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きまぐれな日々

「日本共産党を日本共生党に!」と叫ぶ異端の共産党支持ブログ、『BLOG BLUES』が「菅首相だろうが小沢首相だろうがどっちだっていい、問題は自分が首相ならどうゆう政治を行うかだ」と書いている。同ブログは「高福祉高負担の政治を望む」と主張している。

私も、繰り返し当ブログで書いているように、「高福祉高負担」の政治を望んでいる。2007年に安倍晋三率いる自民党が参議院選挙で惨敗した時、ようやく「小さな政府」を目指す、小泉・竹中・安倍の時代が終わり、社民主義が復権へと踏み出すかと思われた。しかし、昨年の衆院選前、鳩山由紀夫も菅直人も橋下徹に秋波を送り、橋下は橋下で小沢一郎にすり寄った光景などを見た時、民主党に「高福祉高負担」の政治は無理だと思うようになった。だから、民主党が圧勝する選挙を目前に控えた昨年8月には、既に心が重くなっていた。一方その頃、「小沢信者」たちは大勝利に狂喜乱舞していた。

今でもよく覚えているのは、民主党、国民新党、社民党の連立協議の時、「小政党はつべこべ言わず民主党を圧勝させた民意を重視せよ」、要するに「国民新党と社民党は民主党の言いなりになれ」と、かつて「野党共闘」を声高に叫んでいた人たちが言っていたことだ。要するに、彼らのいう「野党共闘」とは、民主党独裁、小沢一郎独裁と同義だったのである。

財務相に菅直人が就任したのは1月で、菅氏は直ちに神野直彦・東京大学名誉教授を税制専門家委員会の委員長に招聘した。当ブログでも繰り返し紹介したように、神野氏はまず所得税・法人税の課税範囲拡大や所得税の累進性強化などで直接税による税収を増やし、「小さな政府」を目指すのであれば税収はそのまま直接税を中心とするが、「大きな政府」を目指す場合は税収が不足するので、環境税の創設や消費税の増税によって不足分を補うという道筋を示した。神野氏自身は「大きな政府」志向と見られ(ご自身ではほどよい規模の政府がよいと書かれていたと記憶するが、現在の日本政府よりははるかに「大きな政府」になる)、将来的な消費税増税を視野に入れていると見られる。

ところが菅直人は、上記のような道筋をねじ曲げて、消費税増税を先行させるために専門家委の議論を利用しようとした。今となってみては、そうした結論にしかならない。その過程では、松下政経塾出身者や旧民社、経団連や大企業の御用労組などの圧力に菅直人が屈したのだろうが、政治は結果がすべてであり、菅直人は弁護できない。財務相就任当時には法人税率引き下げに難色を示していたという菅直人は、今では代表選に向けた街頭演説で「企業を出て行かせないための法人税減税」を大声で叫ぶまでにもなった。

これが菅直人の限界である。東京都武蔵野市という、首都圏でも屈指の金持ちの街を選挙区(東京18区)とする菅直人では、東京に本社を置く大企業の男性正社員のニーズに応えるくらいがせいぜいで、この枠組の外にいる人たちのための政治はできない。

では小沢一郎はどうか。「国民の生活が第一」というスローガンを掲げれば選挙に圧勝できることを2007年の参院選と2009年の衆院選で示したのが小沢一郎の功績だった。私は、こんなスローガンを掲げたからには「サービスの大きな政府」への道を民主党は進むほかはないと思うのだが、現実には菅直人も小沢一郎も「ムダの削減」を叫ぶばかりで、将来のビジョンを示さなかった。

菅直人の場合、新自由主義と福祉国家の中間をとる「第三の道」(のちに、土建国家でも新自由主義でもない「第三の道」に軌道修正した)をスローガンとしては掲げたが、小沢一郎の場合はそれさえもなく、「大きな政府」を目指すか「小さな政府」を目指すかさえ明確にしてこなかった。

こう書くと、小沢信者は「小沢一郎は大きな政府、小さな政府などというつまらないことではなく、国民主権の政治を目指しているのだ」と言うが、反論になっていない。国民主権の政治を実現するためには、高福祉高負担の「大きな政府」路線をとるのか、低福祉低負担の「小さな政府」路線、すなわち小泉・竹中路線をとるのか、はたまた低福祉高負担の「たちあがれ日本」路線(与謝野馨は消費税増税と「小さな政府」を同時に主張している)をとるのか。小沢一郎はそれさえ示してこなかった。

ビジョンを示さないのは小沢信者も同様であり、「小沢先生が日本を正しく導いてくださいます」という、どこぞの民主党若手議員と同じようなことを日々唱和している。彼らの司令塔的存在である植草一秀が「良い小さな政府」を理想としていることは、当ブログで何度も紹介した。要するに小泉・竹中路線であり、それにもかかわらず植草一秀が小泉純一郎を支持しなかったのは、天下り全廃などの政策を小泉純一郎がとらなかったからだという。植草は、それらの条件が満たされれば「小泉構造改革」を支持すると明言していた。

2000年代初頭において、植草一秀が安倍晋三と結構親密だったことは、植草の著書『知られざる真実』を読めば知ることができる。安倍晋三は、小泉の人気取りに利用されたために小泉路線を踏襲させられたが、本来経済政策はどうでも良くて、狂ったような改憲志向しか頭にない。安倍は、古き良き家族制度などを理想としているだけの人間であり、2006年末の朝日新聞で星浩が喝破した通り、安倍晋三の本音は「反小泉」なのである。そんな安倍晋三とウマが合う植草一秀が、小沢信者たちの旗を振り続けた。

4年前、安倍晋三が統一協会系の大会に祝電を送った件を暴いて、私が「政治ブログ」の世界に足を突っ込むきっかけを作ってくれたカマヤンさんが、

かつて「安倍END」でリンクしていた政治系ブログの多くが今回小沢一郎支持だったようで、「え?」と私は思った。

と書いているが、「AbEnd」には、かつて小沢一郎の掲示板に書き込んだら返事をもらえたというブロガーや、昔、『日本改造計画』を読んで感銘を受けたという保守的なブロガーや、大の共産党嫌いで植草一秀の大ファンだというブロガーなどがいた。特に、「AbEnd」ブロガーで最初に植草一秀を持ち上げたのは、論敵を「日共」呼ばわりすることが大好きな、病的なまでの反共ブロガーだったことを想起したい。彼のロジックは、おそらく「安倍は許せても日共は許せない」というものだったに違いない。だから、安倍晋三と親和性の高い植草一秀に対して何の違和感も持たない。そういう人たちが持ち上げた植草一秀への信奉を、「自End」中枢のブロガーに吹き込んだ何者かがいて、これがきっかけになって彼らの「植草信者化」が進行したと私は見ている。「小沢信者化」はそれよりかなり古く、2007年の参院選で民主党が大勝した前後からだろう。その直後に起きた「大連立騒動」でも彼らの大部分は小沢一郎を弁護し、小沢一郎は民主党代表を辞任せよと主張した私は少数派となった。

話を小沢一郎に戻すと、代表選の論戦が始まり、ようやく小沢一郎は北欧モデルは無理だろうと語った。つまり、高福祉高負担の政策はとらないことを示したが、これは容易に予想されたところだ。菅直人だって、かつて念頭に置いていたという北欧モデルはもはや目指さない。

かえすがえすも残念だったのは、「北欧モデルは日本には合わないが、フランス、ドイツ、イギリスにならって『大きな政府』の政策をとれ」と日頃から主張している榊原英資氏が、フジテレビの小沢・菅両候補の討論会に同席したのに、両候補にどういう政府をとるのか質問する機会がなかったことだ。司会者がその機会を与えなかった。司会者は、「小沢さんにはしばらくおとなしくしてもらった方が良い」と言った菅直人が小沢一郎に対して謝意を表明するかどうか、などというどうでも良いことではなく、両候補のビジョンを聞いてほしかった。

政策論で小沢一郎が当初打ち出した「一括交付金による財源捻出」は、すぐに「小泉・竹中の『三位一体改革』の再現で、社会保障切り捨てだ」という批判を招いて、小沢一郎は社会保障費は削減しないと軌道修正したが、一番選挙への影響が大きい日曜日に、フジテレビでもNHKでも「一括交付金化によって3割4割の削減が可能だ」と力説したことは、地方の票を逃す原因となった。

