きまぐれな日々

少し前の話だが、参院選が公示された7月4日、東京都心で山東昭子の街宣車に出くわした。「ええっ、山東昭子ってまだ立候補してるのか」と驚いたが、昨日、千葉県在住の同年代の友人も同じ感想を漏らしていた。

山東昭子といえば、私が小学生の頃によくクイズ番組に出演して、高正解率を誇っていた。確か野末陳平だの横山ノックだのが出ていた朝日放送(大阪)の番組に出てたのではなかったかと思うが、記憶違いかもしれない。ネット検索では『クイズ・タイムショック』(NET=現テレビ朝日)で5週連続勝ち抜きを記録したとあるが、これは記憶にない。この番組で覚えているのは、当時の私の地元(兵庫県)出身の俳優・勝呂誉が1対1の勝ち抜きで勝ちまくっていたことだ。

昔話はともかく、山東昭子が田中角栄に請われて参院選に初めて出馬したのは1974年だった。糸山英太郎が当選し、空前の金権選挙としてあまりにも悪名高いこの74年参院選で、山東昭子は5位で当選した。この参院選における上位5人の得票数は下記の通り。

1 宮田輝(自民)    2,595,236
2 市川房枝(二院ク)  1,938,169
3 青島幸男(二院ク)  1,833,618
4 鳩山威一郎(自民)  1,504,561
5 山東昭子(自民)   1,256,724

山東昭子が2度目の当選を果たした1980年参院選の全国区では、最下位当選の和田静夫(社会党)の得票数は642,554票だった。

参院選の全国区が比例区に改められたのは、中曽根政権当時の1983年参院選からだった。当時は「拘束名簿式」であって、比例区は政党名でしか投票できなかった。

それが、政党名または候補者名で投票できるようになったのは、2001年の参院選からである。小沢一郎率いる民主党が安倍晋三率いる自民党に圧勝した2007年の参院選では、のちに「小沢信者」として名を馳せることになるブロガー連中が雪崩を打って「比例区は『天木直人』(9条ネット)に投票しよう」と呼びかけたものである。中には、「比例区は『天木直人』に、選挙区は好きな政党に」と呼びかけるブログまであった。私はこれを批判して、当ブログに「非拘束名簿式比例代表制への疑問」(2007年6月25日)と題した記事を書いた。「戦略的投票行動」をとるなら選挙区は自民党を落とすための候補を、比例区では支持する政党に投票すべきだと主張したのだった。なおこの年の参院選で、香川選挙区の有権者だった私は、選挙区は民主党候補に、比例区は社民党の政党名で投票した。

その後、2010年の参院選前にも、『kojitakenの日記』に「やはり『非拘束名簿式』比例代表制は欠陥制度だった」(2010年5月16日)と題した記事を書いたが、昨年、みんなの党が提唱している衆議院の「『一人一票』比例代表制」を知り、よくできた制度だと感心した。そして、その時に「非拘束名簿式」にも長所があるのだなあと見直したのだった。制度の概要は下記のプレゼンテーション資料をご覧いただければご理解いただけると思う。
http://www.your-party.jp/file/press/111021-01a.pdf

誤解されないように付言しておくが、私はみんなの党が唱える定数削減や一院制には断固反対である。それにもかかわらず、みんなの党の提唱する「『一人一票』比例代表制」を定数480の衆院選に当てはめれば良いと思うのである。

最低なのは小沢一郎の「一票の格差」削減に関する提案である。小沢は、選挙毎に小選挙区の区割りを見直せと主張しているらしいが、日頃あれほど口を酸っぱくして「ムダの削減」を唱える小沢とは思えないほど、税金の無駄遣いを招く上、現在の自民党による一党独裁を確固たるものにする最低の政策といえよう。

