きまぐれな日々

いやはや、すさまじいアクセス数だった。昨日(7月30日)は、当ブログも裏ブログ『kojitakenの日記』も、ともにアクセス数が1万件を超えた。過去、当ブログは2回(延べ3日)、裏ブログは1回(延べ2日)、1日のアクセス数が1万件を超えたことがあるが、当ブログの2回はいずれも『きっこの日記』からリンクを張って記事を紹介していただいた時で、裏ブログの方は橋下徹批判が反響を呼んだ(といっても多くはブーイングだった)時である。後者の時には「はてなブックマーク」が威力を発揮したが、今回は「はてブ」はほとんどついていない(昨日の当ブログエントリには1件もついていないし、裏ブログでこの件を取り上げたエントリも「はてブ」は1件だけだ)。増えたアクセス数の大部分は検索エンジン経由によるもので、たとえば当ブログにはGoogle経由で4385件、Yahoo!経由で1704件、その他も合わせると、1日で6673件の検索エンジン経由のアクセスがあった。いうまでもなく、検索語「城内実」によるブログ来訪が多数を占めた。

090730_検索語

1日に同一検索語を用いた検索エンジン経由でのアクセスがこんなにあったことは、もちろん初めてである。

ところで、面白いことに、裏ブログでは「これはひどい! 城内実が眞鍋かをりさんの写真を無断で選挙ポスターに使用」と題したエントリに昨日だけで6173件のアクセスがあったのだが、当ブログではトップページ(3701件)や昨日のエントリ「論外!城内実が眞鍋かをりさんの写真をポスターに無断使用」(1896件)以上に、昨年11月20日付エントリ「テロ行為と極右政治家・城内実だけは絶対に許せない」へのアクセスが多かったことだ(4401件)。これは、私としても、衆議院選挙を前にして、是非とも多くの読者、特に静岡7区の有権者の方々に読んでもらいたい記事だった。4401件のアクセスのうち、静岡7区の方からのアクセスがどれだけあったかはわからないが、数十件くらいだろうか。ただ、残念だったのは当該エントリからリンクを張った城内実ブログの下記エントリが、昨日はアクセスが殺到しているとかいうメッセージが出てきてほとんどアクセスできなかったことだ(本当にアクセスできないほどトラフィックが混んでいたのか疑わしいという情報もあるのだが)。再度リンクを張っておくので、未読の方には、城内実の思想信条がよく表れたこのエントリを熟読していただきたい。何よりこれは、城内実自身の手になる文章である。

http://www.m-kiuchi.com/2008/11/11/bakawashinanakyanaoranai/


この城内ブログの記事が話題になった当時、当ブログのアクセス数はいくぶん増えたが、それでも最多で1日6千件ほどだった。それが昨日は1万5千件。産経新聞以外の一般紙は取り上げず、テレビでもワイドショーはともかくニュースでは取り上げられていないにもかかわらず、人気芸能人が絡んだ話題ということでアクセス数が激増したものだろう。もちろん、その大部分は固定読者にはならず、一過的なアクセス増に過ぎない。

この件について、ぽむさんからコメントをいただいているので紹介する。
http://caprice.blog63.fc2.com/blog-entry-961.html#comment6620

現在、城内氏のサイトはアクセス不可の状態みたいです。
昨年の国籍法をめぐる例のエントリには非難が集中したというものの狭いブログ界のそのまたごくごく一部での騒ぎだったのが、芸能人が関係するとなると反響の大きさは格段に違うようです。

しかし、政治家・城内氏の思想信条を知るという意味では例の記事のほうがはるかに重大です。更にもっと問題なのは、この記事への批判にまともな釈明を述べるどころか居直りのようなエントリを平然と立ち上げた城内氏に対し、一般世論からも支持者からもなんら非難の声があがらず、氏の選挙区での優位性もまったくゆるぐことがなかったという事です。実際、その記事も削除・訂正いっさいなしに載せ続けているようですし。
「差別を差別として認識できない」人が多いのでしょう。

しかもこの傾向は、例の「最後の一葉」の作者みたいなHNブロガーの「創価学会は『朝鮮カルト』」発言が「お仲間」から特に非難されなかった事が示すように、いわゆる「ウヨ系」だけでなく「リベラル」といわれる層でも同様です。
更に重要なのは、アジア系の人々に対する差別意識は戦争責任の問題や歴史観と密接な関係があることです。河村たかし氏のような人物の当選を手放しで喜んでしまうようでは「リベラル」もThe Endです。

今回の件が城内氏の国政復帰を阻むようになれば、それは喜ばしいのは確かなのですが、政治家としての思想信条を吐露した国籍法での発言よりタレントがらみのお粗末事件のほうが断然効果が大きいことに複雑な気持ちです。

2009.07.30 15:33 ぽむ


リンク及び赤字ボールドなどは、ぽむさんのオリジナルのコメントにはなく、管理人が勝手に加えたものであるが、おそらくぽむさんの意図には反していない追加だろうと思う。

例によって、この件をめぐってさまざまな陰謀論が取り沙汰されている。多いのは、「自民党(片山さつき陣営)にはめられた」というのと、「民主党(斉木武志陣営)にはめられた」というものだ。いうまでも前者は民主党支持系の陰謀論者、後者は自民党支持系の陰謀論者が唱えている。不思議なことに、城内実は前者からは「反自民の仲間」扱いされる一方、後者からも「元は同じ自民党の仲間」扱い、というよりは「国士」として賛辞の対象となっていて、その極端な主義主張にもかかわらず、どちらからもさほど嫌われていない。城内を「極右」として忌み嫌う私など、ネットでは例外的な存在である。

また、かつて眞鍋かをりさんが出演していたテレビ番組のスポンサーが、どこぞの(とっくに破綻した)「フロント企業」だったなどと、某有名ブログが「郵政総選挙」直前の4年前の夏に取り上げて話題になった件を蒸し返して、結果的に城内実を「被害者」扱いするかのような噂話を撒き散らしている輩もいる。もしかしたら一連のできごとはすべて、郵政「米」営化に反対した愛国者・城内実を陥れるためにどこぞの「悪徳ペンタゴン」が仕組んだ罠だったのかもしれない...

冗談じゃない。芸能プロダクションと裏社会のつながりなどというのは、どんなプロダクションでも大なり小なりある話であって、それを言い出すなら、政治家と裏社会のつながりについて触れなければフェアではない(城内実の兄貴分だった安倍晋三には、特にその手の噂が多い)。そして、私が重視しているのはたった一点、眞鍋かをりさん自身が写真を城内実のポスターに用いられたことに抗議し、現に眞鍋さんがテレビ出演を制限されていることだけだ。ところが、城内実は自身のブログで、下記のように開き直っている。

☆お知らせ☆ ポスター掲載写真の件について
2009-07-30 07:55 by 城内 実

 この度、眞鍋かをり氏掲載のポスターに関し、あたかも無断で使用したかのような内容の書き込みが当ブログのコメント欄などでなされておりますので、以下でご説明させていただきます。
 当方は、ポスター作成に際し、都内在住の知人のご好意で、眞鍋かをり氏所属事務所より、ご本人の写真をお借りして、掲載許可をいただいた上でポスターを作成いたしました。
 したがって、無断使用した事実はありませんので、この場をお借りして皆様にご報告させていただきます。

(「城内みのるの「とことん信念」ブログ」より)


つまり、城内実は、城内自身によって損害を蒙った人を、この期に及んでまだ売名のために利用しようとしているのだ。城内実支援者のブログ『喜八ログ』は、

城内実さんは眞鍋かをり様に、できるだけ早い時期に直接対面して、誠心誠意お詫びするのが良いと思います。

と書いており、私もそうすべきだと思うが、城内実は支援者の諌言にも耳を傾けないのだろうか。これでは、昨日も書いたように、城内実には危機管理能力が全くないと言わざるを得ない。これは、思想信条以前の問題であり、こんな男を国政の場に送り出してはならない。以下に、保守系のブログ『凪論』が城内実を批判したエントリ「コンプライアンスのかけらもない城内実陣営という素人集団」を紹介する(下記URL)。
http://blog.livedoor.jp/patriotism_japan/archives/51542658.html

ブログ主は、

自らに対する危機管理を適切に行うことができない者が国や国民の危機に対して適切に対応することができるはずもない。

と書く。私も同感である。さらにブログ主は、

城内氏に必要なのはどん底に落ちて自らを見つめなおすことである。どん底の中で自ら、そして自分の周りの者を見つめ直すことが今ほど求められている時はない。

と書くが、いま陰謀論を唱えて、「城内実さんははめられたんだ」などと叫んでいる人間は、城内実自身にとって百害あって一利なしであることを知るべきだ。城内実は顔を洗って出直すべきである。こんな馬鹿げた騒動を引き起こしても、なお城内実は当選してしまうのかもしれないが、そんなことになったら国民の政治不信をますます強めるだけだろう。私は、城内実は立候補自体を取り止めるべきだと思うが、そんなことのできる人間であればこんな騒動を引き起こすはずもなかろう。せめてこの騒動くらいは、もう遅すぎるとはいえ、今からでもまともに収拾してもらいたいものである。


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昨日のエントリ「静岡7区・城内実に投票してはならない理由」を公開したあと、タイミング良くというべきか、城内実をめぐる騒動が勃発した。『ナリナリドットコム』がこれを報じている。
http://narinari.com/Nd/20090712040.html

以下、同サイトの記事を引用する。

眞鍋かをりが選挙ポスターへの“勝手使用”に抗議「困惑しています」。

眞鍋かをりが選挙ポスターに――。次期衆院選(8月30日投開票)で静岡7区から出馬する元衆議院議員・城内実氏(無所属)のポスターに、なぜか眞鍋かをりが写っていることが判明し、眞鍋かをりが困惑している。眞鍋かをりは写真が使用されていることを全く知らなかったようだ。

公式ブログで7月29日に更新されたエントリー「選挙ポスター掲載の件」では、「候補者の方と私が一緒に写っている写真が使われていますが、その方とは全く関係ございません」と城内氏との関係を真っ向から否定。「1年ほど前に一度だけ対談でお会いしてそのときに写真を撮りましたが、何故その写真がポスターになってしまっているのかわからず困惑しています」とつづっている。

また、眞鍋かをり自身は「特定の政党や政治家の応援はしていませんし応援コメントも出していません」とキッパリ。今回の件に関しては「何故このような使われ方をしたのか確認して対処したいと思います」とのことだ。

城内氏と眞鍋かをりは、同氏公式サイトの企画で昨年6月に対談をしており、現在も動画は公開されている。この対談の際に撮影された写真が、今回の選挙ポスターに勝手に使用されてしまった模様だ。

そして、7月29日には、この選挙ポスターを受けて一部スポーツ紙が「日本一の激戦区、城内氏援軍に真鍋かをり」(※「真鍋」表記は原文ママ)と報道。「城内氏の後援会関係者が真鍋かをりの関係者と友人だった縁で対談し、意気投合した」「真鍋からは『心願成就まで禁酒されているそうですが、早く祝杯を挙げられる日が来ることを祈っています』との応援メッセージも届いた」「ノーギャラで、超一流のボランティアが援軍についた」と伝えていた。

(『ナリナリドットコム』 2009年7月29日 16時55分)


これに対して、私がこの記事を書いている時点で、城内実はオフィシャルサイトでは何も触れていない。城内のブログの最新エントリでは、コメント欄が炎上している。ネット検索で見る限り、一般紙はこの件を報じていないようだが、『スポーツ報知』『サンケイスポーツ』が報じており、『スポーツ報知』の記事によると、

 一方、城内氏は「(眞鍋さんの)所属事務所の方に(ポスターに掲載する)了解をいただいている。写真も送っていただいた。全く釈然としない話です。選挙前の時期だけに困惑しています」と反論した。選対事務所によると、眞鍋さんとは約1年前にホームページに掲載する対談を行ったという。「非常に会話も進み、城内の考え方にも共鳴していただいた」(選対関係者)。

(『スポーツ報知』 2009年7月30日 6時2分)

とのことだ。

スポーツ紙の取材には答えているのに、アクセス数を誇る自身の公式サイトで何も触れていないことについて、城内ブログのコメント欄にも批判が寄せられている。国籍法改正騒ぎの時には、城内を批判するブログ(当ブログのエントリ「テロ行為と極右政治家・城内実だけは絶対に許せない」を含む)に対して、煽りのエントリで応戦してきた城内が、今回はやけに対応が遅れている。

何事も、初動の遅れが致命傷になる。今回の件も、もとをただせばちょっとした行き違いだったのかもしれない。眞鍋かをりさんにしてみれば、「城内の後援会関係者が真鍋かをりさんの関係者と友人だった縁」か何かで対談に応じ、その場では相手に合わせて会話したものの、本心から城内を応援していたわけでもなかったのに、周囲が軽率な動きをしただけなのかもしれない。しかし、眞鍋さんは大人気で有名なご自身のブログではっきり、

私は特定の政党や政治家の応援はしていませんし応援コメントも出していません。
何故このような使われ方をしたのか確認して対処したいと思います。

(中略)

ただ私が言えるのは
政治に関して特定の人物を応援することはありえない
ということだけです。

と明言している。「ブログの女王」と呼ばれる眞鍋さんが、人気の源泉のひとつであるブログでここまではっきり書くのだから、これが眞鍋さんの本心であると見なすしかない。

要するに、城内のやったことは眞鍋さんの肖像権の侵害であり、「メッセージを寄せてもらった」というのは、あからさまな虚偽か、どんなに城内に好意的に解釈しても、単なる事務的な礼状(私信)を城内側が勝手に公開したことに当たるだろう。非常識としか言いようのない行為である。

ところが、上述の『スポーツ報知』の記事には、

 ただし、ポスターに記載している演説会への参加については「後ほど依頼する予定だった」としている。城内氏サイドでは、あくまでも了解を得た上で掲載したとし「ポスターを撤去するつもりはない」という。

などと書かれている。同紙が斉木武志の存在を黙殺していることは措くとして、城内サイドはポスターに記載している演説会の参加を眞鍋さんに要請さえしていないことを認めていながら、ポスターは撤去しないなどと言っているのだ。つまり、城内はとことん信念をもって眞鍋さんを売名に利用し続けるつもりらしい。

『スポーツ報知』が書くように、選挙前の時期に、特定の政党や候補者を支持する者の出演は放送倫理にかかわってくる。このため、「フジテレビは、眞鍋さんがレギュラー出演する情報番組「とくダネ!」の30日放送分への出演を見合わせる決定をした」(前掲『スポーツ報知』より)。つまり、既に眞鍋さんは実害を蒙っているのである。呆れたことに、『スポーツ報知』には、

 静岡7区は、4年前の郵政選挙と同じ構図のまま、城内氏と自民党の片山さつき氏(50)が激しい選挙戦を展開している。それだけに一部関係者からは「片山陣営が(テレビ局に)働き掛けたのではないか」とする声も上がった。しかし、片山氏側では「選対会議などで城内氏のポスターについて話題に挙がることはあったが、そのようなこと(働きかけ)などはない」と否定している。

などと書かれている。ここでいう「一部関係者」というのは、もちろん城内実陣営か、その支援者たちの誰かだろう。自らの失態を「片山さつき陣営の陰謀」などにすり替えようとは呆れるばかりだ。それもこれも、普段から自分たちにとって都合の悪い言説をすべて「悪徳ペンタゴンの一角であるマスゴミの偏向報道」などと片づけて陰謀論に走るようなご都合主義から出てきたものだろう。

何より、今回の件への対応が遅れたことで、城内実には危機管理能力が全くないことを露呈した。こんな男が国会議員にふさわしくないことは明らかだろう。

いや、城内が国会議員に不適格であることは、昨年の国籍法改正騒ぎの時に既に明らかだったのだ。昨日のエントリに寄せられたkmiuraさん(『kom’s log』管理人)の「はてブコメント」を紹介したい。

「品がない」という評価が多いのだが、要はこの人弱い者いじめする人間なんだよ。弱い者いじめをする人間を国会に送ってはいけない。
(kmiuraさんの「はてブコメント」より)


こんな評価を下される理由は、何度も何度も書くけれども、城内実自身が書いた下記の文章をお読みいただければ容易に理解できるだろう。
http://www.m-kiuchi.com/2008/11/11/bakawashinanakyanaoranai/

とにかく、こんな人間を国会に送り出してはならない。


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衆議院の解散から1週間以上が経ち、早いもので衆議院選挙の投票まであと32日となった。それ以上に思い出すべきは、一昨年の参院選であって、今日7月29日で丸2年に当たる。あの参院選は、4年前の「郵政総選挙」でいったん示された民意を有権者が撤回したことを意味するものだったが、安倍、福田、麻生と続いた首相たちはどうしても解散に踏み切ることができず、任期満了ぎりぎりになってようやく麻生首相が「追い込まれ解散」をしたのである。

