きまぐれな日々

 今日(10日)、第48回衆議院議員選挙が公示されるが、希望の党の比例名簿登載順位をめぐって党内が混乱し、発表が公示当日、つまり今日にずれ込んだらしい。従って、この記事を書いている時点では同党の比例名簿登載順位はわからない。以下、共同通信の記事(下記URL)を引用する。
https://this.kiji.is/290088724749091937

希望、比例名簿で混乱
異例の発表遅れ

 小池百合子東京都知事が率いる新党「希望の党」が、10日に公示される衆院選比例代表各ブロックの名簿作成を巡って混乱し、発表が公示当日の10日にずれ込む見通しとなった。発表が遅れるのは異例。既成政党は公示前日までに発表するのが通例だが、突然の衆院解散に伴う新党結成で準備不足が露呈した格好だ。

 公示直前まで名簿を発表しない別の理由として「比例順位で優遇されない候補の出馬辞退を懸念しているのではないか」との見方も出ている。

 自民、共産、社民、日本のこころの各党は9日までに比例順位を含めた名簿を発表している。

(共同通信 2017/10/9 20:48)


 特に注目されているのは九州ブロックの比例名簿であって、「日本のこころ」所属の元衆議院議員・中山成彬(2014年衆院選・2016年参院選で落選)を比例単独1位で名簿に登載すると一部で報じられた。

 その途端、比例九州ブロックで希望の党公認で立候補を予定していた人たちの間で混乱が起きた。小沢一郎にすり寄った極右政治家として私が激しく嫌っている原口一博も一転して希望の党公認を返上して無所属での立候補となり、Twitterだけを見ている分には、原口が共産党系社会学者と目されている木下ちがや(「こたつぬこ」)氏や元衆議院議員の三宅雪子氏らの説得に原口が応じたかのように見えるが、その実態は「中山が比例1位なら比例復活も難しいし、それなら無所属で出て「野党共闘」の候補者(原口が出る佐賀1区では共産党候補)を下ろしてもらう方が得だ。無所属なら希望の党も刺客を送らないだろうし」と原口が算盤を弾いた結果の判断だろう。原口の他にも大分で希望の党の公認を返上した候補がいる。

 なお、比例名簿の登載順位で揉めた例で私が直ちに思い出すのは2012年の日本未来の党であって、中国ブロックで名簿下位に登載されそうになった飯田哲也が普段のテレビ向けの「温顔」はどこへやら、血相を変えた本性むき出しの醜い表情を晒していたことが忘れられない。

 希望の党の話に戻ると、小池百合子が『文藝春秋』10月号で自らの不出馬を表明していたことがわかった。こうなると、今回の衆議院選挙で小池が何をやりたかったのか、その意図もわからなくなる。

 橋下徹と同じで、引っ掻き回すだけ引っ掻き回して、その反応を見て次の行動を決める刹那主義の生き方なのだろうか。

 しかしその破壊力だけは猛烈だった。3か月までの都議選では自民党にあわや第3党転落かという惨敗を味わわさせ、今回の政変では旧民主党から数えて21年、新民主党から数えても19年続いた野党第一党を一夜にして実質的に消し去った。

 そして、その野党第一党から党内の中間派や左派を「排除」し、右派だけを生き残らせて奴隷としてこき使った。奴隷たちは独裁女王に言われるがまま、かつての同じ党の仲間に「刺客」を送る候補者の選挙区への割り振りをやらせた。

 もちろん、その過程で「こんな独裁者の下で何も言いたいことも言えずにやってられるか」と反発する者も現れた。「都民ファーストの会」の音喜多駿と上田令子がそうだし、前記の候補者の割り振りをやらせていたと伝えられた玄葉光一郎も早々と希望の党の公認を返上して無所属からの出馬を決めた。

 結局、希望の党には元民進党の中でもクズ議員ばかりが残った。その中でもっとも偉そうな態度をとったのが細野豪志であって、今回の政変でこの男ほど世間に悪い印象を振りまいた人間はいないだろう。こういう混乱期にあって人間はその本性を露呈する。

