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きまぐれな日々

 1か月あまり前の3月18日の朝日新聞夕刊に、国際政治学者・藤原帰一が書いた「東アジアの緊張 ― 深まる米国のジレンマ」という文章が掲載されていた。朝日のサイトからは書き出しの部分しか参照できないが、藤原帰一が所属する東京大学のサイトで全文が読める(下記URL)。
http://pari.u-tokyo.ac.jp/column/column107.html

書き出しの部分を引用する。

 集団的自衛権の行使は憲法に違反しないという解釈を日本政府が提起している。米国政府の要請が背後にあると考えるのが普通だろう。集団的自衛権を否定することで日米同盟における日本の軍事協力が狭い範囲にとどめられてきたことに対し、米国政府は繰り返し不満を表明してきたからだ。しかしいま、そんな歓迎や圧力は、少なくとも公式には認めることができない。

(藤原帰一「東アジアの緊張 ― 深まる米国のジレンマ」(2014年3月18日付朝日新聞夕刊掲載)より)


 なぜかと言えば、中東から兵力を撤収したアメリカは、次の政策課題として、東アジアにおける安定と繁栄を掲げており、アジアにおいてアメリカは「(強大化した中国の)抑止は求めても実戦は回避したい」というジレンマを抱えているからだという。再び藤原帰一の論考から引用する。

 そのジレンマを端的に表現するのが、尖閣諸島をめぐる日中両国の緊張である。尖閣諸島の国有化を宣言した日本に対して中国政府と中国社会が極度に強硬な反発を示した2012年9月以後、米国政府は中国への軍事的牽制を強めるのではなく、むしろ日中両国の妥協を模索した。日中間の領土紛争のために米中戦争の危険を冒す意思はないからである。

 アメリカ単独で力を行使しないのなら、同盟国の協力を強めるほかはない。だが、慰安婦をめぐる日韓両政府の対立を典型として、それぞれの国内政治に根ざした地域対立をアメリカが打開することは難しい。また、東アジアの緊張を招いた主な原因は中国政府の行動であったが、就任後ほぼ1年慎重な外交に終始した安倍首相は、昨年12月に靖国神社に参拝したために、日本が緊張拡大の引き金となる懸念を招いてしまった。東アジア諸国の対立を前にしたアメリカは、自らの軸足を動かすだけでは打開を見込むことのできない東アジアの緊張を見守るほかにないという状況に追い込まれていった。

 集団的自衛権に対して行われたこれまでの批判の基底には、日米同盟のために日本が戦争に巻き込まれるという懸念があった。だが、いま戦争に巻き込まれることを懸念しているのは、日本よりはむしろアメリカのほうだ。安倍政権の集団的自衛権容認方針を前に慎重な立場に終始するアメリカの背後には、地域各国を操作する力の乏しいアメリカという現実がある。

 私は、国際社会の一員として日本政府が必要な武力行使に当たることが必要な状況は存在すると考える。だが、いま求められるのは、アメリカが軍事介入を行う意思の乏しいなかで東アジアの安定を実現することであり、歴史問題に関する日本の孤立の解消や日韓関係の打開である。戦わないアメリカのもとにおける安定の模索が、集団的自衛権の容認よりもはるかに切迫した課題であると私は考える。

(藤原帰一「東アジアの緊張 ― 深まる米国のジレンマ」(2014年3月18日付朝日新聞夕刊掲載)より)


 そうであるなら、訪日したオバマは、安倍晋三との首脳会見で、共同声明に「集団的自衛権の行使の検討を歓迎、支持する」という文章を盛り込むべきではなかった。しかし、それは盛り込まれた。それにはもちろん事前における日本側からの猛烈なアプローチがあったからだ。日本側は、藤原帰一が論考の冒頭で指摘したような、集団的自衛権の政府解釈変更は、もともとアメリカが強く要請していたという既成事実を最大限に利用したのである。

 集団的自衛権の政府解釈変更とセットになっているのは、「尖閣諸島を日米安保条約の対象とする」ことをオバマに認めさせたことであって、安倍晋三はこの2つによって、「尖閣で有事が起きた場合、アメリカを戦争に巻き込む」ことの、文字通りの「お墨付き」を得たのであった。

