きまぐれな日々

それにしてもまあ、ひどい時代になったものである。鳩山内閣のデフレ政策を批判しないのか批判できないのか、政権交代ってその程度のものだったのかと思ってしまう。

そんな中にあって、民主党員のさとうしゅういちさんが、「藤井財務大臣を辞めさせ、亀井静香・金融担当大臣に財務大臣を兼務させるべき」と主張していることには、大いに共感できる。
http://www.news.janjan.jp/government/0911/0911032648/1.php

しかし、このように藤井財務相の緊縮財政路線を正面から批判する意見は、この夏まで「政権交代」を訴えていた人たちの中ではごく少数派である。大部分のブログの間には、まるで鳩山由紀夫首相への批判がタブーであるかのような空気が流れており、藤井財務相の緊縮財政政策(新自由主義政策の特徴の一つである)を批判する者などほとんどいない。たとえば、民主党支持ブロガーの間で絶大な人気を誇る植草一秀氏は、藤井裕久氏を批判しない。植草氏を熱烈に支持するブロガーの中でも、政治思想右派の人たちの間には、少なからず藤井氏を批判する声があるが、植草氏は積極財政を主張するものの、文章がなぜかそこで止まってしまい、藤井財務相を批判の槍玉にあげるところまでいかない。実質的には藤井氏を批判しているのと同様とも読めるが、藤井財務相を名指ししなければ、フォロワーたちは動かないのである。

また、「真正保守(笑)」の城内実は、経済政策では積極財政を支持しているように見えるが、なぜか民主党を「小泉政権と同じ新自由主義志向だ」と言うのではなく、安倍晋三に歩調を合わせて、「民主党は社会主義だ」という論法をとっている。安倍は、今でも首相就任時と同じ、極右にして過激な新自由主義の立場に立った主張をし続けている。

群から離れたブログの中には、藤井財務相のネオリベ路線を批判している者が少なからずいるが、群を形成しているメダカたちの間にはほとんどいないのである。勇気の欠けた人間ばかりだ。

中には、株式の売買で生計を立てていると称する者もいて、以前裏ブログの方で一度批判したら、「株式売買は頭脳労働だ」とか、「株式売買のみで生きている証券会社など全員働いていないのと同義」だとか、あげくの果てには「この薄ら馬鹿は資本主義そのものを否定している」などと私に悪態をついている。だが、裏ブログの別エントリで書いたように、株価にはその時点までの情報が反映されているはずで、平均株価が下落している局面では、時たまのラッキーはあっても、多くの株式売買を重ねて継続的に利益を上げることはできないはずなのだ。証券会社には手数料収入があるし、素人の投資家は逆に手数料を払う立場だから、両者を混同するのもおかしい。私が「資本主義そのものを否定している」という妄言にいたっては論外であって、同エントリで私は、株式売買に熱中する投機屋は批判しているが、余裕資金のある人に対しては、むしろ自らが育てたいと思う企業への投資を勧めている。私に悪態をついた人間が、本当に株式売買で生計を立てられているのか、私は疑っているのだが、こういう怪しげな人間までもが、「政権交代ブロガー」の主力選手の一人として通用していたのが実情だから、藤井財務相の緊縮財政路線を批判するどころではないのである。

それにしても、よくある株関係の雑誌が、企業の良し悪しを評価するのに、借金を減らして内部留保を積み上げた企業をよしとする傾向はいつから始まったのだろうか。1998年以来9年連続で民間給与所得は減少し、2007年にようやく前年比で上昇したと思ったら、リーマン・ショックに襲われた。今にして思うと、株関係の雑誌なんかも、新自由主義の旗振り役を務めていた。株の売買で生計を立てようとする人間など、福祉国家を目指す人々の「敵」と言っても過言ではないと思う。第一それは、何の価値も産み出さない。

前回のエントリのコメント欄で、こんなやりとりがあった。

インフレはよいことという議論が出ています。よくインフレターゲットなどの議論にみえるように適度なインフレはよいことという議論があります。確かにそれ自体はそうだと思いますが、問題はインフレが想定範囲内でのインフレで済むかということだと思います。私はそんなにうまく経済を持っていくことは難しいと思います。であるならば財政再建の問題は放置してよい問題であるとは思えません。

