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きまぐれな日々

昨日(3月18日)最終回を迎えたTBS系のテレビドラマ『運命の人』は、山崎豊子の同名の小説を映像化したものだが、今から40年前の1972年に起きた「外務省機密漏洩事件」、通称「西山事件」を題材にとった異色の作品だった。視聴者からは「日曜夜のドラマとしては重い」との意見が多く、平均視聴率は約12%とふるわなかったが、東京(中日)新聞の社説や1面掲載コラムで言及されたり、国会で岡田克也が西山太吉氏に謝罪したり、「野ダメ」こと野田佳彦首相も遺憾の意を表するなど、一定の反響はあった。

手前味噌になるが、筆者が運営しているもう一つのブログ『kojitakenの日記』で、しばしばドラマの題材である「西山事件」を取り上げたところ、6週続けて日曜日と翌日の月曜日のアクセス数が1万件を超えた。特に3月4日には日曜日の21時台と22時台の2時間だけでアクセス数が1万件を超え、「不人気ドラマ」とはいえテレビの影響力の凄まじさに改めて舌を巻いた。

ところで、このドラマに登場した「読日新聞」記者の山辺一雄というキャラクターは、読売新聞会長・主筆の渡邉恒雄(ナベツネ)をモデルとしている。ドラマでは山辺が主人公の毎朝新聞記者・弓成亮太(西山太吉氏がモデル)を救うべく活躍したが、誇張されており「山辺一雄」は過度に美化されていた。最初のうちは山辺が自由党(自民党がモデル)の大物政治家・田淵角造(田中角栄がモデル)にたかるなど悪役として描かれ、ナベツネが週刊誌に「怒りの寄稿」をしたとしてスポーツ紙などの話題になったが、ナベツネの「寄稿」が載った週刊誌というのが『サンデー毎日』(2012年2月19日号)であることや、その「寄稿」が載った次の週あたりからナベツネ、もとい山辺が一転して「善玉」として異様なまでに美化されて描かれていたこと、そしてナベツネが「寄稿」した頃にはドラマの収録は最終回を除いて既に終わっていたことを考え合わせると、ナベツネと『サンデー毎日』の共謀による手の込んだ「番宣」ではなかったかと私は疑っている。とはいえ、ナベツネが西山元記者の弁護に骨を折ったことは歴史的事実ではある。

そのナベツネが大阪市長の橋下徹を月刊誌『文藝春秋』4月号でナベツネが痛烈に批判した件が話題になっている。「日本をギリシアにせぬために 大新聞『船中八策』競作」という問題含みのタイトルのついた特集に、ナベツネは「日本を蝕む大衆迎合政治」と題した文章を寄稿している。

ナベツネの主張だが、読売新聞の社説などから想像がつくように消費税増税を強く求め、「野ダメ」(野田佳彦)内閣を支持しているが、それに加えて、相続税を免除する代わりに利子をゼロもしくはマイナスにする「無利子非課税国際」の導入を提唱しているあたりは目を引く。ナベツネは、この政策は亀井静香(国民新党)、海江田万里(民主党)、田中康夫(新党日本)らも賛同していると書いて威張っているが、これらの政治家は消費税増税には賛成していないのではないか。

で、ナベツネの橋下批判だが、「橋下徹はヒトラーになるのか」との見出しがついている。

橋下の「船中八策」に掲げられた個々の政策については、ナベツネはTPP推進や改憲の発議要件緩和には賛成だが地方分権や教育改革には反対と是々非々の態度をとっている。だが、ナベツネの「寄稿」の核心は下記の部分だ。以下『文藝春秋』より引用する。

 だが、私が橋下氏についてもっとも危惧するのは個々の政策よりも、下記のような発言だ。

「選挙では国民に大きな方向性を示して訴える。ある種の白紙委任なんですよ」(「朝日新聞」2月12日付)

 この発言から、私が想起するのは、アドルフ・ヒトラーである。第一次世界大戦の敗戦により、莫大な賠償金を課せられ、国民の間に既成政党への不満と閉塞感が渦巻いていたドイツに、忽然と登場したヒトラーは、首相になった途端「全権委任法」を成立させ、これがファシズムの元凶となった。橋下氏の「白紙委任」という言葉が失言ではないのだとすれば、これは非常に危険な兆候だと思う。この点は、はっきりと彼に説明を請うべきだろう。

 橋下氏を見ていると、もともとがテレビ番組で名前を売った人だけに、テレビの使い方が非常に巧みで、テレビで編集しやすい印象的なワンフレーズで「抵抗勢力」を攻撃する手法は、小泉純一郎元首相を彷彿とさせる。

 現在の日本の政治におけるパワーの源泉となっているのは間違いなくテレビ、それからツイッターやフェイスブックという電子メディアである。これらに共通するのは、いずれも情報が断片的かつ瞬間的であるということだ。

 いわゆるワンフレーズポリティクスにはうってつけの環境だが、同時に非常に危険な状態でもある。その瞬間、瞬間で大衆の心を捉えるワンフレーズを言えば、すべてのメディアがそれで塗りつぶされ、次の瞬間には忘れ去られて、個々の出来事の体系的な意味づけはなされない。

 国民が堕落しきった古代ローマ社会の世相を指す「パンとサーカス」という言葉があるが、残念ながら、今の日本の世相にも通じるものがある。本を読まなくなった若者は携帯端末の中に世界のすべてがあるかのように満足しきっている。

(渡邉恒雄「日本を蝕む大衆迎合政治」(『文藝春秋』2012年4月号)100-101頁)


ナベツネの寄稿の他の部分には賛同できないところが多いけれども、上記引用部分にはほぼ賛同できる。

ところで、『文藝春秋』4月号は今月10日に発売されたのだが、しばらくの間、橋下はナベツネによる自身への批判に反応しなかった。ところが、ネットで「ナベツネの橋下批判を橋下はスルーしている。チキンめ」と揶揄されるや(私もその一人である)、ようやく重い腰を上げてTwitterで反撃したのだった(下記URL)。
https://twitter.com/#!/t_ishin/status/181244848760823808

僕なんかね、制度で雁字搦めに縛られ、維新の会以外の多数会派とメディアの厳しいチェックも受けて、独裁なんてやりようがないですよ。所詮、ローカルの大阪市役所の所長ですしね。それに比べれば、渡辺氏の方が読売新聞社だけでなく政界も財界も野球界も牛耳る堂々たる独裁じゃないですかね!
(橋下徹のTwitter)


ナベツネの文章と橋下のTwitterを読み比べてみれば一目瞭然だが、全然反論になっていない。ナベツネは橋下の発言を捉えてヒトラーが成立させた法律との共通点を具体的に指摘しているが、橋下はナベツネが「独裁者だ」とただ叫んでいるだけで、具体性が何もない。

このナベツネと橋下のやりとりに関して、「お前が言うな」とか「両方独裁者でどっちもどっち」と評する声もあるけれども、とんでもない間違いである。上記引用部分に関してははっきりナベツネに理があり、橋下には理など全くない。

もっといえば、ナベツネはいしいひさいちの漫画で戯画化された「ワンマンマン」ではあるが、ファシストではない。それに対して橋下は正真正銘のファシストである。両者が同じに見える人ははっきり言ってどうかしていると思う。ナベツネと橋下のどちらが危険かといえば、橋下の方が1万倍危険だろう。石原慎太郎と比較しても橋下の方が100倍危険だと私は考えている。橋下のような人間に平然とすり寄る小沢一郎のごとき愚昧な政治家は、存在価値がもはや限りなくゼロに近づいたと言っても決して過言ではない。

橋下のふざけた態度の例が、痛烈な橋下批判で評判の秋原葉月さんのブログ『Afternoon Cafe』の最新エントリ「チキンその2・責任転嫁」に紹介されているので、以下に引用、紹介する。

1. 労組思想調査
橋下氏は「特別顧問は自分の身代り、顧問への協力拒否は僕への拒否だ」と市幹部に徹底。アンケートの全権限全責任は自分にあると明言し、自筆の署名まで入れておきながら

「アンケートは野村氏の判断です」

えっ・・・?


