ブログを開設してから今年の4月でまる3年が経過し、4年目に入っている。誰が言い出したのか、ウェブサイトの寿命は3年などと言われているそうだから、当ブログは平均寿命(?)を超えたことになる。
実は、かなり以前から私は、衆議院選挙の投開票日の翌日にどれくらいのアクセス数をいただけるブログになるか、ということを考えていた。8月30日に投開票が行われた第45回衆議院選挙の結果、政権交代が実現したのだが、その翌日の8月31日に、「衆議院選挙で民主党圧勝 ろくな議員が残らなかった自民党」と題したエントリを公開した。この日、当ブログへのアクセス数は、FC2カウンタの計数によるトータルアクセス数で過去最多の17,049件に達した。それまでの最多は、一昨年に『きっこの日記』からリンクを張って紹介していただいた時に記録したものだったが、それを2年ぶりに更新した。もちろん、この程度のアクセス数で世論に影響を与えることなどできないが、私の実力からすると、これくらいが精一杯だと思えた。前記の8月31日付エントリは、衆議院選挙の総括であるとともに、それまでの3年4か月運営を続けてきたブログの総決算でもあったのだ。現在では、アクセス数はピーク時の数分の一になった。
いざ政権が交代してみたら、いろいろと問題も出てくるだろうし、麻生前政権以上に新自由主義的な性格も現れてくるだろうとは予想していた。そして、その懸念は当然のごとく現実化している。その典型例が「事業仕分け」だろう。
あまり毎回毎回「事業仕分け」のことばかり書くのも何なので、今回でこの件は一区切りとしたいが、ひとことで言うと民主党政権の「事業仕分け」には、大きく分けて2つの問題点がある。民主党政権は「効率的な小さな政府」を目指しているように見えるが、軍事費のように本当に削るべき費用を削る姿勢が見えないこと、これが第一点。そして、さらに問題なのが、政権が政府支出自体を縮小しようとしていることだ。これは、既に深刻な不況下にあり、今後不況がさらに悪化することが懸念される現状にあっては、決定的に間違った方向性である。
昨日、テレビ朝日の『サンデープロジェクト』に長妻昭厚生労働大臣が出演していた。長妻氏は、一昨年に同じ番組に出演した時、年金問題で自民党の大村秀章を完膚なきまでに論破した論客だ(当ブログ2007年6月17日付エントリ「自民党の「年金問題の切り札」・大村秀章の醜態」参照)。しかし、政権交代前、私は実は長妻氏に対して、新自由主義志向ではないかとの懸念を持っていたし、その懸念をブログで表明したこともある。だが、昨日のテレビ出演で、長妻厚労相は「日本の医療費、医師の数は先進7カ国で最低」と指摘し、「今回の政権交代の大前提は、コンクリートから人。医療崩壊を立て直すためには、一定の金額が必要だ」と診療報酬全体の底上げを改めて求め、財務省が診療報酬全体を引き下げて配分の見直しを求めていることに反論した(朝日新聞記事より)。また長妻厚労相は、小泉政権の「骨太2006」で示された年間2200億円の社会保障費削減も批判していた。私の感覚では、政権交代前と比較して株が上がったのがこの長妻厚労相であり、逆にストップ安まで値を下げたのが、藤井裕久財務相、平野博文官房長官、及びこの2人を任命した鳩山由紀夫首相である。鳩山首相については、「政治と金」の問題もあり、4年などといわず早期に退陣してもらいたいものだと考えているほどだ。概して新政権にはスピード感が不足していて、だから小沢一郎や菅直人も、私の評価としてはじりじり値を下げている。
話が脇道にそれたが、小泉構造改革が国民生活を破壊したあとに政権交代によって発足した民主党政権の目指す方向性は、「効率的な(サービスの)大きな政府」以外にはあり得ない。職務上当然とはいえ、財務省の狙う医療費や社会保障費の削減に長妻厚労相が反対するのは評価できる。
ところが、昨日の『きっこの日記』(2009年11月29日付)を読むと、「事業仕分けで漢方薬の保険適用除外を検討しようとしていることに対して、医師や患者が反対運動をしている」というマスコミ報道は虚偽であるとの批判に続いて、長妻厚労相を「厚労省の操り人形」と表現し、漢方薬の保険適用除外検討に反対する長妻氏を、「トンチンカンなことを言い出す」とか「『ミスター検討中』の次は『ミスターマリオネット』なんてアダ名をつけられちゃう」などとこき下ろしていた。これには大きな違和感を持った。
