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きまぐれな日々

東京都知事選の情勢は、舛添要一が他の候補を大きく引き離して独走態勢にあり、2位を細川護煕と宇都宮健児が激しく競り合い、田母神俊雄はさらに後れをとっていると見られる。2位争いは読売が宇都宮の名前を、朝日、毎日、共同が細川の名前をそれぞれ先に出している。いずれにせよ細川と宇都宮の票を足し合わしても舛添に及ばない惨敗を喫することは間違いない。また、前回の記事にも書いたように、実質的に安倍晋三と思想が同じである田母神が、細川にも宇都宮にも及ばない大惨敗を喫するであろうことも、絶対に軽視してはならない。

田母神及び田母神と思想が極めて近い安倍晋三の批判以外にも、宇都宮陣営と細川陣営に対する批判をこれまで書いてきたけれども、それは来週月曜日に公開するまとめの記事に思いっ切り書くと決めているから、今日は深入りしない。ただ、毎日の記事に書かれている3候補の揃いも揃った不振ぶりを以下に記録しておく。

 細川氏は勢いは出ておらず、特に女性の支持率が低い。勝手連的に支援する民主、生活、結いの党の支持層でも投票先に細川氏の名前を挙げたのは3〜4割程度で、無党派層への浸透でも舛添氏に後れを取る。

 宇都宮氏も、推薦を受ける共産、社民の支持層の5割前後の支持しか固めておらず、一部は細川氏や舛添氏に流れている。60代以上の支持は比較的高い。

 田母神氏は30〜40代の男性の支持が目立つ。応援する石原慎太郎元都知事が共同代表を務める維新の支持層の2割以上が、投票予定先に挙げた。

毎日新聞 2014年02月02日 21時37分(最終更新 02月02日 22時30分)


この都知事選の情勢から改めて思い起こされるのが、歴史学者・坂野潤治の分析だ。坂野氏は、幕末の1850年から敗戦までの日本の近代史を、改革・革命・建設・運用・再編・危機・崩壊の7つの時代に区分したが、戦後日本にも同じようなサイクルが当てはまり、一昨年末の第2次安倍内閣発足から、日本は「崩壊の時代」に入ったという。戦前の日本の「崩壊の時代」は、1937年の第1次近衛文麿内閣から始まった。あらゆる政治勢力を包摂して発足した近衛内閣の人気は極めて高く、「異議を唱える者が絶え果てた時代」だったという。民主党政権の無惨な失敗を受けた第2次安倍内閣下の現在もまた、「異議を唱える者が絶え果てた」状態といえる。それを象徴するのが上記の東京都知事選の情勢であろう。

この惨状に加えてさらに痛いのは、安倍晋三が第1次小泉内閣の官房副長官だった頃や、第1次安倍政権を投げ出したあとの不遇時代も含めて一貫して執念を燃やし続けてきた「NHK支配」の野望が成就してしまっていることだ。昨今のNHKの放送は、北朝鮮や中国もさることながら、何よりも戦前の日本を強く連想させる安倍晋三の宣伝機関に成り下がっている。

昨今話題のNHK新会長・籾井勝人の妄言問題などはその最たる例だろう。右翼週刊誌である『週刊新潮』にすら辞任は時間の問題かと書かれている籾井だが、私は籾井は辞任せず開き直るだろうと思っていた。その通りの展開になりつつある。

籾井のごとき程度の低い妄言を連発したならば、前世紀末までなら即刻NHK会長の首が飛んでいただろう。そうならないあたりが、「異議を唱える者が絶え果てた時代」たるゆえんである。

ここでは、かねてからNHK会長人事について鋭い論評を行ってこられた醍醐聰氏のブログ記事「NHK籾井会長の解任を求める要望書を提出:視聴者コミュニティ」(2014年1月27日)にリンクを張っておく(下記URL)。
http://sdaigo.cocolog-nifty.com/blog/2014/01/nhk-bf86.html

問題は、NHKを私物化している安倍晋三が、同じ思想を持つ東京知事選の候補者が数%の得票率しか得られないであろうと予想されているほど極端に偏った思想信条を持っており、しかもそれが国際社会において全く通用しない代物であることだ。

前回の記事に対し、お前は都知事選における舛添の対立候補が弱すぎると言いながら、安倍批判はそれと矛盾している、安倍の代わりがいないから不毛だ、お前の記事は支離滅裂だから後半部分を推敲して書き直せ、などと書いてきた頭の悪い人間がいた。だが、舛添と安倍は全く異質であることは、ちょっと考えてみただけで誰でもわかることだ。

それはたとえば、舛添ならアメリカが靖国には参拝してくれるなと言っているのを無視して参拝したり、「日中の武力衝突は考えられますか」と聞かれて、それを直ちに否定しないばかりか、聞かれもしない第1次世界大戦前のイギリスとドイツの関係を自分から持ち出したりするか、と考えてみれば明らかだろう。

安倍晋三というのは、石原慎太郎、平沼赳夫、城内実、稲田朋美、片山さつき、下村博文といったお仲間連中ともども、絶対に総理大臣にしてはならない人間だったのである。彼らの信奉する「歴史修正主義」は、アメリカを含む世界各国にとって絶対に容認できないものだからである。安倍晋三に対するオバマの冷淡さの理由を日本の国民はよく考えるべきである。

安倍晋三の代わりなどいくらでもいる。たとえば谷垣禎一を総理・総裁にしておけば日本がここまで世界で孤立するリスクに晒されることはなかった。2012年の自民党総裁選で、森喜朗や古賀誠らが何を思ったか谷垣禎一降ろしをやってしまい、その結果彼ら自身も望まなかった安倍晋三の総裁選出を許してしまった。むしろ安倍晋三ほどひどい総理総裁は滅多にいないという方が正しい。森や古賀の罪は万死に値する。

既に歴史家に「崩壊の時代」に入ったとされる現在、国際社会では絶対に認められない安倍晋三の歴史認識をNHKがオーソライズすることは、日本を決定的な破局に追いやるものにほかならない。

既に「アベゲドン」という言葉が世界に広まり始めている。昨年半ば頃には既に言われていた言葉だったようだが、安倍晋三の存在が日本のみならず世界にもたらす巨大なリスクが懸念されるようになってきた。知らぬは、NHKの御用放送に日々騙されている日本国民ばかりなり。
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