きまぐれな日々

この間の、「ホワイトカラー・エグゼンプション」に関する安倍晋三の発言には、心底驚いた。
新聞記事はすぐたどれなくなるので、「kojitakenの日記」に安倍の発言を報じる朝日新聞記事をコピペしておいた(下記URL参照)。

「kojitakenの日記」?「あきれたボンボン首相のトンデモ発言」
http://d.hatena.ne.jp/kojitaken/20070106/1168111055

安倍の頭が悪いとは前々から思っていたことだが、ここまでひどいとは思わなかった。この発言で、安倍はまた支持を失ったことだろう。

この「ホワイトカラー・エグゼンプション」は、実は既に実質的に大企業で導入されており、従業員の働かせ放題による賃金切り下げにつながっている。今回、それを政府公認で正式な政策とし、法案化を目指そうというのだから、働く人の多くが反対している。当然のことだ。人々は、安倍の現状認識の浅はかさに驚き、『世間知らずのボンボンだから、誰に吹き込まれたのか知らないが、本気で「時短につながり、少子化対策になる」などということを信じているんだろう』と呆れたわけだ。私は、この発言に安倍の悪意は感じなかったが、安倍の信じられないほどの愚かさを感じた。そして、一刻も早くこんな男を総理大臣の座から引きずり下ろさなければならないと、改めて痛感した。

現実には、「ホワイトカラー・エグゼンプション」は、「時短」どころか「時長」につながってしまう。この制度は、いうまでもなく「成果主義」とセットになっている。企業活動にも、投資と同じようなポート・フォリオがあるから、ルーチン的に仕事をしていれば給料がもらえる部署と、リスクを負って新しい分野に挑戦する部署がある。それを一律に「成果主義」で縛ってしまうと、後者の部門では、成果を出すまでは仕事を止められないので、無制限の労働時間延長になる、あるいは、最初からリスクの高い挑戦はしなくなるなどの弊害を招き、結局従業員は不幸になり、企業の活力も低下することが多いのである。そんなことは、90年代後半に「新自由主義」の第一の波が日本を洗った時、多くの企業がトライして失敗したことだと私は認識しているのだが、経営者というのは欲深いものだから、またぞろ懲りずにこんな馬鹿なことを言い出すのだと思う。

この「ホワイトカラー・エグゼンプション」の推進は、実はアメリカの意向を受けてのものだという指摘がある。ネット検索をかけたら、下記URLの記事が引っかかったので、紹介しておく。

「Dogma_and_prejudice」?「ホワイトカラー・エグゼンプションもアメリカの意向」
http://blog.goo.ne.jp/sinji_ss/e/eadf999cbbc7b2306f275352a8d85bdd

かつて、「アメリカの言うことを疑うのは失礼に当たる」と発言した安倍のことだから、アメリカさまのご意向であれば、どんなにひどい「国民皆殺し政策」でも導入してしまおうとするのは、容易に推測できる。

本当に、国民の方を向かずアメリカの方を向いている内閣、これは前のコイズミ政権もそうだったのだが、こんなものをなぜ国民の4割もの人たちが支持しているのだろうか。私には到底信じられない。

その思いは、「左派」や「リベラル」に分類される私のような立場の人間だけではなく、「保守」の中の良心的な人たちにも共通すると思う。

その言説は、たとえば、下記のブログに見ることができる。

「復活!三輪のレッドアラート!」?「ホワイトカラー・エグゼンプション」
http://klingon.blog87.fc2.com/blog-entry-5.html

私自身の経験に照らしても思うのだが、安倍政権が国民に与える脅威として、大きく三つがあると思う。
第一が、言論封殺を好む安倍の体質からくる、「言論の自由」への脅威。
第二が、安倍の国家主義的な政策への指向からくる、戦争の脅威。
そして第三が、アメリカのいいなりの新自由主義的政策からくる、国民生活への脅威。

1月4日のエントリでも書いたように、私のブログでは、これらついて、「言論の自由」「反戦平和」「新自由主義反対」を三本の柱にしているつもりだ。

だが、そうは言いながら、この三点は互いに関係を持って結びついている。たとえば、本島等・元長崎市長を取り上げたエントリ「本島等さんの勇気」は、「言論の自由」を訴えたものだが、この記事に対するコメントから、反戦・平和を訴える、弊ブログの一連のコメント特集へとつながっていった。こういった方向性は、今後も追求していきたい。

ただ、記事が「反戦平和・護憲」の観念論の方に向かってしまうと、「現にある北朝鮮の脅威をどうするんだ」という反論が必ずくる。もちろん、これについて議論するのも必要なことだが、論点がこの方向に向かうのは、実は安倍の思うつぼだ。

というのは、昨日(1月7日)、テレビの政治番組のいくつかを見て思ったのだが、中川幹事長の発言を聞いていると、この方向に参院選の論点を絞りたい意向が、きわめて強く感じられたのだ。

これは邪推かもしれないが、また政権の都合の良い時期に北朝鮮から何か飛んできたり、「拉致」事件に関して「劇的な進展」がある、などの秘策が用意されているのではないかと、思わず勘ぐってしまった。

それに、あまりこちらにばかり論点が絞られると、現に国民にとって最大の脅威になっている、コイズミ政権以来の新自由主義の弊害が論点からそらされてしまう恐れがあると思う。ちょうど、一昨年の総選挙における「郵政民営化法案」のシングル・イシュー化でコイズミ自民党が圧勝したように。