さらに引っかかったのは、これに続いて、漢方薬の保険適用除外批判の件を、「国民の8割から支持されてる『事業仕分け』にケチをつけたい一部の勢力」が起こしたバカ騒ぎだと断定していることだ。きっこさんは、「コイズミ」の構造改革が国民の8割どころか9割から支持されていたことをお忘れなのだろうか。私は、きっこさんがコイズミの登場時に騙されて期待していたものの、医療費の国民負担が高くなる一方であることからコイズミに疑問を持つとともに政治に関心を持つようになり、コイズミ批判のブログとしてもっとも有名になるに至ったと了解している。それなのに、今また「国民の8割から支持されてる」事業仕分けは正義であって、それに逆らう者は「悪徳ペンタゴン」じゃなかった、一部の勢力の陰謀だと言うのだろうか。長妻昭と枝野幸男を比較して、後者に軍配を上げているきっこさんの文章に、私は到底ついていけなかった。
「漢方が保険適用外になる」というのは本当にデマか、ということについては、『広島瀬戸内新聞ニュース』のエントリ「【漢方薬問題】「きっこの日記無謬主義」は「官僚無謬主義」と同じ過ちだ」が検証している。このエントリからリンクされている、同じ筆者が書いた『JanJan』の記事「漢方医療が危ない!?事業仕分けに疑問続出」と併せて、是非参照されたい。「一般用医薬品は安価である」という勘違いがきっこさんの議論を誤らせているように思う。
過去には「民主党なんて所詮は自民党の一派閥に過ぎない」と書いていたはずの『きっこの日記』が、小沢一郎や鳩山由紀夫を過剰に持ち上げたり、「事業仕分け」は国民の8割が賛成しているのだから、それに反対するのは抵抗勢力(という表現ではないけれど)だ、と言わんばかりの文章を書くに至ったのか、その動機は私にはよくわからないのだが、政権与党入りしてからいまひとつ存在感を打ち出せていない社民党と対応しているかのようだ。その社民党を叱咤激励しているのが、政治思想右派の亀井静香なのだから、リベラル勢力の不甲斐なさには目も当てられない。
それにしても、耐震偽装事件で『きっこの日記』が注目されたのが4年前。私がブログを始めたきっかけの一つが『きっこの日記』の活躍に刺激を受けたことだった。それを思い出して、時の流れを感じる今日この頃である。
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あの政権交代を実現させたと自称している人たちは自分と違う意見にもきちんと耳を傾ける、そこからやるべきです
ランキングが落ちたら検察がどうだの言ってみたり、なんだかなあとしか思いません
2009.11.30 11:17 URL | フスキー #- [ 編集 ]
いまの社会は世界中の油田がエネルギー収益率(EPR)で1を切ったらそれで終わりです
なぜかー石油に勝るエネルギーなどないからです
電気自動車も原子力発電所も石油がないと作れません
食糧もそう、オーストラリアではずっと干ばつが続いています
いつまでも頼りにできません
アメリカも地下水が減退しています
それにエネルギーや食糧を買うのには金がいります
だから金を稼ごうとしても、グローバル化で雇用は次々に海外に行ってしまう(コストが安いから都合がいいのです
こういう問題があります
2009.11.30 11:57 URL | フスキー #- [ 編集 ]
以前、こちらのプログだったと思いますが一橋大の渡辺教授の意見(民主党は大きく3つのグループに分類できる)を掲載していました。
私は先の衆院選で民主党に投票した人達もそれに基づき分類できると思うのですが、事業仕分けに好意的に受け止めている人達は無自覚の新自由主義派に当たるでしょう。
この処、落ち込み気味だった民主党の支持率が一時的だとは思いますが、若干持ち直しました。
大筋では事業仕分けが好意的に受け止められた結果で、そうなると今の日本国民は無自覚の新自由主義派が大勢を占めていると言えるのではないでしょうか。
