政治について思ったことを書く、この狭いブログの世界でも、批判されると簡単にブチ切れて「なんとか騒動」を起こしたり、意見の合わない相手に「ソーカツ」を求めて人心離反を招くなどの例を何度も見てきた。政治について語る場合、ある政治勢力に対しては反対の意思表示をすることを伴うので、その代償として自らも批判を浴びることは当然だと思うが、なかなかそうはいかない。「権力」を批判する「庶民」だと自らを位置づけると、自らに批判を受けない特権が生じると勘違いする人間もいるが、人間、批判されてなんぼである。
「イラ菅」との異名をとる菅直人首相も、特にネットの世界では、右からも左からも批判を浴びていて、『日本がアブナイ!』が書くところによると、
とのことである。私はネット右翼が異様に強いあの「人気ブログランキング」が大嫌いで、何があってもあんなものには絶対に参加しないと決めているのだが、ランキングを見てみると、1位のヒロシ、もとい博士君や2位の植草大センセをはじめとして、菅首相を罵倒する記事ばかり書くブログであふれ返っているのは一目瞭然だ。政治系のブログのランキングの上位(何十位か)にはいっているブログは、ここ(筆者註:『日本がアブナイ!』)を除いて、ほぼ全てのブログで(ウヨ保守系もそうでないものも)菅首相の批判が書かれている
独自路線を行く当ブログは、小沢一郎に対しても菅直人に対しても是々非々を貫いているので、批判すべきは批判し、評価すべきは評価している。だから、当ブログも「菅首相の批判を書く」ブログなのだが、同時に菅直人に対して肯定的なこと「も」書くブログであって、それに対して「いまだに菅直人(や枝野幸男)に幻想を持っている」とか、「菅直人に思い入れがある」などとコメントをいただくこともある。実際には、菅直人自身よりも、33年前に菅直人も参加した社会市民連合を立ち上げた江田三郎に思い入れがあって、安倍晋三首相を総裁にいただく自民党が参議院選挙で惨敗した3年前の2007年7月29日が、江田三郎生誕100年の記念日だと知った時には、なんという素晴らしい偶然かと感激したものだ。
現在の菅直人は、「バル菅政治家」としかいいようがないが、あまりに周囲が新自由主義者ばかりであることに加えて、おそらく菅直人自身にも新自由主義志向の体質があるため、政策がすぐに新自由主義的に流れそうになる。しかし、菅直人の出発点は、彼が1980年の衆議院で初当選した時に所属した政党名「社会民主連合」が示すように、社会民主主義である。菅直人は、朝日新聞が以前出していた月刊誌『論座』の企画で、五百旗頭真(いおきべ・まこと)、伊藤元重、薬師寺克行3氏から受けたインタビューに答えて次のように語っている。
私の発想にはヨーロッパ型社民政党というのが根っこにあります。社会党解体論者ではあるけれども、単なる解体ではなくて解体・再生論者ですから、社会党的なものが一切なくていいというわけではありません。そういうところが1つのベースになって、もうちょっとリベラルな、保守的なものも含めた、ロシア型や中国型の社会主義ではない、ヨーロッパ型の社会民主主義というものをイメージしていたわけです。
(五百旗頭真・伊藤元重・薬師寺克行編 『90年代の証言 菅直人 市民運動から政治闘争へ』(朝日新聞出版、2008年) 102頁)
これは3年前の菅直人の言葉である。もちろん、3年前にこう語っていたからといって、菅直人が掲げる政策が社民主義的だ、などと主張するつもりは私にはない。ただ、菅直人の原点は紛れもなく社会民主主義だったことを指摘するだけだ。現在では、どちらかというと「左」寄りの論者が自称することの多い「リベラル」という言葉を、菅直人は「左側」からより「右」の立場を指す言葉として用いている。このことも、菅直人が元来中道左派の政治家だったことをよく示している。そんな菅直人だからこそ、北欧に範をとる財政学者の神野直彦をブレーンとしたのだろう。