4年前は、解散直後に当時の首相・コイズミが「刺客作戦」を打ち出し、国民はこれに熱狂した。衆議院は月曜日の8月8日に解散されたが、最初の日曜日だった14日には、刺客を送り込まれることになった亀井静香と平沼赳夫がテレビに出演し、2人とも自民党に未練たっぷりのあたふたした反応を示していて、これを見た私は「ああ、選挙は自民党が勝つな」と観念した。亀井は気を取り直して3日後に結成された国民新党に参加したが、最初にコイズミの奇襲を受けてたじろいだのが亀井静香最大の敗因だった(小選挙区ではホリエモンを破って当選したものの、国民新党としての選挙は敗戦だろう)と私は考えている。平沼に至っては、その後も自民党復党を模索しながら果たせず、極右第三極を形成する動きをする際にも、自民党に遠慮してか、まず民主党に手を突っ込む拙劣な作戦を取ったためにうまくいかず、結局しょぼい「平沼グループ」を立ち上げたにとどまっている。平沼一派で当選が見込まれているのは平沼のほか城内実と小泉龍司の2人だけである。これではキャスティングボートなど握りようもない。

今回は、時間切れで「追い込まれ解散」になったせいか、麻生太郎首相は序盤から決定打を繰り出すことができず、一方、相手が弱っちいと見たのか、民主党も「黄門様」こと渡部恒三の妄言を放置するなど、いたって緊張感の欠如した光景が繰り広げられているのには、鼻白む思いである。解散時の「風」は、「政権交代」を求めるきわめて強いものなのだが、自民党はそれに強く抗わず、民主党もその風に乗って積極攻勢に出るどころか、経団連などの顔色を伺って政策を保守化の方向に調整するなど、さして意気が上がらない。まるで、本当は政権交代なんかしたくないんだと言っているようにさえ見える。だから、妙に白けた空気が漂っているのである。

とはいえ、自民党が民主党のネガティブ・キャンペーンに精を出すまでに堕落してしまった以上、政権交代は実現させなければならない。旧来自民党的な性格を強めてきた民主党の大勝ちは好ましくないため、昨日のエントリでは「比例区は自公民以外に」と呼びかけた。しかし、選挙区では民主党候補に投票することが好ましい場合が多い。

その最たる例が静岡7区である。前回の総選挙では、郵政造反組の城内実に「刺客」片山さつきが送り込まれ、情勢は城内有利と見られていたが、強烈な「風」が吹いて片山が城内を破って当選し、「安倍晋三の弟分」として羽振りが良く、自民党内最右翼政治家として台頭していた城内は、一転して長い浪人生活に入ることになった。浪人後の城内は、持ち前の国粋主義を表に出さず、反コイズミカイカクを強く訴えて左派票を狙う作戦に出た。ネットではこれに騙されて城内実を支持する左派が多いが、その大半が静岡7区の選挙民ではないため、現実の城内の得票にはほとんど影響を与えないと見られる。静岡7区の有権者であって城内を応援しているブロガーもいるが、この方は最初から右派色を鮮明にしているので、一応筋は通っている。全く筋が通っていないのは、安倍晋三内閣時代には「安倍が改憲を急ぐわけ」などと書いて安倍内閣の改憲志向を批判しておきながら、現在では城内実支援の旗を振るような連中である。「改憲」はダメだが、それよりもずっと復古調の「自主憲法制定」なら良いというのだろうか?

ところで、左派に取り入ろうとする城内実がその地金を現したのが、昨年の国籍法改正に反対した際の自身のブログだった。下記のエントリである。

『城内実のとことん信念ブログ』より
「◎ 政 治 ◎ 「国籍法」の改悪に反対する!」

http://www.m-kiuchi.com/2008/11/11/bakawashinanakyanaoranai/


これは、城内実の思想信条を知る絶好の材料なので、静岡7区の有権者の方々には是非一度目を通していただきたい。パーマリンクにある

"bakawashinanakyanaoranai"

という文字列にも注目されたい。

当然ながら、城内ブログのこの記事には非難が集中し、同記事についた「はてなブックマーク」では、実に全154件のブックマーク中51件に「これはひどい」というタグがついた(うち1件は私によるものである)。当ブログも昨年11月20日付で「テロ行為と極右政治家・城内実だけは絶対に許せない」と題したエントリを公開した。

ところが、これに対して城内は「煽り」で対抗してきた。この経緯をまとめたのが、ブログ『凪論』のエントリ「城内実氏のブログでの暴走はなぜ起こったか」である。『凪論』のブログ主は、むしろ平沼赳夫に考え方の近い右派の方とのことだが、昨年12月7日付エントリ「もはや「やっぱりね」としか思えない「レイシスト」城内実前衆議院議員の言動」で、

 城内氏の国籍に関する考えは平沼氏に近く、したがって私にも近いと言える。しかし城内氏の存在は国籍について私のような考えを持つ者に対しレイシストという印象を与えるものである。つまり城内氏は無能な味方なのである。軍隊において一人の無能な兵士が軍隊そのものを危機に陥れるように、無能な味方は有能な敵より損害を及ぼす。したがって城内氏は政治家として不要な存在であると考える。

(『凪論』 2008年12月7日 「もはや「やっぱりね」としか思えない「レイシスト」城内実前衆議院議員の言動」 より)

と書いて、城内実を切り捨てている。これは、「筋の通らない味方は筋の通った敵よりたちが悪い」という当ブログのモットーとも一致する考え方であり、「筋の通った敵」といえる『凪論』のブログ主には敬意を表したい。

『凪論』は、上記「城内実氏のブログでの暴走はなぜ起こったか」で、次のような注目すべき指摘をしている。

 衆議院議員として一期を務め、落選したものの次回衆議院議員総選挙において静岡7区の有力候補として台頭している者の発言として耳を疑う者が多いのではないかと思う。城内氏のこの対応はこれ以上ないという最悪の対応であると言えよう。

 このような発言が出てくる背景は、城内氏自身に問題があるか、城内氏の支援者に問題があるか、いずれにも問題があるかである。城内氏の支援者に問題があるというのは少し説明が必要であろう。政治家がまず国民の声として受け取るのは支援者の声である。支援者がそれなりの良識を示し批判すべきものは批判していたとするならば、政治家自身がその問題の大きさを認識し慎重な対応となるはずである。支援者が行うべき批判を政治家に行わなければ、政治家自身は裸の王様となり迷走を続けることになる。

(『凪論』 2009年7月26日 「城内実氏のブログでの暴走はなぜ起こったか」 より)


城内実がブログで非常識なことを書いても、得意の「スルー戦略」でこれを不問に付してしまうような城内信者のあり方が、政治家、いや「元政治家」だったかの城内実をスポイルしたのだと私も思う。そして、城内実が属している平沼一派の長・平沼赳夫は先日行われた麻生内閣不信任案の採決に反対票を投じ、麻生内閣支持を鮮明にした。つまり、平沼は政権交代には反対であり、おそらく平沼自身が接着剤となっての自民党と民主党の「大連立政権」樹立を目指していると推測される。これを阻止するためにも、静岡7区で城内実に投票する選択肢はあり得ない。また、この選挙区の前職は新自由主義者の片山さつきである。格差社会や貧困に反対するのであれば、いくら片山が「派遣村」活動に参加したからといって片山に投票する選択肢もあり得ない(論外の城内実と比較するといくぶんましだけれど)。結局、静岡7区で城内実や片山さつきの当選を阻止するためには、民主党公認の斉木武志に投票する選択肢しかあり得ないと考える次第である。

[追記] (2009.7.29 19:50)
城内実に投票してはならない理由が、さらに1つ増えた。城内は、選挙用ポスターに、人気タレント・眞鍋かをりさんの写真を、眞鍋さんに無断で用いていた。城内は、眞鍋さんの人気を利用して売名を図った形である。
http://narinari.com/Nd/20090712040.html


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民主党が次期衆院選に向けてマニフェスト(政権公約)を発表した。各紙が一斉に論評している。

朝日新聞の社説はつまらないが、これまでのように財源の明確化を叫んで暗に消費税増税を迫る論調ではない。毎日新聞は、民主党のマニフェストの目玉である「子ども手当」や農業者戸別所得保障制度を「いちがいに「バラマキ」と批判すべきではあるまい」と書いているが、これも当然だ。所得再分配政策を「バラマキ」のひとことで片づけてしまうのは、新自由主義者の手口である。一方で、消費税増税の4年間凍結をマニフェストに記載しなかったことを「これで責任政党とは言い難い」と批判している。読売新聞は、「現実路線化がまだ不十分だ」というタイトルで、「もっと右に寄れ」と民主党にけしかけている。産経新聞は、憲法改正論議への踏み込みが弱く、消費税については何も書いていないと批判する。要するに、憲法は早く改正して消費税は大増税せよというのが産経新聞の主張なのだが、右翼新聞として改憲を強く主張するのはわかるにしても、読者には「勝ち組」より「負け組」が圧倒的に多いと思われる産経新聞(だって、いわゆる「勝ち組」は日経新聞を読むからね。論調に関しては日経ほど腹の立つ新聞はない)が消費税大増税を主張して読者の支持が得られると思っているのだろうか。そんなKYぶりだから産経新聞の部数が大幅に減少し、経営危機に見舞われるのである。

産経新聞といえば、阿比留瑠比記者の論評「政策集に比べ“左派”色控えめ」が異彩を放っている。阿比留記者は、一部に熱心なウォッチャーが多いが、当ブログでは過去一昨年に二度取り上げたことがあるだけだ。しかし、それだけでも阿比留記者の名前を検索語にしたネット検索で当ブログを訪問される読者が時々おられる。つまりその程度のマイナーな記者だということだろう。2007年5月8日付エントリ「ネット右翼のスラングをブログで用いる産経新聞記者」で書いたように、阿比留は、次回総選挙に立候補せず引退する河野洋平氏を「紅の傭兵」と表記するような、2ちゃんねるでネット右翼が常用するスラングを自らのブログで用いるなど、呆れるばかりに下品な四流記者である。そんな阿比留の民主党マニフェストに対する論評は、誰もが指摘する外交・安全保障面の現実路線(保守化)のほか、民主党が早くから打ち出していた外国人参政権や選択的夫婦別姓がマニフェストから外れていることを指摘し、さらに次のように書いている。

 国会図書館に過去の日本の「罪」を追及する恒久平和調査局を設置▽元慰安婦に謝罪と金銭支給を行うなど慰安婦問題への取り組み▽靖国神社に代わる国立追悼施設の建立?など論議を呼びそうな諸課題もマニフェストには入っていない。

 このほか、マニフェストでは表現がぼかされているものもある。例えば、「子育て・教育」の項には「教員免許制度を抜本的に見直す」とあるが、「これは日教組の運動方針に沿って安倍晋三内閣で成立した教員免許更新制を廃止するという意味」(元神奈川県教組委員長で元社会党参院議員の小林正氏)だという。

 ただ、人権侵害救済機関の創設はマニフェストに残った。内閣府の外局として人権侵害救済機関をつくるというもので、民主党の支持団体である部落解放同盟の主張と一致している。

(産経新聞 2009年7月27日 18時14分)


民主党のマニフェストに記載されている農業者個別所得保障制度にも温室効果ガス削減2020年中間目標(1990年比25%削減)にも触れず、こんなことばかり書き連ねる阿比留の「右から目線」には呆れ返ってしまった。

もっとも、さらに呆れるのは自民党で、同党はマニフェストをまだ発表していないので、代わりに既に発表している「政治は、ギャンブルじゃない。国の基本政策もまとまらない民主党の「お試し政権」に日本を任せられません」と題された文書を見てみると、これが実にすさまじい代物だ。「安全保障」、「教育」、「憲法・国家観」の3章に分けて民主党の政策を攻撃する右翼の宣伝ビラ以外のなにものでもない。「教育」では、いまさら国民の誰も興味を持っていない日教組批判を書き連ね、「日教組に支配される民主党」を批判している。そして、お決まりの「過激な性教育や行き過ぎたジェンダーフリー教育など、不適切な教育を正します」と書いている。どうしても安倍晋三や山谷えり子の顔を思い出さずにはいられないのは私だけではあるまい。「憲法・国家観」でも、民主党が国会に提出した「国立国会図書館法改正案」や「従軍慰安婦法案」を批判しているが、これはマニフェストに載っていないと阿比留が大喜びしていたものだ。

こんな文書を見せつけられると、民主党に不安があっても、間違っても自民党に投票してはならないことがよくわかるだろう(いや、右翼の方々は自民党に投票していただいてもいっこうにかまわないけれど)。かといって民主党の勝ち過ぎも困る。先週土曜日(25日)にテレビで上記の国立国会図書館法改正案や昨年の国籍法改正を具体的に挙げて民主党の政策を批判した平沼赳夫に、なんと耄碌じじいの渡部恒三が「一緒に内閣を作ろう」と呼びかけるなどの危うさが民主党にはある。上記の案件をマニフェストから削除したのも、平沼一派への配慮からではないかと勘ぐりたくなる。そして、なんといってもいただけないのは、「衆議院の比例区80削減」が民主党のマニフェストに明記されていることだ。参議院の定数も「衆議院に応じて削減する」としているから、やはり比例部分を減らそうとしているのだろう。

こんな政策を民主党が掲げている以上、比例区で民主党に投票することは絶対におすすめできない。地方では、自民党候補を落とすためには民主党候補に投票せざるを得ない選挙区が多く、当ブログ管理人の選挙区も例外ではないが、比例区では「自公民」以外の共産党、社民党、国民新党などの政党から、各自の思想信条に近い政党を選んで投票することを強くおすすめしたい。政権を握る前から早くも「驕り」が見える民主党にはお灸を据える必要があるが、さりとて極右ビラを作って民主党を攻撃するだけしか能のなくなった自民党は徹底的に叩き潰さなければならないからである。


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総選挙を前にして、日本の政治が溶けていっているかのような惨状を呈している。麻生太郎首相の失言はいつものことだが、24日には自民党幹事長・細田博之が呆れた発言を行い、謝罪に追い込まれた。以下、共同通信の記事を引用する。

「国民の程度」低い? 細田幹事長発言、直後に謝罪

 自民党の細田博之幹事長は24日、報道各社のインタビューで、麻生太郎首相の言動や党内の混乱を取り上げたマスコミ報道に関連し「(首相が見送った)役員人事だろうが、閣僚人事だろうが、どうでもいいことだが、その方がみんな面白いんだから。国民の程度かもしれない」などと述べ、怒りをあらわにした。

 内閣・政党支持率の低迷にいら立ちを爆発させたようだが、国民の政治意識は低いと指摘したとも受け取れるだけに、終了後に「誤解を招く表現だった。謝罪します」と述べ、発言を撤回した。

 インタビューで細田氏は、経済指標の悪化に触れ「これだけ落ち込みがある割に、何とか支えている。経済界は評価している」と指摘した上で「国民に伝わらない。(首相は)字が読めないらしいですねなんて楽しんじゃってる。ぶれたらしいなんて。大したことはないんだよ」と強調。さらに「日本国の程度を表している。それは程度なんだ。国民の程度かもしれない」と述べた。(後略)

(共同通信 2009年7月24日 23時34分)


麻生首相を批判するのに、漢字の誤読をことさらに取り上げて大騒ぎするのは、確かにほめられた風潮ではないと私も思う。しかし、自民党の政治家がそれを言うのには、「お前が言うな」としか思えない。なぜなら、4年前の2005年、自民党は「B層にフォーカスした徹底したラーニングプロモーション」を行って「郵政総選挙」に圧勝したからだ。ここでいう「B層」とは、Wikipediaには、

広告代理店「スリード」が提唱した概念。狭義には小泉内閣支持基盤の層(具体的なことは分からないが小泉総理のキャラクターや閣僚を支持する層)を意味し、広義には政策よりもイメージで投票を行うなどポピュリズム政治に吸引される層を意味する。

とある。要するに、自民党自身が国民の政治レベル低下を呼び込んだようなものなのだ。「郵政総選挙」が日本社会に与えた悪影響には計り知れないものがある。

一方、政権交代が確実視される民主党の弛みっぷりにも目を覆うものがある。一昨日(25日)にテレビ出演し、民主党の政策を極右の立場から批判した平沼赳夫にすり寄る発言をした渡部恒三を、当ブログは一昨日のエントリで批判したが、これに対してshimuraさんから下記のコメントをいただいた。
http://caprice.blog63.fc2.com/blog-entry-957.html#comment6554

渡部恒三、弛みまくってますなあ。
民主党の大勝ちを、自公との比較だけで知覚してらっしゃる。
民主に風が吹いてるなんて、嘘ですからね。
その辺は街頭でしっかり訴えながらビラ配りしてれば、わかります。
国民は自公を切り捨て、民主をしっかり「見ている」。
あとは受け皿さえあれば、あることをきちんと他政党が伝えることさえできれば、民主党は必ずしも大勝とはいかない。

ま、油断は望むところですがw

2009.07.25 18:05 shimura


おそらくshimuraさんは第三極の形成を目指す人たちを応援しているのだろうと推測するが、

国民は自公を切り捨て、民主をしっかり「見ている」。

というのは本当にその通りだと思う。渡部恒三もまた、国民を見下しているのだが、やはりコメントをいただいた保守派のcubeさんからも、下記のように逆に馬鹿にされている。
http://caprice.blog63.fc2.com/blog-entry-957.html#comment6557

 ま、渡部もどう見ても本籍自民党ですからね。
 どういう因縁か、小沢にくっついて、今は民主党の「最高顧問」に収まってますが、野党にいること自体不思議でしょう。耄碌してるし。
 耄碌して右寄りのバカな発言をするから「黄門様」などとニックネームを付けられ、マスコミからもかわいがられる。
 世論も、他の老幹部(羽田や藤井など)はともかく、彼の発言なら、いつものことでそれほど気にとめないんじゃないでしょうか。
 除名というより、早いとこ引退すべきですね。

