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きまぐれな日々

昨日投開票が行われた沖縄県議選で、自公与党が過半数割れする敗北を喫した。
http://www.asahi.com/politics/update/0608/SEB200806080002.html

 自民、公明両党の公認、推薦候補は各選挙区で苦戦。改選前は27議席を占めた与党系は、定数の半数(24議席)に達しなかった。一方、改選前20議席だった野党系は順調に票を伸ばし、初めて公認候補を擁立した民主も議席を獲得した。

 政党別の獲得議席は自民16、民主4、公明3、共産5、社民5、地域政党の沖縄社会大衆2、そうぞう1、諸派3で、無所属が9。無所属のうち与党の推薦は3人、野党の推薦が6人。

 投票率は57.82%で、前回の58.72%を下回り、過去最低だった。

(asahi.com 2008年6月9日0時34分)


自民惨敗といっても、地方選の常で自民党の議席は他党より圧倒的に多く、引き続き第一党ではあるが、自公で過半数割れした理由として、上記朝日新聞だけではなく、たいていのメディアが後期高齢者医療制度施行の影響を挙げている。

昨日のフジテレビ「報道2001」でも後期高齢者医療制度の問題がまたまた取り上げられていた。番組はこれを「コイズミカイカクの負の遺産である」ととらえていて、反米保守の論客・西部邁(すすむ)に、郵政総選挙でコイズミ自民党を選んだ人たちが責任を取れ、と言っていたのには苦笑させられた。

3年前のあの選挙で、勝ち誇っていたコイズミ支持者の高揚を見ながら、「お前ら、あとでどうなっても知らんぞ」と独りごちたものだが、あの時自民党に投票した人も野党に投票した人も同じ目に遭うのが選挙の理不尽なところだ。

「報道2001」は番組の方針というところまではいかないのだろうが、西部や先日出演した平沼赳夫のような、右側からの反政府勢力の声を今後も取り上げていくのだろうか。昨日も大田弘子らを招いてコイズミ・竹中の流れをくむカイカク路線をひたすら応援している田原総一朗の「サンデープロジェクト」よりはマシな行き方といえるかもしれない。

だが、右側からの政府批判勢力と、「反新自由主義」という一点で妥協点を見出して共闘しようという一部「リベラル・左派」の人たちの意見には、私は同意できない。

たとえば、稲田朋美、八木秀次、渡部昇一の3人が著した『日本を弑(しい)する人々』なる物騒な題の新刊がある。私はまだ実物を目にしていないが、宣伝文句には

「グローバル資本主義、構造改革が日本を救う」「慰安婦非難決議に対する日本の弁明は無用」「差別に泣いている人たちのために人権擁護法を」「皇室のご負担軽減のために宮中祭祀の簡素化・廃止を」「映画『靖国』の上映中止事件は、表現の自由に対する制限だ」……彼らの言説を信じていいのか?
われらが祖国「日本」を殺し、息の根を止めようと狙う内外の確信犯、無自覚にも“善意”で日本を弑する結果を招こうとする人々を名指しで糺す。

とある。つまり筆頭に構造改革批判を掲げていて、これは安倍晋三の人脈に属する「思想極右」の稲田朋美やその後見人たる渡部昇一が、「経済極右」のコイズミ・竹中路線に明確に別れを告げたというべきかもしれない。しかし稲田は、2005年の郵政総選挙で松宮勲(自民前職、現民主党員)に対する「刺客」として立候補して当選した「コイズミチルドレン」なのである。自らの過去を棚に上げて構造カイカク批判とはいい気なものだ。

稲田は以前「徴農制度を実施せよ」と主張して、毛沢東かポル・ポトみたいだと笑われたことがあるが、そんな稲田が今後平沼赳夫や城内実らに接近して反構造カイカクの主張を強めることはあり得るのだろうか? あるいは、コイズミの後継首相として大失敗した安倍晋三までもがそれに加わることはあり得るのだろうか?

当ブログは、「リベラル・左派」の反新自由主義は、彼ら極右の反新自由主義勢力とは距離を置くべきだと考えている。ドイツ・ナチス党の正式名称は「国家社会主義ドイツ労働者党」というが、現在自民党を右から批判している民族主義者たちにはナチスと同じ匂いがするし、特にそれを強烈に感じさせるのが稲田朋美であり、平沼赳夫だ。万一安倍晋三が再び首相に返り咲くようなことがあったら、それは日本が戦争への道を突き進む時だろう。それだけは避けなければならない。

安倍晋三が尊敬する祖父・岸信介は、朝鮮で有事が生じた場合、アメリカが日本側と事前に協議せずに在日米軍基地を使用して攻撃ができるという密約を交わした。その文書が先日発見され、10日発売の「文藝春秋」7月号に全文が掲載されるそうだ。

岸信介の弟・佐藤栄作は、首相に就任した時この密約の存在を知って怒り、その破棄を求めていたことが昨年秋に報じられた。しかし、その佐藤自身が沖縄返還をめぐってアメリカと数々の密約を交わした。「西山事件」で暴かれたのはその氷山の一角に過ぎない。昨年には沖縄への核兵器持込の密約の存在が確定したが、政府は証拠が厳として存在するにもかかわらず密約を否定する鉄面皮な態度をとり続けている。当ブログは昨年10月10日付のエントリで「佐藤栄作のノーベル平和賞を剥奪せよ」と主張した。

安倍晋三の祖父や大叔父は、日本の政治家の中でも特に「密約」を好む人物だった。もちろん、政治、特に外交に関しては機密事項が多く、リアルタイムですべてガラス張りになどやっていては他国に食い物にされてしまう。しかし、岸や佐藤の密約は日本よりむしろアメリカの国益にかなっていたことが問題なのだ。そして、安倍晋三も先代のコイズミともども、極端な対米隷従政策をとった。アメリカの意に沿って、日本を新自由主義国家に作り変え、著しい格差拡大を招いた。

安倍晋三も、その盟友・平沼赳夫も、「コイズミチルドレン」として国政の場に登場した稲田朋美も、すべて要らない政治家だ。彼らが現在何を主張しているかだけで物事を判断してはならない。彼らがどういう経緯をたどって現在の主張をしているかを吟味しなければならない。

属人的議論を抜きにして政治を語ることなどできないのである。


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