その一方で、菅直人は新自由主義への傾斜も以前から見せていたのだが、このあたりは小沢一郎にも似て、菅直人にも何でもかんでも吸収しようとする傾向がある。よく思うのだが、「何でもかんでも吸収する」ことに関して、小沢一郎と菅直人は実によく似ている。かつて小沢一郎はゴリゴリの新自由主義者だったが、現在では「国民の生活が第一」などと言っているし、かと思うと民主党代表選に極端な新自由主義者・樽床伸二を担いだりして、その無定見には呆れたものだが、菅直人もまた、神野直彦をブレーンにするかと思うと、「経済極右」の与謝野馨に秋波を送るなど、その無定見ぶりは小沢一郎に勝るとも劣らない。
だから、いくら小沢一郎が「国民の生活が第一」と言ったり、菅直人が「私の発想にはヨーロッパ型社民政党というのが根っこにあります」と言ったりしたところで、彼らの言葉を額面通りに受け取ることはできないのだが、彼らのそういう言葉を実現させる方向に、それこそ「庶民」が圧力をかけていきたいものだ。現実には、力ある少数者たち(いわゆる「エスタブリッシュメント層」=財界トップ、高級官僚、マスコミ幹部など)の圧力ばかり強くて、彼らの思うがままの政治になっている。これではいけない。小泉純一郎政権時代に、「痛みを伴う改革」などというふざけた言葉が流行したが、真に痛みを味わってもらわなければならないのは、ここ数十年の日本を傾けてきた張本人であるエスタブリッシュメント層の人たちである。彼らにこそ、「ノブレス・オブリージュ」にふさわしい、より多くの負担が求められると思うが、小泉時代の日本は本当にひどい国で、「自己責任論」を煽った勝谷誠彦(最近全国放送のテレビ出演が激減していることは大いに喜ばしい)のごとき人物が、暗に自らを指して「ノブレス・オブリージュ」という言葉を用いていたのを目にした時には、ブチ切れそうになった。私が小沢一郎だとか田中康夫といった人たちに信を置けない理由の一つに、彼らが勝谷と親しいことが挙げられる。
菅直人の話に戻ると、ヨーロッパ型社民政党が根っこにあるのは良いとしても、いただけないのはイギリスにかぶれた二大政党制論者であることだ。『論座』のインタビューをまとめた前述の朝日新聞出版の本によると、菅直人は『世界』1993年12月号に政界再編に関する論考を書いていて、日本新党とさきがけ(当時菅直人が所属)、社会党に自民党の一部を加えた「日本型民主党」と、新生党(当時小沢一郎が所属)、公明党、それに自民党の一部を加えた「日本型共和党」、それに自民党の残りの議員の政党による3大政党のイメージを描いているとインタビュアー(五百旗頭、伊藤、薬師寺氏のいずれか)が指摘したのに対し、菅直人は、それは再編の過程でいろいろなことが起きるだろうと思っていたことであって、自分は積極的に「3つの党を」と言ったことはない、基本的に小選挙区制による二大政党論者だと述べている(前掲書71?72頁)。
1993年当時、菅直人が「日本型共和党」に所属すると想定していた小沢一郎が、実際には「民由合併」で民主党に加わったのだが、小選挙区制による二大政党論に関しては、菅直人は小沢一郎と完全に意見が一致している。衆院比例定数80削減の政策は、事実上の民主党の両巨頭、小沢一郎と菅直人の意見が一致しているから、強硬に推し進められようとしているのである。
ここは、菅直人や小沢一郎の政策においてもっとも同意できないところである。90年代の「政治改革」の局面においては、「政権交代可能な二大政党制」を実現させるための選挙制度、という大義名分が語られたが、それ以前の鳩山一郎や田中角栄が狙った小選挙区制は、自民党が圧倒的な議席数を得て憲法改正を行うことを狙いとしていた。基本的に小選挙区制は第一党が圧倒的な議席数を獲得する選挙制度であって、それによって生じた有象無象の与党議員たちがいかに役に立たないかは、「小泉チルドレン」たちが証明したし、「小沢チルドレン」たちも、「国民の生活が第一」というスローガンを掲げながら、それとは正反対の方向性を持つ新自由主義者・樽床伸二を嬉々として担ぐていたらくだ。議員定数を削減するというなら(定数削減自体にも私は反対だが)、小選挙区制の比率を下げ、比例区は現在のようなブロック制ではなく全国区にするなどの改革をすべきだろう。それをやらない限り、タイゾーだの藤野真紀子だの川条志嘉だのといった役立たずの国会議員が生まれることを阻止できない。彼らこそ「ムダ」の最たるものではなかったか。