 結局、解散から公示日前日までの政変をまとめると、泥舟(民進党や自由党)から逃げ出したい、あるいは再び権力の座をうかがう位置に戻りたいという男たちの欲望・野望といったものが、小池百合子という恐るべき独裁女王の破壊衝動にとって格好のエネルギー源になったといったところだろうか。

 都議選で「都民ファーストの会大勝、自民・民進惨敗」の結果が出た翌日(7月3日)、多くのリベラル・左派系論者が自民党の惨敗をひとまず喜ぶ記事を書いたのに対し、私はひたすら小池百合子や「都民ファーストの会」、さらには「小沢信者」や「民進党信者」らに悪態をつき続ける記事を書いた。そのエントリにいただいた、かつてのこの日記のコメント常連の方のコメント(下記URL)をしばしば思い出す。
http://caprice.blog63.fc2.com/blog-entry-1481.html#comment20676

確かに国民、多くの有権者は近視眼的な政治・政局しか見えない、二手三手先が想像できない、聞いてもピンと来ない、かつ熱しやすく冷めやすい傾向がある。
そのために嘘も方便と割りきる極右や小沢一郎等の選挙・政局テクニックに惑わされて、一歩も先に進まない日本の政治風景に見えるかもしれない。
ただ、今回の選挙でいえば、たとえ極右に惑わされ、先の政治では右よりの社会政治に困ることになるとはいえ、安倍自民党に亀裂を生むカウンターを入れることが出来た。
この民主主義の成果に、まずは小さく喜んでいいんだと思う。
こういう民意がダイレクトに政治を動かした、という選挙の実感が国民に積み重なることが、この国の「お上におまかせでない」民主主義を育てることに繋がるのではないか?
(この結果をガス抜きに終わらせないことが大事)
その兆しが今回の都議選における市民活動に見られなかったか?

崩壊の時代ではありましょう。
けれど下ばかり見ていては、上から差す光に気づけないこともある。
蜘蛛の糸のような細く頼りない活路さえ見失ってしまっては、あらゆる智恵も崩壊の絶望に飲み込まれるばかりではないでしょうか。

2017.07.04 17:04 朱の盤


 私は、「そう思いたい気持ちはよくわかるけれども、これは『民主主義の成果』といえるものからはほど遠いよなあ」と思っていた。そして、私の危惧はやはり当たっていたな、都議選の結果を「小さく」も喜ばなかったのはやはり正解だったな、と思うのだ。何しろ、「蜘蛛の糸」を他ならぬ巨大毒グモたる独裁女王様自らが容赦なく切った、それが今回の一連の政変だったのだから。

 以上、衆院選の公示日だというのに、本来第一に書かなければいけないはずの安倍政権批判を一言も書かずに、小池百合子と希望の党の批判ばかり書いてしまったが、私は小池と希望の党とは安倍と自民党以上に悪質で、選挙で有権者の厳しい親藩を受けなければならない政治家であり政党であると確信しているから止むを得ない。

 「野党共闘」はその小池百合子と希望の党に表裏両面からすり寄った前原誠司と小沢一郎を信頼してしまうという大失策を犯してしまったために、今回の衆院選では厳しい戦いを強いられることになった。立憲民主党が擁立した候補が限られていることや、共産党が岩手3区(小沢一郎)や佐賀1区(原口一博)の選挙区まで、いやそれどころか自民党(平井卓也)と希望の党(小川淳也)の一騎打ちになっていて立憲民主や社民の候補者もいない香川1区のような選挙区にまで候補者を立てないことなどへの批判もあるが、初動で大失敗を犯してしまった選挙である以上、「負けを最小限に留める」戦法をとらざるを得ない。そう私は考えている。

 そう、この選挙には勝ちはない。いかに「良く負けるか」の選挙にしかなりようがない。「次につながる」と言っても、安倍晋三や小池百合子がそれを許してくれる保証は全くないが、それでも次があるかもしれないという望みを捨てずに生きていこう。それ以上には何も言えない今日この頃だ。
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