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きまぐれな日々

 突然「カジノ法案」の審議が衆院内閣委員会で始まったのは11月30日だった。わずか6時間の審議を経て委員会で強行採決されたのは12月2日だった。

 右翼新聞である読売や産経の反対をものともせず、また法案に慎重な姿勢を示していた公明党に「自主投票」を強いてまで、会期末の12月14日までの法案成立を目指す安倍晋三は、極悪な独裁者以外の何者でもない。

 本屋である極右雑誌の表紙を見て笑ってしまった。日本はトランプ、プーチン、習近平、金正恩、ドゥテルテといった独裁者たちに包囲されるというのだ。今後、さらに欧州各国が続こうとしているのだという。

 笑わすなよ。トランプより4年も早く、日本は極右の独裁者を総理大臣に選んでいるじゃないか。今では独裁政権にすっかり慣れ親しんでいて、国内に反対だらけの法案を超特急で強行採決して成立させ、それは施行直後のごく短期間を除けば日本の社会と経済に害毒しかもたらさないにもかからわず、安倍晋三がそんなことをやらかしても、内閣支持率は下がるどころかこの1年半近くずっと上がり続けている。先進各国に先駆けて独裁政治権力に馴致されてしまったのが、日本国民だ。

 カジノ法案に関しては、野党も醜態を晒している。民進党では11月24日に前原誠司、長島昭久、松野頼久ら「有志議員」が「IR議連」を発足させていた。下記は産経新聞記事

民進党有志議員がIR推進議連を発足 党執行部のカジノ法案反対の姿勢を覆す勢いはなく…

 民進党の有志議員は24日、カジノを含む統合型リゾート施設(IR)整備推進法案の早期成立を目指す議員連盟を発足させた。この日の初会合には執行部と距離を置く非主流派議員が顔をそろえた。ただ、参加議員は約40人にとどまっており、IR法案の審議入りに慎重な執行部の判断を覆す勢いはない。

 議連会長の長島昭久元防衛副大臣は初会合で「一日も早く審議入りすべきだ」と強調。今後は党内議論を活性化させ、今国会中の法案成立を目指す方針を確認した。顧問は代表選に出馬した前原誠司元外相が就任し、幹事長に旧維新グループの松野頼久元官房副長官が就いた。

 IR法案をめぐっては、蓮舫代表が24日の記者会見で「射幸心や依存症の問題もあり、世の中で百パーセントの支持をいただいている法案ではない」と述べ、審議入りは時期尚早との見方を示している。24日の議連初会合の出席議員は12人のみで、党幹部は「IR法案賛成は党内ではごく少数で、審議入り反対の党の方針は変わらない」と語った。

(産経ニュース 2016.11.24 23:27更新)


 前原・長島・松野らはいつものようにみごとなまでの安倍晋三へのアシスト役を演じた格好だ。

 また、論外としか言いようがないのが自由党代表の小沢一郎だ。

 『kojitakenの日記』にも書いたが、小沢は何年も前から超党派の国会議員で作る国際観光産業振興議員連盟(IR議連 通称:カジノ議連)の最高顧問にデーンと鎮座ましましている。もっとも、この程度のことはこの男が長い政治生活の間でやらかしてきた数々の悪事の中ではほんの些末事に過ぎず、衆院選への小選挙区制導入で現在の安倍晋三独裁を招き入れた元凶も、この小沢である。その悪質度においては、安倍や小泉純一郎にも決して引けを取らない。

 もちろん日本維新の会及び地方政党の大阪維新の会は、今回のカジノ法案強行の直接の主犯だ。日本の中でも特に極右化が極端なのが大阪だが、カジノ誘致に特に熱心なのが、松井一郎が府知事を務める大阪である。安倍晋三は今回のカジノ法案の強引な成立で維新に恩を売り、その見返りに改憲に協力してもらおうという下心がミエミエだ。そして、そんな維新を応援して自らの「反骨精神」を満足させているつもりでいるのが、大阪の多くの有権者である。読売(「キョジン軍」)と何も変わるところのない金権球団となり果てたあげくに今シーズン広島に惨敗したプロ野球の阪神タイガースは、そんな大阪(及び神戸を含む阪神間)の堕落の象徴かとも思える。

