きまぐれな日々

 先週も今週も月曜日の朝に時間が取れなかった。それで先週はこのブログの更新を行わなかったが、今週も更新しないと2週連続になってしまうので、1日遅れで更新することにした。

 とはいっても、加計学園問題(事件)、読売新聞の前川喜平文科省前事務次官に関する謀略報道問題、それに元TBS政治記者・山口敬之の準強姦罪容疑の警察によるもみ消し疑惑など、安倍晋三政権やその取り巻きともいうべき御用新聞社、それに安倍一派に私物化された警察等々、「権力の腐敗」が一気に噴出した観がある。

 しかしそれでも安倍内閣支持率はなお50%近い高率を保っている。はる氏が様々な報道機関による内閣支持率の世論調査結果に荷重移動平均の処理をかけてグラフ化した2016年1月以来の内閣支持率の推移のグラフを見ると、今年1〜2月に内閣支持率が極大を示したあと、ようやく下降トレンドに転じたが、その変化はきわめてゆっくりである。
https://twitter.com/miraisyakai

 これはもう、安倍内閣の支持率が岩盤化しているというべきか、はたまた安倍内閣を支持する、ないし肯定する、ないし否定しないという心理がすっかり惰性化しているというべきか。私もこれまで時々「安倍内閣支持の岩盤化」という表現を使ってきたが、正しくは「惰性化」だろうなと、この記事を書きながら思い当たった。

 その「惰性化」を表す言葉が、よく言われる(小泉政権時代にもよく言われていた)「他に代わりの人がいない」という支持理由だろう。昔、まだブログを始める前の掲示板投稿者だった小泉政権時代に、「他に代わりの人がいない」という支持理由を持ち出した人間に対して、「あんたは他に代わりがないというけれど、安倍晋三以外なら誰が後継になっても小泉よりマシだろう」とコメントしたら激しい怒りを買ったことがあった。

 まあ人間というものは戦時中の東条英機内閣だって支持か肯定か否定しないだけかはわからないが受け入れていたのだから、そりゃあんな腐敗した政権だって受け入れるんだろうな、と思う。

 それから、支持理由としてよく言われる「経済政策が良いから」というのは明らかに間違いだ。本当に経済状況が良い時には人々に考える余裕ができて野党が伸びることは、戦後日本の高度成長期に野党への支持が拡大し、全国に「革新自治体」ができたことからもわかる。安倍政権になってから、賃金が下落しなくなったり有効求人倍率が高まったりしているのは事実だが、なんといってもこの政権は「富の再分配」に対しては非常に消極的であるから、恩恵はもっぱら富裕層に偏っている。もちろんいわゆる「トリクルダウン」もゼロではないかもしれないが、有効な再分配政策をとったと想定した場合と比較すると、庶民一般にこの政権の経済政策の恩恵が行き渡っているとはとうていいえない状態だろう。むしろまだ日本経済が低迷から脱し切っていないことが安倍内閣の支持率高止まりの理由の一つだろうと私は考えている。

 しかしそれにしてもこの政権の背徳ぶりはひど過ぎる。これに怒らない日本国民の半数は何を考えてるんだといつも思うが、一昨日(6/11)のTBSテレビ『サンデーモーニング』で岸井成格が「安倍内閣の高支持率には3つのからくりがある」と言っていた。岸井によれば、からくりの1つは小選挙区制、2つ目が内閣人事局、3つ目がメディアのコントロール(2ちゃんねらーたちはこれを「アンコン」と呼んでいる)とのこと。いちいちお説ごもっともだが、要するに内閣総理大臣が独裁権力を振るえるような構造になってしまっているということだ。

 このうち1つ目の小選挙区制については、「反安倍」の側の批判も弱い。その大きな理由として、小沢一郎が小選挙区制を推進してきたことが挙げられる。特にネット言論では昔から「小沢信者」の声が大きく、最近では「野党共闘」が成立してから共産党支持者も小沢を批判しなくなったから、ますます小選挙区制への批判が弱まっている。この例に限らず、安倍独裁政権下、言い換えれば「崩壊の時代」においては、政権批判側も劣化が著しいというほかない。

 現在懸念されるのは、権力を批判する言説が力を失ったこの「崩壊の時代」において、権力の腐敗を見せつけられた人々の間に、「別の独裁者」を求める傾向があることだ。いうまでもなく小池百合子のことである。前記『サンデーモーニング』でも、小池百合子びいきの田中秀征が、代わりの人がいないというけれど、と言いながら小池百合子だか「都民ファーストの会」だかに言及した。その瞬間、私の脳内のヒューズが飛んだことはいうまでもない。

 事実、加計学園問題は来月2日投開票の都議選において小池百合子の私闘である「都民ファーストの会」にとって絶好の追い風と鳴っている。小池はもちろんそれを熟知しているから、自ら都議選でも加計学園問題は争点の一つだ、などと言い出している。

 あの「リベラル」(都会保守)のブログも、このところしばらく小池については何も書かなかったが、ここに来て小池応援の態勢を整えつつある。あのブログにはコメント欄があって、確かコメント欄が大きくなったからもう投稿しないでほしいとブログ主が書いていたように記憶するが、それにもかかわらず「小池信者」のコメントはなぜか受けつけているらしく、先刻、下記のコメントを目撃してしまった。

やっぱり、頼りになるのは女性だった。
スガをとことん追い詰めていった東京新聞女性記者。
同様の犠牲者を出さないためにもと顔を出して告訴した女性ジャーナリスト。
そして、アベ自民党と真っ向対峙することを選んだ女性都知事。
男連中は最初からあきらめていたのが、彼女たちの気迫に押されて追従しているのだ。やればできるということを教わったというべきだろう。
ただ喜んでばかりはいられない、卑怯この上ないアベ一派。どんな手を打ってくるかわからない。
そんななか文科省大臣はどっちにつくのか?
文科省職員の矜持につくのか?
アベ極悪政権につくのか?
僕は将来の日本のために、人間の良心を信じたい。