参院選の争点がどうだとか言っているが、おそらく2004年と似たような選挙結果になるのではないかと私は予想している。つまり、地方の一人区では自民党が優勢、比例区では民主党が第一党を維持して、合計では民主と自民が拮抗する議席数になる。これは、だいぶ前からの私の予想であって、地方の有権者が消費税増税に反対だから民主党から離れるのではなく(自民党も民主党同様消費税増税を唱えている)、単に政権交代に幻滅した、特に高年齢層の有権者が自民党に回帰するだけの話である。どんな政権交代でも、こういう「揺り戻し」は必ず起きる。だが、自民党の支持層が高年齢層に偏っている以上、今回の参院選で多少一人区の議席を伸ばしたところで、長期的なトレンドでは自民党の衰勢に歯止めがかかることはない。
支持できるところのほとんどない自民党に、私がかすかな望みをかけているのはそこにあって、つまり、民主党の「衆院比例定数80削減」を阻止するために、地方の一人区で自民党が勝つことを私は容認しているのである。民主党に単独過半数を獲得させてしまったら、「衆院比例定数80削減」は実現してしまう。だから、3人区以上の選挙区や比例区で少数政党(たちあがれ日本、日本創新党や改革新党は除く)に頑張ってもらうとして、一人区での自民党復活さえ容認せざるを得ない気分になっているのだ。
あんな自民党なんかの一人区勝利を容認せざるを得ないような参議院選挙なんて、くそ面白くもない。こんなつまらない気持ちで国政選挙を迎えるのは、小泉自民党圧勝の予想で気分が真っ暗になっていた「郵政総選挙」の前以来のことである。
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気分が真っ暗になってしまいますね。消費税増税にイエスかノーかの選挙なのに、一向に共産党が伸びる気配がありません。選挙後に定数削減まで行われそうだし、枝野が憲法改正に向けての動きを見せています。
民主が勝ったからといっても、下手をすると自民党時代以上の悪政が行われかねません。
2010.07.02 08:33 URL | puyonyan #- [ 編集 ]
ヨーロッパ型とかいいますが、そのヨーロッパ自体がどういう形で先進国としての地位を築いたのか、そこを考えれば決して評価はできません
結局は植民地主義などを通して、収奪という形で築いたのでは
そして、体制は崩壊しつありますが、そういうのは今でも現在進行形で続いています
どうして、立派な学者さんや政治家がその程度のことがわからないのか
北欧型社会にしても、フィンランドでは銃乱射事件などがあったのは事実だし、家庭もズタズタだったりすることも珍しくはないそうです
ソ連や東ヨーロッパについては、社会主義というよりは政府やその身内がカネを持っていて、庶民には回っていなかったのが実情でしょう
いまの日本で経団連企業や投資家みたいに
どうとか主義とか言って政治体制が違っているように見えて、実際は上層だけがカネを持っているという意味では変わりません(=そして、大金持ちには意見できない
社会民主主義をベースにした第三勢力が出てくるのを期待している人がいます
しかし、いまの政治体制がアレなんでその可能性はないでしょう
やはり、使えるものは使うしかない
2010.07.02 09:13 URL | マイケル #- [ 編集 ]
選挙制度と政党システムの関係を安易に直結させてはいけないけど、やはり民主党の急成長そして政権交代に小選挙区制が一役買っていたことは間違いない。そして、民主党政権に対する評価はともかく、政権交代という経験自体には満足しているのが多くの日本人だろう。すると、二大政党による政権交代可能なシステムを強化する方向の選挙制度改革は、進む可能性が強い気がする。野党暮らしの長かった民主党議員は、かつての自民党のように永遠に政権与党でいられるかのような幻想を抱くほどナイーヴではないだろう。自民党も大きな変容を経る可能性はあるが、いろんなプロセスの中で、一方の極を担い続けるだろう。とすれば、二大政党にとっても、政権交代を容易にする、このような改革は悪い話ではないのだろう。
