きまぐれな日々

「地デジ移行狂騒曲」が不快な週末だったが、バカげたニュースばかりの政治のニュースの中でも、経産大臣・海江田万里のアホバカ発言が際立っていた。

まず、東電原発事故で線量計をつけずに復旧作業に当たった作業員を「日本人の誇り」と絶賛した件。以下asahi.comの記事より引用する。

「線量計つけず作業、日本人の誇り」 海江田氏が称賛

 海江田万里経済産業相は23日のテレビ東京の番組で、東京電力福島第一原子力発電所事故後の作業に関連し、「現場の人たちは線量計をつけて入ると(線量が)上がって法律では働けなくなるから、線量計を置いて入った人がたくさんいる」と明らかにした。「頑張ってくれた現場の人は尊いし、日本人が誇っていい」と称賛する美談として述べた。

 番組終了後、記者団に対し、線量計なしで作業した日時は確かでないとしたうえで、「勇気のある人たちという話として聞いた。今はそんなことやっていない。決して勧められることではない」と語った。

 労働安全衛生法では、原発で働く作業員らの健康管理に関連し、緊急作業時に作業員は被曝(ひばく)線量の測定装置を身につけて線量を計るよう義務づけられている。作業員らが被曝線量の測定装置をつけずに作業をしていたのなら、法違反にあたる。厚生労働省は、多くの作業員に線量計を持たせずに作業をさせたとして5月30日付で東電に対し、労働安全衛生法違反だとして是正勧告している。

(asahi.com 2011年7月24日0時15分)


これはいかなる文脈から切り取られた発言であろうが言語道断だろう。

また、同じテレビ番組での発言と思われるが、海江田はトルコへの原発輸出にも前向きな姿勢を見せた。こちらは毎日新聞記事より。


海江田経産相:原発輸出交渉 トルコに経産職員派遣へ

 海江田万里経済産業相は23日、テレビ東京の番組に出演し、原発プラントの受注に向けて交渉中のトルコに、近く経産省職員を派遣し、日本の原子力技術の安全性などについて説明することを明らかにした。菅直人首相は「脱原発依存」を打ち出したが、海江田経産相は原発輸出に力を入れる姿勢を改めて明確にした。

 海江田経産相は番組で、トルコや既に受注が決まったベトナムが、東京電力福島第1原発事故後も日本の原子力技術に期待しているとの認識を示し、「トルコに行って実際の技術をしっかり話して来てくださいと(指示した)」と述べた。

 原発輸出については、21日の参院予算委員会で、菅首相が「議論したい」との答弁を繰り返す一方、海江田経産相はベトナムやトルコに「特派でも派遣して説明する必要がある」と交渉を続ける姿勢を示していた。【和田憲二】

毎日新聞 2011年7月23日 19時06分(最終更新 7月23日 22時56分)


私は読売新聞はほとんど読まないので知らないが、先日の玄海原発再稼働の件で菅直人に「梯子を外された」海江田万里は、読売新聞や田原総一朗らの報道操作によって、国民の間に一定の同情を呼び起こしたらしい。図に乗った海江田は、掌に「忍」と書いて、そ掌を外に向けて手を高々と掲げる幼稚なパフォーマンスを行っていた。

図に乗った海江田の暴走はまだまだ止まらない。「経産省に情報開示を要請した菅首相に不快感を示した」とも報じられた。以下毎日新聞記事より。

菅首相:経産省に情報開示を要請 海江田氏、不快感

 菅直人首相が経済産業省に対し、電力需給などに関する情報を適切に開示するよう文書で求めていたことが23日、明らかになった。海江田万里経産相は同日、東京都内で記者団に「なんでそういう文書になっているのかよく分からない」と述べ、不快感を示した。