さらに、選挙戦の序盤で「所得税・住民税の大幅減税」を打ち出そうとしたことも、小沢一郎が本音では今でも「小さな政府」志向ではないかという疑念を招いた。一部の小沢信者は、苦し紛れにこれを「景気対策の一環ではないか」と言っていたが、『日本改造計画』に書かれ、2006年の代表就任時や、2007年の参院選前の公約に盛り込もうとした(結局いずれも引っ込めた)小沢一郎が、そんな短期の政策として住民税・所得税の減税を掲げるはずがない。これは恒久減税であり、その後には必ず消費税の大増税がやってくる。事実、小沢一郎は消費税増税を何度も主張してきた政治家であり、2007年の参院選前にも消費税増税を口にしている。

つまり、小沢一郎のもともとのビジョンは、「小さな政府」でありながら直接税の税率を抑え、税収は消費税など間接税で賄うというものである。かねてから金持ち減税を声高に唱えてきたナベツネが「大連立」における自民党のパートナーとして見込んだだけのことはある。

今回の民主党代表選は、そんな小沢一郎の矛盾が噴出した選挙だった。だから小沢一郎に勢いが得られず、「弱い現職」である菅直人を崩すことができなかったのである。参院選で菅直人に「ノー」を突きつけた地方が、代表選ではその菅直人と比較してさえ小沢一郎に「ノー」を突きつけた意味は、あまりにも重い。論理的に言えば、「地方は菅直人を否定した」というロジックを、もはや小沢信者は使えないはずだ。もっとも論理を突き抜けているからこその「信者」であり、彼らが何を言い出すかわからないのだが。

現在深刻なのは、格差や貧困の問題である。松下政経塾、旧民社、経団連、大企業御用労組にがんじがらめにされた菅直人政権にはほとんど何も期待できないが、格差や貧困の解消を目指す者たちが、いつまでも小沢一郎ごときに頼っていてどうする。今求められるのは、「第一の道」(旧来自民党)である小沢一郎でも、「第二の道」(新自由主義)である菅直人でもない、社会民主主義的な「第三の道」である。そう私は言いたい。


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古寺さんの主張はおっしゃる通りだと思っています。
しかし今の体制下では誰が政権を取っても、たとえそういう政策をとろうとしても実行は出来ないと思います。
それは政治の実権(政策立案から決定と実行まで)はどうみても霞が関が握り、政治家は単なる民間との調整役にすぎないと思われるからです。
小沢さんに期待したのは、彼が霞が関が実質上すべて決めていくこの(国家)システムの一角である、万年与党の役割を担う自民党を政権から引きずりおろしたからです。
これは彼でなくては不可能だったと思います。
なぜならば国民は小さな頃から体制に順応する教育で刷り込まれていて、又海外の制度との比較も、四方を海に囲まれていてしかも英語力の育たない教育の結果それもならず、いわば常識として疑いの余地のない現体制に、悪口は言えても根本からそれを覆すという発想自体を持ち合わせていないからです。
だからこそ小沢さんの指揮した参議院での勝利で短期間ながら実現したガソリン税の事が響いてくるのです。

あれで国民は選挙で政治を選択することで、政治も変わるのだ→体制も変えられるということを、まだなんとなくですが学びました。
それが衆議院選挙での勝利と政権交代につながったのです。
そして次は予算で政治が主導権を握れば、確実に霞が関から権力を奪取でき、それが明治以来変わらなかった官僚国家体制の変革につながっていくのです。
ところが菅さんはそれを放棄して霞ヶ関にすり寄ってしまった。
結果でてきた予算の一律10%削減の意味の大きさは限りなく大きいのです。
だから小沢さんは不利なのをおして代表選に出ざるを得なかったと考えます。

いくら政治家が素晴らしい政策を実現しようとしても、この体制であるうちは実行は不可能だと思います。
それを実現しようとする政治家は、小沢さんの様に体制側から狙われて排除されていきます。
前にも述べたように、だからこそ小沢さんは革命的警戒心から寡黙の政治家を貫いてきたのではないでしょうか。
しかし彼の政治家として活動できる時間もあとわずかとなり、他人に任せていても変革は不可能だと悟ったから表に出てきたのでしょう。
小沢さんと他の政治家の違いは、この体制変革をしようとするか妥協するかの点につきると思われます。
政策の違いは(もちろん本来は一番大事な事のはすなのですが)今は土台を作り変えないといけないので、それが先ではないでしょうか。

いま小沢さんを古い政治家として排除(脱小沢ですか)する流れができつつあります。
この間まで脱霞が関だったはずなのに脱小沢に見事にすり替えられてしまいました。
大事なのは国民の思いが政治にすぐに反映されて政策が変えられるシステムに体制を変えることです。
それが出来ないうちは、いくら良い政策を訴えても実現は100%不可能です。
日本はそういう体制の国なのですから。
そして一日も早くそういうシステムに体制を変えていかないと、日本は国際社会の変化のスピードに追い付けないでしょうね。
その結果はいままでの蓄積を使い果たして沈没です。
その時になって初めて気がついてももう遅いのですよ。

ちなみに霞が関に大きな福祉国家を作るという政策を実現させるというのは、無いですね。
それは霞が関で実権を握るキャリア官僚は、大半が任官後すぐにアメリカへ渡り考え方を刷り込まれてくるのですからね。
そんな彼らに北欧型の福祉国家など、100%無理というものです。
アメリカが変わらない限り、属国(そこまでもいっていないか)の日本の統治官(でしょ)に期待する方が無理というものです。

2010.09.17 11:13 URL | 風太 #seTEoywg [ 編集 ]

私は一内閣一政策が日本の政治のやり方だと思うので誰が首相になってもいいと思う。今度の菅内閣は参院選前からの公党間の約束である郵政改革法案の成立を期してお役御免(場合によっては解散総選挙)なのではなかろうか。消費税論議や経済対策など望みようも無い内閣であることは国民の目に明らかだし。

2010.09.17 12:45 URL | とおりがけ #- [ 編集 ]

気がついたことがあるので記しておきます。
小沢さんの政治とカネの問題とマスコミバッシングと代表辞任に至る過程。
いまもつづくこの流れは以前長野で展開された田中康夫知事(当時)の失脚と実によく似ている気がします。
あれは幹部職員の告発から始まり、田中知事が特定の企業と癒着しているとの話がまことしやかに流れ、そして自民党議員らにより議会内に百条委員会が設立されました。
連日の田中知事バッシングが地元メディアで報じられ、ついに選挙で田中知事はまさかの敗退をするのです。
そして田中知事の追放が決まった直後に、当の告発した職員が偽証を認め、田中知事へのバッシング報道も、必要性がなくなったということからか潮を引くように収まりました。
その後はかつての改革の機運はどこかへ追いやられ、何事もなかったように元の黙阿弥と化しています。
その田中さんがいまでは小沢さんの盟友になっています。
小沢さんの地方への補助金から一括交付金へという考え方の背景には、田中さんの知事時代の体験が深く影響を与えているのではと思われます。
もし小沢総理が実現していたら、行政改革担当大臣はまちがいなく田中さんだったろうなと想像します。

2010.09.17 14:41 URL | 風太 #seTEoywg [ 編集 ]

 100%意見が一致する政治家以外は否、というのは論評家としては結構ですが、有権者としては現実逃避ではないですか?
 現実に政府は存在し、我々の生活を支配しているわけですから、有権者としては実現可能な選択肢の中から「よりマシ」せめて「より害の少ない」を選ぶしかないと、私は思います。
 菅氏というより仙谷&前原氏で決まった以上、消費税増税と辺野古強行は最優先でしょう。
 できることは、沖縄県知事選挙に伊波氏を押すとか、他の選挙で社民党系を押すとか、取調べ可視化をさらに強く訴えるとか、
官房機密費と検察予算の仕分けを要求するとか、ですかな。

2010.09.17 15:37 URL | トホホ #/Amn5WiM [ 編集 ]

相変わらず菅直人というのは良くわからないというかわかりすぎるというか、反小沢で先行して高まった支持率に追いつこうとしたかのような反小沢人事?