2. 9条改正
瓦礫を受け入れないのは憲法9条のせい、9条については日本人全体で決めるときに来ている。9条を国民投票に、とさんざん改憲を煽っている橋下氏。
9条改正の是非を船中八策に盛り込むかどうかと聞かれると

「 国に関わる問題であり、一政治集団が、ああだこうだと決めるわけではなく、国民に決めてもらう領域だ」

えっ・・・?

これ、
「9条改正は国民が選択した国民の意思なんだからね。維新の怪の責任じゃなくて国民の責任だから」
って逃げてますよね?


3. 口パク監視を責められるべきは誰?
君が代強制の張本人であり、歌わなかった教師を罵倒し放題の橋下氏。
口パク監視をしたオトモダチの中原校長を
「校長が教員の口元監視を式に影響しない方法で数秒確認し、後から本人が斉唱していなかったことを認めた一名のみを教育委員会に報告した。どこに非難される点があるのか。」
と庇い、

「非難されるとしたら君が代の起立斉唱を定めた条例とそれを命じた教育委員会だろう。批判の矛先を誤ってはならない。」http://goo.gl/2WuCu

ええっ・・・?
その条例ごり押ししたのはだれなのよ!?教育委員会に忖度させたのはだれなのよ!?

(『Afternoon Cafe』2012年3月18日付記事「チキンその2・責任転嫁」より)


似たような例はもっともっとある。沖縄の米軍基地移設問題に関して、関空を候補地として挙げておきながら、本当に待望論が聞こえてくるや神戸空港に押しつけて「知らぬ顔の半兵衛」を決め込んだ件だ。無責任と非難されようが橋下には何もこたえない。なぜなら、その時には次に大衆の気を引くネタに飛びついて刺激的なことを言い、人々はそれに気を取られて橋下が「無責任」さを指摘された件など頭からすっ飛んでしまうからだ。かくして権力者が何をやらかしても不問に付される。これほど危険なことがあるだろうか。

橋下なら、同じようなことを「脱原発」でもやるかもしれない。ギリギリまで人気取りのために「脱原発」を引っ張っておいて、いきなり手を離して知らん顔をするのである。その時、飯田哲也氏らは果たしてどんな反応をするだろうか。

「橋下の(米軍基地問題や)原発問題に関する姿勢は評価できる。だから脱原発で頑張る橋下市長を応援しよう」とか、「橋下市長は石原慎太郎や『日本会議』系の政治家と違って、根っからの『超保守』じゃない」とか、「小沢派が橋下市長と組めばアブナさは100分の1に減じられる」などなど、極楽トンボとしか言いようのない「リベラル派」ないし「左派」が少なくないことに私は危機感を募らせている。

一体何言ってんだ、橋下徹ほど危険な政治家は他にいないじゃないかと声を大にして言いたい。
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いわゆる『パンとサーカス』というポピュリズムはまあ警戒すべきとして、これから先に何をすべきかですね。

蛇足ですけど、渡邉氏をモデルにした山部に関しては『ナベツネとは全然違う』という批判もあるようです。
まあドラマのキャラバランスの問題もありますし、正直大森南朋にそういう悪役は似合わないと思うんですよね。

2012.03.19 09:06 URL | SPIRIT(スピリット) #Bcjh3QfU [ 編集 ]

森田実という政治評論家は保守に属すると思うが、そのバランス感覚に富んだ姿勢を評価しています。
少なくともリベラルを標榜しながら、そのバカサヨぶりをさらけ出す福岡政行よりはずっとマシです。

さてその森田氏のHPで橋下と酷似したアメリカの政治家「ヒューイ・ロング」が紹介されています。紹介記事は産経12月14日。東谷暁氏「地域独裁がもたらす驚異」。全文引用すると長いので要点だけ挙げます。
橋下との類似点です。
・弁護士資格を取得して活躍
・刺激的な演説で支持者を増やし
・政敵たちを既得権者とくくって口汚く攻撃する
・富裕勢力に対しては、州法を改変し重税を課して貧しい州民の溜飲を下げさせ
ついには「反対派をたたくため新聞を規制し、民兵まで組織して独裁を確立」させたといいます。さすがにまだ橋下はここまでは行っていませんが、新聞を教員に置き換えればやっていることに大差はないように思えます。

なお橋下が主張する「資産没収」を思わせる「富裕層に増税」というのも富の再分配のためではなく、またロングもその有効性を信じてはおらず、「単に敵を設定して大衆の熱狂を背景に敵を倒し、さらなる権力を手にすることにつきた」ためでした。
ロングは暗殺されたという説と、暗殺自体が陰謀という説があり、どうもその死の原因がはっきりしません。彼の行為は「アメリカン・ファシズム」と呼ばれましたが支持者(信者)は彼の死後も彼を信奉し続けたと言われています。

ヒューイ・ロングは大恐慌時代1930年代の政治家です。おそらくはこうした事実を積み重ね、海外の先進国はポピュリズムの危険性を学んだのでしょう。日本はまだそうしたものへの警戒心が育っていないのかも知れません。

2012.03.19 13:58 URL | 飛び入りの凡人 #mQop/nM. [ 編集 ]

はじめまして。abendの頃よりずっと拝読させていただいています。

「ナベツネは単なるワンマンで、橋下の方が余程危険だ」
というkojitakenさんの主張には賛成ですが、
石原(やあるいは安倍?)などの、従前の日本会議系の右翼政治家の危うさを軽く見るような言い回しが散見されたのが気になりました。

石原(安倍)より危険なら危険で、なぜ「より」危険なのかについて説明がないと、
「リベラル派」ないし「左派」を反橋下の一点で糾合するのは難しいのではないでしょうか?

2012.03.19 14:25 URL | amur #JFMX2GMA [ 編集 ]

ナベツネは小泉政治にも懐疑的で、小泉時代は朝日・毎日の方が小泉政治に親和的でした。ナベツネの思想は自民党政治とパラレルで、それに最も近いのが野田政権かも知れません。国民が嫌がる政策を愚直に国民に訴えて説得する政治です。このやり方ははっきり言って効果がないのである意味安全です。大新聞が消費税増税賛成キャンペーンを展開しても、消費税増税支持は下がる一方。ネチズンが敢えて消費税増税反対キャンペーン展開をしなくても自滅しているくらいです。一部の国民を仮想敵にし、それを叩くことで支持率を上げながら猛進する政治こそ危ない!

2012.03.19 17:28 URL | kechack #8ebAr3fA [ 編集 ]

「橋下の方がより危険だ」というのはあくまでも表現の手法であり、これが日本会議系を警戒しなくてよいというのとは違うと思います。
「AはBより危険が大きい」ことは「Bは軽視してよい」という論理にはならないからです。

さて私も警戒すべきは橋下だと思います。
なぜか? それは石原や安倍が一時的に人気を取っていても、それは彼らの極右的な思想が支持されているからではなかったからです。
つまり石原とか安倍とかがいくら極右的なことを述べても庶民は興味がありません。興味がないから暴言・失言を繰り返す石原が何度も当選とも言えます。

一方橋下は属人的な人気を持っています。
つまり政治思想が合うから橋下支持ではなく「橋下さんの言うことなら賛成」と、政治家に自分を合わせて支持している人が多いことが脅威なのです。小泉の言うことにはもろ手を挙げて賛成、同じことを安倍が言ったら反発という数年前の状況と似ているのです。

橋下はこれまで自分の失態から逃げ続けています。
それでもこれまでのところ府民・市民は常に好意的な解釈をして橋下を擁護しました。橋下の発言や行動が正当かどうかではなく、橋下だからという理由で有権者によって正当なものにねじ曲げられてしまうから危険なのです。

それにいくら独善的な政治家でも「選挙で勝ったら白紙委任(だから俺が好きなようにやってもよい)」だとか「批判派は北朝鮮へ行け(この国は選挙に勝った俺への賛成派だけいればよい)」という暴論を、それも一部の集会でポロリと失言ではなく、公然と述べてきた政治家はあまり見聞きしたことはありません。

2012.03.19 20:01 URL | 飛び入りの凡人 #mQop/nM. [ 編集 ]

というのか以前から思っていたことなんだけど、ドイツなどで躍進著しい「海賊党」を日本的に展開させたのが橋下じゃないかって気がします。「決定する政治」ってのとは裏腹に、橋下がオリジナルで打ち出した政策って案外少なくて、寧ろその時々の「時流」に乗って何トカ八策とかぶち上げている様に傍目には見えちゃう。米軍基地の引き受け然り、脱原発然り・・・・・反貧困の潮流もベーシックインカムとか相続税100%とかで巧い具合に取り入れてますからね。

