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きまぐれな日々

ひさびさに安倍晋三を正面切って批判した一昨日のエントリで、共同通信が発表した10大ニュースについて触れたが、実は、国内ニュースの10位が今年4月の伊藤一長・長崎市長の射殺事件だったことに引っかかっていた。このニュースがこんなに下位で良いのだろうかと思ったのである。

私は、言論の自由を脅かすテロに対しては敏感なほうで、昨年、加藤紘一の実家が放火された時に、これを笑いものにした稲田朋美や、なかなかテロ糾弾のコメントを出さなかった時の首相コイズミおよび官房長官・安倍晋三を厳しく批判した。「稲田朋美」を検索語にしてGoogle検索をかけると、当ブログが上位で表示される。当ブログが稲田について詳しく述べたのは、下記エントリである。
"嘘つきが「教育改革」を進め、テロ肯定者が「伝統と創造の会」を主宰している"
(2006年11月23日)
http://caprice.blog63.fc2.com/blog-entry-184.html

伊藤一長・長崎市長の射殺事件の衝撃は、当然ながら加藤紘一邸放火事件よりさらに大きく、4月18日のエントリでは、いち早くテロに対して抗議した加藤紘一のメッセージを紹介するとともに、テロ批判の言葉が口をついて出てこなかった当時の首相・安倍晋三を批判した。

4月19日のエントリでも安倍を批判したが、その頃、伊藤市長を射殺した犯人が属していた「水心会」という山口組系の暴力団が「安晋会」と関係があるのではないかという情報を得た。それを紹介した4月20日のエントリ「きっこの日記」 からリンクを張っていただき、1日のブログのアクセス数が1万件を突破した。これには大いに感激したものだ。それにしても、耐震強度偽装事件、ライブドア事件に絡んだ野口英昭・エイチエス証券副社長の自殺に続いて伊藤一長長崎市長の射殺事件でも「安晋会」の名前が出てくるとは、いったいどういうことなのだろう。言論の自由を脅かすテロと戦うどころか、その逆方向のベクトルを持つ話ではないか。

その4月20日のエントリで紹介した、原田奈翁雄さんの評論を再掲したい。オリジナルは、4月20日付の「四国新聞」に掲載された(他の地方紙にも載っていたかもしれない)。

90年1月、本島市長は右翼の銃撃を受けて重傷を負った。
 事件は大きな衝撃だった。なんとか一命を、と祈った。だが、言論の自由とテロはせめぎ合いである。言論を守るためには、暴力と不断の対決を続けていくしかない。
 それから17年、いくつものテロが重なり、事態はさらに悪化しているといえる。それは、この間、日本国憲法第九条を立法、行政、司法が破り続けてきた事実と並行している。
 被爆の町の首長に対する度重なるテロ。私たちはどこかでいまだに暴力の効用を信じ、認めているのではないだろうか。米国は9・11テロに対して最大の暴力である戦争をもって応え、当時の日本の小泉首相は進んでそれを支持、自衛隊の派遣にまで至ったのである。
 戦争を容認する社会は暴力を容認している。そして、戦争を発動し得る者は政治権力以外には決してない。世界中の政府が交戦権を持つ限り、この地上からテロリズムを絶つことはできない。憲法九条だけが軍備の保有、政府の交戦権を認めず、戦争根絶の具体的な道を明確に示している。

(2007年4月20日付「四国新聞」より)

アメリカの「テロとの戦い」に対する批判は、この文章で十分ではないかと私は思う。今年9月9日のエントリで、私は、9・11の時に「アメリカはテロをやられても仕方のない国だ」という感想を持ったと書いた。なんでアメリカを批判するのに「9・11自作自演説」なんかを持ち出さなければならないのか、それが私には理解できない。それまでにアメリカがやってきた行ないを知っていれば、怪しげな自作自演説なんかを持ち出さなくとも十分アメリカを批判できるはずだ。

あまりにバカバカしいので、9・11の話題に深入りするつもりはないが、ちょっとだけ指摘しておくと、自作自演説を唱えているひとりのコンノケンイチ(今野健一)なる人物は、疑似科学をわめくトンデモの中でも、とりわけ程度が低いことで有名である。また、先日、社説で「9・11自作自演説」を取り上げたという「滋賀報知新聞」はまともな県紙ではない。滋賀には代表的な県紙が存在せず、京都新聞や中日新聞がその代替となっている。

こんな陰謀論なんかにかかわるのは時間のムダとしかいいようがないが、そんな極楽トンボの議論をやっているうちに、パキスタンでベナジル・ブット元首相がテロの銃弾に倒れた。

10月にブット氏が帰国を強行した直後に爆弾テロに狙われて多数の死者が出た。この時、いずれブット氏本人が凶弾に倒れなければよいがと思ったし、姪のファティマ・ブット氏の批判(下記URL)にも説得力を感じた。
http://www.afpbb.com/article/politics/2301938/2269126

だが、これもブット元首相が生きていればこその批判だ。テロは、すべてを無に帰してしまう。実質的にこの惨劇を招いたのは、ブットとムシャラフを連携させようとしていたアメリカだと言っても間違いではないだろう。

年末にはよく衝撃的な指導者の死がある。1989年のルーマニア・チャウシェスク大統領(12月25日)、それに昨年のサダム・フセイン(12月31日)。だが、彼らの場合はまだ独裁者の処刑だった。サダムの場合は、アメリカによる私刑の色が濃かったけれど。

それに対し、今回はテロである。それでなくとも暗い年末の気分を、さらに滅入らせる事件だった。パキスタンは核保有国であるだけに、アメリカによってもたらされた不安定が恨めしい。


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