さしあたっては自民党が公明党に媚びて比例定数の削減に反対する可能性が考えられるが、上記のように、政権奪還を目指す彼らにとっても比例の削減が悪い話とは思えず、民主党が過半数を割ってもよい結果になるかどうか・・・。例の大連立騒動の時といい、自民党の長老議員には中選挙区論者がかなりいるようだが、これも単なる郷愁に過ぎない気がする。
2010.07.02 14:09 URL | よくもく #- [ 編集 ]
マイケルさん
>ヨーロッパ型とかいいますが、そのヨーロッパ自体がどういう形で先進国としての地位を築いたのか、そこを考えれば決して評価はできません
結局は植民地主義などを通して、収奪という形で築いたのでは
イギリス・ドイツ・フランス・ベルギー・オランダ・スペイン等に関しては同感です。しかし、北欧諸国は小国ゆえ早々にヨーロッパ列強の植民地収奪戦からは離脱していました。軍事費をふくらませず、福祉に力を入れたことが、福祉先進国への道を切り開いたといえます。その意味では見習うべきだとは思います。しかし、元来「大きな政府」でなければできない北欧の高負担・高福祉という制度すら新自由主義勢力に利用されそうになってているのが日本の現状です。まだ政権交代の前だったと思いますが、テレビ朝日の「スーパーモーニング」で「高負担・高福祉に支えられた安心社会スウェーデン」といった特集を放映しているのを見て、「消費税率上げのプロパガンダだな」と苦々しく思ったものです。
そもそも残念ながら北欧諸国に比べて人権意識や民度であまりに差がある今の日本で「高負担・高福祉」だけを持ち込んだところで弱者にしわ寄せがいくだけでしょう。
だからこそ、社民や共産は新自由主義勢力が目を向けさせまいとする「消費税以外の増税」をもっと強く訴えなければならないのに、「票を取るにはとにかく消費税反対」を言っていればいいみたいな旧態依然とした発想から抜け出せていないように思えるのが残念です。
消費税と普天間という大事な2つの争点が2大政党どちらに入れてもたいした違いがない…選挙をやる意味がない…。これが、90年代初頭の政治改革がもたらした現実の結果です。
2010.07.02 16:56 URL | ぽむ #mQop/nM. [ 編集 ]
選挙関連の本を探す中で見つけた河崎曽一郎著『選挙協力と無党派(NHK出版)に興味深い内容が。
無党派がインパクトを与えた最初の例として1976年の『ロッキード選挙』、
中でも結成されたばかりの新自由クラブについての部分。
ロッキード事件で政治不信が高まる中で不満の受け皿になった同党は新人12人をを含む17人当選。
一方で新人12人が当選の区では、社会党3人、共産党は10人が落選。
特に共産は都市部の無党派層を『保守新党』の新自由クラブにさらわれる格好に。
衆参と時代の違いはあるが「有力な保守新党が華やかに登場した場合、
選挙戦にどう影響するのか。今後の参考のためにも点検しておこうと思う」(著者)のように、
みんなの党の動向も似た現象になる恐れがあるので無視できない。
もっとも同党が『有力』『華やか』かどうかは別としてもw
「我々はなんにも悪いことをしていないのに『議席の獲得数』で惨敗してしまった」(当時の共産幹部のコメント)、
「新鮮な魅力を身につけないとわが党はさらなる躍進ができないのでは」(当時の社会党幹部)。
これを踏まえ「いくら正しくても新鮮さがないと」(著者)は重い警句では。
もちろん多数にへつらうのは論外として、
各党とも他党にない新鮮な切り口を示す必要がある。
2010.07.02 18:32 URL | 観潮楼 #- [ 編集 ]
議員定数、逆に増やして欲しいかな、むしろ。
それで、それと引き換えに(1人当りの)議員の給与を大幅に減らす。あと、この時期的に言うと賞与受取の返上禁止状態みたいなものを無くす。どうしても減らしたいなら、選挙区から、人口の少ない県同士を合区させる位の事をすべきでしょう。
それから、公務員の削減っ、削減っばかり言われている様ですが、(超自分的には例えば、)厚労省系の窓口受付なんか逆に増やして欲しい、あと端末照会処理、もっと回線を増やせと言いたい所です。待たされてばっかりですよ。
更に話し飛びついでに、機関委任廃止後の各県局上層ポストへの国家公務員の天下りモドキ行為、あれは微妙な評判です。
