きまぐれな日々

 ついに安倍内閣支持率が、報道機関によっては30%を切るようになった。前の週末の調査で時事通信が29.9%を出したあと、この週末にはANNが29.2%を出した。一方、共同通信の調査では35.8%だった。ここでは、リンク切れの早い放送局のサイトであるANNの報道を記録しておく。

安倍内閣支持率がついに20%台に ANN世論調査(2017/07/17 10:30)

 ANNの世論調査で、安倍内閣の支持率が29.2%に下落しました。「危険水域」と言われる3割を切ったのは、2012年の第2次安倍政権発足以来、初めてのことです。

 調査は、15日と16日に行われました。それによりますと、内閣支持率は29.2%で、先月の前回調査から8.7ポイント下落しました。一方で、支持しないとした人は54.5%で、前回より12.9ポイントの大幅上昇です。安倍総理大臣は、来月初めに内閣改造を行う考えですが、これに「期待する」と答えた人は38%だったのに対し、「期待しない」とした人は54%に上りました。加計学園を巡る問題については、先週の参考人招致でも、行政がゆがめられた疑いは解消されたと思わないとした人が74%に上り、さらに76%の人が安倍総理が説明する必要があると答えました。

(テレ朝ニュースより)


 マスコミは「危険水域」だと騒ぐのだが、私は「これでやっと勝負になった」程度のとらえ方だ。この先、安倍政権が本当に打倒できるかどうかはなお不透明だと思う。

 特に懸念されるのは野党第一党である民進党の惨状だ。

 党内から「二重国籍問題」とやらを追及されたと伝えられる蓮舫は、今日(18日)行われる記者会見で自らの戸籍謄本を公開するらしいと報じられているが、その報道が流れるとともに、今度は有田芳生ら党内左派や朝日新聞やリベラル層などから国籍の公開に強く反対する意見が続出した。私も『kojitakenの日記』に、「蓮舫は絶対に戸籍謄本を公開するな」(2017年7月13日)と題した記事を書いた。

 このブログ記事を書いている時点では蓮舫はまだ自らの戸籍謄本を公開していないが、今日の記者会見で公開をしないことを強く望む。今ならまだ前言の撤回は許される。

 仮に蓮舫が戸籍謄本を公開してしまえば、民進党はリベラル層からの支持を失い、党勢低下は回復不能になるだろう。

 それでなくても民進党には、党を構成する国会議員と一般の党支持者の思想信条に乖離があり過ぎるという問題点を抱えている。これは民主党時代からの伝統的な体質であって、うっかり民主党の「リベラル」なイメージに乗っかって参議院議員になってしまった大橋巨泉が、党の保守的な体質に驚いて国会議員の座を投げ出してからもう15年になる。巨泉は民主党に半年しか耐えられなかった(2001年7月参院選当選、2002年1月議員辞職)。

 その後政権交代と自民党・安倍政権への政権再交代を経て、民進党は凋落した。政党支持率も、先日「安倍内閣支持率初の3割割れ」で話題を呼んだ時事通信の世論調査を見ると、民進党の政党支持率はわずか3.8%であり、自民党(21.1%)の5分の1にも満たない。他の政党は公明党3.2%、共産党2,1%、日本維新の会1.1%、社民党0.3%、自由党0.0%、日本のこころ0.0%となっており、支持政党なしが実に65.3%を占めている。

 その民進党支持の3.8%で最多を占めるのはいわゆる「リベラル」で、「ノンポリ」がそれに次ぎ、いわゆる「保守層」はほとんどいないと思われる。しかし民進党の国会議員の構成はこれとは全く異なり、「リベラル」はほとんどおらず、大半は新保守主義か新自由主義の信奉者だ。

 だから蓮舫を党内で追及する時にも保守派の声が強い。それは、昨年最初に蓮舫の「国籍」が民進党内で問題になった時に、社民党から民進党に移ってきた阿部知子までもが追及側に加担したことからもうかがわれる。この時には、松原仁や長島昭久らいわゆる「保守派」(実際には極右)と、「小沢一派」の松木謙公や木内孝胤らが手を結んで仕掛けた蓮舫批判に、阿部知子が乗っかった形だった。

 彼らの批判になると延々と書き続けたくなってしまうが、そんなものを読みたいと思う読者はほとんどいないだろうとは自覚している。しかしひどいのは国会議員だけではなく、こうした民進党の現実を直視する勇気を持たない党の支持者たちにも私は強い批判を持っている(具体的はつい「あの人」を思い出してしまうわけで、現に当該人物に対する批判を延々と書きそうになってしまったが思い直してそこは削除した)。

 最大の問題は、「安倍政権の受け皿がない」という厳然たる事実だ。都議選では「都民ファーストの会」を都民が受け皿をみなしたから同会が圧勝し、自民党は民進党ともども惨敗した。

