きまぐれな日々

12月2日の記事「天皇をも恐れない? 安倍晋三の取り巻きたち」に、印象的なコメントをいくつもいただいた。

ブログの記事本文を読んでいただく方でも、コメント欄まで目を通していただく方はそう多くないし、ましてや記事の公開後、かなり経ってからいただいたコメントは、なおのことほとんど読まれずに終わってしまうだろう。

それではあまりにもったいないと思うので、特に印象的なコメントをここに紹介することにする。

まず、おなじみの「カナダde日本語」の管理人・美爾依さんからのコメントを紹介する。

Kojitakenさん、
赤尾敏氏のことばに、思いやりのあふれる人間的温かさを感じました。今の右翼には、こういった人情を重んじる人はいなくなってしまったかもしれませんね。

それにしても、kojitakenさんの『きまぐれな日々』には、貴重な昔の記事からの引用が次から次へと出てくるのには、感心します。ドラえもんの「なんでもポケット」でも持っているのでしょうか(笑)。
(美爾依さんからのコメント)

赤尾敏氏の言葉は、ふだん勇敢にネットウヨと闘っている美爾依さんの心をもとらえたようだ。私も、古い雑誌を読み返した時、これまで偏見を持っていた赤尾敏氏の言葉に、立場の違いを超えて胸を打たれてしまった。

続いては、このところよく当ブログに鋭いコメントをいただく朝空さんからのコメントを紹介する。

 この頃、「うちの雅子が…」と言って窮状を訴えた皇太子には共感するものがあった。妃の「病気」は確か「適応障害」だったが、本当は何が、どちらが適応障害なのだろうか。ちなみに弟夫婦は、皇太子とは対極なのだろう。
 天皇家を崇め、天皇家を讃えるが、歴史的に世の権力者ほど生身の彼らをないがしろにした者達はいなかったー。敗戦間もなく、そう言った者がいたが、それは今も変わっていない。欲しいのは精神的要素を含めた構造なのであって、人ではない。真っ当な感性ならば、能面のような者達に囲まれ叫び出したくなるのは、当然なのだ。
 だが国民の多くもマスコミも、内心気付いていながら沈黙したと感じている。気付いていればこそ、沈黙するのだろう。そして「男系」の神輿には、無批判に集まる。
 形を作ればおずおず付いてくる。百余年前の「教育勅語」の製作者らの胸の内も、基本法なるものの「改正」をめざす者達の腹の中も一緒だろう。
 ヒトよりもカタチ。仏造って魂入れず。この価値転倒から解放されるのは、仕組みの内側だろうが外側―強要される側だろうが変わらないはずだ。
(朝空さんからのコメント)

このコメントに対し、私ごときが贅言を費やす必要はないだろう。

元道さんには、この記事に3件のコメントをいただいており、いずれも印象深いものだが、非戦さんからこの記事にいただいたコメントの、「今、また戦前、戦中を懐かしむような政治家がゾンビのようにぞろぞろ出てきて、大手を振っているのでしょう」という一節に対して、下記のようにコメントされている。

彼ら(注:「戦前、戦中を懐かしむような政治家」)の日本のイメージって昭和恐慌以後の「おかしくなってしまった日本」なんですよねぇ。
マッカーサーが日本を占領している時、彼が念頭に置いていたのは「昭和恐慌以前の日本」「大正デモクラシー」の日本であって、決して「新しい日本」をつくろうとしたわけじゃない。
原敬の出現によって、日本は自力で言論による政治を自力で実現していたし、それ以前から言うべきことをガツンと言う人はガツンと言っていた。
憲法上は天皇の輔弼機関とされていても、そんなことお構い無しにガンガンやってましたね。
庶民だって、ストやら暴動やらしょっちゅうやってました。大相撲の力士すらストで怒りをぶちまけたことがある。
大日本帝国が実は今よりもずっと言いたいことを言えた社会だったことがあるってことは、右翼も左翼もごまかしていますね。
アベシンゾーとその取り巻きたちの日本観・日本人観はあらぬ思い込みを前提にしていると感じています。そしてこの国を更にあらぬ方向にもっていこうとしている。
そうとしか思えない。
(元道さんからのコメント)

コメント欄にいただいたコメントではないが、記事にいただいた「はてなブックマーク」の中に、北一輝が昭和天皇を「クラゲの研究者」と呼んで軽蔑していたことを指摘されていた方がいた。いたずらに昔を美化し過ぎたり、逆に昔を貶め過ぎたりする先入観を持たないよう自戒しなければならないかもしれない。

