きまぐれな日々

ブログを始めて以降もっとも憂鬱な1か月だった。自民・民主の「大連立」協議に始まり、守屋武昌の逮捕に終わった11月も、今日で終わりだ。

今日は月末恒例のアクセスデータご紹介。

まずいつものように月間アクセス数データをご紹介する。アクセス数は解析ツールによって異なり、弊ブログではFC2アクセスカウンタ、FC2アクセス解析(新旧2種類)およびはてなカウンタの4種類でデータをとっている。

FC2カウンタ
  トータルアクセス数 92,375件 (10月度比 2.2%増)
新FC2アクセス解析
  ユニークアクセス数 53,422件 (10月度比 0.9%増)
  トータルアクセス数 88,438件 (10月度比 4.4%増)
旧FC2アクセス解析
  ユニークアクセス数 62,935件 (10月度比 1.9%増)
  トータルアクセス数 84,342件 (10月度比 3.8%増)
はてなカウンタ
  ユニークアクセス数 68,802件 (10月度比 1.7%増)
  トータルアクセス数 84,017件 (10月度比 2.4%増)

アクセス数は、10月度とほぼ同じくらいだった。月初めにアクセスが多く、徐々に減っていき、月の終わりに少し盛り返したのだが、これは月初めに福田首相と小沢民主党代表の「大連立」協議が話題を呼び、月の終わりには防衛疑獄に絡んだ守屋武昌前防衛事務次官の逮捕があったためだろう。

検索エンジン経由のアクセスは全部で15,667件(10月度比21.8%増)、うちGoogle経由が7,804件(同3.6%増)、Yahoo! 検索経由が6,874件(同64.0%増)となっている(新FC2アクセス解析)。Google検索経由はほぼ横ばいだが、あとで述べる理由によって、Yahoo! 検索経由のアクセスが増加した。

訪問回数別では、10月度に16,850件だった初回訪問アクセスが、11月度は18,332件(8.8%増)、10月度に16,340件だった100回以上訪問アクセスが、17,516件(7.2%増)と、それぞれ微増した(旧FC2アクセス解析)。

ブログ経由のアクセスでは、「カナダde日本語」経由が1,067件で最多で、「らくちんランプ」「反戦な家づくり」「晴天とら日和」「たんぽぽのなみだ?運営日誌」の順で続く(新FC2アクセス解析)。

検索語ランキングは、下記のようになっている(「はてな」アクセス解析より)。

1位 きまぐれな日々 870件
2位 ナベツネ 小沢一郎 444件
3位 工藤会 392件
4位 勝谷誠彦 261件
5位 宮崎元伸 207件
6位 ナベツネ 大連立 171件
7位 気まぐれな日々 170件
8位 青木理 109件
9位 きまぐれな 98件
10位 田勢康弘 80件

ナント、「ナベツネ 小沢一郎」、「ナベツネ 大連立」という複合検索語が2位と6位を占めている。実は、2位の検索語でYahoo! 検索をかけると、当ブログの記事が2位と3位に表示され、これによってYahoo! 検索でのアクセス数が増えた。同じ検索語でGoogle検索をかけても、下位にしか出てこない。

今月は、「ナベツネ」と「小沢一郎」経由のアクセスがやたら目立った月だった。ナベツネ関係では、他に「ナベツネ」単独で48件(20位)、「ナベツネ 小沢」で45件(21位)、「ナベツネ 老害」で36件(27位)などがある。「ナベツネ」を検索語に含む検索語全体では1,015件(1位)、「小沢一郎」を検索語に含む検索語全体では676件(3位)、「小沢」では247件(8位)となっており、11月は「ナベツネ」と「小沢一郎」の月だったといえる。

次に、トップページ以外の個別のエントリへの訪問ランキングを示す(「はてな」アクセス解析より)。

1位 民主党・小沢代表が辞意を表明 (11月4日) 1,660件
2位 噴飯ものの「大連立」?老害・ナベツネと中曽根を排除せよ (11月3日) 1,488件
3位 福田・小沢会談およびサンデー毎日の宮崎元伸インタビュー (11月1日) 1,008件
4位 組織のために「個」を犠牲にした中日ドラゴンズの落合監督 (11月2日) 905件
5位 ナベツネ読売の虚報は確かに大問題だが... (11月8日) 866件
6位 小沢一郎もナベツネも福田康夫も、分け隔てなく批判したい (11月11日) 711件
7位 小沢一郎が一転留任 ? 民主党は選択を誤った (11月7日) 703件
8位 スランプの弁 ? 何のためにブログをやるのか (11月21日) 608件
9位  民主党は小沢一郎を慰留せず速やかに代表選を行うべし (11月6日) 607件
10位 読売新聞も自民党も民主党もぶっ壊れた方が良いのでは? (11月13日) 602件

お分かりのように、アクセスの多かった記事は上旬の「大連立協議」に関するものが大部分だ。その他では、4位のプロ野球日本シリーズで山井大介投手の完全試合の芽を摘んだ中日・落合監督を批判した記事には、多くの反論をいただいた。11月度は、珍しくもトップ10に11月度以外の記事が入っていないが、11位と12位は古い記事である。

11位 電波芸者・勝谷誠彦の生態 (2006年7月29日) 528件
12位 指定暴力団工藤会の「おねがい」 (2006年7月14日) 522件

この2件は、昨年から継続的にアクセスのある、当ブログの「定番」記事になっている。

11月度は、「大連立」協議によってアクセス数は前月度並みを保ったが、この件によって管理人のモチベーションが下がってしまい、記事の質には問題が多かったと思う。師走12月は、アクセス数の下がる時期だが(昨年もかなり減った)、それよりも早く気を取り直してブログを継続していきたいと思う。


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守屋武昌・前防衛事務次官の逮捕は、当ブログ管理人が住む県で起きた祖母・姉妹失踪事件の遺体発見と重なった。後者の事件についてのテレビ報道については、私はワイドショーを見ないのでよく知らないのだが、ネットでもテレビ報道に引きずられた騒ぎが起きているようだ。だが、この事件については私は書くだけのものを持っていない。

防衛疑獄についても、例の自民・民主大連立協議が持ち上がって、その間「週刊ポスト」や「サンデー毎日」を買い込んでいながら、大連立協議にショックを受けてしまって、防衛疑獄に関する雑誌記事をろくにブログで紹介できないどころか、私自身雑誌が描く疑獄の構図も十分頭に入っていないていたらくだ。無責任なようだが、ここは東京地検特捜部と雑誌記者の奮闘に期待したいと思う。前にも書いたと思うが、テレビはもちろん、新聞も翼賛メディアと化しつつある現在にあっては、かつて馬鹿にされがちだった雑誌ジャーナリズム、特に週刊誌の奮闘に目を向ける必要が生じてきている。もちろん当ブログとしても今後気を取り直して雑誌記事をふたたび適宜紹介していきたい。

ところでその週刊誌の一つ、「週刊ポスト」の12月7日号が手元にあるのだが、これに小沢一郎の「120分インタビュー」が掲載されている。ここで小沢は、大連立協議が頓挫した時の謝罪について、次のように述べている。

 陳謝したのは、混乱を招いたことに対してであり、僕の政治判断は別に変わっていない。公約を実現する最大のチャンスだと思った。虎穴に入らずんば虎子を得ず、だ。

(中略)

 日本の場合は、ほぼ同じ権限を持った二院制なんです。だから、そのねじれを解消するには、選挙をやる以外にないんですね。それで、国民がどっちを選ぶか。そうでなければ、連立しかないんです。

(「週刊ポスト」 2007年12月7日号掲載 小沢一郎独占120分 「額賀が辞めれば福田は終わる」より)

この小沢一郎のインタビューからは、小沢は大連立に応じようとした政治判断は今でも間違っていないと考えており、自民党が解散総選挙をやらない場合は、連立を組むしかないと言っているようにしか読めず、私には小沢の意図が理解できない。

皆さまよくご存知の通り、小沢一郎を礼賛していた森田実が、大連立構想後全面的な小沢批判に転じて話題になっている。私は、安倍晋三という史上最悪の総理大臣を倒すために、参院選では「戦略的投票」として、「選挙区では自民党候補を落とし、比例区では好きな政党を」という投票パターンを呼びかけた人間だ。つまり、結果的に民主党を支援した形だが、これは何も選挙後に「大連立」なんかを民主党にやってもらうためではない。安倍政権が進めていた戦争志向のネオコン(新保守主義)政策と、国民を不幸にするネオリベ(新自由主義)政策を改め、国民のためになる政治を民主党を中心とした野党に実現してもらうために「戦略的投票行動」を呼びかけたのである。

森田氏は、地方を回って主に地方の保守層の声を聞いている人だと思う。私は、必ずしも保守ではないけれども地方在住の人間で、地方の保守層の感覚は都市部に住むリベラルの方よりは肌で感じていると思っている。だから、森田氏の小沢一郎に対する怒りはもっともだと思えるのである。森田氏が「小沢はしかたのないやつだ」などと言って矛を収めるわけにはいかないのは当然のことで、森田氏にしてみれば、あの大連立協議によって森田氏の著作やネットでの主張などがすべて否定され、顔をつぶされたという感覚なのだと思う。

その森田氏が、(最近民主党支持に転じた)地方の保守の人たちは、皆大連立などとんでもないと言っているのに、民主党の議員には大連立容認論者が増えているというようなことをよく書かれているが、これは非常に気になる話だ。

民主党は、決して民意を見誤ってはならない。再び民主党が「大連立」に走ろうとするなら、国民の多くは政治に絶望し、日本の社会はひどく荒廃してしまうだろう。今、日本の政治は瀬戸際に立っているという危機感を持ってほしい。


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新聞報道によると、参院財政金融委員会は27日夜、山田洋行元専務の宮崎元伸容疑者との宴席同席問題をめぐって額賀福志郎財務相と守屋武昌前防衛事務次官の証人喚問を12月3日に行う日程を野党単独で議決した。証人喚問は全会一致で議決されるのが慣例で、与党が反対する中での議決は極めて異例、また衆院議員が衆院での喚問を受けないまま参院で喚問されるのは1955年の国会法改正以来初めてとのことで、与党側は峰崎直樹委員長(民主党)に抗議し、議決に加わらなかったとのことである。

しかし、同じ今朝の新聞は、東京地検特捜部が、山田洋行事件に絡んで、証人喚問が決定した守屋前次官をきょう収賄容疑で逮捕する方針を固めたと報じている。これによって、守屋氏の証人喚問は不可能になる。守屋氏の逮捕はかなり前から週刊誌などで予測されていた通りであり、与野党とも守屋氏を実際に喚問するのは不可能と知りつつ、泥仕合を演じていると考えてよいだろう。