経済がこの状態ですから今すぐにとはいきませんが、最悪期である今現在は難しいとしてもなるべく早く財政再建に着手するべきです。IMFに言われるまでもなく財政の問題は危機的です。確かに藤井財務相が言うとおり経済なくして財務なしはそのとおりです。ですが財政自体の問題が経済に大打撃を与える事態もあると思います。

日本はこれだけの経済大国ですが小国のようにハイパーインフレのような大混乱も起こることはありえると思います。もちろん数年のうちに起こるようなことはありえませんが、長期的に見た場合それはありえると思います。財政再建は今のうちから手をつけなければならない問題だと思います。

財政再建は好況時にするべきだという議論があります。それはそのとおりです。ですが日本は今後所謂好況になるでしょうか。バブルのようなものはきません。ここ何年かの好況は戦後最長といわれました。ですが果たして財政再建を出来るような状態でしたでしょうか。少子高齢化と国際競争の中で必要とされる国費は大幅に伸びる一方、バブルや高度成長のような好況はもう来ません。逆に言えばそれほど経済がよくないときでも財政再建は行っていかなければならないということだと思います。

2009.11.05 12:34 れんれん



>ここ何年かの好況は戦後最長といわれました。ですが果たして財政再建を出来るような状態でしたでしょうか。

それは東京のマスコミが勝手に言っていただけで、小泉時代の日本は一貫して経済は悪化していました。
つまり「戦後最長と言われたこの何年かの好況」自体が存在していません。駄法螺です。
小泉時代は緊縮・縮小財政を試みた結果、政府の累積債務は更に増大しました。だいたい倍になりましたよ。。
当たり前の話ですが、通貨は政府・中央銀行からやってきます。
政府が支出を抑えれば、それはそのまま民間の収入が減ることになります。翌年以降の税収が減るのです。
小さな政府は財政の悪化を加速するのです。

ただし、日本はまだ財政難に陥ってはいません。
毎年、一般会計約30兆円の歳入不足に対して特別会計で約40兆円以上の余剰金を出しています。
積み立てや繰り越しで誤摩化した分を除いた純余剰でも毎年2兆円以上の金を余しています。

広義の財政は黒字なのです。

800兆円を超える累積債務の大半は貸出しのためで、真の債務は300兆円ほどです。

日本の場合、財政危機は財政そのものが危機なのではなく、会計制度の歪さによって財政危機と見まがうような現象が起きているのです。
歳入不足だ財政なんだと言いながら、政府の金融資産は毎年兆単位で増加しているのです。

あなたが心配している財政の再建は、一般会計の縮小均衡では達成されません。
特別会計の洗い出しと一般会計への統合、不良債権が疑われる貸出し先の処理、ドル資産の現物化あるいは他通貨化、特別会計の株会計である基金に死蔵された資金の回収。
これが最優先します、
これだけで、心配される債務問題の相当数が消滅します。解決ではなく消滅です。本来財政難ではないのですから。

仮に財政難だとしても、債務のほとんど全てが国内にとどまっている日本の場合、様々な手段で処理することが可能です。

2009.11.05 22:19 sonic


「いざなみ景気」(?)の頃、大手企業の業績は確かに好調だったが、前記のように民間給与所得は9年連続で減少した。さすがに大企業の業績が良かった間は、大企業の社員の給料は下がらなかっただろうが、下請け、孫請けなどを含む中小零細企業まで含めて平均をとると、給与所得は下がり続けていたのである。増えたのは経営陣への報酬、株主への配当金、それに内部留保である。これでは「好景気」を人々が実感できる度頃ではなく、実質的に景気は悪化していたと言っても間違いではないだろう。

