きまぐれな日々

このところ、弊ブログにいただくコメントを取り上げる記事が続いているが、私の書く文章などよりよほど読んでもらいたいと思うコメントを多くいただくようになったからだ。

ここ数日は、古いエントリへのコメントもいくつかいただいている。その中で、8月8日の記事『国民が戦争を知っていた頃』にいただいたコメントを紹介したい。

元記事は、中国における日本軍の残虐行為をテーマにしている。遠藤周作の小説「海と毒薬」が、南京における日本軍の残虐行為に触れているのだが、実際に残虐行為があったかどうかについて、自民党の加藤紘一代議士が「文藝春秋」誌上における上坂冬子との対談で語っている。まずこれを再掲する。

加藤 私は山形県の鶴岡出身です。終戦時には六歳でした。父が市長をしていましいたから、家には復員した近所の農家の人など、いろんな人が毎晩のようにやってきて、お茶や安焼酎を飲みながら戦争の話をしていました。
そのときの話で私が今でも一番覚えているのは、戦場での体験談、自慢話などです。多くは「機関銃をこうやって運んで、敵にこうぶっ放したもんだ」といった話でしたが、中には中国人に対して行った残酷な仕打ちについて、実にあっけらかんと話す人もいました。当時の私は、それが本当にあったことなのか、誇大にしゃべっているんじゃないか、と正直疑っていたところもありました。ただこの三十年間、選挙の関係などもあって、八十過ぎの古老の方に昔話を聞く機会もよくありました。そこで改めて「日本軍は中国人にひどい仕打ちをしたのですか」と聞くと、大抵「本当だよ」とお答えになるんです』
(「文藝春秋」 2006年8月号 上坂冬子vs加藤紘一 「中国と靖国 どっちがおかしい」より)

これを受けて、奈央さんから下記のコメントをいただいた。

こんにちは、kojikitaさん。
昔、中国で血なまぐさいことがおきたのは本当におきたことだと思います。
日本ではなかったとか小規模だったとか様々な意見があるみたいだけれどあったのは間違いのない事実です。
私の母方の大叔父は戦前、中国で中国人の虐殺を上官の命令で行いました。
書くことが何より、亡き大叔父と中国で彼の手にかかり亡くなった人たちの供養だと思いましたので彼らの最期の時を書かせてください。
彼らは、手を合わせ大叔父に助命の懇願をしました。
武器も何も持っていない民間の人たちでした。
大叔父は、生前、彼らに申し訳ないことをしたと思って生きてました。
そして戦争をしてはいけないことを身内に説き伏せ戦争を憎んでいました。
安倍たちは、私たちに何をしたいのでしょうか?
大叔父の遺志を私は伝えたいです。
この遺志は名もなく無残に殺された人の思いでもあるから。
(奈央さんのコメント)

奈央さんからは、『毎日新聞の報道?改正教育基本法は「改憲へのステップ」』へも、下記のコメントをいただいている。

kojikitaさん、私はこの法案が通ってしまったことがとても怖くて仕方ないです。
16日の朝、でかでかと新聞の見出しに載った愛国心と防衛省に昇格の文字。
見ていて気分が悪くなりました。
教育勅語を親に無断で園児に暗唱させた幼稚園の話がありましたが、こんな幼稚園とレベルが同じになるだけでなく放置する国になるのかと思うと複雑で暗澹たる気持ちになりました。
この日を忘れたくないです。
それと安倍の言う愛国心って何なのでしょうか?
中身が伴っているとはどうしても思えないです。
身内に冷たい安倍の母親の姿を見れば、安倍が私たちにしようとすることは一目瞭然のような気がします。
親鸞の言葉に、子供は親の姿を見て育つ、そしてそのとおりのことをするという言葉があります。
そうならないことを願っています。
(奈央さんのコメント)

奈央さんは、「カナダde日本語」(管理人・美爾依さん)のコメント欄でもよくお名前を拝見するが、そのコメントにはいつも心がこもっている。ただ、私のHNは「kojikita」ではなくて「kojitaken」です。やっぱり覚えやすい「だっくくろっく」に改名した方が良いかなあ(笑)。

最後に、私がコメントする代わりに、やはりいつも弊ブログにコメントをいただいている非戦さんから、奈央さんのコメントに対してさらなるコメントをいただいているので、それを紹介して今回のコメント特集の結びとしたい。

ある有名なジャーナリストが言いました。「自分は戦争が恐ろしい。なぜなら、自分は、イラクにいるアメリカ兵のように、罪もない人を殺しそうだから。戦場では疑心暗鬼になって、周りの人が全部自分を殺しにきているように感じるだろう。その結果、臆病な自分は、怖くて殺される前に人を殺してしまいそうだ。そんな自分が怖い。」
私も、自分が戦場という異常な空間にほうりだされたらどうなるだろう、と考えたらこわくなります。白旗揚げて、うずくまるしかないと思いますが、どこまで戦争が人を狂わすものか、また狂わなければ戦争を続行できないということをイラク戦争などで見せつけられて、ますます現実として戦争をとらえるとき、ひどい恐怖にかられます。教育基本法改正をして、どういう日本と日本人を作りたいのか?戦争や核の容認を危険視しなくなった社会は、本当におぞましいものです。
奈央さんの大叔父さまの遺志を知れば、よけいそう思います。
(非戦さんのコメント)