この10年間進められてきた構造改革で痛みを覚えた筈の国民が更なる構造改革を求めるこのパラドックス。
なかなかパラダイムシフトは難しいと思われます。
2009.11.30 15:36 URL | 無党派層 #- [ 編集 ]
>日本国民は無自覚の新自由主義派が大勢を占めている
最悪ですね。
無自覚の新自由主義派のことを政策的マゾヒスト、あるいは自殺志願者と呼びましょう。
自分自身を痛めつける政策を望んでいるのですし、しかも彼らが望んだ政策のせいで自分たちの中から自殺に追い込まれる人々が出るでしょうから。
2009.11.30 21:22 URL | 田舎から #GCA3nAmE [ 編集 ]
再び失礼します
>無自覚な新自由主義者
するどい指摘です
新自由主義が横行する世の中で、勝ち組に入れないのは本人の責任、そんな人は消えてもいいという考えが当たり前のように存在します
少し話しはずれますが、「企業には能力以上の給与を受け取っている給料泥棒が山ほどいる」とまで言いのけたサイトまでありました(←本人はそんなに有能なのかとツッコミたかったのですが
自助努力と自己責任をやたらと口にする人は考えを改めるべきです
まあ、自己責任は企業や勝ち組気取りな人には都合がいいのです
「お前らは無能で甘ったれだ、そんなお前らでも雇ってやっているのだから感謝しろ」とでも洗脳して都合のいい働きアリにさせられてしまいます
2009.11.30 21:56 URL | フスキー #- [ 編集 ]
こちらでは初めまして。
>民主党は大きく3つのグループに分類できる
私もその記事を読みました。
個人的には新自由主義とも旧保守とも違う、よりリベラルで進歩的な「反保守・反新自由主義」とでも言うべき勢力の伸張を期待したいところなのですが・・・。今のままでは難しいのでしょうねぇ。何ともため息が出ます。
2009.11.30 23:28 URL | ニュースコープ #5VARDTGo [ 編集 ]
政策的マゾヒストの人たちは共通してこのような思い込みに陥っているのではないかと推測してみました。
1、政府の総債務800兆円を返済しなければならないと思っている。
2、政府の総債務800兆円は国民の「債務」だと思い込んでいる。
3、債務増大の原因は一般会計の「無駄遣い」の赤字だと思い込んでいる
4、一般会計の切り詰めて資金を浮かせれば、債務を返済できると思い込んでいる。
5、通貨を政府以外の誰かが作っていると思っている。
6、政府は企業や家計と同じように市中から通貨を集めているものだと思い込んでいる
7、政府が保有する膨大な金融資産の額を知らないか、不良債権化していると思い込んでいる
8、アメリカ国債の利率を知らないため、保有するアメリカ国債はドル安で目減りしてきたと信じている
9、閉鎖された国民経済では政府・企業・家計がフラットな関係にあることを知らないため、企業・家計と政府が同時に黒字になれると思い込んでいる
10、緊縮財政が民間経済の原因であることを理解できないため、緊縮財政で国民の金回りが好転すると本気で思い込んでいる
こういう思い込みはマスコミやエコノミストたちによって数十年繰り返し喧伝され、多くの日本国民に定着してしまっている。
これはハーヴェイが説明するような意味での新自由主義者たちが長期間にわたって運動してきた成果だろう。
彼らの途切れることの無い活動の原動力はいったいどこから沸いて出ているのだろう。
普通の人間がこんなにも長く人を騙し続けようと思うだろうか、また騙し続けられるものだろうか。(我々は気付いたがほとんど無力である)
彼らは本当に悪魔なのではないのかと背筋が寒くなる。本当に恐ろしい連中だと思う。
2009.12.01 10:07 URL | sonic #GCA3nAmE [ 編集 ]
素人考えなのですが・・・漢方薬と言うのは古来より伝わる生薬を配合して作る薬。
で、元になる生薬は一般に市販されているものなわけで。
そういう意味で漢方薬は市販薬であると言えるのではないかと。
調合の割合がその企業や薬の種類で違うから市販薬と言えない、と言ってしまったら、調合の割合を市販してる薬とちょっとでも変えれば市販薬と言えなくなってしまうわけでw
実際どうなんでしょうね?