デフレが続く限り、景気は悪化する一方であり、デフレに「良いデフレ」などないと思うのだが、なぜデフレが進行している時にインフレの心配をする人が多いのか、デフレは金持ちにとってこそ有利なのに、なぜ貧乏人が金持ちを援助する逆再分配政策を支持するのか、それも私にはさっぱりわからない。民主党政権は、何度も書くように世論に影響されやすい政権である。世論がデフレの進行を望み、政府支出を減らし、財政赤字を減らす政策を支持するから、民主党政権も安心してそちらに進んでしまう。民主党支持のブログから、もっと藤井財務相の政策を批判し、積極財政を求める声が聞かれてしかるべきではないと思うのだが、なぜそうならないのか、私には不思議でならない。


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日本人がインフレを恐れてデフレを歓迎する理由は簡単で、
ほとんどの日本人はそもそもデフレなんて単語を知らない
(知っていてもどういう物か認識できていない)からでしょう。
中学生レベルの社会の教科書でも「コーヒー一杯
スーツケース一つ分の札束~」なんて事は書いてあっても
デフレによる不況はにほとんど触れていませんし。


いずれは自分の給与に跳ね返ってくる、という認識が無ければ
物価の下降は有難い物と感じられる筈ですし、マスコミも
そういう方向に誘導していますから。

2009.11.06 12:47 URL | #bM4IjE0A [ 編集 ]

さとうしゅういちさんのような、
見識とバランス感覚と平易な言葉をつかってのすっきりと筋の通った分析力には、
敬意を感じます。
JANJANではもっとも良質な記事を書かれている記者ではないでしょうか。
民主党員とのことですが、
議員として国会にデビューして欲しいです。

2009.11.06 15:57 URL | フリスキー #iMBi6aSc [ 編集 ]

一般の人でも株や為替で儲けることは可能ですよ。
全部の取引で勝とうとするからダメなんじゃないですかね。
そりゃ、適当に買ってたら無理ですよ。

といっても、私自身は15年程度で金額も大きくないから気楽にやってるからかもしれません。

運もあるんでしょうが、
最終的に損したのは1つもないですよ。
サブプライム絡みでも売らずに持ってたら、買ったときの値段の近くまで回復したし。
底値のときは、びびりましたが。。
(今売ったらマイナスになるのもあるけど)

また、会社の価値とかをしっかり見極めて戦略をたててやれば、自然と増えますって。
もちろん、自分はそんなしっかりできません。

板倉雄一郎さんのブログを1か月くらい読んでみたら、投資に対する見方が変わると思いますよ。

2009.11.07 02:07 URL | 桜大和王 #OARS9n6I [ 編集 ]

初めて書きこませていただきます。
現状積極財政を支持するブログは少ないので参考にさせてもらいます。
自分も今日本がインフレ誘導方向に動いたとしてもハイパーインフレにはならないと思いますね。
国内にはまだしっかりと製造業の企業が無数にあり、物産の力が余ってますからね。
そもそも戦前ドイツがハイパーインフレになったのもルールが占領されて国内工業が壊滅したからですし、戦後すぐの日本がハイパーインフレ(インフレ率300%をハイパーインフレと呼ぶのか微妙ですけど)になったのも国内が焼け野原になったからですしね。
今現在ハイパーインフレ真っ最中のジンバブエも産業の主力を担っていた白人を追い出して産業構造が壊滅しちゃったからなったわけですし。
政府が発行した国債を日銀が買い取る事なんかしたら信用自体がなくなるとか言ってる人もいますが、それもアメリカやイギリスがすでにやってることですし、実際国債格付けが下がった時でもそんなに大きな影響はなかったわけですから、今回も一時的に影響があったとしても、その後問題がなければすぐに収まる程度で済むと思うんですけどねえ。

2009.11.07 15:31 URL | 午前 #buI3a3AE [ 編集 ]

自民党は野党になったことにいまだ気づいていない。結局オボッチャマの政党でしかなかったのでしょう。
何よりも、補正予算を3兆円も削られたことに、まず切り込まなければならない。それが全くない。
哀れな政党でしょう。もっと右翼化して、純正の右翼政党として生き残るしかないと思われます。

2009.11.07 16:37 URL | そりゃないよ獣医さん #RbQvinRU [ 編集 ]

