きまぐれな日々

安倍晋三が総理大臣に就任し、超タカ派政権のスタートかと思いきや、村山談話や河野談話を追認したり、A級戦犯の戦争責任を認めたりするなどして、安倍首相のタカ派路線に期待を寄せていた右派諸氏を激怒させている。

手のひらを返すかのような安倍の豹変に、AbEnd提唱者の美爾依さんまでもがビックルを一気飲みしたようだが(笑)、「朝日新聞」は、無邪気にも安倍の豹変を評価するような社説を掲載している(「安倍政権 ちょっぴり安心した」=2006年10月7日付社説)。

朝日新聞ともあろうものが、こんなうかつな社説を書くとは困ったものだ。安倍の豹変を評価する一方で、社説は以下のように書いている。

ただ、中川昭一政調会長や、首相官邸のスタッフに議員グループ時代の同僚を登用し、教育改革などに取り組む態勢を敷いている。どんな方向を打ち出すか、注目していきたい。
(「朝日新聞」 2006年10月7日付社説 「安倍政権 ちょっぴり安心した」より)

これで安倍政権が狙っている「教育改革」を批判しているつもりだなどと言われても困るのである。全くニュートラルな、傍観者的記述。このところの朝日新聞の社説の中でも、とくにひどい一本と評さざるを得ないだろう。

ところで、私はだいぶ前から、安倍は首相に就任するなり、最初はソフトムードの演出を行うだろうと予想していた。

なぜかというと、自民党の総裁選において、当初ライバルといわれた福田康夫があっさり降りたり、右翼テロリストに実家を全焼させられた加藤紘一が、テロ直後には活発な言論を展開していたのに、その後おとなしくなった背後に、ナベツネこと渡邉恒雄・読売新聞会長の影を感じるからだ。
以前、ブログに「渡邉恒雄安倍晋三と対決姿勢をとるか、手打ちをするかで次期総理大臣争いの行方は、大きく変わってくるだろう」と書いて、美爾依さんに突っ込まれたことがあったが(『安倍壷三の思う壺 db その2』=「カナダde日本語」 2006年7月8日」)、前記朝日新聞の社説のごときは、まさに安倍壺三の思う壺にはまっているとしか評しようがない。

ナベツネは、今年3月、「『安倍総理』の条件は靖国参拝をしないこと」と題する講演を行っている。
上記リンクから実際に動画ファイルを確認していただきたいのだが、ナベツネは、総裁選争いで安倍晋三を支持する条件として、はっきり「第一に靖国神社に参拝しないこと、第二に市場原理主義者を閣内に入れないこと」と明言している(動画ファイルの2分10秒から2分35秒あたりまで)。

この条件を安倍が呑んで、手打ちが成立したとすると、その後、福田康夫が降りたことも、竹中平蔵が参議院議員を辞職したことも、そして安倍が8月15日に靖国神社に参拝しなかったことも、すべて説明がつく。
安倍は、本当は靖国に行きたくて行きたくてたまらなかったはずで、でも終戦記念日に参拝なんかしたら、ナベツネを敵に回し、総裁選争いで福田康夫に敗れるかもしれない、こう考えて、4月にこっそり参拝しておいて、あとは何をきかれても知らぬ顔を決め込む、という態度をとっているのではないだろうか。
安倍は、ナベツネに首根っこを押さえられているから、国会の質疑応答で菅直人からどんなに追及されても答えることができず、無惨に撃沈されることになったのだろう。

このように、かくも弱っちい安倍だが、絶対になめてかかってはいけない。安倍は、ナベツネに屈辱的な譲歩をした見返りに、憲法改定に関して全面的な読売新聞の協力を得るという確約を得たと推測されるからだ。ナベツネは、学生時代に共産党に所属していたことがあり、今でも反戦・反靖国の主張を持っている人物である。私のブログの2つの記事、『ナベツネと靖国と安倍晋三と(その2)』と、『梅原猛さんの新刊「神殺しの日本?反時代的密語』を読み比べていただければわかると思うが、国家神道に対する考え方も、ナベツネと梅原猛さんは相通じるところが多い。しかし、梅原さんは保守的な思想を持っていながら「九条の会」にも参加している護憲論者であるのに対し、ナベツネはゴリゴリの改憲論者なのである。

今後、産経新聞だけではなく、読売新聞が積極的に安倍内閣の改憲路線をバックアップしていく可能性がきわめて高い。
そして、その前段階にくるのが教育基本法の改定である。教育基本法に関しては、安倍の狙う方向性は、ナベツネのそれとは必ずしも合致しないはずなのだが(梅原猛さんが主張するように、伝統回帰を叫ぶ人たちが、廃仏毀釈の前にまでさかのぼらず、教育勅語の思想にしか立ち返らないのであれば、軍国主義の復活を招くだけでしかないはずだから)、まずそこを突いて、絶対に教育基本法を改悪させない論調の高まりが、今、反安倍陣営にとって必要なはずだ。
こんな時に、さきほど引用した朝日新聞の社説のように、何も主張せず、暗に安倍内閣の教育改革に注文をつけるポーズだけとるような、腰抜けの言論では困るのである。

大マスコミが何もできないのであれば、ブログで声をあげ続けるしかないのかもしれない。


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 こんにちは雑談日記のSOBAです。

 安倍関連のエントリーを書いた時には、下記バナーをエントリー中に貼ってくれるとうれしいです。特に文中に「美しい国」のキーワードがあるときには必ず、。(笑)

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※タグが有効のコメント欄があるので、表示されるように一部「<」だけ全角にしています。

2006.10.07 09:35 URL | SOBA #XPXthLJ6 [ 編集 ]

kojitakenさん、おはようございます。

TBしました記事で、参照させていただきました。
安倍監視は当分、続きそうですね。
今後とも宜しくお願いします。

2006.10.08 06:43 URL | これお・ぷてら  #- [ 編集 ]

SOBAさん
バナーお借りしました。ありがとうございます。

2006.10.08 14:03 URL | kojitaken #e51DOZcs [ 編集 ]

これお・ぷてらさん
弊ブログからの引用ならびにコメント、トラックバックどうもありがとうございました。
TB返しをしましたが、同じ記事を別エントリにTBしてますので、前の方は削除していただいて構いません。
安倍への監視はこれからが本番ですね。

2006.10.08 14:17 URL | kojitaken #e51DOZcs [ 編集 ]

☆☆☆☆☆
!五つ星エントリ!
「世に倦む日日」にも負けていない分析!
各所にコピペさせていただきます。

2006.10.09 13:37 URL | ジャンク #eBcs6aYE [ 編集 ]

ジャンクさん
おほめにあずかってうれしくもあるんですが、あの8月末の悪夢を思うと複雑な気持ちです。
ペダントリではテサロニケ氏に遠く及びませんし、彼の亜流にならないよう、ブログの独自色を出していきたいと思います。

2006.10.09 23:19 URL | kojitaken #e51DOZcs [ 編集 ]













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 戦争が終わって1年と7ヵ月の1947年3月、「われらは、さきに、日本国憲法を確

2006.10.08 11:20 | とむ丸の夢