きまぐれな日々

 劣化というより、腐敗し溶解していっているようにしか見えない日本の政治だが、ここ1週間も目を覆いたくなるニュースばかりだった。

 一昨年夏、次期総理大臣候補と目されていた石原伸晃の「最後は金目でしょ」発言は、さすがは3年前の東電原発事故発生直後に福島を訪れて「私は原発推進論者だ」と言い放った石原慎太郎の倅だけのことはあると同時に、父・慎太郎をさらに矮小化した「小物」ならではの、吐き出される痰のような汚い言葉であった。

 また、都議会で自民党都議が発したセクハラ発言は、発言そのものの酷さもさることながら、発言者を庇い立ててうやむやに終わらせようとする自民党東京都連の醜さに呆れる。無罪放免といえば石原伸晃についてもいえる。

 上記2件にも増して私が問題視しているのは公明党の怪しげな動きである。『kojitakenの日記』にも書いたが、6月20日付の西日本新聞は、自民党の高村正彦副総裁が公明党に提示したとされていた集団的自衛権行使容認の「新3要件」は、実は公明党の北側一雄副代表が内閣法制局に作らせ、高村氏に渡したものだったと報じた。西日本新聞は、「解釈改憲に反対する公明党が、事実上、新3要件案の『下書き』を用意したのだ」と断じている。

 当ブログでずっと公明党に対する懐疑の念を表明し続けている私としては「やっぱりな」「さもありなん」という感想しか出てこないのだが、不思議なのは公明党支持者から支持政党を批判する声がいっこうに聞かれないことだ。こう書くと「宗教政党だから」云々と言う人たちがいるかもしれないが、創価学会が集団的自衛権行使容認に反対するコメントを出したことを考えると、公明党執行部は「宗教よりも世俗権力の維持が第一」と考えているとしか思われないのである。しかるに、そうした執行部を批判する声が表に出ないことは、公明党支持者の社会には「自浄作用」が欠けていることを示すものだ。

 ところで、安倍晋三が猪突猛進する「集団的自衛権行使容認」や「積極的平和主義」なるものが、1991年の湾岸戦争当時に自民党幹事長を務めていた小沢一郎の構想を実現させるものであることを、昨日(22日)のTBSテレビ『サンデーモーニング』で姜尚中が指摘していた。

 この件についても『kojitakenの日記』に書いたが、姜尚中はせっかく正しい指摘をしながら、現在では小沢一郎の認識は当時とは変わっているなどと間違ったことを言って視聴者を惑わせていた。現在でも小沢一郎の思想信条が湾岸戦争当時と変わっていないことについては『kojitakenの日記』に証拠を示して書いたので、その詳細はここでは繰り返さない。

 この記事で非難したいのは、そんな小沢一郎の支持者のうち、右派の人たちではなく(というのは彼らにとっては昔からの小沢の主張が実現するのだから何の問題もなかろうから)、「リベラル・左派」に属する人たちの自己欺瞞である。小沢一郎の正体を直視することを避けたがる彼らの心情は、上記に書いた公明党支持者たちとそっくりなのである。

 おそらく公明党にせよ小沢一郎にせよ、それを支持する心の弱い人たちにとっては「頼れそうな強大な存在」であり、だからどんなに裏切られても縋りつくのだろうが、そうした人々の弱さを情け容赦なく突いているのが現在の安倍晋三政権であると私は認識している。

 安倍晋三自身は、「イケイケドンドン」で勇ましいだけの「軽くてパーな御輿」に過ぎないが、御輿を担ぐ方の連中は政官業のトップなど日本のエスタブリッシュメントたちだから手強い。彼らは、日本の国力の低下が顕著になり、人々の心がすっかり弱くなった現状につけ込んで、強権的な国家体制を作り上げ、自らの権力欲を満足させようとしている。その傲岸不遜さには際限がない。

 昨今の安倍晋三一派のやりたい放題に、さすがに嫌気がさす人が増えたのか、今朝(6/23)の朝日新聞を見ると、安倍内閣支持率が43%に低下したと報じられていた。しかし、昨年暮に秘密保護法が成立した時にも安倍内閣支持率は一時大きく下げたもののすぐに盛り返した。今回もそれを繰り返すだろう。

 人間は忘れやすい生き物だが、一度身についた奴隷根性からはなかなか脱却できないものである。
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安倍をかついでいる外務官僚ととりまきの「親米」知識人とには湾岸戦争トラウマがあります。「あのときなぜ正義の武力行使に参加できなかったか」という。その連中は例外なくイラク戦争を正義の戦争と勘違いして大失敗したが、自分の低能を認めたくないし、メディアも朝日の阿呆論説委員を例としてみんなブッシュ派にかぶれていたから失敗を認めない。だから北岡伸一のような阿呆がいつまでも正統派の「専門家」でいられる。