 ただ、今回のあまりにも強引なカジノ法案の強行は、安倍晋三に隙が見え始めたことも感じさせる。とはいえ、その隙を突けないくらい日本の政治をめぐる言説が破壊され尽くしているなら、今後も日本はひたすら後輩への道を突っ走り続けるのかも知れない。
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冒頭の雑誌、ふいた(笑)。色んな意味で。
これ、考えようによっては現在のマスコミ事情を端的に示しておりませんかね?
つまり、ことごとく自分達の国のリーダーに似ているのに
極右どころか右翼的とすらも
呼べない日本のマスコミどもということです。
ひと昔ならば右翼議員などと
呼んでいたところを『保守色が強い』とオブラートで何重にもくるませる表現とか。
そう呼ばないと官邸から激しいクレームをつけられて幹部の首が飛ぶからでしょう。
久米や筑紫などはそれでもおかしいとかコメントしていましたけど、それも強い支持が
あってのこと。彼らがテレビから消えたらこの有り様。朝の鳥越の番組だって鳥越が辞めてかららっきょの皮むきみたいになっているし(笑)。
あとひとつ、その極右雑誌には当人たちの思いの有無はともかくも、上手い構成だとも
思いました。
極右勢力の元祖、中心こそは
この大日本帝国なるぞ!みたいなイメージ?
あ、マリーヌルペンも安倍晋三より年下だし中心は無理なのかな。
色んな意味でやはり安倍晋三が中心でしょ!
それにしても、よく言えたもんだぜ。他人の頭のハエを追い払う暇があればテメエの頭のハエをやれよ、バカメディアども。
ちなみにだからといって私は
電通ガー、博報堂ガー、みたいにそっち方面を諸悪の根源と罵り立てるばかりなのにも
いまいち引いてしまうんだよね。猪武者的なノリでは悪を
キチンと捉えられない。
今回のお話でひとつだけ小さな救いがあったとしたら前原どもの振る舞いがあの党派の中でまたもや空振り、白色わい星化したようなことくらいかね。
ネットで見た読売の世論調査は六割近くがカジノ法案に反対とのことであった。
テレビニュースでしきりに民進党がバカだ、バカだ!と連呼していた松井というゴロツキ、完全に読みを間違えやが
ったな(笑)。野党がどうこう以前に素朴な世論すら懸念しているのに。バカはテメエだ。
安倍晋三に隙がというくだりについては、一言で示せばポスト安倍晋三への懸念だ。
あれより酷い頭の持ち主は多分出してこないだろうが、その分、悪法などがより滑らかにパスされていくようになるのでは?という懸念。
その前に安倍晋三がよほどの下半身スキャンダル…もはや
それくらいしか奴をメディアは公然と叩けそうになさそうなノリだけど…でもない限り
他国の極右政治、暴政報道に
けむにまかれているうちにソフトファシズム体制が完成されていきそうだけど。
憲法の生き死には別に…。


2016.12.05 15:56 URL | axfxzo #ePfhgX1o [ 編集 ]

小沢や民進の右翼どもは、自民党に匹敵する害悪を政界に撒き散らして日本を腐らせてます。
与野党のほぼ全てが右派という体制翼賛状態にした罪はあまりに重い。
そんな小沢一味にとっては、カジノ法なんか今までの悪業の中では大したことないのかもしれませんね。小選挙区制度導入や国旗国歌法やPKOや公明と自民をくっ付けたことに比べれば。
カジノ議連の最高顧問に小沢という信仰する神がいることを自称リベラルの小沢信者はどう思ってるんですかね(笑)
そもそもトランプやプーチンを大好きな極右小沢信者らはなぜ安倍が嫌いなんでしょうか。
「ヒラリーよりトランプがマシ」と念仏を唱える似非リベラル小沢信者の姿は、民主よりマシと叫びながら安倍を支持する連中とよく似ている。
だいたい小沢自身も自分を左派とかリベラルと言った事なんか一度もないのに、なんでその信者は左派を詐称するのか。反自民の右翼という小林よしのりみたいな立場では駄目なのか。あまりに倒錯していて理解出来ませんね。
迷惑行為なんで小沢信者らにはそういうのをやめて欲しい。

2016.12.05 16:47 URL | 竹下 #- [ 編集 ]