 しかし、国政では相変わらず受け皿はない。だからこそ「都民ファーストの会」の国政進出が噂され、渡辺喜美や長島昭久や若狭勝らがその結成を心待ちにしており、政党交付金を受給するためにも年内には間違いなく結成されるだろうが、「国民ファ★ストの会」とも仮称されるこの政党はかつての新進党の再来の「新・新進党」ともいうべき「保守二大政党」の一角をなす政党だ。かつて小沢一郎が実際にやったように、公明党を仲間に引き入れれば第二党になる可能性は十分あるが(それでも小沢が政権交代を狙った1996年の衆院選で新進党は敗れ、翌年の解党につながった歴史しかない)、間違ってもリベラル層のニーズを満たす政党にはならない。

 小池百合子や野田数の極右的思想信条から推測して、この党には民進党の中間派や左派(生き残っているかどうかは別として)は入れてもらえないことは目に見えており、「国ファ」からあぶれた民進党議員たちは社民・自由両党と「弱者連合」を組んで共産党との「野党共闘」を継続するだろうと予想される。「民進党左派+社民党+自由党」となれば、これは松木謙公(右翼)や木内孝胤(すさまじいまでのエスタブリッシュメント一家の人間)といった思想信条的に問題の大ありの人間が含まれるであろうことを棚に上げるなら「昔の社会党の再来」なのかもしれないが、「労働界の右翼的再編」によって発足した連合の支持など得られるはずもないから、零細政党にとどまるほかないだろう。そうなると共産党との「野党共闘」も政権交代を狙える政治勢力になり得るとは到底思われない。

 そんな展望しか私には思い描けないのだが、それでも良いのか、と問いたいのである。

 「小池都知事と公明党と民進党の連携にちょっとワクワク」した某ブロガー氏は、都議選前日にようやく民進党支持を表明した記事に、「『23名のブレない候補予定者を見て欲しい』という言葉に、共感するものがあった」と書いたが、菅野完がTwitterで指摘したところによると、蓮舫の「国籍問題」を民進党内で焚きつけているのはその松原仁だという。
https://twitter.com/noiehoie/status/884916971103338498

菅野完‏
@noiehoie

いま調べたった。
蓮舫の二重国籍問題とやらを騒いどる民進のメンツってのは
今井雅人 .@imai_masato
原口一博 .@kharaguchi

この2人は、ネットでもかいとるから顕在化しとるが、裏でこの話たきつけとるの、なんと、都議選敗戦の最大の戦犯、松原仁やぞ。

16:27 - 2017年7月11日


 菅野完は煽動者の主犯が松原であることの確証を示してはいない。しかし、私は菅野氏の指摘に「確からしさ」を強く感じる。

 というのは、前記の阿部知子が民進党内極右議員と「小沢一派」(松木・木内ら)に蓮舫「国籍問題」追及に加担した時には、松原は堂々と蓮舫追及の急先鋒に立っていたという事実があるからだ。

 現在、松原仁が今井雅人(いったん民主党から維新の党に移籍した経歴を持つ出戻り)や原口一博(昔から悪名高い極右議員で「小沢一派」とも近い)の影に隠れているのは打算からだろう。

 しかし、この松原仁こそは、「民進党から離党して都民ファーストの会公認で立候補する候補者にも民進党から推薦を出すべきだ」と喚いていた張本人でもある。結局この推薦が本当に出されたのかは知らないし知りたくもないが、この話に民進党公認で立候補した候補者が激怒していたというのは聞いたことがある。なお、民進党離党の都ファ候補者への推薦については、蓮舫も野田佳彦も積極的だったとの報道が以前あった。それは元民進の都ファ当選者の分を民進党公認の当選者に加算して、「都ファの当選者も加えればこれだけの人数になる」と称して責任逃れをできる、との手前勝手な論理に基づくものらしかったが、そんな滅茶苦茶な議論が通用すると思う方がおかしい。

 このことからもわかるように、保身に走る蓮舫や野田佳彦もひどいが、ある時には蓮舫の足を引っ張りながら(現在も引っ張っている模様)、都議選の選挙戦中には「23名のブレない候補予定者を見て欲しい」などとうそぶく松原仁の信じ難い鉄面皮ぶりには怒りを抑えることができない。

 そして、松原仁や蓮舫や野田佳彦を抱える民進党について、「それでも受け皿は民進党しかない」などと言っている人たちにも強い不満を覚える。

 安倍政権に対する右側からの対抗勢力になろうとしている「新・新進党」も、地方への支持の浸透に大きな課題を抱えることは目に見えているから、それに加えて曲がりなりにも今はまだ「野党第一党」である民進党がこの惨状であっては、最悪の場合安倍政権がずるずると続いて「安倍政権下での改憲」も実現してしまうことになりかねない。

 それを阻止するためにも、リベラル・左派の側からの民進党批判の議論をもっと活発に行う必要があると強く思う今日この頃なのである。
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