奈央さん、非戦さん、コメントどうもありがとうございました。心から感謝します。

(追記)
奈央さんから早速コメントをいただいたので、紹介します。奈央さんには重ねてお礼を申し上げます。

こんにちは、kojikitakenさん。
コメント取り上げてくださってありがとうございました。
私の母は、戦後生まれということもあり大叔父の事情もあまり知らなかったこともあり、「なんで助けてと言ってる人を殺してしまったの?」と大叔父に聞いたそうです。
その時、大叔父は「上官が自分たちの行動を遠くから眺めていたんだよ。」そして「見ていなかったら見逃したかった」と言ったそうです。
また、母方の祖父は、士官学校を卒業した後、飛行機の整備士をしていました。
整備士でしたから、特攻隊になった人たちの飛行機も整備することもあります。
上の命令で燃料は半分しか入れることはできませんでした。
その他に、操縦士が特攻する前夜、大酒を飲み、どんちゃん騒ぎをしていたことも祖父は目にしていたことを母に話していました。
「あの人たちは天皇陛下万歳を叫んで死んだんじゃない、家族や恋人や子供の名前を叫んで死んでいったんだ」とよく生前、特攻隊の人たちを語るとき口癖にしていたそうです。
母方の祖父は私が3歳の時、残念ながら亡くなってしまったので、色々なことは聞けませんでしたが母に語り継いでくれたことにとても感謝しています。
安倍がしたいことは、私の大叔父や祖父の言わなかった思いや願いに反することだと思っています。
(奈央さんのコメント)

(追記の追記)
奈央さんから、さらにコメントの補足をいただいたので、掲載します。

特攻隊の人たちは、特攻の前日まで、大酒を飲まなければいられない状況だったのでは?と見ていた祖父は語っていたそうです。
人が人として自由に生きられない国になるのは、あの時代で充分です。
そうでなくとも沢山の人が戦争の傷で今も苦しんでいます。
悲しい思いをしています。
もっとそのことに目をむけられたらと思っています。
(奈央さんによるコメントの補足)

さらに、眠り猫さんからもコメントをいただいたので紹介する。眠り猫さん、どうもありがとうございました。

 こんばんは、kojitakenさん。
 私の父方の伯父は中国戦線で、双方の機関銃の銃火を受けて、どちらに撃たれたかもわからない状態で戦死したそうです。母方では、敗戦後の混乱の中、大陸からの引き揚げの過程で、9歳の母と1つ下の弟をかばいながら、両親と3人の兄姉が病死していきました。
 戦争そのもので死んだ人だけでなく、大陸に「棄民」された人々の数もすごいものがあると思います。
 また、私個人が戦後見たことがある(最近ではめっきり見かけなくなったが)本や映像などで、日本軍による虐殺はあったと考えるのが妥当です。たとえば、昔は「カッパノベルス」の光文社から出ていた、「三光作戦」では、軍の命令として、「殺しつくせ、奪いつくせ、焼き尽くせ」と言うことが命令されていた事実が載っていました。まだ幼児の時代に、親の本棚からその本を見つけ、掲載されている、屍累々たる写真のあまりの恐ろしさに、留守番で1人でいた私は泣き叫びながら家中を何かから逃げ回りました。
 また、年を重ねてから見た深夜のテレビでは、南京とおぼしき都市で、後手に縛られた中国人らしき人間を次々に路上につれてきては、後頭部に直接銃口を当てて片端から銃殺していくと言う映像が流されていました。
 今は、そのような書籍も映像もいつの間にか封印され、上坂冬子のような、知識も学問もなく、政府の言うことをおうむがえしに言うだけの御用評論家の言が、ネット右翼の理論の根拠になっているのは、恐るべき言論統制です。
 あれらの、書籍や映像はどこに消えてしまったのでしょう?いや、消えたのではなく、政府によって封印されてしまったのでしょう。関接にであれ、このような事実を知る私は、声を発し続けていくつもりです。
(眠り猫さんのコメント)


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こんにちは、kojikitakenさん。
コメント取り上げてくださってありがとうございました。
私の母は、戦後生まれということもあり大叔父の事情もあまり知らなかったこともあり、「なんで助けてと言ってる人を殺してしまったの?」と大叔父に聞いたそうです。
その時、大叔父は「上官が自分たちの行動を遠くから眺めていたんだよ。」そして「見ていなかったら見逃したかった」と言ったそうです。
また、母方の祖父は、士官学校を卒業した後、飛行機の整備士をしていました。
整備士でしたから、特攻隊になった人たちの飛行機も整備することもあります。
上の命令で燃料は半分しか入れることはできませんでした。
その他に、操縦士が特攻する前夜、大酒を飲み、どんちゃん騒ぎをしていたことも祖父は目にしていたことを母に話していました。
「あの人たちは天皇陛下万歳を叫んで死んだんじゃない、家族や恋人や子供の名前を叫んで死んでいったんだ」とよく生前、特攻隊の人たちを語るとき口癖にしていたそうです。
母方の祖父は私が3歳の時、残念ながら亡くなってしまったので、色々なことは聞けませんでしたが母に語り継いでくれたことにとても感謝しています。
安倍がしたいことは、私の大叔父や祖父の言わなかった思いや願いに反することだと思っています。

