きまぐれな日々

 先々月(2014年8月)以来の「朝日(新聞)バッシング」は呆れるばかりにすさまじい。何しろ内閣総理大臣・安倍晋三のお墨付きを得て、産経新聞や読売新聞が火に油を注ぐものだから、ネトウヨはここぞとばかり大噴火を繰り返し、それが一般市民に確実に浸透している。

 私は朝日新聞の購読者だが、先月分の新聞代を集金にきた販売店員に、契約は来年1月までですが、そのあとどうしますかと聞かれたので、そんな先の話はわからないと答えておいた。3月までよく世間話をしていた販売店員は辞めたのか、4月から担当者が代わっており、その男とは雑談を交わす間柄ではないし、新聞を月極でとっている人は皆同じだと思うが、見返りなしでこちらから契約を申し入れたりなどしない。もっとも見返りといっても、少しばかりの洗剤をいただくとかその程度の話である。ただ、「先の話はわからない」と言った私に販売店員は「そうですよねえ」と答えたのだが、朝日の販売店員もすっかり弱気になってるんだなあとちょっと同情してしまった。

 朝日バッシングが大手を振って行えると知ったネトウヨは、気に入らない論者を誰彼となくバッシングする暴挙に及んでいる。御嶽山噴火に自衛隊が出動した件に関する江川紹子氏のTwitterに対する攻撃もその一例といえる。

 この件を、軍事ジャーナリストの清谷信一氏が取り上げた。記事は『東洋経済オンライン』に出ている(下記URL)。
http://toyokeizai.net/articles/-/49744

 記事の冒頭部分を以下に引用する。

御嶽山への自衛隊派遣、口を挟むとサヨク?
必要なのは事実に基づく冷静な議論
清谷 信一 :軍事ジャーナリスト
2014年10月05日

 9月27日の御嶽山噴火。多くの登山客の命を奪った惨事での捜索にあたり、陸上自衛隊が派遣された。これをみたジャーナリストの江川紹子氏がツイッター上で「むしろ警視庁や富山県警の機動隊や山岳警備隊の応援派遣をした方がよさそう」と疑問をツイートしたことに対して、一部の軍事オタクらが反駁、その中には江川氏を左翼と決めつけ、「左翼に軍事の常識を教えてやる」といったような言説も多かった。結果として、江川氏が引き下がるような形で幕を下ろした。

 だがそれで良かったのだろうか。自衛隊に対する批判を許さない多くの論者は防衛省や自衛隊を疑うことを知らず、自衛隊を偏愛する傾向がある。今回のような「袋叩き」が増えれば、自衛隊のあり方に疑問を発することがタブー化する恐れもある。それが健全な社会だろうか。

 得てしてネット論者の主張は客観性を欠くものが多く、事実と願望を混同することも少なくない。とくに、今回の一部論者の主張には極めて珍妙なものも多かった。その典型例は自衛隊の装甲車の投入の必要性を強調するあまり、「装甲車は火砕流に耐えられる」というものだ。(後略)

(「日本の防衛は大丈夫か - 東洋経済オンライン」より)


 「江川氏バッシングは不健全」という結論には同感だし、そもそも私はなんで装甲車の議論になるのかさっぱりわからなかった。

 私は、そもそも戦争が大嫌いということもあって、軍事技術に関心も薄く知識もない人間だが、山には関心も興味もあって、御嶽山には登ったことはないけれども山のどのあたりで登山者が噴火に巻き込まれた(噴石の直撃を受けたり火山灰を吸い込んだりした)かはわかるので、装甲車の議論が白熱する理由が全く理解できなかったのである。

 それを指摘しているのが下記サイトだ。
http://homepage2.nifty.com/daimyoshibo/ppri/egawavsjsf.html

御嶽山噴火・江川vsJSF論争について

 2014年の御嶽山噴火災害救助に自衛隊を投入したことについて、ジャーナリストの江川紹子さんが Twitter 上で疑問を呈し、それに軍事ブロガーのJSFさんが噛みついて騒動になっている。(togetter リンク)

 私が一連のやりとりを見ていてまず最初に思ったことは、
「急峻な山岳に装甲車を投入するのが前提になってる議論はおかしいんじゃないの?」
ということであった。

 (国境線に山岳地帯を有さない日本の)陸上自衛隊に、山岳地を行動する能力があるのか、という江川さんの疑問は素人としてはもっともなものである。それに対しては、正しい軍事マニアなら
「松本連隊はかつて「山岳レンジャー」とも呼ばれたほどの山岳地訓練を受けた部隊ですよ」と返すのが正しいあり方であり、第一声が「装甲車なら火砕流にも耐えられます」というのは視点の立て方がおかしいとしか言いようがない。

