒川氏の出馬が保守層に与える影響は、存外大きく、石原にとっては痛手になるかもしれない。

その「サンデー毎日」 3月11日号には、あまり知られていない安倍スキャンダルの記事も出ている。
安倍晋三首相が、詐欺商法で摘発された熊本市の石油製品輸入販売会社「ジャパン・エージェンシー」の「広告塔」になっていたというもので、これは昨年、「FRIDAY」 (2006年8月4日号)で報道されたことがあり、当ブログでも、昨年7月22日の記事 『書きたいことは山ほどあるけど...』 で取り上げた。また、「FRIDAY」の記事も、昨年10月6日の「kojitakenの日記」の記事 『安倍晋三が「サギ企業の広告塔」に利用されていた醜聞』 (「FRIDAY」の記事のタイトルをそのまま借用)で引用した。

さる2月22日、広島県警生活環境課などが「ジャパンエージェンシー」社を出資法(預かり金の禁止)違反容疑などで家宅捜査し、詐欺事件の全容解明に乗り出したことで、「サンデー毎日」が改めて記事にしたものだ。

それにしても、カンタンにサギ企業に利用されてしまう安倍の「軽さ」には呆れるばかりだ。

最後は、その安倍のアホっぷりを、保守の側から痛烈に批判した山崎行太郎さんのブログ 『毒蛇山荘日記』の記事を紹介する。

「文藝評論家=山崎行太郎の政治ブログ『毒蛇山荘日記』」より
『安倍を熱烈に支持・応援した「似非保守」派の諸君、さて、どーする?』
(下記URLをクリックすると、リンク先に飛びます)
http://d.hatena.ne.jp/dokuhebiniki/20070226

あまりに痛快な文章なので、以下に引用する。

安倍を熱烈に支持・応援した「似非保守」派の諸君、さて、どーする?

「毎日新聞の24、25日の全国世論調査で、内閣支持と不支持が逆転したことは、国民的人気が「支持基盤」とされた安倍晋三首相の政権運営に暗雲が漂い始めたことを示している。」のだそうである。何を今更…とでも言うしかないが、「保守、保守、保守」と馬鹿の一つ覚えのように喚きつづけて、小泉や安倍の擁護に熱心だった、いわゆる「似非保守」派の連中も、安倍と同様に、ほとんどが馬鹿と阿呆ばっかだということだろう。今となっては、もう批判する気にもならない。人を見る眼がなかったと自覚したら、言い訳なんかやめて、もう十二分に恥を晒しまくったのだから、静かに消えてくれ…(笑)、とでも言うしか言葉はない。いずれにしろ、安倍本人の無能無知無学ぶりはともかくとして、安倍に、保守革命の幻想を求め、戦後レジームの超克などを期待した「似非保守思想家」たちの政治的、思想的責任は軽くないだろう。僕は、「意は似せやすく、姿は似せ難し」という本居宣長の言葉を思い出す。意味は? 今更説明するまでもないだろう。「保守」や「保守思想」の口真似・物真似なら、安倍のような低脳の馬鹿にも簡単に出来るということだ。安倍は、自称「保守思想家」たちのレクチャーに熱心に耳を傾け、しかも簡単に「洗脳」(笑)されたらしいが、そしてそれが理由で、安倍なら自分たちの保守理念や憲法改正理論等をよく理解した上で自分たちの言い分どおりに実行してくれると勘違いした「保守思想家」たちの間で、安倍待望論が沸騰したらしいが、考えてみれば、学者先生たちの気軽なオシャベリで、いともあっさり洗脳される安倍も相当の馬鹿だが、その空っぽ頭の安倍にあっさり騙され、安倍こそは保守派のエースだと期待した「保守思想家」たちもかなり程度が低い。一夜漬けで丸暗記した保守思想なんてクズに決まっているだろう。今ごろになって、安倍の無知無能無学に失望し、安倍批判を始める、いわゆる自称「保守思想家」が増えているらしいが、今ごろになってそんなことに気づくような「保守思想家」なんて、思想家としてはドシロートもいいところ、漫画以下だろう。安倍の無知無能無学なんて、はじめからバレバレだったじゃないのかね。それが見抜けない自称「保守思想家ご一行様」なんて… (笑)、安倍とその馬鹿さ加減はたいして違わないだろう。「アマガエル、お前もペンキ、塗りたてか」(芥川龍之介)。

(山崎行太郎 「毒蛇山荘日記」 2007年2月26日付記事)

山崎さんのブログでは、3月2日付の記事 『「小泉マンセーブログ」と「チーム世耕」について…。』 もとても痛快だ。そして、この記事にはこんな記述がある。

いずれにしろ、世耕をキーパーソンにした「自民党ネット・ブログ対策チーム」の活動は今やむしろ逆効果で、ネットやブログ、2ちゃんねるなどでも世耕等の動きは、常に監視され、罵倒・嘲笑のターゲットになりつつある。今や、なんと、安倍政権の人気低落を扇動しているのはブログや「2ちゃんねる」の方である。文字通り、「チーム世耕」は反動期を迎えていると言うべきだろう。

(山崎行太郎 「毒蛇山荘日記」 2007年3月2日付記事 『「小泉マンセーブログ」と「チーム世耕」について…。』より)

「AbEnd」キャンペーン開始から9か月目になるが、こういう文章を読むと、感慨深いものがある。


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こんにちは!
いつもお世話になってます。

訂正の再UPしました。
ごめんなさい。
また 間違っていたら
おしかり下さい!

2007.03.04 12:02 URL | kimera25 #- [ 編集 ]

今気付いたんですが、「週刊現代」に掲載された黒川氏の手記は、3月2日に「森田実の時代を斬る」で取り上げられていますね。引用箇所もよく似ています。
この間は安倍の健康問題の件で立花隆さんとかぶりましたが、いずれも私の方が公開がちょっとずつ遅いのが残念です。だって、パクリかと思われてしまいますもんね。

2007.03.04 21:15 URL | kojitaken #e51DOZcs [ 編集 ]

「最近、石原都知事の公私混同ぶりが盛んに報じられていますが、ふつうだったら彼は逮捕されてもおかしくない」とまで言っているとあれば、単なるダミー候補とは思いにくいですね(時期的にも、有力対立候補が現れる前で、早すぎた気がします)。私怨からか公憤からかはわかりませんが、これなら彼の少なくとも石原批判は結構本気のように思えます。とすると、本当に立候補すれば保守票を相当に食うはずなので、自民党は保守人脈を使って立候補辞退を必死に説得するでしょうが、もしもそれでも出れば全体の当選ラインを引き下げる結果になって面白いと思います。

2007.03.05 12:28 URL | ヤマボウシ #OulKM.Ac [ 編集 ]













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