最後に、ブログ「ゆうやけnote」を運営されている、y.-Danuraさんのコメントを紹介する。

 こんにちは。kojitakenさん、お久しぶりです。今回の記事を拝読して、そうか、あれから18年も経ったのか、と思わず呟いてしまいました。あの朝、つまりは昭和天皇が亡くなった朝、私は父に電話したことを覚えております。そのことを思い出し、コメントさせていただきました。
その朝、戦争に行った経験のある父に、天皇についてのそれなりの感慨があるのではないかと思ったからです。たまたま父は、その日はまだテレビをつけていないということだったので、私が天皇の死を伝えたのです。父は電話口でだまって聞いていましたが、ただ一言こういいました。「それはお気の毒じゃな。じゃけんど、わしにはあまり関係ないことじゃけえ。もう仕事に行くで。電話、切るで。ほな」。
 その父が存命中に上京したことがあります。私が「靖国神社に行ってみますか(父の弟が戦死しています)」と訊くと、「いんや、あんなところに次郎(弟の名))や戦友はおりゃあせんで。みんな、自分の家の仏壇や墓で静かに眠とるがのう。わしゃ、ああいうところには行きとうないけえ。東京のざるそばでもごちそうしてくくれればええで」と、広島弁できっぱりと断りました。きっと赤紙一枚でかり出され、無惨な死を遂げた弟や戦友のことを思んばかってのことでしょう。
 その父も二年前に死にました。享年84歳でしたが、父は戦時中、中国の戦線で所属部隊が全滅という悲劇に遭遇しています。部隊に攻撃命令が発令されたとき、部隊長命の用事で同僚と二人、部隊に残されました。ところが、馬賊討伐に出陣した部隊(およそ50名)は全滅、残っていた二人だけが助かったのです。まさか、といった悲劇でした。以来、父は酒を断ち、宴席などでの乾杯時にただ口をつけるだけに徹しました。なぜ飲まないといわれても、酒に弱いからというだけで、戦争の話は絶対に持ち出さなかったそうです。祖母に訊いたところ、戦地に向かう前はかなりの酒豪で、その父が酒を断つということは祖母をして驚かされたということでした。
 父が死ぬ前に、何とか戦争の話を聞こうとしたのですが、父はとうとう、多くを語らず逝ってってしまいました。父の死後、軍隊で撮ったと思われる写真が数枚あることを知りました。機関銃部隊にいたということですが、機関銃の前で腹這いになっているもの、何人かの戦友と写ったもの(いずれも戦地中国でのものと思われる)だけでしたが、写真の父はいずれもにこやかに笑っていました。父のような戦争体験者もまた、多くいらっしゃることでしょう。
(y.-Danuraさんからのコメント)

この文章を読んで、私は言葉を失った。
戦争だけは、絶対に再び起こしてはいけない。日本を戦争のできる「美しい国」にしようとしている安倍晋三を政権の座から引きずり下ろさなければならない。
そして、安倍を批判する声をあげることを決して躊躇してはならないという意を、改めて強くする今日この頃である。
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記事中で私なんかのコメントを紹介して下さってありがとうございました。安倍打倒のためには、右翼とも共闘しなくてはならないと思っていますが、なかなかチャレンジングなことであるということは確かなようです。

2006.12.05 09:05 URL | 美爾依 #- [ 編集 ]

こんばんわ!
2~3日前からパソコンの調子が悪くって1度で3回も送ってしまってるようです。すみませんが2回分削除お願いします。
すみませんでした。

父が遺した戦争のハナシは、終戦記念日に私のブログに書きました。
そりゃぁ~悲惨極まりないものであったと思う。戦友達が発した今際の際の言葉は、○○バンザイでもなく、○○で会おうでもなく、
「お母ちゃんに、」「お母ちゃんに遺言」と戦死したみなさんが、そう言ったそうです。
瀕死の重症を負った戦友を背負っていて。
「おい○○←父の名前、俺もう駄目だ。お母ちゃんに遺言」と言ってこと切れたという。
お酒を飲んでは戦友を偲んで泣いておりました。
父の口癖
母親の愛情に勝るものなし!
戦後のワシの人生はオマケや!
でした。
私に、
戦争は二度とするな!と言っておりました。
大空襲の時のハナシもおジイさん・おバァさんから聞いています。
勿論、そのハナシだけが総てではありません。
戦争になったら何でもアリです。
だから、戦争反対です。

長くなりました。ごめんなさい!
では、また、・・・・・

2006.12.05 17:39 URL | とらちゃん #- [ 編集 ]

 拙文を記載して頂き、ありがとうございます。これからも感じるところなどを記させて頂ければと思います。よろしくお願いいたします。

2006.12.06 09:40 URL | 朝空 #- [ 編集 ]

追伸
 記述から想いを膨らませてくださった元道さんに感謝いたします。PC不調で遅くなりました。

2006.12.07 11:44 URL | 朝空 #- [ 編集 ]

>戦争だけは、絶対に再び起こしてはいけない。
それはまた不思議な考えだ。

仮に日本が朝鮮に攻めていったとしよう。そして朝鮮が全く反撃しなければ、日本が朝鮮を占領するだけで、戦争は起こらない。

仮に元寇の時に、日本が攻められるままで、なにもしなければ戦争は起こらなかった。

「戦争だけは、絶対に再び起こしてはいけない」のなら、上のような状況を受け入れなければならないのだから、我輩には全く理解しかねる。

アメリカに理不尽に国土を踏みにじられ、現在もNATO軍にいじめられているアフガン人に「戦争だけは、絶対に再び起こしてはいけない」、だから反撃するな、と諭す勇気がおありだろうか。