2009.07.25 20:08 cube


渡部が「耄碌している」というのは私も感じるところだが、そんな親父のテレビ出演を許す民主党も民主党だ。たとえば、自民党でさえ、川条志嘉がテレビで醜態を晒すと、以後どうやらテレビ出演を制限したらしく、テレビではほとんどお目にかからなくなったし、参院選を1か月後に控えた一昨年6月に、「消えた年金」問題で大村秀章がやはりテレビで長妻昭にコテンパンに論破されて目にうっすら涙をにじませると、大村を年金問題の政策についての説明役から外してしまった。渡部恒三の妄言を野放しにしていても勝てると思っているのは、民主党の気の緩みであり、驕りである。

このように、自分たちの過去の行ないを棚に上げて「国民の程度が低い」と自民党の幹事長が言えば、民主党の「黄門様」は党の政策を右から批判する極右政治家に平気ですり寄る。こんな惨状を見ていると、政治のことをブログで書き続けるのも空しいばかりという気分になってしまう。

気が滅入るもう一つの理由は、政治を語るブログの現状にある。4年前、自己責任論だとか勝ち組、負け組論を声高に叫んでいた有象無象のブログ群は、今はどこかに行ってしまって、「維新政党新風」系の極右ブログだけが残っているが、「左」の方も似たり寄ったりで、いったい「政権交代」によって何を実現させたいのかさっぱりわからない言説が多いのに、それに対する批判がほとんどなされない。たとえば、圧倒的なアクセス数を誇る元有名人のブログは、これまで自公政権の宣伝をしてきたマスコミ人を「パージ」する必要性を説く。また、かつて人気のあった反自公系のブログの中に、「池田大作は本名をソンテジャクといい、創価学会は「朝鮮カルト」だ」などと書いたところがあった。だが、これらを批判したのは、一部反自公ブロガー集団から嫌われている、「はてなダイアリー」を用いているブログばかりだった(私が運営している『kojitakenの日記』を含む)。

なお、池田大作氏が「在日」だという説は私には初耳だったが、社会学・社会理論専攻のSUMITAさんが運営される、『Living, Loving, Thinking』のエントリ「ランダムに(池田大作エスニシティ問題から)」によると、

さて、池田大作「朝鮮人」説だけど、2005年に某MLでこの説を開陳している奴がいて、私は宗教学者にはそんなことを言っている人は全然いないとレスをしたのだが、逆にそんなことは2ちゃんねるでは常識ですよと言われてしまった。それで、Googleをかけてみたら、けっこうな数がヒットしたので、吃驚したということがある。実は私の師匠は日本における創価学会(というか、さらに広く日蓮系新宗教)研究の第一人者ともいうべき人で、創価学会の表情報や裏情報はゼミとか酒の席でいつも吹き込まれていた。さらに、師匠は在日コリアン研究に手を出したこともあるので、そういう話があれば言わないわけはない。また、創価学会は戦後ずっと、左翼からも右翼からも、マス・メディアからも、既成佛教を初めとする他の宗教からも批判を受けてきた。なので、夥しい数の創価学会批判或いはバッシング本が出ており、それに対して、創価学会自身やシンパによる創価学会弁護本も沢山出ている。勿論、その一部しか見てはいないが、池田大作「朝鮮人」説というのは(管見の限り)全く見たことがない。創価学会を批判したりバッシングしたりする人もそういうことは問題にしていなかったのだ。

(『Living, Loving, Thinking』?「ランダムに(池田大作エスニシティ問題から)」より)

とのことだ。これでピンとくるのは、土井たか子、筑紫哲也、本多勝一らに勝手に「本名」を命名して悪ふざけしていた2ちゃんねるなどのネット右翼が、池田大作在日説を撒き散らしていたんだろうなということだ。しばらく前には、社民党の福島瑞穂党首にも「本名」が命名されて「在日」扱いされていたことを、反新自由主義系の某有名ブログのコメント欄で知った(管理人は、不用意にもそのコメントを公開していた)。池田大作在日説の発信源は、「永田町ウォッチャー」の「冨士谷紹憲」氏なのかもしれないが、それを広めたのはネット右翼であり、陰謀論者リチャード・コシミズも、ネット右翼がたむろする掲示板からネタを仕入れたものであろう。そんな卑劣な言説を「反自公」の元人気ブログが掲載し、それに対して内側からの批判がなされない、つまり自浄作用が働かないのが反自公系「ブログ論壇」の実態なのだ。外国では、ネット言論がリアルの政治に影響を与えるまでに発達したところもあるようだが、残念ながら日本ではその域にははるかに遠く、現状だとまだブログより掲示板の方がましなくらいだ。

そんなわけで、気が滅入る一方の今日この頃なのである。


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昨日は管理人の都合によりブログをお休みした。土日も休んで、先週に続いて3連休にしようと思ったが、午前中にテレビを見ていたら、民主党の「ご意見番」とも「黄門様」とも呼ばれる渡部恒三が、テレビで見過ごせない発言をしていたので、予定を変更してエントリを上げることにした。

そのテレビ番組とは、辛坊治郎が司会を務める大阪・読売テレビの悪名高い御用番組『ウェークアップ!ぷらす』だ。この番組に、渡部恒三とともに、衆議院が解散されてやっと自らのグループを立ち上げた極右政治家・平沼赳夫が出演していた。確か渡部も平沼も、スタジオからではなく、どこかからの中継での出演だった。

番組で平沼は、外国人参政権、人権擁護法案、それに国籍法改正(!)、さらに「国立の国会図書館に日本がやった悪いことを列挙するような調査局を置く」などという表現で、極右の立場から民主党を厳しく批判したのだが、それに対する渡部恒三の反応に、私はぶっ飛んだ。渡部はなんと、ヘラヘラ愛想笑いをしながら、

外国人参政権の問題は私と共通している考えだ。選挙が終ったら一緒に内閣を作ろう

などとほざいたのである。なんたるKY発言だろうか。

これには、筋金入りの右派で新自由主義者でもあるゲストの塩爺こと塩川正十郎氏(元自民党代議士)も呆れ返り、「自民党も民主党もオポチュニストばかりですなあ、平沼さんは信念を持った政治家だと思って尊敬してますけど」と発言し、暗に渡部恒三をバカにしていた。

私は、思想信条は塩爺とは真っ向から対立するけれど、渡部の妄言に呆れた塩爺の気持ちはよくわかった。軽薄な渡部は、この期に及んでまだ、いざとなったら平沼一派と組もうとの色気を見せている。民主党は、これまで候補者の擁立が決まっていなかったいくつかの選挙区でも候補者を擁立する動きを見せており、その中には江田憲司の選挙区である神奈川8区も含まれる。すなわち、ようやく渡辺喜美一派と距離を置こうとしているようだが、渡辺一派と比較しても論外としか言いようのない平沼一派には相変わらず秋波を送り続けている。静岡7区で平沼一派のエース格である城内実を相手に民主党公認の斉木武志が苦戦を強いられているほか、民主党が公認あるいは推薦・支持する候補者のいる各地の選挙区で、候補者たちは自民党候補のほか平沼一派とも戦っているのである。そのさなかに、しかも平沼が番組中で民主党の政策を批判したにもかかわらず、平沼に媚を売って「一緒に内閣を作ろう」などとは、何を言っているのか。腹が立って仕方がない。そもそも平沼は、先日野党が提出した麻生内閣不信任案にも反対票を投じた、まぎれもない「自民党別働隊」なのである。

民主党は、党を割って神奈川4区からの立候補を決めたネクスト防衛大臣の浅尾慶一郎参院議員を除名処分に付した。これは当然の措置であり、私は支持するが、今朝のテレビ番組における渡部恒三の発言は、浅尾の行動と同じくらいたちの悪いものだった。もう選挙には勝ったと思って言いたい放題なのだろうが、もしもこんな男の妄言を民主党が野放しにしておくなら、私は民主党という政党に信を置くことなどとうていできない。こんな些細なところからも、絶対的に優勢と思われた選挙の情勢も変わっていくものである。党の方針を真っ向から批判する極右政治家にすり寄る渡部恒三の卑しい言葉は、それだけで除名に十分値するのではないか当ブログは考える。今からでも遅くないから、民主党は岡山3区に公認候補を立てて、平沼赳夫にすり寄った今朝の渡部恒三の発言などから生じる懸念が杞憂であることを示してほしい。


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このところの政局報道に食傷していた中にあって、昨日(22日)の日食は自然への興味を喚起させる絶好のイベントだった。天気が良ければ皆既日食が観測できたはずのトカラ列島や屋久島の天気が悪かったのは不運としか言いようがないが、たとえば屋久島は「1か月に35日雨が降る」と言われる多雨地域だから仕方がない。とはいえ、数日前までは皆既日食になった地域は「梅雨明け十日」の晴天に恵まれていたから、遠路はるばる同地域まで皆既日食を観測に出かけた人たちにとっては悔やまれてならないだろう。

船に乗って、晴天の地域まで移動して皆既日食を観測するツアーというのも企画され、参加者たちは首尾よく洋上で皆既日食を観測することができた。私はというと、天気予報は悪かったが、日本でももっとも少雨の地域に在住しているため、運が良ければ部分日食を見られるだろうと期待していたが、その通りになった。神戸、岡山、広島、高松、松山、徳島などの瀬戸内地方はだいたい同じような天気であって、雲の合間から部分日食を観測できたところが多かったようである。以下、地方紙各紙の記事を紹介する。

四国新聞(高松):
http://www.shikoku-np.co.jp/kagawa_news/social/article.aspx?id=20090722000202

山陽新聞(岡山):
http://www.sanyo.oni.co.jp/sanyonews/2009/07/22/2009072211385583023-s.html

神戸新聞(神戸):
http://www.kobe-np.co.jp/news/shakai/0002151389.shtml

中国新聞(広島):
http://www.chugoku-np.co.jp/News/Tn200907220276.html

愛媛新聞(松山):
http://www.ehime-np.co.jp/news/local/20090722/news20090722239.html

徳島新聞(徳島):
http://www.topics.or.jp/localNews/news/2009/07/2009_124824359881.html

個人的な話をすると、1978年10月2日に部分日食を見た思い出が今も強く残っているが、残念ながら現在は当時のような好奇心は鈍磨してしまっている。しかし、数十年に一度という日本のどこかで皆既日食が見られるイベントに接すると、失っていた感性が少しはよみがえろうというものだ。

一方では多数の死傷者を出した山口県の水害もあった。自然は、時に人間に牙をむく。しかし、それ以上に私を考え込ませたのは、トカラ列島などで皆既日食の観測どころか暴風雨のために日食観測者たちに避難勧告が出されたというニュースに対して、少なからぬ掲示板の投稿者たちが「勝ち組、ざまあ」などとこれを喜ぶ書き込みが見られたことだ。その背景には、日食観測はおろか、一日一日を食いつなぐのが精一杯の状態に追い込まれた人々の多い現在日本の社会がある。

昨夜見たNHKテレビの日食特番では、1877年(明治20年)の皆既日食は富国強兵、1943年(昭和18年)のそれは戦時中の国威発揚に利用されたが、高度成長期の1963年(昭和38年)には市民の間に日食観測ブームが起きたことを紹介していた。それから46年、分厚かった中産階級がやせ細ってしまい、日食観測者の不運を喜ぶまでに落ちぶれた日本社会の惨状を目の当たりにしようとは、豊かな時代に少年期を送った私には想像もできなかった。

今回の日食では、皆既日食のエリアに当たった屋久島にも焦点が当たった。その屋久島に生長する屋久杉の年輪を、「炭素14分析」という方法を用いて調べることによって、太陽活動の周期を推定している宮原ひろ子・東京大学宇宙線研究所特任助教の研究について、今回の日食に関連したNHKの番組が紹介していた。

宮原さんの研究によると、太陽活動には11年の周期があるが、太陽活動が不活発になってイギリスのテムズ川が氷結した1600年頃には、これが14年周期になっていたのだという。そして、ほんの少し前まで太陽活動が比較的活発だった現代だが、再びこの周期が長くなる、つまり太陽活動が不活発化する兆候が見られるそうだ。

この太陽活動の不活発化については、しばらく前にマスコミでも報じられ、地球温暖化論に対する懐疑論者や陰謀論者たちが、「地球温暖化論者涙目」などとあざ笑っていた。自然現象に起因する気温の周期的な変動と、人間の活動に起因する気温の上昇という2つの因子を分けて考える人が驚くほど少ないことには唖然としたものである。昨夜のNHKの特番で宮原助教の研究成果が紹介されていたが、それによると、直近までの現代の太陽活動は活発だったが、それでも9~13世紀にはもっと太陽活動が活発だった、それにもかかわらず現在は当時より平均気温が0.5度高く、これは人間活動の影響ではないかと考えられるとのことである。つまり、宮原助教の研究は、地球温暖化仮説を否定するものではなく、むしろ気候変動に人間活動が影響を与えているという、現在主流となっている仮説の正しさを裏づける傍証になっているのである。「地球温暖化のまやかし」論は、ここでもあっさりと退けられる。

仮説を立てて、それを実験や観測によって検証し、仮説を修正していくという作業は、自然科学の基本であり、人文・社会科学もその方法論を取り入れて発達してきたはずである。人生で初めて日食に接して感動した少年少女たちは、いつしかその方法論が支配する世界に足を踏み入れ、それが科学や技術の発展につながるはずなのだが、そのような知的な営為を無視して己の感覚だけに頼って疑似科学や陰謀論に走ることを「反知性(主義)」というのだろうと思う。そして、「日出ずる国」日本は、あたかも日食が進んでいくように、反知性に蝕まれて暗くなってきているように思えてならない。
昨日(21日)衆議院が解散され、衆議院選挙は8月18日公示、8月30日投票と決まった。与謝野馨財務・金融担当相は解散詔書に署名しないのではないかなどと噴飯もののことを言っていた報道機関があったが、そんなことがあろうはずもない。与謝野はそんなに腰の据わった政治家ではない。

解散の日の常で、マスコミは今回の解散に名前をつけようとしているが、そんなものはあとから自然に決まることだからどうでも良い。苦く思い出されるのは4年前で、投票日が9月11日だったから「自爆テロ解散」だ、などという浮わついた声もあったが、結局自民党の地すべり的圧勝になり、選挙の単一争点になってしまった「郵政民営化」にちなんで、「郵政総選挙」の名前が定着した。

麻生太郎首相は、解散の日になってようやく、コイズミカイカクとの決別を宣言した。朝日新聞の記事から一部を引用する。

政治の責任は安心社会の実現だ。行き過ぎた市場原理主義から決別する。社会保障予算の無理な削減はやめる。徹底した行革をする。国会議員や公務員の削減、天下り・わたりの廃止、行政の無駄を根絶しなければならない。自民党の改革もおろそかにできない。国民から厳しい目を向けられている。国会議員の世襲候補も特別扱いはしない。

(asahi.com 「自民党両院議員懇談会での麻生首相らの発言要旨」より=2009年7月21日)


衆議院議員全員を失職させる直前に、やっとこれが言えたかという思いだ。麻生首相が「行き過ぎた市場原理主義から決別する」と言ったということは、コイズミ以後の自民党政治が「市場原理主義」に基づいていたことを認めたものだ。ただ、これを改めるというのならどのように自民党を変えていくのか、その道筋を示す必要がある。自民党の前職議員は、前回の総選挙で「コイズミカイカク」への熱烈支持を訴えて当選した人たちだから、それは無理だろう。下野してから自民党が「政治右派」(極右)と「経済右派」(新自由主義)の2つの右派政党にでも分かれて党を変えていけばよいと思う。

問題は民主党であって、これまで自民党に対抗するために打ち出していた政策を次々と軌道修正している。これについては、『村野瀬玲奈の秘書課広報室』のエントリ「民主党の政策方針: ここが×、ここが△、ここが○」が詳しい。給油撤退をマニフェストから削除したり、橋下徹に秋波を送ったりして、右派・新自由主義寄りに舵を切ろうとしている。どういうわけか、ネットではこの責を岡田克也幹事長にのみ求めて鳩山由紀夫代表を免責しようとするブログが多いが、責任は鳩山氏・岡田氏双方にあることはいうまでもない。2人は確実に小沢一郎の「国民の生活が第一」の路線を転換しようとしている。小沢路線を継続するのなら菅直人のリリーフしかなかったと思うが、覆水盆に返らずである。

ただ、普段民主党に辛口の当ブログとして民主党の政策の良いところを挙げておくと、農業者戸別所得保障制度や、温室効果ガス2020年中期目標の1990年比25%削減を打ち出した環境・エネルギー政策(これには社民党がさらに先進的な方向に政策を引っ張っていくことを期待したい)、それに情報公開だ。これらの美点をなぜ民主党熱烈支持のブロガーたちが強調しないのか、私には不思議でならない。特に、温室ガス削減中期目標は、経団連や御用労組の意向である1990年比4%増の中期目標と真っ向から対立するものである。一方で、たとえば情報公開により「核持ち込み」の密約を認める代わりに、「非核三原則」のうち「持ち込ませず」を撤回してしまおうという鳩山由紀夫の安直な発想は、せっかくの美点を欠点に変えてしまうものであり、断じて認められない。

