まず、「きっこの日記」からリンクを張られている政府の教育改革案に、当ブログからもリンクを張っておこう。
http://www.kantei.go.jp/jp/kyouiku/1bunkakai/dai4/1-4siryou1.html
これは、正確に言うと、森政権時代の2000年(平成12年)7月に開かれた「教育改革国民会議第1分科会(第4回)」において、「一人一人が取り組む人間性教育の具体策」として挙げられたものだが、同じ森派に属し、派内でも最右翼に位置する安倍晋三を首班とする内閣の教育改革も、基本的にこれに沿ったものだと考えて良いだろう。
ここには確かに、『子どもを厳しく「飼い馴らす」必要があることを国民にアピールして覚悟してもらう』と明記されているのをはじめ、極右的なニオイがプンプンする施策が並んでいる。
また、『マスコミと協力したキャンペーンを行う』という、当時からの政府の方針に、既に朝日新聞などが協力していることは、先日公開した記事「ひっかかる新聞記事」で指摘した通りだ。
ただ、一つだけ良いことを言っているな、と思ったのは、『「変わらないと日本が滅びる」というようなことをアナウンスし、ショック療法を行う』というくだりで、確かにAbEndを実現させ、安倍政権を葬り去らない限り、日本は滅びてしまうだろう。
ところで、安倍内閣で「教育再生担当・教育再生会議担当室事務局長兼任」の「内閣総理大臣補佐官」をつとめている山谷えり子という女が、どんなにひどいペテン師かということは、先日公開した記事「類は友を呼ぶ?山谷えり子と江島潔(安倍晋三の子分たち)」で指摘した通りだが、まず、この記事を最初に公開した時にはリンクを張っていなかった、たんぽぽさんの記事「成城トランスカレッジ!(3)」(下記URL)を参照いただき、山谷と安倍が共謀して大嘘をついていた実例を、よくご理解いただきたい。
http://taraxacum.seesaa.net/article/14492106.html
(クリックすると「成城トランスカレッジ!(3)」に飛びます)
どのような嘘であるかをここで要約すると、例によってリンク先の記事を読んでいただけないので、今回もまたまたイジワルして、ここでは要約はしない(笑)。リンク先を丹念に追っていただくと、安倍や山谷の正体に呆れ返ること必定である。
さて、毎回毎回山谷ばかりを叩いていても芸がないので、今回は、稲田朋美という人物を取り上げることにする。
稲田は、昨年の総選挙で初当選した「小泉チルドレン」の一人であり、チルドレンのうちの保守派で形成する「伝統と創造の会」会長を務めている。
「祖国のために命をささげるエリートを育てて血を流して戦わせよう、と主張する稲田朋美議員」
http://d.hatena.ne.jp/good2nd/20060912/1158074019
(クリックするとリンク先に飛びます)
この女は先の総裁選では安倍ではなく麻生太郎の推薦人になったそうだが、安倍も麻生も同じ極右だ。
稲田に関して私が呆れ返ったのは、シンポジウムで加藤紘一の実家が放火された件を冗談半分で取り上げ、会場が爆笑に包まれたという一件だ。この件は、9月5日付の「北海道新聞」で取り上げられ批判されたが、ネットではブログ「しずない通信 静内いんでな?い」によって取り上げられ、Wikipediaにも記載されて情報が広まった。
http://shizunaijin.cocolog-nifty.com/blog/2006/09/post_de5b.html
(クリックするとリンク先に飛びます)
なお、私はこの件を、とむ丸さんのブログ「とむ丸の夢」の記事で知った。
稲田を批判した北海道新聞の記事を、以下に引用する。
2006年09月05日北海道新聞一面掲載
連載 「自民総裁選の底流 安倍政治の行方1」
国家主義台頭に危うさ
… 保守系の論客らでつくる「『立ち上がれ!日本』ネットワーク」は八月二十九日夜、「新政権に何を期待するか」と題して都内でシンポジウムを開いた。同ネットの呼びかけ人は中西輝政京大教授、八木秀次高崎経済大教授ら、安倍氏の政権構想づくりにもかかわったとされるブレーン。安倍氏の持論の「草の根保守」の支持層拡大に向け、全国で支部設立を進めている。
出席した自民党の下村博文、稲田朋美両衆院議員、山谷えり子参院議員は、小泉首相の靖国参拝への礼賛や、中国、韓国批判、歴史教科書の検定強化などの主張を次々に展開した。