2006.12.08 23:26 URL | 楼主 #- [ 編集 ]

kojikitaさん、お久しぶりです。
コメントの掲載ありがとうございました。
あれからずっと考えてたことですが、ゴーマニズム宣言の変質には、とても恐ろしさを感じました。
小林さんの漫画を、私が読まなくなったのは戦争論2以後です。
台湾論は、読まないで今に至っています。
たぶん、ゴー宣の内容の変質は、血液製剤によるエイズ被害が終わった頃から徐々に始まってたのだと思います。
まず、従軍慰安婦問題を取り上げ、その後、自虐史観の話に移行し案の定、お決りコースの大東亜戦争や韓国併合の正当化でした。
そして特攻隊の話、東條英機のこと。
今、考えるとこの本を読んでいたことに何の疑問も持たず読んでいたことに恐ろしさを感じてます。
この恐ろしさや異様さに本当の意味で気がついたのは、若者が防衛庁にたて籠もった事件が発端でした。
人の心はとても脆くて危ういものです。
善悪の判断もつかず、与えられた情報だけで自分で考えるということもしなかったからです。
もっと早く気がついていたらと思います。
美しい国とゴー宣のどちらにも通ずるものは心地よい言葉です。
しかし、安倍さんの言う美しい国という言葉を吟味してみましょう。
たぶん、ゴー宣と同じ道のりを辿るような気がしてなりません。

2006.12.10 01:49 URL | 奈央 #.EAXwCe. [ 編集 ]

一度、熟読し気がついたのですが、訂正させてください。
血液製剤によるエイズ被害が終わったと書いてしまいましたが、漫画での扱いが一応決着したことです。
まだ沢山の人が病気で苦しんでいます。
誤解を与えるような表現をしてしまいましたこと、申し訳なく思っています。

2006.12.10 09:29 URL | 奈央 #vDCu.YbA [ 編集 ]

仕事の関係で、しばらくPCに向かうことができず、私のコメントをご紹介くださったことへのお礼が遅くなりました。本当にありがとうございました。
実は、父とともに二人だけ生き残った父の戦友が北海道でまだご存命中です。父とは年に何回かの手紙のやり取りや、一度だけご夫婦で父を訪ねて見えたこともあったと聞いております。
父はとうとう自分の戦争体験については直接私に語ることなく逝ってしまいましたが、この方なら何らかの形でお話くださるのではないかと考え、来年早々にも、都合をつけて、北海道にお話を聞きに行ってこようかと思っています。もし実現すれば、またご報告の機会があると思います。
ありがとうございました。今後ともよろしくお願いします。

2006.12.10 10:20 URL | y.-Danura #- [ 編集 ]

戦争の体験を直接お父様などから聞かれた方、戦争の話を何も語られずに亡くなったお父さまをお持ちの方、いろんなお話をコメント欄で読ませていただきました。どのお話からも、戦争というのは、そのときも大変だけれども、亡くなるまでその苦悩は消えないことがよくわかります。
昭和天皇は、戦争責任を問われたとき、「言葉のあやはわからない」といって答えをはぐらかせました。また、「戦争中だから、広島、長崎への原爆投下はやもうえなかった」「沖縄を25年から50年以上アメリカが軍事占領してもよい」とも言われました。
戦争で、一番の被害者は庶民、弱い者たちだということが良くわかります。
だから、アベ政権は、自分たちは安全圏にいて、「美しい国へ」などという恐ろしいことを平気で言えるんですね。

2006.12.11 09:14 URL | 非戦 #tRWV4pAU [ 編集 ]

このコメント欄にコメントいただいた皆さまにお礼を申し上げるのが遅れてしまいました。
皆さま、どうもありがとうございました。
戦争特集は、別編集で何か資料でも作りたいものだと思っています。
とらちゃんのお父さんのエピソードは特に印象深いです。
y.Danuraさんの北海道レポート、楽しみにしております。
常連の美爾依さん、朝空さん、奈央さん、非戦さん、コメントどうもありがとうございました。
楼主さんからは反論のコメントをいただいていますが、戦争を「起こす」というのは加害戦争のことであって、生命権を脅かされる事態に直面したら、反撃のために戦う権利(自衛権)があるのは当然のことです。アフガンでアメリカやNATOに蹂躙をされている人たちは、「戦争を起こしている」のではありません。戦争を起こしているのはアメリカでありNATOです。そして、戦争を起こそうとしているのが安倍晋三なのです。

2006.12.20 22:47 URL | kojitaken #e51DOZcs [ 編集 ]

安倍さんの法案と思想 新年次の世代のことを考えた環境問題 日本の教育 地球平和 拉致問題 etc 数えきれない日本人の為の政治家としての思想 保守派の意味をしらず 日本人文化消すような内容書いていただきたくない 日本人の伝統 歴史 愛国心がなくなれば僕ら世代は 伝統 文化がないと日本人誇りがもてず 悲観的な考えになります マスゴミが 虚偽 捏造記事により提訴されているのにそんな記事を信じてブログこんな内容書いて日本人として恥ずかしい

2008.09.07 06:30 URL | 近藤紘明 #- [ 編集 ]













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