「さるさる日記」において、「きっこの日記」に次ぐ人気を誇っていた「勝谷誠彦の××な日々。」が、昨年末限りで有料のメルマガに移行した。
過去に同様にして有料配信制に移行したサイトがいくつかあったが、有料になるとともに読者を失い、忘れ去られる運命にある。勝谷のウェブ日記も、その例外ではない。
しかし、勝谷はテレビにコメンテーターとしてよく出演するので、たまに勝谷の顔を見かけるたびに、「そういえばこの男、ウェブ日記を書いていたなあ」と思い出す。
昨日(2月5日)のテレビ朝日「TVタックル」にも勝谷が出ていた。私は、露骨に右に偏っているこの番組が嫌いで、普段はあまり見ないのだが、一つには、このところこの番組に出ている民主党のネオコン議員たちの好き勝手な発言が目にあまるという噂を聞いたので、彼らを監視しようという理由で、いま一つは、柳沢厚労相の発言をどう扱うかをチェックする意図で、昨日のブログの記事を書きながら、BGMとして音声を聞いていた。
結局、記事を書くほうに神経が向いたので、くだらない政治家たちのおしゃべりはあまり耳に入らなかったのだが、番組冒頭の勝谷の発言だけは、耳に残った。勝谷は、アパの耐震偽装問題に触れて、「この問題を追及していくと首相につながる」と言いながら、「安晋会」という固有名詞を口にしたのである。
「安晋会」(あんしんかい)。安倍晋三の非公然後援会。何度も書くように、昨年1月17日のヒューザー・小嶋社長(オジャマモン)の証人喚問の際、民主党の馬淵澄夫議員の質問をオジャマモンが認める形で、その存在が明らかにされた。
しかし、「安晋会」は証人喚問の場で明らかにされたほどの公知の団体なのに、なぜかメディアは「安晋会」に触れようとはしなかった。「安晋会」だけではなく安倍晋三自体がメディアのタブーとなった。昨年2月12日のNHKテレビで、民主党の鳩山幹事長が、ライブドアの投資事業組合にかかわった自民党の政治家として、「安倍...官房長官。」と、安倍を名指ししたのにもかかわらず、その日のニュースにさえならず、それどころか数日後の民主党・永田の「偽メール質問」をめぐる混乱で、投資事業組合の存在自体がうやむやにされてしまったことについては、以前にも指摘した。
インターネットでも、「安晋会」を扱うサイトとそうではないサイトに分かれた。「勝谷誠彦の××な日々。」は、かつては後者に属しており、「安晋会」の存在には、ヒューザーの耐震偽装問題・ライブドア事件を通じて、ずっと触れずにきた。
活字メディアで、いちばん果敢に「安晋会」に挑んだのは「週刊ポスト」である。私は、当然ながらブログを始める前から安倍晋三が大嫌いだったので、ライブドア事件当時、「安晋会」の理事だった野口英昭さんの怪死事件を扱った週刊誌を買い集めていたのだが、そもそも野口さんが「安晋会」の理事だったことを暴いたのは「週刊ポスト」(昨年2月10日号)だった。
今、手元にこの号があるが、これを読み返すと、その前の昨年2月3日号、つまり、オジャマモンの証人喚問の行われたあとに最初に発行された号から、同誌が「安晋会」疑惑を追っていたことがわかる。野口さんが「安晋会」の理事だったことを暴いたのは、本当に大きなスクープであって、現時点では野口さん怪死事件はうやむやにされているとはいえ、今後再調査が行われ、すべてが白日の下にさらされた時、「週刊ポスト」の報道の意義が、世に知れ渡ることになるのではないかと私は予想している。
「週刊ポスト」は、その後も、安倍内閣発足の前日に発売された昨年9月29日号で、アパの耐震偽装疑惑とともに、アパの元谷会長が「安晋会」の副会長であることを暴いたほか、翌10月6日号では、竹中平蔵経済塾と「安晋会」をつなぐ存在として、「安晋会」代表幹事にして「竹中平蔵経済塾」の理事長でもある「杉山敏隆(すぎやま・びんりゅう)」なる人物を挙げている。