あと、全国紙各紙の社説を見てみると、朝日新聞の主張が目を引いた。これにも、評価できる点とそうでない点がある。

評価できるのは、バブルと冷戦終結の年、1989年以降の20年を「失われた20年」として総括していることだ。つまり、社説には明記されていないが、コイズミカイカクを熱烈に支持していた朝日新聞が、コイズミ在任期間を含めて自民党政治の限界を認めた。また、日米関係偏重の政策への批判も説得力がある。以下引用する。

 日米同盟が重要というのは結構だが、それでは世界の経済秩序、アジアの平和と繁栄、地球規模の低炭素社会化に日本はどう取り組んでいくのか、日本自身の構想と意思を示してほしい。それが多国間外交を掲げる米オバマ政権の期待でもあろう。

 現実的な国益判断に立って、国際協調の外交を進めるのは、そもそも日本の有権者が望むところだ。それができなければ、外交への国民の信頼は失われ、日本の国際的な存在感もますます薄れていく。

(朝日新聞 2009年7月22日付社説より)


これからは、過度の対米関係偏重の政策はかえってリスクを高めることをよく認識するべきだ。これは、特に民主党に求めたい。一方で、対米関係偏重からの脱却志向が行き過ぎて反米になり、それと民族主義が結びついて排外主義・国家社会主義に走ってしまうのがもっとも危険である。これを志向する勢力が平沼赳夫一派であるが、民主党は情けないことに平沼が立候補を予定している岡山3区にも、小泉龍司が立候補を予定している埼玉11区にも候補者を立てない。これは、民主党にも平沼一派的なものを受け入れる体質があることを意味するから、民主党政権成立後は特に監視が必要だ。救いは、静岡7区で民主党が斉木武志氏を立て、自民党の片山さつき・平沼一派の城内実の2人と戦うことであり、コイズミチルドレンの片山はもはや当選圏外だろうが、城内は相当な強敵なので、斉木氏にはターゲットを城内に定めての大番狂わせを期待したい。

さて、朝日新聞の社説で全く評価できないのは、16年前の「政治改革」に対する評価である。以下社説から引用する。

 選挙後の勢力図次第で、政局は予断を許さない。自民党内からは政党再編論が早くも聞こえてくる。自民も民主も基本的に差はない、危機には国を挙げて、という理屈だ。

 しかし、政権交代しやすい小選挙制度を導入して15年。民意が政権公約に基づく選択でそれを機能させようというところまできたのに、いきなりその選択を無にしようという発想はいただけない。複雑な大変化の時代だからこそ、選択の結果を大事にしたいというのが有権者の思いではなかろうか。

(朝日新聞 2009年7月22日付社説より)


この期に及んで大連立を模索する自民党は論外だが、現在の政治の惨状は小選挙区制が政治家の劣化をもたらしたものではないのか。党執行部の権力が強まり、個々の政治家の意見が封じられる。今回、自民党の「麻生降ろし」が不発に終わったのも、逆に麻生首相が解散当日になるまで「行き過ぎた市場原理主義からの脱却」を口にできなかったのも、「政治改革」、特に小選挙区制の帰結であったと当ブログは考える。

「郵政総選挙」での自民党圧勝をもたらしたコイズミは、衆議院が解散された21日の衆議院本会議を欠席した。神奈川県鎌倉市の円覚寺で1200人を前に講演をした後、車で東京に向かったが、事故渋滞で間に合わなかったそうだ(朝日新聞記事より)。なんとも締まりのない議員生活の幕切れだが、そのコイズミは、「小選挙区制には反対だった。しかし、小選挙区制でなければ、郵政民営化を掲げた選挙のあの圧勝はなかった」と述懐したという(同記事より)。国民生活に災厄をもたらした、小選挙区制度を軸とした現行選挙制度は改めるべきだ。そして、民主党の主張の中でもっとも悪いところは、小選挙区制への過度の傾斜であり、衆議院の「比例区80削減」など、断じて認めてはならない。ただ、それよりさらに悪いのが自民党案で、なんと憲法改正の必要な一院制(選挙制度は大選挙区制)による議員数削減を主張しており、論外だ。民主党にも問題は多いが、やはり政権交代は必要だ。


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三連休はテレビやら新聞やらネットやらから離れた生活をしていたが、予想通り自民党最後の悪あがきも不発に終わり、いよいよ今日(21日)麻生太郎首相の手によって衆議院が解散される。

思い返すと、昨年の9月1日、福田康夫首相(当時)が突然辞意を表明して以来、衆議院解散の時期をめぐって与野党間および与党内で激しい駆け引きが続いた。「福田では選挙に勝てない」とする自民党は、総裁選の馬鹿騒ぎを演出し、「国民的人気が高い」とされていた麻生太郎を総裁に選出した。だが、「麻生でも選挙に勝てない」という世論調査結果が得られると、最適な解散のタイミングを得ようと解散の先送りを始めた。しかし、麻生内閣の支持率は下がり続け、中川昭一財務・金融相(当時)が、主要7か国財務相・中央銀行総裁会議(G7)後にもうろうとした状態で記者会見した、いわゆる「もうろう会見」の直後の2月末には、一部の世論調査では支持率が10%を切った。そんな麻生内閣人気どん底の時期にあった今年3月3日に、小沢一郎・民主党代表(当時)の公設第一秘書・大久保隆規氏が政治資金規正法違反容疑で逮捕され、その後ゴールデンウィークの時期まで民主党及び小沢一郎の支持率が下がり続け、その受け皿となる形で麻生内閣及び自民党の支持率が上がり続けた。一部の世論調査では麻生内閣支持率は30%を超えるに至り、自民党及び麻生太郎内閣にとってチャンスはここしかない、と思われた。しかし、麻生首相は解散を断行しようとはせず、そうこうしているうちに小沢代表が辞意を表明し、民主党が鳩山由紀夫代表を選出すると民主党の支持率が回復し、麻生内閣支持率は再び下降線を描き始めた。その頃から、民主党が唱える「政権交代」が有権者の心をとらえ始め、その間の地方自治体の首長選で自公推薦の現職や後継者の落選が相次ぐと、「政権交代」ムードが一気に高まった。そして、衆議院選挙の前哨戦と位置づけられた東京都議選で民主党が圧勝するに至ったが、もはや衆議院議員の任期満了(9月10日)が目前に迫り、自民党内の「麻生降ろし」を封じるためにも麻生首相は解散を決意せざるを得ないところにまで追い込まれた。とはいっても、麻生首相が衆議院を解散しない場合、公職選挙法の規定によって、任期満了選挙の投票日は、もし日曜日にするなら8月23日になり、それ以前にも以後にもずらせない。それに対し、現在想定されている日程では衆議院選挙の投票日は8月30日とされており、要は麻生首相及び自民党は任期満了選挙からさらに1週間、総選挙を先送りしたのである。最後の最後まで姑息な麻生内閣だったと総括せざるを得ない。結局、「政治空白」は丸1年続くことになった。

今回の総選挙は、「政権交代」の是非をめぐる単一争点(シングルイシュー)選挙になってしまうだろう。前回、4年前の総選挙は「郵政民営化」を問う単一争点選挙だった。それ以前に遡ると、1993年の総選挙が「政治改革」を問う単一争点選挙だったが(この時は、必ずしも「政治改革」は民意の支持を受けなかったが自民党が分裂してしまっていたために政権交代が実現した)、以後1996年、2000年、2003年の総選挙には異常な雰囲気はなく、いずれも直近の総選挙から3年以上を経て、時の内閣が国民に信を問う形の解散総選挙だった。

自公政権には反対だが、民主党に対しても批判すべきところは批判するというのが、当ブログの開設以来一貫した主張だが、そんな立場さえ熱狂的な民主党支持者たちから「隠れ自公」、「裏切り者」、「自公の工作員」などと叩かれる空気は、当ブログ開設前の郵政選挙の際、ネットの掲示板で自民党やコイズミの支持者たちから、コイズミを批判していた私が袋叩きにされた時とそっくりだ。現状を見ても、民主党が不審な動きを見せても支持者のブログはそれを不問に付す場合が大半だ。その好例の一つが比例区に的を絞った衆院議員定数の削減(民主党案では80削減)であり、日頃から良識的な意見の表明で私が信頼していたブログさえこの問題を完全スルーしたことには唖然とさせられた。一方、世評の高い民主党の農業者戸別所得補償法案だとか、私が評価している温室ガス削減中期目標(2020年)を1990年比25%削減とする環境・エネルギー政策(これに関しては、脱原発を鮮明にする社民党の政策がさらに先進的だと考える)などについては、「工作員」呼ばわりの好きなブログは何も触れようとせず、それどころか「地球温暖化陰謀論」などを信奉していたりするていたらくである。これでは、4年前にはびこっていたコイズミ信者のネット右翼と何ら変わるところはない。

それでも、自公政権が政権担当能力を完全に失ってしまったとしかいいようのない現状では、政権交代は起こさざるを得ない。基本的に2000年までの旧来自民党政権に比較的近い性格になると思われる、民主党を中心とした新政権に対する対立勢力として、どのような勢力が台頭するかが問題だと私は考えている。現在の自民党の流れをくむ新自由主義勢力(中川秀直ら)や極右勢力(安倍晋三ら)は弱小政党に落ちぶれてもらって結構だ。しかし、ネット右翼に人気の高い後者は、仮に平沼一派や改革クラブの合流があったところでたかが知れているが、前者には新たな政治勢力が加わり、それにマスコミや財界などが応援する恐れは相当に大きい。ここで私が橋下徹や渡辺喜美らを念頭に置いていることは言うまでもない。完全にミソをつけて国政への進出はもはや不可能とさえ思われる東国原英夫でさえ、彼らの尻馬に乗れば復活もあり得る。それに対抗して、社民主義的立場からの対立勢力を大きくしていかなければ、日本の政治はいつまで経っても良くならないと私は思うのだが、それを阻害するのが民主党の「比例区80議席削減」なのである。この流れを止めるには、90年代の「政治改革」の見直しにまで遡らなければならないと思うが、もしかしたら来月の総選挙がそのきっかけになるのではないかと私はひそかに思っている。


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朝日新聞が報じるところによると、自民党の両院議員総会開催は結局見送りになり、21日に麻生首相が地方選の総括や衆院解散の決意を語る「両院議員懇話会」(仮称)を開く方針を固めた。これで「麻生降ろし」は腰砕けとなり、麻生太郎首相のもとで衆議院が解散される見通しが強まった。

それにしても、中途半端に「麻生降ろし」をしようとしては尻すぼみになる自民党。中川秀直は独自マニフェストを作って分裂選挙をやる構えを見せるが、本当に分裂したら小選挙区制の下では分裂した双方とも大敗は避けられないからそんなことはできない。問題の根っこにはコイズミカイカク路線を継続するか転換するかの対立軸があるのだが、選挙制度のために分裂できないから自民党内部の歪みばかりが大きくなり、組織が悲鳴を上げているのである。この内部のエネルギーはいずれ解放されるしかなく、その際には自民党はちりちりばらばらになるだろう。

「郵政総選挙」は、国民生活をぶっ壊しただけではなく、ついに自民党をぶっ壊そうとしている。21世紀最初の年にコイズミが言い放った言葉は、0年代(?)の終わりにようやく成就されようとしているが、いつでも先に痛みを被るのは無辜(むこ)の民であり、権力者は最後に痛みを被る。彼らの断末魔の叫びを、中曽根康弘政権以降の自民党の悪政によってさんざん痛めつけられた多くの国民は冷ややかに見つめるだけだ。「自己責任だよ」と。

東国原英夫も、その旺盛な権勢欲と知名度を自民党の党勢回復に利用すべく担ぎ出されようとしたが、国民の反発を招き、自民党内でもぐちゃぐちゃにされ、ついに自民党からの出馬断念表明に追い込まれた(朝日新聞記事参照)。これで、「海の日」を含む3連休を前に悪あがきは一段落するのだろう。3連休は当ブログをお休みするが、さまざまな動きがあって19日のテレビの政治番組でもいろんな空しい言葉が飛び交うだろうけれど、決定的なイベントは起きないのではないか。仮に起きても自民党の自壊を加速するだけだろう。国民はみな疲れている。政治家諸氏も早く腹をくくった方が良いだろう。投票日だって、議会が解散されずに閉会した場合には任期満了選挙は8月23日になるんだから、麻生首相が解散する場合でも11日公示、23日投票にした方が良いんじゃないか。元首相・安倍晋三は一昨年の参院選投票日を、当初予定されていた7月22日から1週間先送りして7月29日にしたが、その間にも自民党への逆風が強まって傷口を広げただけだった。

一方、総選挙での勝利が確実視される民主党についてだが、いわゆる「政治ブログ」の熱心な読者の中には、「前原一派」が党を割ってコイズミ一派と合流するのではないかとの懸念を持たれている方が多い。昨日のエントリにも、

私の理想としては自民が大敗して、民主党と社民党の連立で安定多数というのが望ましいのですが今後は自民党が割れて、自民党小泉とその仲間たちが新党を作り、自民党の看板をすげかえただけのエセ新党ができそうな気がします。そこに民主党からも造反組が出て再編成される。結果、何一つ変わらない、官僚主導、経済優先、国民不在の腐敗政治が繰り返される、そんな気がします。社会民主主義がこの国に根付くことはないのでしょうかね。

と書かれた心配そうなコメントをいただいた。ここに書かれている民主党からの造反組というのが前原誠司らを指すことは想像に難くない。だが、次の選挙の後はもうコイズミは議員ではないし(それどころか、世襲次男の小泉進次郎も当選確実どころか大苦戦しているとの情報もある)、コイズミチルドレンも大半が落選する。小さくなった自民党から新自由主義者たちが分裂するにせよ、民主党の一部の人たちがそんなものに自分からくっついていくはずがない。あんまり「小沢・鳩山=善」、「岡田・前原=悪」などの、民主党政権成立後の権力への参画を狙っている人間が撒き散らしているプロパガンダを信用しない方が良い。政治は善悪二分論で割り切れるような単純なものではない。

選挙で民主党が勝ち、民主・社民・国民新党の連立政権が成立すれば、今度は三党連合が与党になる。「現政権に反対」だとか「野党共闘」などの看板は下ろさざるを得ない。まさか、「与党共闘」と看板を架け替えたり、看板はそのままにして自民党と共産党の共闘を呼びかけたりはしないだろう。

新政権ができたって、「なんとかしてくれそう」という幻想は持たない方が良い。「権力は腐敗しやすい、まして絶対権力は必ず腐敗する」というアクトン卿の言葉を引くまでもない。ジャーナリズムには権力に対するチェック機能が求められているが、それも機能不全に陥りつつある今、国民一人一人が権力をチェックしていくしかないのである。


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自民党がこの期に及んでまだあがいていて、両院議員総会開催を求める署名に与謝野馨と石破茂も署名したとのことだ。この狙いは総裁選の前倒し実施で、内閣不信任案自体は先日否決されているから、一部で推測されている「総総分離」を目指す動きであることは間違いない。だが、昨年NHKニュースをジャックしてまでも(いわゆる「自民党総裁選のコマーシャル」事件)鳴り物入りで麻生太郎を選んだことを国民は忘れていない。自民党の人気取りはもう限界だ。東国原英夫の擁立も、宮崎県民や国民の激しい反発を招いて頓挫した。東国原は、「(国政に)行くなと言うんだったら行かない。1年半プラーっとさせてもらう」だとか、「(2010年度の)予算編成して来年2月に議会に示し、採決されれば事実上、僕の仕事は終わり」などと発言し、地元紙の『宮崎日日新聞』に叩かれた。地元紙のこの社説が載ったのと同じ7月1日に、毎日新聞が一面トップで「麻生首相:東国原知事の入閣で調整 分権改革担当を検討」と報じたが、これは実現しなかった。毎日が報じたから党内で激しい反発を招いて立ち消えになったなどと語られているが、真偽のほどは不明だ。だが、「劣化版コイズミ劇場」を起こそうとするほど自民党が劣化していることだけは確かだ。

最近激しく失望したのは、加藤紘一がよりにもよって中川秀直と手を結んでいるらしいことで、あれほどコイズミの新自由主義を批判していた加藤が、もはや自分を民主・社民・国民新党連合に売れなくなったからといって新自由主義者と手を組むとは、加藤もやはり信念など何もない男であったと言わざるを得ない。

自民党の自壊に伴って増長してきたのが民主党内の保守派であって、たとえば選択的夫婦別姓制度を柱とした民法改正が、総選挙マニフェスト(政権公約)から削除されることになった(朝日新聞記事参照)。記事によると、

ある(民主党)幹部は「これまでは野党だから(否決前提に)提出できた」と説明したという。

とのことで、民主党の保守政党としての地金が出始めたといえるだろう。「ネットウヨクより」というHNの方からは、下記のようなコメントをいただいている。

鳩山次期総理(と呼びましょうか)が核兵器の持ち込みについて、どちらともとれる逃げ道を用意しつつ肯定的な発言をしたことに対して、民主党の右旋回とからめた論評をお願いしたいと思います。最近の民主党は明らかに態度がおかしいですよね。
・給油撤退のマニフェストの削除
・思いやり予算の検討の表現の軟化
・核持ち込みの肯定的発言
・経団連との懇談会での法人税増税容認と年金の全額消費税方式
・マニフェストから夫婦別姓の取り下げ
・赤松の単独過半数確実発言