ひとつ気になるのが、日中がギクシャクしてるときに、国交大臣で中国とやりあっていた強硬論者の前原を外相に横滑りさせるという人事。確信犯的なタカ派なら、こういうときだからあえて緊張を高めるというやり方もあるでしょう。日米同盟論者なら親米派をもってきて中国を牽制するという意図もあるかもしれません。

しかし、菅首相は何にも考えてないのでしょう(笑)。前原君は小沢と遠いし、外交得意そうだし・・・その程度なんだろうなと思います。

とにかく前原氏というのは、メール事件を思い出すまでもなく見ていてひやひやする危なっかしさがある。あのノリで外交やられたら目も当てられないので、慎重にやってほしいものです。

2010.09.17 19:30 URL | 赤塚男 #- [ 編集 ]

こんばんは。TB&ご紹介、ありがとうございます。

かつて「一億総中流」と喧伝され、社会主義の理想は、西側陣営の日本に於いて達成されたとまで世界的な評価を得た日本が、なぜ格差社会への坂道を転げ落ちて行くのか。

最大要因は、自民VS民主の保守二大政党制です。で、保守二大政党制への途を拓いたのは、イチローくんです。これは、覆すことのできない、歴史的事実です。

親小沢ブロガーは、なぜ、この歴史的事実に目をつぶり、イチローくんを反体制の星と仰ぐのか。気がふれているとしか言いようがありません。

もちろん、イチローくんは、現政界で望みうる最良最強の保守政治家であり、米国のお墨付き。米国からいくらかの妥協は引き出し得ても、米国に根本的に逆らうなどあり得ようはずもありません。

貴兄には、歴史的事実を省みない、理性の欠片もない、救い難いお馬鹿さんに冷や水を掛けつづける、クールな言論を期待します。

しんどいでしょうが、ブログ言論を少しでもまともにするために必要なことです。さらなるご健筆、お祈り申し上げます。

2010.09.17 20:42 URL | BLOG BLUES #- [ 編集 ]

風太様

@officematsunaga様によれば、
仙谷(実質)「総理」は、
小沢氏が提唱された政策で使えるものは全部いただくとおっしゃったとか。

菅氏がプライドを捨てて、確信犯としてパクリと丸投げと抱きつきと傀儡に徹するなら、意外と長続きするかも知れません。
アメリカ様も官僚様もマスコミ様も自民党様も反対しませんからね。

問題は選挙です。ココでこそ有権者が意思表示できます。

2010.09.17 21:03 URL | トホホ #/Amn5WiM [ 編集 ]

菅首相は、政権を獲りたい、総理になりたい一心でここまで来ました。
だが、総理になってこれをやりたい、というものが感じられない。
その意味では、自民党の首相に近い。
代表選で主張した政策も魅力がなく、党員サポーター票では6割しかとれなかった。
現職の総理なのに、スキャンダルを抱えている相手に対して、6割しかとれなかったのだ。

しかし、菅首相は良くも悪くも、現実的で柔軟なところがある。
不況下での財政再建路線が国民に受けていないことは、感じとったのではないか。
路線の違う海江田経済担当相とどのような経済政策を進めてゆくかを注視したい。
郵政改革法案の帰趨が今後の行方を決めるような気がする。
この法案は、国民に不人気で、しかも野党は猛反対している。
野党との協調路線をとる現民主党執行部にとっては難しい選択を迫られることになる。
もし亀井氏に従って、衆議院で2/3以上の賛成で与党が再可決をすれば、民主党の方針が大きく変る可能性が出てくる。

小沢陣営は代表選で善戦したとはいえ、今回の敗戦の影響は、とてつもなく大きい。
小沢氏が実権を握れば、民主党の支持率は下がるし、新党を作っても票は集まらないだろう。
年齢から言って、小沢氏が精力的に動き回れるのは、あと4年くらいしかない。
その間に、小沢氏以外の代表候補を作り出すのは、極めて難しい。原口氏を担ごうとしているが、今の民主党のメンバーを見る限り、原口氏では役不足ではないか。
仮に原口氏を担いでも組閣ができない。民主党は、政治主導を続けようとしているので、主要閣僚に自民党のように二世系人材を置けないのだ。
小沢グループは若手が多く、しかも人材が、イエスマンタイプの武闘派に偏っている。
松木謙公氏は、短髪の銀縁めがねは止めたほうがいいと思う。今後も続く政治家人生で、いつまでも小沢氏が現役でいるわけではないのだ。

問題なのは、将来、小沢氏の集金システムを誰が引き継ぐかだ。これがなくなると小沢グループは求心力を失う。東北地区の公共事業を支配し、ゼネコンを束ねるのは決して易しくない。
石川代議士の政治資金規正法違反事件で、検察庁は五十嵐建設の違法献金を立証する方針を固めたそうだ。事実認定されれば参院で証人喚問請求が為される可能性がある。
そうなったら、師に倣って、小沢氏も闇将軍を目指すのだろうか。
かつてより国民は政治資金に厳しくなっているので、政治生命が終わるかもしれない。

2010.09.17 21:06 URL | greenstone #- [ 編集 ]

どうせフランケン幹事長で小沢に当てつけするなら、
片山善博より増田寛也再登板の方が良かったw
増田だって安倍内閣なんかで大臣をやったのは気にしているはずだし。

2010.09.17 23:33 URL | 観潮楼 #- [ 編集 ]

「良くも悪くも現実的で柔軟なところがある」

この悪い面を指摘しましょうか。
それは神野直彦氏のような社民主義ブレーンに支えられながら、必要でもない党内ネオリベ勢力に対し、過剰な妥協と約束を重ねていることです。

菅氏は市民運動家出身ということもあって、ややもすると八方美人な面があります。
私は菅氏の本質はネオリベではないと思いますが、ネオリベと距離を置くということがヘタなのです。
自民党歴代総裁のように、主流と反主流を見きわめ、適度な距離を置くという術を菅氏は知りません。
この素人臭さが一般国民の人気の高さに繋がっているとも言えますが、将来的には菅氏の命取りになる恐れがあると見ています。

2010.09.17 23:56 URL | 飛び入りの凡人 #mQop/nM. [ 編集 ]

ssとやらへ

俺はお前のコメントを二度削除した。それは、お前がまともな口の利き方をできない人間だからだ。それ以上でもそれ以下でもない。

顔を洗って出直してこい。まともな文章だと俺が判断したら、お前のコメントを掲載してやる。

[PS]

この間から同じ記事のTBを何十回も送ってくる、俺とよく似た名前の右翼ブロガーもいるが、いい加減にしろ。一度掲載しただろうが。お前は確認しなかったのか。同じTBで画面が埋め尽くされたらいい迷惑だろ。そんなこともわからないのか。お前のブログからのTBも二度と承認しないことをここに宣言する。

大部分の皆さまには、わけのわからないコメントでしょうが、ご容赦ください。ブログのコメント欄においては、ブログ運営者は独裁者ですからね。

2010.09.18 00:00 URL | kojitaken #e51DOZcs [ 編集 ]

僕は共産党を見切った人間の一人なので、『BLOG BLUES』の意見にはちょっといただけないんですよね。

閑話休題、菅総理の改造内閣。
政策ロボを外相から幹事長に変えるのはまずい気がします。
普天間迷走の一因を作ったし、タフネゴシエーターとしてはほど遠いのですが、結構足まめだったそうですし。

kojitakenさんは片山善博氏に関してはどうお考えですか?
僕は文芸春秋から世界まで自分の意見を連載する、いっぱしの論客だと聞いていますが。

2010.09.18 00:59 URL | SPIRIT(スピリット) #kFq.b5lY [ 編集 ]

BLOG BLUES様

 人それぞれで、幸い、今の日本には言論の自由も思想信条の自由もありますので、親小沢もいれば、反小沢もいる、親菅もいれば、反菅もいる。こういう状態が望ましいと私は思います。反小沢で思想統制されるのは怖いですね。

 今の菅政権中枢の反小沢派(講座派?)には、思想統制臭を感じます。
 かって江田三郎氏は、労農派の思想統制に反旗を翻して離党しました。三郎氏の系譜を継ぐ菅氏と江田五月氏の顔色がさえないのは、総理の座に就いた時に、別の思想統制にからめとられているアイロニイではないかと、私は見ています。

2010.09.18 04:51 URL | トホホ #/Amn5WiM [ 編集 ]

仙谷は典型的な親米ネオコンですから(政治的には左派的側面もあるが)、普天間の県外国外移設・郵政改革法案の成立・取り調べ可視化など全て反故にし、消費税値上げ・法人税値下げなどの庶民搾取に踏み切るでしょう。
それに、人事でも小沢派を完全に排除しましたし(しかも殆どが極端な親米や親中)、これを独裁的と言わずして何と言うのでしょうか?
まさに、小泉内閣の再来としか思えないのですが(国粋を装うか近隣諸国への平身低頭を装うかという、表面的イデオロギーが違うだけ)。
そりゃあ小沢にもネオリベ的側面(農業自由化・増税前に「無駄を省く」等)が無いわけでは有りませんが、だからといって菅内閣よりマシと言えるでしょうか?
人事にしても、鳩山内閣の方が様々な人材が集まっていてよほど民主的だったと思いますが。
今や、菅が選挙に勝ち首相を続投することが決まった以上、選挙前小沢を必死に叩いていた方々もそろそろ菅内閣を厳しく監視した方が良いのでは?
菅内閣は早速以下のような暴挙をやらかしていますが、どう思われますか?これでも尚、菅内閣続投で良かったと思われますか?