2006.12.19 11:47 URL | 奈央 #d9UoSnY6 [ 編集 ]

奈央さん、どうもありがとう・・。

2006.12.20 06:13 URL | シマリス #- [ 編集 ]

 こんばんは、kojitakenさん。
 私の父方の伯父は中国戦線で、双方の機関銃の銃火を受けて、どちらに撃たれたかもわからない状態で戦死したそうです。母方では、敗戦後の混乱の中、大陸からの引き揚げの過程で、9歳の母と1つ下の弟をかばいながら、両親と3人の兄姉が病死していきました。
 戦争そのもので死んだ人だけでなく、大陸に「棄民」された人々の数もすごいものがあると思います。
 また、私個人が戦後見たことがある(最近ではめっきり見かけなくなったが)本や映像などで、日本軍による虐殺はあったと考えるのが妥当です。たとえば、昔は「カッパノベルス」の光文社から出ていた、「三光作戦」では、軍の命令として、「殺しつくせ、奪いつくせ、焼き尽くせ」と言うことが命令されていた事実が載っていました。まだ幼児の時代に、親の本棚からその本を見つけ、掲載されている、屍累々たる写真のあまりの恐ろしさに、留守番で1人でいた私は泣き叫びながら家中を何かから逃げ回りました。
 また、年を重ねてから見た深夜のテレビでは、南京とおぼしき都市で、後手に縛られた中国人らしき人間を次々に路上につれてきては、後頭部に直接銃口を当てて片端から銃殺していくと言う映像が流されていました。
 今は、そのような書籍も映像もいつの間にか封印され、上坂冬子のような、知識も学問もなく、政府の言うことをおうむがえしに言うだけの御用評論家の言が、ネット右翼の理論の根拠になっているのは、恐るべき言論統制です。
 あれらの、書籍や映像はどこに消えてしまったのでしょう?いや、消えたのではなく、政府によって封印されてしまったのでしょう。関接にであれ、このような事実を知る私は、声を発し続けていくつもりです。

2006.12.20 17:54 URL | 眠り猫 #2eH89A.o [ 編集 ]

何度も記事にしていますが、私の父が入営した連隊は2.26事件に参加し、その後満州に送られ、チチハルに駐屯して、いわゆる「討伐」に明け暮れています。「討伐」という言葉が使われても、これは紛れもなく「侵略戦争」でした。父から直接当時の戦争の話しを聞くことは皆無でしたが。
当時2.26事件参加兵達は、「死ね! 死ね!」といわれて最前線をかけずり回らなければならなかったという証言はたくさんあります。当然明日をも知れぬ命ともなると部隊の空気はすさみ、いざこざも絶えなかったとか。そうしたところに、たった1人、新兵が配属され、それは大変な経験をしたようです。そんな兵隊達も、考えてみれば、二十歳そこそこの若者ばかりです。
「国を守る」とかいう言葉が、いかにも崇高そうな衣を着てしゃしゃり出てきてます。が、目を転じて生の人間の姿を間近に見ていけば、そんなイデオロギーなんて何の価値もないことが分かります。

2006.12.21 20:09 URL | とむ丸 #rZtJR6xo [ 編集 ]

kojitaken さん、初めまして。よろしくお願いします。「非戦・ブログ・中国」で検索していてこちらの記事を拝読致しました。

私の父は、戦前に中国に渡り、その後戦争が始まったため、そのまま日中戦争に参加しました。私の場合父から直接話を繰り返し聞いたのですが、奈央さんと同じような話を、父の口から聞いております。

父の話からすると殺されたのはやはり軍人ではなく、民間人だったのだと思います。中国人や朝鮮人の人達に自分で大きな穴を掘らせ、その後その人達の手を後ろ手に縛り、目隠しをして並んで座らせ、命を請う人達や 既に腹を据えて静かに座る人達を、上官の命令で次々に日本刀で首を刎ね、その後その穴の中に残った胴体を日本兵が蹴り入れ埋めていったという話でした。

父自身は手を下した事はなかったと言いましたが、それがどこまで本当かは定かではありません。

その他にも当時の日本軍の沢山の残虐行為を聞いております。ですから、私は今現在の状況がとても危ない状況にあるように思えてなりません。また同じような事を、日本が起こそうとしているのではないかと。

TB を一つさせて頂きました。ご判断下さい。

2007.02.10 12:50 URL | 菜花 #PRrBhtWM [ 編集 ]













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