2009.07.16 05:38 ネットウヨクより


論評も何も、当ブログは鳩山由紀夫が民主党代表に選出された時以来、鳩山氏が「小沢前代表の傀儡」批判に対して、右寄り、新自由主義寄りの言動を繰り出すことによって小沢氏との違いを打ち出していくのではないかと懸念していた。これは、当ブログをずっと読んでこられた読者ならご存知のことだろう。

衆議院解散の日程が決まったことにより、政府と野党3党がそれぞれ国会に提出した労働者派遣法の改正案が廃案になる見通しとなった。これに関して、昨日のエントリにいただいたぽむさんのコメントを紹介する。

(前略)ところで「今年初め頃にはあれほど盛り上がった反貧困の声が聞かれなくなった」とはこのコメント欄でもかなりの方が書いている事ですが、半年前には総選挙の争点になるだろうと言われていた派遣法問題もここまできてしまいました。
今日の朝日新聞からです。Webにはアップされていません。
─────────────────────────
派遣法改正 仕切直し
業界、規制阻止の動き

 政府と野党3党がそれぞれ国会に提出した労働者派遣法の改正案が廃案になる見通しとなったことで、人材派遣業界は改正に反対する署名集めを始めるなど巻き返しの動きを強めている。総選挙後には、改めて規制の範囲をめぐる攻防が繰り広げられそうだ。
政府の改正案は雇用期間が30日以内の日雇い派遣の原則禁止が柱。一方、民主、社民、国民新党の対案は、日雇い禁止に加え、仕事がある時だけ雇用契約を結ぶ登録型派遣や、製造業派遣の原則禁止などを盛り込んだ。
 派遣労働の規制を強化する方向だったが、どちらの案も中身の審議にさえ入れなかった。
 審議が先送りされる中、人材派遣業界には規制の強化を阻止しようという動きが目立ってきた。
「登録型派遣の禁止は業界の存亡に関わる」と、日本人材派遣協会は6月末から、派遣法改正への反対署名を始めた。同協会は「規制の強化は雇用を減らし、企業にも働く人にも不利益が大きい」と主張。すでに10万人分の署名が集まったという。
 製造派遣・請負の業界団体である日本生産技能労務協会も今月上旬から、インターネットなどで、登録型や製造業派遣の禁止に反対する署名を募り始めた、民主党議員への働きかけも進めている。東京商工会議所も今月上旬にまとめた「労働政策に関する要望」で、製造業派遣の禁止への反対を盛り込んだ。
 法改正の先送りで、与野党双方が原則禁止をうたう日雇い派遣事業を強化しようという企業も出てきた。短期派遣大手のフルキャストホールディングスは昨秋、規制強化を見越して、今年9月末をメドに日雇い派遣事業から撤退すると表明していた。だが、5月に発表した経営計画で方針を撤回、日雇い事業の強化を打ち出した。(後略)

2009.07.15 14:58 ぽむ


だから民主党政権になったって結局政治はそんなに変わらないのである。ただ、統治能力を完全に失って、1年近くも政治空白を作ってしまった自民党に代わって、それよりは統治能力のある政党の政権ができるだけ、空白よりはマシという程度だ。そのほかで民主党に期待できるとしたら情報公開くらいだろうか。そういえば、沖縄返還をめぐる日米政府の密約にからんで起きた1972年の西山事件において、毎日新聞の西山太吉記者(当時)の起訴状に「ひそかに情を通じ」と異例の表現で起訴状を書き、問題を「知る権利」から下半身スキャンダルにすり替えてしまった佐藤道夫という男が死去したが(朝日新聞記事参照)、この男はなんと民主党参院議員だった(2001?07年、一昨年の参院選に出馬せず引退)。「佐藤道夫」でGoogle検索をかけると、一昨年に書いた当ブログのエントリが上位に表示される。こんな男が民主党議員を務めていたことを考えると心許ない気もするが、参院の民主党議員は一昨年の選挙で(佐藤氏の引退も含めて)ずいぶん入れ替わったし、次の衆議院選挙でも相当入れ替わって若手が増えるだろうから、多少なりとも前進を期待したいところだ。


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当ブログのアクセス数は、同一IPからの重複アクセスをカウントする方法で、日に3千件(主に休日)から8千件(選挙の翌日や政局がらみのニュースがあった日)の間を数えるが、決して多くはないけれどブログとしては少なくもないらしく、いろいろなサイトからアクセスをいただくし、中には在京民放局のメールアドレスから熱狂的な民主党支持の立場で当ブログを批判するメールをいただいたりもする。それが、ネット右翼から「サヨク」呼ばわりされている放送局ではなく、どちらかというと与党びいきの局からきているから驚きだ。なんで放送局の職員が一介のブログ書き(「ブロガー」という言葉はあまり好きではない)に注文をつけるのかと訝るが、ひとくちに放送局の職員といっても時事関係の番組内容を左右できる人はごく一握りだろうから、おかしくもないかもしれない。

また、非公開コメントも頻繁にいただく。それらには有用なアドバイスも多いが、中には不愉快なクレームや、あつかましい注文もある。後者のうち一つを紹介したい。

小沢一郎は駄目、鳩山由紀夫は駄目、やっぱり小沢一郎とか言ってないで、具体的に最適な民主党代表候補を挙げてもらえませんか。


これは実にふざけたコメントだ。しかも、鍵コメ(非公開コメント)で注文をつけてきている。当ブログは、民主党の小沢一郎代表が辞意を表明し、代表選の実施が決まった翌日の5月12日付エントリ「小沢一郎代表辞任 ─ 今こそ世襲政治との訣別を」で、答えをはっきり書いている。以下再掲する。

結局、緊急避難的に菅直人を昇格させるか、さもなくば思い切って若手の長妻昭か馬淵澄夫を代表にするのが良いと思う。後者の二人については、その思想信条など必ずしも支持できない部分もあり、本当ならもっと社民主義寄りの人の台頭を期待したいのだが、それでは右派が納得するはずがないことも考慮すると、選挙に勝つためには、間違いなく有能な政治家である長妻昭や馬淵澄夫という選択も、大いにあって良いと思う。目的のためには手段を選ばないのかと言われれば、政治とはそういうものだとしか言いようがないし、権力の陰謀だか検察の暴走だか知らないが、西松事件での大久保秘書逮捕も、目的のために手段を選ばなかった結果だと私は考えている。政治は結果がすべてなのである。

(当ブログ 5月12日付エントリ 「小沢一郎代表辞任 ─ 今こそ世襲政治との訣別を」より)


非公開コメントであつかましい注文をブログ主につけてくるくらいなら、当ブログのエントリを全部読めとまでは言わないが、民主党代表選について書いたエントリくらいは読み返してからコメントをよこすべきだ。それさえもせず、自分が選択に迷っている時に、安易に他人(市井のブログ書き)に答えをおねだりする。そんな態度だから、4年前にコイズミに騙され、今は「政権交代」ムードに浮かれと流されっぱなしになるのだ。冗談じゃない。自分で考えろ。そう強く言いたい。

さて、今日のエントリ後半では、不本意ながらまたしても静岡県知事選について書かざるを得ない。

昨日のエントリで、川勝平太・静岡県知事を「右翼で新自由主義者」と批判したうえで、『dj19の日記』のエントリ「川勝平太・静岡県知事って、どう見ても右派で新自由主義者だよね。」にリンクを張って紹介したが、『dj19の日記』に不適切な誹謗コメントがついた。これを招いた責任は私にもあるので、改めて静岡県知事選について当ブログのスタンスを表明しておきたい。

最初、静岡県知事選の対立構造についてネット検索で調べた時には、何を争っているのかさっぱりわからなかった。ただ、民主党の小沢一郎前代表の意に反して、鳩山由紀夫代表が川勝平太氏の党推薦を強行し、小沢氏がへそを曲げているらしいことと、川勝氏がかなりの右派だということがわかった。但し、この時点では川勝氏が「つくる会」会員だとの報道は知らなかった。当時得られた情報は、『kojitakenの日記』の6月21日付エントリ「静岡県知事選の結果によっては、静岡7区で斉木武志浮上の目もあるか?(追記あり)」の「追記」に書いた通りである。さらに、掲示板の投稿などを見ていると、民主党支持者の間にさえ、自公推薦の坂本由紀子氏の政策が、川勝氏や海野氏よりもむしろすぐれているという声がかなり見られた。坂本氏は厚生労働省の官僚だったから、福祉政策に優れているということだ。このことも、静岡県知事選翌日の7月6日付当ブログエントリに書いた。「静岡県知事選の結果に複雑な思い 手放しで喜べない」に書いた。以下再掲する。

また、自公推薦の坂本由紀子氏も、いくつかの問題点はあるものの、政策では川勝氏や海野氏よりもむしろすぐれているという声が、民主党支持者の間にもかなり強く(ネットでもリアルでも見聞きした)、一部の反自公ブログに見られた強い非難は、必ずしも当たらないのではないかと思う。

(当ブログ 7月6日付エントリ 「静岡県知事選の結果に複雑な思い 手放しで喜べない」より)


タイトルに「手放しで喜べない」と書いたように、川勝氏の勝利を留保つきで受け入れるというのが、当ブログ管理人のスタンスである。その後、テレビ朝日『サンデープロジェクト』の特集や、静岡県在住の方のブログを拝見して、海野徹氏に対する私の評価が上がったが、懸念点は渡辺喜美が海野氏を応援していたことで、渡辺氏といえば「官僚叩き、公務員叩き」をウリにしている新自由主義者である。どのような懸念があるかについて書いたのが、6月18日付エントリ「単純な「官僚叩き」は「小さな政府」志向の新自由主義の道だ」で、要は市場の暴走を招きかねないということだ。このほか、サービスの縮小を招く懸念があり、県知事選ではこちらの方が問題だろう。そんなわけで、海野徹氏であっても手放しで称賛する立場には立たない。だが、いろいろな情報を吟味した結果、静岡空港建設反対の立場を明確にして行動してきた海野氏は、上記懸念点を差し引いても十分高評価に値するという結論に達した。私の考察から欠けているとさとうしゅういちさんから指摘された「土豪政治」との対決という観点からも、海野氏が最適任だろう。もう過ぎた選挙ではあるが、坂本、川勝、海野の3氏の選択であれば、迷わず海野氏を取るというのが当ブログの結論である。

ところが、そういう選択まで「自公を助ける」などと批判されたのではたまったものではない。世の中が善玉と悪玉に二分されるような単純なものではないことくらい、誰にだってわかるだろうと思うのだが、4年前の郵政総選挙では「カイカク派対抵抗勢力」、今回は「政権交代派対自公政権派」の善悪二元論に還元する単純な考え方が幅を利かせている。

これは、多大な危険をはらんでいる。というのは、9月に成立するであろう民主党を軸とした新政権は、はやばやと国民の失望を招いて支持が低下することは火を見るより明らかで、その時になったら、現在民主党への支持を押し上げている「にわか民主党サポーター」がどういう動きをするかというと、おそらく自民党支持には戻らず、第三極を求めるだろうが、そこにポピュリストがつけ込むことは絶対に間違いないからだ。仮に総選挙で民主党が過半数を制したって、新政権は決して安定しない。一部に、自民党は今からでも選挙前に総裁選を実施するとの観測もあるが、総裁選を行うのであれば、解散前でなければならない。なぜなら解散と同時に衆議院議員は失職し、総裁選への投票資格を失うからだ。だから自民党は麻生総理・総裁のまま衆院選に突入する。橋下徹は今回自民党についたりはしないだろうから、選挙は民主党が勝つ。だが、つかの間の新政権祝賀ムードに続いて、新たな混乱が始まる可能性が高い。


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総選挙は来週解散、8月18日公示、8月30日投票との日程が固まった。政局については、朝日新聞などの大新聞やテレビが面白おかしく報じている。朝日新聞の記事は、読み物としては面白いが、果たしてこんな政局記事ばかり書き連ねるのがジャーナリズムの本来の姿なのかと疑問も感じる。朝日って昔からこんな新聞だっただろうか?

私はといえば、最近の「民主党=善、自民党=悪」だとか、「小沢一郎・鳩山由紀夫=善、岡田克也・前原誠司=悪」、あるいは「共産党は自公の補完勢力」などなど、一部の左派系ブログに蔓延するステレオタイプ的な論調にうんざりしている。4年前の悪夢のような郵政総選挙以来、待ちに待った総選挙なのに、こんなに気持ちが萎えてしまおうとは思いもしなかった。

とはいえ、だからといって「自民も民主も一緒」だと片づけてしまうと、そこには諦めが生じてしまう。それは良くない。いったいどうすれば日本の政治や社会を良くすることができるかを考えていきたい。最近思うのは、日本の政治をゆがめている元凶として、経団連のほかに連合という存在を見逃せないということだ。たとえば温室効果ガス削減の2020年中期目標について、経団連は1990年比プラス4%を主張し、麻生首相は8%削減、民主党は25%削減を主張する。そして、連合に加盟している電力総連は、経団連と同じプラス4%を主張している。完全に使用者側と一体となった主張である。電力総連は強力な原子力発電推進勢力でもある。そして、連合の意向が民主党や社民党を強く束縛する(但し、社民党はエネルギー政策に関しては日本の政党の中でももっとも先進的で、原子力発電にも反対している)。民主党が保守政党というべきかどうかは議論の分かれるところで、右翼は「左翼政党」、左翼は「保守政党」の一語で片づけてしまって議論は平行線となるのだが、連合に逆らえないというファクターを考えれば、民主党の「鵺(ぬえ)」的性格もある程度理解できる。また、社民党と共産党が、非常に似た思想信条を持ちながら極めて仲が悪いのも、連合というファクター抜きには考えられない。社民党は、秋田県知事選では自公推薦の佐竹敬久氏を推薦し、寺田典城(てらた すけしろ)前知事や民主党が推薦した川口博氏を破ったが、この社民党の選択も、連合が佐竹氏を推薦したからだった。そして、最近の連合最大の愚挙は、横須賀市長選でコイズミが応援した蒲谷亮一市長を推薦したことだろう(蒲谷氏は落選)。

当ブログ及び『kojitakenの日記』でしばしば取り上げてきた静岡県知事選も、「連合」というファクターを入れれば対立構造を鮮やかに説明できることを知った。これを教えてくれたのが一昨日(12日)にテレビ朝日の『サンデープロジェクト』の後半に放送された静岡空港建設問題特集であり、『kojitakenの日記』に、「好企画だったサンプロの静岡空港問題特集」と題したエントリでレビューした。このエントリについた「はてなブックマーク」で知ったのが、静岡県民のRRDさんのブログ『NOW HERE』の7月6日付エントリ「静岡県知事選を簡単にまとめてみる」だった。サンプロの特集と『NOW HERE』のエントリによって、静岡県外在住者の目には何を争っているのかさっぱりわからなかった静岡県知事選の対立構図が理解できた。

海野徹(うんの とおる)氏は、民主党の参院議員だったが、2001年の静岡県知事選で静岡空港建設反対派の水野誠一氏を擁立したことから連合に嫌われた。これがすべての始まりであり、2004年の参院選では連合の意を受けた民主党静岡県連に刺客を立てられて落選した(静岡選挙区は定数2で、表向きは民主党の2議席独占を狙った形。自民党も当選した坂本由紀子氏の他に山下善彦氏を擁立していた)。この時当選したのが今回の県知事選で川勝平太氏の選対本部長を務めた藤本祐司氏である。静岡空港は先日開港したが、空港の立ち木問題で地権者ともめたことを理由に、石川嘉延知事が任期をわずか残して辞意を表明したところから民主党の迷走が始まった。海野氏は早くから立候補の意思を表明していたが、もちろん連合は海野氏を阻むべく動き、結局土壇場で川勝平太氏の立候補が決まった。ここで注目すべきは民主党の小沢一郎前代表の動きで、前記『NOW HERE』によると、「川勝・海野の一本化調整を、独自の世論調査を元に、海野を軸に行っていた」とのことだ。これが事実だとすると、小沢一郎は民主党静岡県連の連合依存体質を改めようとしたと解釈できる。これに対し、川勝平太氏の民主党推薦を(小沢氏に逆らって)決定した鳩山由紀夫代表は、連合の意に沿った動きをしたことになる。伝え聞くところによると、小沢一郎は鳩山由紀夫の決定を不服としてへそを曲げていたそうだ。小沢一郎は、衆議院静岡7区の民主党候補決定に関しても、前自民党衆院議員の城内実を推す一部の県連の動きを受け容れず、斉木武志氏の擁立を決めたとされている。極右の城内を受け容れなかったこの判断といい、(単なる票読み上の理由だったかもしれないが)海野徹氏を擁立しようとした動きといい、鳩山由紀夫と比較すれば小沢一郎の方がずっとマシだったと言わざるを得ない。まさか、常日頃から小沢一郎に批判的だった私が、このように小沢一郎を見直さざるを得なくなるとは想像もしなかった。

小沢一郎は、本質的には右派で新自由主義指向の政治家だと思うが、左派との政策協定にはずっと配慮してきて、それが「国民の生活が第一」をスローガンとする疑似社民主義路線を打ち出しての2007年参院選での民主党大勝につながった。鳩山由紀夫は、「国民の生活が第一」のスローガンはそのまま用いているが、軽々しく橋下徹との「連携」を口にしたり、静岡県知事選でも右翼で新自由主義者、かつ実質的に「オール与党体制」の継承者ともいえる川勝平太氏(川勝氏は「つくる会」会員ではなかったようだが、『文藝春秋』4月号掲載の「日本最強内閣」特集のアンケートに答えて内閣総理大臣に櫻井よしこ氏、外務大臣に曽野綾子氏を挙げていることから、右翼であることは間違いない)推薦を強行するなど、明らかに小沢一郎の路線から新自由主義寄り、右派寄りの路線へと方向転換しようとしている。そういえば鳩山は幹事長時代にもしばしば平沼赳夫に連携を呼びかけていた。もし鳩山がずっと代表の座にいたら、静岡7区の民主党候補も城内実になってしまったのではないかと思えるほどだ。