ちなみに、さる「小沢信者」のブログを読んて知ったのだが、原発に関する小沢の政策は、「一度全原発を再稼働したのち、2022年までかけて徐々に原発依存度を減らしてゼロに持って行く」ものだそうだ。ブログ主はこれを「現実的」だとして評価していたが、現実に「小沢信者」どもがやっていたことは、東電原発事故発生直後、まだ共産党も社民党も「即時原発ゼロ」を打ち出してなかった頃に、「社共の案は『即時原発ゼロ』でないからダメ」と決めつけることだった。同じ頃、小沢は原発に賛成とも反対とも言っていなかったのだが、そこは「小沢信者」の得意技で、小沢の真意を勝手に「ソンタク」していたのだった。

以上は長い長い前振りである。私が念頭に置いているのは、いうまでもなく、参院選比例区で18万票近くを獲得したものの落選した三宅洋平(緑の党)のことである。三宅は、「不正選挙」だの「地震兵器」だのに言及したことから明らかなように、上記の「小沢信者」どもから強い影響を受けている。かつては「ユダヤ陰謀論」になびきかかったこともあると告白している。さすがに、「ユダヤ陰謀論」の迷妄にははまらなかったようだが。

その三宅洋平が、17万票を獲得しながら落選したことを、「比例制度の不条理」と批判しているが、とんでもない認識違いである。三宅を後押しする田中龍作は、その日に油を注いでいるというより、田中龍作自身が「火付け役」であった可能性が濃厚だ。
https://twitter.com/tanakaryusaku/status/359512730278961155

これについて私は、田中龍作も三宅洋平も、ともに議会制民主主義を否定する政治観を持っているのだろうと思っていたのだが、昨日友人が言うには、「田中龍作はそうかもしれないけれども、三宅洋平は単に無知なだけだろう」とのことだった。そして、同席した他の友人も、驚くべきことに「非拘束名簿式比例代表制」の仕組みを知らなかったのだった。私は「うーん」とうなってしまった。自分自身が6年前の参院選の時に、「比例区は『天木直人』に」という周囲のブログの呼びかけに反発して「非拘束名簿式」を批判する記事を書いたことがあるものだから、そんな選挙制度のことはみんなよく知っているだろうとばかり思っていたのだった。だが、そうではなかったようだ。

ここまで長々と書いてしまったので、非拘束名簿式比例代表制の仕組みについては、4年前の衆院選に落選して政界を引退したらしい元自民党衆院議員の早川忠孝が書いた、「サルでもわかる得票率が多い三宅洋平が当選しないことの理由【比例区ドント式】」という記事(7月24日付)にリンクを張ってお茶を濁しておく。
http://senkyo.doorblog.jp/archives/29891278.html

そして強調しておきたいのは、おそらく三宅洋平がイメージしていたであろうかつての参院選の「全国区」では、初めの方にも書いたように、最下位当選者でも65万票を獲得していたという事実である。つまり、比例代表制でなく全国区であれば、三宅は最下位当選者の4分の1しか得票できずに惨敗していた。今回は、「緑の党」が選挙結果の2.5倍くらい得票していれば、三宅洋平は当選できた。三宅洋平や田中龍作の主張はとんでもない間違いなのである。

最後っ屁として、もう一度小沢一郎の悪口を書いておく。小沢は、「信者票」を利用して、山岡賢次を当選させようと企んでいた。山岡にはJR総連の支援を取りつけたといわれているのである。東祥三にもどこかの支援を取り付けたらしいが、三宅雪子やはたともこら他の比例候補にはそんなものはつけなかった。つまり、小沢が比例区で本当に当選させたかったのは、一に山岡賢次、二に東祥三だったのだ。

結果は、生活の党の比例区得票は約94万票。東祥三は得票順位が党内でも5位の惨敗だったが、山岡賢次は予想通り党内でトップの得票数だった。つまり、あやうく山岡賢次の当選を阻止できたのだった。小沢はとんでもないペテン師だというほかない。