 文書は東京電力福島第1原発事故以降、電力需給が逼迫(ひっぱく)する中、経産省が提出してきた資料について、水力発電や自家発電の設備容量などをより詳細に示すよう求める内容で、首相の指示を受けて、国家戦略室が作成したものだ。首相が個別省庁に文書で指示するのは異例。同省の姿勢を問題視したもので、菅首相の不信感が表れたものと言えそうだ。

 海江田経産相は、「全部、資料を持って行って(菅首相への説明を)やってきた」と反論した上で、「(求められているのは)特に(自家発電などの)『埋蔵電力』のところなので、その資料を持ってしっかり菅首相と話してきたい」と、追加説明に応じる姿勢を示した。【和田憲二】

毎日新聞 2011年7月23日 東京夕刊


ここまでくると、もう菅内閣を崩壊させるための「自爆テロ」としか言いようがないだろう。同じく閣内で原発推進発言を繰り返す与謝野馨ともども、菅内閣の原発推進勢力の急先鋒が大爆発している形だ。

本来なら与謝野馨・海江田万里という「日本の恥・東京1区コンビ」は閣僚罷免相当だと思うが、菅直人もここ数代の内閣総理大臣同様閣僚の首切りには消極的だ。そして、与謝野や海江田を罷免せず、内閣支持率が下がるにまかせている菅直人を見ていると、いよいよ辞任の時期を明示するタイミングは近づいているなと感じる。一頃言われた「原発解散」はもはや全くあり得ない状況となった。民主党には「脱原発」派などほとんどおらず、今から大量の候補者をかき集めることは不可能だ。

政界がこんな状態に陥っているせいか、このところ「脱原発」側の言論も盛り上がらないと感じる。もはや「鼻をつまんで菅首相を支持する」程度では「脱原発」への道は開けない。共同通信の世論調査では、菅首相が打ち出した「脱原発」の方針への支持は70%(「賛成」31.6%、「どちらかといえば賛成」38.7%)に達しているが、菅内閣の支持率は17%と過去最低を記録した。そりゃそうだ。閣僚が次々と原発推進発言を行う内閣なんて支持できるはずがない。

思うのだが、民主党から「原発推進派」という垢を落とそうとして身体を洗い続けると、どんなに洗っても洗っても垢が次々と落ちていき、しまいには身体を洗っていた人は消え失せて垢の山だけが残るのではないか。つまり民主党全体が原発推進勢力で成り立っているのではないのか。

この期に及んで「小鳩派に政権を渡せ」と叫ぶ小沢信者も少なくないが、海江田万里が鳩山派の政治家であることを忘れてはならない。しかも、何度も書くけれども先の内閣不信任案騒ぎの際、小沢一郎と鳩山由紀夫は自民党の長老たちという札付きの原発推進勢力と手を結ぼうとした。あの時不信任案が可決されて、小鳩派と自公の連立政権が成立したなら、いとも簡単に玄海原発の最下位が認められたであろうことは火を見るより明らかだ。

小沢一郎事務所は、震災直後に予定されていながら延期していた政治資金集めパーティー(「小沢一郎政経フォーラム」)を8月に開催することにした。会費2万円也のこのパーティーで講師を務めるのは、少し前に「福島原発はアブナくない」と主張して鳩山派では珍しい脱原発派議員の川内博史と口論を繰り広げた副島隆彦だ。陰謀論者にしてレイシストとしても知られる副島のごとき人間を「講師」に招くこと一つとっても、小沢一郎の正体はあまりにも明らかだ。

「脱原発」を求める者は、菅直人も小沢一郎も頼ってはならない。私たち一人一人が「脱原発」をなしとげるんだ、という強い意志を持たない限り、「脱原発」が現実のものとなる日は到来しない。
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何と言うのか、批判精神も責任感も無しに参加民主主義に突っ走った挙句の果て、って気がしますよね。自分の「民意」が実現されるエクスタシーに酔って、目先の政局で「裸踊り」しているとしか思えません。