地方分権と財源移譲するべきでしょう。
以上、取り留めなくのカキコ失礼致しました。
2010.07.02 19:24 URL | ROM者です。 #WwJZAUYQ [ 編集 ]
>ぽむさん
向こうでやっているのは再分配なり応能負担なのですが、マスコミなどはそれを消費税の部分だけ取り出して受益者負担にすりかえています。
サービス受けようと思ったらそれなりの負担が必要だといいますが、その負担を自己負担の話にしています。
他の部分ではアメリカの真似をして置いて、消費税の部分だけ北欧のまねですね。
あたかも低所得者が無税でただ乗りしているかのようにいう論調が支配的です。ならば、保険料や年金はいったいなんでしょうか。消費税増税派は、それを払えない人のことをどう論評するのでしょうか。
2010.07.02 21:40 URL | puyonyan #- [ 編集 ]
>菅直人と小沢一郎の共通点は「小選挙区制・二大政党論者」
まさに的を得たタイトルです。
共産党や社民党にしてみれば、小沢と菅が最も厄介な存在でしょう。
私が「まず小沢から倒せ」と言ってるのは、
小選挙区制・二大政党制志向が非常に強いからです。
2010.07.02 22:32 URL | オザワキラー #J1YBvIe6 [ 編集 ]
数週間前のことですが、私の住む市(東京に隣接した千葉県北西部の中都市)で市長選挙がありまして、市議会議員大幅削減を掲げた民主党単独候補が当選しました。この人、他の点では結構リベラルな人で、前回選挙では共産党や新社会党も支持にまわったのですが(新社会党は例の社会主義協会の流れをくむ党で通常は共産とは犬猿の仲なのですが、地方ではまれに共闘することあり)、そのときは自民党候補に惨敗。今回は菅直人の総理就任直後という追い風&対抗馬の現役候補が飽きられたということもあったのでしょうが、議員数削減が選挙民の共感をよんだのも勝因のひとつでしょう。ついでに言えばあの河村たかしも応援に来てました。
こちらのブログか日記でKojitakenさんも書いてらしたことですが、日本でいかなる増税でも嫌われる理由のひとつは、基本的に国民が政府や政治家を信用していないということがあります。官僚や公務員叩きの理由も似たようなものだし、議員定数削減も一部の反対者を除いてさしたる抵抗もなしに受け入れられてしまいそうです。
ある種の悪循環で一度も福祉国家だったことがない日本では、国民は国や地方自治体などから生活を支えてもらうための行政サービスを受けているという実感がほとんどないので、議員・官僚・公務員を削減することは、良い事のように思われ、その結果、ますます福祉国家への道は遠くなってしまうのです。
2010.07.02 22:52 URL | ぽむ #mQop/nM. [ 編集 ]
ひとつだけ良かった事は、
マスコミが、管総理のおかしな、演説を伝える時に、
消費税の低所得者への配慮(逆進性)を、間接的に、伝えている事だと思います。
意図した事ではないけれども、
間接的に、消費税の逆進性と、一律徴収ではなく、還付とかも考慮は、
一国の総理が、発言して、マスコミに取り上げたことで、
否応なしに、低所得者の配慮が、議論される様になりますから・・・
尚、
自民党は、低所得者からも、一律に10%取って
全く、還付も逆進性への配慮がない、マニフェストなので、
発言は、変だけど、まだ、管さんの方が、
まだ、ましなのかも??
って感じです。
2010.07.03 08:30 URL | かまぼこ #XmHeyEnw [ 編集 ]
ブログを1年ぶりに更新しました。
我々はもっと大きな視点でものごとを捉えなければならないと昨日放映されたNHKスペシャル「狙われた国債~ギリシャ発・世界への衝撃~」
2010年7月5日(月) 午前1時00分~1時49分(再放送)を見て思いました。
NHKは見てますか~?
(トラックバックの仕組みがよーわからん)
2010.07.03 11:15 URL | 世直し大工 #- [ 編集 ]
菅総理は消費税の逆進性を気にしているようですが、それならばなぜもともと累進課税である所得税を上げようとしないのでしょうか?