為替82円台が防衛ライン 官房長官「財務相が考えた」
http://www.nikkei.com/news/category/article/g=96958A9C93819481E3E7E2E2818DE3E7E2EBE0E2E3E29F9FE2E2E2E2;at=DGXZZO0195166008122009000000
環境自動車税、軽自動車は4倍強の増税に | レスポンス自動車ニュース(Response.jp)
http://response.jp/article/2010/09/16/145213.html

2010.09.18 06:53 URL | 田中 #- [ 編集 ]

それともう一つ。
菅も小沢もネオリベ的だから任せられないとおっしゃる方へ。
私もその理屈は分からないではないですが、それでは現実的に直近誰に政権を担当して欲しいと思うのでしょうか?

2010.09.18 06:57 URL | 田中 #- [ 編集 ]

管理人より

菅改造内閣の顔ぶれですが、いの一番に野田佳彦財務相の留任が決まった時点で、私は評価しません。社民主義者を持ってくるのは無理でしょうけど、せめて民間から榊原英資(中間的な主張ながら菅・小沢よりかなり「大きな政府」寄り)を起用するなどの大胆さがあれば良かったですが、菅直人にそんな胆力はないことはわかっていました。

前原誠司の外相就任にも憂鬱です。

話題の片山善博氏ですが、私は「改革派首長」にはあまり良くない先入観を持っています。しかし片山氏は、昨年の『世界』への寄稿で、国からの差し金で自治体が職員定数の削減に乗り出したことを批判するなど、「改革派首長」によくある、むき出しのネオリベとは一線を画している人なのかもしれません。文章ではフィンランドを引き合いに出すなどしていましたしね。しかし、3年前には北欧を念頭に置いていると語っていた菅直人の今のていたらくを見ると、政権入りしてどうなるかはわからないですね。

小沢でも菅でもダメなら現時点では誰が良いのか、という問いもありましたが、正直人がいません(笑)。平岡秀夫あたりを挙げておきますかね。

私は、2008年に公明党主導(?)で「福田おろし」をやってしまい、福田康夫がプッツンして辞めてしまったのが痛かったと思っています。福田康夫がある程度やりたいことをやった上で解散総選挙をすれば良かったんです。そしたら、日朝関係だってもっと改善し、拉致問題だって進んでたでしょうよ。麻生は対北朝鮮政策を安倍路線に戻してしまったし、中井ハマグリを国家公安委員長に任命したのは誰ですか? 同じ保守政治家として麻生太郎や鳩山由紀夫と比較すると、福田康夫の方がよほどましでしたよ。小沢一郎と大連立を組もうとしましたが、ISAFへの自衛隊派遣を言い出さないだけでも小沢一郎よりも福田康夫の方がましでしょう。福田康夫が自民党最後の総理総裁であったなら、昨年の総選挙もあんな極端な結果にはならず、政権交代ももっとスムーズにいったように思います。

官界蔵内閣の人事でいうと、経済財政相の海江田は、ネオリベの本性を現すと見ています。小沢一派には当初海江田を推す動きもありましたから、今後やらかすであろう海江田の失態は、小沢一派の正体を白日の下にさらすことになるでしょう。過激な新自由主義者である樽床伸二を担いだ時点で小沢一派の欺瞞は明らかでしたけどね。

まあなんだかんだいって、仙谷由人がやりたい放題やってるのは事実でしょう。国家公安委員長なんて、右翼から左翼への交替みたいな極端な人事でしたね。ぶっ飛びました。仙谷の「文化大革命」発言を思い出して、あまり良い印象は受けませんでした。

但し、改造人事には全否定ではなくて、前述の中井ハマグリのほか、実績を上げられなかった厚労相の長妻昭や、旧民社で大企業御用労組のいいなりだった経産相の直嶋正行を退任させたことは、後任者の腕次第ではありますが、良かったと思います。

最後に、いただいたコメントで一番違和感があったのは、「反小沢で思想統制」云々の話で、「小沢先生が日本を正しく導いてくださいます」などと口走る民主党若手議員を見ていると、思想統制が菅派よりも自民党よりも共産党よりも公明党よりも、どこよりも行き渡っているのは民主党内の小沢グループであることは自明であるように思われます。

2010.09.18 08:34 URL | kojitaken #e51DOZcs [ 編集 ]

日記のほうにレスできないのでこっちで

>旧民社系で思いっきり大企業御用労組の意に沿ってきた経産相の直嶋正行を退任させたことくらいだろうか。

残念ながら新任の大畠って人は社会党出身だけど日立出身でバリバリの原発推進派です・・・
民社系とあまり変わらないかも

2010.09.18 09:23 URL | アンチ民社 #- [ 編集 ]

環境相の松本龍って人は左派色が強そうなので期待してみたいのですが・・・
まあ多分反原発派のがっかりするような方向になるような気がします・・・

2010.09.18 09:28 URL | アンチ民社 #- [ 編集 ]

>大畠新経産相

http://www.nikkei.com/news/category/article/g=96958A9C9381949EE3E5E293858DE3E5E2EBE0E2E3E2E2E2E2E2E2E2;at=ALL
大畠経産相、法人税減税「政府内で話を進めたい」

あんまり民社系と変わんないですね

2010.09.18 09:35 URL | アンチ民社 #- [ 編集 ]

管理人より

コメントの承認・非承認ですが、私はこれを通常携帯電話経由で行っています。時々、通信エラーか何かで、承認したつもりが空振りしてしまうことがあります。コメントをくださる読者の皆さまには、ご迷惑をおかけしてまことに申し訳ありません。

不審に思われた際は、お手数ですが、非公開コメント等でお問い合わせいただければ助かります。

2010.09.18 10:16 URL | kojitaken #e51DOZcs [ 編集 ]

古寺多見様

 私のコメントが、ご不快を与えたことをお詫びして、退散します。
 これまで楽しませていただき、ありがとうございました。

2010.09.18 11:04 URL | トホホ #/Amn5WiM [ 編集 ]

新内閣の面子は自民党時代とどう違うんだろうかね?利権政治家から組合のボスに代わっただけ。何処に適材適所があるのかもさっぱり解らない。厚労大臣なんて早くも官僚は万々歳だろ。
単なる論功行賞だけでさっぱり理解できない。

2010.09.18 11:43 URL | 与士 #- [ 編集 ]

こんにちは。大切なのは、正しい認識。僕は、反保守ってゆうか、反保守専制政治体制なのです。何度も言いますが、あくまで僕の評価ですが、イチローくんは現政界で望み得る最良最強の保守政治家と考えています。

しかし、どう逆立ちしたって、イチローくんが反体制の星など、あり得ねえ。そうした言辞を吐く人は、気がふれているとしか言えない。そうした心情は、ファッショにつながるものだ。それを批判している。

一億総保守のような現況で、よりマシを求めるのは、むべなからむ選択である。僕自身、自民VS民主なら民主支持だし、小沢VS菅なら小沢支持だ。

しかし、熱烈な民主支持、小沢支持は、一億総保守を揺るぎないものにしてしまう。「システム」の思う壺なのですよ。そいつぁマズいぜ。

僕は、一億総保守という状況にこそ一撃を加えたい。蟷螂の斧にすぎなくともね。願わくば、同志の増えんことを。

2010.09.18 12:32 URL | BLOG BLUES #- [ 編集 ]

度重なる挑発行為を見ますと、中国政府は民主党政権に挑戦しようとしているように見えます。
前原外相は岡田幹事長の指名だったそうですが、中国政府に対抗するという側面があるような気がします。