今回の参院選で、「生活の党」の候補者が全滅して、本当に良かった。こっぴどい選挙結果だったけれども、山岡賢次と東祥三の復活を阻止できたことは、日本の政治をさらに悪くする原因を、わずかなりとも阻止することにつながる、数少ない「救い」だった。
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最初から自民党の圧勝が予想されていたクソ面白くもない参院選の投開票が昨日(21日)行われ、当然のごとく自民党が圧勝した。しかし獲得議席は65議席で、選挙戦序盤でマスコミが予想していた「70議席前後」には及ばなかった。選挙区では最初から劣勢が予想されていた沖縄の他は岩手でしか取りこぼしはなく、47議席を獲得したが、比例区が18議席と、前回(2010年)より6議席増やしたものの、当初予想されていた「20議席を上回る」結果とはならなかった。但し、比例区の自民党の得票率は34.7%で、昨年末の衆院選における比例ブロックの得票率27.6%よりは増えている。

野党では、予想通り民主党が17議席(選挙区7、比例区10)の惨敗。比例区では公明党と同じ獲得議席だが、得票率で公明に負け、第3党に転落した。なお公明党の選挙区当選は1人で、獲得議席数は11。

私が今回の参院選で主要な標的にしていた日本維新の会は、しぶとく8議席(選挙区2、比例区6)を獲得した。その日本維新の会と訣別したみんなの党は8議席(選挙区4、比例区4)。日本維新の会とどちらが議席を多く獲るかを注目していた共産党は8議席(選挙区3、比例区5)だった。つまり、維新の会、みんなの党、共産党はいずれも8議席を獲得したが、比例区では維新6、共産5、みんな4だった。維新は先の都議選では生活者ネットの3議席にも及ばない2議席と惨敗したが、大阪を中心とする西日本ではまだまだ支持が根強いらしい。自民圧勝よりも私がもっとも落胆したのはこの維新のしぶとさだった。

上記以外の野党は惨憺たる結果で、社民党は比例区の1議席のみ、生活の党は選挙区、比例区ともに全滅。みどりの風も生活の党同様、選挙区、比例区ともに全滅した。社民党と生活の党については、『kojitakenの日記』のエントリ「生活の党、やはり選挙区も比例区も全滅。社民党は比例区の1議席のみ」を参照されたい。

注目の東京選挙区は、丸川珠代が100万票以上を獲得してダントツ。もう1人の自民党候補である武見敬三は60万票強の最下位当選。6年前の参院選では、自民党東京選挙区は保坂三蔵当選、丸川珠代落選が予想されていたが、蓋を開けてみれば丸川当選、保坂落選だった。テレビで名を売っている候補者が強いのが東京の特徴で、テレビで人気を得た橋下徹がのさばる大阪といい勝負である。

そんな東京人が選んだのが山本太郎で、4位当選。3位の吉良佳子(共産)との差は3万票を切っており、投票率の低い中にあってもこれだけ伸びた。山本については、脱原発の主張は良いが「トンデモ耐性」を懸念している。緑の党の比例区候補だった三宅洋平のように、「不正選挙」だの「地震兵器」だのといった、「小沢信者」が偏愛するトンデモを口走ってはいないが、山本のブログのコメント欄には「不正選挙」や「地震兵器」に言及する人間が確認できる。当選したからには山本太郎には今後「トンデモ」に惑わされない言動を望みたい。生活の党の議員がほとんどいなくなったこともあり、山本太郎は今後重要なチェック対象になる。

「緑の党」は上記に指摘した三宅洋平のような候補者を立てているようでは、議席獲得に遠く及ばなかったのも致し方ない。同党の比例区の得票を見ると、三宅洋平の得票が176,813票であり、2位の党共同代表・すぐろ奈緒の9,101票よりも2桁多い。個人名による三宅の得票は、緑の党が得た458,017票の実に38.6%を占める。三宅洋平は山本太郎と行動を共にすることが多かったそうだが、緑の党の得票は、言葉は悪いがこのトンデモ男・三宅洋平の得票に水増しされたものだった。『kojitakenの日記』に「『緑の党』に期待したいが『トンデモ耐性』が懸念される」と書いたその懸念が現実のものとなっている。同党は一からの出直しが必要だ。