いずれもタカ派で熱心な安倍支持の中堅・若手。稲田氏は、地元福井の新聞で首相の靖国参拝を批判する加藤紘一元幹事長と対談したことを紹介。加藤氏の実家が右翼団体幹部に放火された事件について「対談記事が掲載された十五日に、先生の家が丸焼けになった」と軽い口調で話した。約三百五十人の会場は爆笑に包まれた。言論の自由を侵す重大なテロとの危機感は、そこにはみじんもなかった。…
Wikipediaの「稲田朋美」へのリンクを下記に示す。
「稲田朋美 - Wikipedia」
(上記をクリックするとリンク先に飛びます)
北海道新聞の記事やWikipediaに書かれているように、稲田が加藤邸へのテロを笑いものにしたシンポジウムを主催したのは、「『立ち上がれ!日本』ネットワーク」であるが、この団体の事務局長は伊藤哲夫、呼びかけ人は中西輝政、八木秀次らであり、いずれも安倍のブレーンだ。
つまり、加藤邸へのテロを笑いのネタにするのは、安倍政権の性格そのものの反映であると言ってよい。あきれたものである。
それにしても、テロを笑い話にする人物の語る「伝統と創造」って、いったい何だろう。また、平気で嘘をつく内閣総理大臣やその補佐官の唱える「教育改革」って、いったい何だろう。
教育基本法は、憲法と並ぶ「理念法」である。そんな大事なものを、極右であるばかりか平気で嘘をつく人たちが率いる政権の時代に、与党単独の採決で変えてしまって良いのだろうか。
本当に、一日も早く安倍政権から次の政権に代わってもらわない限り、日本は滅びてしまう。
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- 嘘つきが「教育改革」を進め、テロ肯定者が「伝統と創造の会」を主宰している (2006/11/23)
- ブログのリアルな政治運動へのかかわりについて (2006/11/21)
kojitakenさんの今回の記事の題名、
「嘘つきが「教育改革」を進め、テロ肯定者が「伝統と創造の会」を主催している」は
ずばり本質をあらわしていますね。
は~とか、え~とか、ため息しか出なくなります。あきれ果てました。
刺客を公募するとき、もしかして、作文のほか、右翼度、テロ度をチェックしこれらの指数が高い方を自民の候補者にしたのではないでしょうか。
今日はじめて稲田朋美議員のHPを見たけど、あきれてものもいえないです。これで弁護士資格があるですね。まあ弁護士もこういう考え方の人がいないと国側の弁護などできでしょうが。この方、今回の教育特別委員になっていましたね。強行採決するはずですね。
そして、やっぱりメディアが改正案の宣伝に使われているのですね。朝日は、教育基本法改正の一覧表を出していると思ったら、与党案と民主党案の比較でした。国民が願っているのは、与党案と現行の基本法の比較でしょ。それを、また、だました表でごまかして、本当に恥ずかしくないのですか、編集部さま。
2006.11.23 16:26 URL | 非戦 #tRWV4pAU [ 編集 ]
非戦さん
コメントありがとうございます。
安倍のブレーンは、要するに「日本会議」や産経新聞につながる人たちのことで、産経新聞はさらに水面下で(というより半ば公然と)統一協会とも結びついています。統一教会系の世界日報と産経新聞は、しばしば催し物を共催もしています。
これらについては、マスコミはほとんど取り上げないから知らない人たちが多いみたいですけど、とんでもない右翼思想の持ち主たちが安倍政権の中枢を占めているわけです。
稲田朋美は麻生に近い人物で、ちょっと人脈が違うみたいですけど、もしかしたら安倍政権がスキャンダルまみれで潰れたあと、麻生政権で極右政策を進めようと画策しているのかもしれません。ウヨには結構崇拝されている人のようです。まだ40代と若いから、今後もっとも警戒していかなければならない政治家の一人かと思います。
朝日新聞はもうどうしようもないですね。匙を投げたくなりますが、粘り強く改善を訴えていくしかありません。
2006.11.23 19:01 URL | kojitaken #e51DOZcs [ 編集 ]
こんにちは。いつもよく調べておられると感心しています。同じ女性として,山谷も稲田も理解出来ない存在なのですが,多分彼女たちの根底にあるのは「自分は選ばれた人間だ」という選民意識なのだろう,とこのごろ思うようになりました。橋本聖子などもそうですね。それはどこからくるのか分からないけれど、選民意識という強固な幻想にはなかなか太刀打ち出来ない。毒気に負けそう。でも,粘り強くやるしかないのでしょう。
2006.11.24 11:52 URL | メロディ #- [ 編集 ]
どうも。