確かに管理人さんのご指摘のあるように、藤井大臣は予算編成において内容を絞り込む姿勢ですね。
鳩山内閣における最重点閣僚は藤井氏と
考える私には、『可処分所得を上げる政策』を第一目的に考えているように映ります。


政策の優先順位をいかに着けるのが生命線なので注視したいと思います。


個人的には、郵貯銀行を政策投資銀行と統合して、中小企業と個人向けに低金利で(2%~3%くらい)貸し出すことに特化した政府系金融機関を創設すると、波及効果が絶大に思えるのですが…

現在の民間金融機関は、低金利政策で得た利益を預金者に十分還元していません。社会的責任を果たさせる上でも、意味のある施策だと考えます。

江戸時代でも高利貸し商人が力を持ち始めた頃には幕藩体制が崩れ始めました。 歴史は繰り返すのでしょうね…

2009.11.07 17:46 URL | 葉隠 #CRmGiUQU [ 編集 ]

積極財政をやったら、マスコミなど外野が五月蠅いですからね。官僚組織とある程度妥協しないと行政はなかなか、立ちゆかないでしょうし。
無難な方向に向かっているのは、対抗馬に成り得ない自民党など野党のせいでもあるでしょうね。
もし、亀井さんが内閣にいなかったら、もっと隔靴掻痒で不愉快な政権になっていたでしょう。
まことに情けないことですが、今度の参院選である程度民主党にお灸を据えてやる必要があるかもしれません。

それから、話は変わりますが、株式でも、先物でも、市場は投機家がいるので、流動性が高まり、市場として機能できるのです。
日本にも、本間 宗久など、江戸時代の相場師が「ろうそく足」など現代でも使われる指標を考案してきた、先進的な伝統があります。
もちろん、相場で成功するのはごく一部で、ほとんどが死屍累々なのですが、私は立派な「職業」と思いますね。

2009.11.07 17:54 URL | cube #- [ 編集 ]

buI3a3AEさん曰く
>日本がインフレ誘導方向に動いたとしてもハイパーインフレにはならないと思いますね。国内にはまだしっかりと製造業の企業が無数にあり、物産の力が余ってますからね。

私もハイパーインフレは起きない可能性の方が高いと思います。
夏に丹羽春喜先生の勉強会に出席しましたが、先生が確信している余剰生産力は実際より多めに計算されているのではないかと思いました。こうしている間にも生産の海外移転や設備・機械の老朽化がすすんでいますし、丹羽先生は労働者の劣化のスピードを過小評価しているようにも感じられました。
私は現在の日本の場合、国内需要の増大でも輸入が増える分、輸入先の中小工業国にインフレをもたらす結果になるような気がします。
海外に需要が流出する分、国内の生産を押し上げる効果は薄れます。
一応丹羽先生には質問したつもりだったのですが、私の話し方が悪く、丹羽先生には上手に答えてもらえませんでした。

菅大臣に怒鳴られた官僚たちのように乗数効果が1以下だと言うのは馬鹿げているとしても、はたして丹羽先生が言うように現在の日本で2.4もあるのかどうか、私には分かりません。

もちろん、それでも公共事業は今こそやらなければなりません。

2009.11.07 20:32 URL | sonic #GCA3nAmE [ 編集 ]

