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きまぐれな日々

 私は今回の大阪ダブル選挙には何も期待していなかった。最初から大阪維新の会の2候補が圧勝するだろうと予想していた。そしてその通りの選挙結果になった。各候補の得票数は下記の通り。

[大阪府知事選確定得票数]
 松井 一郎 2,025,387票 64.1%
  栗原 貴子 1,051,174票 33.3%
  美馬 幸則   84,762票 2.7%

[大阪市長選確定得票数]
 吉村 洋文 590,645票 56.4%
  柳本  顕 406,595票 38.5%
  中川 暢三  35,019票  3.3%
  高尾 英尚  18,807票  1.8%


 政治に限らず、社会にもっとも強く働くのは惰性力だ。大阪維新の会に対抗した側には、その惰性力を止められるだけの力が全然足りなかった。前回までの自民党と民主党の共闘に共産党が加わったところで、2007年末に橋下徹が大阪府知事選への出馬を表明して以来8年の長きにわたって大阪に働いてきた惰性力を止めるにはほど遠かった。

 府知事選の場合、ただでさえ「現職の強み」がもっとも発揮されるとされる2期目の選挙なのに、その候補が維新の松井一郎だったから、メディアの情勢調査は告示前にフライングで行われた時から松井圧勝が示されていたし、それは終始変わらなかった。

 一方、市長選の方は、「本尊」の橋下徹が出馬しなかったからある程度勝負になるともいわれた。メディアの情勢調査は、告示前の時点では接戦で、中には柳本顕候補の名前を先に書くメディアもあった。しかし、告示1週間後に行われた情勢調査では、どの報道機関も吉村洋文のリードを伝えた。結局、このダブル選挙は維新のお家芸である選挙戦終盤の驚異的(私にとっては脅威的)な追い込みを発揮するまでもなく、選挙戦中盤で大勢が決した。

 「リベラル」や穏健保守の側が「橋下徹的なもの」、つまりマッチョなクーデター体質に惹かれる心情を克服し得ていない現状では、何度選挙をやっても勝てない。

 橋下に関しては、もう指にタコができているけれども、「脱原発に頑張る橋下市長を応援しよう」と書いた左翼人士、大阪府市の特別顧問に就任した「脱原発」人士たち("I'm not Abe"のフレーズで反安倍晋三派に大受けした某新自由主義者を含む)、かつて「ヒーローを待っていても世界は変わらない」というタイトルの本を書いた「『反貧困』の星」、それに「立憲主義を理解している橋下くんを自民党のアブナイ改憲論に対抗する戦力として活用したい」と書いた「リベラル」のブロガーなど、橋下的なものを克服できず、橋下に惹かれた(ことのある)人たちは数知れない。

 7年前に橋下が大阪の市立女子高生たちを「恫喝」した姿を見た私は、そこに橋下のあさましい人間性を見て、何があっても橋下に騙されてはならないと肝に銘じたが、橋下に騙されたり橋下に接近する人たちは後を絶たなかった。

 そういえば、2009年の「政権交代選挙」目前にも、民主党の代表や幹事長が橋下に熱烈なラブコールを送っていた。当時の「剛腕」幹事長はその後民主党を割って出たが、その時にも「私の意見は橋下市長と同じだ」というのが彼の口癖だった。しかし橋下は「剛腕」氏の熱烈なラブコールを振り切って石原慎太郎とくっついた。

 今また、民主党を割って出るどころか民主党解体を目指してクーデター活動にいそしんでいるタカ派にして新自由主義者の某人が、「橋下氏らも排除しない」などと言っている。橋下(や安倍晋三ら)から排除されるのはあんたの方だろうが、と私などは思ってしまう。

 選挙前から自明ではあったが、今回の大阪ダブル選挙の結果は、国政にも悪い影響を及ぼすことは必至だ。

 かくして、「崩壊の時代」の崩壊は進む一方である。崩壊を止める目処は全く立たない。何か大きな外力が働かない限りそれは止まりそうにもないという悲観的な予想を否定することは、今の私にはできない。
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