>飛び入りの凡人氏
そう言えば、ベーシックインカムで最初に連想したのがロングの目玉政策「富の再共有」だったりします。自分も『アメリカン・ファシズム』 http://amzn.to/whjdSr って本を読んでみたんですけど、ロングの「富の再共有」とベーシックインカムが二重写しになってしまうんですよね。
ベーシックインカムはマルクス主義起源だって言うかたもいますけど、ファシズムの先駆者の一人であるソレルだってマルクス主義の流れから来てますからね。自らを左翼で無いとまで自認した宇野弘蔵というのもいますし・・・・・

2012.03.19 21:34 URL | 杉山真大 #- [ 編集 ]

以前にも書いたかもしれませんが、橋下が府政においてやたら問題にしてたことって、大阪府下の一部地域が集中的に関わる問題が多いと個人的には思います。
空港問題も教育も二重行政も。
関係ない地域の人たちにとっては他人事になりやすいんです。
例の日の丸君が代の件にしても、不起立で有名な地域はごく限定されていたような。
彼の行動に対して反対の声が起きにくいのには、そういう理由もあるかと思います。
また、少数派が問題にすることをとり入れたからこそ、今まで声を上げても届かなかった人たちが盛り上がっているとさえ感じます。
市長になってからの、西成特区もそう。
彼がこういう問題をわざと取り上げているのか、それとも偶然なのかはわかりません。
四年前の知事選で、対立候補が確か車の渋滞解消について言及していたと記憶しているのですが、これは府下全域にほぼ共通すると私は認識しています。
改めて考えてみると全く対称的な感じがしてなりません。
結局、傍観者が多く出るような状況がつくり出されてしまい、彼らのなかには自分たちのためというよりも大阪府下、あるいは大阪市内の問題を抱えた他の地域の人のために橋下や大阪維新の会を支持しているという動きがあるようにさえ見えてしまいます。
ちょっと話がそれてしまってすみません。

2012.03.19 22:10 URL | 元大阪府民からの伝言 #- [ 編集 ]

要するに橋下氏は、アドバルーンをあげて様子見をして、売りにする政策を決めているのですよね。で、不人気なものは、しれっと自分に傷がつかないように引っ込めるのですよね。これは、kojitakenさんも以前から言っていたようなことですね。
だから斬新に見える政策も思い切って打ち出すことができる……はずだったのですが、預金に課税とか、相続税100%とかで、どうやら下手を打ったということ見たいですね。

こちらの議論を見ていて少し気になったのですが、再分配政策はファシズムの必要条件かもしれませんが、決して十分条件ではないですよ。
もちろん、みなさん、そんなこと当然分かった上での議論とは思いますが。
でも、一応、確認したいと思いまして。

それから、こちらに訪問される人は、基本的に、今の格差は是正されるべきものだと考える人だと思いますが、格差是正は累進課税と法人税の強化でなんとかなると、みなさん、お考えなのでしょうか。
批判をしようとか、議論をしようとかではなくて、現状を少し感じるためにお聞きしたいと思いまして。

2012.03.19 23:56 URL | suterakuso #- [ 編集 ]

>suterakuso様

再分配とファシズムは同義にはなりません。
また同様のこととして徴税手法はあくまでも手段であり、再分配そのものへの条件にもならないのです。

ヒューイ・ロングの場合は富裕税は単にルサンチマンをかきたて、自分への支持を高める材料でしかありませんでした。橋下は金を使わせて市場を活性化させようと強制的に買い物をさせようとしているわけです。これでは再分配とは無縁です。

福祉国家として知られるスウェーデンには富裕税も相続税も贈与税もありません。
税収が安定すれば無理に貯金する必要はなく、相続などというものにたいした意味がなくなるからです。
要するに日本の政治家は考え方が反対なのです。資産がなくても生活できる(例えば医師になるためには2000~4000万円かかります。これでは富裕層の子しか医師になれません)社会状況を作るのが先決です。

ちなみにスウェーデンの消費税は25%。ただし特定品目ありです。所得税は日本より高く、企業の社会保障費もはるかに高いです。日本での社会保障費の企業負担の低さは大きな問題です。

2012.03.20 07:17 URL | 飛び入りの凡人 #mQop/nM. [ 編集 ]

あのー、橋下氏、財産権の問題、ファシズム、社会主義がよく結びつけられて語られるのを見かけますが、財産権や経済活動の自由の制限とは社会権を実現するための必要条件で、20世紀的権利で、それが不十分なことへの批判としてファシズムや社会主義が登場して……、と、いうことを一応、確認しておきたくなりました。

2012.03.20 08:00 URL | suterakuso #- [ 編集 ]

飛び入りの凡人さん

↑すぐ上のコメントは、コメントが承認される前に作成していて、投稿して、この画面に戻ったら、飛び入りの凡人さんのコメントが承認されていました。
と、いうものだとご理解ください。
「資産がなくても生活できる社会状況を作るのが先決」ということについて、もしかして、飛び入りの凡人さんと私で認識が違うのかなと感じていました。
でも、この言葉を見て、まあ、少し嬉しく思いました。

2012.03.20 08:06 URL | suterakuso #- [ 編集 ]

君が代斉唱にこだわるのは世間に橋下VS教職員という構図を見せるため。

この市長、結構、マスコミや市民の反応を見ながら自分に注目が向くように計算ずくで発言している。


でも、実はそれほどの愛国者でもないし教職員や組合を叩けるなら何でも利用する人です。

2012.03.20 09:54 URL | ヨンヒ #- [ 編集 ]

ナベツネはファシストではなく橋下の方がはるかに危険と言うのはその通りだと思います。
ナベツネが西山事件裁判で証言台に立ったのは事実でしょうし、数年前の読売の戦争責任追及キャンペーンを見ても明らかなように現実派の保守ではあっても反動でも復古主義でもファシズムでもないですよね。

橋下は、自分をローカルの一市長と言いながら随分国政にでしゃばったことを言っているようで不思議です。先ずローカルでちゃんと仕事したら、と思います。キチンと自分の仕事をこなすのは簡単なことではないです。

しかし、問題は橋下を押し上げている大衆の不満であり閉塞感だと思います。それに、既成の政治勢力が応えられていないことは確かで、橋下が失脚したとしても次に来るものは何なのか解かりません。

>suterakusou様
格差是正のための社会政策の財源としては、累進課税の強化と共に消費税強化もやむを得ないものと考えます。

2012.03.20 13:07 URL | ミリシヤ #- [ 編集 ]

まぁ、ここの管理人自身がセレブということだろう、

朝の早くから、

8.00過ぎから書き込めるのだから、
もっとも、全てを否定はしないが、

「高等遊民」といいうことばしかでてこない、

エリート左翼(高収入)がいくら、
「B級低民」と揶揄しても無駄、

と、思うんですが、

ここの人たちはどう思うんですかね。

2012.03.20 17:26 URL | 世捨て人 #- [ 編集 ]

>まぁ、ここの管理人自身がセレブということだろう、
>朝の早くから、
>8.00過ぎから書き込めるのだから、

セレブ? 失業者かもしれませんよ。
それは冗談としても、
フレックスならばb悦に8:00過ぎに書き込んでもおかしくないし、休日にはさまれた今日ならば有休とって4連休はめずらしくないよ。

2012.03.20 19:02 URL | Executor #- [ 編集 ]

「高等遊民」か、いいねえ。是非そうありたいものだけれど、なかなかそうはいきません。ただ、ブログや本にコスト(時間と金の両方)を惜しんでいないのは事実です。

ある意味、「高等遊民」って今の日本にとってもっとも必要な存在なんじゃないかと思いますね。憧れるなあ(笑)

2012.03.20 19:07 URL | 古寺多見(kojitaken) #e51DOZcs [ 編集 ]

>世捨て人様

他のネットを見ても、朝早くからの書き込みで随分と右よりな意見の人はいますよね。
もし朝早くから書き込みしている人がそれなりに余裕のある人と仮定したとしても、そのことと右左は関係がないですよ。
それに書き込みの時間帯と収入の高低も本来関係性はないと思います。正規労働者ではない場合、仕事の時間帯は昼間の決まった時間帯でないことも多いですからね。