そこで、弊ブログでは、実は私の不得意分野なのだが、今後コイズミから続いている政権の新自由主義的な経済政策への批判を強めていきたい、つまり、「三本の柱」の三本目を重視する姿勢へと、少し力点を移動させたいと思っている。

そうすると、保守の中の反政権派の人たちとの連携の道も模索できるのではないかと思う今日この頃なのである(笑)。


↓ランキング参戦中です。クリックお願いします。
FC2ブログランキング

関連記事
スポンサーサイト

ども、ご無沙汰しております。
ブログの引用の方もありがとうございます。

溜まり溜まったTBを今から連打で送りますです。

ちなみに、また政権の都合の良い時期に北朝鮮から何か飛んできたり、「拉致」事件に関して「劇的な進展」がある、などの秘策が用意されているのではないかと、思わず勘ぐってしまった。 と言うのは、私の方でも同じ事をエントリーに書いていました。
http://klingon.blog87.fc2.com/blog-entry-16.html
>ふーん。どんな風に高めるの?
>今度は正月の花火を北朝鮮に撃って貰う訳?
>それとも他の方法を考えてるの?

ま、お互い良く安倍晋三を知っていると言う訳ですか。(苦笑)

敵を作る事で小泉政権も人気取りをして来ましたからね。
明らかに北朝鮮と話ができている・・・そう思いましたし。

ともかくもですが、もう安倍政権には退陣して貰うしかないと私は思っています。

責めて普通の人間並みなら我慢もできますが、正味痛すぎますんで。
50のオヤジを叩き直す方法なんかありませんしね。辞めて貰わないと困りますわ。

2007.01.08 11:36 URL | 三輪耀山 #X.Av9vec [ 編集 ]

三輪耀山さんのブログを読んできました。
(★印はそこから引用)

★おまけ
  ホワイトカラーエグゼンプション対象者には、仕事中の事故であっても労災が一切おりなくなります。雇用主、使用者の責任は一気に軽くなります。

これは、知らなかったです。労働者には大変のこと。「そんな馬鹿な」と言いたい!

★自分は所得が少ないから、役職者じゃないから、バイトだから、派遣だから関係ないなんて考えていると、数年後にはとんでもない事になります!

こういうふうに「関係ない人はいないんだよ」と言う事を、みんなに知らせなければいけませんよね。

今でも,知らない人、関係ないと思っている人がいっぱいいます。

2007.01.08 20:08 URL | 非戦 #tRWV4pAU [ 編集 ]

>非戦様
あなたの為に今エントリーのその部分を書いているところです。

知らないと言うのならば読んで下さい。
知れば私が何故ここまでカンカンに怒っているのかわかりますよ。

知れば知るほど許しがたいのです。
平和憲法をネタにして、神学論争したり、シュプレヒコール挙げてる場合じゃないって事ですよ。

2007.01.08 22:00 URL | 三輪耀山 #X.Av9vec [ 編集 ]

三輪耀山さま,

1月8日のエントリーを書いてくださったのですね。ありがとうございます。分かりやす
いです。

労働者皆殺し法案ですね。よくもここまで企業側にたった露骨な制度を作ろうとするものですね。日本が、アメリカの植民地になったと見れば、当然の成り行きなのか。会社に出かけること=強制収容所へ行くみたいに見えてきましたよ。

2007.01.08 23:32 URL | 非戦 #mHDa1xjc [ 編集 ]

実はアメリカの言ってる事は、あっちではそんなに悪い事じゃないんですよ。
アメリカには労働基準法の「週何時間」と言う規定は無いんです。
けど日本にはありますからね。その現行法規との擦り合わせをそもそも念頭に置いていない。
だから出鱈目なんですよ。徹頭徹尾。

更に問題なのは、日本の使用者が完璧にトチ狂ってる事です。
これが企業減税の一環だとすら思っている。
そして、日本の使用者はリストラと言う言葉についても誤解しましたからね。
必要な要員までどんどん殺していきました。

大戦の時に熟練工に鉄砲を持たせて動員したのと同じ轍ですね。
最後は学徒動員でもするんでしょうかね?
本当に日本人の味わう敗戦ってのは同じパターンしかないのかねと・・・。

溜息ばかり出ます。

2007.01.08 23:46 URL | 三輪耀山 #X.Av9vec [ 編集 ]













管理者にだけ表示

トラックバックURL↓
http://caprice.blog63.fc2.com/tb.php/219-135825c0

「共通の価値観」の危険
 誰がいいだしたのか知らないが、「共通の価値観を持つ国」という表現がよく使われる

2007.01.08 13:35 | 反戦老年委員会

粗雑な「防衛省」
 お目にかかったことはないが、ブログ文学の師であるtaniさまから、昨日のエント

2007.01.10 12:47 | 反戦老年委員会

粗雑な「防衛省」
 お目にかかったことはないが、ブログ文学の師であるtaniさまから、昨日のエント

2007.01.10 12:51 | 反戦老年委員会

9条を選挙に
 安倍内閣を一刻も早く退陣させたい、そのためには、憲法問題を棚上げにして弱者切り

2007.01.11 22:31 | 反戦老年委員会