こちらのサイトで「憂き世の日々に…」サイト批判が出ていると小耳に挟み興味本位から飛んできた者です。「憂き世の日々に…」殿によれば、あんなクソはどうでもいいとありましたが、こちらを拝見してなるほど、これほどの醜態を世界に晒していらっしゃるとはビックリ致しました。大きなお世話ですが、株式投資についての誤解を解くべくちょっと失礼することに致しました。
■はてな日記のほうで「平均株価上昇局面でなければ、株式の売買で金儲けはできない」と高らかに書いておられますが、これはもう相場界では噴飯物です。■カラ売りという売買方法があります。たとえば、A株が下がりだしてこれからも下がりそうだと思ったら、証券会社からA株の株券を借りて売ることができます。思った通り下がっていったらどこかで買い戻します。下がると儲かり、上がったら損します。■自分が持っていない株を売るので「カラ」売り。買ってから売るの反対、売ってから買うパターンです(初めて聞くと頭こんぐらがりますね)。
■昔ヒットした映画に「大逆転」がありますがご存知でしょうか。エディー・マーフィーの出世作。ラストがオレンジ相場の立会場での売買合戦になっていて、悪玉チームが買いまくり、値段が上がって行き、すると静観していた善玉チームが売り注文を出して売りまくり、作柄状況の発表が出ると値が下がり始め、悪玉チームが真っ青になり、値は更にどんどん下がり、すると善玉チームがニコニコしながら買い注文を出して大喜びし、悪玉チームは卒倒気絶する。■あのシーンはカラ売りを知っていないと善玉チームの喜びに共感できません。映画の大団円に使うくらいですからカラ売りは常識なのに違いありません。
■日経平均株価の上げ下げに関係しない売買方法もあります。特徴としては、買いと売りのポジションを同時に持つこと。詳細は割愛しますが、たとえば、A株を持っていながらA株をカラ売りする方法(つなぎ売りと呼ばれます)、二つの銘柄の株価の差に着目するタイプ(片方を買い、片方をカラ売りする。さや取りと言います。マネックス証券は格好良く「ロングショート」と呼んでます)、日経平均株価をトピックスで割った倍率の傾向に着目するものなどもあります。■それはそれは色々あり、こういうわけで日経平均株価が上昇していなければ儲からないというのは正しくありません(現に日本のバブル崩壊のとき米国証券は売りポジションのほうで大儲けした模様)。
■株式投資はどの銘柄をいつ仕掛けいつ手仕舞うかのタイミングを計る判断力ゲームでまさしく「頭脳労働」です。証券会社は売買委託手数料収入以外にも自己売買部門というのがあり、株売買で稼いでいます(ネット証券で決算書見て下さい)。あちこちの企業の大株主には信託銀行や生命保険、損害保険の名が載っています。投信の多くに株が組み込まれています。■日曜の新聞には確か投信の時価一覧が載っていたはずですが、その種類はたくさんあり、あれらの時価を眺めていくといやはや物凄い数字になります。株を否定したらこの世の中成立しないかも知れないと感じさせる数字です。■先日の国会で志位共産党が確かマネーゲームについて「額に汗して働きもしないで濡れ手で粟の……」と言っていましたが、額に汗しないで大損することもできるんですよ、とツッコミ入れときました。
■さて、話題の積極財政政策ついて言えば私も賛成致します。景気対策で一番効果あるのは公共事業ではなく株式市場が上がることだと思っています。投資家は儲かると(あるいは、儲けると、かな)さっそくお金使います。この消費が景気を押し上げる。それも値の張る物を買いたがる。泡銭だからじゃありません。高価な品は勝利の証し、戦利品なのですよ。「自分へのご褒美」。投資家というのは儲けた場合お金をバンバン使ってくれる有り難い――あるいは、めでたい、というべきか――景気浮揚存在なんですと申し上げて結語と致します。

2009.11.08 01:36 URL | 朝倉 #lbG9YN4I [ 編集 ]

朝倉さん、

長々と講釈ありがとう。もちろん、私は株式売買なんかに興味はないので、解説いただいた事項は、何かで1回か2回くらいは目にしたことがあるけど、頭になんか入ってません。だからって別に延々と繰り広げてくれた講釈に感謝なんてしませんけど。

業として株式売買を行う機関投資家には当然株式売買で利益も上げているでしょう。しかし、平均株価の下落局面では損失を計上することもあるはずであり、いかにリスクをヘッジするかが彼らの「頭脳労働」に当たるのではありませんか?