 この事実は大きい。たとえば朝日新聞は、自社が強硬な推進論を唱えるTPPの合意が先送りになったことを連日一面トップにもってくることで、集団的自衛権と尖閣の問題をことさらに矮小化しようとしている。しかしそれは全く誤った報道姿勢である。日本の次に韓国を訪問したオバマが、いかに従軍慰安婦問題を「甚だしい人権侵害」だと言ったところで、日本の内政問題の観点から言えば、「集団的自衛権の行使の検討を歓迎、支持する」と「お墨付き」を与えてしまった影響を打ち消すことはできない。あるいは日韓関係の悪化に対しては多少の抑止力にはなり得るかもしれないが、日中関係悪化の抑止には全くならないことは明らかだろう。

 今にして思えば、高村正彦だの谷垣禎一だのが最近、集団的自衛権の政府解釈変更を容認するなり積極的に推進するなりの姿勢を打ち出すようになっていたのは、日米首脳会談の下交渉で、安倍政権のアメリカへのアプローチが功を奏していた情報をつかんでいたからではないか。私はそう想像する。

 藤原帰一の論考に即して解釈すると、オバマは今回の日米首脳会談において、「日中戦争にアメリカが巻き込まれるリスク」をわざわざ高める行為を冒してしまったわけで、オバマの失態といえると思う。むろん、集団的自衛権の政府解釈変更はもともとアメリカが強く日本に対して求めていたものだから、「自業自得」ともいえるが。

 ただ一言書いておきたいのは、いざ実際に有事が起きた時、アメリカを「巻き込める」ことができるかどうかは全くわからないということだ。約束事が違えられた例など枚挙に遑(いとま)がない。

 とはいえ、これで「集団的自衛権の政府解釈変更」を安倍晋三が行うことは確実になった。最大の打撃を受けたのは、日本国民である。藤原帰一が言う「歴史問題に関する日本の孤立」はますます進むだろう。
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お説ごもっとも。お墨付きの代償が数週間前の「靖国」断念と「河野談話」の再確認だったわけです。他方、慰安婦問題では韓国大統領に満額回答をしたわけで、オバマは今回どこでも満額回答をして回ったことになる。

残念ですが、これまで戦争と平和の問題で正しい判断をしたことがほとんどない(除く湾岸戦争のみ)北岡伸一、柳井俊二ら「国際関係専門家」の意見を有難がり、世界の動きに耳を塞いできた日本のメインストリームはこれからも間違いに間違いを重ねることでしょう。

ひるがえって国際問題における左の無力は「60年安保闘争」の神格化という愚行に発しているのではないか。参加者全員が転向した馬鹿な政治運動は歴史に例がない。そんなものを神格化してどうする。その後メインストリームの正しさ(別に安保を自ら構築したわけでなく他に選択がなかっただけだが)に対する劣等感からの過剰反応として今度は「国際関係専門家」を有難がる心理があるのでしょう。

2014.04.28 11:38 URL | 野次馬 #mQop/nM. [ 編集 ]

朝日はそろそろ転向するだろう。その第一弾は例によって「集団的自衛権について北岡伸一氏にきく」とかいう独占インタビューだろう。一見まともそうな意見を北岡が吐くという塩梅だ。そんなものよりも、「なぜイラク戦争を正しいと考えたか」知りたいものだねえ。

2014.04.29 13:07 URL | 野次馬 #mQop/nM. [ 編集 ]

中国のバブル崩壊が顕著です
立て直そうにもマトモな不良債権処理システムや機構すらない状態です
生産能力の棄損は避けられない状態でしょう、中国はこれから日本の比ではないインフレになり中国人民の流入が予想されます
5年後10年後には極右化した日本の若者との組織的な抗争まで予想されます
安倍の移民政策を止め、なんとか穏便かつ人道的にご退場願う方法はないでしょうか
排外主義者ではないけど自国が嫌だからと言葉も話せない人を日本に入れたいとは思いません

2014.04.29 13:38 URL | 芋 #- [ 編集 ]

米国の二・三枚舌発言をまともに受け取らない方が良いかと思います。
死の商人代理であるオバマ大統領は自国=軍産複合体の利益のみかと。

米子分である安倍首相、閣僚、官僚、検察、公安諸々…
米CSIS・笹川・稲盛財団、松下政経
塾、菅直人(=ジェラルドカーティ
ス)他、すべて繋がっています。

http://satoshi.blogs.com/life/2013/02/csis2.html

http://www.csis-nikkei.com/adviser.html

http://blog.goo.ne.jp/yamanooyaji0220/e/31b189c3f9bcbd9e5873cb3361a65cb7






2014.04.29 18:49 URL | 沖縄県民 #- [ 編集 ]