泥仕合というのは額賀財務相が宴席に同席したか否かをめぐる自民党と民主党の激突のことだ。民主党は証言をもとに額賀財務相を詰問し、額賀氏は言葉を詰まらせていたが、昨日(27日)、自民党は額賀氏が該当日(昨年12月4日)には都内の勉強会に出席しており、その時の写真や録音テープが残っていて、宴席出席はあり得ないと主張、昨年の「偽メール事件」も出して民主党を皮肉った。一方民主党は証言者が守屋前次官であることを明かし、自民党の物証に対して守屋氏の証言で「全面対決」する構えだそうだが、守屋氏の逮捕で問題がウヤムヤ、というシナリオが今から見えている。

そもそも宴席に同席したか否かなど、誤解を恐れずに言えば些細な問題であり、本丸はあくまで巨大な防衛利権、中でも沖縄利権である。そして何度も書くようにラスボスは小泉純一郎(コイズミ)であって、民主党の小沢一郎や前原誠司、長島昭久らにも疑惑がささやかれている。もちろん自民党旧竹下派の面々は、彼らに行き着く前段階の疑惑の人物たちだ。

これまでほとんど手のつけられてこなかった防衛利権の闇を暴き、この分野における国の無駄遣いをただすことなくして、消費税増税などの国民負担増は許されない。これが当ブログの基本的なスタンスであって、額賀をめぐるドンパチについては勝手にやってくれ、どうせスネに傷を持つ同士の自民党と民主党のなれ合いではないかとさめた目で見ている次第だ。

森永卓郎氏は、日経BPのサイトの 「構造改革をどう生きるか」 の最新コラム 「飄々と始まった増税論議」 で、福田政権の増税路線を批判しているが、最後にこんなことを書いている。

 では、今後どのような展開が待ち受けているのか。ちょっと想像してみよう。

 おそらく(消費税)17%はブラフであり、そのまま通るとは誰も思っていないだろう。そこで、総選挙が終わったところで、自民党は10%という法案を出してくるのではないか。ところが参議院は与野党逆転しているために、そんな法案は通るわけがない。そもそも、総選挙の結果がどうなるか分からないが、それはここではおいておくとしよう。

 そこで福田総理はどう出るか。ここからはわたしの勝手な予想である。民主党が反対したところで、小沢代表にまた党首会談を持ちかけるのではないか。そこで、前回の党首会談に怒っている小沢代表に花を持たせて、ちょっと数字を下げる。「小沢代表の力で消費税10%が7%になった!」。

 7%というところが落としどころと見ているのではないか。だからなのか、どこからも7%という数字が出てこないのが不思議なのである。

 前回の党首会談に懲りずに、こんなふうにして、もう一度小沢代表を利用するシナリオを考えているのではないかという気がしてならないのだ。

(森永卓郎 「構造改革をどう生きるか」 第109回 「飄々と始まった増税論議」より)

森永氏一流の皮肉たっぷりな文章だが、福田康夫と小沢一郎なら本当にこんなことをやりかねないと思えてしまう。思えば、かつて細川内閣は消費税7%という国民福祉税構想を唱えたが、即日白紙撤回させられた。当時3%だった消費税率を7%に引き上げようとした張本人が新生党の小沢一郎だった。そのことを知っている人間が、「小沢代表の力で消費税10%が7%になった!」という森永氏の文章を読むと、思わず吹き出してしまうのである。

だが、笑っている場合ではない。自民党と民主党が、額賀財務相をめぐって派手なドンパチをやったあと問題をうやむやにして、防衛疑獄が宮崎元伸と守屋武昌の2人で幕引きされてしまうなら、これは国民をバカにした茶番である。そんなことをさせないように監視の目を光らせ、適宜声をあげていかなければならないと考えている。


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数日前になるが、年金問題について、東京新聞は次のように報じた。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2007112202066326.html

舛添厚労相 5000万件『数%不明も』 年金記録 名寄せ作業で

 舛添要一厚生労働相は二十一日の記者会見で、基礎年金番号に統合されず、宙に浮いた年金記録五千万件の名寄せ作業について「不可抗力で神様がやってもできないのが出てくる可能性がある」と述べ、最後まで持ち主が見つからない記録が発生する可能性が高いことを重ねて強調した。

 政府は、来年三月までに五千万件の名寄せ作業を終える方針を掲げているが、舛添氏は「数%(持ち主が)見つからないのが出てくる可能性がある。来年三月末になると、全部ばら色の世界になるという誤解を与えたきらいがある」と述べた。

 舛添氏や安倍晋三前首相は「最後の一人まで(持ち主を特定し)年金を支払う」などと繰り返してきた。

(東京新聞 2007年11月22日 朝刊より)

もうはるか昔のことのような錯覚に陥るが、年金問題は紛れもなく今夏の参院選の争点だった。

東京新聞の記事にもあるように、前首相・安倍晋三は、来年3月までに5千件の名寄せ作業を終えると明言した。そして、「最後の1人まで年金を支払う」と強調した。

その公約の実行可能性について、民主党の長妻昭らが呈した疑問に対し、自民党の議員たちは皆、「総理がやると仰ってるんですよ」と声を張り上げた。

それも、今となっては空しい。

記事にもあるように、舛添は白旗を掲げた。もうとっくに辞任してしまって、うつ病に臥せっている前総理のこととはいえ、安倍晋三が嘘をついていたことがこれで確定した。もちろん、現厚労相の舛添も安倍同様の大嘘つきだ。

自民党の総理大臣は、平気で嘘をつく。このことは頭に入れておいた方が良いと思う。野党第一党の民主党も問題含みの政党ではあるが、こと年金問題に関しては、切り札・長妻昭を擁している民主党の方が信ずるに足るだろう。そういえば自民党にも、大村秀章という切り札がいたはずだが、彼は今、いったい何をやっているのだろうか?


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ここ数日、「何のためにブログをやるのか」などというテーマにかまけているうち、アメリカのサブプライム住宅ローンの不良債権化や防衛疑獄、消費税引き上げの問題などがニュースをにぎわすようになった。

このうち、サブプライム問題について私が連想するのは2000年のITバブル崩壊である。この時には、私自身実生活で大きな余波を蒙った。おそらく世界中で影響された人々は大勢いるはずだ。アメリカの「住宅バブル」なんて、投資先がITから住宅に変わっただけではないか。そんなものはそのうち弾けるに決まっていると前から思っていたし、同じ思いを持っていた方も多いだろう。だから今回も日本を含む世界中が大きな影響を受けても不思議はないと思う。それもこれも、新自由主義がもたらした悪弊だ。

防衛疑獄では、近く守屋武昌前防衛事務次官は収賄罪に問われて逮捕されるだろうが、そこで幕引きするのは難しそうな情勢で、いち早く病院にトンズラした久間章生だけではなく、額賀福志郎のクビも危うそうだ。宴席に出たこと自体を否定していながら、民主党議員の追及にタジタジとなって言葉に詰まるようでは、国民の心証は悪くなるばかりだし、財務大臣辞職だけで済めば額賀にとっては幸運だろう。当ブログで昨年7月13日(額賀が「敵基地攻撃論」を主張した時)に指摘したように、額賀は1998年と2001年の二度、大臣を辞職に追い込まれているし、昨年の「敵基地攻撃論」の時も、昔だったら大臣辞職が相当だった。安倍「KY」改造内閣が発足した時も、額賀が財務大臣に就任したと知って驚いたが、福田康夫が額賀を横滑りさせたのにも呆れた。財務大臣の醜態によって、福田内閣は追い込まれていくだろう。

今朝のテレビの政治番組では、消費税の税率アップも話題になっていた。先日の政府税調の答申で、3年ぶりに「消費税率引き上げ」が明記されたためだ。福田康夫首相は2008年度の消費税率引き上げはしないと明言したものの、2009年度には基礎年金の国庫負担割合を3分の1から2分の1に引き上げるための財源として消費税率を上げるというのが政府・自民党の考え方であることは疑問の余地がない。

自民党には、いまや福田首相や与謝野馨、谷垣禎一ら財政再建論者(消費税率引き上げ論者)と竹中平蔵に影響された中川秀直らの「上げ潮理論」論者(消費税率引き上げ反対論者)しかいないようにも見えるが、両者は五十歩百歩である。「上げ潮理論」というのは、「トリクル・ダウン」論といわれる典型的な新自由主義思想に基づくもので、大企業が大儲けをすれば家計や地域に波及していくという考え方のことである。実際には企業の収益は良くなっているのにサラリーマンの給与は10年以上も減少を続け、地方も疲弊する一方なのだから、「上げ潮理論」はもはや実質的に破綻していると言っても良い。今朝の「報道2001」に竹中平蔵が出演していて、「上げ潮理論」を唱えて消費税増税に反対する竹中は、「まだ日本はカイカクが足りない。ここでカイカクを止めてしまったら国際的な競争から取り残されるぞ」と視聴者を脅迫していたが、これを見ていて私は殺意を覚えんばかりだった。こんな「カイカク原理主義」にダマされ続ける人は、今日本にいったいどれくらいいるのだろうか。ただ、消費税増税をすべきではないという結論だけは、私は竹中に同意する。

それでは財源はどうするのかという議論だが、現在一端が明らかになりかかっている防衛利権など、省けるムダはいくらでもあるはずだ。NHKの「日曜討論」に出演していた国民新党の亀井静香は、消費税の逆進性と社会保障の理念が矛盾しており、消費税を社会保障に当てるという考え方を「倒錯している」と批判、さらに「思いやり予算」や沖縄米軍のグァム移転に1兆円の支出を予定していることなどを見直せと主張していた。それは、亀井の直前に発言した社民党の阿部知子よりさらに突っ込んだ指摘であって、亀井静香はいつの間に社民党の政治家になったのかと錯覚したくらいだ。しかし、これが正論だろう。さらには、企業の業績が回復してきたのだから、法人税の引き下げを元に戻すとか所得税の累進性を再び強めるなどの方向性が必要だと思うが、そういうことを言うと竹中平蔵あたりはまた「日本企業の国際的な競争力を落とす」と主張するのだろう。

しかし、世界に新自由主義政策が広がっていって世界経済の成長率が上がったかというと決してそんなことはなく、逆に下がっているのである。アメリカもイギリスも、その新自由主義政策は、自国の製造業にダメージを与え、80年代には低成長と高失業率にあえいだ。90年代後半から、金融商品の開発によって世界から富を巻き上げることに成功したアメリカが一時高成長し、「ニューエコノミー」論が日本経済新聞を中心とした新自由主義論壇にもてはやされていたが、ITバブルの崩壊であっけなくその神話が崩れたことは記憶に新しい。そもそも、金融工学なんていったって何らの付加価値を産み出すわけでもなく、ただ単に金をグルグル回しながら金を巻き上げていく詐術に過ぎない。それは、1998年のLTCM(ノーベル経済学賞受賞者2人を顧問に迎えたアメリカのヘッジファンド)の破綻や2000年のITバブル崩壊でほころびを見せたし、今回のサブプライム住宅ローンの不良債権化によってさらに信認を大きく落とすだろう。そして、「技術立国」とうたわれた日本が新自由主義政策をとってしまったことは、自国の得意分野を損ね、国力を落とす世紀の失政だった。コイズミは「自民党をぶっ潰す」と言ったが、実際にやったことは「日本をぶっ潰す」ことにほかならなかったのである。