 そして、その後の救助活動のようすや、自衛隊の公式発表を見ればわかるように、自衛隊投入の最大の貢献は、装甲車部隊ではなく、山頂付近まで迅速に飛び、被災者を搬送できたヘリコプター部隊の活躍である。空気が薄い高山で、空中停止を含めたあれだけの行動ができるとはすばらしい。そして、輸送ヘリに先んじて現地上空へ飛び、気象観測などの偵察任務にあたったヘリの威力も見逃せない。
 そしてそれは、松本第13連隊の上級部隊である第12旅団が空中機動旅団だからできたことであろう。軍事マニアとしてはそういった編成面のことまで素人にわかりやすく説明できるべきではなかったか。(後略)


 この意見なら納得できる。山には興味はあるが軍事技術には興味のない人間なら誰もが「急峻な山岳に装甲車を投入するのが前提になってる議論はおかしいんじゃないの?」と思ったのではないか。その素朴な感覚を裏付ける、軍事技術好に詳しい方はやはりおられた。この記事を読んで、ようやく私は一安心した。

 御嶽山の噴火は、たまたま運悪く紅葉のシーズンの快晴の土曜日の正午前という、山頂に多数の登山客がいる最悪のタイミングで起きたが、火山の噴火としてはごく規模の小さな水蒸気爆発であって、亡くなられたり怪我をされた方は山頂付近にいた人びとに限定されている。だから、マグマ噴火を起こして麓まで火砕流が流れてきた雲仙普賢岳噴火とは状況が全く異なるのである。それなのに、装甲車の議論を延々とやっている。一体何を無意味な論争やってんだと思ってたら、江川紹子氏が謝ってしまった。

 それに至るまでの議論の過程には、江川氏がうっかり相手の土俵に乗ってしまったミスもあったようだが、「軍事マニアの著名ブロガー=勝ち、江川紹子=負け」の図式は、ちょうど「吉田調書」報道における「読売・産経=勝ち、朝日=負け」と同じように誤りだと私は思うのだ。

 前記「御嶽山噴火・江川vsJSF論争について」の記事は、2つのサイトにリンクを張っている。そのうち、ブログ『隅田金属日誌』の記事「馬に追従して鹿も『火砕流に耐えられる』」は書く。
http://schmidametallborsig.blog130.fc2.com/blog-entry-1195.html

 自衛隊が装甲車を持ち込んだとしても、短期間なら火砕流に耐えられるからではない。火山弾に耐えられるかもしれない、あるいは、それこそ火災が略消えた状態で、余燼の中を通れるといった程度の理由である。そもそも、装甲車やら戦車やらが活躍できる地形でもない。

 結局は、人による救助になる。その意味では、山岳救助隊の類の方が優れているという判断は間違っているとは言えない。装甲車を持ち込んでも、道沿い以外では近くまで寄れない。そこで移動式の掩体代わりに使える程度である。


 また、『Openブログ』の記事「御嶽山に装甲車?」は書く。
http://openblog.meblog.biz/article/23752695.html

  1. 雲仙岳ではマグマ爆発の続発で高熱にさらされる危険性があり、装甲車が必要だった。一方、御嶽山では、一回限りの水蒸気爆発があっただけなので、人間とヘリコプターだけで足りる。装甲車の出番はない。(必要ない)

  2. 装甲車はそもそも、山面を登れない。雲仙岳では麓だけ(タクシーでも行けるところだけ)だったから、装甲車でも行けた。一方、御嶽山では、斜面を登ったかなり高いところである。そこを装甲車で登れるか? 登れない。たとえキャタピラーがあっても、どんなに強力なタイヤがあっても、装甲車は斜面を登れない。なぜなら、火山灰がたくさん積もっていて、スリップするからだ。実際、下山した人々は、「雪の上をすべるようだった」と証言している。こんなところを装甲車で登ったら、ある程度登ったあとで、一気に滑落する。その場合、装甲車の内部にいた人々は、死亡するか重症を負う。つまり、二次災害だ。一人として救うこともできず、救助隊員が死ぬだけだ。愚の骨頂。ゆえに、装甲車の出番はない。


 これらの説明には説得力がある。最初に引用した『東洋経済オンライン』の記事でも清谷信一氏は書く。

 噴火に際して装甲車が有用なのは主として火山弾に対する防御力であり、また履帯をもった装軌式装甲車は、不整地踏破能力が高いので、火山弾や火山灰の中でも走行がある程度可能であることだ。