”オバマのお墨付き”と言えば、「河野談話の検証」でしょう。

『日韓の歴史的な緊張を尊重し、私は全ての人が歴史上慰安婦に何があったのかを振り返らねばならない、と考えている。そう、例えば酷く重大な人権侵害であったと認識せねばならない。』
「それらの女性が、戦時中であったとはいえ、そのような扱いで乱暴(強姦, violated)された事は残念だ。
そして、彼女達の声に耳を貸さねばならない。尊重されねばならない。そして、何が実際に起こったのかを正確かつ明らかにされるべきだ。」

とオバマは言っています。
日本はオバマのお墨付きを貰ったのだから、早急に河野談話の検証を始めたら良いのです。 あの談話の時の韓国政府が選んだ16人の自称慰安婦の人達はインチキだという声は韓国内からも出始めています(しかしあの人達はインチキだが従軍慰安婦被害はあったとの声がまだまだ韓国では主流ですが・・・)。

2014.04.30 00:01 URL | zappo #- [ 編集 ]

あらためてコメントします。
ブログ主さんがご心配される課題について書かせて頂きます。残念ながら安倍外交は完全に成功でブログ主さんが指摘する日本の孤立化は無いと断言できる。むしろその逆ではなかろ?集団的自衛権、武器輸出の容認をオバマ大統領から強力な支持が出たからだ。事実、安倍内閣、オバマ大統領の外交は世界主要メディアで大成功とトップで報じられている。昨日行われたフィリピントップ会談でも米国駐留と基地使用の復活を宣言。安倍内閣では、その数日前にオーストラリア首相との首脳会談でオーストラリア牛肉の関税を段階的に引き下げ軍事技術の共同開発(NSC)も合意しオーストラリアのアボット首相は安倍総理を安倍は素晴らしい総理大臣だ!と公言し高評価している。この会談の裏にオーストラリア牛肉が主力のイオン民主党岡田克也に対し安倍内閣が助け舟を出した形だ。
これでは岡田克也も安倍内閣に頭は上がらない。その証拠に岡田自ら原発推進に賛成している。さらに日仏の原子力新技術推進にも合意している。フランスは日本の常任理事国入りにも賛成すると表明する歓迎ぶりである。
この原因を探っていると一番怪しいのは間違いなく菅直人である。政権発足当時に一番にTPP参加を表明しその概要は安倍内閣草案以上に親米lでアメリカの言いなりに近い。福島原発事も菅直人は衆参両義員を束ねる最高責任者の総理大臣である。参議院がねじれていたが自民党がおおきな勢力ではなかった。事故当時、国民のほぼ100%が原発反対で即廃炉を望んでいた。菅直人政権は左翼政権で脱原発は確実に実行出来た。民意を無視して脱原発をしなかったのが世界の七不思議である。一番不可解なのは何故、身内の支持母体からわざわざ反原発デモ隊を大量動員したのか?全く理解出来ない。民主党支持母体が身内の菅直人政権にデモ隊を大量動員するなど怪しいと疑わざるおえない。必ず裏があると睨んだ我々はデモ隊を煽る社民党一派、坂本龍一周辺を観察していると不可解なの事実が沢山でてきた。この事実はあらためてコメントするが坂本龍一がNYに住んでいる、原発推進企業と密接に関係している、まるで原発大規模デモが起こる事を知っていたかのようなグッズや音楽出版事業の素早さ、坂本龍一周辺が反原発デモにより巨額の利益を得ている、坂本龍一が問題になっているNHKの番組に多く出演している、坂本龍一周辺の有名人が誰一人反原で立候補しない、反原発芸能人の番組出演が異常に多い事実などを探ってもらえれば悪魔のからくりが見えてくる。不可解なのは菅直人が北朝鮮のテロリスト団体の市民の党から巨額の献金を受けている点である。この団体の大元は社民党福島瑞穂周辺で民主党、みどり系反原発政党と密接な関係がである。この問題の説明責任を放棄して菅は政権を放り投げる。さらに不可解なのは次の首相の野田だ。この一大事に何故、全く無名の野田を首相にしたのかも怪しい。今日はここで止めるが皆さんにも是非、反原発デモを悪質な実態を検証してもらいたい。現実に鹿児島補欠選挙、沖縄市長選挙は左翼大惨敗である。山本太郎の選挙フェスはガラガラで山本太郎が擁立した立候補者には5000票しか入っていない。原発推進の自民党民主党推進候補と比べてもらいたい。繰り返しになるが左翼による厳しい左翼改革左翼崩壊は確実である。