「私たち一人一人が『脱原発』をなしとげるんだ」とは言っても、結局その意思を反映させるシステムが機能不全に陥っている訳で、そうなると(デモなどで声を挙げるにしても)「批判的な観客」であることでしか政策実現できないてのも何か寂しい気もします。

2011.07.25 10:32 URL | 杉山真大 #- [ 編集 ]

古寺さんの主張はもっともと思います。
ただ今から我々の様なメディアも持たない者達が頑張っても限界があります。
事態はこの国を生き返らせるか、このまま死に絶えて行くかの瀬戸際なのです。
別に小沢さんらに頼るというのではなく、
小沢さんに限らず力のある政治家をうまく脱原発に仕向ける方が私には現実的だと思うのです。
海江田さんはたぶん目先にぶら下がっている総理の座の魔力に取りつかれたのでしょう。
菅総理の脱原発を苦労して支えるよりも、むしろそれを妨害して体制側に媚びた方が良いということです。
今の民主党の有力議員はこんな連中ばかりです。
というか、日本の政治家は殆どすべてこの路線ではなかったのではないでしょうか。
誰一人として自ら新たな日本の体制を作るという気概のある政治家はいなかった。
これはもう自民党から共産党まで同じだと思っています。
結局既存の霞が関の枠内で政治的なものを行うふりをする。
それがいまはこの国難ともいえる事態に対してなんら対応出来ない事を曝け出しているわけです。
私は脱原発は国際的な流れになると思っています。
もはやリスクが高すぎて一企業どころか国家でも支える事は無理です。
しかし日本の体制護持派はいまもこの流れを察知出来ずに原発にこだわり続けています。
これはそんな人間しか作り出さなかった日本の悲喜劇です。
でもそれでも変えないとなりません。
私はようやく脱原発に舵を切ったメディアやソフトバンクの様な企業を支持しながら、
そして自然エネルギー推進法案に署名した200名以上の国会議員をしっかりと囲い込む事に運動を持っていくべきと思います。
私は彼ら政治家に期待するというよりも政治家をどうやって利用するかが本当の民主主義だと思っています。

2011.07.25 12:25 URL | 風太 #seTEoywg [ 編集 ]

お久しぶりです。

最近、よく拝見するのですが、私とほぼ同じ時期に同じ論調でしかもより目配りの効いた詳細な分析をされており、嬉しく、また感心しております。

海江田経産相は最近は橋下、与謝野に続く我がブログの主要敵です。
http://blog.goo.ne.jp/raymiyatake/e/2c4d0bdf27573840232b4b485aadc124

しかし、小沢信者がそんなに影響力があるとはここのブログを拝見するまであまり意識しませんでした。鳩山といい、もう政治的には終わっていると思っていました。。。。日刊ゲンダイのようになんでも都合良く解釈するわけでしょうかね。「リベラル」といってもあてにはならないのですね。。。

2011.07.25 14:13 URL | ray #- [ 編集 ]

皆さんのコメントを読んで、現代の政治状況に対して、多かれ少なかれ誰もが【閉塞感】という物を持っておられる様に感じてしまいました。

確かに既存の政治勢力は、自民党から共産党に到るまで、各々が論外の問題や深刻な限界を抱えており、間接民主主義で選挙でしか政党やら候補者を選べない状況に、もどかしさや閉塞感を持つ「気持ち」は、よく私にも理解はできます。

そして、その閉塞感が悪い方向に向かうと、優れた?誰か他者に(全権を委任して)何とか状況を打開して貰おうという英雄待望願望になり、それは奴隷根性に近い民主主義そのものの否定という最悪の状態に、(古寺多見さんの恐れる様に)日本を導くでしょう。

しかし現代にも、それが誰であれ(今は無力な庶民でも)、今の時代を遥かに凌駕する未来の時代を展望する「高い志」の持ち様は有る筈で、そこで大事になるのが、単なる「相対主義」に流されない=主体的な【愚直なまでに建設的な正義感を尊ぶ価値観】と【相手を選ばない批判精神】であると私は思うのです。

