きまぐれな日々

前の記事でも触れた立花隆さんの記事が載っている月刊「現代」の10月号は、とても売れ行きが良いそうだ。この号には、立花さんの記事の他、辺見庸さんの記事「無恥と忘却の国に生きるということ」も、とても良い記事だから、今日からしばらく「現代」10月号の記事を紹介するシリーズとしたい、って、実はちょっと手を抜きたいという動機もあるのだが(笑)。

まず、立花さんの記事は、要約については前の記事からリンクを張った有田芳生さんのブログあたりを参照していただきたいが(雑誌を買うなり図書館で読むなりされるのがいちばん良いとは思うが)、読んでいてとても元気の出るフレーズがいくつも含まれているので、それをここに紹介しておきたい。

まず、教育基本法を改定しようとする安倍晋三を批判して述べた箇所。

教育基本法批判の先頭に立ってきた文教族のドン、森喜朗前首相のごとく、日本をまた「天皇中心の神の国」に戻したいという人ならともかく、そうでなければ、日本の教育基本法はグローバル・スタンダードからいって標準的な内容のものである。
教育基本法はあくまで「個を尊ぶ」ことを教育の基本に置いている。それは、先の南原の言にあったように(筆者注・この記事で立花さんは南原繁・元東大総長について論じている)「自由な精神的独立人」をできるだけ沢山作り、その結合体として日本を作っていくことを構想していたからだが、多分、復古主義者たちはそこのところも気に食わないのだろう。もっと権威というか政府に従順な人々が社会に満ちあふれることを望んでいるのだろう。
だが、歴史が教えるところは、そのような権威に従順な(教育勅語に忠実な)人々が作った社会は、結局のところ、弱い社会にしかならず、個の価値がより尊ばれている社会と戦争したらあっさり負けてしまったということである。
真に強大な国家を作ろうと思ったら、やはり南原がいったように、「自由な精神的独立人」の結合体がよいのである。為政者からいったら、それは不従順で、政府のいうことをさっぱりきいてくれない、いつも文句タラタラで、うるさいことばかりいっている連中が多い社会(アメリカは歴史的にいつもそうだった)になってしまうかもしれないが、結局はそのほうが、いざとなると強いのである。
立花隆安倍晋三 [改憲政権] への宣戦布告?月刊「現代」 2006年10月号より)

これは、素晴らしくすっきりと筋の通った、安倍やそれを支持する勢力への批判であるとともに、もう一つ、反政権の運動についても、ある示唆を与えていると思う。
つまり、独裁志向のリーダーに従順な構成員が作った運動は成功しないということだ。幸い、そのような構成員はほとんどいないように見受けられるが。
あくまでも、「自由な精神的独立人」の結合体がよいのだ。本当にその通りだと思う。運動の理念と方法論に乖離があってはならない。このことは、厳しく自戒していきたいとも思う。
(つづく)
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さすが立花隆氏は良いこと言いますね。日本の政治家が望むのは真に豊かな国家ではなく、自分たちの権力、富が安泰な国家であろうと私は思います。歴史を振り返ると没落する国家においては常にこういった権力者が横行するものですが、日本は非常に危険な時期にさしかかってると言えるのかもしれません。一人一人の力はあまりにも微力ですが、心ある人達が発言を繰り返すことで多くの国民に警鐘を鳴らす必要がありますね。

2006.09.27 15:33 URL | ブタオ #- [ 編集 ]

http://blog.livedoor.jp/tarotohachinosu/
実際にあった外務省からの電話の話が書いてあります。一読されてみては?

2006.09.28 20:30 URL | 国家とは #- [ 編集 ]

ブタオさん、
はじめまして。ブタオさんは「オカシイ世の中討論会」にも登録されてますよね。よろしくお願いします。
安倍の改憲への野心に先立って焦点となるであろう、教育基本法の問題は、特に重要だと思いますので、今後当ブログでも取り上げていきたいと思っています。

2006.10.01 16:21 URL | kojitaken #e51DOZcs [ 編集 ]

「国家とは」さん、
興味深い情報の提供、どうもありがとうございました。

2006.10.01 16:28 URL | kojitaken #e51DOZcs [ 編集 ]













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