素人の意見で申し訳ないのですが、消費に着目して課税する事にそんなに意味があるように思えません。
2010.07.03 11:36 URL | ハル #- [ 編集 ]
議員定数削減に両手を挙げて賛成している救いようのない人間がいることは、「がっかりだよ」と言う感じでです。
有権者の意識としては、自分の良心などこれっぽちも考えずに「票がムダにならない。蔑まれない候補に投票する」という「バンドワゴン効果」があるのかもしれません。
候補者は、少数派の締め出しだけでなく「(定数が削減されても)自分が落選することは絶対にあり得ない」とか「いざとなれば他党に移籍すればいいや」という考えで主張していると見なしています。
この話は、他所でもやって他人に絡まれたのですが、頭の片隅にさえ入れて貰えなかったのが残念な話です。「定数削減の話しに絞りたいのに外国人参政権を持ち出すのやら」とボヤキが止まらなかったことも付け加えます。
2010.07.03 11:49 URL | 不肖の弟子 #IsFbO0XM [ 編集 ]
池上彰は悪魔である、20代の若者100人をダシにして民主党・国民新党の連立政権を過半数割れに追い込もうとしている。
植草先生はかなり前から奴の正体を認識し、それに警告を発していた・・・。
今、それが現出しつつある、支配階層は最終兵器を持ち出してきた・・・。
2010.07.03 22:03 URL | 佐藤優氏をよく読んで、楽観的ニッポン論に走らないほうが良い #- [ 編集 ]
いつもながらkojitaken氏の該博な政治知識に脱帽する。
なるほどこういう見方もあるのか、この見方が全て正しいともいえないが大きい流れのうちのひとつを正しく捉えていると思う。
他の左派系ブログには、こうした深い読みと巨視的な視点が程よくミックスされているところが、残念だがひとつもない。
深い読みならkojitaken氏を上回るところはいくつもあるが、どうも極端に流れ木を見て森を見ずになっている。
結局、政権政党が変わったのに政治が変わらないのは、この国の支配者が官僚・天下りであり、議員ではないことの証明だ。
つまり、官僚や天下りに、過去中国が行ったような下放を行わない限り、この国の政治が変わることはない。
よく議員を減らせ、という議論を見る。
これは官僚の悲願である。
なぜなら、議員が減れば減るほど、対議員工作が減り、楽になるからである。
kojitaken氏には官僚・天下りの行動様式をもう一度検討してもらいたい。
彼らは単に、楽して儲けたいだけなのである。
国民の幸福など、彼らにとって ついでにすぎない。
議員の給料を5分の1にして、議員の数を5倍にする。
これでようやく、議員が官僚に対抗することができるようになる。
歳費削減を言うなら、公務員の給料を半減させる法がよっぽど大きく効果的な削減となる。
日本の公務員の給料は高すぎるのではないか?
都合のいいときだけスェーデンの消費税率を持ってきて、給料は都合悪いからスェーデンの真似しないというのは、ガキの屁理屈である。
公務員の給料削減を明確に打ち出しているのはみんなの党である。
しかし私はみんなにはいれない。なぜなら既に他のブログが指摘しているとおり、みんなの事務所は痔民の事務所と同一所在地だから。
痔民の一部が単に看板架け替えただけと思う。
でも、公務員給与削減を持ち出したのは多くの国民の支持を得るだろう。特に地方で、なおかつ都市で、一部の景気回復、この恩恵に預かれていないところはなだれを打ってみんなに入れるだろう。
貧しい庶民が一片の希望を託してコイズミに入れた時のように。
あの時と変わらない、ということは、
国民が官僚・天下りにうんざりしているということでもあり、
左派ブログがこうした国民の怨嗟の声に無頓着であるから。
ということでもある。
従って今般の事態を招いたのは、
実は左派ブロガーにもその責任の一端があると思うのだ。
2010.07.04 00:00 URL | メルクマール #a2H6GHBU [ 編集 ]
私と小沢さんが明らかに合わないのは、この選挙制度のところです。
両院が存在する趣旨からすると、衆議院は地域別に比例代表制を核にした選挙。参議院は各界の名士を政府(天皇でも良い)がノーメンクラトゥーラを作り、これを国民が信任投票して上位から当選と言う形になるんじゃないかと思います。もともと貴族院ですしね。
もっとも私は憲法を改正して参議院は地方政府から派遣された外交官(選挙されてもされなくても良い。それは地方任せ)による連邦会議とでも呼ぶ場にしてほしいですけどね。そうすれば東京だけで政治が出来なくなります。
地方政府による中央政府の乗っ取りですね。
民主も自民も道州制なんて言ってますけど、この程度の地方の強化はやってほしい。
(有力地方政府は通貨も勝手に発行させたい。)
でも、小沢さんはそこまで考えてません。と言うか中央からの富の拡散以上のことは思いつかない。
むしろこの点では地方政治家の方が見識は上です。
2010.07.04 13:56 URL | sonic #GCA3nAmE [ 編集 ]
>>マイケルさん
>>北欧型社会にしても、フィンランドでは銃乱射事件などがあったのは事実だし、家庭もズタズタだったりすることも珍しくはないそうです。
ミクロな問題でマクロを否定するのは詭弁としか言いようがない。問題が全く発生しない完璧な社会なんて存在しませんよ。
2010.07.04 16:33 URL | #- [ 編集 ]
えええ!
公務員の給与を半分にしてって、あのですねー、もうすこし現実的に頭を使いましょうよ。
公務員給与半分って、それじゃ奴隷制ですよねー。
本業そっちのけで違法を知りながらアルバイトしまくりですよ、そうなったら。新規に公務員になる人もいなくなりますね。
国家の機能は崩壊です。
優秀な人、家業のある人、民間での実務経験のある人はさっさと辞めちゃいます。
で、困るのは誰?