今の政治システムが、財界やら官僚やらに依存しながら世論の風をマスコミなどで逸らしていく所にあるならば、逆に…主体的に情報を集め努力して勉強して、自分の頭で考えた方向での政治を実現する為に、たとえ愚直であろうが…ネットでの宣伝活動でも、署名運動でも、住民訴訟でも、何でも良いから(国民的な対話に)少しずつでも参加して、財界やら官僚やらマスコミでは押さえきれない圧倒的な世論を形成していくだけです。

これは…ネオリベラリズムが台頭する時代的な露払いとして団塊世代の日本で進行した「相対主義」を乗り越える闘いでもあり、それが経済面では(ネオリベラリズムを受け入れる)単に社会に「需要」される労働者になる事で「人並み」の生活を保障して貰おうという受身の奴隷的価値観の克服=主体的に【愚直なまでに建設的な正義感を尊ぶ価値観】を復権させる闘いでも無いでしょうか?

そこに向けて障害になる物であれば、何であれ(それが選挙等では支持する対象であれば尚更に)批判精神を発揮して、古い垢をゴミ箱に切って棄てましょう。

また、間接民主主義だけでは限界があるならば、重要な国政に関する問題は「国民投票」に諮るという直接民主主義の制度を求めれば良いだけです。

原発問題は、単なる政治闘争や経済闘争に留まらない、民主主義というイデオロギーの闘争でもあるという点です。
天に唾する様に…閉塞感を嘆く前に、他の誰でも無い自分自身こそが主権者として、今の時代を遥かに凌駕する規範理論なり正義感なりを「高い志」として掲げて、自分の子供達の世代に明るい未来を自分の手で残そうという決意を、私自身も…自省しつつ…あらたにせねばと感じています。

2011.07.26 18:14 URL | 伊賀篤=勉強不足のJCP党員 #Xk9Ues7M [ 編集 ]

すみません、ここの皆さんに興味がありそうな情報の告示をさせてください。

明日27日の衆議院厚生労働委員会に京都大の今中哲二先生が参考人で出席するようです。
テーマは「放射線の健康への影響」です。
東大の唐木や長崎大の長瀧といった御用学者の大先生方(笑)もでるようですが、面白い事になりそうな気がします。
他には、原爆症患者認定訴訟で有名な名古屋大の沢田昭二先生や東大先端科学技術研の児玉龍彦先生が出席なされます。
今中先生は小出先生に続いての国会登場になります。
澤田先生や児玉先生の意見も貴重なものになると思われます。
http://www.shugiintv.go.jp/index.php

つづいて28日には小沢一郎民主党元代表とカレル・ヴァン・ウォルフレン氏による公開討論会、および記者会見がなわれます。
16時~17時:公開討論会。
17時~18時:記者会見。
久しぶりに小沢さんがどんな事を話すのか、人づてではないご自身の口からじかに聞けることになります。
http://fpaj.jp/?p=1473
http://live.nicovideo.jp/watch/lv57454701

で、こちらは京都の放送局で20日に流された番組の録音です。
http://www.youtube.com/user/nyugankenshin#p/a/u/1/Ybg_N-MBoR4
http://www.youtube.com/user/nyugankenshin#p/a/u/0/ngfim8LclsA
内部被ばくの恐ろしさについての琉球大の矢ケ崎名誉教授の解説です。
どうやら先生は内部被ばくの恐ろしさはアメリカにより意図的に隠されていると見ているようです。
そしてその指導的役割をアメリカに代わって演じているのがICRP国際放射線防護委員会というわけのようです。
日本の例えば東大や長崎大学の御用学者が常に拠り所にするのがこのICRPの見解でした。

以上です。

2011.07.26 19:26 URL | 風太 #seTEoywg [ 編集 ]













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