2014.04.30 02:50 URL | トルストイ #- [ 編集 ]

 以前、オバマ大統領は「アメリカは領土問題ではどちらの味方もしない。領土問題に介入しない!」と言うてたが、もちろん日本のマスコミはスルーだ。日本が最大の目的にしたオバマの尖閣発言だが、何の担保もない言質を取った所で意味があるのかと疑問に思う。

 そもそもアメリカは二枚舌。どうせ特使を密かに中国に派遣し「アメリカは従来の方針を変えない。領土問題に介入しない。」と北京様のご機嫌を取るだけだ。それと、小浜の正体が、実はただの八方美人の機会主義者であり、日中韓が争っていたほうが米国には都合がいいことを忘れてはならない。

2014.04.30 19:53 URL | #- [ 編集 ]

集団的自衛権は国連憲章で認められている権利です。
侵略行為に対して国連軍が組織されたことが殆どないという現実を見れば集団的自衛権の存在が抑止力となるのだと思います。
もし、個別的自衛権しか認められないならば、大国が隣国を蹂躙するのを他の国が阻止することは出来なくなります。
経済制裁も有効な手段ですが、軍事的な抑止力なしには決め手とは成りにくい。

ですから集団的自衛権を一概に否定は出来ない。まして、日本の単独防衛なんて幻想的なもので不可能ならなおさらですね。
しかし、現に安保体制が機能している現状で「集団的自衛権をどうするか」について性急に答えを出す必要があるのかどうか疑問です。
そんな理念的なことを急ぐ前に、他にやるべきことあるだろうと思うわけです。

オバマが尖閣や集団的自衛権についてお墨付きを与えたとして、安倍支持の方々は喜んでいるようですが、米国の従来の立場を繰り返したものに過ぎません。
米国としては、そのような発言をすることで中国に対しては抑止効果を働かせ、日本に対しては別なところでの譲歩を引き出そうとしたと思われます。
米国が日中の武力紛争などは望んでおらないことに全く変わりはないと思います。
そして、安倍政権への警戒心も変わらない。中国がこれに乗じて外交攻勢を掛けている事も変わらない。
安倍政権のようなウヨク政権を早く退場させなければ、日本の孤立化は一層進むと思います。

2014.04.30 23:22 URL | ミリシヤ #- [ 編集 ]

あらためてコメントします。
アメリカのオバマ政策と安倍内閣の同盟関係の利害は一致している。米国の軍事費大幅削減は同盟国の軍事強化、同盟国の責任順守で一致している。現実に安倍政権は武器輸出解禁ですでにインド、中央アジア、オーストラリアなどと軍事技術共同開発にアメリカと共同で取り組む政策を実行している。この産業の成長利益は40兆円をこえアメリカ、EUに加え本音は中国ロシアも大賛成、日本の技術を売って欲しいのが本音だと分析している。日本の高度な原発技術の海外輸出もそれ以上の大きな国益をもたらす。現実にアメリカは勿論、中国、南米、インド、EU、ロシア、中東、アフリカまでもが日本の原発技術を欲している。こちらもオバマ大統領が政策の柱になってい核兵器削減と核の平和利用と同じ路線である。さらに安倍政権は原発停止による崩壊寸前まで追い込まれた中小企業の海外支援を決め従来のODAを廃止し日本企業の海外支援に切りえて大きな支援を決めている。安倍政権は保守本流なので日本人全てを幸せにすると表明している。ここが小泉のリストラ、グローバル戦略との大きな違いと分析している。いずれ合体する維新の会、民主党右派、結いの党、減税日本、みんなの党の方が小さな政府、憲法改正、集団的自衛権の容認、道州制、行政のスリム化、民営化、地方公務員の大幅削減や解雇制度導入、自治労、日教組の政治活動の禁止、学区制度の廃止、学校の民間委託などはっきりとTwitterやFacebookで日々公開し左翼の利権が無駄の温床になっていると堂々と宣言している。ご丁寧に左翼の腐敗の実態の資料までUPされている。民主党政権の堕落と成果の出せない政治への不満、反原発がよど号ハイジャック事件、拉致問題に深く関与した市民の党や中核派などのテロリストと暴露され危険な団体とゆうマイナスイメージが国民の常識になってしまった。大量動員のデモ隊を出して国会を包囲する危険な団体に平和とゆうイメージは国民にない通用しない。国会議事堂を包囲した過激な言動や罵声は全てYouTubeで観れる状態である。デモは国家の不安定を意味する。アラブの春やタイの大規模デモ、最近ではウクライナのデモなどで平和憲法とはかけ離れた行為に他ならない。憲法9条の理念を左翼がデモにより崩壊させてしまった。あの映像をみれば真面目な国民のほとんどは恐怖感しかない。日本リベラル左翼と他国との大きな違いはこのあたりにある。ほとんどの先進国の左翼は与党としての責任を基準に政策を立案している。オバマ政権がそうであるように。中国共産党も同じである。与党なので厳しい改革をせまられる。国民の平和と安全を守るのが当時の義務でありそれが出来ないのであれば指導者失格となる。日本の左翼は思想理念政策はなく、とにかく批判し破壊して政権交代、後は知らないとゆう無責任な政治である。結局、国政選挙の大惨敗。政策が無いから反原発で煽る。もう一度、原点から見直すべきだと強く思う。