次、我々の給与は、民間大手→国家公務員→地方公務員→地方民間の順序で決まって生きます。ご存知ですよね。
国家公務員の給与を半分にすれば次は地方公務員、その次は地方民間の給与が崩壊します。
大手民間は下がりませんので、間の公務員を崩壊させれば、我が国の二重構造は固定され、富裕層と貧困層の格差はほとんど是正出来なくなります。
これ以上格差を増大させてGDP崩壊させたいですか?
公務員給与を攻撃するってことは、そういうことだって分かって下さいね。
それに、国は歳費削減なんてやっちゃダメでしょ?
不況なんですよ。
民間での流動性が低下した状態なんですから、政府は金を使わなきゃダメでしょ?
だいたい公務員の給与なんてたかが知れてるでしょう?
私、我が県の公務員の給与表を入手したんですけど、公務員の大多数をしめる2級職員の最高月額は40万円台でしたよ。1級でも最高月額50万円をわずかに超えるだけでした。
手当を含めて16ヶ月の支給なので、我が県の公務員給与は最大で800万円に届かないわけです。(知事などの指定職を除く)
ところが、これを知った日に某大手新聞の記事の中に「公務員給与平均800万円」と言う記述を見つけちゃったわけですよ。
なんすか「平均」ってのは???
報道されている公務員給与の額は完全に出鱈目だと言うことです。「最高」を「平均」にすり替えるんですからかなり悪質。
まぁ人数がいますから歳出にしめる人件費の割合は大きいのですが、公務員の半分以上は教員や福祉、医療、消防、警察などの現業の特別職ですから減らすわけには行きません。
のこりの一般職(事務職)は工夫次第で減らせますけど、この一般職は将来出世して政策立案部門にすすむわけで、ここを減らすとそのまま地方政府の弱体化につながり、中央政府からの官僚の天下り先を増やすだけになるわけです。
4つ目。国家公務員の半分は自衛隊員だってのを思いでして下さいよ。
我が国の安全のために過酷な任務についている彼らの給与を半分にしたら、今以上に自衛隊は腐敗しますよ。
今でも田母神のような反乱分子が自衛隊の中に潜んでいるんですから、下手すると本当に反逆したり、外国勢力と結託しますよ。
自衛隊は暴力組織であることをお忘れなく。
メルクマールさんは、官僚組織の頂点にいる指定職の連中と、大多数の一般公務員をごちゃごちゃにして、そこで思考が止まってんで無いですか?
私も国の政策官僚たちには非常に批判的(反逆的)です。
しかし、自分の町で関わっている市の職員や娘の学校の先生、保健所、病院、警察、消防、林野の人たちは学歴や技術のの割に少ない給料で無理してもらっていると言う事実を知っているので、政策官僚と公務員一般を混同したりはしませんよ。
それはあまりにも非現実的な態度だと思いますよ。
2010.07.04 19:58 URL | sonic #GCA3nAmE [ 編集 ]
アメリカがこの世に存在し続ける限り、‘自民党’がニッポンにおいて死滅することはない
2010.07.04 21:38 URL | 相撲騒動は高速無料化後初めての休日の状況に対する‘目くらまし’である #- [ 編集 ]
>だから、いくら小沢一郎が「国民の生活が第一」と言ったり、菅直人が「私の発想にはヨーロッパ型社民政党というのが根っこにあります」と言ったりしたところで、彼らの言葉を額面通りに受け取ることはできないのだが、彼らのそういう言葉を実現させる方向に、それこそ「庶民」が圧力をかけていきたいものだ。
微力ながら私も是非そういう方向で力になりたいです。
>「自己責任論」を煽った勝谷誠彦(最近全国放送のテレビ出演が激減していることは大いに喜ばしい)のごとき人物が、暗に自らを指して「ノブレス・オブリージュ」という言葉を用いていたのを目にした時には、ブチ切れそうになった。私が小沢一郎だとか田中康夫といった人たちに信を置けない理由の一つに、彼らが勝谷と親しいことが挙げられる。
このあたりもまったく同感です。
しかしながら、本エントリーの最後は賛同しかねます。
>支持できるところのほとんどない自民党に、私がかすかな望みをかけているのはそこにあって、つまり、民主党の「衆院比例定数80削減」を阻止するために、地方の一人区で自民党が勝つことを私は容認しているのである。民主党に単独過半数を獲得させてしまったら、「衆院比例定数80削減」は実現してしまう。だから、3人区以上の選挙区や比例区で少数政党(たちあがれ日本、日本創新党や改革新党は除く)に頑張ってもらうとして、一人区での自民党復活さえ容認せざるを得ない気分になっているのだ。