2009.12.02 00:08 URL | N #- [ 編集 ]
N様
薬には、医師に処方してもらう保険適用の薬と、処方されなくても買える保険適用外の薬があります。後者が市販薬です。
保険適用の薬は前者は効果や安全性についての厳しい審査を経て治療のために用いてもよいとの認可を受けたものであり、医療機関で使用されます。患者は、薬代の7割(年齢などによって8割、9割のことも)を健康保険が負担してくれるので、自己負担は安く済みます。市販薬は全額患者本人が負担することになるので、比較的高くなります。
ところで、市販薬の中には保険適用の薬とほとんど同じ成分の薬もあります。今回の事業仕分けで論議になったのは、市販薬に同じようなものがある薬は保険適用から外し、患者が全額を負担するようにしようということです。うがい薬や湿布薬などが挙げられていますが、漢方薬もほとんどが対象となるそうです。
漢方薬というと、一般的には風邪薬などの短期間服用する薬が思い浮かび、そのくらいなら全額自己負担でも構わないではないかと思う方が多いかもしれませんが、実際の医療機関で処方されている漢方薬は短期間服用するものばかりではなく、体質改善などを目的に長期間服用するものも多いので、長期間服用する患者にとってはそれが保険適用外となれば自己負担は相当なものになることが予想されます。経済状態によっては治療を断念することもあり得ます。よって、漢方薬を保険適用外とすることに対しては強い反発が起こっているのです。
2009.12.03 00:02 URL | みどり #wNd9qxDQ [ 編集 ]
SLE(全身性エリテマトーデス、膠原病の一種)という現代医療では完治不能の難病と長年つきあっている友人がいます。主な治療法はステロイド投与ですが、緩和療法として長年医師から処方してもらっている漢方も大きな支えになっているようです。なので、先月29日、村野瀬玲奈さんのブログで漢方薬を健康保険からはずそうとする仕分け判定があるらしいのを知り、即署名に応じました。私は「きっこのブログ」は読む習慣がないので(以前は時々読んでましたが)今回の件はこのKojitakenさんのエントリで知りました。
きっこさんの言葉を借りれば、私もまさに「バカマスコミに騙された被害者ってワケ」のひとりでしょうが、たとえ本当にデマだとしても全然後悔していません。だいたい、何一つ損したわけでもないし、もし、本当に漢方薬が保険適用の対象外にされてから「あの時せめて署名くらいすればよかった」と後悔するよりずっとましですから。もっと言えば、きっこさんのエントリを読んだ後でも署名したでしょう。
>リベラル勢力の不甲斐なさには目も当てられない。
例えば、最近のできごとで言えば「東京・葛飾ビラ配布」に対する最高裁有罪判決など、20年くらい前だったらもっと論議が盛り上がっていたでしょうに。(もっとも、それ以前にこれが犯罪行為扱いされるという事がなかったかもしれませんが)
まさにニーメラーの詩そのものですね。
とはいえ、朝日・毎日・産経など大手メディアは、論調に違いはあれ、ちゃんと報道していました(産経ですらそれほど判決絶対支持というわけではなかったです)。
朝日と東京は社説でも判決に疑問の立場から取り上げていましたし、「マスゴミ」といえどもネット言論よりは健全と言えるかもしれません。
朝日新聞
http://www.asahi.com/paper/editorial20091201.html
東京新聞
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2009120102000065.html
2009.12.03 02:24 URL | ぽむ #mQop/nM. [ 編集 ]
↑「労働組合ってなにするところ?」のみどりさんがいらしてますね。
村野瀬さんのコメント欄で述べられていたみどりさんの意見に同感です。
それにしてもkaetzchenなる人のみどりさんへの暴言は目に余るを通り越して気持ちが悪くなってしまいました。
Kojitakenさんが時折言ってらしたトンデモブロガーってこの人でしょうか。