 かつて雲仙普賢岳の噴火において60式装甲車が使用されたのはそのような理由からだ。ある論者は、現在でも60式を利用できるかのように主張しているが、60式はすでに退役しており、後継の73式装甲車の装甲は鋼鉄製ではなく、より熱に弱いアルミ製である。たとえ60式が使用できるとしても、同形式にはNBC(核・生物・化学兵器)に対処する防護能力が装備されていないため、外気を濾過するフィルターもないために乗員は粉塵を吸い込むことになる。

 今回、陸自が使用した装甲車は装軌式の89式装甲戦闘車だった。ただし進出したのは他の車両と同様、登山道入り口の7合目まで。装甲車では険しい山道を山頂まで登ることはできない。装甲車がどんな地形でも登れるわけではないのだ。


 そうだよなあ。どう考えたって装甲車は現場までは登れないよなあ。それなのになんで装甲車が議論の中心になり、江川紹子氏がバッシングされなければならないのか。

 断っておくが、前回の記事で異を唱えたネトウヨによるバッシングの対象となった勝間和代氏ほど「大嫌い」ではないが、私は江川紹子氏を大して買っていない。ウヨサヨ論で言うなら江川氏は右翼でも左翼でもなく、単に「保守的」な人であろう。だが、いわば「民主党的ご都合主義」の論法で「東電社員の『命令違反』」を非難した朝日新聞と同様、ネトウヨから見れば江川氏は「憎むべき左翼」らしいのだ。

 清谷氏の記事についた「はてなブックマーク」に、こんなブックマークコメントをつけたネトウヨがいた。

confi 江川紹子を左翼ではないというのはかなり難しいのになぜ食いつくのか…やはり東洋経済自体が左寄り… 2014/10/05


 これには脱力してしまった。そりゃまあネトウヨは石橋湛山を許容できないだろうけれど。それにしても住みにくい世の中になったものである。
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「愚かな味方は最大の敵」という箴言は、どんな問題についての論争でも言えることなんだよね。

2014.10.06 09:38 URL | バッジ@ネオ・トロツキスト #CrLMSZ1k [ 編集 ]

ネトウヨを世の中に組み込まないでいただきたい
あれはファンタジーです

2014.10.06 12:50 URL | #Xc/N.pbg [ 編集 ]

私は火山噴火予知は有効だと思います。
少なくとも東海地震限定の地震予知よりは使える技術です。

今回、予知ができなかったのは「小さな水蒸気爆発」だったからです。有珠山や三宅島など、予知に成功した噴火は、かなりの規模を持ったマグマ噴火です。
つまりこの程度の水蒸気爆発は、科学の技術の問題ではなく、ちょっとした自然の揺らぎのレベルであり、おそらく今後も予知は期待できません。

なので、大噴火レベルは予知できる公算は大きいと思います。もっともカルデラを作るような巨大噴火が予知できたところで、原発が対処できるとは思えません。

あとkojitakenさんがというより、読売の記事が悪いのですが、地震研究の予算のうち、予知研究に使われているのは一部だけです。大半は基礎研究です。

2014.10.09 00:59 URL | 飛び入りの凡人 #mQop/nM. [ 編集 ]

飛び入りの凡人さん

> 今回、予知ができなかったのは「小さな水蒸気爆発」だったからです。有珠山や三宅島など、予知に成功した噴火は、かなりの規模を持ったマグマ噴火です。

有珠山などの「予知に成功した噴火は、かなりの規模を持ったマグマ噴火」であったのはその通りですが、「かなりの規模を持ったマグマ噴火」であれば予知できるかというと、そうではありません。好例が2011年1月の霧島新燃岳の「かなりの規模を持った」マグマ噴火であって、あれは事前に火山性地震が観測されなかったこともあって、予知できませんでした。『kojitakenの日記』にも紹介した藤井敏嗣氏の意見をご参照下さい。

「予知できたマグマ噴火」があったということは、「いかなるマグマ噴火も予知できない」ことの否定にはなりますが、「マグマ噴火であれば予知できる」ことの証明にはならないので、この点に注意が必要です。

なお私は御嶽山噴火については、火山学者・早川由紀夫氏の意見に説得されています。2011年の東電原発事故の被災者非難には納得できませんでしたが。早川氏は、大規模噴火についてこうつぶやいています。

https://twitter.com/HayakawaYukio/status/500057685078056960
--------
100回に1回カルデラ破局噴火に至るくらいの確度の予兆では、そのような避難指示はできない。10回に1回の確度でもできるかどうか疑わしい。低頻度大規模事象は、それがまれであることから、確実な予知が原理的に不可能であるというのが(いまの政治社会状況では)妥当だ。