国民は、これ以上コイズミや竹中平蔵、田原総一朗らなんかにダマされてはならない。


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3連休を利用して、以前ブログのコメント欄でおすすめをいただいたデヴィッド・ハーヴェイの 『新自由主義』 (渡辺治監訳・作品社、2007年)を読んでいる。左派系のイギリス人経済地理学者による本で、分厚いハードカバーの本なので読みにくいかと思いきや、なかなか読みやすくて面白い。だが、まだ半分くらいしか読んでいないので、今日は紹介できない。

そんなワケで、手抜きかもしれないが、「何のためにブログをやるのか」シリーズで、ここ数日続けているコメントの紹介を、今日も行いたい。

コメントをいただいた順番からは逆になるが、まず、最近ブログへのアクセス数が8万件を超えたたんぽぽさんのコメントから。
http://caprice.blog63.fc2.com/blog-entry-508.html#comment2318

>ネット右翼系、リベラル・左派系を問わず、
>ポピュリズムに走りたがるブログが後を絶たない。

じつは、ずっと前から、そういう状況だったようで、
10年くらい前から問題視している人も、いたりするんですよね...
http://members.at.infoseek.co.jp/toumyoujisourin/jiten-hujioka.htm

藤岡信勝氏が話題の中心なので、「転向」批判とか、
「つくる会」批判とかに、関心が集中してしまいがちだけど、
いちばん言わんとしているのは、「ミギもヒダリもみんな、
ポピュリズムに走りたがる」だと思います。

わたしは、すごい興味を惹いたので、思わずくりかえし読んだし、
自分でも、前にこんなのを書いてみたんだけど...
(ぴんと来ないのか、あまり読んでもらえなかったりする...)
http://taraxacum.hp.infoseek.co.jp/teardrops/pseudo/planet.html

いずれにしても、1990年代でこの調子ですから、
2000年代の「郵政選挙」は、なるべくしてなったとも言えるでしょう。

(たんぽぽさんのコメント)

熱心な共産党員だった「つくる会」の藤岡信勝氏が、突如転向したあと、民青時代からの方法論を右翼運動に持ち込んで「つくる会」を大きくしていったという話だが、実は最近読んだ魚住昭の 『証言 村上正邦 我、国に裏切られようとも』 (講談社、2007年)の 「あとがきに代えて」 で、魚住昭さんが次のように指摘している。

 取材をつづけるうちにおぼろげながら見えてきたのは、「生長の家」の谷口雅春氏の思想を核にして育ってきた、村上さんをはじめとする一群の人々の姿である。
(中略)
 皮肉なことに、彼らの運動は、敗戦直後から60年安保を経て全共闘へとつづく左派の運動形態とよく似ている。特に日本会議の現事務総長である椛島有三氏らがとった、地方から中央へ攻め上る戦略は、中国革命の「農村から都市を包囲する」という毛沢東戦略の亜流と言ってもいいのではないか。

(魚住昭著 『証言 村上正邦 我、国に裏切られようとも』 (講談社、2007年)より)

魚住さんは、さらに民族派右翼の鈴木邦夫氏が、運動の方法論を左翼から学んだと述べたことを紹介したあと、ほかでもない「つくる会」の内輪もめや参院選の自民党惨敗に触れ、「(以前は)右翼運動のなかに自由があった。愛国心を疑う自由まであった」のに、今では「本当の覚悟も何もなしに、自分と国家がすぐにポンと一体になっちゃうんですよね」という前記・鈴木氏の言葉を再度紹介している。

ポピュリズムに走ると、運動はどうしても自己目的化してしまい、それが右翼運動の場合だと「自分と国家の一体化」というドグマ(教義)に縛られ、運動が硬直化するということなのだと思う。これが、右派、左派に共通する落とし穴なのだろう。魚住さんは、「自分と国家がすぐにポンと一体」化してしまうところに、右派言論への違和感を感じると書いているが、私も同感である。そして、右派言論がはまったのと同じ穴に、リベラル・左派系のブログもはまっているのではないかと、このごろ特に強く感じるようになった次第である。

次に、黒猫亭さんのコメントを紹介する。こちらには、管理人の余分な駄文は付け加えない。長いがたいへん真摯なコメントなので、是非最後までお読みいただき、読者各自で思いをいたしていただければ幸いである。
http://caprice.blog63.fc2.com/blog-entry-508.html#comment2317

初めまして、何度かTBを送らせて戴いた黒猫亭と申します。kojitakenさんのブログは硬直的なスローガン一辺倒ではなく、情勢に応じて持論を身軽に修正されることもある辺りが信用出来ると思いますので、政治ネタを書く際にいつも参考にさせて戴いています。

一般人の一ブロガーの身で、必要な情報が必要なタイミングですべて入手出来るわけはないですから、新たな局面で適宜状況判断が変わるのは寧ろ当然ではないかと思いますので、どんなことが起こっても主張の内容が変わらないブログのほうが「どうなんだろう」と思うことがあります。ここ数日の、小沢や民主党を巡るご意見の揺らぎは、その意味で誠実に記事を書いておられると思えて興味深く拝読させて戴きました。

オレのブログは元々政治専門のブログではないので、こちらにコメントするのも筋違いかとも思いますが、オレが時々政治の話を書くのは過日の郵政選挙の苦い経験が忘れられないからで、言うべきことを言うべきタイミングでキチンと言うことが重要だと考えるからです。あの当時はブログを持っていませんでしたから、公的な場で意見を言わなかったというのは当然ですが、ではチャットや掲示板や現実生活の範囲内でちゃんと小泉政治に警戒すべきだという意見を発信していたかと言えば、可能な限り言葉を尽くしていなかったという反省があります。

そちらに比べるとオレのブログのアクセスなど知れたものですが、その範囲内でも伝えるべきことがあると思いますし、少ないながらオレの意見に耳を傾けようとして下さる方々に、政治については門外漢だからという理由でそれを控えるのも一人の社会人として違うんではないかなと思います。

ただ、普通一般に言う政治ブログと距離を感じるのは、オレがブログを公開する動機が合目的的な何らかの活動の為ではないからです。たとえば安倍晋三を辞任に追い込む、たとえば自民党政権を打倒する、その目的を実現する為の合目的的な言論を展開することが動機ではなく、オレという一ブロガーが、安倍晋三の政治をどう評価するのか、現在の自民党政治の何処がまずいと考えるのか、それを表明する言説を発信したい。

たとえば福田政権を打倒するという現実的な目的の為の言説においては、福田康夫に対して肯定的な評価を下すことは「不利」ですよね。だから、内心この人は割と有能でいい人なんではないかと思っていても鬼畜な悪党のように罵る。それは一種、小さな嘘を吐いていることになるんではないかと思うんですよ。福田康夫が悪い人間だからそいつのやることは悪いことなんだ、もしくはやってることが悪いことなんだから福田康夫は悪い人間なんだ、という持ち合いのロジックは、小泉純一郎は正義の味方だから構造改革は正義なんだというロジックと原理は同一で、いわば情報戦の範疇の事柄です。如何に福田政権を打倒したくても、オレという個人はその種の嘘は吐きたくないわけです。

TBPの活動も有意義だとは思いますが、ブログ言論の糾合それ自体が社会を動かして自民党政治を打倒するという青写真をリアルなものだとは思えないのですね。ブログというのはそこまで現実社会に影響力のあるツールではないと思いますが、それでも相応の影響力があるのであって、そのブログの記事を読んだ人間の現状判断に対して間違いなく大きな影響力を持っている。オレという個人は、そのような節度において自分の言説を捉えています。

kojitakenさんが仰るように、政治的言説は不特定多数の意志統一の為のスローガンと化した瞬間に正義としては胡乱なものにならざるを得ない。それは目的達成の為の規範でしかないわけですから、そのスローガンが目指す大同目的が妥当なものであるという前提においてしか成り立たないものです。だとすれば、スローガンを連呼して意見を付すという形でブログを書くことは、但し書き附きの投票用紙と同義になってしまうのではないかと思います。それが悪いということではないですが、ブログにはもう少し違う可能性があるのではないかとオレは思います。

ご紹介のあったみちるさんと同様、行き当たりバッタリに他人様に意見しても聞き入れてもらえるとは限りませんが、ブログで纏まった意見を公開することで、それを読んだ不特定多数の人間のうちの誰か一人でも意見を変えて下さるかもしれない。他人様の意見を変えるということは本当は物凄く大変なことですが、ブログにはそのような力があるのだと思います。草の根民主主義的に言えば、一人の人間が言葉によってもう一人の他人の意見を変えることが出来る、それだけでも凄いことなんではないでしょうか。

一人の人間がもう一人の人間を誠実に説得することの意義を否定したら、民主主義というのは意味がなくなると思うのですよ。そうでなければ、物凄い数の人間の意見を自由に操縦出来た小泉純一郎は物凄く偉いということになってしまいます。

おそらく、アクセス数の規模が大きなところにはその影響力なりの責任として合目的性というものが求められるのかもしれませんし、オレのところのように少ないところは少ないなりに、個としての誠実な言説を心懸けるのが相応かと思います。少なくともオレは、マジョリティを糾合する為のスピーディーなツールという側面だけを重視してブログを書いているわけではなく、有象無象の個人による床屋政談であろうとも意見を公開し得る、個が全体に対してハンディなく情報を発信し得る公正なツールとしての側面を重視して政治的な見解を書いています。

それでは、長文失礼いたしました。

(黒猫亭さんのコメント)



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昨日のエントリに、秀太郎さんとみちるさんからそれぞれ長文のコメントをいただいた。ブログ管理人としてはありがたい限りである。

秀太郎さんのコメント
http://caprice.blog63.fc2.com/blog-entry-507.html#comment2314

みちるさんのコメント
http://caprice.blog63.fc2.com/blog-entry-507.html#comment2315

みちるさんのコメントを、以下に再掲する。

kojitaken様、昨日コメントさせていただいたみちるです。
御丁寧なコメント返しを頂き、恐縮です。「あんなこと書くんじゃなかった」と後悔していたので、感謝と恐縮でいっぱいです。

>当ブログは「庶民」を切り捨てるのではなく、ああでもない、こうでもないと考えながら仮設を立て、それが現実に合っているかを検証し、仮説に修正を加えていくという方法論を取っている。これは、自然科学、社会・人文科学を問わず、オーソドックスなアプローチだと考えている。決して庶民を切り捨てるなどという考え方をしているわけではない

kojitaken様のブログの趣旨を拝見し、改めて仮説も現実もよく分かっていないのに浅はかな書き込みをしたことを恥ずかしく思いました。それなのに、丁寧なコメントを返していただき、お心遣いとお手間をとらせてしまったことを申し訳なく思います。

kojitaken様のブログを読むようになったのは、政治を知りたいけどどうすればいいか分からず、とりあえずネット検索で「政治 ブログ」と入力したら、色んなランキングが出て来て、そこからだったと思います。ホントのドシロウトの自分が読むには高度だと思ったけど、興味深く思え、今まで勉強させていただきました。