嫌な展開になっているのは、前原外相を米国政府が持ち上げていることです。菅氏の再選に何の反応も示さなかったにも拘らず、前原外相の就任については最大級の歓迎ぶりです。尖閣についても米国の方から進んで言及しています。こんなことはこれまでありませんでした。
自民党と違い、コントロールしにくい民主党にあっては、しっかりと対米追随路線をとってくれる前原氏が好ましいのでしょう。
米国は、このまま前原政権誕生に結び付けようとする意向だと思います。
日本人は、米国受けのいい首相を喜びますので、ここは要注意です。
米国は、とにかく言いなりになる首相を本人の資質とは関係なく、持ち上げます。小泉氏、中曽根氏もそうでした。
小沢氏も自民党時代に米国の内需拡大の要求に応じて、巨額の財政支出を決定したとき、米国からは賞賛され、タフネゴシエイターの素晴らしい政治家と言われました。
現在では、米国が一番相手にしたくない政治家になったようですが。
いずれにしても「日米同盟」の潮流に世論が流されることを危惧します。

2010.09.18 13:06 URL | greenstone #- [ 編集 ]

先月23日の日経新聞にオムロン社長の作田氏の意見が紹介されています。法人税の下げには必ずしも賛成ではないとのことです。

「法人減税だけで日本企業が強くなれるでしょうか。仮に実効税率が40%から25%に下がったとしても、利益が100億円の企業が、新たに手元に残った15億円を設備投資に回すとは限りません」

「日本経済は経済成長と財政再建、社会保障の3点で問題を抱えた複雑骨折状態です。国にカネが無いのだから企業もまず我慢して納税し、全体の態勢を整えないと。小さな政府、小さな行政と言っている間に国の借金はますます膨らんでしまいます」

「税率だけを他国と比較しても無意味です。国際競争力は法人税率だけではなく、人件費をはじめ多くの要素が絡んで決まります。法人税率のような一部だけを取り上げるのは議論のやり方として公正でしょうか」

「創業者は『企業は社会に役立ってこそ存在価値があり、利潤を上げることができ、存続していける』というのが信念でした。企業は社会インフラを使って商売をしていす。"ショバ代"ぐらいは払うべきです。しかし、赤字で税金を払っていない企業が3割程度あります。利益の多寡ではなく、企業の資本金や資産規模などに基づく外形標準課税を組み合わせるのも一案でしょう」

『国にカネが無いのだから企業もまず我慢して納税』との言葉は他の経営者もかみしめてほしいですね。インタビューの後半は、税金を納める以上FTAの推進を政府に求めたいと続くのですが、法人税について「こういう経営者もいるのだな」と感心したものですから紹介させていただきました。

2010.09.18 15:14 URL | 北欧かぶれ50 #- [ 編集 ]

熱心な小沢支持者または小沢氏本人がしばしば言う訴えに「明治以来連綿と続く官僚支配を壊さなければならない」云々がありますね。
確かに、敗戦によっても払拭されなかった封建的な感覚や制度が今でも日本社会の健全な発展を阻む一因となっています。また、現在の問題を考えるとき歴史をふりかえるのは大切なことです。
しかし、場合によっては、あまりに過去にさかのぼって考えようとすると、当面直面している問題の直接の原因がどこにあるか、そして、改善するにはどうしたらいいかという肝心の論点をぼやけさせてしまうことがあります。
時間のスケールが大きいですが、例えばパレスチナ問題。「旧約聖書の時代から考えなければ理解できない」とよく言われますが、実は19世紀末のヨーロッパ列強による中東進出が始まった頃からの近現代史をみるだけでとりあえずわかると私は思います。むしろそのほうが、この問題を引き起こした責任の所在もはっきりするのです。
そして、今、日本が直面している最大の問題である貧困・格差・雇用不安・地方の崩壊・経済の低迷をもたらした原因を探るのであれば、明治にまで戻るより、とりあえず80年代に始まった中曽根行政改革、そして90年代の政治改革を考えるべきです。
この時代、現在同様、政界中枢で活躍し政局をリードしてきた政治家が他ならぬ小沢一郎。ところが、不思議なことにいわゆる「信者系」小沢支持者はほとんどこの時代に小沢一郎が何をしてきたかに興味がないようです。それだけでなく彼らは国民の苦境の原因は明治以来の官僚支配+小泉・竹中の悪政にありとひどく単純化して考えているようにみえてなりません。
中曽根政権の目指したものは私的諮問機関を多数設けるなど従来の官僚頼みの調整型政治を打破することでした。そして「官から民へ」のかけ声のもと三公社の民営化をはじめとする新自由主義化が進められました。以降、この30年「官僚政治からの脱却」なるスローガンがメディアでいかにもてはやされてきたか、どのように利用されてきたか、その目指す方向がどこかを冷静に考えてみるべきでしょう。

BLOG BLUES様
おっしゃる通り、悪しき体制の象徴とされる『55年体制」時代こそ日本が『一億総中流」を謳歌したときでした。もちろん、自民党長期政権による政財官の癒着だけでなくあの時代にも貧困や重大な社会問題は多々ありました。また、『一億総中流」というものの国による福祉政策は脆弱で企業に支えられていたことなど近年のセーフティーネット崩壊につながる問題を既にはらんでいました。しかし単純に考えて「国民の生活」という点からすれば現在よりはるかにマシだった事は誰の目にも明らかでしょう。自民党自体も現在と比べたらまともな政党でしたが、中選挙区制のもと、社会党・共産党などが国会にかなりの議席を占め、新自由主義化・軍拡のストッパーとしての役割を果たしていたことが大きいのです。小選挙区制導入以降、国会は「ブレーキのきかない車」になってしまいました。こんな単純なこともわからず小沢氏を反体制のヒーローと持ち上げている人たちは、それこそ「権力に支配されたマスゴミ」に洗脳されているのではないかと言いたくなります。

2010.09.18 15:26 URL | ぽむ #mQop/nM. [ 編集 ]

小沢は小さな政府志向でしょう。
最近のスローガンやバラマキ政策は、そのための準備です。
今のうちに考えておきなさい的な…
だと思います。

2010.09.18 18:27 URL | おーちん #- [ 編集 ]

仙谷について一つ。

2004年、プロ野球の再編騒動の中でファン無視の再編に反対する運動が東京であった。
そこに野球と接点が見出だせない仙谷が出席した。
私は売名の匂いを感じ不快だった。
それ以来、仙谷は信用ならないと思うようになった。

2010.09.18 18:56 URL | 観潮楼 #- [ 編集 ]

こんばんは。横レス、失礼します。

「ぽむ」へ。やあ、久しぶりに、左派・市民派ブログシーンで、真っ当な意見を拝聴した思いです。

本当にどうしたものでしょうか。日頃、口角泡を飛ばし「マスゴミの洗脳」をなじるブロガーが、『それこそ「権力に支配されたマスゴミ」に洗脳されている』としか思えないテイタラク。

これというのも、一億総保守の現況がそうさせるのでしょう。中曽根内閣発足、イコール21世紀臨調発足以来、手もなくひねられ、格差社会の到来を招いた、左翼勢力の無能無気力に、憤慨するばかりです。

なぜ、今世界中で最も幸福度が高いとされる北欧諸国に倣い、「高福祉高負担」の新国家建設ヴィジョンを打ち出し、乾坤一擲の大勝負を挑まないのか。

かの国々は、日本国憲法や改正前の教育基本法に範を求め、それに成功したっていうのに。護憲政党とは、一体何ぞや。

2010.09.19 00:59 URL | BLOG BLUES #- [ 編集 ]

小沢さんは引退するつもりでしょうね。
あの演説でこれが最後になるかもしれないとおっしゃられていたのが印象に残ります。
最近の吹っ切れたような笑顔はそういう意味なのかもしれません。
今後は自分が育てた政治家や自分を慕ってついてきた政治家の後押しをしてやるつもりなのでしょう。
マスコミの批判の対象になっていた政治団体による不動産購入も、自分が引退後は団体のみを存続させて若手政治家育成の場にする時の資金に充てるつもりでしょう。
残念ですがこれで当分の間は官僚国家のままの土台の上で、矮小化した政治家のやりとり(三文芝居です)で日本の政治は動いていくことになります。
本当に馬鹿げていますが仕方がないでしょうね。

小沢さんが嫌われる原因をあれこれ考えてみましたが、結局彼は日本そのものを変えようとしているので、日本というものに心情的に同化している日本人の多くは、それこそ自分自身を壊されるように感じて嫌悪感を抱いてしまうのではないかな。
なにか自分自身を否定されてしまうかのような感じを受けてしまうのでしょうね。
表向きな嫌いな理由はあげるときりがないのでしょうが、本音の部分はそういう風に感じます。