さて、今回の参院選で、維新の会のしぶとさとともにもっとも不愉快だったのは、あの「ブラック企業」の経営者・ワタミこと渡邉美樹が当選したことだ。ワタミの得票順は比例区の候補のうち17位で、自民党の当選者18人のうち下から2番目だった。しかし当選は当選だ。

おそらく自民党の得票が比例区で伸びなかったことに、ワタミの擁立が相当影響している。逃げた票の多くが「国政政党のワタミ」ともいうべき日本維新の会に流れたと思われることは痛恨だが、ワタミの擁立は自民党の正体を知らしめる出来事だった。

しかし自民党は比例区の得票が当初の予想ほど伸びなかったとはいえ、ワタミは当選した。自民党に投票した有権者の罪は極めて重い。「私はワタミなんか支持していない」というのは言い訳にはならない。なぜなら、ワタミは自民党総裁の安倍晋三がじきじきに口説き落とした候補であり、自民党を支持することはワタミ、ひいてはブラック企業を利する政治を支持することにほかならないからである。ここに私は、今回の参院選の比例区で自民党に投票した人間を、ワタミ以外の個人名で投票した人間も含めて強く非難する。

最後に、ワタミと同様に私が注目していたのは、同じ自民党の比例区候補・大江康弘だった。この男に注目していた人間は稀だろう。なぜ私が大江に注目していたかというと、検索語「大江康弘」を用いた『kojitakenの日記』の記事(下記URL)へのアクセス数が、公開以降の2か月足らずの間に2万5千件に達していたからだ。
http://d.hatena.ne.jp/kojitaken/20130525/1369457867

記事にも書いたように、大江康弘は「幸福実現党唯一の国会議員」だった時期があるのだが、それ以上に問題だと思ったのは、大江が典型的な「土地の豪族(土豪)」の出であり、一族の資産だけが取り柄の人間が金の力をバックに政界で好き勝手に振る舞っている人間であることだ。主義主張は別として、金持ちの道楽で政治をやるようなこんな人間こそ真っ先に落選させなければならない、そう思っていた。

そしてワタミ同様、こんな人間を公認した自民党(安倍晋三)の体質を問題視していた。ブラック企業ばかりか「土豪」も異様なまでに優遇するのが自民党という政党なのである。

しかし私は「大江康弘を落とせ」というブログキャンペーンはやらなかった。わずかなりといえども大江康弘に注目させたくなかったからだ。そして自民党に投票する人間がどのくらい大江に投票するか注目していた。もちろんその大部分が組織票であることは承知していたが。

結果は落選。大江の自民党内の得票順位は21位だった。ワタミ擁立で自民党から票が逃げたあおりを食った形である。維新の粘り、ワタミの当選などの凶報が目立った今回の参院選にあって、大江康弘の落選はせめてもの救いだった。
参院選投票日前の最後の記事になるけれども、情勢はどうやら自民圧勝、民主・維新・みんな・生活・社民その他が揃って不振で、野党では共産党の躍進が目立つ傾向がはっきりしてきた。明日明後日には大新聞の情勢調査結果が報じられるだろうが、上記の傾向は変わるまい。

そんな自民党圧勝の予想と裏腹なのがあのブラック企業の経営者・「ワタミ」こと渡邉美樹の不評だ。ネットでは自民党支持者が「ワタミを落とす方法」を論じたりしているが、これはとんでもない欺瞞だろう。

なるほど自民党の比例区の候補者が全員当選することはないだろうけれど、「悪名は無名に勝る」という法則もある。自民党に投票しながらワタミを落とすことはほぼ不可能だ。ワタミを落とすための最善の手は、自民党以外の政党に投票することである。