2014.05.01 01:47 URL | トルストイ #- [ 編集 ]

>トルストイ様

あなたの文章を読むと、あなたがかなり熱心な安倍支持者であることは分かるのですが、理解出来ないことが余りに多いので、少し質問させて下さい。

武器輸出の解禁は既に民主党政権時代に検討が始まっていたと思います。それは、戦闘機など高度な兵器の開発は一国単独では無理となり共同で行うことが世界的趨勢となる中で、日本も共同開発に参加するためには軍事技術の一部提供を行わざるを得なくなっているからです。
それは当然、重要な軍事技術の流出というリスクと隣り合わせのものです。しかし、その危険性を冒してまでも、共同開発と軍事協力に踏み切らざるを得ない情勢になっているということです。

従って、武器輸出解禁はそれでもって直接的に経済利益を狙うと云うものでは有り得ません。
このあたり何か大きな誤解をされているようにしか思えませんが。
>この産業の成長利益は40兆円をこえ

この40兆円の根拠は何でしょうか?
「この産業」とは、前後の文脈から考えて武器輸出の産業ということでしょうか。
しかし、2012年度の最大の武器輸出国である米国の輸出額(利益に非ず)でさえ87億6000万ドルです。

とりあえず、初めの疑問点はここまでとします。
後、順次疑問に思うことを書かせていただきます。
その都度答えられても、纏めて答えられても結構ですし、急ぎもしません。





2014.05.01 21:26 URL | ミリシヤ #- [ 編集 ]

>トルストイ様

>安倍政権は保守本流なので日本人全てを幸せにすると表明している

まあ、国民みんなのための政治を標榜しないような政治家も政党もいないと思いますけどね。
小泉だって、国民みんなを幸せにすると表明しなかったですかね?その小泉政権において安倍は官房副長官という要職にありました。
もし、小泉政権に罪があったとしたら、安倍にも何らかの責任があったということになります。
まして、安倍は第一次政権の際は小泉路線を継承すると言っていたと思います
政治家や政党の「日本人全てを幸せにする」を真に受けてもしょうがないですよ。

また、安倍が保守本流というのも常識とは異なる見解だと思います。
戦後保守の本流は、多少とも過去の戦争について自省の念を持ち、基本的に憲法擁護の姿勢を取って来ました。安倍の政治理念はそれとは大きく異なるものです。

左翼の腐敗とか、左翼の利権が無駄の温床になっているというような意味のことを仰っておられますが、それでは長年政権を担当して来た保守の方には腐敗や利権は無いのですか?
普通に考えれば、権力を持っている所に人々が靡き金が集まるものです。
もちろんのこと、左翼も国会に議席を持つなど何らかの意味での「権力」はもっています。既に、政治という行為自体に何らかの「権力」は存在しています。
そして、どんな「権力」にも腐敗と利権が付き物ならば、左翼もそれについての批判は甘んじて受けなければなりません。
それならば当然、国家の権力をずうっと握って来た保守の腐敗と利権こそが最も問題となるはずです。

権力を握って来た側の腐敗や利権は問題にせずに、
ことさらにその反対側の腐敗や利権を言い立てるのは、本当のより大きな腐敗や利権から目を逸らすものでしかありません。
これは、権力者が自分たちの腐敗や利権を覆い隠すための常套手段と言えましょう。