16:13 - 2014年8月14日
--------

2014.10.09 03:36 URL | 古寺多見(kojitaken) #e51DOZcs [ 編集 ]

火山対策(つまりは究極としての火山防災減災対策)は、噴火予知問題や、それと関連する登山者、近隣住民避難対策だけに矮小化されるべきではないですよ!
歴代政府の火山対策は、お粗末なものでしたから、今回の御嶽山事件におののいて問題の焦点を当て間違うと原発事故の再演のようなことにもなります。
つまり、基礎研究や人材育成の必要のような問題を一応捨象しても、満足な空中・広域観測体制すらもっていないような火山国というのは世界の笑いものなんです。
火山対策では「噴火予知」問題だけではなく、「噴火中観測」体制の充実による生データ収集が遠隔地における防災減災に貢献することを無視することは出来ません。この種の問題は、他国や世界的な学会情報交流に依存することは出来ないでしょう。
噴火流出物の分布や量、性質などを過去の噴火例の資料と共に確実な生データとしても地上、空中で収集することは、来たるべき富士山・浅間山噴火などの被害から日本の国土やインフラ、住人を守るために必ず前提課題になるでしょう。

火山対策を「噴火予知」問題に矮小化してはなりません!
そういう課題の矮小化は、原子力寄生委員会の無責任審査にも通ずるものになって行くでしょう。

2014.10.09 09:47 URL | バッジ@ネオ・トロツキスト #CrLMSZ1k [ 編集 ]

左翼のみなさん、産経の記者が韓国で起訴されましたよ!いつも言論とか、じんけんとか言っている左翼のみなさんは何の反応もないんですか~?

2014.10.09 14:16 URL | 左翼のみなさん #- [ 編集 ]

バカだねこいつ↑はw

産経記者起訴問題自体の白黒は微妙だけど、こいつみたいなウヨ・マスゴミの信奉者にして歴史改竄許容者の視野狭窄シマグニ野郎は、ドイツだったら言論の自由の範疇外の人道犯罪者として実刑も有り得るんだよ。
首を洗って10年ぐらい待ってろやwwww

2014.10.09 21:38 URL | バッジ@ネオ・トロツキスト #CrLMSZ1k [ 編集 ]

>古寺多見様

ご返答ありがとうございます。

私も随分と端折って書いてしまったので、誤解を受けられる面があったかも知れません。そのあたりは素直に認めたいと思います。

仰る通りです。私もマグマ噴火ならすべて予知できるなどとは考えておりません。ただ大規模なものになりやすいマグマ噴火は、単純で小規模な御嶽山の水蒸気爆発よりは予知しやすいと考えております。
霧島山については多少条件が違いまして、活動が徐々に活発化していきました。そのため2010年に気象庁は警戒レベルを2に上げました。その後、2011年1月にレベル3に引き上げたあと、2月に中規模の爆発的噴火が起きました。純粋に予知成功とは言えないまでも、警戒レベルはそれなりに対応していると思います。

「kojitakenの日記」も拝読しましたが、概ね同意できるものです。
カルデラ噴火が予知できても、原発を安全な状態にするまでは時間が到底足りないだろうという考えも同じです。おそらく付近住民の避難で手一杯になると思います。
「専門家の意見を仰ぐ」と政府は言いますが、仰いでいるうちに大惨事になるのではと危惧しております。

2014.10.11 01:27 URL | 飛び入りの凡人 #mQop/nM. [ 編集 ]

飛び入りの凡人さん

霧島山の話ですが、
> 霧島山については多少条件が違いまして、活動が徐々に活発化していきました。そのため2010年に気象庁は警戒レベルを2に上げました。その後、2011年1月にレベル3に引き上げたあと、2月に中規模の爆発的噴火が起きました。純粋に予知成功とは言えないまでも、警戒レベルはそれなりに対応していると思います。

とのこと。

しかし、火山学者の早川由紀夫氏は、気象庁は上記の間、霧島山噴火の警報を3度出したもののすべて外れた一方、警報なしで3度の噴火が起きたとして厳しい評価を下しています。

http://kipuka.blog70.fc2.com/blog-entry-672.html

--------(ここから引用)--------
霧島山新燃岳
 2007年12月1日 導入 レベル1
×2008年8月22日1634 噴火 M1.3
 2008年8月22日1715 レベル2
 2008年10月29日 レベル1
×2010年3月30日0734 噴火 M0
 2010年3月30日0910 レベル2
 2010年4月16日 レベル1
●2010年5月6日 レベル2
×2011年1月26日0731 噴火 M3.7
 2011年1月26日1800 レベル3
 2011年1月31日0135 レベル3(切り替え)
 2011年2月1日1120 レベル3(切り替え)
●2011年3月22日1700 レベル3(切り替え)
●2012年6月26日1800 レベル3(切り替え)
 2013年10月22日 レベル2
--------(ここまで)--------