しかし、自民党以外にも「ワタミ」に手を出した過去のある政党は多い。たとえば民主党は2011年の東京都知事選に出馬したワタミを支援した。当時の民主党代表(首相)は菅直人だ。菅の選挙区は東京都にあり、菅はワタミ擁立の最大の戦犯だ。また、民主党に先立ってみんなの党がワタミに都知事選出馬要請をした事実もある。

スポーツ紙に「ワタミに噛みつく」などと報じられている「日本維新の会」にいたっては論外だ。日刊スポーツは下記のように報じている。
http://www.nikkansports.com/general/news/p-gn-tp3-20130715-1157653.html

橋下氏はワタミに噛みつく

 参院選前のラストサンデーとなった14日、日本維新の会は橋下徹共同代表(44)ら党主要メンバーが首都圏で支持を訴えた。

 橋下氏が、自民党の比例代表候補、渡辺美樹氏(53)にかみ付いた。橋下氏は午後7時過ぎからJR横浜駅西口で応援演説。しかし、同じ西口にいた渡辺氏の選挙カーからアナウンスが流れて、演説が聴き取りづらい状態になった。

 橋下氏は演説を中断し、「渡辺さんは自民党候補だが、全然選挙のルールを知らない。だからブラック企業とか言われちゃうんですよ」とあきれた表情でぼやき始めた。さらに「街頭演説をかぶせないというのが選挙の仁義なんですけど、渡辺さん、ワタミでどういうことやってたか知りませんがね、ルールを守らない。ああいう人を擁立している自民党というのは、大問題ですね」と続けた。

 それでもアナウンスは消えず。橋下氏は「聞き苦しいかも知れませんが、ブラック企業疑惑のあるワタミさんだから仕方ないと思って我慢して」と演説を続けた。維新陣営は「各党と日程を調整していたのに。渡辺陣営は調整を知らないのか、邪魔したいのか」と憤った。

 渡辺陣営によると、渡辺氏は午後7時前には演説を終え、選挙カー前で聴衆と握手し、女性スタッフがアナウンスを続けていたという。維新スタッフの申し入れを受け、謝罪した上でアナウンスをやめたが、陣営関係者は「渡辺の演説中にも維新のアナウンスがかぶっていたのは、ルール違反ではないのか」と漏らした。

(日刊スポーツ 2013年7月15日9時9分)


だが。ワタミは大阪府市の特別顧問をやっていたのだ。Wikipedia「渡邉美樹」を参照すると、

2011年12月28日、同月20日に大阪維新の会の松井一郎知事及び橋下徹市長の要請を受け、大阪府及び大阪市の特別顧問に就任することが松井知事により発表された[4]。

とあり、出典として同日付の朝日新聞記事(リンク切れ、「ワタミ会長、ダブル顧問就任へ 大阪府・市の『助言役』」との見出し)が挙げられている。

そんな橋下が、ワタミを取り立てた過去を棚に上げてワタミを攻撃する。完全な「同じ穴の狢」である。第一、スポーツ紙の記事を見ると、時系列の順番からして、あとから演説時間を割り当てられていた橋下の方がワタミの選挙演説を妨害した可能性が高い。より性質が悪いのは橋下ら「日本維新の会」の方ではないかとも疑われるのに、スポーツ紙は一方的に橋下に肩入れして報じる。もちろん、過去にワタミが大阪府市の特別顧問を務めていたことなど完全にスルーする。

こんなスポーツ紙だとか、維新の候補の動向ばかり追いかけているに違いない在阪テレビ局だとかに騙される人たちが後を絶たないらしく、大阪のみならず兵庫でも維新の怪の候補が当選する可能性が高いと見られる。腹立たしい限りである。

橋下批判が長くなったが、ワタミを利したくなければ、自民党はもちろんのこと、ワタミとつながりのあった政党への投票も避けるべきであろう。残る政党は限られているが、どうしても与党を支持したいというのなら公明党にでも投票すれば良いし、そうでなければ上記に名前を挙げなかった政党だ。但し、ユダヤ陰謀論者として悪名高いリチャード・コシミズに応援されて拍手しているような候補者がいる「生活の党」への投票も避けるべきであることはいうまでもない。