普通外国の人は国家という存在を法的な概念という風にとらえているみたいです。
つまりは国家とは契約によるルールを受け入れる時の仮想対象みたいなものですかね。
だからルールが自分にとって居心地が悪ければすぐに直そうと行動を起こす。
それが具体的には選挙で政治家を選んで政策を変えさせるというものです。
そもそも多重国籍を認めている国もあるのですから、そういう所属する国家の選択など当たり前のことなのかもしれません。
これが契約社会というものなのです。
ところが日本人には国家も法律もすべては与えられるものであって、一方的に受け入れる対象でしかないようです。
だからそれが社会規範に照らしても真っ当なものであるのか、自分自身にとって受け入れられるものであるかの検証など考えたこともないでしょう。
まさに悪法も法のうちですか。

実際法を司る裁判所もかなりいい加減な存在で、特に刑事裁判では冤罪の温床になる検察と裁判所の癒着など当たり前のことで、又行政裁判では殆どが門前払いか行政側の勝訴で終わっています。
今回珍しく大阪地検特捜部のいい加減ぶりが白日に晒されましたが、あんなのは氷山の一角でしょうね。
それでも大半の国民はそれを受け入れている、不思議な国なのです。
要は法律は建前であって実際は行政の裁量で決まる社会なのでしょう。

やはりこの国の国民は封建時代からさしたる進歩がなかったのかもしれません。
たぶんわかっている人はわかっているのでしょうが、大方の人は気がつかないで生活している。
だからわかっている人も長いものには巻かれろということで大人しくして、既存の枠内で少しでも豊かに生きようとしているのではないかな。
ただもうそれでは日本自体が沈没しかけているのですから、いつまでもつづくわけがないのです。
昨今の国情の暗さがそれを物語っています。
だからこそ国の体制自体の根本的根源的な変革を始めなくてはならないのです。
でも意識がこれではまだまだ無理なのでしょうね。

2010.09.19 11:41 URL | 風太 #seTEoywg [ 編集 ]

>風太
あんたはまず、前トピのコメント欄で上がっていた質問に答えろよ。
疑念に対して何にも答えないのでは、講釈を垂れても誰も聞く耳を持たないぞ。

2010.09.19 12:42 URL | #z8Ev11P6 [ 編集 ]

管理人さんが、自分なりの基準で小沢やその支持者を批判されるのは、その部分において筋が通っているのでしょうが、

じゃあ結局どうするの?

に「第三の道」と漠然と答えられたんじゃ、どうしようもないですね。
平岡秀夫にせよ、彼は菅グループで、菅を推しているのであって、彼自身や他の人物を推して民主党を「第三の道」へ引っ張ろうとしているわけではない。
菅政権は、来年には消費税増税・法人税減税を進め、普天間基地は辺野古移設で決定済みという路線であり、
民主党マニフェストの子供手当など、減税・国民へ直接配給政策も、せいぜい中途半端な実行、悪ければ反古にしかねない政権になってしまっている。

それより、まだ、マニフェストを断固守ろう、沖縄の意見が大事だ、と言って川内氏らこだわる議員も味方につけ、消費税増税は無駄を徹底的になくしてから、法人税は高いとは言えない、と「口だけでも」言明している小沢の方がはるかにマシじゃないでしょうか。

僭越ですが、管理人さんのご意見は、昨年の民主党代表選あたりから、どうも頭でっかちで、「木を見て森を見ない」評論になってしまっていますよね。

2010.09.19 16:08 URL | cube #- [ 編集 ]

cubeさん、

なぜ福祉国家路線を打ち出そうとしない菅直人と小沢一郎のどちらかを選ばなければならないんですか。私は保守と保守の二択を強いるのではなく、「サービスの大きな政府」、社会民主主義ないし福祉国家のビジョンを示す選択肢を示す勢力が立ち上がらなきゃダメだ、って言ってるんですよ。

平岡秀夫でも恐らくダメでしょうから、金子勝が言うように、前原らよりさらに下の世代から指導者が立ち上がっていくしかないと考えてますよ。湯浅誠あたりが政界に進出して指導者になるしかないんじゃないですか? 菅もそうですが、小沢ももう賞味期限切れですよ。

それから、cubeさんに注文ですが、このコメント欄の少し上の方にあるぽむさんの小沢一郎および小沢一郎支持者への批判に反論していただけませんか。

それができないのでは、「木を見て森を見ない」のはcubeさん、あなたの方だということになりますよ。

実際、最近のあなたのコメントは、「また小沢・植草信者憎しですか」などという、無内容かつ感情的なものばかりです。そんな態度では全く議論になんかなりゃしません。

2010.09.19 16:19 URL | kojitaken #e51DOZcs [ 編集 ]

当時の大連立構想ですか、当時の状況を前提に戦略として考えた場合ですが、政権に参加してその中で民主党の未経験の議員らに与党経験を踏ませる。
(と同時に役人の作りあげた神輿の上に胡坐をかいている自民党の鐚銭化した議員らにショックを与えて、少しは役に立つ議員として生き返らせることも可能かな。)
でもなによりも大連立で安定化した連立与党の力をもってして、霞が関の制度変革へ繋がるひも付き補助金の一括交付金化位は達成できたかもしれないね。
(勿論当時の福田さんが、小沢さんの意図を汲んで制度変革に協力するという前提条件付きですが)

そして政治が取り戻した権力が、改めて国民によりきちんとコントロールされるようにするために、政権交代の可能な政治体制に仕上げることです。
これがうまくできれば、より短い期間で日本という国を作り変えることができたかも知れないですね。
うまくいく可能性は低かったかもしれません、しかし政権は交代出来ても民主党内の反小沢派がマスコミの支援を受けて実権を掌握し、制度変革が遠のいてしまった現状を見るとき、あの時一気加勢にやれていればという気がしないまでもありません。

しかしもう過去の話です(政権執行部が狙っていると言われる大連立は趣旨が違うでしょうから考慮外です)。
これからはどうやって再び、変革の路線へ軌道修正させ、しかもなるべく早く制度変革を達成できるかです。
もう小沢さんは先頭に立つことは無いでしょうから、次の世代に期待するしかないのでしょう。

2010.09.19 17:24 URL | 風太 #seTEoywg [ 編集 ]

 私は管理人さんの小沢やその支持者批判は、当たっている部分が多々があると思うし、それはそれでネットでも希有なご意見であり、植草氏など「信者」ブロガーには、確かにもう少し小沢を客観的・相対的に見られないものか、と不満も感じますが、
 一方で管理人さんの書き方は、小沢や植草に厳しすぎ、「ネット右翼」や産経・新潮あたりといっしょになってどうしてそうまでして叩きたいの?という違和感を禁じ得ませんね。

 明治以来の日本の体制より、小沢が自民党政治家だった頃よりしてきたことを見よ、と書かれた方がいましたが、それなら、菅直人は直前の代表選や参院選前に何を主張していたのか、しかも現首相でもある菅とその一派にどうして批判の矛先をもっと向けないの?と言いたい。平岡秀夫などは内閣の一員でもあります。

 高負担高福祉を、というのは私も全く同感ですが、その前に、まずはまともな民主主義国家にしなくてはなりません。そういったとき、「注文」どころか、毎回小沢やその支持者批判で文章を埋めつくす意味は何なのでしょうか?