総選挙で政権交代が実現すれば鳩山由紀夫が総理大臣になるのだろうし、もし自公が奇跡的に過半数を確保すれば、麻生太郎がそのまま続投するだろう(この逆風下で自公が過半数を守ったら、「麻生降ろし」は不可能である)。どちらの結果でも、右派の政治家が総理大臣になる(または続投する)。「リベラル・市民派」を標榜するブログであれば、批判的スタンスを保ち続けるのは当然だと思う。

[追記]
川勝平太・静岡県新知事の思想信条については、下記ブログ記事が参考になります。
「川勝平太・静岡県知事って、どう見ても右派で新自由主義者だよね。」(『dj19の日記』)


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やはり「風」は吹き止まなかった。

東京都議選は、民主党の圧勝、自民党の惨敗に終わった。民主党は54議席を獲得して第一党となり、自民党は10議席減の38議席と惨敗。共産党も5議席減の8議席にとどまった。民主党が自民・共産の両党から議席を奪い、独り勝ちした、と言いたいところだが、もう一つ勝った党がある。それは公明党だ。東京都議選に全力を挙げる公明党は、全候補者を当選させて、1議席増の23議席を獲得した。「自公過半数割れ」とは言っても、一昨年の参院選と異なり、公明党は負けていない。負けたのは自民党である。

共産党も負けた。5議席減の8議席で、自民党ともども惨敗といえる。しかし、得票数はそれなりに多かった。この選挙結果から思い出すのは、ロッキード事件のあと、任期満了選挙となった1976年の総選挙であり、この時自民党は過半数割れの惨敗(追加公認を入れて過半数を確保)を喫したが、共産党も得票数は多かったものの21議席減の17議席と惨敗した。保守野党の新自由クラブが躍進した選挙だが、今では新自由主義を連想させるこんな政党名はあり得ないだろう(笑)。

三十余年を隔てたこの2つの選挙結果の類似は、偶然とばかりもいえない。1976年の「三木降ろし」、現在の「麻生降ろし」によって、国民生活そっちのけで党内抗争に明け暮れる自民党が国民の怒りを呼んで、投票率が上がった。固定票の多い共産党にとっては、投票率の高さはマイナス材料になる。違うのは、1976年と比較して国民生活は段違いに厳しくなっていることである。

投票率の高さは、公明党にとってもマイナス材料のはずだが、公明党は1議席も落とさず完全勝利をおさめた。「自公惨敗」と報じられているが、負けたのは「自」なのである。相当前から東京都議選にターゲットを絞って、ありとあらゆる手段で票を固めまくった「努力」が結実したものだろう。都議選の告示の日、テレビで公明党の太田昭宏代表の顔を見て、この人がこんなに真剣な表情をしているのを見たことがない、と私は思った。とにかく、都議選直前に総選挙を行ってくれるなと自民党に圧力をかけるほど、公明党は都議選に入れ込んでいた。これは、公明党が東京都政において絶対に手放したくない利権を握っているためだと推測される。

私は、今回の都議選では自公の過半数割れを待望していた。というのは、自公の過半数割れによって、民主党の都議がどういう行動をとるか、注目が高まるからである。しばしば指摘されるように、民主党の東京都議にはとんでもない極右がいたり、熱狂的な石原慎太郎支持者がいる。地方自治では、1978年の京都府知事選で自民・新自ク推薦の林田悠紀夫が当選して以来、革新自治体が次々と消滅するとともに、共産党を除く「オール与党」体制が各地ででき上がっていった。東京都知事選では、長らく「自社公民相乗り」は行われなかったが、1979年と1983年は社共共闘、87年には社会党と共産党がそれぞれ独自候補を立てたあと、1991年には保守分裂選挙となり、社会党は自民党東京都連の推す現職(当時)の鈴木俊一氏を推した(小沢一郎幹事長(当時)が仕切っていた自民党本部は磯村尚徳氏を推した)。以後、1995年の青島幸男、1999年以降3期の石原慎太郎と、東京都民の選択はどんどんポピュリズムに流れていったが、石原都政の2期目にはすっかり「オール与党対共産党」の構図になってしまった。民主党は小沢一郎が代表になって方針転換し、2007年の都知事選で浅野史郎氏を担いで石原慎太郎との対決姿勢を打ち出したが、惨敗を喫した。今回、自公を過半数割れに追い込んだのだから、それでも石原に協力するとなれば民主党が厳しい批判を浴びるのは必至である。今後の地方自治では、「オール与党体制の打破」がキーワードになるだろう。国政においては、「二大政党制か多党制か」がキーワードになると思う。先日の静岡県知事選でも、本当の争点は、静岡空港建設推進を支えてきた「オール与党体制」継続の可否にあったのだが、国政の争点にすり替えられてしまったことを、昨日のテレビ朝日『サンデープロジェクト』に教えられた。サンプロには珍しいほどの、このすぐれた特集については、昨日の『kojitakenの日記』でレビューして、20件の「はてなブックマーク」のつく人気エントリになった。川勝平太氏は、伝えられたような「つくる会」会員ではなかったそうだが、川勝氏当選の真の問題点はそこにはなく、主に連合による「オール与党体制」堅持のもくろみにあったことが、鮮やかに浮き彫りにされていた。しかし、こんな良企画に対してさえ、「共産党への投票を呼び掛けるものだ」とか、「東京都議選での民主党や社民党への投票に対する「選挙妨害」だ」などと「偏向番組」呼ばわりしてヒステリックに叫んでいた人気ブログがあったことには呆れてしまった。

最後に衆議院選挙への影響だが、朝日新聞が昨日(12日)の一面トップで、「首相、解散へ不退転の決意」と書けば、読売新聞も「首相が週内解散決意…自民党内の反発必至」と書く。自民党では麻生首相の解散権を封じ、「麻生降ろし」の動きが強まるとも予測されているが、もはや国民から嫌われているのは麻生首相個人ではなく自民党そのものであることは、舛添要一、石原伸晃や東国原英夫(笑)でも認めざるを得ないだろう。今週中だろうが会期末だろうが、麻生首相の手で解散に踏み切ってもらいたいと思う。なにごとも引き際が肝心である。

[追記]
ついに与党は7月21日解散、8月18日公示、8月30日投票の日程で合意した模様である。各紙が一斉に報じている。衆議院選挙の投票日は、解散から40日以内という規定だから、ギリギリまで引っ張って任期満了選挙(8月23日投票)より1週間先送りできる日程を選んだということだろう。私は会期末の28日解散、9月6日投票を予想していたが、それだとあまりに麻生首相の自由度がないので、1週間会期を残して解散することでなんとか恰好をつけるつもりなのだろうか。どこまでもせこい麻生首相だが、まあ選挙が9月までもつれ込むよりはましと諦めるしかないのかもしれない。


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12日に投票が行われる東京都議選は、民主党が第一党になるのはもはや確実で、自公が過半数を確保できるかも怪しい情勢らしい。都議選は中選挙区制をとるので、極端な議席の増減は起きにくいが、有権者の投票行動は自民党を見捨てて民主党へと雪崩現象を起こしていて、このままなら小選挙区制をとる衆議院選挙で、前回の郵政総選挙で菅直人が当選した東京18区以外のすべての選挙区を制した自民党の大幅な凋落は避けられないだろう。

「麻生降ろし」が言われているが、舛添要一にしても石原伸晃にしても、こんなところで火中の栗を拾いに行って、自らの政治生命を絶つ真似はしないのではなかろうか。通常国会の会期は7月28日までで、末日に解散すると投票日はおそらく8月30日か9月6日になる。解散できなければ任期満了選挙となり、事実上8月11日公示、8月23日投票しかあり得ず、総選挙を先送りするためには8月10日までに臨時国会を召集するしかないが、そこまであからさまな延命策は自民党のイメージをさらに悪化させ、選挙に悪影響を与える逆効果しかないから、さすがにそんなことはできないだろう。結局、麻生首相が7月28日に解散する「追い込まれ解散」しか選択肢はないのではないか。

それにしても不愉快なのは東国原英夫や橋下徹の妄動である。東国原は、宮崎県民や自民党からの反発が予想外に強いことに、「快く応援していただけていない。予想以上の逆風だ」と述べたとのことだが(毎日新聞による)、政権の座を維持するためには何でもやる自民党は、それでも東国原と話をまとめて立候補させると私はにらんでいる。だから、東国原に対する攻撃の手を緩めるつもりは全くない。

東国原に対する風当たりは相当に強いのだが、橋下徹と民主党がともにすり寄り合っていることを批判するブログがきわめて少ないことには、いったい何のための政権交代なのかと思ってしまう。「橋下徹」を検索語にしてGoogle検索をかけると、当ブログの2007年12月13日付エントリ「大阪府民は「極右ポピュリスト」橋下徹を打倒せよ」が表示され、このエントリは通算のアクセス数が1万件以上を数えるが、橋下は単にタレント弁護士時代に徴兵制や核武装論を唱えたり、光市母子殺害事件の弁護団の懲戒請求を煽ったりしただけではなく、一度に346人の府立高校非正規職員の首切りを行ったり、大阪の私立高校生とガチンコで論争し、私学助成がなくなったら高校に通えなくなる、知事さんどうにかしてください、という高校生の訴えに対して、「あなたが政治家になって変えてください」と自己責任論を言い放った(この件については、私が昨年のベストエントリに選んだ『kom's log』の名エントリ「ボクタチの闘争」を読み返されることをおすすめしたい)。こんな橋下徹は、コイズミや竹中の新自由主義だとか格差社会に反対するのであれば、絶対に許してはならない政治家であり、その橋下が自公のパーティには出ないと宣言しただけで橋下を「見直す」などの大甘の姿勢を見せるようでは、政権政党が代わったところで政治は何も変わらないのではないかと思わざるを得ない。橋下の唱える「道州制」は、経団連お墨付きの政策である。以下、最近ROMしている「平成海援隊BBS」のスレッド「鳩山代表の変調」中の浮船亭田中屋さんの解説を拝借する。

橋下知事の道州制は、経団連お墨付きのヤツです。
経団連が道州制を求める理由はよくわかります。管理部門の統合で公務員が削減できる。県単位の許認可権がなくなり広域的に事業展開できる。
得意の州単位の審議会潜入で政策反映ができる。
関西州ならば関西全体でプールした金を京阪神地区にこれまでと桁違いに打ち込める。

重点地区への効率的投資が可能になるわけです。

(「平成海援隊BBS」 No.27419 浮船亭田中屋さんの投稿 (2009/07/09 09:30:54)より)


つまり、経団連の求める道州制は、関西州であれば、京阪神だけが栄え、兵庫県・京都府の日本海側や奈良県・和歌山県の山間部などを衰退させる効果をもたらす。州間の格差についても、自民党の政治家は口先では国の再分配機能で何とかすると言うけれども、格差がますます拡大していくことは避けられないだろう。原口一博や鳩山由紀夫がすり寄り、「連携」まで口にした橋下の政策の実態はかくのごとしなのである。

そもそも、きたる総選挙はもともと「コイズミカイカクの審判」や「反貧困」を争点にすべき選挙であって、「地方分権」なんかは争点としては優先順位がごく低いはずである。昨日のエントリにいただいた、亀井静香氏に扮した観潮楼さんのコメントが面白いので、以下に紹介する。

「自民・民主ともこんな優先順位が下の下の話にこだわるのは、
他に突っ込まれるとまずい話があることの裏返しなんだな。
それ以前に小泉の毒に何も学習してないだろ。
安っぽいヒーロー待望論がろくな結果を招かなかったのはサルでもわかることだろうに。
これから起こることはその『質』が厳に問われないと無意味だぞ」

(観潮楼さんのコメントより)


「地方分権」をメインの争点に据えようとすること自体、以前にも観潮楼さんからコメントいただいたように、「脱改革」隠し、「反貧困」隠しの争点のすり替えである。現在の動きは、自民・民主両党とも本質的に新自由主義政党であるため、「反貧困」が争点であっては、経団連のご機嫌を損ねてしまって困ることに起因しているのではないかと勘繰られても仕方がない。

これから起こること、すなわち政権交代の「質」が厳しく問われる必要がある。文句を垂れるのは政権を奪取してからにしろ、などと言って批判を封じる愚かな姿勢からは、何も生まれてこない。


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今朝の新聞は、JR西日本の山崎正夫社長が在宅起訴された件で紙面が埋め尽くされている。4年前の福知山線脱線事故について、業務上過失致死傷の罪に問われたものだ。

この事故は、端的に言って乗客の安全よりも収益を重視した、民営化されたJR西日本の経営姿勢の問題であり、社長の起訴は当然だと思うが、罪を社長だけにかぶせて済む問題ではないだろう。もとをただせば、国鉄の民営化は果たして手放しで賛美して良いことなのかという疑問に行き着く。現在の日本では、中曽根康弘は偉大な政治家だったとしてほぼ評価が固まっているが、中曽根は日本における最初の新自由主義総理ともいえる人物であり、バブル経済をもたらしたのも中曽根時代の民活(民間活力の活用)路線である。つまり、バブル崩壊後20年近くも日本経済が低迷したのも、福知山線で悲惨な事故が起きたのも、極言すればすべて中曽根のせいなのである。

中曽根以後の新自由主義の大立者というと、誰しもコイズミを思い浮かべるだろうが、そのコイズミも次の総選挙には出馬せず、次男の小泉進次郎を世襲させて引退する。では、コイズミに代わる新自由主義の旗手は誰かということになると、これはもう橋下徹に尽きるだろう。

JR西日本社長起訴のニュースに隠れて、今朝の朝日新聞紙面には記事が見当たらないが、asahi.comは、「鳩山代表、橋下知事に秋波 「非常に民主党に近い」」と題した、看過してはならない記事を掲載している(なお、このニュースはスポーツ紙が大々的に報じているようだ)。以下引用する。

鳩山代表、橋下知事に秋波 「非常に民主党に近い」

 橋下徹・大阪府知事が8日、民主党本部を訪問し、同党の原口一博「次の内閣」総務相と意見交換した。橋下知事は同党の政権公約で国と地方の政策協議について地方に拒否権などを認めるよう要望。原口氏は前向きな検討を約束し、「人気知事」への配慮をにじませた。

 橋下氏は会談で、民主党が国と300基礎自治体の「2層構造」構想を棚上げしたことについて「2層構造はおかしいと述べたら、素早く対応してくれた」と謝意を表明。「国と地方のあり方が根源的に変わる、統治機構のあり方をマニフェストに入れてほしい」などと求めた。

 原口氏は会談後、記者団に「涙が出るくらい感激した。真剣に考えて具体的に提案し、戦略的にやっている」と激賞。鳩山代表も記者団に「非常に民主党に近い。私どもの地域主権の考え方を、道州制という方向で協力点を見いだしていけるのではないか。連携を取り合っていきたい」と秋波を送った。

 その後、橋下氏は公明党にも同じ提案をした。北側一雄幹事長は「党のマニフェストの中にもしっかり反映できるようにしていきたい」と前向きな姿勢を示した。

(asahi.com 2009年7月8日20時48分)


やはり懸念していた通り民主党の鳩山由紀夫代表は橋下徹にすり寄った。鳩山氏というと、2000年の民主党運動方針案では「社会主義インターへの加盟を検討する」としていたはずなのに、2001年にコイズミ内閣が発足すると、コイズミとカイカク競争をする方針を打ち出し、コイズミに共闘まで呼びかけたことが苦々しく思い出させる。民主党の中でももっとも「小さな政府」寄りであるにもかかわらず、党内でももっとも「格差是正」を熱心に呼びかける鳩山氏(いったいどうやって格差を是正するんだ?)は、軽くて流行になびきやすい人物だと私は考えている。神輿を担ぐ小沢一郎にとっては、軽いのは都合が良いのかもしれないが、国民にとってはいい迷惑である。正直腹が立って仕方がない。

救いは、テレビ報道でさえ、首長たちにすり寄る自民党や民主党の政治家を批判していることだ。記事を書きながら見ていたテレビ朝日「やじうまプラス」では、伊藤洋一氏が、橋下のクレームに応じて政策を変更する構えを見せた細田博之を例に挙げて「人気者に国政が振り回されるのはみっともない」と言えば、江川紹子氏が、「道州制って言うけど、道州制によってかえって格差が拡大するってこともあるんじゃないか」と、橋下らが唱える政策の中身がほとんど問われていないことを批判した。

それにしても、鳩山氏を批判する人たちを「自公工作員」とまで罵りながら鳩山氏を祭り上げていた人たちは、今回の醜態をいったいどう説明するのだろうか。この件に関して、昨日、フリスキーさんからいただいたコメントを紹介する。

『東国原宮崎知事?橋下徹大阪知事?中田宏横浜知事?
露木順一開成町長?中村時広松山市長からなる
「首長ペンタゴン」、らが結集して、第三極を編成しようとしている。
有権者は目くらましに騙されてはならない。
この第三極は自民別働隊の「偽装CHANGE」勢力である。』

植草氏は6月26日のエントリーでこう主張していますが、


今日の朝日新聞電子版では、
橋下氏の地方分権の主張について

『原口氏は会談後、記者団に「涙が出るくらい感激した。
真剣に考えて具体的に提案し、戦略的にやっている」と激賞。
鳩山代表も記者団に「非常に民主党に近い。
私どもの地域主権の考え方を、道州制という方向で協力点を
見いだしていけるのではないか。
連携を取り合っていきたい」と秋波を送った。 』

こうあります。

http://www.asahi.com/politics/update/0708/TKY200907080336.html

植草さんと鳩山さんを応援している人たちはこのずれを
どう受け止めるべきなんでしょうね。

もし植草氏ご本人がこのコメント欄をお読みでしたら、
貴ブログでこの点について解説をいただけると有難いのですが。

2009.07.08 21:34 フリスキー


植草一秀氏が当ブログを読んでいるとは思われないので、植草氏のブログにTBを送ることにする。別に回答を強要するつもりはないが、ご解説いただけるとありがたい。私の意見は、首長連合の主張なんかに有権者が騙されてはならないという植草氏の主張に同感であり、植草氏のいう「首長ペンタゴン」(こういうレッテル張りは適切とは思わないが)にすり寄ろうとしている鳩山由紀夫代表は、厳しく批判されなければならないと考える。

読者の皆さまはいかがお考えだろうか?