同党は選挙区で0〜2議席、比例区で0または1議席の獲得が予想されているが、最少の場合は選挙区・比例区ともに全滅だ。かつて小沢一郎を「ユダヤの工作員」と決めつけて罵倒していたコシミズの手を借りるまでに凋落した「生活の党」の末路はあまりにも惨めである。『週刊ポスト』が西南戦争になぞらえていた通り、もはやこれまで、「ここらでよか」だろう。そういえば小沢一郎は西郷隆盛に心酔していたはずだ。

大惨敗が予想されるのは、小沢一郎らに割って出られた民主党も同じである。ここは、参院選後松下政経塾組が党を牛耳っていく可能性がかなり高く、かつて「政治改革」の旗を振った人たちが昨年の衆院選後に期待したような「民主党の再生」はありそうにもない。また、社民党はおそらく比例区の1議席にとどまり、政党要件成立の崖っぷちに追い込まれる。

巷間言われているのは「自共対決」の構図だが、確かに当面そんな構図しか存在しない状況が続くと思われる。但し、対決とはいってもあまりにも議席数が違いすぎる。小選挙区制を軸にした「政治改革」の罪深さを改めて痛感させられるし、それを推進した張本人という意味からも、やはり小沢一郎は今が引き際といえる。
参院選公示後初の週明けだが、あまりにうんざりすることばかりなので今回は1回パスしようかと思っていた。しかし、今朝(7/8)の朝日新聞2面に記事を見て、書いておきたいことができたので急遽ブログを更新することにした。

それは、昨今の自民党支持の堅さである。朝日の世論調査によると、安倍内閣支持率は51%と、ここにきてようやくだいぶ下がってきた。もっとも5割台の数字になっているのは朝日と毎日くらいかもしれないが。それでも多少なりとも内閣支持率が下がったのは良いことだが、残念ながら参院選での自民圧勝はびくともしない。

その理由として、自民党支持の底堅さが挙げられる。比例区の投票先として自民党を選んだ人は41%で、民主8%、維新7%、みんな7%、共産5%を引き離している。そして自民を比例区の投票先として挙げた41%の人たちのうち、実に63%が「強い気持ち」で自民に投票するというのだ。

以下、この記事では上記の指標を「忠誠度」と呼ぶことにする。自民支持層の忠誠度は、公明の77%には及ばないが、驚くべきことに共産の58%を上回る。浮動票頼みの政党では、みんな57%、民主48%、維新42%となっている。つまり、浮動票依存度は維新、民主、みんな、共産、自民、公明の淳に高い。社民と生活は記事には出てこない。サンプルが少なすぎて(つまり支持率が低すぎて)有意の推計ができない可能性が高い。

これだけ自民党支持層の忠誠度が高ければ、そりゃ自民の圧勝は動かないだろうと思うのである。

特筆したいのは、共産党支持層の忠誠度が自民より低いことである。巷間言われているように、民主党(や維新の会!)に失望した人たちの票が共産党に流れていることがうかがわれる。

ところで先日行われた東京都議選で、実は共産党も公明党も前回より票を減らしている。得票数を増やした政党は、前回立候補のなかったみんな、維新、生活などを除けば自民党だけだった。

共産党についていえば、浮動票は確かに増えているのに得票数は減っている。つまり、おそらくはコアな支持層の高齢化に伴って、コアな支持者が減っているということだ。

それなら、と共産党には投票するけれども共産党支持者とはいえない人間である私は、今が共産党が開かれた党に脱皮するチャンスの時ではないかと思うのである。最低でも議論が党外に伝わってくる党首選をやる政党にならなければ、今後とも私が共産党に投票することはあっても共産党支持者になることはない。