彼らは夢想の中で正義の湾岸戦争をもう一回戦っている少年冒険団。そうしておいて中国に手も足も出なくなったとき真っ先に尻尾を振るのもその連中。

2014.06.23 09:56 URL | 野次馬 #mQop/nM. [ 編集 ]

記事は良いと思います。

しかし、日本のエスタブリッシュメントの、更にその上には、現実問題、グルーバルエリートと言われる。

サヴァイタ派マフィアが居座ってるいるのも事実だと思います。

彼等は、通貨発行権を持つ、日銀の大株主だったりもします。

自分は、そういう視点も必要ではないのかと思うのです。

報道されている事が、全てではないのが、原発事故以降、散々、我々が味わった事なのではないでしょうか?

2014.06.23 19:45 URL | とある一般人 #- [ 編集 ]

一箇所間違えていましたので、訂正させて頂きます。

サヴァイタ派マフィア→サヴァタイ派マフィア。

2014.06.23 20:14 URL | とある一般人 #- [ 編集 ]

高村が「今回の合意は歴史の審判に耐える。自衛隊があるから安保があるから戦争にまきこまれると言っていた勢力と自民党を比べて正しかったのはどっちだ」とほざいている。

冗談じゃないよ。この低能(と吹き込んだ阿呆外務官僚)の頭は1960年で止まっている。ベトナム戦争で正しかったのはどっちだ?アフガン戦争では?イラク戦争では?これは60年安保を神格化する阿呆左翼の愚劣さを反映する愚劣さだ。一度ぐらい戦争と平和の問題で正しい判断をしたらどうだ。一度ぐらい。

2014.06.26 21:01 URL | 野次馬 #mQop/nM. [ 編集 ]

狂信的な日本軍国主義者、日本帝国主義者であり、A級戦犯である岸信介の亡霊でしかない安部晋三の支持率低下。
しかし、昨年、悪法の中の悪法「秘密保護法」を強行成立させた時も支持率は低下、しかしすぐに盛り返しました。
誠に残念ながら、今の日本人の民度を考えれば、今回もそれを繰り返すでしょう。
一昨年夏、次期総裁候補と目されていたのが何と!極右ファシストとして悪名高い石原慎太郎の亡霊である石原伸晃。
公明党は1980年代に入り右へ右へと舵を切るばかり、自民党と連立を組んでからは、完全に戦争の党になってしまいました。日本を侵略国家、殺人国家にする集団的自衛権に賛成するのも当初からみえみえでしたね。
ただ、自民党と連立を解消したなら、小選挙区のすべての議員と他にも数議席は失うでしょう。
自民党とすれば連立を解消しても、ファシスト集団の維新、みんな、自由民主党野田派と自民党と連立を組みたがる相手はいくらでもいます。
度々当ブログで名前の挙がる小沢一郎、彼は新国家主義者で、日本を殺人国家にする集団安保での武力行使容認を悲願としている政治家です。
登場するのが、名前が挙がるのが極右政治家だらけ。
ちなみに今の政界を見渡せば革新政党、政治家がいなくなり、民主主義、平和を否定する狂信的な極右の政党、政治家だらけですね。
民主主義を自らの力で勝ち取れなかった日本人、与えられた民主主義を維持するのは無理なようです。

2014.06.28 14:53 URL | 風てん #- [ 編集 ]

このコメントは管理者の承認待ちです

2014.06.29 18:43  | # [ 編集 ]

日本国民の「心の弱さ」につけ入る安倍晋三政権の傲岸不遜

全く同感です。傲岸不遜で傲慢な安倍政権は恥を知るべきです。

2017.08.11 15:25 URL | 教育者香菜子 #- [ 編集 ]













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[集団的自衛権][公明党][小沢一郎][ozw信者][朝日]公明支持者、反発・戸惑い 集団的自衛権(朝日)
朝日新聞(6/26)4面掲載記事より。 公明支持者、反発・戸惑い 集団的自衛権:朝日新聞デジタル 公明支持者、反発・戸惑い 集団的自衛権  集団的自衛権の行使容認をめぐる自公の大筋合意。「平和の党」を掲げてきた公明党支持者や地方組織は、どう受け止めているのか。

2014.06.27 08:48 | kojitakenの日記