 ま、何をどう書こうがもちろん管理人さんの勝手なのですが、以前、小沢への注文は1/4ぐらいで、などと書きましたが、1/3ぐらいでも結構、それが僭越ながら私の感想です。

2010.09.19 20:16 URL | cube #- [ 編集 ]

新自由主義の自民党&前原派→新自由主義がヤバいと気付いた小沢→鼻から積極財政の亀井→社会保障と公共事業重視の誰か

こんな風にシフトしてくれれば良いと思っていたんですがねぇ。

2010.09.19 21:02 URL | sonic #- [ 編集 ]

kojitakenは、仙谷という元左翼で新自由主義の輩には甘いですね。
http://twitter.com/igabin/status/24900919258
http://twitter.com/nxhrog/status/24923897429

2010.09.19 22:49 URL | ss #- [ 編集 ]

>片山善博より増田寛也再登板の方が良かったw

あー、それ最悪。
岩手県を壊したのに何故か東京では人気者の増田寛也。

知事として県財政を悪化させ、機構改革で県庁の事務を停滞させ、県民所得を落とすだけ落として東京に逃げた最悪の知事でした。

しかも県内建設業者を排除して関西系の企業に建設利権を売り渡した。
西松もそれで岩手に進出して来た。

達増君は増田の尻拭いだけで任期の半分を費やしてしまった。

増田の罪は重い。実に重い。

増田を大臣にしたら日本全部が岩手みたいになっちゃうぞ。

2010.09.19 23:00 URL | sonic #GCA3nAmE [ 編集 ]

>sonicさん
もちろん皮肉ですw
そんな企みを持っている人物なのをなぜ小沢が見抜けなかったか、謎です

2010.09.20 09:17 URL | 観潮楼 #- [ 編集 ]

>皮肉
あ、失礼。
もちろん分かってますよ。もちろん。
ただ増田寛也の名前を聞くと怒りがわいてくるので、つい。

>なぜ小沢が見抜けなかったか

増田の嘘つきっぷりは小沢の上を行くと言うわけでしょう。
増田の公約はほとんど全部実行されず、口先ばっかり。
しっかりやったことは言えば、県庁マンの削減と給与引き下げだけ。公共サービスを低下させ行政を混乱させたのに、改革派知事として人気者になりました、ただし東京で。
おかげで医師が大量退職、県民は命の危険に慢性的に晒されています。
学校の先生も足りず学力は全国最下位級。
無理してつくった県立大学も西澤先生が石原慎太郎にすりよって東京に逃げちゃった。大学の先生も学生も取り残されてアポーン。後は巨額の財政負担だけが残りました。
とどめは盛岡競馬場。なんで県民の税金で超豪華賭博上をつくるんだ?案の定オープン一年目から莫大な赤字。事業を続けても止めても水沢市・盛岡市は財政破綻になると言う最悪の状況。

全部増田が悪い。

見事に騙されました。

今度あったら蹴りを入れたい。
でも増田はラグビー選手で良い体してんですよ。
返り討ちに合いそうで怖じ気づいてます。

ところで風太さんの小沢評ですが、かなり良い線を言っていると思います。
小沢さんの日本と反小沢の人の日本は、同じ記号をつかっていても違うものですね。それが感じるから嫌悪感がわくのでしょう。

2010.09.20 13:03 URL | sonic #GCA3nAmE [ 編集 ]

私は「小沢嫌い」の大半はマスコミが作り上げたものだと思いますね。
小沢は、もちろん、ルックスや雄弁術で売るタイプではないでしょう。けれど芸能人と違い、政治家すべてそれだけで出世しているわけではありません。

まず、田中・金丸・竹下の愛弟子というのが、中年以上の国民にすり込まれた「金権政治家」のレッテルです。

それから「細川・羽田政権をつくっては壊した壊し屋」「独裁者」のイメージです。しかし、今回細川・羽田両氏が小沢支持を表明したように、功成り名遂げた人々の小沢に対する信頼は意外なほどです。

小沢グループは、共産党以上に自由がないなどと書いた方がいましたが、そんな独裁男に、細川はじめ、田中真紀子、田中康夫など、財も才もある大物が兄事しますか?
党員全員、不破や志位とそっくりなしゃべり方をする共産党といっしょにするな。

今回、民主党議員半数は小沢を支持しました。彼らは小沢をマスコミのフィルターを通さずに知っている者たちであり、もう小沢は民主党の金庫番などではないのだから、金で締め上げられたわけではなく、小沢を支持しているのです。

田中角栄以来つづくマスコミの偏向報道、検察の偏向捜査がなければ、「小沢嫌い」など話題にならないと思いますね。

2010.09.20 15:36 URL | cube #- [ 編集 ]

昼のテレ朝系のワイドショーに長妻前厚生労働大臣が出演していました。
彼は思っていたことの半分も仕事が出来ないままに放り出されたようです。
役人が協力しないので人事で幹部の入れ替えまでしたということですが、さあこれからという段階で事実上の解任。
その裏には役人とうまくやれという仙石さんとの確執もあったようですね。

(仙石さんの手により?)解任された長妻さんをみて厚労省幹部の放った言葉は、「長妻を座敷牢に閉じ込めておいてよ」だったそうです(番組コメンテーター川村さん)。
やはりというか、霞ヶ関は変革など受け入れるはずもなく、それをしようとするとサボタージュということでしょう。
そしてサボタージュされた大臣は、なぜお役人様のご機嫌を損ねるような事をするのか!というわけですか、情けない。
これがもし小沢総理だったら、役人が大臣を首にしてくれと言ってきても、耳を貸すわけがないはずです。
はなから改革などまったくやる気のないお飾りの総理大臣の菅さんと、その菅さんを操る仙石さんには、この国の制度改革など期待する方が無理というものですね。

これでますますはっきりしてきたのは、今の日本でまずやらなくてはいけないのは霞が関の根本的作り替え作業です。
これをやらずしていくら立派な政策とやらをぶちあげても、そんなものは絵に描いた餅みたいなものです。
だいたい改革改革と何十年も言い続けてきているのに誰も成し遂げていない。
それはつまり小沢さんの言うような制度自体の変革を避けて逃げているからです。

テレビで見た長妻さん、本当にみじめでした。
菅さんを信じたばかりに赤っ恥です。

2010.09.20 17:44 URL | 風太 #seTEoywg [ 編集 ]


管理人様、はじめまして。
いつも楽しませて(勉強させて)頂いております。
読むだけでいっぱいで、コメントなんぞ恐れ多くて、一生ありえないと思っていましたが


どうにも…
小沢擁護の方々のコメント、うざったいです。
小沢さんなら、小沢であれば、マスコミが、菅が、うんたらかんたら。
小沢がしてきたこと(発言も含めて)、このことについては逃げてばかり。

だいだい、あなた方の代弁の万分の一でも、当の小沢から発せらていたら、総理の目もあったかもしれませんよ。
実際は『国民の生活が第一』から離れていたり逆だったり。

仮に猫を被っていたとしても、総理になったら豹変、国民の方を向いた政治をしてくれるでしょうか。
とてもとても…

ペンタゴンの邪魔がはいるから時間がかかるし、やらんとする本当のことも言えんのだ、とまたも代弁者が。


総理にならなくとも、これまでに機会はあったでしょうに。
数の力で、力ずくで。


2010.09.20 23:27 URL | パパン #- [ 編集 ]

<社会民主主義的な「第三の道」>には大いに賛成です。

では、そうした方向性を推し進めるリーダー的存在となる政治家は、具体的に誰だとお考えですか?

私は辻元清美、保坂展人(非国会議員)あたりに期待してるのですが、いかがでしょうか?

2010.09.21 00:34 URL | shin-ya #E2ywrYdA [ 編集 ]

長妻さんて、厚労大臣としてどうだったんですかねえ。
もともと、労働や医療は素人と言われていたし。「ミスター年金」とマスコミに持ち上げられてたから大臣になったんでは。
イクメンなんちゃらとか、どうでもいいようなことはやりましたが。

↓こういう見方もあります。
http://kurokawashigeru.air-nifty.com/blog/2010/09/910-8bb7.html
http://kurokawashigeru.air-nifty.com/blog/2010/09/917-77a9.html

2010.09.21 00:44 URL | kiriko #- [ 編集 ]

元々、昨年の衆院選直前までは小沢民主党で政権交代するはずで、小沢一郎に総理を期待する層はその時点で少なくなかったのです。
その時に強く政権交代を願った人達が小沢一郎に未練を多く持っていても、特に不思議はないと思います。
自分たちが望んだ政権交代を完遂させる最後のキーである小沢一郎総理が抜けたまま、民主党政権がここまで来てしまったという忸怩たる思いもあるでしょうから。

逆に、今言われているような小沢一郎(とその信者的なる人への)批判は政権交代前にはほとんど見かけなかったことを考えると、自民党政治への忌避感は小沢一郎への嫌悪より遥かに強烈で、自民党を衰退させたという安心感から、心おきなく“最後の自民党”である小沢一郎批判が出来るようになったのかなとも思います。
小沢一郎幻想は、また自民党が復興してきたら大きくなるかもしれませんが、それが無ければ今回の民主党代表選をピークに、小さくしぼんだままに終わっていくと思います。

キリスト教における悪魔は絶対唯一の神に対してのパロディという話があるのですが、その意味でまさしく小沢一郎は自民党(の政治)に対しての悪魔という役回り以上では決してない人なのではないのかな、と思います。(ちなみに「邪悪な悪魔」という幻想は“キリスト教側が”作り上げたものであったりするのです。)