ここの人たちや左翼が大衆をそんなに馬鹿にしているのかなあ。なかには、そういう人もいるのかも知れませんけど、どちらかと言えば権威や富者は問題にしないのに貧しい者や弱い立場には厳しいのは右の方に多いと言う印象を持ってはいるのですが。

2012.03.20 19:32 URL | ミリシヤ #- [ 編集 ]

kojitakenさん、皆様、些か挑発的なコメントであったにも関わらず、ご丁寧に回答いただきありがとうございました。

所謂「リベラル派」ないし「左派」の立場からすれば、石原や安倍など日本会議系の主張に同意できる点など皆無ですから、その意味では「攻めやすい(団結しやすい)」相手であったと思います。
(日本会議系が「リベラルへのルサンチマン」から自らの立場を規定しているのが大きいのでしょうが)

それに比べ橋下は、「脱原発」や「富裕層への課税強化」など、リベラルな立場の人が部分的に賛成しがちな主張を交ぜてきているため、若干「攻めにくさ」があるようには感じています。

Abendの頃に「平沼赳夫」への評価が割れたのが思い出されます。
(平沼には「大衆のルサンチマンを刺激する能力」は皆無ですが)

2012.03.20 20:22 URL | amur #JFMX2GMA [ 編集 ]

左派が橋下にある種の攻めにくさがあるとするなら、彼らの強烈な「反・中央集権」という姿勢に対してさほど抵抗感がないこともその理由のひとつになっていないでしょうか。
大阪維新の会は一国多制度を推進したいのは見え見えなんですが、このことに対して左派からの追及があまり強くないのはなぜでしょう。
ここをめがけて攻撃することが最も有効だと私は思うのですが、なぜそうしないのか不思議です。
地方の権限がうんと大きくなることについて、左派の中では賛同する人も結構いるのでしょうか。
私は一国多制度なんて絶対に嫌なんですけどね。
大阪維新の会は反政府(反与党という意味ではなくて、反日本政府という意味)集団といっても過言ではないと私は思います。
こんなものを許してしまうと、そのうち地方が独自に武装して内戦を起こすかもしれませんよ。

2012.03.20 22:58 URL | 元大阪府民からの伝言 #- [ 編集 ]

橋下市長が、南米の独裁者よろしく、金持ちや特権層を叩いて下層の人気を得、またバラマキをするような粗野なポピュリストかというと、実態としてはだいぶ違う気がしますし、彼のブレーンの顔ぶれを見ても、また彼自身を見ても、都市型の洗練されたスタイルをかなり取り入れてるし、むしろ都市部の無党派層向けだなあと思います。文化芸術への助成カットにしても何も「大衆のルサンチマンを刺激」なんて意図はなく(そもそも今日日古典音楽や古典芸能がそんな地位に無いと思いますが)、まさに彼の極端な市場主義イデオロギーから出ているものだと思います。もし在阪の楽団や劇団が世界に出て行って高い評価を受けたら、それこそ「これぞ芸術のあるべき姿」とかいって礼賛すると思います(やっぱり金は出さないと思いますが)。もちろんそうした市場主義自体が文化と相容れない部分が多いのは確かですが。

彼をはっきり批判しているのも、山口二郎氏のような自他ともに認める左翼論客くらいのもので、その次に距離を置いているように思えるのは、ナベツネや谷垣総裁(彼もヒトラーになぞらえたようですが)・岡田副総理、あるいは野田総理といったわりと昔ながらの保守派の系譜を継いでいそうなタイプです(そういえば、山口氏は二大政党は維新を利する解散阻止で談合せよといってましたし、岡田氏は大連立提案の席で「1年我慢すれば維新の会の化けの皮が剥がれる」といったそうですが)。逆に、自民党なんかには批判的だった中道からやや左くらいの人が、テレビなんかでも橋下批判をあまりしない、あるいは猫撫で声なのが、確かに気になるところです。

朝生ですっかり評判を落とした薬師院氏ですが(彼は別に「左派」ではなく、むしろ欧州を参照しながら日本の左派のあり方を批判してきた人です)、彼がいっていた批判は結構本質的でした。ビラの記述がすぐ撤回されたことをもって、一時が万事こんな調子だと鋭く批判したのですが…。あの朝生でも決して保守派ではない東氏が、「なんで橋下さんがこんなに批判されるのかわからない」といっていたのが象徴的でしたね。つまり、中道からやや左の都市型知識人に対しても、何かしら訴求力がある。政局的な話を抜きにしてストレートに政策を立て板に水で訴えるスタイルというのは、中央の政治家にはどういうわけかあまり見られないので、新鮮に映るのかもしれません。

2012.03.21 01:22 URL | ぽげむた@PC #mQop/nM. [ 編集 ]

橋下が渡邊への反論に逡巡した後の呟きの弱さを鋭くついて、巷のどっちもどっちを批判されて、私も目を開かされました。多くの方々にも読んでいただきたく、弊blogに貴blog名、URL明記で全文を転載させていただくことはできないでしょうか? ぜひよろしくご検討頂ければ幸甚です。もしご承諾頂けるようでしたら、誠に厚かましいお願いですが、メールでご一報頂けると嬉しいです。

2012.03.21 03:56 URL | 堺からのアピール事務局・前田純一 #v6O6VgHs [ 編集 ]

>中道からやや左の都市型知識人

橋下も彼のブレーンもこれに該当するんじゃないですかね。
そして彼を熱狂的に支持する信者も。

2012.03.21 08:00 URL | 元大阪府民からの伝言  #- [ 編集 ]

元大阪府民からの伝言さん

元大阪府民さんの上記2つのコメントを総合すると、中道からやや左の都市型知識人たちが大阪の武装を押し進め、内戦を起こすかもしれないということになりますが、それでよろしいでしょうか?

それはさておきまして、大阪府民さんの問いかけのコメントにお答えすると、武装するまでの法的手続き等の過程で、トンデモぶりに愛想を尽かされると思われるので、内戦の心配はしていません。クーデターを起こして権力を独占しようなどという非現実的な野心を持っているようにも見えません。
一国多制度とは、地方分権だとか道州制だとかだと思われますが、これまで何度か元大阪府民さんが問いかけられたときに他の方がお答えしているように、それは自民党政権時代から度々出ている話です。あるいは統一地方選挙のときにはどの政党も「地域!」と言っています。別に左まきの人たちに特徴的な主張ではないと思います。
また、刑法や民法や商法や教育基本法などをなくして地域ごとに制定しようという訳ではないので、地域ごとに戸惑いを感じるまでの制度・文化が生まれる可能性もあまりありません。
これらについては、何度質問されても、ほとんどの人が同じようにお答えするか、もうお答えしないかなのではないでしょうか。
あまりイデオロギー的な問題ではなく、どっちの方が効率がよいかという手段的な問題だと思います。

私から見て都構想で心配なことを言えば、維新の会の議員たちが、元々いろいろな土着利権とのつながりが強い人たちのように思えることから、大阪市と堺市を小さな自治体に分割すると、利権政治がおこなわれないかということです。橋下氏がそういうことにどう折り合いをつけるかに、今後注目すべきだと思います。
地域のことではありませんが、松井氏の
>俺は持っている資産を海外に移す
という発言も、そういう注目すべきことが分かりやすく出たものだと思います。
『船中八策』では橋下氏と維新の会が少しジャブを打ち合っている情報も漏れていましたが、今のところ、橋下氏が強引に振り切る様子はあまり見えませんね。

2012.03.21 08:44 URL | suterakuso #- [ 編集 ]