2009.12.05 02:11 URL | ぽむ #- [ 編集 ]
kaetzchenに関してはここが詳しいかと。
http://plus45.exblog.jp/
何かと問題の多い人のようですよ。
2009.12.05 07:32 URL | ネトウヨ嫌い #- [ 編集 ]
みどりさん、お越しいただきありがとうございます。
> 今回の事業仕分けで論議になったのは、市販薬に同じようなものがある薬は保険適用から外し、患者が全額を負担するようにしようということです。うがい薬や湿布薬などが挙げられていますが、漢方薬もほとんどが対象となるそうです。
つまり、「市販薬に同じようなものがある薬は保険適用から外し」という文言に、実質的に「漢方薬のほとんど」が自動的に含まれてしまうということですね。だから、事業仕分けの議論において、漢方薬を保険適用外にするとは誰も言っていない」というきっこ氏の主張は詭弁でしかないということになります。
ぽむさんが書かれている、みどりさんとkaetzchenの議論というか、kaetzchenがみどりさんのコメントにいちゃもんをつけて村野瀬玲奈さんのブログのコメント欄を荒らしているのは、私も見ました。実に酷いですね。ついに管理人の村野瀬さんも切れてました。でも、あの程度ではまだまだ甘くて、問答無用で出入り禁止を通告した方が良かったと思います。
「ネトウヨ嫌い」さんの挙げているサイトは、右派の人が立ち上げたブログのようですが、本来は「リベラル・左派」の側からkaetzchenを排斥する動きが起きなければならなかったところだと思います。私はだいぶ前にkaetzchenを排斥しましたけど。
私がトンデモブロガーと書く時に意識しているのは、このkaetzchenと、彼と仲の良い『逝きし世の面影』の管理人(以前、「布引洋」と名乗っていた)、それにヘンリー・オーツの3人です。他にもいろいろいますが、声が大きくて特に目障りなのがこの3人です。
2009.12.05 08:20 URL | kojitaken #e51DOZcs [ 編集 ]
「労働組合ってなにするところ?」のみどりです。
こちらでもお騒がせしてしまっているようで申し訳ありません。
村野瀬様のところのコメント欄の件は、私としてはあの程度のことは気にしませんので、削除までしていただかなくてもよかったのですけど、ブログ主の村野瀬様の判断にお任せしています。
さて、この「デマ」論争ですが、新聞各社が民主党の足を引っ張ろうとしたかどうかはさておき、署名活動が起こったのが新聞の報道によるものでなかったことは明白だと思います。村野瀬様のコメント欄でもご紹介しましたが、日本東洋医学会が「署名活動への参加御礼と更なるご署名のお願い」で、署名活動の経緯をきちんと説明していますので。
http://www.jsom.or.jp/pdf/opposition/reward.pdf
この文書が12月4日付けなので、後付けなのではないかと考える方もいらっしゃるかもしれませんが、11月27日発売の「週刊金曜日」777号で日本東洋医学会の理事の方が漢方の保険外しを批判し、署名活動について伝える論説を寄稿されていますので、後付けということはないと思います。
ツムラの公式ホームページで事業仕分けについての説明が掲載されたのも11月20日ですし。
http://www.tsumura.co.jp/news/091118_a01.htm
そもそも、市販品類似薬の保険適用外しはずっと以前から政府に狙われてきたことで、それは医療従事者の間では常識だと思います。漢方薬についても保険適用外しの反対署名活動が1993年、1994年にも行なわれたそうです。つまり、そういった経緯を知っている人たちにとっては「デマ」疑惑など出てくる余地がないものだったでしょう。
これが結論ではないかと思います。
2009.12.05 23:21 URL | みどり #wNd9qxDQ [ 編集 ]
で、実際に事業仕訳で漢方についての議論を聞いているんですよね?
まさか、伝聞に基づいて発言されているということはないでしょうか?