この杉山敏隆は、「安晋会」について調べたことのある人ならオナジミの存在だと思う。コンサルタント会社「ゴールネット」を経営していたが、この会社はかつてダイナシティと取引があった。このダイナシティと暴力団との関係はよく知られているが、ライブドアがダイナシティの買収に動いた矢先に摘発された、しかも、摘発直前のダイナシティの株価の変動は不自然極まりないものだった、などのことは、「きっこの日記」などでもたびたび指摘されているので、多くの読者にはオナジミだろう。
しかし、杉山と竹中平蔵の関係は、あまりまともに追及されてこなかったように思う。
それを、「週刊ポスト」の昨年10月6日号は丹念に追っている。安倍晋三が「安晋会」という非公然後援会を金集めに利用したのと同様に、竹中平蔵も「竹中平蔵経済塾」なるパーティーを5回開き、政治資金を集めたというのだが、政治資金収支報告書には、その第1回目しか記載がないそうだ。竹中側は、「そんなパーティーは開いていない」と主張するのだが、「週刊ポスト」は、パーティーは確かに開かれた、その3回目のパーティーに参加したIT企業家のブログも把握している、と反論する。
しかも、「竹中平蔵経済塾」の主宰に名を連ねている「21世紀政治研究会」という政治団体が、総務省に一度も収支報告書を提出しておらず、この団体の代表が「安晋会」の代表幹事・杉山敏隆だというのだ。
そして、同誌は、安倍の資金管理団体「晋和会」の2003年の収支報告書に、21世紀政治研究会から100万円と36万円が2回に分けて献金され、杉山サイドから安倍にカネが渡っていたことを暴いている。そして、21世紀政治研究会は、報告書を提出せずに、その事実を「隠蔽」していたという。
竹中平蔵は、安倍内閣発足と同時に、政権の中枢から去り、議員さえ辞職した。しかし、「週刊ポスト」によると、それは必ずしも政権からの追放を意味するものではなく、安倍による疑惑隠しではないかと推測している。
当ブログでは「週刊ポスト」の指摘の真偽を確かめる術を持たないが、今後、「安晋会」の疑惑が明らかにされていく際、「安晋会」代表・杉山敏隆と竹中平蔵との関係にも光が当てられることを期待したいと思う。
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過去に同様にして有料配信制に移行したサイトがいくつかあったが、有料になるとともに読者を失い、忘れ去られる運命にある。勝谷のウェブ日記も、その例外ではない。
しかし、勝谷はテレビにコメンテーターとしてよく出演するので、たまに勝谷の顔を見かけるたびに、「そういえばこの男、ウェブ日記を書いていたなあ」と思い出す。
昨日(2月5日)のテレビ朝日「TVタックル」にも勝谷が出ていた。私は、露骨に右に偏っているこの番組が嫌いで、普段はあまり見ないのだが、一つには、このところこの番組に出ている民主党のネオコン議員たちの好き勝手な発言が目にあまるという噂を聞いたので、彼らを監視しようという理由で、いま一つは、柳沢厚労相の発言をどう扱うかをチェックする意図で、昨日のブログの記事を書きながら、BGMとして音声を聞いていた。
結局、記事を書くほうに神経が向いたので、くだらない政治家たちのおしゃべりはあまり耳に入らなかったのだが、番組冒頭の勝谷の発言だけは、耳に残った。勝谷は、アパの耐震偽装問題に触れて、「この問題を追及していくと首相につながる」と言いながら、「安晋会」という固有名詞を口にしたのである。
「安晋会」(あんしんかい)。安倍晋三の非公然後援会。何度も書くように、昨年1月17日のヒューザー・小嶋社長(オジャマモン)の証人喚問の際、民主党の馬淵澄夫議員の質問をオジャマモンが認める形で、その存在が明らかにされた。
しかし、「安晋会」は証人喚問の場で明らかにされたほどの公知の団体なのに、なぜかメディアは「安晋会」に触れようとはしなかった。「安晋会」だけではなく安倍晋三自体がメディアのタブーとなった。昨年2月12日のNHKテレビで、民主党の鳩山幹事長が、ライブドアの投資事業組合にかかわった自民党の政治家として、「安倍...官房長官。」と、安倍を名指ししたのにもかかわらず、その日のニュースにさえならず、それどころか数日後の民主党・永田の「偽メール質問」をめぐる混乱で、投資事業組合の存在自体がうやむやにされてしまったことについては、以前にも指摘した。