>suterakusoさん

橋下は都道府県ごとの教育委員会制度の選択制(国が制度を複数用意し、そのなかから地方が選ぶ)や、消費税率を地方が決められるようにすることなどを提案しています。
旧来の道州制の議論ではここまでの話は出てこなかったと思いますけどね。
全国一律であるべきものとそうでないものとの議論が曖昧なままで地方分権を急進的に進めることは、国民の生活に大きな影響を及ぼすと私は思いますよ。
前にもいいましたが、転勤族なんか大変なことになります。
自分がその決定に参加したわけでもないのに、転居先のローカルルールに縛られる可能性が高いわけですから。
少し前に橋下が、学力が基準に満たない小中学生を留年させたいと言い出しましたよね。
もしこれが大阪だけで運用されたら、学力が低い子どもをもった転勤族は不安になるんじゃないでしょうか?
大阪行きの辞令が出たら家族は連れていけず、単身赴任にならざるを得ないと思います。
現行法制下でもこれですから、地域主権なんて実行されたらもっと大変になるかと思います。
教育に関していえば、地方が勝手に六三三制をいじくったり、義務教育の秋入学とか言い出すかもしれません。
それくらいの懸念をしておいても不足はないと思います。

地方の権限を拡大することって、一見いいことのように聞こえます。
しかしここで注意しなければならないのは、地方の制度は今そこに住んでいるものだけのものではないということです。
自分がそこに住みたいという意思をもって移り住んできたのではない人々や、偶然そこに生まれた子どもたちにとっても不都合のない制度でなければ、権限拡大なんて百害あって一利なしだと私は思います。
国内移動が自分の意思とは別のところで比較的容易に起こりうる今の日本社会で、地域主権は人を幸せにするものでしょうか。
私としては答えはノーですが、左派としては一般的にどうなんでしょうかね?

2012.03.21 12:15 URL | 元大阪府民からの伝言 #- [ 編集 ]

ひとつつけ加えておくと、自民党時代の道州制議論と橋下のそれとはかなり違っていると私は思います。
前者は国全体の運営効率主体の議論かと思いますが、後者は明らかに「広域自治体」の権限拡大がメインテーマになっています。
地方の側からあれを寄越せこれを寄越せと大声で主張し、あげくのはてに関西広域連合を一種の圧力団体化させているような行為は今までの地方首長としては前例がありません。
奈良県への参加強要や、広域連合内の議席数をめぐっての滋賀県議会とのトラブルなんかはまさに大阪の地域エゴ(この地域エゴとしての大阪維新の会の政策が、大阪の住民のためにすらなっていないというのも皮肉ですが)といって差し支えないでしょう。
こういったことが起きている背景には、民主党への政権交代が影響していると思いますよ。
小沢鳩山の主張した地域主権を橋下が熱烈支持したわけですから、まあ当然の成り行きですけどね。
民主党はいろんな面で批判を受けていますが、地方への対応が甘い点に関する批判がリベラル側から少ない点が気になりますね。
「日の丸君が代」の件に隠れてしまって、橋下の他地域へのワガママ行為を批判する声が相対的に少なくなってしまっているのはよくないと考えています。
脱原発依存にしても、原発立地地域である福井県若狭地域に対する気遣いがみじんも感じられませんし。

2012.03.21 13:44 URL | 元大阪府民からの伝言 #- [ 編集 ]

元大阪府民の伝言さん

まず、前回のコメントの最初の7行ほどについて、謝罪させていただきます。後から読み直してみると、元大阪府民さんは武装して内戦を起こすかもしれないのが大阪維新の会やその支持者だとは言っていませんでした。飛び入りの凡人さんのヒューイ・ロングについてのコメントとあわせて勝手に合成してしまっていました。稚拙でした。すみません。

さて、「教育委員会制度の選択制」ですが、そのまま検索をかけると最初に出たのが次のページでした。
http://www.mayors.or.jp/rokudantai/youbou/180630kyouiku.htm
やはりこれも、橋本氏のオリジナルの提唱ではないようですね。
全国市長会・全国町村会は、どちらかといえば保守に分類されます。よって、これは、左翼が推し進めているものとはいえないと思います。
また、教育委員会制度自体についての問題提起は、右も左もいろいろな方面からされているものだと思います。

次に、「消費税率を地方が決められる」ことについてですが、これについて私が見つけることができたのは、昨年の夏頃、府知事時代に、橋下氏が消費税の税率を独自に決定できる枠組み作りを検討するように指示したことと(yahooに7/7付にあったらしいのですが、リンクが切れています)、例の『船中八策』で消費税はすべて地方税としたこと(http://mainichi.jp/kansai/news/20120311ddn001010005000c.html)ですが、これらのことだと理解してよろしいでしょうか。
府知事時代の指示は、財政再建的な観点からのものだと思われます。そう考えると、これは、「地域のことは地域で」とはいえ、小泉首相に代表される構造改革路線の流れを汲むものではないでしょうか。それについては、左側の人たちからは(あるいは右側の人たちからも)、地域ごとに行政サービスに差が生じ、地方の切り捨てがおこなわれるという批判が出されています。つまり、こういう流れについては、左側からの批判はすでにある、ということですね。
『船中八策』では、消費税の税率のことはとくに言及されていないようです。

原級留置については、学校教育法上、「校長の判断で」原級留置をさせることができます。と、いうことは、現状でも、橋本氏のような非情な側面をもつ校長があらわれたら…と考えると、常にその心配はある、ということだと思います。

ちなみに私は、たんに資産課税や相続税のことで、橋下氏を「ポル・ポトか!」というのには賛成できませんが、その時に起こるであろう悲劇に対してあまりに非情なように見えるという点では、そうかもしれないと思うようになりました。
なんで非情なように見えるかというと、例の光市の事件の訴訟の件や、このエントリーで取り上げられているいろいろな件があるからです。
それから、敵対者に対して晒し者・公開処刑のようなことをおこなうことですね。
ただ、それでもやはり、「ポル・ポト!」と言うべきではないと思います。なぜなら、クメール・ルージュの最大の特徴は、自民族に対して大量虐殺をおこなったことにあるのですから。

ちなみに、どうやら左翼の人たちにも資産課税や相続税があまり人気がなさそうなのは、橋下氏の逆で、どこまでも優しく、情があるから、なかなか思い切ったことができないのかな?と感じます。
(↑右側の人からバッシングされそうですね。)

2012.03.21 19:56 URL | suterakuso #- [ 編集 ]

元大阪府民からの伝言さん

私のコメントと同時に承認された上の付け加えのコメントについてですが、大雑把にまとめると、橋下氏や維新の会のゴネを許し、増長させたのは民主党だということでしょうか。
う~ん…、私にはそもそも橋下氏を府知事選で支持したのは自民党大阪府連と公明党では?とか、春の統一地方選挙のイメージがあって、そうなの?という印象があるのですよね。
でも印象批評でしかなくて、ちゃんとしたことはすぐには言えないので、他の人がなにか助け船を出してくれないかな?とか思います。

それから、そもそもの、日本がばらばらの制度・文化になってよいの?ということについて、もっと大きな視点から答えると、グローバル化のなかで、いろいろなことが標準化・画一化されている時代なんだから、その心配は、左翼もふくめ、みんなあまりしていないのでは?と、やはり思います。

2012.03.21 21:45 URL | suterakuso #- [ 編集 ]

済みません。当ブログからこちらにはトラバが通じないようですので、コメント欄に、下記のように、入力させていただきます。

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20120320記 現状は明晰判明 「アメリカ本位」・「財界本位」 を 「国民本位」が阻む

つらつら思うに。 情報は、ネット内に、そして、リアル世界の新聞、テレビ、雑誌に腐るほどある。 それらによると、今の日本の政治の特徴は「アメリカ本位」・「財界本位」の政治を「国民本位」が許さず、民主党、自民党、公明党のこれまでの庶民増税路線にNO!と立ちはだかっておることが際立って示されている。

高度情報社会。 素晴らしきかなである!!