トルストイ様のされていることは、より大きな腐敗や利権から目を剃らさせて、それを擁護しているとしか思えませんね。

まだ続きますが、また明日にします。




2014.05.01 23:19 URL | ミリシヤ #- [ 編集 ]

>トルストイ様

>大量動員のデモ隊を出して国会を包囲する危険な団体に平和とゆうイメージは国民にない通用しない

この「危険な団体」とは具体的には何なのですか?
「市民の党や中核派などのテロリスト」なのでしょうか?
しかし、市民の党や中核派にとてもそんな動員力は無いのは明らかですけどね。
それとも、「左翼」なんでしょうか?
しかし、「左翼」と言うのは「右翼」や「保守」と同じく何らかの定義に基づいて便宜的に何かをひっくくる為の記号に過ぎず、団体では有りません。

反原発運動や再稼働反対の是非は別としても、それらの運動やデモを動員されたものと見ることは明らかな間違いだと思います。
反原発運動の運動は数十年に渡って自発的に継続されてきたものですよ。その運動の指摘に耳を傾けることなく「安全神話」に安住して来たことが福島の事故につながったのではないのでしょうか。
これは、原発存続の是非とは別な問題であります。

>デモは国家の不安定を意味する。

民主国家では、デモは正当な政治的権利なんですが。
デモが憲法9条の理念に反するとは、初めて聞く議論です。
それではトルストイ様は憲法9条の理念に賛成されるのですね?
憲法9条とか現在の憲法の理念には賛成なんですね?
それらのことと安倍支持とが、どのように整合するのかお聞かせ下さい。
また、デモを危険視するような考え方とどう整合するのかのかもね。

取り敢えずは、ここまでの私の疑問にお答えになることを期待いたします。
トルストイ様の発言に対する他の疑問点については、また折があれば提起させていただきます。


2014.05.02 19:08 URL | ミリシヤ #- [ 編集 ]

まあ安倍が保守本流とか述べている時点で、戦後の歴史無視もいいとこですけど。

「保守本流が使えなかったから、真正保守なんていう美麗字句を装ってたんじゃないの?」とか、「自分が知らない内に言葉の定義が変わったの?」とか色々想像してしまった(笑)。

2014.05.03 00:49 URL | settering #- [ 編集 ]

残念ながら世界中をみわたしても現世に支持できる政治家は存在しない。憲法9条を大切に思うなら国民に支持される政策を打ち出し早急に左翼陣営を立て直す必要がある。我々と議論しても意味は無い。左翼が国民に信頼され選挙で勝って与党になれば憲法9条も維持出来る。衆参での勝利が必要だ。いずれにしても選挙大惨敗の総括は必要。今日もアメリカの副大統領バイデンが安倍政権と集団的自衛権の強い支持を表明している。鹿児島補欠選挙、沖縄市長選も負けている。与党が安倍政権、最大野党が維新の会とゆう最も危険な状態になりつつある。そしてブログ主さんの予言が的中し民主党は必ず崩壊する。
デモの参加は自由なので国会包囲デモと選挙の結果をふまえて御自身で判断されればと思う。我々はデモ行為は支持しない。原発政策はデモが民意とするならば菅直人と民主党に大きな責任がある。与党であり政策を実行出来たのに放棄した。ブログ主さんの意見が正しい。市民の党の献金問題もそうだが菅直人は村山、細川、鳩山に匹敵する馬鹿総理だった。左翼劣化を推し進めた政治家だ。もし小泉が総理なら本当に原発ゼロを実現していたかもしれない。森政権で自民党は完全に終わっていたのに復活させた政治家が小泉だった。又、自民党の極右勢力、郵政族を叩き出したのも小泉だ。自民党をぶっ壊すと言って本当に壊した政治家だった。我々は細川陣営の七割は小泉票だと分析している。拝金主義者、坂本龍一一派が分断作戦に出たのも維新の会、結いの党、河村たかしらに擦り寄り儲けたいからである。何より反原発セレブが贅沢三昧の新自由主義者、ホワイトカラー気取りの自由人とゆう呆れた事実。ド派手でゴージャスな写真を自らUPしているので目も当てられない。都知事選挙も馬鹿らしくて多くの都民が棄権したと分析している。何が悲しくて共産党が腐敗した社民党と一緒に宇都宮を担ぐ必要があったのか?まったく理解できない。この現状を打破するには左翼自ら小泉に習って腐敗した社民党系拝金主義者やテロリストと真剣に対決する革命が必要だ。旗を隠すのではなくデモ隊で堂々と旗を振って選挙に勝つしかない。憲法9条を守り安倍政権、アメリカと対決し国民の信頼を回復するには身内のケジメは絶対に必要だ。我々との議論より国民の信頼回復が最優先だと強く思う。