つまり、いくら彼らだって、できるのはせいぜいリスクの最小化に過ぎず、壮大な下げ局面にあっては損失を出す。かつては山一證券が潰れましたし、生命保険会社は次々と外資の参科に入りました。1回の取引金額が大きく、手数料の占めるコストが素人投資家とは比較にならないほど小さい彼らであってさえそうなのですから、素人投資家がプロにもできないような成果を挙げることは、統計的に存在する、たまたま運の良い人間を除けばいないはずです。なぜなら、そんなうまい方法があったら、プロの機関投資家に知られないはずがなく、彼らがそれを実行することが株価に反映されてしまっていて、素人が安定的に利益を上げられる余地などなくなっていると思われるからです。

で、株式投資の最大のキモは、繰り返しますがいかにリスクを最小化するかであって、それには十分な資金力を必要とするというのが私の認識です。レバレッジを利かせてオプション取引で大儲けすることは、もちろん可能でしょうが、大損をするリスクも同時に負うわけです。機関投資家は国債などのリスクの小さい取引と、オプション取引などのリスクの大きな取引を組み合わせてリスクを回避するのでしょうが、素人投資家はどうやってリスクを回避するのでしょうか?

ローリスクハイリターンの投資法がある? 馬鹿言っちゃいけません。

2009.11.08 04:36 URL | kojitaken #e51DOZcs [ 編集 ]

 ローリスクハイリターンはどうか知りませんが、ローリスクローリターンで、リターンが少し多め、ぐらいならあるでしょうね。
 相場には、チャートという値動きのグラフがあって、そこにあれこれ統計学的な分析をする「テクニカル指標」というのがあります。で、この指標がこの数になったら買い、この数になったら売り、というのを決めておき、まずは過去の値動きから、その通りに売買すればプラスになるか、それもいろいろ検証して、どの数字がプラスの最大値になるか検証して、その決まり通り、売買します。それを、システムトレードといいます。
 もっとも、検証できるのはあくまで過去のみであり、未来まで保証できるわけではありませんが、かなりの確率で、プラスに持って行ける方法と考えていいでしょう。

 また、そのように検証などしなくとも、ともかく漠然とした「直感」や「経験」、「胆力」で、プラス決算になっている人や、初めに運などで大もうけして、その後大きく損することなく、相場から足を洗うことができた人、はたまたインサイダー情報や早大サークルで話題になった「相場操縦」など、不法な手法を使って稼ぐ人もいるでしょう。
 個人投資家の勝者にもいろいろあると思います。

 相場に限らず、安く買って高く売る、または高く売って、安く買い戻すというのは商売の基本であり、サラリーマンや農業など直接生産に関わっている人以外は、皆、ハイリスク覚悟で金を稼いでいるのです。ポンと自営を始めて勝てる比率なんてのは、相場と大差ないのではないでしょうか。
 そういう意味で、相場も脱サラ自営も、立派な仕事であり、完全計画経済でなければ、認められるべき行為でしょうね。
 リスクなくしてリターンなし、というのが資本主義における人生の基本です。サラリーマンだって、生命や健康のリスクを背負って稼いでいる人が大部分でしょうよ。

2009.11.08 08:55 URL | cube #- [ 編集 ]

cubeさん、

> ローリスクハイリターンはどうか知りませんが

そこを私は議論しているのです。株で生計を立てているとか称する人間は、貧乏暮らしをしているけれども才覚によって株式売買をして利益を上げていると主張しているのですが、これは「ローリスクハイリターン」の投資法が存在すると主張しているとしか私には読み取れません。

だから、2行目以下のcubeさんのコメントは、残念ながら私にとっては的外れで無意味な蛇足に過ぎないのですが、それでも突っ込みを入れておくと、トレンドを見ながら売買のタイミングを決める投資法など、競馬の必勝法やなんかとほとんど変わらず、理論的なバックグラウンドなどたいしてない経験則だと私は認識しています。

> リスクなくしてリターンなし、というのが資本主義における人生の基本です。

などとお書きですが、いつ私がリスクをとること自体を否定したでしょうか。私は、自己破産だとか企業の倒産に至る恐れのある「ハイリスク」を必要以上にとることを批判しているに過ぎません。

2009.11.08 09:32 URL | kojitaken #e51DOZcs [ 編集 ]