言い換えれば、既成の自公民の「アメリカ本位」・「財界本位」の政治と主権者国民との間の乖離は必然的に巨大になるばかり、止まるところを知らずということである。

いよいよ、今こそ、ヒトラーではなく、豊かな感性に裏打ちされた理性と強固な断固たる意志を有する「主権者国民」の出番ではないだろうか。

投稿日 2012/03/20 ニュース, 学問・資格, 文化・芸術, 日記・コラム・つぶやき, 書籍・雑誌, 経済・政治・国際 | 固定リンク | トラックバック (1)
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2012.03.21 22:55 URL | hamham #wMyNaENg [ 編集 ]

私も文藝春秋のナベツネの記事を読みました。支持できないことも多々ありましたが、橋下に比べるとナベツネがかなりまともに思えるほどでした。

社会保障の専門の宮本太郎氏との対談などでも、少なくとも社会保障制度を維持する必要性を認識しているなど、同意できる点もあります。

相続税減免無利子国債など支持できない点もありますが、橋下のような恐ろしさは感じません。

今になって、昔の政権交代が無い派閥政治のほうが安定していてよかったと思います。派閥政治は問題があっても、利害調整を行う政治だったんだと痛感します。

2012.03.22 10:01 URL | a #- [ 編集 ]

橋下は本質的にはアナーキストではないかと。単に新自由主義って究極的な意味でアナルコキャピタルだから、まわりまわって政府はいらないっていう点で利用しているのではないかと。
アナーキストの笠井潔が日本民営化論出していたのと映画The Yes Men Fix The Worldでもフリードマン教ともいえる新自由主義連中の意見を観ればわかるけど、アナーキストと新自由主義は親和性がある。
問題は何かこの国を変えたいという思いがある場合、結果的に権力を握る必要があり、権力を握るんには選挙で勝たなければいけないわけで、勝つには・・・という順番で綿密にプランを考えて進めているんでしょうけど、最終的に変えたい国家像はとなれば、周回遅れの新自由主義を原理主義的に実施させるか、デフォルトしてメタメタにするか、程度でしかできないのかも。扇動しないといけないから対外的にはタカ派でというところでしょうかねえ。ただ彼にとっては天皇制自体どうでもいいんじゃないかとも思えるんですが。もっとも読みが外れて単に昔っからある保守という名ばかりの古臭い右翼チックな政策だけになるかもしれませんが、もっとアナーキスト的じゃないかなと。
で、彼が大阪府政、市政で具体的に府民、市民がどれだけ生活が良くなったんでしょうか。
良くならないのは抵抗勢力のせいだって煽られてハイになっているだけではないのかなあw
もっとも地方自治体も国も「お題目」は素晴らしいことでも政策になったとたん、既得権益になってしまうってどういうことなんだろうって思うのも事実。
たとえば地方自治体が企業誘致やベンチャー企業のインキュベートをするって言えば 雇用なり、税収なりいろいろいいんじゃないかって思うんだけど、それで実現したことって、インキュベートセンターというハコもの作って企業を安い家賃で入れるってレベルでしかなくて、そこから羽ばたいた優良ベンチャーなんてほとんどないし、詐欺まがいのことをする会社が安い家賃だからって居座っちゃうような状況をみると、要するに役人は当初のお題目は良くても 財団法人を作って天下り先にして政治家は土建会社に恩を売るということでのハコもの行政になってしまい、効果もでない。(雇用も生まない、企業も成長しない、税収も上がらない)という こういう例にあるようなことばかりが多すぎて、そりゃ目の敵にされるというのもわかるんだよね。

2012.03.22 12:26 URL | スマスマ #ehuBx04E [ 編集 ]

>ヨンヒ様
>君が代斉唱にこだわるのは世間に橋下VS教職員という構図を見せるため。

私もそう思います。
私は橋下は議員や公務員を叩くことによって自分の優位性を誇示したいのだと思っています。つまりは議員や公務員の上に君臨したいのですね。

あの小泉がそうでした。
靖国参拝を強行したときも、自民党内では
「政権を取る以前には靖国なんて全然興味もなかったくせに」
という声が出ていました。
要するに近隣諸国との軋轢をわざと生じさせることで、心情的に自国擁護に走るであろう民衆心理を操ったのですね。

2012.03.22 22:52 URL | 飛び入りの凡人 #mQop/nM. [ 編集 ]

>一体何言ってんだ、橋下徹ほど危険な政治家は他にいないじゃないかと声を大にして言いたい。

はい、大阪に住んでいますとその恐怖が肌で感じられます。
ナベツネが橋下をヒトラーに例えた記事を読んだときは激しく頷きました(ナベツネは嫌いですが)
今の大阪は「ユダヤ人絶滅計画」に嬉々として加担する当時の「善良で普通」のドイツ国民を彷彿とさせます。
「教育基本条例」の反デモに参加しましたが、ウヨクでもない一般人からヤジがとんだのは脱原発デモでもありませんでした。

2012.03.22 23:14 URL | うろこ #qr7mm/lQ [ 編集 ]

数的には少数と思われるんだけど、異常なほど熱気を帯びた信者がついているのが橋下の特徴ですね。
橋下と敵対関係にあった弁護士にしつこく脅迫電話をして逮捕された奴もいたでしょ。
うろこさんに野次を飛ばしたのもそのての狂信者かもしれません。
そういう人が熱心に橋下の宣伝をして歩くんでしょう。
これがB層丸出しのような人ばかりではなく、意外に職場では真面目で知的な人も多くいるような気がします。
だからこそそれなりに支持率がキープされるんでしょう。

2012.03.23 00:18 URL | 元大阪府民からの伝言 #- [ 編集 ]

そういう思わせ振りなわりに検証困難なことよりも…


昨日の朝日の4面で、デーモン小暮が、インタビューで、

(以下引用)
――政治リーダーに必要な資質とは。
「わかりやすく説明してくれることが大事だ。まだ隠蔽されていることが多いと思う。今は歴史的なターニングポイント。大阪市の橋下徹市長にすべて賛成できないが、ああいう志とエネルギーを持った人が国会議員の半分くらいを占めないと日本は変わらない。ただ、橋下氏が言うように統治機構を変えれば代償も払わなければならない。国民のその覚悟を正しく共有する必要がある。」
(引用終了)

なんて言っています。
「志とエネルギーを持った人」ですって。
マスコミ内のテンプレートでもあるのかしらん(検証困難)。
「国会議員の半分ぐらいを占めないと日本は変わらない」って、こぉっうぇ~~。
やっぱり朝日はヘンタイかも。
でも、テレビの世論は相変わらず、こんな人たちに引っ張られているのかもしれませんね。

2012.03.23 08:01 URL | suterakuso #- [ 編集 ]

普天間はともかく、原発と消費税という現在の二大トピックで一般受けしやすい主張を掲げて橋下氏が参入してくることの影響は大きいでしょう。困ったことに、橋下氏が大阪でいくら頑張った所で、現実に原発全廃とか消費税阻止という結果に結びつく可能性は極めて低そうなのに、彼がそのような議論に参加して引っ掻き回せば、おそらく橋下支持は増える方向に働くでしょうからね。「他の点はともかく脱原発については支持できるので、さしあたり橋下を支持する」という理屈は、その人にとって原発問題が占める重要度が高ければ高いほど、一応、もっともだからです。過激な反原発派のいうことを額面通り受け止めれば、他の多くのこと犠牲にしても原発再稼働反対や廃止は優先されるべきということになります。そして、そういう人たちにとって、たとえば関電株主総会などにおいて橋下氏が「頑張ってくれた」という事実は大変な好印象でしょう。

2012.03.23 10:47 URL | こじま #- [ 編集 ]

デーモン小暮氏のインタビュー記事は私も読みました。
(あれはデーモン小暮氏の意見であって朝日の意見ではないと思いますが)
デーモン小暮氏の言いたい事も解りますが、私が怖いと思ったのは「橋下徹市長にすべて賛成できないが」と言う部分です。
あの過激な橋下を100%支持する人恐らくはそれほど多くは無いと思うのですが、デーモン小暮氏のように、「すべて賛成できないが」支持する人がかなり多いと思うのです。そして「すべて賛成できないが」黙認する、という人が多数を占めてくるというのがものすごく怖いです。
橋下の独裁主義、教職員拘束や公務員組合つぶしなどは決して黙認してはいけないものなのです。
一旦黙認すると次第に黙認部分が巨大化していくのは目に見えています。

2012.03.23 14:14 URL | なのはな #- [ 編集 ]

朝日の意見ではないことは分かっているのですが、もっとしっかりしてほしいとか、そういう意味も込めての言葉です。
市役所アンケートや教育基本条例の問題の追及は甘いし、このインタビューだって、こんな発言をされたら、さらに何か聞くことがあってもよそそうなものではないでしょうか?
編集者はあくまでも朝日ですしね。

2012.03.23 19:15 URL | suterakuso #- [ 編集 ]