2014.05.03 03:15 URL | トルストイ #- [ 編集 ]

>トルストイ様

あなたの言われていることは、失礼ですが矛盾だらけで支離滅裂にしか見えないのですけどね。
尤も、そう見えるのは表層の表現でのことに過ぎず、盲目的とも言えるほどの安倍支持と感情的な左翼叩きと言う本質では一貫していると思います。

「現世に支持できる政治家は存在しない」と言いながら、前コメでは安倍を絶賛していませんでしたか?
もしその言明が「どんな政治家にも、それぞれ評価すべき点と批判すべき点と両方あるのだから、完全に支持できる政治家も完全に否定すべき政治家もいない」という意味に近いのであれば、後で出てくるような菅直人などの政治家に対する罵声とは矛盾するものですね。

>我々と議論しても意味はない

議論の意味がないのなら、何故トルストイ様はここに書き込まれているのでしょうかね?
ただ、坂本龍一や左翼への罵詈雑言をぶちまけたいのなら、御自身でブログを作ってそこでやるべきだと思いますが。

>与党が安倍政権、最大野党が維新の会とゆう最も危険な状態となりつつある

トルストイ様が本気で本心からそう言われているとは、とても思えないのですが?
そうでないならば、どのように危険なのか、安倍政権の危険性と維新の会の危険性についてお聞かせ下さい。

>我々はデモ行為は支持しない

例えば、地元に原発が建設されることに反対する住民のデモもケシカランと?
あるいは、ウイグル弾圧に抗議する中国大使館へのデモもケシカランと?
デモは政治的な意思表示の当然な権利ですよ。
デモを危険視するトルストイ様のような考えは、中国や北朝鮮のような独裁体制の権力者の考え方そのものです。

>菅直人と民主党に大きな責任がある

トルストイ様は何についての責任を問うておられるのですか?
あなたが民主党政権の原発政策から転換した安倍政権を支持している以上、まさか即時原発廃止を実行しなかったことについての責任ではありますまい。

>何が悲しくて共産党が腐敗した社民党と一緒に宇都宮を担ぐ必要があったのか?

共産党が宇都宮を担いだのは、何も社民党と一緒にやりたいがためではないでしょう?
貧困問題や労働問題に取り組んで来た共産党と社民党が、宇都宮支持で足並みを揃えたとしても、それほど奇異なことではないでしょうよ。
それに、社民党ってそれほど腐敗しているんですか?
自民党の腐敗ぶりに比べれば、十両と横綱ぐらいの違いがあると思うのですが。
世の中の仕組みをご存知と思われるトルストイ様が、何かの目的でわざと仰っられているとしかおもえませんが。




2014.05.04 14:07 URL | ミリシヤ #- [ 編集 ]

我々をどうとらえるかは自由であるが共産党と社民党と同立に扱うのは共産党に失礼である。共産党は憲法9条、反原発と戦い続けている政党だ。社民党はむしろその逆。共産党には目立たないが優秀な議員が多いのも特徴だ。参議院選挙で躍進し自民党、民主党についで第3位の支持率だ。対して社民党は大惨敗で崩壊寸前、無能議員しか残っておらず党存続さえ危い。ファション反原発ゴロツキ集団はそれを知っているから一方は共産党にもう一方は維新の会、結いの党、河野太郎、小泉、細川に肩入れしていると分析している。市民の党の献金問題を御自身で調べてもらえればと思う。我々は議論はしないので御自身が全ての党を回り勉強するのが良策だと思う。納得し一番好きな党を支持すれば問題ない。社民党、民主党は複数の都道府県を訪問するとその落差に驚くだろう。自民党も見学すれば谷垣が熱心に改革にとり組んだのがわかる。以前の自民党とは全く違う。ブログ主さんが何故、安倍が出てきたのか不思議に思うのも当然である。共産党なら京都の倉林明子議員など素晴らしいと思う。直接あって話せば社民党との違いがわかる。我々は社民党も隣の県の毛並みだけは立派な嘉田由紀子も絶対支持しない。ついでに極右の自民党、西田昌司や維新の会も訪問すれば御自身の勉強になると思う。我々との議論より直接会って話すと納得して支持すれば良い。我々もこれを最後にこのブログへのコメントを終了する。今までコメントをUPしてくださったブログ主さんに感謝します。本当にありがとうございました。