ホントに漢方の件は事業仕訳で遡上に乗ったんですか。
またそもそも漢方の件でヒステリックに反対している人が漢方=ツムラって決めつけている人があまりに多いんで、もっと学べよ、と。
そもそも漢方はああいった粉末ではなく、生薬を煮詰めて各個人にオーダーメイドして飲むもの。(それは保険対象外)
さらにいえば粉末で言ったとしてもツムラよりコタローだろと。
勉強不足の連中がイナゴのように反対しているのが滑稽だ。
2009.12.06 12:07 URL | ろーりんぐそばっと #ehuBx04E [ 編集 ]
来年度予算は結局今年度並みの大型予算になるようですので、95兆円の概算要求より膨らみます。
緊縮財政を目指した仕分け作業の成果は全部無しと言うことになりそうですから、個別の事業の削減については気にしなくても良いのでは有りませんか?
GDPに対する政府歳出の割合は日本は必ずしも多く有りません。
これを機会に100兆円規模の一般会計予算が恒常化するように呼びかけましょう。
仕分け作業は、そうですね、民主党の中の新自由主義者を浮き上がらせた功績がありますね。今後、彼らを民主党の主流から排除するようにあちこちに働きかけましょう。
ちなみに小沢さんによれば
「事業仕分け? バカじゃないの?」・・・だそうです。
2009.12.06 14:48 URL | sonic@田舎から #GCA3nAmE [ 編集 ]
ろーりんぐばっとさん
>で、実際に事業仕訳で漢方についての議論を聞いているんですよね?
まさか、伝聞に基づいて発言されているということはないでしょうか?
ホントに漢方の件は事業仕訳で遡上に乗ったんですか。
コメント欄のみどりさんへのKojitakenさんのレスから引用させていただきます。
>つまり、「市販薬に同じようなものがある薬は保険適用から外し」という文言に、実質的に「漢方薬のほとんど」が自動的に含まれてしまうということですね。だから、事業仕分けの議論において、漢方薬を保険適用外にするとは誰も言っていない」というきっこ氏の主張は詭弁でしかないということになります。
>またそもそも漢方の件でヒステリックに反対している人が漢方=ツムラって決めつけている人があまりに多いんで、もっと学べよ、と。
そもそも漢方はああいった粉末ではなく、生薬を煮詰めて各個人にオーダーメイドして飲むもの。(それは保険対象外)
生薬のように既に保険対象外のものが仕分け候補になるわけがないのですから、反対する人たちが病院で処方されるツムラのような粉状や粒状の薬だけを問題にするのは当たり前に思えますが。
また、漢方薬が一般の医療現場で処方されることなど特殊なケースと思っている人も多いかと思います。
実際には、例えば、抗ガン剤の副作用である免疫力の低下を改善するために、抗ガン剤とセットで処方されている患者さんなどが多くおられるのです。
全身性エリテマトーデスという特定疾患に指定されている難病をかかえている私の友人もメインの治療薬ステロイドの副作用を緩和し全身状態を良くするために漢方を処方されています。
補助的な治療薬とはいえ、難病患者にとっては、生きるために、QOLを維持するために欠かせないものなのです。
Kojitakenさん
>過去には「民主党なんて所詮は自民党の一派閥に過ぎない」と書いていたはずの『きっこの日記』が、小沢一郎や鳩山由紀夫を過剰に持ち上げたり、「事業仕分け」は国民の8割が賛成しているのだから、それに反対するのは抵抗勢力(という表現ではないけれど)だ、と言わんばかりの文章を書くに至ったのか、その動機は私にはよくわからないのだが、政権与党入りしてからいまひとつ存在感を打ち出せていない社民党と対応しているかのようだ。
「官僚答弁禁止の国会法改正案、社民党が一転了承」
http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/091203/stt0912031858010-n1.htm
私には社民党は90年代初めに旧社会党が犯した過ちを繰り返すように思えてなりません。
2009.12.06 18:09 URL | ぽむ #mQop/nM. [ 編集 ]
「デマ」説発端の『きっこの日記』該当エントリーを読み返して気づいたのですが、署名活動をした人たちとそれに協力した人たちを”マスコミに騙された被害者”としているのに、騙したとするその記事を一つも引用していないのですね。全て、署名活動が始まった11月20日より後の記事ばかりです。
騙した証拠を提示していないのに、「事業仕分け」で仕分け人が漢方薬を保険適用外にするとは言っていないということを証明しても無駄ではないでしょうか?
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