ですから、株などトレードで生計を立てることは、理屈からは可能なんですよ。
上記、システムトレードについて書きましたが、さらにそれを複数行えば、統計学的に勝てる可能性はますます高まるでしょう。今は、そのシステムトレード自体を提案し、委託サービスをする会社もあります。
絶対などはありえませんが、統計的な確率論で勝負するのです。競馬の組み合わせでぼろ儲けしていた会社が脱税で話題になりましたが、相場で勝つとはそういうものでしょう。

例えば石油先物では、在庫をかかえた石油販売元は今後の値下がりリスクのヘッジのために、ある値段になったら自動的に空売りするといった売買をします。
仮にその後も値上がりしても、彼らはあくまでリスクヘッジであり、損を損とはと思わないでしょう。彼らの損は、相場とは関係ない一般消費者が負担することになります。
で、その時、石油を売りたい実需に対し、買う相手が必要になります。それが投機家の出番なのです。
よく相場は胴元で手数料をとる取引所やブローカー会社以外は、全体としては儲からないゼロサムゲームなどと言いますが、博打と違うのは、このように負けて平気な大口実需筋、それを負担する一般経済が背景にあることです。
商品や株が長期で上昇する場面では、個人投資家も買えばだれでも儲かるのです。逆に長期で値下がりする場面では、個人投資家は空売りすれば、だれでも儲かるのです。
 要するに、個人投資家がつけいる余地があるのが相場というもので、巧く立ち回る能力があれば、確かに相場で生活できますよ。もっともその「巧く」が難しいのですが。

2009.11.08 11:03 URL | cube #- [ 編集 ]

cubeさん、

長期的に株価が減少する局面だとわかっていれば、空売りで誰でも儲かるというのはそうなのでしょうが、現実には株価だとか為替レートはそういう動きをしませんよね。それで、90年代末にはノーベル経済学賞(ニセノーベル賞)受賞者がかかわったヘッジファンドが破綻したりしました。

機関投資家でもない貧乏人なのに株の売買で生計を立てていると称するトレーダーは、才覚で金儲けをしているつもりでいても、実際には大きなリスクを負っていると解釈すれば良いわけですね。

それと、この種の議論でポイントになると常々私が思うのは、cubeさんが書かれた、

> よく相場は胴元で手数料をとる取引所やブローカー会社以外は、全体としては儲からないゼロサムゲームなどと言いますが、博打と違うのは、このように負けて平気な大口実需筋、それを負担する一般経済が背景にあることです。

という部分であり、これは騙される一般人を食い物にする構造があるというなのではありませんか?

これが、欲に目がくらんで株で大損こいて自己破産した人間だけなら、それこそ自業自得というか自己責任だと思いますが、90年代のバブル崩壊の過程では、大企業が大損をこいたケースも少なくなく(たとえばヤクルトがオプション取引で大きな損失を出したというニュースなどが印象に残っています)、そうした企業の従業員には多大なしわ寄せが及んだと考えています。行き過ぎた金融資本主義が実体経済にも悪影響を与えることになった、それが前世紀末以来問題になってきたことなのではないでしょうか?

2009.11.08 11:54 URL | kojitaken #e51DOZcs [ 編集 ]

石油在庫を抱えた実需はある値段で空売りしてその後も値上がりしても、在庫自体は値上がりしているので相殺されて損はしません。

そして、需要増や生産減少などで石油がどんどん値上がりすれば、ガソリンなり灯油なりの値段に反映されて、一般消費者がかぶる、ということです。しかしそれは、必ずしも食い物にされているわけではありません。

日経平均株価が値上がりするということは、日本の主立った企業が販売している商品全体が値上がりしている、すなわち好景気でインフレ傾向にあるということでしょう。これも一般消費者がかぶっているのです。

もっとも、石油製品はじめ諸物価が値上がりしても所得も向上すれば生活に問題はないのです。高度経済成長期のように。

実需にとって、売りたい時に買ってくれる、買いたい時に売ってくれる投機家がいてくれないと困るのです。ですから、実需と投機家はどちらも市場には不可欠なのです。

また、時々の需要と供給でモノの価格は日々変化するし、しなければおかしいという市場原理経済の必要性はおわかりだと思います。

ですから、市場関係者や「不労所得のトレーダー」自体に罪はありません。立派な仕事でしょう。

ただ、例えば石油生産国がこっそりカルテルを結び、さらに姿をくらまして、巨大金融資本などを経由して、監視するはずの政府やマスコミも手なずけ、価格を高い方へ誘導するとかや、インサイダー、時間差を利用した不正など不公正な売買が悪なのです。

