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きまぐれな日々

 2月最後の日になった。

 このブログの更新停止を決めたのが昨年秋で、URLにある"blog-entry-15**"の**が15になる1515番のエントリを最後の更新にしようと決めたのだった、以後、ほぼ毎月1度の更新をしてきたが、1512番の記事を公開するはずだった今月はここまで更新できずにきた。「はてなブログ」に移行したばかりの『kojitakenの日記』を毎日更新することに腐心していたためだ。しかし、2006年4月の開設以来、毎月少なとも1件の新しいエントリを公開してきたので、それだけは続けたいと思って2月最後の日にブログを更新することにした。今後の心づもりを書くと、来月と再来月にも1件ずつ新しいエントリを公開して1514番の記事に達したら、最後のエントリは5月とは決めず、区切りとなる出来事があった時に最後の更新をしようと思っている。

 最近注目されたニュースは沖縄の辺野古沖埋め立ての是非を問う県民投票だった。これには保守系というか右翼系の首長がいる沖縄県内の5つの市(宮古島・宜野湾・沖縄・石垣・うるま各市)が当初参加しないと言っていたが、投票の選択を埋め立てに「賛成」「反対」の2択からほか「どちらでもない」を加える3択にしたことで全市町村の参加にこぎつけた。この2択を3択にしたことについては、「どちらでもない」を選ぶ人が出ることで「反対」の割合が減るリスクが大きいのではないかと当初懸念した。これについては世論調査や選挙の分析をネットで発信して定評のある三春充希(はる)氏の意見に共感した。はる氏は県民投票の実施にも3択にも反対だが、実施する以上は投票率を上げようと熱心に発信を続けられた。その姿勢には感服させられたが、玉城デニーには、おそらく3択でも「反対」が多数を占める確信があったのだろう。実際、勝ち目がないとみた自民党と公明党が危険を呼びかける作戦に出たため投票率は52.48%にとどまったが、投票総数605,385票、有効投票数601,888票に対して「反対」は434,273票で投票総数の7割を超えた。「賛成」は114,933票、多く出るのではないかと懸念された「どちらでもない」は52,682票、率にして9%にも満たない少数にとどまった。反対票は、昨年の沖縄県知事選における玉城デニー候補の得票数を上回り、圧倒的な民意が示された。

 安倍晋三がこの県民投票の結果を無視して辺野古沖の埋め立てを続けると国会で明言したことは、この男の日頃からの言動から予想できない人は誰もいなかったと思うが、問題はマスメディアや「本土」の人間のあり方だ。

 新聞・テレビなど大手マスメディアの安倍政権への「忖度」は相変わらずで、たとえばかつてはこの種の問題にはニュートラルな報道をしていた日経新聞なども露骨に安倍政権寄りの記事を書いていた。産経はいつものように安倍政権は埋め立てを続けよと絶叫していた。一方、朝日や毎日は埋め立てを止めよとする社説を出した。

 問題は、安倍晋三がもっとも頼りとする読売だ。この日本一卑劣な新聞は、系列のプロ野球球団ともども私が忌み嫌って止まない「敵の本丸」なのだが、この新聞は住民投票を一面トップで報じず(一面中ほどで報じ、その扱いはなんと「経済新聞」を標榜する日経よりも小さく、社説でも県民投票を取り上げなかった。このやり方は狡猾そのものであって、下手に基地建設論を叫ぶ産経の経営が怪しくなって記者の採用もままならない窮状に陥っているのに対し、読売は部数を減らしているとはいえその王座に揺るぎはない。蛇足だが、プロ野球の読売軍(ジャイアンツ)も広島からFA宣言で移籍した丸らを獲得して、リーグ優勝を丸の移籍元の広島と争うと予想されている。

 「本土」の人間も、いわゆる「リベラル・左派」を含めて、読売と同じような反応をする人間が目立った。「見て見ぬふりをする」というやつだ。右翼や政治に無関心なそうはともかく、「リベラル・左派」についていえば、「日本はアメリカの『属国』だから基地の建設を止められないのさ」とするニヒリスティックな態度が目立った。

 だが、それは間違っている。一昨日(2/26)公開した『kojitakenの日記』の記事「ダルビッシュ有が『安倍信者』が発した人種差別ツイートに反論していた」の書き出しの部分に書いた内容を以下に再掲する。

(前略)あれは「日本はアメリカの『属国』だから辺野古基地建設を止められない」のではなく、私を含めた日本「本土」の人間に安倍晋三や自民党を止める意志を持たないから止まらないだけだ。安倍晋三や自民党の政治家は惰性力で動いているが、それを止められない「本土」の人間も惰性力に流されて堕落している。それを「強大なアメリカの意向だからどうにもならない」と言って自らを慰めるのは、アメリカを己のふがいなさの免罪符にして自らの堕落を直視することを避ける怯懦な姿勢でしかない。本当に辺野古にこだわっているのは米軍やトランプではなく、日本の保守政治家たちなのだ。あらゆる意味で「属国論」は間違っている。


 この「属国論」はいわゆる「小沢信者」系の人々には特にそれを唱える人が多いが、何も彼らに限らず、「リベラル・左派」一般に広く浸透している。彼らの心の琴線に触れるのが、孫崎享の『戦後史の正体』、矢部宏治の『日本はなぜ「基地」と「原発」を止められないのか』や『知ってはいけない』、白井聡の『永続敗戦論』や『国体論』などの、私に言わせれば百害あって一利なしの書物群だ。いったん「アメリカの強大さ」にとらわれてしまうと、ちょっとくらい反対したって何にもならないだろうとの諦めにつながってしまう。その「アメリカのやることは止められない」という諦めが、基地建設継続を事実上後押ししているのだ。これは、いわば自覚せざる「見て見ぬふり」であって、そんな態度では安倍晋三や読売やNHKの岩田明子ら、意図的に「見て見ぬふり」をする勢力の思う壺だ。

 「リベラル・左派」の諦めが「崩壊の時代」にストップさせられない元凶の一つだ。そう声を大にして言いたい。
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