昨日、あんな感情的なコメントを書いてしまったのは、昨日のkojitaken様の記事を読んだ時、ちょうど「やっぱ自民党じゃなきゃダメだ」とすぐに言うおじいちゃんと3時間お留守番をした後だったからです。子どもが同じ保育園に通っているママ友達のお舅さん(酒屋さん/骨折中)です。「なんで自民党?」というと「他のはダメだ」と言うので「民主党は?」と聞いたら「あんなん、ワケ分からん」、「共産党は?」「冗談じゃない、客来んようになるわ」、「社民党は?」「社会党?まだあったんかい」、という感じで、公明党、と言おうとしたら手首を叩かれました。あまりに地域に多すぎて口に出すと差し障りがあるようでした。

「選挙どうしよう、悩むね」と話したのはそのママ友の彼女だったのですが、彼女は結局、当日おじいちゃんの具合が悪く投票に行けませんでした。みんな行けないのです。事情があって。「そこまでして投票に、、、」という感じです。でも行かなきゃ、と思うのですが、何て言えばいいのか。「新自由主義についてどう思う?」とは言えないです。それが諸悪の根源じゃないか、とkojitaken様のブログなどで薄々思うようにはなりましたが、話しても通じないどころかドン引きされるに違いないです。

皆、自分が具合悪くても病院にもいかず働いてます、でも不安でいっぱいです。ママ友の彼女には「貧乏ヒマ無しなのにもう一人できちゃった」のこの前言われました。おめでとう、と言いたかったのになんか泣けそうになってしまいました。後頭部にすごい白髪が見えて、美人なのに。保育園のクラスの半分近くが母子(父子)家庭です。補助金のカットや、都加算補助のカットで、ますます苦しく、鬱病になって薬もらってる、と聞いたママ友もいます。その家の子は夕方になると泣くのでどうしたのと聞いたら「ママが死んじゃうんじゃないかこわいの」と言いました。なんでみんなこんなに不安な思いをしなきゃならないのか。

平日も仕事で期日前投票もままなりません。当日だって行けなかったり、そもそも「投票したってなんになる」とやっぱり皆思ってるみたいです。保育園の民営化をやめて(すごく事故が多いし)、と市に陳情に行ったら、市長には会えなくて嫌々出て来たみたいな児童課の課長がバカにしきって対応してくれました。母親ばっかりだったから。まあ、父親は仕事で忙しくて平日に市役所になんか行けないのですが。母子家庭のママ友も「私みたいなのが何か言ったら補助無くされちゃうかも」と怖がって陳情には参加しません。

みんな庶民です。会えば明るく挨拶しますが、一皮めくると不安でいっぱい、という人が多くて、自分もそうです。毎日疲れきって深夜に帰ってくる夫に「政治どう思う」と吹っかける気には到底なれません。在宅で仕事してネットする機会のある自分が少しでも勉強してパイプ役になれれば、と思うのですが、難しくて。でも、やらなきゃ、と思っている時「やっぱ自民党」という何を言ってもムダなおじいちゃんと話して疲れた後にkojitaken様のブログで「「庶民的」とか「庶民の感覚」っていったい何なのか」と書いてあるのを読んで思わずグサッときてしまい、ついあんな書き込みをしてしまいました。今は、自分がkojitaken様のブログの趣旨を理解していなかったことを分かって反省しております。申し訳ありませんでした。

庶民の私は、「大連立」って結局どういうことなのかもよく分かりません。全部まとめて自民党なんてイヤ、という気持ちと、でも「皆がダメと言うから大連立は無し、残念だが」という小沢さんに、イヤと言ったらやめてくれる人なら、なんでも強行採決してた前の安倍首相とかよりマシなんじゃ、、、というわずかな希望を感じるくらいです。とにかく、もうこれ以上ひどいことをしないでほしい、という気持ちでいっぱいです。子ども育てられない。こんなじゃ。


またしても長くなり、申し訳ありません。これからは、またROMのみの一読者に戻ります。今後もkojitaken様のご活躍をお祈りしています。

(みちるさんのコメント)

「でも、やらなきゃ、と思っている時「やっぱ自民党」という何を言ってもムダなおじいちゃんと話して疲れた後にkojitaken様のブログで「「庶民的」とか「庶民の感覚」っていったい何なのか」と書いてあるのを読んで思わずグサッときてしまい、ついあんな書き込みをしてしまいました。」とのことで、これに関しては誠に申し訳なく思う。

実は、この部分は、ブロガーに向けて書いた表現である。「庶民の感覚で」という言葉で、自らの不勉強を正当化してしまう程度の低い言論が幅を利かせている政治ブログの世界に苛立って、このような表現を使ったものだ。誤解を与えて、みちるさんを傷つけてしまったのは、もちろん管理人の不徳のいたすところである。心からお詫びしたい。

ところで、ワーキングプアという言葉が昨年あたりから言われるようになったが、私自身もごく最近、ワーキングプアに分類される方が起こした悲しいできごとに接する機会があった。さかのぼれば、過労死や働き過ぎによって心身の健康を損ねた例、さらにはリストラなどの現場を長年目の当たりにしてきたし、私自身も、おそらくは過労が一因となった大病を患って、手術および1か月あまりの入院を経験したこともある。

だが、悲しいかな多くの人々はそういった境遇に耐えて生きている。一方私自身は、幸運なことにブログを書く時間を持っている。前にも書いたように、私は子供の頃から政治に興味があり、1979?82年にサッチャー政権、レーガン政権、それに中曽根康弘政権が相次いで発足した当初から、彼らに対してネガティブだった。彼らはいずれも経済右派であると同時に思想右派でもあった。当時はまだ新自由主義とか市場原理主義という言い方は一般的ではなかったが、みちるさんのおっしゃる「それ(新自由主義)が諸悪の根源じゃないか」という結論に私が達したのは比較的早く、うすうすと感じていたのは80年代からで、90年代の後半にははっきりと意識していた。

新自由主義の弊害は、一部の業種では早くから出ていたのだが、それを極端に推し進めるコイズミ政権が、巧みな演出によって、自らが「改革者」であるかのごときイメージを大衆に植えつけ、大衆がそれを支持してしまったのは悪夢以外のなにものでもなかった。コイズミカイカクの結果、新自由主義は日本中をむしばみ、国民生活はガタガタにされてしまったのである。

新自由主義を蔓延させたのは、ポピュリズム(大衆迎合主義)とプロパガンダ(国策宣伝)である。だから、それを撃つ側がポピュリズムに走ってはならない。それは、コイズミをのさばらせてしまった反省から強く思うことである。ところが、ネット右翼系、リベラル・左派系を問わず、ポピュリズムに走りたがるブログが後を絶たない。それを私は厳しく批判しているわけである。

中でも、勉強するのが面倒で安易なポピュリズムに走りたがるのを、「庶民的」という言葉に置き換えて自らを正当化することは最悪である。厳しい日々を乗り切るのに精一杯の国民には、確かに勉強している暇もないかもしれないが、ブログを書く時間を持っている人間が勉強する暇がないなどということはあり得ない。トラックバックやコメントを返したり、アクセス数を稼ぐための新しいテクニックを覚えるのに忙しくて勉強をしている暇がないなどというのは本末転倒であり、そんな状態だったら政治ブログの運営なんか止めるべきだ。

とにかく、自らの意見を世に問おうという人間なら、それなりの厳しさを自分にも課さなければならない。それがあって初めて、勤労感謝の日くらいは心も身体も休める資格が生まれると思う今日この頃である。


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昨日のエントリは、最近時々意識的に書く、問題含みのものだったので、管理人にとって興味深いコメントをいくつかいただいた。

ブログ 「反戦塾」 の管理人・ましまさんから、下記のようなコメントをいただいた。ましまさんは、たいへん信頼できる筋金入りの護憲派ブロガーの方である。
http://caprice.blog63.fc2.com/blog-entry-506.html#comment2307

 記事の答えになっていませんが、国際環境の中の日本に目をうつしています。反グローバリズム、共同体指向、日本ではまだトンデモ発言のようですが、世界の潮流は無視できません。TBさせていただきました。

(ましまさんのコメント)

ましまさんにトラックバックいただいた記事は下記。

「反戦塾」 より 「日中韓連合に期待」
http://hansenjuku.cocolog-nifty.com/blog/2007/11/post_2adf.html

  20日、シンガポールで開かれた東南アジア諸国連合(ASEAN)プラス3(日・中・韓)で、プラス3だけの会合が行われ、今後はASEANから離れて3国だけのサミットを持ち回りで開くことが決まったという。

 これは、毎日新聞が1面で報じたが、わが塾にとっては大きなニュースである。というのは、非戦、安全保障問題ではじまったEUのアジア版にならないか、という淡い期待からである。そこで各新聞の社説に目を通してみた。

 その中で、「将来の東アジア共同体をにらんでの協調も……」と書いたのは朝日だけであったが、小泉・安倍と受け継がれた靖国問題や歴史認識問題の解消をとりあげ、相互信頼のもとでの3カ国の連携を歓迎するという、さきの戦争を意識した意見は、毎日でも共通していた。

(中略)

 このたびの温首相の発言「日中関係は重要な発展の歴史的段階、転換期にある」や、福田首相の「戦略的互恵関係」「新福田ドクトリン」の中身が明らかでないので過大な期待はできない。しかし、欧州連合が、中世以来の民族間抗争や第一次、第二次大戦を経て、戦争の根を絶つための英知と根気と努力の積み重ねで今日のEUに発展した、という経緯を踏まえてのことであれば、大賛成である。

 ひるがえって、福田、小沢大連立構想の話も下火になったが、かりに両党から小泉・安倍的要素を排除し、前向きな平和・安全保障政策で安定勢力を作る話ならば応援したくなる。自民か民主か、と言っているだけでは問題解決にならない。安倍氏は早くも右派再興に向けて動き出すという。これが成功するような悪夢だけは決して見たくない。

これはたいへんに興味深い記事である。日中韓の関係というと、三者が互いに反目し合っているというのが通常の認識だと思うが、東アジアで力を持つ三国がそれぞれいがみ合って一番得をするのはどこかというと、それはいうまでもなくアメリカである。このふざけた「現代の米帝」の支配に風穴を開ける意味でも、日中韓の関係改善に期待したいのは当ブログも同じである。自民か民主かなどと言っている場合ではないというのも同感で、たとえば民主党代表就任直後に中国を敵視する発言をして物議をかもした前原誠司などは、野党だからといって「共闘」などしたくない人物である。一方、福田はコイズミや安倍と比較するとよほどマシな政治家であることも認めざるを得ないだろう。もっとも、コイズミや安倍がひどすぎただけといえばそれまでだが。

「大連立」などは論外だが、自民党・民主党がそれぞれ抱える新自由主義勢力を排除した上で、他の野党も加えた上での連立政権であれば、一顧だに値しないという態度をとるには当たらないだろう。最近、民主党の鳩山幹事長が発言したという、「解散総選挙のあとは、自民党の一部となら連立もあり得る」という発言は、明らかに自民党の分裂を念頭に置いたもので、思わずニヤリとさせられた。ただ、当ブログとしては、自民・福田、民主・小沢の組み合わせが良いとはあまり思わない。この組み合わせだと、政官業癒着構造を改めるところまではいかないのではないかと思うし、何より、先日の「大連立」協議では、この2人で憲法解釈の変更について話し合われたとされている(追記の森田実さんの記事を参照)。