インターネットでも、「安晋会」を扱うサイトとそうではないサイトに分かれた。「勝谷誠彦の××な日々。」は、かつては後者に属しており、「安晋会」の存在には、ヒューザーの耐震偽装問題・ライブドア事件を通じて、ずっと触れずにきた。
活字メディアで、いちばん果敢に「安晋会」に挑んだのは「週刊ポスト」である。私は、当然ながらブログを始める前から安倍晋三が大嫌いだったので、ライブドア事件当時、「安晋会」の理事だった野口英昭さんの怪死事件を扱った週刊誌を買い集めていたのだが、そもそも野口さんが「安晋会」の理事だったことを暴いたのは「週刊ポスト」(昨年2月10日号)だった。
今、手元にこの号があるが、これを読み返すと、その前の昨年2月3日号、つまり、オジャマモンの証人喚問の行われたあとに最初に発行された号から、同誌が「安晋会」疑惑を追っていたことがわかる。野口さんが「安晋会」の理事だったことを暴いたのは、本当に大きなスクープであって、現時点では野口さん怪死事件はうやむやにされているとはいえ、今後再調査が行われ、すべてが白日の下にさらされた時、「週刊ポスト」の報道の意義が、世に知れ渡ることになるのではないかと私は予想している。
「週刊ポスト」は、その後も、安倍内閣発足の前日に発売された昨年9月29日号で、アパの耐震偽装疑惑とともに、アパの元谷会長が「安晋会」の副会長であることを暴いたほか、翌10月6日号では、竹中平蔵経済塾と「安晋会」をつなぐ存在として、「安晋会」代表幹事にして「竹中平蔵経済塾」の理事長でもある「杉山敏隆(すぎやま・びんりゅう)」なる人物を挙げている。
この杉山敏隆は、「安晋会」について調べたことのある人ならオナジミの存在だと思う。コンサルタント会社「ゴールネット」を経営していたが、この会社はかつてダイナシティと取引があった。このダイナシティと暴力団との関係はよく知られているが、ライブドアがダイナシティの買収に動いた矢先に摘発された、しかも、摘発直前のダイナシティの株価の変動は不自然極まりないものだった、などのことは、「きっこの日記」などでもたびたび指摘されているので、多くの読者にはオナジミだろう。
しかし、杉山と竹中平蔵の関係は、あまりまともに追及されてこなかったように思う。
それを、「週刊ポスト」の昨年10月6日号は丹念に追っている。安倍晋三が「安晋会」という非公然後援会を金集めに利用したのと同様に、竹中平蔵も「竹中平蔵経済塾」なるパーティーを5回開き、政治資金を集めたというのだが、政治資金収支報告書には、その第1回目しか記載がないそうだ。竹中側は、「そんなパーティーは開いていない」と主張するのだが、「週刊ポスト」は、パーティーは確かに開かれた、その3回目のパーティーに参加したIT企業家のブログも把握している、と反論する。
しかも、「竹中平蔵経済塾」の主宰に名を連ねている「21世紀政治研究会」という政治団体が、総務省に一度も収支報告書を提出しておらず、この団体の代表が「安晋会」の代表幹事・杉山敏隆だというのだ。
そして、同誌は、安倍の資金管理団体「晋和会」の2003年の収支報告書に、21世紀政治研究会から100万円と36万円が2回に分けて献金され、杉山サイドから安倍にカネが渡っていたことを暴いている。そして、21世紀政治研究会は、報告書を提出せずに、その事実を「隠蔽」していたという。
竹中平蔵は、安倍内閣発足と同時に、政権の中枢から去り、議員さえ辞職した。しかし、「週刊ポスト」によると、それは必ずしも政権からの追放を意味するものではなく、安倍による疑惑隠しではないかと推測している。
当ブログでは「週刊ポスト」の指摘の真偽を確かめる術を持たないが、今後、「安晋会」の疑惑が明らかにされていく際、「安晋会」代表・杉山敏隆と竹中平蔵との関係にも光が当てられることを期待したいと思う。
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