>suterakusoさん

私がずっと疑問に思っているのは、
「そんなに一般住民が橋下に熱狂しているのなら、なぜ彼の言うとおりに住民は動かないのか」
の説明がつかないことです。
教育ひとつとってみてもそうです。
私学無償化で高校同士の学力競争が活性化するはずなのに、現実はそうなっていません。
私立専願に流れる受験生が多くなりましたが、これは結局、入試を一回で済ませたいから公立との併願を避けているということです。
少なくとも、公立私立双方の入試の活性化にはなっていません。
志望校選びについても、教育内容ではなく知名度と立地がキーになっているそうです。
(このへんの話は秋原さんのブログのバカ殿シリーズ最新エントリーに、常連さんがコメントを書いておられますので興味があれば参照してみて下さい)
高い失業率を下げるべく、職を求めて何処へでもゆくという姿勢もなければ、犯罪を減らすべく努力しようという雰囲気も感じられません。
ひったくりも僅か一年でワーストワン返り咲きで、強制わいせつも全国トップというおまけつきです。
大阪府の場合は公務員改革でさえ尻すぼみに終わったわけで、破産会社の社員がいつの間にかリージョナルカンパニーに変わってしまいましたし。
府民の後押しがリアルにたくさんあったなら、こんな変節はなく分限免職のひとつやふたつ起きていたでしょうに。
堺市長の「裏切り」に対しても特に非難の声が大きいわけでもなく、逆にあそこでは維新の会の議員がずいぶん肩身の狭い思いをしています。

このような現象をどうやって説明すればよいのでしょうか。
現実に起こっている結果をみるかぎり、少なくとも大阪府知事としては府民全体に熱狂を巻きおこせなかったと考えたほうが妥当だと思います。
厳密な検証とは言い難いですが、大まかに全体像を捉えると、そう見えてしまうのですよ。
ただし、「大阪市長」としてはまだ未知数であることもつけ加えておきます。

 

2012.03.23 19:19 URL | 元大阪府民からの伝言 #- [ 編集 ]

>kojitaken様
本来ならはてなダイアリーの方にコメントすべきかも知れませんが、さすがにはてなのアカウントは持っていないので(汗

>>橋下のように一方で「バサーット整理する」とか言っている人間の「ベーシックインカム」は間違いなく社会保障・福祉の切り捨てとセットになっているでしょうね。なぜなら歳出は絶対に拡大されない前提で現金給付をやるのだから、現物給付が縮小するに決まっています。
>>そうじゃなくて、公共部門の財政規模を大きくする前提があってはじめてベーシックインカムが社会保障や福祉の切り捨てを伴わないものになり得るのではないかと、私は単純にそう考えています。

コアな推進者はまだしも、BIの賛同者の多数派は「公共部門の財政規模を大きくする」ってことはあってはならないこととしか考えていないのではないかと。
と言うのも、公的組織(≒「官僚機構」)の裁量を無くしてコストを低くしてしまう(=財政規模を小さくする)って利点は、実際BIの利点としてしばしば強調されていることですから。更に個別政策の分断による「断絶」や「格差」を巧い具合にルサンチマンとして利用していますし。BIを導入したら財政規模が大きくなる云々ってのは、むしろ(ネオリベ的な)BI批判の一つでもありますからね。

>>ベーシックインカムの財源が「ムダの削減」や「公務員の人件費カット」や「埋蔵金」だなんて思っているおめでたい人はまさかいないでしょうね。

そう言えば、BIの財源を聞かれると今一つ腑に落ちないって気がするんですよね。所得税の累進強化ならまだマシな方で、消費税を増税するとか政府紙幣をバンバン発行して充てるとかってのもいますから。
何より誰も指摘しないんですけど、親から何億円ものお小遣いを貰っている資産家のボンボンと寝るとこばかりかその日の食事にも事欠く貧乏人とを、同額のBIで遇することの何処をどうすれば再分配や貧困救済ってことになるのか、納得いく説明を聞いたことがないんですけどね。資産家のボンボンにBIを支給するなら、福祉の現場を改善させるほうに回すのが本筋ってもんでしょうに。

2012.03.23 20:24 URL | 杉山真大 #- [ 編集 ]

>元大阪府民~氏
かつて美濃部革新都政の頃に、福祉や都市政策で財政が逼迫したことから独自財源とかを捻り出して対応しよう、って動きがあったんですよね(その中には後に石原知事が曲りなりに実現しようとした「外形標準課税」もあったそうで)。でも当時の自治省が首を縦に振らず、さらに都議会からも(多数派の保守・中道から)突き上げを食らって陽の目を見なかったのですが。

兎角「革新」側に地方自治というのか地方主権への期待(つか幻想?)が大きいのって、「自分たちの望む政策を実行しない中央政府」⇔「身近なところで住民のための政策をやってくれる自治体」って考えが根本にあるって気がするんですよね。まさか、自分たちが選んだ首長がバリバリのネオリベで・・・ってことは想定外だったりして。

あと、suterakuso氏に
>>どうやら左翼の人たちにも資産課税や相続税があまり人気がなさそうなのは、橋下氏の逆で、どこまでも優しく、情があるから、なかなか思い切ったことができないのかな?と感じます。

資産課税や相続税の増税は、寧ろ左派や革新側が主張してきたことですよ。そうじゃないと出自の時点で「機会不平等」になるのですから。
というのか、こうしたのに激しく反発するのはどちらかというと「リベサヨ」なんじゃないかと。政府が検討している相続税の増税案でさえ大概のマイホーム家族には関係無いのに、週刊誌の煽り的な報道に載せられて「自分の稼いだ財産を分捕られる!」って脊髄反射しているのでは。

2012.03.23 21:48 URL | 杉山真大 #- [ 編集 ]

元大阪府民の伝言さん

う~ん…、大阪の実際の空気が分からないのでなんとも言えませんが、傍目にはあんな人が誰にも愛される人気者になるほうが不自然ですし。それから、今回、元大阪府民さんのあげたことなんかはみんな、一人一人が自分で何とかしようとは、やっぱりしていないのかなって思えることですよね。やっぱり、強引な人に何とかしてもらおうみたいなのはあるのかなぁと。…でも印象ですけどね。
ところで、右の人だろうが左の人だろうが私たちが気をつけなければいけないと思うことは、自分から見て不気味なものや不愉快なものを、みんなひっくるめて反対の立場の人たちのものだと思って(心理学でいうところの防衛機制ですね)はならないということです。
これは、とある人がどこかで元大阪府民さんに言っていたようなことですね。

杉山真大さん

飯田泰之氏のけっこう大雑把な話ですが、これなんかは既に見られましたか。
http://www.pot.co.jp/danwashitsu/iida/20100416_173753493917513.html
気が向けば、これについてのご意見をお聞かせくださいませ。

2012.03.23 21:53 URL | suterakuso #- [ 編集 ]

ああ、そうでした。その日の食事にも事欠く人に厳しい条件をつけて何もあげないより、無条件にあげるほうが、少なくとも貧困救済ではあると思います。「ボンボン」を食事に事欠く人が支える訳ではありませんし。「ボンボン」にしっかり負担させていれば十分再分配や貧困救済だとは思います。現実に、「ボンボン」に負担させているかとか、それが可能かとかは別の話として。
でも、させろよ、とは思います。

2012.03.23 22:00 URL | suterakuso #- [ 編集 ]

杉山真大さん

>資産課税や相続税の増税は、寧ろ左派や革新側が主張してきたことですよ。そうじゃないと出自の時点で「機会不平等」になるのですから。

私だってそう思っていました。

2012.03.23 22:39 URL | suterakuso #- [ 編集 ]

こじまさんと、なのはなさんのご意見に共感する点が多いです。
橋下市長に関してはトータルではなく、「一点買い」で強く推しているという意見は支持者側からも出ていますから。
AからJまで10個の公約があったとして、それぞれが1割程度の支持しかなかったとしても、他はどうでもいいからこれだけは実現してくれという人が集められれば、全体としては結構な数になるでしょう。
しかもAからJの全てがイデオロギーとは全く関係なく、中には相反するようなものも並んでいますから支持層が重複しにくく、結果として支持者数が増えます。
カジノ構想と脱原発、あるいは財政再建と教育への大きな投資、などという組み合わせは既存の政党では普通ありえませんから。
力強い言葉で発信されると、矛盾には目をつぶってでも支持する人はでてくるでしょう。
しかも脱原発のように、今まで積極的に取り上げられることがなかった問題ならなおさらです。
但し、相反するがゆえに政策実行段階でおかしくなる可能性も高いと思いますが。