あ、上記の悪魔という表現は別に蔑んでるわけじゃなくて、あくまで役割論です。
そもそも私は悪魔の原型にもされた、キリスト教に征服された土俗の神様の方に心情を寄せる人間ですので。
でもこういう例え話をしてふと気づいたのですが、今回の民主党代表選って本当になんだか宗教的ヒステリック感がありましたね。

二大政党間で政権交代するような民主主義政治も、善悪二元論に立つキリスト教を背景にした社会なら馴染むのであって、元々はアニミズム豊かな日本の社会背景ではやはり無理があるのかもしれない。
明治の宗教改革と戦後のアメリカ統治で相当に見る影がなくなり、日本のアニミズムも(妖怪などのパロディを孕みつつ)過去への郷愁となりつつもあるけれど。

今回の小沢一郎敗退が更なる政治的混乱を生んだという話になるのではなく、明治以来の唯一神統治からより日本人の気質により近い多神(アニミズム)統治に移る(戻る)、歴史的変換の流れの中の一場面なのだという風になれば、それはそれで興味深い話になるのになあ。

2010.09.21 09:07 URL | 朱の盤 #XQYq98OQ [ 編集 ]

>朱の盤さんへ

私は、奄美大島の家系ですので、
祖父母にはアニミズム的信仰観が明らかにありましたし、
現在の老親にもそれを垣間見ることもあります。
と同時に、
私自身は東京のミッションスクールに学んだこともあり、
両方の宗教観に接してきた経験があるのですが、
今回のあなたのコメントには大いに疑問があります。

>二大政党間で政権交代するような民主主義政治も、
>善悪二元論に立つキリスト教を背景にした社会なら
>馴染むのであって、
>元々はアニミズム豊かな日本の社会背景では
>やはり無理があるのかもしれない。

そうですか??

そういえば、小沢一郎が去年のことですが、

「排他的で独善的な宗教だ。
キリスト教を背景とした欧米社会は行き詰まっている」

こう発言して物議を醸した事がありましたが、
その小沢一郎とは、まさに日本を二大政党制に誘導してきた
張本人なわけですが。

欧米を見てください。
アメリカとイギリスを除いては、
西ヨーロッパも北欧も多党制による連立政権が主流となっています。
共産党でさえ連立に入ることもあるのです。
アニミズム豊かな日本の社会背景ではどうですか?
ほかのアジア諸国はどうなっていますか??

二大政党制以前に、そもそも民主主義や立憲主義、人権保障という
ものがことごとくキリスト教圏で生まれ制度化され、
日本は、外圧や敗戦という契機でしか、これを移入できませんでした。
豊かなアニミズムの精神的土壌から自由な近代思想に基づく国家を
自力で作れなかったということは事実だと思います。

それと、日本は
他宗教に対して寛容であったとは言い切れません。
キリシタン弾圧、江戸幕府による寺社制度、
明治維新期の廃仏毀釈、
さらに国家神道による
他宗教への統制と弾圧が相当に激しかったことは、
歴史上の最近の出来事ですよ。

2010.09.21 16:12 URL | フリスキー #iMBi6aSc [ 編集 ]

皆様のコメントを読みますと長妻さんに対してはいろいろと評価が分かれているようですね。
ぼくは長妻さんが降ろされたことは残念です。
テレビでぼくがチラッと見たのは、厚労省幹部が長妻さんがおろされたことを知って、「(長妻さんが続投なら)今夜はやけ酒だったけど、今夜は祝い酒だ」と言っていたそうです。
長妻さんは昔NECの営業をやっていた人です。ぼくもメーカの人間ですからNECがどういうところか大体の見当はつきます。
そういうところの釜のメシを食った人間が、厚生労働省のような役所の中で改革することは意味があったと思うので、続けてほしかったです。長妻さんは企業・団体献金を受け取らないこともぼくは評価します。
さきほど長妻さんのホームページに行って個人献金の書類を送ってもらうことにしました。

ところで、ところで、岩見さんが面白いことを書いてますので、興味がありましたらリンク先を読んでみてください。一部を転載いたします。


近聞遠見:権力闘争はもういい=岩見隆夫
http://mainichi.jp/select/seiji/iwami/news/20100918ddm002070034000c.html

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本筋には関係ないが、代表選の投票結果が読み上げられた時、<数>の因縁に少なからず驚かされた。こんなことがあるのか。

 まず、<6>という数。菅直人首相と小沢一郎元幹事長の国会議員票が6票差と聞かされた瞬間、38年前の1972年7月5日、東京・日比谷公会堂の情景があざやかによみがえった。田中角栄と福田赳夫がポスト佐藤を争った自民党総裁選だ。


2010.09.21 22:03 URL | Vitamin-C #lqZcrvkk [ 編集 ]

>フリスキーさん

お恥ずかしい。
上の方で「小沢信者は『明治以来の官僚組織の改革』というようなことを仰いますが云々」といったコメントがあったので、別の歴史的文化的な見方で今回の小沢一郎敗退にオチをつけようかと思って書いたのですが、自分で読み返してもやはり上手くないですね。

「二大政党制はキリスト教を背景にした社会なら馴染む云々」といった辺りは本当に軽率でした。
キリスト教圏の国でも馴染んでないところは多いですものね。
後半部分は自分でした例え話に引きずられ、情緒に流されて書いていたので、本当にひどい。
反省します。

ただ、政府・政治レベルでは日本は、特に明治期の宗教の統制と弾圧がひどかったのは確かですけれど、民草のレベルではそうでもなかった。
宗教というより習俗という形ではありますけど。
それを指して私のコメント内ではアニミズム豊かと言っているんですが、それも考えてみるとどこの国でも一緒なのかもしれない。
民草の文化と政治とは、なかなか一致を見ませんね。
(それでも相応の関係性はあると思うので、政治を考えるときに民草レベルの文化の流れは視野から外したくないんですけどね)


まあ何にしろ、杜撰な文章でした。
遠視眼で政治を語るにしても、ちょっと駄目駄目でした。
反省します。

2010.09.22 00:55 URL | 朱の盤 #XQYq98OQ [ 編集 ]

>上の方で「小沢信者は『明治以来の官僚組織の改革』というようなことを仰いますが云々」といったコメントがあったので、別の歴史的文化的な見方で今回の小沢一郎敗退にオチをつけようかと思って書いたのですが、

私は「歴史的文化的な見方」を述べようと思ったわけではありません。全く逆で日本が直面している貧困・格差・地方の崩壊等に多大な責任がある中曽根行政改革以降の新自由主義路線を見直すことなく「明治以来の官僚組織の改革」のような「歴史的文化的な見方」に論点をずらしてしまっていることに異議をとなえたのです。「政治主導をめざす」と言いながら実は政治の責任を直視していないことを批判しているのです。
例えばパレスチナ問題についてイギリスの政治家が、19世紀末以来の自国の関与については全く言及せずに「この紛争を解決するには紀元前から考えてみなければなりません」と言うようなものです。

代表戦当日の演説で小沢氏はキング牧師の有名な「I have a dream」演説を意識したと思われる「私には夢があります」で始まる一節で「役所が企画した、まるで金太郎あめのような町ではなく、地域の特色にあった町作りの中で、お年寄りも小さな子供たちも近所の人も、お互いがきずなで結ばれて助け合う社会。」と述べたそうです。
名演説と感動された支持者も多いでしょう。しかし、私がこの一節から感じたのは地方の崩壊につながった重要な原因を直視しようとしない姿勢です。
確かに地方に限らず今の日本の町は「金太郎あめ」状態です。駅前に立ち並ぶ大型量販店、大型スーパー、グローバル系ファーストフード店。その一方でシャッター街と化した旧商店街、増えているのはコンビニと100円ショップ、チェーン店系列の格安外食店。自分の店を経営していたのに、大型店の進出で生活できなくなり、職を変えざるえなかった人も多いでしょう。うちの近所でも長くあった2軒の酒屋が酒類販売の規制緩和以降「このままではだめだ」と自営でコンビニを始めましたが、うまくいかず結局大手コンビニに権利を売ってしまいました。
地元商店街の撤退は公共交通の衰退とあいまって、日常の食料品を買うことにも不自由する高齢者の「フード難民」現象も生み出しています。これがかって小沢氏も推進役を務めた「より自由で便利な社会へ」のかけ声のもと進められた規制緩和がもたらした結果なのです。
こうしたことには言及せず、とにかく「役所」を弊害の因とするような発言から感じられるのは、小沢氏が反新自由主義の政治家とは到底思えないということです。

2010.09.23 13:43 URL | ぽむ #mQop/nM. [ 編集 ]













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