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先月末以来、当ブログのアクセス数は普段より多めの日が続いているのだが、これは別に当ブログの人気が上がったわけではなく、東国原騒動が勃発した直後から、連日東国原を叩き続けたためだ。支持、不支持は別として東国原騒動に関心を寄せる人が多かったのである。なぜかというと、それは東国原がテレビの人気者だったからで、ネットの影響力なんてテレビの足元にも及ばない。

その東国原は7日の古賀誠・自民党選対委員長との再会談で、次期衆院選への出馬を明言せず、結論を先送りした。毎日新聞は、「東国原知事:効果に疑問も 自民内で擁立慎重論拡大」と書いている。

党内では「知事人気に頼る手法は間違っている」(丸山和也参院議員)との批判も目立つ。

と報じているが、その丸山和也自身がテレビでの人気をあてにした自民党の出馬要請に応じて一昨年政界入りした男だから、「お前が言うな」と言いたくなる。だが、自分のことを棚に上げているとはいえ正論は正論だ。

最初に古賀誠が東国原を宮崎に訪れて衆院選出馬を要請し、それに対して東国原が自民党総裁という条件をつけたことが報じられると、早速テレビ局が街頭インタビューで「総理にしたい人」は誰かときくと、東国原が鳩山由紀夫や麻生太郎を抑えてダントツの一位になった。その理由をきくと、「なんとかしてくれそうだから」と答えるのがお決まりになっている。

2001年に自民党総裁になったコイズミが国民から歓呼を持って迎えられたのは、「自民党をぶっ壊す」と叫んだからだ。コイズミさんなら、この閉塞状況(当時すでに自殺者の数が年間3万人台に乗ってから4年目だった)を変えてくれるだろうと、大多数の国民が期待したが、実際にコイズミがぶっ壊したのは国民生活だった。いま、東国原は「私が自民党を変えるんです」と言う。その言葉を聞いて、コイズミを思い出した人も多いだろう。そして、劣化版コイズミである東国原には何もできまいという失望感が広がり、東国原人気はしぼんでいった。テレビを見ていても、最初から東国原に否定的だった伊藤洋一は、騒動勃発から1週間後には「東国原さんも、もう飽きられましたよね」と東国原を小バカにしていたし、江川紹子は「この人、本当に人気あるんですかねえ」と言っていた(いずれも7月2日)。4日と5日に行われた朝日新聞調査でも、

 東国原知事への立候補要請で自民党の印象がどう変わったかを尋ねると、「印象が悪くなった」が44%で、「変わらない」が47%。「よくなった」は7%しかいなかった。

 自民支持層でも「印象がよくなった」は9%止まりで、「悪くなった」が37%いる。東国原氏擁立で取り込みたいであろう無党派層でも「印象がよくなった」は6%、「悪くなった」が41%だった。
(asahi.com 2009年7月6日5時1分)

との結果が出ている。

だが、それでも自民党が東国原擁立にこだわるのは、ひとたび東国原が出馬要請を受ければ、テレビが追いかけを開始し、ワイドショーが連日東国原の映像で埋め尽くされることを狙っているからだろう。これには、「自民党の支持率を底上げしようとする狙いが露骨だ」と、党内からも批判が出ているとのことだ。実際、ここまで見え透いた「猿」芝居も珍しいだろう。

思うのだが、もう誰か有名人を「なんとかしてくれそう」と頼るのはやめなければならないのではないだろうか。この日曜日(5日)に、さとうしゅういちさんのお誘いを受けて、岡山で行われた連合中国ブロック総決起集会に行ってきたのだが(私自身は連合とは無関係の部外者である)、江田五月参議院議長の国政報告会で、江田さんがオバマ米大統領の "Yes, we can"を例に引いて、「"I"も、『友愛』も大事だけれど(この部分にウケた)、"we"が大事だ、どっかから知事さんがやってきて変えてくれるんじゃなくて、自分たちの手で政治を変えていくんだ」と仰っていた言葉が、ウィットにも富んでいて印象に残った。かくいう私もこれまで何もしてこなかったのだが、もうそれでは生活は守れない、社会を良くすることはできないと思うようになった。

反自公の政治的な意識を持ち、掲示板に積極的に投稿している人の中にも、「小沢先生、鳩山先生、植草先生が政権交代の三種の神器だと思ってきました」などと書く人がいることにショックを受けたことは先日書いたが、3人の教祖様を実像以上に崇め奉る態度も、いい加減に止めるべきだろう。鳩山由紀夫氏については、静岡県知事選で呆れたことを言っていた情報を、sweden1901さんからいただいた。以下に紹介する。

なお、鳩山代表は川勝氏のことを次のように評して応援していました。
「小渕首相や安倍首相の下で日本の知性として様々な政策を世に出した方が、今は民主党の色を丸出しにして戦っている。全力で応援したい」(6月26日読売新聞静岡版:リンク切れ)


どうしてこんなことを言う人が「政権交代の三種の神器」の一つになり得るのか、私にはさっぱり理解できないし、故人献金の問題が発覚した鳩山氏は、自民党の与謝野馨や二階俊博ともども辞任が相当だと思うのだが、それでも鳩山氏が野党第一党の党首である以上、鳩山氏を利用しようとするのは悪いことではないと思う。鳩山氏のブレーンには寺島実郎氏がおり、鳩山政権ができれば寺島氏の考え方が政策に反映される可能性もある。そうなれば、外交や環境・エネルギー政策は現在の自公政権より改善されることが期待されるのである。

たとえ遠回りでも社民・共産を支持するのが本筋ではないかとのコメントもいただいたが、両党は小政党になってしまった今でも互いに仲が悪い。社民党を支持する勢力は、地方では地元の利権と結びついていることが多く、民主党が候補を立てても、自公候補に社民党や連合が相乗りして、自公社対民主の構図になる地方選挙もある。一方、共産党は地方の利権構造を厳しく批判するが、孤高を保つというか、孤立主義に走る傾向が強い。だから、社民党と共産党が手を結ぶことは今後とも全く期待できない。それくらいなら民主党を中から食い破る方がまだ可能性がありそうだ(それでも比例区で民主党に投票する気には私はならないが)。とにかく、自分たちの過去を思いっきり棚に上げて、スローガンだけでも「国民の生活が第一」と言い出すほどには、民主党は世論に敏感だ。但し、党の指導者の実像は「三種の神器」どころではない、旧来の自民党の体質そのままの保守政治家であることは、前記のsweden1901さんのコメントからも明らかなのだが。これは、読者の皆さまに是非参照していただきたいコメントなので、もう一度リンクを張っておく。
http://caprice.blog63.fc2.com/blog-entry-945.html#comment6331

だが、民主党の実態がかくのごとくではあっても、実質的に経団連や地方の支配層の操り人形に過ぎない東国原や大阪府知事の橋下徹を、「何かやってくれそうだ」などと頼ることは愚の骨頂である。もちろん、民主党が橋下にすり寄って政策を新自由主義寄りに変えるであろうことには、最大限の注意と批判が必要だ。もはや誰にも頼れない。自分たちで変えていくしかないのである。


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昨日の当ブログには、一昨年に二度『きっこの日記』からリンクを張っていただいた時を除いて最多となる8323件のアクセスをいただいた。政権交代前夜に、大接戦となった静岡県知事選の結果が全国的な関心を集めた現れだと思うが、地元・静岡県在住のtamukoさんからコメントをいただいたので紹介する。

こんにちは。静岡県民です。
今回の知事選は、あまりにもあからさまなマスコミによる誘導にあきれつつ苦笑しながら眺めていました。
ほかの都道府県でどのような報道をされていたのかは知りませんが、こと県内に限っては、坂本と川勝しか候補者がいないかのような扱いに終始し、海野、平野両氏の名前は、報道のいちばん最後に
「なお、知事選にはこのほか海野徹氏、平野定義氏も出馬を表明しています」
と付け足すのみ。
海野なんて石川が辞める前から出ることを決めていたのにね。

いままでも政治報道の不公平はひどかったですが、ここ数年は輪をかけてひどくなっています。
真に公平な選挙なんて不可能なのはわかっていますが、それでもできるだけそこに近づくような仕組みを作っていかないと。
もう僕は、候補者の氏名性別年齢以外はニュースで報道してはならない、それ以外のことは選挙公報のみで公表すること、というくらい極端にしないとダメなような気がしています。
それ以外で候補者について知りたいことがあるなら有権者が自分で調べろ、と。

すいません。あんまりひどい報道が続いたんで、つい不満を吐き出してしまいました。
それでは失礼します。

2009.07.06 19:49 tamuko


tamukoさんお尋ねの、静岡県外での報道だが、他地方在住者が全国紙で読んだ記事から判断する限り、坂本由紀子氏と川勝平太氏しか候補者がいないかのような報道は、全国的なものだったと思う。7月6日付の毎日新聞社説が典型だろう。この社説は、

「自民・公明対民主」という次期衆院選の対決構図を念頭におきながら投票した有権者が多かったのではなかろうか。

などと書いているが、マスコミがそうなるように誘導したというべきだと思う。

この選挙が、オール与党対共産党という構図だったなら、共産党候補(今回の場合は平野定義氏)の得票が、当選圏に迫るとまではいかなくとも、かなり伸びただろうと思う。「自民党(自公)でなければ誰でも良い」というのが現在の民意なのだ。今回は、無党派層のかなりの部分が、坂本、川勝両候補をよしとせず、海野徹氏に投票したほか、共産党支持層の一部も海野氏に流れたとの分析もどこかで見たが、川勝氏の思想信条に対する警戒感が海野氏の得票を押し上げたとも解釈できる。

当ブログに寄せられたコメントにも、川勝氏の思想信条をよしとせず、「地獄の始まりになるかもしれません」(謎のカスパール・ハウザーさん)、「民主党が勝っても実質的に政権交代は行われません」(sonicさん)などの「暗い」(by Black Jokerさん)コメントが多い。当ブログ管理人も、キーボードを打つ指の動きがどうしても鈍ってしまう。だが、指の力を振り絞って(?)sweden1901さんからいただいたコメントを最後に紹介したいと思う。

川勝氏の思想信条はとても受け入れられるものではありません。
民主党系候補として、川勝氏のような思想信条を持つ候補者が例外的存在であることを願いますが、実際はどうなのでしょうか?
次期総選挙に向けて公認が決まっている民主党新人は公募で選ばれているはずですが、実際問題としては小沢・前代表のお眼鏡にかなった人間に限られているのではないかと思います。

新人のことはほとんど調べようがありませんが、現職の議員については、思想信条はいくつかのソースから推測するとして、経済政策へのスタンスについては、日経ビジネスオンラインに掲載されている2回(昨年6月と今年1-2月)にわたるアンケート調査で、ある程度は把握することができます。

http://business.nikkeibp.co.jp/article/topics/20080627/163910/
(グラフの対立軸は、規制緩和vs格差是正、大きな政府vs小さな政府)

http://business.nikkeibp.co.jp/article/topics/20090309/188533/
(グラフの対立軸は、民間競争vsセーフティーネット、公共投資vs官の無駄排除)

記事全体の主張には首をかしげるものもあるのですが、ここではそれはおいておいて、次期総選挙で一気に増えることが予想される民主党新人議員がどのような傾向を示すのか。
(政権交代したとして、)民主党が掲げるマニフェストの個々の政策が実現されるか否かは、新人議員の、上記のような経済政策へのスタンスの内訳にかなり左右されるのではないかと思います。

おそらく、反貧困・反自由主義を全面的に推し進めようとする議員は残念ながら相対的に少ないでしょう。
そうだとしても、現在の自民党政権が続くよりはbetterとは思いますが、自民党と、そのような民主党との間で政権交代が続いていく限り、財界の顔ばかりを向いた政治が延々と続くことになってしまいます。

そういう未来が予想されるとしても、よりマシな方向へ引っ張るために、何をどうしたらよいのか。
簡単には答えは見つからないでしょうが、諦めてはならないと思います。

2009.07.07 00:56 sweden1901


sweden1901さんご紹介の日経ビジネスオンラインの記事は、これから読もうと思うが、ぱっと見て気づいたのは、鳩山由紀夫氏が民主党内でも特に「小さな政府」推進派に属するのに、「格差是正」にはもっとも積極的だということだ。いったいどうやって格差を是正するの?と思うのだが、「友愛」の力をもってしてだろうか。また、一部の人たちから「反党分子」呼ばわりされている前原・枝野・野田系列の人たちに、むしろさほど「小さな政府」には傾斜していない人が多いように見えた。グラフを一瞥しただけなので、そういう印象を受けたというだけにとどめておくが。

マスコミ報道にせよ、ネットの一部のグループで主流になる論調にせよ、あまりそれらに流されないようにすることが求められると思う。何より大事なのは、sweden1901さんも書かれるように、「諦めてはならない」ことだ。


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昨日深夜には静岡県知事選の結果を喜ぶ民主党支持ブログのエントリがずいぶんたくさん立った。

とはいえ、当選した川勝平太氏が、政治思想では右翼、経済政策では新自由主義の、ネオコン・ネオリベ色の強い人物であるところから、さすがに手放しでは喜べないとするブログが多かったようだ。当ブログも同様である。

当ブログ管理人は、このところブログ運営に考えるところが増えてきている。単純化していえば、民主党寄りのメディアとして、一方の極に朝日新聞があり、もう一方の極に小沢一郎や鳩山由紀夫を絶対視するかのような民主党応援ブログや掲示板がある。後者は前者を「マスゴミ」として非難するが、前者も後者もともに民意からは離れており、現実に派遣切りに苦しみ、自殺に追い込まれている人たちの世界からは隔絶したところにいる。そして、当ブログも上記の両極をいくら批判したところで、やはりリアルの世界から隔絶したところにいることには変わりがなく、厳しい現実に対抗するために何の役にも立っていない。

そうは言っても、自公政権を引きずり下ろさないことには何も始まらないし、何人かのいやらしい政治家の名前を検索語にしてネット検索すると、当ブログが上位に表示されたりするところまではきている。だから、当面はこのまま更新を続けるが、しかるべきタイミングで、決してブログを閉じはしないけれども、運営を見直したいと思う。

静岡県知事選の話題に戻ると、「つくる会」賛同人であり、経済学者としても新自由主義的とされる川勝平太氏の民主党推薦を小沢一郎が渋り、それを押し切って鳩山由紀夫が党推薦を決定したとされている。小沢一郎が民主党左派と政策協定を結んだとされていることと、鳩山由紀夫はそれに縛られてはいないだろうことが頭に浮かぶ。理解できないのは、およそ社民党の理念や政策とはかけ離れているであろう川勝氏を社民党が推薦したことだ。

この選挙は民主党の分裂選挙となったが、民主党を割った形の海野徹氏は、静岡空港建設反対派であったために連合に嫌われたとされている。川勝氏よりリベラルと思われるが、海野氏には渡辺喜美の応援がついていて、そのために某掲示板では海野氏は「自公の工作員」呼ばわりされていた。ちょっと立場が違ったらすぐ「工作員」呼ばわりするのは悪しき傾向だが、それを煽る著名人もいるから困ったものだ。

また、自公推薦の坂本由紀子氏も、いくつかの問題点はあるものの、政策では川勝氏や海野氏よりもむしろすぐれているという声が、民主党支持者の間にもかなり強く(ネットでもリアルでも見聞きした)、一部の反自公ブログに見られた強い非難は、必ずしも当たらないのではないかと思う。

今回の静岡県知事選は結局、民主党の分裂選挙であっても、民主党推薦の看板さえ掲げていれば、安倍晋三を思わせるようなネオコン・ネオリベの候補者であっても当選する、それほど民主党への期待感が強い、というより自公与党への忌避が強いことの現れだったと思う。民主党から立候補すれば、馬でも鹿でも当選し、たとえ安倍晋三でも民主党に移籍すれば総理大臣に返り咲くことができるのではないかと思わせるほどだ。空気を読んだ橋下徹は、民主党を自らにすり寄らせる作戦に変更し(あるいは最初からそのつもりだったのかもしれない)、それは早くも効果をあげつつある。