26日日曜日午後9時54分から、テレビ東京で「ソロモン宮殿」という番組が入ります。
そこで取り上げられる人物が、渦中のアパホテル社長「元谷芙美子殿」です。
ぜひ、この番組を録画していただきたいと思います。
なぜなら、これから先、時間はわかりませんが、必ずこの問題は発覚せざるを得ない状況に追い込まれます。
その時に、この番組を録画しておけば、事件が発覚したときに、アパグループの「理想と現実」のギャップを見せれると思います。
おそらく、テレビ東京は相当良いところばかり報じてくるでしょう。
ということは、裏を返せば、「事実と違うイメージ」を報じるということです。
ですから、録画していただきたいんです。
今年はさすがに難しいでしょうが、しかし、仮に行政、マスコミまでもが隠蔽をしようとも、ネットの世界で地道に広げていけば、確実に来年にはその成果が出るものと思いますので、ここが粘りどころだと思って頑張ってください。
私は直接参加するというようなことはできませんが、ブログで持論は展開していきます。
個人的には安倍という人物は、永田寿康に権力を与えてしまったようなものです。
地位や権力に心を奪われて、自分自身が見えない人間に総理大臣はできません。
彼みたいなタイプは、いや、政治家のほとんどは、永田がそうだったように、地位がなくなって「人間」になった時、恥ずかしくて表にすら出れないんです。
つまり、自分の「個」に自信がなかったんです。
それを失って初めて気付きます。
安倍は、その地位を失って、自分の大したことない「個」をさらけ出すことを極度に恐れていますし、そのためにはどんなことでもやってのけるでしょう。
気をつけてください。
2006.11.24 12:34 URL | とし #- [ 編集 ]
メロディさん
コメントありがとうございます。
トンデモな主張を平然としている山谷えり子(や安倍晋三)が「選民」だなんて噴飯ものですね。山谷えり子は、元産経新聞記者でラジオのパーソナリティーだった山谷親平の娘です。安倍晋三同様、経歴詐称の疑惑もあります。
http://b.hatena.ne.jp/entry/http://d.hatena.ne.jp/pr3/20061113/1163418349
稲田朋美は早大法学部卒業の翌年司法試験に合格して85年に弁護士になっているから、むしろこっちが要注意かもしれませんね。
他の記事でも書いているように、安倍晋三も山谷えり子も頭が悪いから、たぶん一緒に沈没してそれっきり(AbEnd達成!)でしょうけど、稲田は最初から安倍なんかより麻生についていて、安倍が倒れたあとをにらんでいるような気がしてなりません。警戒を要します。
2006.11.25 18:14 URL | kojitaken #e51DOZcs [ 編集 ]
としさん
コメントありがとうございます。
としさんのブログも拝見させていただきました。耐震偽装1周年の記事も含めて。
インターネットでの安倍批判というと、「きっこの日記」をはじめとして、立花隆さんや森田実さんらが活発にやっていますね。
AbEndがどのくらいの位置づけになるのか、ちょっと測りかねるところですが、無視できない力はつけてきていると思います。
最近は、一部AbEnd仲間で、批判しすぎてネット規制されるのが怖い、などという意見を書く人も出てきて、正直頭にきています。ここでひるまず、みんなで騒ぎ続けて安倍政権の打倒までもっていけるか、今が正念場だと思います。
もちろん、変なところでつけ込まれたりしないよう、万全の注意はする必要があるでしょうけどね。
としさんも「安倍晋三-TBP」にTBしてみてはいかがでしょうか?
2006.11.25 18:26 URL | kojitaken #e51DOZcs [ 編集 ]
こんにちは。
美爾衣さんや津久井さんのところで、拝見しておりますが、こちらにコメントするのははじめてです。
あきれるような人達ですね。厚顔無恥とはこういう人たちのことを言うのでしょう。
私は今、教育の再生について具体的な提案をしようと連載記事を書いています。
教育のことを何も理解していない人が、自分の都合のよいように人間を作り変えるために地位を利用しているようで、日本のためにならないと強く思っています。
このような人間を作り上げた教育を根本から変えるために、教育再生のための提案をしています。
トラックバックを送りますので、お読みいただきご意見をいただければ幸いです。
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