上記引用中、「×」は気象庁が警報を出さなかったのに噴火した例、「●」は気象庁が警報を出したのに噴火しなかった例です。

また、上記の時刻のデータから、「2011年1月にレベル3に引き上げたあと、2月に中規模の爆発的噴火が起き」たのではなく、2011年1月26日7時31分に新燃岳が爆発的噴火を起こしたあと、同日18時に噴火警戒レベルを「2」から「3」に引き上げたことがわかります。

つまり、「純粋に予知成功とは言えない」どころか、(藤井敏嗣氏も認めている通り)「予知」には完全に失敗していたと言わざるを得ません。

もちろん、2010年5月6日に警戒レベルを「1」から「2」に引き上げるとともに、警報を出していたわけですから、火山活動の活発化は把握していたわけですが、それでも噴火直前には前兆がなく予知できませんでした。

火山の噴火に限らず、破壊現象には往々にしてこういう「突然死」がつきものであって、それが破壊という現象の特徴の一つだろうと私は考えています。

2014.10.11 10:43 URL | 古寺多見(kojitaken) #e51DOZcs [ 編集 ]

少し噴火予知の意味について解釈の違いがあるようです。

私は活動レベルの話を主に扱っています。単発の噴火は予知は困難でしょう。2004年9月1日の浅間山中規模噴火も、活動レベルでは予想していましたが、単発の爆発は不意打ちでした。

例として2000年三宅島噴火をあげます。
三宅島では2000年6月26日に緊急火山情報が発表されました。この時、気象庁が想定していたのは島の南側での山腹割れ目噴火です。しかしこの時は変色水域を除いて大きな活動は起きず、地震だけが群発しました。噴火が起きたのは7月8日です。そしてこれ以降の噴火は気象庁の予測とは違い、山頂火口からのマグマ水蒸気爆発でした。このタイプの噴火は三宅島では歴史時代では例がなく、噴火の形態までは予測できなかったわけです。ですが、火山の活動レベルのおおまかな予想はできています。

エーゲ海のサントリニ島は3600年前にカルデラ噴火を起こしましたが、この噴火によるとみられる遺骨は島から発見されておりません。島の人は直前避難したようです。つまり、巨大噴火の予兆は3600年前の知識でも分かるほど顕著なものだったと言えるのです。
つまり今後も「単発の噴火までは予測できないが、全体の活動レベルについてはおおまかな予測がつく可能性がある」ことは言えると考えております。
もちろん、相手が自然ですので、まったく予知できないまま巨大噴火となる可能性も考えておかねばなりません。

逆の場合もあります。2012年には十勝岳で火映が目撃され、観光客が自主避難しました。気象庁の判断は「活動レベルに変化はない」ということで情報を出しませんでした。事実、活動は活発化せず、判断としては正しかったわけです。
(これについては気象庁はマスコミから批判を受けることになりました。何も起きないという「安心情報」も重要な情報ではないか。それを発表しても良かったのではないか、ということです。この報道の指摘には納得できる面もあります)

ということで、個人的には御嶽山の噴火の予知は困難だったというのではなく、もとより予知の対象にはならない噴火だったと思っています。身も蓋もないない言い方かもしれませんが、活火山に登る以上、不意打ちの小さな噴火に遭遇する覚悟は必要だと言えます。

それと気象庁が、もしレベル5クラスの大きな異常を把握しても、正常化バイアスや社会的・経済的影響を考慮してレベル4以下として発表してしまうのではないかとそちらを懸念しています。

2014.10.11 23:27 URL | 飛び入りの凡人 #mQop/nM. [ 編集 ]

JSF氏は産経の記事の誤りも度々指摘しており、むしろどちらかと言えばネトウヨからは嫌われているように思うのですけどね。
本来、自衛隊やというか国家の在り方への批判や疑問を許さないといった考え方ではないと思います。

政府や国の在り方への批判や疑問を許さないネトウヨや右派言論は、中国などの独裁国家の権力者と同じような考え方に立っていると言わざるを得ません。


2014.10.18 14:11 URL | ミリシヤ #- [ 編集 ]













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