2009.11.08 12:55 URL | cube #- [ 編集 ]

cubeさん、

トレーディングにおいて何が公正で何が不公正かというご解説はありがたいのですが、エントリの論点からは外れていると思います。エントリの主旨との対比で言うと、下記の点についてはいかがでしょうか。

・金持ちではないけれども自己の才覚によって、(多額の国債を購入するなどのまだるっこしいリスク回避をしなくとも)株式売買で生計を立てていると主張している人間は、実は大きなリスクを背負っているのではないか。

・株式投資の雑誌は、企業の優良/不良を判断するのに、有利子負債に注目し、借金が少なく内部留保を溜め込んでいて、株主への配当が多い企業を優良と判定していた。現実の企業も内部留保を溜め込み、役員への報酬を増額する一方、従業員への給与は上げ渋るか、または下げてきたが、これが「好況」とやらを一般国民が実感できず、実質的日本経済が上向いていかない原因になっていると考えるが、いかがか。

・金融資本主義の暴走が、しばしば実物経済に悪影響を与えているのではないかと思うが、いかがか。

2009.11.08 13:30 URL | kojitaken #e51DOZcs [ 編集 ]

kojitakenさん
ご参考までに。
私は短期的かつ経理的な視野では勝間さんが正しく、長期的かつ実務的な視野では菅さんが正しいと思います。来夏の参院選も絡みますし、政府としては悩ましいところですね。

勝間和代さんのデフレ退治策、菅直人副総理は納得せずttp://mainichi.jp/select/biz/katsuma/k-info/2009/11/post-44.html

2009.11.08 14:03 URL | しっくい #TY.N/4k. [ 編集 ]

金融市場に自分の意思で参加して失敗するなら自己責任です。

問題は金融市場に大量に投機資金が流れることで結果的に参加していない人にまで悪影響が及ぶことですね。


日本に膨大な借金がありながら、先進国でいられる要因のひとつは、国内に残っている郵貯資金だと思います。

生産活動と個人消費が上がらないと景気回復とは言えません。国債を発行することになったとしても、政策減税なり給付金を上げるなりの政策は断行しなければなりません。

普通の感覚で考えても、不況に緊縮財政 をする政府の統治能力など知れたものです。

財政再建は好況の時にするのが歴史的に見ても常識に思えるのですが…

2009.11.08 14:18 URL | 葉隠 #CRmGiUQU [ 編集 ]

株主重視の風潮が強まってからというもの、社員は会社にとって経費でしかなくなった。 今の時代、社員は財産ではなくなってしまったことが、とても悲しい。 「 ボーナスは減らすけど、従業員持ち株会に入れば沢山配当をつけてあげるヨ 」などとは、馬鹿にした話! 社員も株主である限りにおいて重視されるってことですから。 これが福利厚生などとは信じられません。

とはいっても、自分が契約している生命保険だって株式市場で運用されているわけだし、自己防衛のため私も株を少々やってるし・・・。 株をやってみた感想は、所詮、こんなものはチキンゲームに過ぎないってことです。 生計を立てることが可能だとしても、それはパチプロとほとんど同義です。

ところで、難しいことはよく分からないのですが、藤井財務大臣というより、結局は鳩山総理の問題でしょう。

2009.11.09 00:54 URL | aranjuez #- [ 編集 ]

こんばんは。初めてコメントさせていただきます。

私もつい先日、自分のブログで、民主党支持を表明するブログが、藤井財務相の緊縮財政路線を批判しないことに違和感を抱いていることを表明していました。
そんな折、公共投資の大切さと、民主党に無批判なブログに対する批判を展開されている古寺多見さんの記事を偶然に拝見し、嬉しく思いました。

2009.11.09 02:31 URL | リカルド #eLSoEmiQ [ 編集 ]













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