しかしともかくも、大事なのは枠組みではなく中身であると思う。「自民党打倒」や「野党共闘」は、国民生活を良くするための手段であって目的ではない。ちょっと前まで、自民党と民主党はともに「カイカク」の速度を競う新自由主義勢力が多数を占める政党だった。それが、自民党がコイズミの「郵政総選挙」圧勝以来新自由主義政党として「純化」を強め、民主党はそれに対抗して政策を新自由主義色を薄めて社民寄りに転換しつつあったと思っていた。外交・安全保障政策でもコイズミ・安倍の対米従属一本槍とは違いを出しつつあった。

そんなところに、いきなり「大連立」騒動が起きたものだから、動揺するのは当然だろう。民主党が自民党との違いを出しつつあったのは、単に政権に近づくための見せかけで、やはり中身は自民党となんら変わらないのではなかろうか。そんな疑念を起こさせるに十分なできごとだった。そう思うのだが、一部のブログは全く動揺することなく、従来と同じようなスローガンを連呼していたので、もしかするとこれはキャンペーンが自己目的化しているのではなかろうかと思った次第である。

もうすでにだいぶ長くなったが、もう一通紹介する。みちるさんからいただいたコメントである。
http://caprice.blog63.fc2.com/blog-entry-506.html#comment2309

初めまして、kojitaken様。一読者です。

>「庶民的」とか「庶民の感覚」っていったい何なのか。

私はブログを書いてはいない、読むだけの一読者で、まったくの庶民です。新聞、テレビは少々視聴していたものの、釈然とせずネットで情報を求めようとしはじめた者です。参院選も、その前の都知事選も、色々なブログからの情報を随分参考にさせていただきました。

庶民の一人、ブログの読者の一人として申し上げたく、コメントさせていただきます。庶民の感覚というのは「何かがおかしい」です。「でも、その何かが何なのか分からない」です。そして「何を信じていいのか分からない」という本当に「不安」な気持ちです。

勉強不足、努力不足、なにもかも、毎日をあくせく暮らして深く物も考えない自分をなじられているように聞こえます。kojitaken様のおっしゃることはもっともです。でも、誰でも最初から詳しかったり何でも分かってたりするはずが、ないですよね。何かがおかしい、とふと思った時、じゃあどうしよう、、、と、まずは途方に暮れます。そして、おそるおそる、自分の出来そうなことから始めます。これが、わたしの庶民感覚です。そして、わたしの周囲の人たちもそんな感じです(オール庶民)。そして、ブログを読み始めたのです。

上記記事のコメントでmew様(尊敬してます)が、

>私も眠り猫さん同様、小さい頃から選挙による
政権交代が夢なので

と、おっしゃってます。庶民から見ると、その感覚は腰が抜けるほど「スゴい」ことで、しっぽをまたの間に挟み込む犬みたいな気持ちになります(畏怖とビビリで)子どもの頃は、遊ぶことと欲しい物のことしか考えませんでした。そのまんま成長して、結婚して、子ども生まれて今、なんか「社会がおかしい」「こわい、不安だ」と思うようになった、、、もう遅すぎるのでしょうか。こんなに気付きが遅い人間は怠慢すぎて許せないと、kojitaken様はお思いですか?

「野党共闘」のトラックバックなどの件、一読者の立場から拝見していると、本当に気が沈むし理解に苦しみました。なぜ、そんなにねじれた問題になるのか、なにがいけないのかサッパリで。でも、kojitaken様の言葉を読む限り(そして意見を同じくする方々の意見も)「野党共闘」のトラックバック、というのは、ブログを運営しているブロガー様たちにのみ、発信されているものなのかな、と思えます。だから、誰が、どういうふうに言い出した、ということが、あれほど問題になるのでしょうか。一読者から見ていると恐いです。例えば、違う人が提唱した『野党共闘」という入り口から入って、 kojitaken様たちの「野党共闘」に近づこうとしたら「お前は間違った入り口から入って来たんだから近寄るな」と言われるような、そんな感じがします。ブロガーじゃない読者は、眼中にないのでしょうか?不勉強な庶民は、いっぱしに意見なんか言うな、と思われますか?

もっと、自分にとって今の世の中がよく分かるように、政治がよく見えて、人とも話せるようになりたい、と、それくらいの志から始まって、でも一票は持ってます。人とも「選挙、どうしよう、悩むね」と話します。そんなレベルの低い人間も見ています。どうか、「庶民的」とか「庶民の感覚」みたいなものを切り捨てないで下さい。軽蔑されても、こちらも人間です。選挙権も持っていて、少しでもよい世の中にするために一票投じたいと思っているのです。

(みちるさんのコメント)


みちるさんからは初めてのコメントで、まずお礼を申し上げたい。たいへん真摯な内容だと思う。

当ブログ管理人は、子供の頃から政治に関心はあったが、政治思想や経済学について専門に勉強したわけではない。ただ、新自由主義や軍国主義的な傾向によってどんどん日本がおかしくなっていき、特に新自由主義政策がもたらす弊害については、十数年以上にわたって肌身で感じてきたので、止むに止まれぬ気持ちから自らの意見をブログで発信するようになった人間である。

だから、「政治に詳しくない人たちのためにわかりやすい記事を書く」ことは当ブログにはできない。管理人にはそこまでの能力はなく、そもそも書き手が相当に政治経済に精通していなければ、政治に詳しくない人にわかりやすい記事を書くことなどできないはずだ。

だから、当ブログは「庶民」を切り捨てるのではなく、ああでもない、こうでもないと考えながら仮説を立て、それが現実に合っているかを検証し、仮説に修正を加えていくという方法論をとっている。これは、自然科学、人文・社会科学を問わず、オーソドックスなアプローチだと考えている。決して庶民を切り捨てるなどという考え方をしているわけではない。

みちるさんがご指摘のように、前のエントリは、ブログを書かない読者より、ブロガーの方を意識して書いたという側面がある。それは、反「自民党」、あるいは「野党共闘」の前提が崩れかねなかった今回の「大連立」騒動及びそれをめぐる民主党・小沢代表の言動について腫れものに触るような姿勢をとるブログが主導するブログキャンペーンに何の意味があるのか、という問いかけをしたかったからでもある。

無力感を感じるくらい狭い政治ブログの世界であっても、一定数のアクセスを得ているブログにはそれなりの責任があると思うが、政治ブログの世界には、ネット右翼系、リベラル・左派系を問わずポピュリズム(大衆迎合主義)が蔓延していると私は考えている。それは、世論とは言わぬまでも、近い関係にあるブログ及びその読者たちをあらぬ方向に導きかねないと思うから、自らが正統的と信じる方法論で持論を展開していっている。

当ブログはかねがね、「メディアの報道やブログの記事にわかりやすさを求めてはならない、自分の頭で考えなければならない」と主張している。わかりやすさというのは、ものごとの複雑な側面を切り捨てた結果得られるもので、メディアがわかりやすさを追及することは、大衆にアピールするスローガンを用いて世論を一方向に誘導するファシズムにつながりかねないと私は考えている。

その意味で、みちるさんが不安を感じながらご自身の頭で考えようとされている姿勢はたいへん貴重だと思う。私が望むのは、ブログの記事なんかは管理人の価値観が強く入り込んだものなので、あくまで参考とする程度にとどめておいて、ご自身の意見はご自身で形成してほしい、ということだ。

それから、ご指摘のあった「野党共闘」をめぐるトラブルの件については、誰が言い出したからAは正統性のあるキャンペーンで、Bは別の誰かが言い出したから正統性はないなどと当ブログが主張したことは一度もない。ただ、Bのキャンペーンの唱道者のブログと当ブログでは主張に相容れない部分が多々あるので、もっぱらそれを批判している次第です(笑)。

ちなみに、当ブログは「野党共闘」というのは政治家が考えれば良いことで、当ブログとしては主張したいことを主張し続けるだけだ、と考えており、もともと「野党共闘」に対する関心はそんなに強くない。現状からいうと、民主党が小沢代表の不規則発言(笑)を容認し続ける限り、民主党と共産党の距離より民主党と自民党の距離がはるかに近いのであり、これをどうとらえるか、ということに対して「野党共闘」論者は真面目に言及しなければならないと思う。

他にも何件かのコメントをいただいた。それぞれについては、前のエントリのコメント欄をご参照いただければ幸いである。
どうにももどかしいのがこのところのリベラル・左派系といわれるブログの記事で、私自身日々「何のためにブログで政治のことを書いているのか」と自問し続けているが、なかなか良い記事が書けない。迷いがあり、それからどうにも脱しきれない。

政治には子供の頃から関心はあった。小学生時代、プラモデルを作ったり戦記ものの漫画を読んでいる同級生もいたが、私は中沢啓治の「はだしのゲン」を読んで戦争の悲惨さに背筋を凍らせ、戦後の時代に憲法9条を持つ国に生まれてよかったと考える子供だった。プラモにも軍事技術にも興味は起きなかった。別に左翼の親や学校教育に感化されたわけではなく、父親はむしろ右翼だったし、学校でも小学校4年生頃までは思想を強制するような教育は受けなかった。小学校高学年では、「同和教育」の洗礼を受け、子供心に行き過ぎを感じたものだったが、これとて、そのあまりの「トンデモ」ぶりによって、その影響力は限定的なものだったと思う。

当時は自民党支持者の間でも「護憲」は当たり前の意見だったと思うのだが、それがいつの間に「護憲」がイデオロギー色の強い硬直的なものとなり、逆に「草の根保守」が大衆の心をとらえて力を増していった。最近読んだ魚住昭の 『証言 村上正邦 我、国に裏切られようとも』 (講談社)の帯に、「「右派勢力」はなぜ台頭したのか」とある。実はここ数日、この本のレビューを書いてこの問いに答えようとしているのだが、どうしても紋切り型のことしか書けず、得心のいくレビューにならないので、書き始めてはそれを破棄する状態が続いている。ただ、「草の根保守」が足を地につけた活動をしていた70年代以降の時期に、「護憲」運動が大衆から遊離していったことはいえると思う。そして、多数を占めるようになった「右派勢力」の方もかつての「リベラル・左派」と同じ陥穽に落ちたことの象徴が、わずか1年で崩壊した安倍晋三内閣だったのではないか。だから、リベラルや左派も安倍晋三の失脚や右派言論人の狼狽ぶりを笑ってばかりもいられないと思う。