2012.03.23 23:48 URL | 元大阪府民からの伝言 #- [ 編集 ]

>suterakusoさん

とりあえず、橋下信者を黙らせるにはどういう批判が有効なのかを考えてみることは、意義のあることだと私は思っています。
「将を射んとすればまず馬を射よ」というではありませんか。

支持率は高いのに、なぜ住民は橋下の思うとおりに動かないのかという
問いを以前から信者に対して度々投げかけていたのですが、彼らから明確な答えがかえってきたことはなく、すぐに話をそらそうとするばかりです。
ところで、最近橋下信者、とくにネット上の者はおしなべて以前ほどの元気はありません。
あの船中八策はかなり効いたみたいです。
彼らが指摘されると最も嫌がる部分に触れられることになったのは間違いないと思います。
彼らが何を言われると傷ついて下を向くのかを知ることは、橋下を批判するうえで大事だと私は考えています。
少なくとも「ネオリベ」ではないでしょう。

2012.03.24 01:52 URL | 元大阪府民からの伝言 #- [ 編集 ]

橋下氏の売り?で目立ったところは次のようなものがあると思いますが、

1.恵まれない境遇から今の地位まで昇りつめた
2.大阪に巣食う悪い公務員などと闘い、ルールを守る規範を取り戻そうとしている
3.日の丸や君が代を大切にする
4.テレビで時に親しみやすく、時に情熱的に、分かりやすく語り、ぐだぐだの現状やそれを作り出している専門家たちを吹き飛ばしてくれる
5.大阪の財政を建て直そうとしている
6.高校教育無償化や給食の完全実施で一定の成果を出した

橋下氏の支持者がこれらをいっしょくたに支持しているのか、それぞれ別の支持者なのかとかも、考えるべきでしょうね。
1.なんかを支持しているのなら、『船中八策』の引かれ方なんかをみると、正直、「なんだよ、筋を通せよ。橋下氏の方が筋が通ってるじゃん。」って思いますよ。とくに松井知事!☆
4.だったら、相変わらず小泉首相の頃のまんまなんですが、これって、マスコミとその顧客である国民の問題なんですよね。
で、これを何とかしようと思うと、教育の問題なんですが、その教育でへんなことをしようとする奴が多いから最悪なんですよね。橋下氏もそうですが、私は、義家なんていう究極の無能なまがいものを、国会議員や、諮問会議の座長なんかにした安倍氏ってのはやっぱり最悪だと思います。ワタミも安倍氏ですよね。

あ、ところで、上記の橋下氏の売り?は、私だって、反論は五万とありますよ。あくまでも、支持者にとって何が魅力なんだろうと考えてみただけです。
ところで、大阪にいろいろいいものを持って来てくれるとか、大阪の仕事を増やしてくれるとか、大阪のお金を増やしてくれるとかで、橋下氏を支持する人って多いのですか?

2012.03.24 08:53 URL | suterakuso #- [ 編集 ]

橋下徹大阪維新は決定的なミスをしてしまいました。
それは、絶対行政権力がやってはならない教育への権力介入をやってしまったということです。
泥靴で人間の内心に踏み込み、その内心を踏みにじるような挙に出たのです。
人間を育てる学校教育の場にあっては絶対やってはならない行政行為です。
20世紀の帝国主義の時代であればまだしも、人間の叡智が人類普遍の原理を確立しつつあるこの21世紀という現代にあっては全く認められないことを傲慢にもやってのけました。
今後、国の内外において彼らは孤立化の道を辿らざるを得ないでしょう。
いくら橋下徹大阪維新が、片言隻句 の美辞麗句をバラバラにして撒き散らし一部の有権者を一時的に篭絡しても、必ずやそのメッキは剥がれ、本性がバレバレになります。
また、豊かな感性に裏打ちされた理性を有する現代の主権者は決してそのような暴政を許しはしません。

2012.03.24 19:26 URL | hamham #wMyNaENg [ 編集 ]

相当亀レスになってしまいましたが(汗

>>その日の食事にも事欠く人に厳しい条件をつけて何もあげないより、無条件にあげるほうが、少なくとも貧困救済ではあると思います。「ボンボン」を食事に事欠く人が支える訳ではありませんし。

うーむ・・・寧ろベーシックインカムでは「水際作戦」がやり易くなってしまうんじゃないかと思っちゃうんだよね。というのは、建前で「最低限の収入」を払っていることになっちゃっているから、それ以上の追加支援を求めると「貴方が遣り繰りすれば済むことでしょ」とか言って門前払いを食らわすことも容易になるのだし。

実を言うと数日前にTwitter上でベーシックインカムをめぐる遣り取りをして、そのことを指摘したんだよ。そうしたら、そうした追加支援を削ることに就いて否定しないばかりか何と「『捨扶持』を否定しないです・・・もっとくれなきゃイヤ?」「ゴネ得狙いに対応しなきゃならない窓口を無くせる」とまで言い放ってた!
https://twitter.com/#!/B_I_YOSHIDA/status/200211460192878592
https://twitter.com/#!/B_I_YOSHIDA/status/200239181644050433

ちなみにこの論者、「医療・介護もなくなるようなベーシックインカムなら・・・僕も反対しますよ」とか言ってはいるんだけど、その発想の根元は皮肉にも橋下流の・更に言うなら小泉や小沢(?)辺りが唱導したネオリベ的な自己責任だったりすることが、このことからも見えて来ちゃう。橋下の言うベーシックインカムとは違うって幾ら繰り言を聞かせられても、そもそも(波頭亮が言及している様に)ネオリベやそれを過激にしたリバタリアン・更には共同体の排他性との親和性が高い政策って本質は隠し様が無いと思わざるを得ないのだが。池田信夫のブログを(理論的な説明と断っているものの)好意的に引用しているし。


ちなみに「POSSE」の板倉氏が、橋下のベーシックインカムに就いて「貧困ビジネス丸投げ型」って批判してた(件の遣り取りもこれが発端となってる)ので、取り敢えずは参考まで。
http://togetter.com/li/267932

2012.05.12 22:59 URL | 杉山真大 #- [ 編集 ]

>相当亀レスになってしまいましたが(汗

 いえいえ。

 さて、私が思うのは、結局、政府の姿勢の問題ってことだと思うのですよね。まあ、だから「新自由主義」の側が持ち出すB.I.は確かに「手切れ金」みたいなものになってしまうと思いますよ。それは「○○手当」みたいなものだって、他の何かだって、みんな同じでしょう。
 いっぽうで、「左翼」の側も、ではB.I.自体は、所得の再分配や、広く国民の福祉の向上のために役立つかを検討すべきで、橋下氏が持ち出したからといってネガティブなものにしてしまってよいのですか?と思う訳です。で、まあ、このエントリーの少し前の頃は、少し天邪鬼をしていたわけです。

 ところで、結局、政府の姿勢次第ってのは、財政危機の問題だってそうだと思うのですよね。今、政府のお金がないって言っているだけで、現実の経済活動(=生産・分配・消費)はいちおう、けっこう、回っている訳なんですよ。で、例えばデフォルトで金融機関が破たんしたり、ハイパー・インフレが発生したとしても、政府が何が何でも経済活動を停滞させず(=生産活動が行われるように無理やりにでもし…「社会主義」ですねぇ)、一方で、社会的弱者の保護を怠らなければ、実は問題ないとも考えられるわけですよね。…政府の姿勢がそうならば…。

 まあ、日本の場合には、海外からの資源の獲得とかの問題があって、そのへんを考えると、「経済」の専門の勉強の話になってきて、難しくなって……う~ん、やっぱ、経済を勉強しなきゃならんなってなるんですけど。…グローバル経済も考えないといけないですしね。

 まあ、そんな感じです。

2012.05.13 09:00 URL | suterakuso #- [ 編集 ]

橋下は徹頭徹尾出世しか頭にありません
中韓の権力者に近い発想で
大阪を勝手に韓国に似てると発言したことには
いまだに強い怒りがありますよ

2016.02.21 11:25 URL | #- [ 編集 ]













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