結局、民主党を中心として国民新党や社民党と連立を組む政権が誕生しても、新政権がネオコンやネオリベと無縁ではあり得ないし、地方分権が進めば、地方自治の問題点が噴出することにもなろう。この最後の点は、率直に反省して日本のあちこちに移り住んだ当ブログ管理人の関心がこれまで薄かった分野に関わるもので(意識の低さですね)、地方自治およびその問題点に詳しいブログの活躍に期待したいと思う。

いずれにせよ、今後しばらく日本は、政治も経済も社会も、混乱期を経験しなければならないと思う。地位を失う危機にあって醜く権力にしがみつこうとしている自民党議員の諸氏にとっても、実力さえあれば再チャレンジはいつでも可能な世界が今度広がると思うので、是非とも自己責任で頑張ってほしいと強く願う今日この頃である(笑)。


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結局7月2日になっても麻生太郎首相は解散できず、天皇が不在でも解散できるなどと言っているようだが、狼少年を思い出させる。解散するぞ、解散するぞと叫び続けて解散しないので誰にも信用されなくなり、本当に解散した時には惨敗してしまうのならまだ良いけれども、解散さえさせてもらえずに清和会オオカミに食い殺されかねない。

麻生首相や自民党がダメなのはもう当たり前であって、そんなわかりきったことを連呼する気にはもはやならなくなっている。最近どうしても気になるのは、一昨年の参院選で民主党の候補者を色分けして、リベラルな候補者を選別して当選させようとする運動もあった「リベラル・市民派」ブログシーンの主流が、3人の教祖を崇め奉るカルト宗教と化していて、それに異を唱える言論がきわめて少ないことだ。

もちろん一昨年にも新社会党系の「9条ネット」に入れ込むなど、極端に走る傾向はあった。その背景には、70年頃までの学生運動を知っている世代の人たちの一部に、共産党に対する拒絶反応があって、それで新左翼系の人たちが社会党を左から割った新社会党系の「9条ネット」に乗り、その広告塔となった天木直人氏を、ノンポリの「野党共闘」論者たちが熱烈に応援したのである。

「わかりやすさ」を求めるノンポリの人たちは、トンデモに容易に乗る傾向がある。一時期かなりのアクセスを集めた「4つの目」がどうこう、というブログがあったが、そんなところに入れ込んでこれをPRしたブログがあったので、当ブログは「ネットに横行する「トンデモ」や「陰謀論」を批判する」(2007年12月23日付)と題したエントリでこれをたしなめたことがあった。幸い、「4つの目」どうこうというブログは、最近登録者のみ閲覧できるブログに衣替えしたようだ。ケムトレイルだか地震兵器だかのトンデモ記事が、普通にはアクセスできなくなったのは歓迎すべきことだ。

先日、共産党の不破哲三前委員長が書いた『マルクスは生きている』(平凡社新書、2009年)を読んだが、不破氏は地球温暖化を資本主義が生み出した「究極の災害」としてとらえている。池田信夫を筆頭にしてネットの左右で蔓延している「地球温暖化陰謀論」などもちろんとらない。民主党も、温室化ガス削減の2020年中期目標を、1990年比25%削減とする公約を掲げているが、中でも福山哲郎参院議員は、地球温暖化問題をライフワークにしたいと語る政治家だ。福山氏は、5月の民主党代表選をめぐって、長妻昭衆院議員らとともに、小沢一郎に怒鳴り上げられたと報じられ、前原・枝野グループに属しているため、一部の人たちから「反党分子」との烙印を押されかねない人物だが、もちろん小沢一郎や鳩山由紀夫などよりよっぽどリベラルな人である。

1990年比25%削減というのは民主党の公約だから、小沢一郎や鳩山由紀夫だって「地球温暖化陰謀説」なんかにはもちろん与しないのだが、それでも信者の一部には陰謀論が蔓延している。現在の温暖化仮説が正しいかどうかには科学者たちからも異論があるのは確かだが、誤りが証明されれば行動を改めれば良いだけの話で、仮説がかなりの確率で正しそうなのに対策をとらなかった時の破局を、後から悔やんでもどうしようもないのである。自分が生きている間には破局なんか起きないからどうでも良い、というのは新自由主義者のよくする発想である。私など、日本をぶっ壊すことが確実になってから総理大臣の職を辞し、今度の選挙では国会議員も辞めて次男に世襲させようとしているコイズミは、「我亡き後に洪水よ来たれ」と思っているに違いないと邪推している。

話が脱線してしまったが、共産党はマルクスの「科学的社会主義」を信奉しているだけあって、上記の不破前委員長の例を挙げるまでもなく、トンデモには影響されにくく、共産党支持者が陰謀論に入れ込んでいる例も、中には見かけるがごく例外である。トンデモはかつての新左翼を経て、現在では民主党の支持者に流れ込む傾向が強く、民主党の参院議員に「9・11陰謀論者」の藤田幸久参院議員がいることはよく知られている。もちろん民主党が党としてトンデモを信奉しているわけではないことは当然だ。

昨日のエントリで槍玉に挙げた「平成海援隊 Discussion BBS政治議論室」だが、同BBSの常連投稿者である謎のカスパール・ハウザーさんによると、

白川勝彦氏の、かつての『リベラル掲示板』に、カルトもどきが山ほどいたのを思い出します。
それが淘汰されたのが、平成海援隊掲示板であると言ってよいと思います。

とのことで、同BBSでも「カルトもどき」を淘汰する自浄作用があったようだ。そうした努力があったことも知らずにBBS全体を槍玉に挙げてしまったことは申し訳なく思う。そして、カスパールさんいわく、

小沢騒動以来、カルト系投稿が跋扈し始めた某掲示板ですが、あれはトンデモ本信奉者の津波現象であることに気づきました(笑)
それに気づかせてくれた、某掲示板の浮船亭田中屋氏と善人なおもて氏の両コテに感謝です。

とのことだから、いただいたアドバイス通り長い目で見守りたいと思う。それにしても、教祖さまの一人が「故人献金」問題を起こしたり、別の教祖さまが悪名高いトンデモ本の著者と共著を出しても、誰も咎めないどころか、「誰と共著を出そうがどうでも良いだろうが」と反論される。だが、共著の相手から著者のスタンスを判断するのはごく当たり前のことだ。平和主義者がヒトラーと共著を出すことなどあり得ない。朝日新聞の主筆・船橋洋一に竹中平蔵との共著があることを批判するのであれば、教祖さまがトンデモ本のライターと共著を出すことを黙過していてはならないだろう。いっときのブログのアクセス数急増や印税収入と引き換えに、知識人としての前途を自ら閉ざしてしまうのを、私などは(決して皮肉でなく)惜しむのだが、自分から選んだ道だからどうしようもない。

トンデモとは一線を画した「リベラル・市民派」のブログがもっと現れてほしいと思う今日この頃である。「リベラル・市民派ブログシーン」にも、重い閉塞感が漂っている。


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東国原英夫の入閣は結局見送りになったそうだ。
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20090702k0000m010028000c.html

上記リンクの毎日新聞記事から引用する。

閣僚人事:経済財政担当相に林芳正氏 東国原氏入閣見送り

 麻生太郎首相は1日、与謝野馨財務・金融担当相が兼務している経済財政担当相に自民党参院議員の林芳正前防衛相を、佐藤勉総務相が兼務している国家公安委員長・沖縄・北方・防災担当相に自民党の林幹雄幹事長代理を充てる閣僚補充人事を決めた。河村建夫官房長官が同日夕の記者会見で発表した。2日に認証式を行う。

 麻生首相は次期衆院選へ向けた自民党の「選挙の顔」に、と東国原英夫宮崎県知事の閣僚起用も検討していたが、見送った。自民党の細田博之幹事長ら党役員を交代させる人事も検討したが、党内の強い反発を受け断念した。

(毎日新聞 2009年7月1日 18時16分(最終更新 7月1日 18時37分))


麻生太郎首相は、党役員人事も東国原の入閣も最初から考えていなかったような言い方をしているが、毎日新聞の記事にある通り、党内(清和会)に動きを封じられたものだろう。これには、東国原の入閣構想に怒り狂っていた私も脱力するしかなかった。麻生首相も腹立たしいが、それ以上に清和会はもっといまいましい。

一方の東国原はますます権力欲をむき出しにしており、その言動はエスカレートする一方だ。
http://www.47news.jp/CN/200907/CN2009070101000988.html

東国原氏「僕が行けば負けない」 自民出馬要請で

 宮崎県の東国原英夫知事は1日、高千穂町で開いた県民との対話集会で、自民党から立候補を要請されている次期衆院選に関し「僕が行けば自民党は負けない。負けさせない。負けたら地方分権ができない」と述べ、立候補した場合は政権交代阻止に全力を挙げる考えを示した。

 自民党を選択した理由として「民主党は次期代表選で私を選ばないだろう。自民党総裁になる方が可能性、確率は高い」と説明。次期党総裁候補にすることなど、自らが提示した条件を自民党が受け入れた場合について「(国民は)党が変わった、変革したと思うだろう」と指摘した。

 一方で、いまだに自民党からの回答はないとした上で「国政に行きたい、国会議員になりたいとは思っていない」と述べ、党側の対応次第では不出馬もあり得るとの姿勢を強調した。

(共同通信 2009/07/01 19:40)


「民主党は次期代表選で私を選ばないだろう。自民党総裁になる方が可能性、確率は高い」とは、誰もが口あんぐりだろう。これでは東国原は自分から自民党の国会議員になる道を閉ざしているようなものだ。ここまで馬鹿にされては、さすがの自民党も「三顧の礼で迎え入れる」わけにはいくまい。

こんなニュースに接すると、ブログを書く意欲もそがれてしまう。そして、麻生首相や東国原の動きに対してだけではなく、反自公の側の言論にも私の意欲をそぐ材料が山ほどある。

ネットでは一部の反自公の言論がますますカルト化している。一部の冷静な投稿者から「長い目で見て欲しい」とのアドバイスも受けている「平成海援隊 Discussion BBS政治議論室」だが、カルト化した投稿者たちの書き込みを見ていると、「ネット右翼の左版」としか思えない惨状に言葉を失う。

たとえば、下記のスレッドなどがその典型だ。
http://www2.realint.com/cgi-bin/tarticles.cgi?Hkaientai+26026

これなど、最初の書き込みからして妄想に基づいて書かれたものだが、信者たちが次々と追従している。カスパール・ハウザー氏が冷静なレスを入れ、オウム真理教に関するリチャード・コシミズのトンデモ(コシミズによると、オウムは層化や統一の武装戦隊とのことで、サリン事件は層化グループがオウム信者に無実の罪を押しつけたもので、コシミズの言葉を信じればサリン事件は恐ろしい冤罪だったことになる)の例を引いているが、その含意するところが信者たちには全く理解できていない。

あげくの果てには、「政権交代の3種の神器は小沢一郎先生、鳩山先生、植草先生だと思っていました」などという書き込みまで現れた。私には、現在「故人献金」が問題となっている鳩山由紀夫は、どんなに肯定的に言っても岡田克也と同質の保守政治家としか思えないのだが(少なくとも安全保障問題に関しては岡田克也のほうがずっと穏健だ)、小沢、鳩山、植草の三氏を神のように崇め奉る信者には、教祖さまたち以外の声は何も耳に入らない。これが、「マスゴミは本当のことを伝えない。本当のことはネットで知る」と言っている人たちの実態なのである。それに、元来は左派で、まともなことを書いていた人までもが感化され、「自民党を応援するのは岡田克也民主党幹事長のみ」などと言い出す。なんたる素晴らしい知性だろうか!

上記は、ネット右翼ともども、日本のネット言論がいかに未成熟かを示す例だろう。ブログで記事を書いても書いても、こんなのばかりが雨後のタケノコのごとく次から次へと出てくるのだから、ブログを書く意欲がそがれようというものだ。当ブログはもう少しは今のペースで続けるが、どこかで運営を見直したいと思っている。


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ついに2009年も後半に入った。時の流れのあまりの早さに愕然とするが、年の前半と後半の境目に、血圧が高くなる不快なニュースが続いた。

まず、田母神俊雄が、8月6日の原爆記念日に、「ヒロシマの平和を疑う」と題した講演会を計画していることが報じられた(毎日新聞記事参照)。この講演会は、「日本会議広島」主催で、会場はなんと原爆ドーム近く、広島市中区のメルパルク広島である。

これに対して広島市の秋葉忠利市長は29日、「被爆者ら市民の心情に配慮して日程変更を検討してもらいたい」とする要請文を、田母神と日本会議広島に送ったが、日本会議広島の井坂信義なる人物は「核兵器廃絶こそが私たちの願い。理想は同じでもいろいろな考え方があり、議論すらするなというのは言論封殺だ」とコメントした(上記リンク先の毎日新聞記事による)。

私の知る限り、プロ野球の広島東洋カープは、8月6日には原爆ドームのすぐ近くにある広島市民球場では主催ゲームを行わなかった。主催戦が行われる日程が組まれても、6日の試合は呉や福山、あるいは隣県岡山の倉敷マスカットスタジアムなどで行っていた。新球場に移転した今年以降も、おそらく同様なのではないだろうか。また、「kojitakenの日記」にkyotokyotoさんから寄せられたコメントによると、

広島では8月6日はたしかプールも休みだったはず。海での遊泳も推奨されません。
それはあの日、水を求めて数多くの人が苦しみ命を落としたことを配慮してのこと。

とのことだ。原爆記念日は、静かに犠牲者たちを悼む日である。日本会議広島は秋葉市長の要請に「言論封殺だ」などと反発するが、秋葉市長は何も講演会を行うなとは言っていない。市民感情に配慮して日程を変えよと言っているだけだ。日本会議広島の井坂信義の言うことは、「信義」なる名が泣く、まるでやくざのような言いがかりである。腹が立って仕方がない。

もう一つ不愉快きわまりないのは、毎日新聞が一面トップで報じている、「東国原知事の入閣で調整 分権改革担当を検討」というニュースだ。記事の冒頭部分を引用する。

麻生首相:東国原知事の入閣で調整 分権改革担当を検討

 麻生太郎首相が閣僚人事で、次期衆院選に自民党公認候補として擁立を打診している東国原英夫宮崎県知事を入閣させる方向で検討していることが6月30日分かった。首相は閣僚の兼務解消などに伴う人事を一両日中に断行する方針で、東国原氏を地方分権改革担当などのポストで処遇することで調整している。衆院選に向け、国民的な人気の高い東国原氏を自民党の「選挙の顔」にすることで、民主党に対抗するのが狙い。

 首相は6月30日、人事について、「しかるべき時に、しかるべき方をと、前から考えてはいました」と記者団に語った。(後略)

(毎日新聞 2009年7月1日 2時30分)


もちろん今朝から民放テレビの、ニュース番組というよりワイドショーに近い番組はこの話題で持ちきりで、テレビ朝日の三田園訓は自民党と東国原を激しく批判していたが、コメンテーターの中には東国原を擁護する者もおり、何より自民党は東国原を比例代表東京ブロック1位で処遇する方針とのことだから、大阪と並ぶ「B層」の巣窟である東京では自民党の票がかなり増える恐れがある。せめてもの救いは、衆議院の比例区が参議院の「非拘束名簿式」ではなく「拘束名簿式」であることで、比例区に東国原の名前で投票しても無効票になる。一昨年の参院選で、「比例区は天木直人、選挙区では好きな政党を」などという素っ頓狂な呼びかけをしたブログがあり、当ブログはその妄言とともに「非拘束名簿式」の弊害を厳しく批判し、それがもとで一部のブログ連とやり合ったことがあるが、衆議院選挙の比例区が「非拘束名簿式」であれば東国原の名前を書くB層都民が続出したことは間違いない。

それにしても、東国原を自民党のカイカク派(反麻生)と反カイカク派(親麻生)が争奪戦を繰り広げている形だが、注意すべきはいざ総選挙となればカイカク派も反カイカク派も同じ自民党であり、彼らは党内抗争を自らの得票につなげることが得意中の得意であることだ。

普段は良識的なコメントをしていた加藤洋一・朝日新聞編集委員までもが「コイズミさんの夢をかなえてあげたいですね」と口走った4年前の郵政総選挙の時と今は明らかに空気が違い、東国原についてはテレビのコメンテーターでも評価が分かれるし、B層の多い都民といえど、いくら東国原が熱弁をふるっても「自民党」と書くのは抵抗がある人が多いだろう。だが、これまでの東京都知事選、大阪府知事選などを思い出しても、当初は野党の対立候補者の善戦が予想されながら、選挙戦が進むにつれてどんどん石原慎太郎なり橋下徹などの勢いが増し、最終的には彼らの圧勝に終わったことが忘れられない。彼らの圧勝をもたらしたのはマスコミであり、都知事選の時には一時「護憲派」を自認していた芸能人・藤原紀香があっさり石原応援団に加わったし、府知事選の時には大阪の民放やスポーツ紙がいっせいに橋下を応援した。今回は、東京では東国原、大阪では(選挙とどういうかかわり方をするのかは知らないが)橋下を連日民放やスポーツ紙などが大々的に応援し、最終的には藤野真紀子川条志嘉らまでまさかの再選を果たしてしまう悪夢もちらりと脳裏をよぎる今日この頃なのである。


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