ブログキャンペーン 「AbEnd」 の旗を振った人間の一人として、このところ、「これは違う」と思うことが多い。たとえば「庶民的」とか「庶民の感覚」っていったい何なのか。それって、レベルの低さとか、レベルを上げようとする努力をしないことを言いくるめる詭弁に過ぎないのではないか。いったい、何のためにブログキャンペーンをやっているのか。それが伝わってこないブログが多いし、ひるがえって当ブログからもそれを伝え得ていないのではないかと思える。そうなると、考え込んでしまって今までの、というか「大連立」騒動以前のような調子では記事を書けなくなっているのである。

私の場合、ぶっちゃけた話、新自由主義に対する怒りがあり、自分自身もさることながら、周囲にいた人間が過去十数年の間にさまざまな艱難辛苦を舐めたのをずっと見続けてきたので、80年代以来日本をこのような社会にしてしまった新自由主義を打倒したいという動機がもっとも強い。新自由主義の象徴が、コイズミであり竹中平蔵である。次いで、日本を戦争のできる国にしようという、安倍晋三的なものへの反発があった。安倍は、コイズミほど狂信的な新自由主義者ではないが、コイズミ路線を無批判に継承したため、新自由主義と思想極右の両方を持った史上最凶の政治家だと考えていた。このため、安倍への攻撃には特に力が入ったものだ。

安倍晋三内閣が自壊のような形で倒れたあと、キャンペーンは「自End」に引き継がれたが、ブログキャンペーンが分裂傾向にあるのはご存知の通りだ。私としては、スローガン連呼型のブログ、同じようなフレーズが毎回のように出てくるブログは好まない。思索を行わずにひたすらスローガンを連呼するのって、ヒトラー、スターリンや毛沢東らと同じやり方ではなかろうか。なんのために自民党を倒すのか、野党共闘をするのか、郵政民営化をやめるのか、もちろんそれぞれにもともとは理念があるのだが、スローガンが一人歩きした時、理念は硬直化し、仮説はドグマと化す。このところキャンペーンに参加する新しいブログの台頭も少なく、ブログキャンペーンが頭打ち気味なのはそういったところにも原因があるのかもしれない。

このままではいけない、とブレイクスルーを求めてあがく今日この頃である。


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新聞報道によると、政府税制調査会(首相の諮問機関)が取りまとめている2008年度税制改正についての答申案の全文が19日明らかになり、2009年度に基礎年金の国庫負担引き上げを控え、社会保障の安定財源として「消費税が重要な役割を果たすべきだ」と明記し、税率引き上げの必要性を打ち出した。政府税調が答申で消費税率引き上げの必要性を指摘するのは3年ぶりとのことだ。

先に福田康夫首相は、2008年度中に消費税率を引き上げないと明言した。これは、ちょっとした政府の方向転換(というか先送り)だった。周知のように、元首相・コイズミは「私の任期中は消費税率を引き上げない」と言っていた。これは、コイズミの任期後は消費税を引き上げるぞ、という意味で、こんな発言をしながらコイズミの支持率が下がらなかったことが不思議なのだが、ともかく来年度の消費税率引き上げは自民党の大方針だったはずだ。

ところが、ここにきて福田内閣の支持率が大きく下がっている。これは、例の「大連立」騒動が国民に不信感を持たれたという理由(あまり言われないが、この件が未遂に終わったダメージは、民主党の小沢一郎代表だけでなく福田首相にも大きい)のほか、以前からの政府・自民党要人たちの「消費税率引き上げ」発言や、「大連立」仕掛け人のナベツネ(渡邉恒雄)が消費税率引き上げ論者であって、大連立協議では消費税率引き上げについても話し合われたのではないかという観測も影響しているのではないだろうか。

とにかく逆累進性の強い消費税率の引き上げほど国民の不人気になる政策はなく、消費税が施行された1989年や消費税率が引き上げられた翌年の1998年に行われた参院選では、いずれも自民党が大敗している。89年はバブル経済のピークの頃だったし、物品税廃止などの減税もセットになっていたこともあって、景気には影響を与えなかったが、97年の消費税引き上げは景気を直撃し、橋本内閣最大の失政といわれたものだ。今回、消費税率引き上げを政府・自民党の要人が口にするや内閣支持率が下がったので、焦った福田首相が08年度の消費税引き上げを否定したのだと私は推測している。

80年代以来の新自由主義政策によって、所得税率の累進性が緩和され、法人税が引き下げられた。それにもかかわらず、税制で優遇されている企業は賃金を上げず、「戦後最長の景気拡大局面」にあるとされているのに、賃金は下がり続け、国民は景気拡大を全く実感していない。その一方で、現在連日新聞紙面をにぎわせている「防衛利権」の問題などで、国民に負担を求めている政治家たちが、すさまじい「政官業」の癒着で腐敗していることが明らかになってきている。こんな情勢における消費税の引き上げが国民の理解を得られるはずがない。

それにそもそも、金持ちは税制で優遇されたって金なんか使わない。金を使わないから金が貯まって金持ちになるという単純な理屈だ。だから、所得税の累進性を緩和したって、経済の活性化なんかには全然つながらないのだ。税収を増やすには、所得税率の累進性の緩和をやめて元に戻すことと、やたら法人税を下げようとするのを止めることだろう。すでに国民は相当に疲弊しており、その不満が特に地方を中心に噴出したのが、さきの参議院選挙での自民党の大敗だった。

それに、なんといっても自民党長期政権によって生じた政官業の癒着を一掃することだ。官僚は政治家の僕ではなくて国民の僕なのである。それには、現在の自民党と民主党という似たところの多い保守二大政党ではなく、主張のはっきりしたいくつかの政党が群雄割拠し、政権が起きるたびに官僚人事も刷新されるような政治に変革していかなければならないと思う。とりあえずは、自民党政治を終わらせることだ。「大連立」は、今言ったことに反し、政官業の癒着構造を温存することにつながる。ナベツネは、コイズミや竹中らの極端な「市場原理主義」には反対らしいが、消費税率引き上げや日米同盟重視論者だ。つまり、「極端ではない新自由主義者」と位置づけられるべき人間である。ごく一部に、ナベツネが「新自由主義と闘う」人間であるかのような幻想を持っている人たちもいるようだが、それはとんでもない誤解である。ナベツネがプロ野球で何をやったかを思い出していただければすぐにわかることだろう。

それに、日米同盟路線といっても、内実は対米隷属であり、防衛疑獄も、日本がアメリカに莫大な利益供与をする際、日本の政治家、官僚や企業がそのおこぼれに預かるという構造であることを忘れてはならない。そんなことをしているから、政府の財政赤字が膨れ上がるのである。

今回の政府税調答申案には、所得格差を是正するための所得税率の見直しにも触れているそうで、ようやく「コイズミカイカク」に少しは修正が入るのかもしれないが、相変わらず「法人税率引き下げが必要との意見が多かった」とするなど、新自由主義路線を走っているようだ。国民は、まだまだ政府・自民党に選挙でダメージを与え続ける必要がありそうだし、民主党は小沢一郎がまた暴走して変なことを画策しないよう、党内民主主義を確立させていく必要があると思う。


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小沢一郎民主党代表が 朝日新聞のインタビュー「大連立構想は間違っていなかったと思う」 と答えた件については、小沢一郎支持を表明している人たち、なかんずく 「野党共闘」 を唱えているブロガーたちにとって、決して無視してはならない件だと思うが、なぜか多くのブログがこれをスルーしていることを非常に残念に思う。そうした中、「カナダde日本語」 が小沢一郎を擁護するエントリを公開している。当ブログとは意見が異なるが、そもそもこのインタビュー記事をスルーするブログが多い中、正面から小沢擁護論を展開した点を買って紹介するので、是非ご参照いただきたい。

「朝日のインタビューに答えた民主党小沢一郎代表の連立に対する考えについて」

(「カナダde日本語」 より)
http://minnie111.blog40.fc2.com/blog-entry-671.html

当ブログは、福田首相と小沢代表による「大連立」協議が明らかになる前は、民主党に対して融和的なスタンスをずっととってきた。寄せ集めのような同党の体質や、多数の保守系議員がいる(その中には私のスタンスと相容れない新自由主義者も少なからず存在する)ことへの違和感は持ちながらも、私は30年前に社会市民連合を設立した故江田三郎氏のシンパで、その流れから菅直人や江田五月に親近感を持っていたことと、非自民政権を樹立する上で最大の勢力はやはり民主党なので、同党に融和的なスタンスをとっていた次第だ。

それだけに、小沢一郎が「大連立構想」に応じたショックは大きかった。「サンデー毎日」で佐高信が、ナベツネ(渡邉恒雄・読売新聞社会長)が「菅直人さんや横路孝弘さんは、市民派というか旧社会党だが(筆者注:実際には菅直人は社会党に在籍したことはない)、小沢さんや前原さんは自民党以上に合理的な部分があり、自・民大連立を作らないと憲法改正はできない」と言っていたと書いているが、やはり小沢一郎は自民党の人だったんだなあ、と改めて感じさせられた。これまで、小沢がISAFへの自衛隊参加論を発表した時でさえ、自衛隊の派遣には反対しながらも、「対米従属よりは国連決議に基づく」行き方だけは評価しようとしていたのだが、率直に言って、ちょっと小沢に甘過ぎたかなと反省している。

やはり、どうにも否定できないのは、現在の自民党と民主党が多数を占める議会は、「保守二大政党制」であり、民主党は保守政党であるという事実だ。もちろん党内には旧社会党や旧社民連の議員たちがいて、社民連出身の菅直人が代表を務めていた時期が長いが、それにもかかわらず、自民党と民主党の性格はかなりよく似ている。

「kojitakenの日記」に書いたように、「結局保守二大政党が両方分裂しないとダメだ」 というのが私の意見である。自民党、民主党それぞれに極右、新保守(新自由主義者)、旧保守を抱えていて、民主党にはそれに加えて社会民主主義志向の勢力がいる。

「文藝春秋」の12月号に二木啓孝が書いた記事 「小沢民主党への10の疑問」 に、民主党内の7つのグループが紹介されている。小沢が率いる「一新会」 (旧自由党系)、菅直人の「国のかたち研究会」、鳩山由紀夫の「政権交代を実現する会」、前原誠司の「凌雲会」、野田佳彦の「花斉会」、赤松広隆中心の旧社会党系「サンクチャリー」、旧民社党系の「友愛」があり、小沢グループは赤松グループや民社党系と共同歩調をとる一方、前原グループと野田グループが緩やかに連携しており、小沢らとは合わないのだという。90年代には新自由主義的な主張をしていた小沢が、前原らと反りが合わないあたりが興味深いが、前原グループの跳梁跋扈(ちょうりょうばっこ)を抑える意味からも小沢に一定の期待をせざるを得ないのは、かつての小沢の主張を忘れていない私のような人間にとってはジレンマになっているというのが正直なところだ。

それと、いずれは自民党も民主党も両方分裂して政界再編成が起きないと日本の政治は良くならないとは思うが、民主党から先に割れてはダメだ。自民党というのは、もはや政権を維持するためだけに結びついている政党だから、分裂した民主党の一部を取り込んで安定政権を作り、くっついた方を食い尽くしてしまうことは間違いないからだ。かつての社会党がその無残な先例である。