自民党も国会議員定数削減を掲げていることはKojitakenさんもよくご存知のはずです。
PDF版
http://www.jimin.jp/jimin/kouyaku/22_sensan/pdf/seisaku_ichiban.pdf
Word版
http://www.jimin.jp/jimin/kouyaku/22_sensan/pdf/j_file2010.doc
【国会議員定数の大幅削減】
衆議院・参議院の国会議員定数を3年後に722名から650名に1割削減し、6年後には、国会議員定数を500名に3割削減します。
自民党のマニフェストには、比例区と小選挙区の内訳をどのようにするのか書かれてはいないわけですが、彼らが「比例区はそのまま、小選挙区だけ削減」とするとはとても思えません。
ですから、
【民主党の「衆院比例定数80削減」を阻止する】ためには、国会議員定数削減などというバカげた政策を掲げている政党以外の政党の議員を当選させるしかありません。
何日か前の朝日新聞の「声」欄に、定数削減に対する反対意見が載ってました。「民意を代弁する存在である国会議員定数を削減することは望ましくない。無駄の削減を国会議員が身を持ってすべし、というのなら、【歳費を削る】という方法を採るべきだ」と。年齢を見たら16歳でした。まったくその通りです。
それにしても、
>こんなつまらない気持ちで国政選挙を迎えるのは、小泉自民党圧勝の予想で気分が真っ暗になっていた「郵政総選挙」の前以来のことである。
は同じです。
消費税増税反対、普天間国外移設を掲げている政党が躍進することを望んでいる私としては、暗澹たる思いで投票日を迎えることになりそうです。
2010.07.05 00:20 URL | sweden1901 #SVqLzQOU [ 編集 ]
政策官僚が悪いのはみんなわかってるのだから最高裁判事の様に全省庁の事務次官で罷免投票をやれば良いのにと思います。
2010.07.05 00:39 URL | A #AtAD9fD6 [ 編集 ]
歳費削減などとんでもない!
それは、今の局面では絶対にやってはいけない悪です!
報道でもいつの間にか「歳費削減を主張していた民主党でしたが・・・」と語られるようになっていましたが、それは出鱈目です。
昨年夏小沢民主党が公約したのは「予算の組み替え」であって「歳費削減」ではありません。
我々はそれをわかって投票したんじゃなかったんですか?
この場合、歳出のムダと言うのは乗数効果を期待できかった事業だけです。
ただし、こういう無駄は、歳出・事業そのものが無駄なのではなく、政府の当初支出を受け取る民間の労働者への分配を怠って内部に留保することに問題があります。
すなわち、賃上げであり、正規雇用の充実であり、金融資産への課税強化であり、何より所得税・法人税の累進税率強化などと富の逆流政策とセットになって初めて公共事業は効果を発揮するのです。
これら富の逆流政策を伴わなかったことが、歳出の乗数効果を落としていた原因です。
生憎小沢民主党は公共事業の効果と所得の再分配がセットとなって初めて威力を発揮することに気付いていませんでした。
そこで、昨年小沢民主党が約束したのは、効率の悪い(乗数効果を期待できない)部門から効率の良い(乗数効果を期待できる)部門への予算の組み替えだったのです。
まぁ、それはそれで悪くありません。
民間経済が停滞している現在、政府が歳出を削減したら負の乗数効果が発生し、さらに景気は悪くなります。
われわれが要求すべきは予算の組み替えです。
我々は政府に対してどこかで削減した分の金を、別のどこかの予算枠に移転して完全に使い切らせなければなりません。
今政府がすべきは民間の死蔵された資金を吸い上げて再配分をとおして資金に流動性を回復させることにほかなりません。
予算削減なんてとんでもないことです。
このブログを見ている人のなかからも失業や自殺が起きますよ。
「予算削減=人殺し」だと徹底しましょう。
2010.07.05 10:26 URL | sonic #- [ 編集 ]
>名前未記入の人へ
ただ、一つの現実を書いたまでですが
どうして、そういう反論が帰ってくるのか理解できません
2010.07.05 12:16 URL | マイケル #- [ 編集 ]
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