上記の意見を某所で書いたら、一枚岩のところが共産党の良いところなのだ、とする意見があった。共産党支持者の多くがそういう意見であれば、私は何も言わない。これまでと同様、共産党に投票することはあっても支持者にはならないという態度を続けるだけのことである。

今回の参院選では、鵺(ぬえ)の代名詞みたいな民主党や、「カルト化した『なんちゃって』リベラル・左派政党」と化した生活の党が昨年の衆院選に続いて惨敗し、リベラル「もどき」が絶滅への道を歩むことになろうかと思う。同時に、民主や昨今では生活にすり寄ってきた旧来左翼の社民党も確実に終焉に近づく。

彼らの死屍を超えて、安倍政権が無視している再分配強化を強く訴える、「なんちゃって」ではない確たる理念を持った政治勢力が生成する必要があると私は思うが、そんなものが本当にできるかどうかは全くわからない。とりあえず、今回の参院選では共産党以外に選択肢がないと思う今日この頃である。
今日から7月。今月は参院選が行われる。その後は、内閣総理大臣(現在は安倍晋三)が衆議院を解散しなければ、国政選挙は2016年まで行われない。今後の政治の行方を大きく左右する選挙だが、自公が圧勝していわゆる衆参の「ねじれ」が解消されるであろうことは疑う余地がない。その後は、安倍晋三が自滅しない限り、延々と安倍政権が続く。

安倍政権の経済政策について、昨日(6/30)の朝日新聞読書欄で齋藤純一・早稲田大学教授(政治理論)が「(いわゆる)アベノミクスには再分配に関する政策が欠けている」と指摘したことを『kojitakenの日記』に書いたが、記事に1件だけついた「はてなブックマーク」に、こんなコメントがついていた。

BUNTEN 政治 貧困
「欠如」くらいならまだいい。どう見たって逆再分配の強化。orz▼それでも「逆再分配」を上回る収入増があるなら救われようが、俺みたいな、半端な好況では仕事が回ってこないような人間には地獄である。(爆涙) 2013/06/30


「逆再分配の強化」。安倍政権の政策の実態はその通りだろう。ブコメ主は、私の記憶が正しければリフレ論者のはずである。ネットで安倍政権の経済政策を批判しようとする人たちの多くは、金融緩和だとかリフレを叩きたがる傾向にあるが、大いに疑問である。金融緩和やリフレを言い出すと神学論争になる。なぜ安倍政権の「逆再分配の強化」に批判のターゲットを絞らないのか。これは明白なデフレ政策でもある。

ところで、今回の選挙からインターネットを通じた選挙運動が解禁になるとのことだが、自民党ネットメディア局長の平井卓也がインターネットで生中継された党首討論で、他党の党首の悪口を書き込んで投稿していたことが話題になっている。

平井は香川1区選出で、安倍晋三とよく似た心性を持っている「メディア王」一族のボンボン(世襲議員)だが、四国新聞と西日本放送を牛耳っている人間がネットでこんなことをやっている。普段から2ちゃんねるに活発に書き込んでいるのではないかと想像してしまうが、こんな人間が「自民党ネットメディア局長」をやっている。

こういう悲惨な状況だから、本来は声を大にして「自民党候補を落とそう」と叫ばなければならないはずだが、自民党の圧勝は動かしがたい。となると、1人区以外の選挙区においては、野党の中で自民党を助けそうな政党を蹴落とす投票行動をとるしかない。具体的には、いうまでもなく「日本維新の会」である。

今朝(7/1)の朝日新聞を見ると、参院選の投票先として民主党、みんなの党、日本維新の会が7%で並んでいて、共産党5%、公明党4%などとなっているが(社民党や生活の党の数字は載ってなかった)、勢いが衰えたりとはいえまだ7%もの有権者が維新の会なんぞに投票しようと思っているのかと呆れる。

今回の参院選は、「せめて維新の息の根を止めようぜ選挙」にしなければならないと思う今日この頃である。