一昨年の総選挙で自民党が圧勝して以来、先に民主党が分裂するのは必至という状況だったが、今夏の参院選で民主党が大勝、自民党が惨敗して大きく状況は変わった。今度は、自民党の方が先に分裂する可能性が高まったのである。自民党がこの劣勢をひっくり返すウルトラCが、ナベツネと中曽根が仕掛けた「大連立」だった。これに小沢が乗りそうになったのは、ナベツネ・中曽根の「老害」コンビの方が役者が一枚上だったことを意味するが、民主党首脳陣は党を割らせず小沢を踏みとどまらせたのは、ナベツネらのもくろみを未遂に終わらせた点で意義があったと思う。ただ、代表は小沢一郎から菅直人に交代して、「選挙管理体制」にすべきだったというのが、当ブログの以前からの主張である。

先に自民党さえ割れてくれれば、それに応じて民主党も割れて、ガラガラポンをした方が日本の政治にとって好ましいと思う。格差を拡大し、国民を不幸にする新自由主義政策はもうまっぴらであって、これに与する自民党のコイズミ・安倍一派(安倍晋三は政治思想が極右で経済右派でもある最低の政治家だと思う)や民主党の前原一派が加わった政権にはご免こうむりたい。社民主義志向の勢力だけでは政権をとれないので、社民主義志向の勢力に旧保守が加わった形で、もちろん民主党以外の野党も参加した連立政権が樹立できる形が好ましいと思う。これは、保守のスタンスをとる佐藤優あたりの意見に近いのではないかと考えている。


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防衛疑獄をめぐって、小沢一郎・民主党代表の周辺がキナ臭さを増してきた。

トラックバックいただいた 「大津留公彦のブログ2」 のエントリ 「平成のロッキード事件」 に、「週刊現代」に松田賢弥氏(昨年、安倍晋三を追及する記事を同誌に連載したフリージャーナリスト)の記事 " 野中広務と「小沢一郎と消えた湾岸戦費1兆円」 " が紹介されているが、野中広務は 「サンデー毎日」 の11月25日号でも小沢一郎批判を展開している。

野中は、小沢一郎の側近だった中西啓介元防衛庁長官(故人)と田村秀昭元参院議員の2人をめぐる「防衛利権」の疑惑に言及している。

野中の著書 『私は闘う』 から 「サンデー毎日」 が引用している部分を以下に孫引きする。

細川政権時代に小沢さんの側近の中西啓介防衛庁長官(故人)は訪米した際、米国の防衛産業関係のロビイストと接触している。ダグラス・グラマン事件にも関与したジョン・カーボという男である。当時は防衛庁が次期多用途支援機(UX)の選定に入っている時期だった。それを考えると、防衛庁長官の行動はさまざまな疑惑を呼ぶ非常識な行動だ。

(「サンデー毎日」 2007年11月25日号に掲載された野中広務 『私は闘う』 からの引用)

野中によると、中西防衛庁長官(当時)は、1993年12月1日に、「半世紀前に作った憲法にしがみついているようなあり方はどう考えてもまずい」と改憲発言を行い、この責任を問われて翌日防衛庁長官を辞任したが、野中による中西への「防衛利権」の追及から逃れるためではなかったかと推測している。野中はこの件を12月8日の衆院予算委員会で取り上げたが、その時には中西は防衛庁長官の座を去っていた。そして、野中が中西の訪米時の日程について防衛庁幹部に問い合わせたのは12月1日で、その日の夜のパーティーで中西が「改憲発言」をしたのだという。

野中は、「小沢氏自身の防衛利権の話は知らない」としながらも、田村秀昭元参院議員が新進党が分裂しても小沢についていったことに注目しているという。「サンデー毎日」が以前に報じていたところによると、もと「山田洋行」専務の宮崎元伸容疑者は、1989年に田村元議員が初当選した際、2億円くらい山田洋行が選挙資金を田村氏のために用立てたそうだ。但し、11月1日の当ブログ記事にも書いたように、田村元議員は一昨年に民主党の安全保障政策に不満を持って国民新党に参加し、民主党を除籍処分になっている(当時の民主党代表は岡田克也氏)。中西氏や田村氏と防衛業界の関係について「サンデー毎日」の問い合わせを受けた小沢事務所は「全く存じ上げない」と無関係を強調しているそうだが、灰色との印象は拭えない。

しかしながら、小沢一郎を「悪魔」と呼んで敵視する野中広務にしても、率直に言って「決め手不足」の感は否めない。このくだりを読んで、小沢支持の方はやや胸をなで下ろされたかもしれないが、野中は、小沢の「過去」について、既に 『政界裏面史』 に書きためており、それは野中の死後に公表されるようにしてあるのだそうだ。外部の人間としては、生きているうちに公表してほしいものだと思うのだが、これも野中が自らの身の安全を確保するためかもしれないと思うと、無理なお願いはできないような気もする。当ブログ管理人がブログを始めて間がない昨年5月20日に公開した記事 「キーマンが「自殺」した大事件」 にも書いたように、政界がらみの大事件に変死者(多くは「自殺」とされる)はつきものだからだ。昨年のライブドア事件に絡んで、前首相・安倍晋三の非公式後援会 「安晋会」 の理事だった野口英昭・エイチエス証券元副社長が沖縄で変死を遂げた件は、記憶に新しいところだろう。

さて、本エントリでは野中広務が小沢一郎周辺の「防衛利権」疑惑を指摘したことをもっぱら紹介してきたが、野中が小沢一郎以上に敵意を燃やす政治家は、いうまでもなくコイズミである。守屋武昌にしても、もともとは旧竹下派とつながっていたが、コイズミ政権下では一転して、それまで旧竹下派が持っていた防衛利権を竹下派からシャットアウトして、森派(現町村派)に移し変える役割を担っていたとされる。つまり、何度も書くが、防衛疑獄を追及していった時、最後の最後に登場するラスボスはコイズミなのである。

追及がそこまでいくとはとても思えないが、そうでもならない限り日本の政治が良くなることはないと思う今日この頃である。


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守屋武昌・前防衛事務次官の2度目となる証人喚問が15日午後、参院外交防衛委員会で行われ、守屋証人は、山田洋行元専務の宮崎元伸容疑者(69)の飲食接待の場に政治家が同席していたとされる問題で、「久間(章生)先生と額賀(福志郎)先生じゃなかったかと思う」と述べた。

守屋証人がこう述べた時、議場は騒然となったというが、久間や額賀は、もうとっくの昔から疑惑が濃厚な議員として噂されていた人物だ。たまたま額賀が財務相だから大騒ぎになっているが、こんな人物を財務省に起用した福田康夫の不明が問われるだけの話である。

防衛利権の闇は、そんな程度のものじゃない。11月14日の「きっこの日記」「アメリカにシッポを振り続ける自民党」)にも書かれているが、今回の「防衛疑獄」(贈収賄事件に発展してきているので、こう呼ばせていただく)の本命は、「沖縄利権」であるとはよく指摘されるところだ。

普天間飛行場の移転問題や、「きっこの日記」にも書かれている沖縄米軍のグァムへの移転に伴う利権が指摘されているのだが、これらは従来ほとんどメスが入っていなかった分野で、これが本格的に追及されたら、自民党議員や民主党の自民党出身議員が大パニックに陥るかもしれない。

とはいえ、その具体的な中身を当ブログ管理人が知っていようはずはない。だから、そこらへんについては事情通の方におまかせするとして、本エントリでは、この利権構造を生み出すもととなった「沖縄密約」について述べてみたい。

沖縄が日本に返還されたのは、35年前の1972年(昭和47年)だが、これは佐藤栄作内閣の最後の大仕事だった。前任の池田勇人内閣は、「所得倍増」政策を掲げ、日本経済の高度成長を成し遂げたとして高く評価されていたから、池田をライバル視してきた佐藤は、池田に劣らない成果を挙げて退任しようと思っていた。その「成果」として佐藤が力を入れたのが沖縄返還だった。

沖縄は、当時アメリカが施政権を持っていたが、72年に予定された返還について、佐藤は「沖縄はタダで帰ってくる」と言っていた。しかし、その言葉は真っ赤なウソだったのである。

1971年6月に調印、翌72年5月に発効した沖縄返還協定において、米軍用地復元補償費400万ドル(当時のレートで12億円強)は、アメリカが日本に「自発的支払を行なう」と記されていた。しかし、実際には日本側がこの400万ドルを「肩代わり」する密約があったことを、毎日新聞の西山太吉記者が突き止め、これをスクープした。ところが、西山記者と情報提供者だった外務省の女性事務官は国家公務員法違反容疑で逮捕されてしまった。毎日新聞はこれに反発して、国民の「知る権利」を政府が侵害していると主張する大キャンペーンを張ったが、権力や週刊誌、テレビのワイドショーなどによって、問題を下半身スキャンダルにすり替えられてしまい、密約疑惑は追及されることなくうやむやになってしまった(いわゆる「西山事件」)。

しかし、2000年になって、朝日新聞が米公文書をもとに、沖縄返還をめぐる密約の存在を暴いた。72年に西山記者が暴いた400万ドルはほんの氷山の一角に過ぎず、2億ドルもの「裏負担」を日本がしていたのだ。

さらに2006年、当時の外務省アメリカ局長・吉野文六氏が密約の事実を認める発言を行った。吉野氏は、2000年の朝日新聞報道で「密約」の存在が明るみに出た時には、その損座を否定していたのだが、06年、北海道新聞の記者に対し、一転して密約の存在を認めたのである。だが、資料が明らかにされ、当時の外務官僚の証言もあるのに、政府はなお「密約」の存在を否定し続けている。ここまで恥知らずな政府が、他の先進国にあるだろうか。

前記の毎日新聞・西山元記者が、『沖縄密約』 (岩波新書)という本を今年5月に出したが、この本によると、当時の佐藤首相は秘密交渉を好み、その任に当たったのが大蔵省ルートであり、外務省には何の連絡もないまま秘密交渉が行われ、外務省アメリカ局長だった吉野文六氏はそれにずいぶん振り回されたようである。吉野氏にはそのことへのわだかまりがあり、それが「沖縄密約」の存在を認めた発言につながったのかもしれない。佐藤首相から秘密交渉の命を受けた責任者は福田赳夫外相だった。いうまでもなく、佐藤栄作は前首相・安倍晋三の大叔父、福田赳夫は現首相・福田康夫の父である。

とにかく、密約の実体は、アメリカが払うとされていた費用の多くを、実際には日本が負担するというあきれ返ったもので、現在の「思いやり予算」も、この密約が隠し切れなくなってある時期に表面化させたものだ。佐藤が言った「沖縄はタダで帰ってくる」どころではない。この時の流れは現在まで続いており、米軍再現に伴う沖縄基地のグァム移転の費用も、そのかなりの割合を日本が負担することになった。「きっこの日記」に
総額で、1兆2000億円とも言われてる費用のうち、6割にも当たる7000億円をあたしたちから巻き上げた税金から、ホイホイと支払う約束をしちゃったのだ
と書かれている通りである。そして、日本側の負担の中には米兵の住居施設をグァムに建設する費用が含まれているが、これが積算根拠も示されていないいい加減な試算なのだ。このあたりも、「きっこの日記」にわかりやすく書かれている。そんなところに、巨額の利権が生じるのは当然の話であって、おそらく相当多数の自民党議員や、もと自民党に属していた民主党議員が「沖縄利権」に絡んでいるだろう。コイズミ本人や民主党の小沢一郎代表の名前も取りざたされていることは、皆さまよくご存知の通りだ。