 冗談じゃない。

 上記コメントには、『広島瀬戸内新聞ニュース』の昨日(6/12)付記事(下記URL)を対置しておく。
http://hiroseto.exblog.jp/25841364/

【国家戦略特区】封建政治安倍は支持できないが、ポストモダンな新自由主義者小池もごめんこうむる

国家戦略特区は、そもそもは、グローバル大手企業や外国人のお金持ちに都合がいい仕組みを作るというポストモダンな新自由主義の文脈であった。

ところが、加計学園にみられるように、日本の現自民党(安倍)はあまりにも前近代的(プレモダン)すぎて、総理ら一部の人間のお友達に便宜を図るツールとなってしまった。

しかし、小池百合子は違う。小池百合子こそは、真正のポストモダンな新自由主義者である。フランスでいえばマクロンの新自由主義と、マリーヌ・ルペンのタカ派(ただし、一定の社会政策にも理解)をハイブリッドしたような政治家である。実際、小池の支持基盤は、東京のグローバルインテリ+公明党+社会政策に期待する生活者ネットなど一部リベラル+極右(野田数)という感じである。

(あえて、戦前日本でいえば、立憲民政党の永井柳太郎が近い。私物化で自爆しつつある安倍晋三は立憲政友会の田中義一に近いともいえる。)

小池の国家戦略特区はまさに、大雑把に言えば、グローバル大手企業と大金持ちの外国人は都心に呼び込む。
一方で、日本人であろうが、在日外国人であろうが庶民は追い出す。これがデフォルメすれば小池の目指す方向である。

田舎臭い+前近代の江戸っ子臭い自民党が安倍晋三や下村博文や自民党東京の都議連中。
ポストモダンなハイカラなグローバリスト。それが小池百合子である。

そんな人間に秋波を送ってきた民進党。相手にされず、一方的に議員を引き抜かれたのは情けない。

口を酸っぱくして言う。国家戦略特区は、憲法95条違反である。自治体への特別立法は住民投票を経て国会で決まらなといけない。総理と首長の談合で決めるべき話ではない。

1949年の広島平和記念都市建設法を思い出そう。住民投票で約9割の支持を得た。焼け野原の復興を緊急課題とした広島市民と、よしわかった、広島を平和都市として復興しよう、という国民(の代理人たる国会)の意思が合わさって制定された。

野党共闘は立憲主義が最大の綱領である。

安倍は憲法を破って、お友達のために。
小池は憲法を破って、グローバル企業と外国人のお金持ちのために。
どちらもとも違う、立憲主義に基づいた政治を野党共闘は打ち出さないといけない。
たとえ、都議選で多少議席を減らしても、そのほうが後につながる。
今のままでは都議選議席も結局も危ないだろう。特に民進党は政策論争ですでに小池に事実上不戦敗だから。

(『広島瀬戸内新聞ニュース』 2017年6月12日付記事)


 国家戦略特区というと、私などは直ちに竹中平蔵の不快な顔が思い出されるが、竹中平蔵は今も「国家戦略特区諮問会議」の民間議員だ。ネット検索をかけたら、「民間議員・竹中平蔵氏に“退場勧告” 戦略特区に利益誘導批判」と題された『週刊朝日』6月9日号の記事が引っかかった。リンク先のみ示しておく。
https://dot.asahi.com/wa/2017053100019.html

 私が執拗に批判する「リベラル」(都会保守)のブログだが、もともとは2005年の郵政総選挙で小泉自民党が圧勝しそうな情勢だった頃、危機感を持って立ち上げられた尊敬すべきブログ「だった」。しかしいつしかその初心は失われ(たようにしか見えない)、独裁者だろうが新自由主義者だろうが安倍晋三を倒せれば良い、みたいな安易なブログに成り下がった。今では独裁思考の人間だろうが新自由主義者だろうが何でもござれ、といったところか。

 一方では、10年前には第1次安倍政権を批判するブログを運営していながら、今ではネトウヨ同然のつぶやきを発しまくっている「転向者」も私は知っている。そういう人間には、森友・加計学園問題や読売謀略報道問題や山口敬之準強姦罪もみ消し疑惑をどう思うのかと「小1時間問い詰めたい」(死語)気分だ。

 都知事選では東京都民の良識に期待したいと書きたいところだが、そうはならないことは目に見えている。最近権力批判がすっかり影を潜めている『週刊現代』は(立ち読みもしていないが)早くも「都議選議席数予想」の記事を載せ、それによると「都民ファーストの会」46議席(現有5議席)、自民党37議席(現有57議席)だとか。都議会の定数127に対して、両党で83議席を占めるとは(現有62議席)、あまりにもおぞまし過ぎる。

 私は都議選では自民党と「都民ファーストの会」の合計議席数の増加をいかに抑えるかが鍵だと考えている。前述の「リベラル」(都会保守)ブログは、小池百合子と橋下徹が加計学園問題で政権を批判したという記事を(嬉しそうに)アップしていたが、「都民ファーストの会」の躍進とは、「東京の大阪化」そのものだ。そういえば、今のプロ野球・読売軍は15年以上前の阪神タイガースの「暗黒時代」に似てきたといえるかもしれない。

 大阪のあとを追う東京。日本(安倍)のあとを追うアメリカ(トランプ)。信じたくない光景ばかり見せつけられる日々が続く。
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