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きまぐれな日々

ここ数日、「何のためにブログをやるのか」などというテーマにかまけているうち、アメリカのサブプライム住宅ローンの不良債権化や防衛疑獄、消費税引き上げの問題などがニュースをにぎわすようになった。

このうち、サブプライム問題について私が連想するのは2000年のITバブル崩壊である。この時には、私自身実生活で大きな余波を蒙った。おそらく世界中で影響された人々は大勢いるはずだ。アメリカの「住宅バブル」なんて、投資先がITから住宅に変わっただけではないか。そんなものはそのうち弾けるに決まっていると前から思っていたし、同じ思いを持っていた方も多いだろう。だから今回も日本を含む世界中が大きな影響を受けても不思議はないと思う。それもこれも、新自由主義がもたらした悪弊だ。

防衛疑獄では、近く守屋武昌前防衛事務次官は収賄罪に問われて逮捕されるだろうが、そこで幕引きするのは難しそうな情勢で、いち早く病院にトンズラした久間章生だけではなく、額賀福志郎のクビも危うそうだ。宴席に出たこと自体を否定していながら、民主党議員の追及にタジタジとなって言葉に詰まるようでは、国民の心証は悪くなるばかりだし、財務大臣辞職だけで済めば額賀にとっては幸運だろう。当ブログで昨年7月13日(額賀が「敵基地攻撃論」を主張した時)に指摘したように、額賀は1998年と2001年の二度、大臣を辞職に追い込まれているし、昨年の「敵基地攻撃論」の時も、昔だったら大臣辞職が相当だった。安倍「KY」改造内閣が発足した時も、額賀が財務大臣に就任したと知って驚いたが、福田康夫が額賀を横滑りさせたのにも呆れた。財務大臣の醜態によって、福田内閣は追い込まれていくだろう。

今朝のテレビの政治番組では、消費税の税率アップも話題になっていた。先日の政府税調の答申で、3年ぶりに「消費税率引き上げ」が明記されたためだ。福田康夫首相は2008年度の消費税率引き上げはしないと明言したものの、2009年度には基礎年金の国庫負担割合を3分の1から2分の1に引き上げるための財源として消費税率を上げるというのが政府・自民党の考え方であることは疑問の余地がない。

自民党には、いまや福田首相や与謝野馨、谷垣禎一ら財政再建論者(消費税率引き上げ論者)と竹中平蔵に影響された中川秀直らの「上げ潮理論」論者(消費税率引き上げ反対論者)しかいないようにも見えるが、両者は五十歩百歩である。「上げ潮理論」というのは、「トリクル・ダウン」論といわれる典型的な新自由主義思想に基づくもので、大企業が大儲けをすれば家計や地域に波及していくという考え方のことである。実際には企業の収益は良くなっているのにサラリーマンの給与は10年以上も減少を続け、地方も疲弊する一方なのだから、「上げ潮理論」はもはや実質的に破綻していると言っても良い。今朝の「報道2001」に竹中平蔵が出演していて、「上げ潮理論」を唱えて消費税増税に反対する竹中は、「まだ日本はカイカクが足りない。ここでカイカクを止めてしまったら国際的な競争から取り残されるぞ」と視聴者を脅迫していたが、これを見ていて私は殺意を覚えんばかりだった。こんな「カイカク原理主義」にダマされ続ける人は、今日本にいったいどれくらいいるのだろうか。ただ、消費税増税をすべきではないという結論だけは、私は竹中に同意する。

それでは財源はどうするのかという議論だが、現在一端が明らかになりかかっている防衛利権など、省けるムダはいくらでもあるはずだ。NHKの「日曜討論」に出演していた国民新党の亀井静香は、消費税の逆進性と社会保障の理念が矛盾しており、消費税を社会保障に当てるという考え方を「倒錯している」と批判、さらに「思いやり予算」や沖縄米軍のグァム移転に1兆円の支出を予定していることなどを見直せと主張していた。それは、亀井の直前に発言した社民党の阿部知子よりさらに突っ込んだ指摘であって、亀井静香はいつの間に社民党の政治家になったのかと錯覚したくらいだ。しかし、これが正論だろう。さらには、企業の業績が回復してきたのだから、法人税の引き下げを元に戻すとか所得税の累進性を再び強めるなどの方向性が必要だと思うが、そういうことを言うと竹中平蔵あたりはまた「日本企業の国際的な競争力を落とす」と主張するのだろう。

しかし、世界に新自由主義政策が広がっていって世界経済の成長率が上がったかというと決してそんなことはなく、逆に下がっているのである。アメリカもイギリスも、その新自由主義政策は、自国の製造業にダメージを与え、80年代には低成長と高失業率にあえいだ。90年代後半から、金融商品の開発によって世界から富を巻き上げることに成功したアメリカが一時高成長し、「ニューエコノミー」論が日本経済新聞を中心とした新自由主義論壇にもてはやされていたが、ITバブルの崩壊であっけなくその神話が崩れたことは記憶に新しい。そもそも、金融工学なんていったって何らの付加価値を産み出すわけでもなく、ただ単に金をグルグル回しながら金を巻き上げていく詐術に過ぎない。それは、1998年のLTCM(ノーベル経済学賞受賞者2人を顧問に迎えたアメリカのヘッジファンド)の破綻や2000年のITバブル崩壊でほころびを見せたし、今回のサブプライム住宅ローンの不良債権化によってさらに信認を大きく落とすだろう。そして、「技術立国」とうたわれた日本が新自由主義政策をとってしまったことは、自国の得意分野を損ね、国力を落とす世紀の失政だった。コイズミは「自民党をぶっ潰す」と言ったが、実際にやったことは「日本をぶっ潰す」ことにほかならなかったのである。

国民は、これ以上コイズミや竹中平蔵、田原総一朗らなんかにダマされてはならない。


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