カジノに関しては、自分も一概に全否定する積極的な理由が見当たらないんですよね。公営ギャンブルがあり、グレーゾーンながらパチンコがあり麻雀があり、加えて最近ではコンプガチャに代表される様にコンピュータゲームでさえギャンブル的な要素が加わったりするなどして、そこへカジノが加わるというだけで既にこれだけギャンブルやそれに類するゲーミングが存在している現状があって、それでカジノが加わるだけで猛反対する理由があるの?というのが自分の率直な感想です。“政権批判派”御用達の東京新聞でさえ競馬の東京新聞杯を主催している訳ですし、反対派がいうギャンブル依存症にしても現状からして例えば公営ギャンブルやらパチンコやらゲームやらの業界が問題意識として持っているのか?カジノとかいう以前に現実問題として取り組まなければならない問題だろって考えると何か説得力に欠けるというのか引っかかるものを感じるのです。

ただ、仮にカジノが解禁されたとして(それが“統合型リゾート”という小奇麗な名分を纏ったとしても)果たして巧くいくとこって如何程あるの?としか思えないのです。実際、競馬・競艇などの公営ギャンブルでは赤字から撤退・廃止するとこが相次いでますし、パチンコ店や雀荘・ゲームセンターも淘汰が進んでいてコンピュータゲームもレッドオーシャンになってて限られたゲームしか採算が合わないってのが現実だったりする訳です。そういう現実でカジノを解禁してもレッドオーシャンが更に赤みを増すだけで、おまけにシンガポールにマカオ・韓国のウォーカーヒルといった“先進地”に伍することが出来るの?とさえ思うのですよ。いわゆる“統合型リゾート”に名を挙げているとこを見ていると、既存の産業が不振・衰退していている「ラストベルト」が目立っている感があります。何処か1980年代バブル期のリゾート法・「ふるさと創生」を今度は“統合型リゾート”・「地方創生」で夢よもう一度と叶わぬ夢を追っているとしか思えません。

正直、小田嶋隆が呟いた様に「シロクロはっきり系の主張に惹かれる人たちは、同様の理路において、仮性軍隊(自衛隊)より真性軍隊(国防軍)を支持する人々」 https://twitter.com/tako_ashi/status/804585942392520704 っていうのは流石に言い過ぎって気もするんですけど、寧ろ「シロクロはっきり」させるのなら公営ギャンブルは勿論・パチンコに麻雀更にはコンピュータゲームまで全てのゲーミング行為に関する規制法でも作って、地域振興・産業振興だのといった大義名分や綺麗事をきれいさっぱり切り捨てて規制ないし規正するのが筋だと思いますし、野党もそういうのを対案として出すべきだとさえ考えますが。

2016.12.05 19:14 URL | 杉山真大 #- [ 編集 ]

blogos何かで一位になってましたが、パチンコは40年間で売り上げ25倍、公営は50%上昇だけ
パチンコの運営の8割りは在日の方々です。


依存症の割合では先進国の10倍、誰と何のせいですか?庶民の生活圏に賭博場をこんなにあるのを是認してる連中が自治体管理の指定された場所だけのカジノ複合型施設に反対とか笑い事。反対派でギャンブル依存のことを言いながらパチンコと言った人は国会にはいません。これはギャンブル好きにいきなりパチンコ禁止して反発くらうこと見越して導入・そして再開発と地域振興のためです。現に韓国のカジノ関連の株は下落しました。投資家が日本のが魅力的だとそう考えてるからです。 反対してる時にパチンコ憎んで反対の右翼・無党派・一部左派と元凶触れない者と別れてますね。後者は偽善です。

先進国であり得ない駅前など生活圏に溢れた賭博場パチンコは良くて、庶民を生活破綻に追い込む~とか1975年から40年間で公営と非違法と見逃されてるパチンコの売り上げこと吸った庶民の財産を調べたら管理のギャンブルなんかどうでもいい。パチンコ潰してくれるからね。

2016.12.08 09:42 URL | 金樹 #- [ 編集 ]

>そもそもトランプやプーチンを大好きな極右小沢信者らはなぜ安倍が嫌いなんでしょうか。<

安倍晋三は左翼だからです。

私は、唯物論左翼の安倍政権を支持しません。小沢一郎先生は真の保守政治家ですから支持しています。

むしろ、左翼の皆様の方が、家庭制度解体・国家解体の政策を推進する安倍さんを支持すべきでしょう。

2016.12.09 09:57 URL | 日野智貴 #VTST6Ozk [ 編集 ]













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