2014.05.05 01:20 URL | トルストイ #- [ 編集 ]

>トルストイ様

私もこれで最後にしますけど、安倍政権と自民党の熱烈な支持者のあなたが何故に共産党をそこまで持ち上げるのか摩訶不思議ですね。
普通、左派であっても共産党の独善的な組織体質などへの疑念や批判点は持っているものです。
共産党支持者でも余程のコアな部分でもない限りは、批判点は留保していると思いますけどね。

現在の安倍政権を強く批判し、また戦後保守政権を
「米帝国主義に追随する売国政権」みたいな言い方で強く非難して来た共産党を、あなたが持ち上げるのは奇異な感を受けます。

2014.05.05 12:49 URL | ミリシヤ #- [ 編集 ]

せっかくコメント頂いたので補足しておく。やはり御自身で共産党と社民党の違いを勉強した上で支持政党を決められればと思う。何故、社会党が崩壊し社民党になり辻元清美や阿部知子が福島瑞穂に呆れて出て行ったのかも勉強されればと思う。自民党、民主党、維新の会などの事務所に行って見学するのも勉強の一つだ。自民党は小泉親子信者が圧倒的に多いし総裁選では石破が勝っている。何故、石破が勝てたのか?小泉息子が支持したからだ。安倍信者なる奇っ怪な言葉は自民党に存在しない。ブログ主さんが安倍の復活を不思議に思うのも当然だ。又、雇用問題も勉強されるべきだと思う。例えばブラック企業とゆう言葉を使っているのは共産党だけである。共産党にはそれを看板に出来る資格があるからだ。逆に社民党は支持母体がブラック企業なので目も当てられない。芸能界が市場原理主義、搾取主義社会だし坂本龍一や松田美由紀の会社はブラック企業といえる。左右を問わず政治に詳しい人は共産党に一目おいている。御自身で政党に行って確認されればと思う。ほとんどの政党が社民党など相手にしてない。もしくはバカにしている。宇都宮を社共が担ぐことは社民党に利するが共産党にはマイナスだ。何故なら格が違うからだ。劣化した社民党が共産党を利用している状態。その証拠にファション反原発社民党の別働隊は小泉、細川を支持している。共産党は天地がひっくり返っても小泉は支持しない。これで本当に最後になるが我々のコメントを一つ参考にしてもらえればと思う。

2014.05.05 19:16 URL | トルストイ #- [ 編集 ]

>我々のコメントを参考の一つに…

あなたのコメントで参考になる部分など一つもありませんが…(支離滅裂なネトウヨと同じテンプレートコメントであることは最初の数行を読んだだけで分かりますし)

アベが解釈変更を行う事は「秘密保護法」を可決した時から確実でした。
オバマ大統領が曖昧な態度を示したとしても「反対していない」としてやったでしょう。
その為の「秘密保護法」ですから。
日本の暗黒時代はすでに突入していますが、それが目に見える形になっただけですね。
日本が滅ぶことは確実になった訳です。
分からないのは「いつか」という事だけです。

2014.05.07 00:31 URL | うろこ #- [ 編集 ]

先日のテレ朝「サンデースクランブル」はひどいものでした。
韓国の客船沈没、さらには地下鉄事故と、これらを「官災」と呼び、官僚が起こした災害と決めつけ、「市民は官災避けのお守りを持っている」と大々的に報じました。ところが、出演していた韓国人女性のコメンテーターに「官災とは官僚が起こす災害という意味ではない」と一発で否定され大恥。

韓国はアジアでもっとも先端をゆく「新自由主義国家」です。
客船の船長すら契約社員、地下鉄はいくつにも分社化され、横の連絡はろくになされない。そんな状況下で起きた連続した事故なのに、日本の報道は韓国が「新自由主義」であることすらろくに伝えようとせず、ひたすら「官僚が悪い」ことにこじつけようとしています。

鉄道分社化による大事故としては、日本でも信楽高原鉄道事故があり、他国を笑っていられる場合ではありません(特に嫌韓厨のバカども。とくと認識せよ。韓国の姿は明日の日本の姿だ)。

これを機にネオリベに対する危険性を伝えるべきなのに、ネオリベを信奉する日本のマスコミには無理な相談のようです。

2014.05.08 00:47 URL | 飛び入りの凡人 #mQop/nM. [ 編集 ]













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