今回、アメリカに「ホイホイと支払う約束をしちゃった」のは、もちろんコイズミだが、そのレールを敷いたのは、安倍晋三の大叔父・佐藤栄作であり、福田康夫の父・福田赳夫だった。佐藤も福田も、自民党の政治家の中でも対米従属の傾向の強かった人たちだ。それが、佐藤栄作最後の業績を挙げるために、国益を犠牲にして沖縄返還に伴う「密約」を行い、「沖縄利権」はそこから生まれた。

こんな罪深い政治家たちの二世や三世が牛耳る日本の政治を、なんとしても変えていかなければならないと思う今日この頃である。


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小沢一郎の側近といわれた元民主党参院議員・平野貞夫氏が、「大連立」騒動について、「週刊朝日」 2007年11月23日号でコメントしている。記事には、「小沢さんが断ち切れなかったナベツネとのしがらみ」というタイトルがついている。

平野氏は、のっけから「ナベツネさんがいる限り、日本に健全な民主主義は確立しない」と、ナベツネを切って捨てている。その上で、なかなか痛快な内輪話を披露してくれている。

平野氏によると、小沢一郎は過去に何度もナベツネに裏切られているのだそうだ。「自社さ」政権に不満を持つ中曽根康弘とナベツネは、「保保連合」を作ろうと画策したのだが、当時新進党の党首だった小沢を、「新進党の党首としてふさわしくない」とした世論調査を読売新聞と日本テレビが発表した。これは自民党と連動した捏造調査結果だという情報が新進党に入ってきたのだという。

頭にきた平野氏は、ナベツネがロッキード事件にかかわっていたという宣伝をしようとした。ナベツネがロッキード事件に関与していたという説については、魚住昭の 『渡邉恒雄 メディアと権力』 にも詳しく書かれている。ロッキード事件では、中曽根が「疑惑の政府高官」として噂された(時の首相・三木武夫と組んでいた中曽根は結局逃げ切った)が、中曽根と仲の良いナベツネも、「編集高官」などと陰口を叩かれ、事件への関与が噂されたのである。ナベツネは、若手の一政治記者だった頃から日韓国交回復(1965年)の際の条約交渉にかかわっており、児玉誉士夫とのつながりも取りざたされていた。平野氏は、故前尾繁三郎(首相候補といわれた池田派の重鎮で、「宏池会」の大物政治家)から、「中曽根と児玉(誉士夫)と渡邉が自民党を悪くしている」と聞かされたそうだ。

前述の読売・日本テレビの捏造世論調査に怒った平野氏が、このようなナベツネの旧悪を蒸し返そうとしたところ、ナベツネの逆鱗に触れ、ナベツネは名誉毀損で訴えるといって息巻いたそうだ。この時、中曽根は小沢一郎に平野氏をナベツネと会わせるよう依頼した。いざ会ってみると平野氏とナベツネは意気投合したそうだが、その時に平野氏がナベツネから直接聞いた話によると、ナベツネは定期的に中曽根や創価学会の池田大作名誉会長と食事をして情報交換をしているとのことだったという。

ナナナナナント、ナベツネの政界工作は自民党?民主党間にとどまらず、ナンミョーの親玉・池田大作とも癒着しているようなのだ。ま、ナベツネが自自公連立を仲立ちしたとされていることからすると、驚くには当たらないかもしれないが。いずれにせよとんでもないジジイであり、これでは平野氏がナベツネのことを「日本のデモクラシーを壊す人ではないか、と思った」と評するのも当然だろう。

今回の「大連立」騒動については、小沢は過去に何度もナベツネに痛い目にあっているから、小沢としても策略と策略のうえで話し合いに応じたが、結果的にナベツネとのしがらみを断ち切れずに墓穴を掘った、というのが平野氏の見立てだ。つまり、ナベツネの方が役者が一枚上だったと元側近は見ているということだ。

記事の末尾から少し引用する。

 小沢さんとしては、政党としての立場と国民生活を考えた場合、国政をどう動かしていくのかという悩みがおそらくあった。もうひとつ、福田さんが信用できる人間なのか、見極めたい思いもあったはずです。

 その意味では、2人の間に信頼関係はできたと思う。たとえ小沢さんがボロクソに非難されようとも、与野党のトップが人間的な信頼関係を持ったことは国にとっていいこと。これからは、堂々と戦う一方で、協力するところは堂々と協力すればいいんですよ。

(「週刊朝日」 2007年11月23日号 「総力ワイド 激震! 小沢騒動」収録 平野貞夫元民主党参院議員のコメントより)

福田康夫と小沢一郎が話し合っても別にかまわないが、やるならオープンに討論すべきだろう。密室での談合はもうやめてほしい。そして、民意に背く「大連立」などという馬鹿げた話し合いは、福田も小沢も二度と企てないでほしいものだ。


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稲尾和久が死んだ。プロ野球・西鉄ライオンズの伝説的名投手である。

私は稲尾の現役時代や西鉄ライオンズの黄金期を知らない。南海ホークスの杉浦忠の現役時代も同様だ。だが、昭和33年(1958年)の日本シリーズで最初の3試合で巨人に3連敗した西鉄が、稲尾の4連投で4連勝して逆転優勝したことは知っている。翌年、杉浦がやはり4連投して南海が巨人にストレートで4連勝したことも知っている。

稲尾の偉業を少年時代の私に教えてくれたのは、日本テレビ系の巨人戦中継が早く終了した時に放送された過去の名勝負のビデオだった。昔の日テレは、「巨人さえ強くて儲かれば良い」などというケチなことは言わなかった。稲尾の4連投4連勝、西鉄ライオンズの「奇跡の逆転日本一」を称える度量があった。その伝統は、1985年に阪神タイガースが日本一になった頃まで続いた。バース、掛布、岡田の阪神のクリーンアップ・トリオが巨人の槙原から放ったバックスクリーン三連発は語り草になったが、「巨人が優勝しないとプロ野球は盛り上がらない」などとは誰も言わなかった。21年ぶりの阪神優勝は日本中の話題になり、「猛虎フィーバー」が列島を席巻した。80年代半ば頃がプロ野球人気の頂点だったと思う。

しかし、ナベツネこと渡邉恒雄が読売巨人軍のオーナーになって以来、プロ野球界は変わった。急に新自由主義の言葉でプロ野球が語られるようになり、観客動員力の弱い球団は「経営努力が不足している」と言われた。だが、昔からの人気に安住していた巨人がどれだけ「経営努力」をしていたというのだろう。私はずっと疑問に思っていた。

その後のことはもう言うまい。81歳のジイサンが政界工作に精を出すのは、まさに「憎まれっ子、世にはばかる」としか言いようがない。

稲尾和久のライバルだった杉浦忠は6年前に死んだ。杉浦のチームメートだった皆川睦雄も、阪急ブレーブスの梶本隆夫もここ数年のうちに相次いで世を去った。みな70歳になるかならないかで死んでいった。パシフィック・リーグの名投手たちには早世の運命があるかのごとくだ。頑健な身体に恵まれているはずなのに、なぜか長寿には恵まれない。まことに残念なことである。

稲尾和久さんのご冥福を、心からお祈りします。


##政治関係の記事は、気力が回復したら書きます(笑)


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一昨日(11月11日)のエントリで、森田実の小沢一郎批判をご紹介したが、森田は渡邉恒雄(ナベツネ)も厳しく批判している。

2007.11.11
森田実の言わねばならぬ[722]

平和・自立・調和の日本をつくるために【517】
民主党に考えてほしいこと〈4〉
政治家は、国民のために政治権力を監視し政治権力の過ちを正す社会的責任を負った新聞社の指導者が、その本分を忘れて自ら権力者として日本国民を支配しようとしている読売新聞グループ本社会長の渡邉恒雄氏に振り回される愚を繰り返してはならない

(中略)

 11月8日、鳩山由紀夫民主党幹事長は、8月に渡邉恒雄氏から「大連立」の持論を聞いたという事実を明らかにした。それまで渡邉恒雄氏の名は、新聞等で報道されていたが、政治家自身が、渡邉氏の名をあげたのは初めてである。この発言によって、今回の大連立騒動の仕掛け人が、渡邉氏であることが、ほぼ明らかになった。
 政治権力と一体化した大新聞を使って、国民を支配しようとするのは、大新聞指導者の堕落である。堕落し権力欲のかたまりと化した大新聞の独裁的指導者が、日本国民の将来を決めようとするのは、新聞指導者の傲慢である。これが読売の渡邉恒雄会長である。日本のフィクサーを気取り、読売新聞という社会の公器を使って、国民を、自らが狙う方向に従わせようとしている。きわめて危険な人物である。新聞社の社会的役割は、国民のために政治権力を監視し、過ちを犯させないようにすることにある。この本分を忘れ日本を支配しようとするのは罪悪である。民主党は、再び、このようなフィクサーに騙されてはならない。民主党は二度と今回のような愚を繰り返してはならない。

(「森田実の時代を斬る」 2007年11月11日)

ジャーナリズムには権力へのチェック機能が求められる。そんなことは、ジャーナリズム論のイロハのはずだ。ところが、魚住昭の名著 『渡邉恒雄 メディアと権力』 に紹介されているように、ナベツネは「権力と一体となったジャーナリズム」を理想としている。田中角栄がロッキード事件で逮捕されたあと、「闇将軍」と化したように、ナベツネも自民党政府を操ろうとした。だが、コイズミはナベツネがコントロールすることのできない政治家だった。コイズミ?竹中の新自由主義には私は大反対だが、唯一彼らを評価できるところがあるとすると、ナベツネに動かされなかったことかもしれない。

この、「メディアが権力をコントロールする独裁政治」をとるか、「国民を不幸にする新自由主義」をとるかというのは、いわば「究極の選択」である。一昨日のエントリで、新自由主義者とおぼしき毎日新聞の岸井成格がナベツネを批判したことを肯定的に取り上げたら、さっそく当ブログを批判するコメントがついたが、当ブログとて岸井など評価したくはない。だが、ナベツネを批判する正論だけ切り取ってみたら、岸井に同意するしかないのである。だが、岸井に同意するという形ではどうにも癪に障るので、あらためて森田実がナベツネを批判した記事を取り上げた次第である。

ところで、今回の「大連立」の件にはもうこだわるまい、と数日前に書いたが、どんなに気持ちを切り替えようとしても頭からこびりついて離れない。

まともに損得勘定をしたら、民主党にとってメリットは何一つない話だった。それなのに、小沢一郎はそれに乗ろうとした。なぜだろうか。つらつら考えているうち、つい数ヶ月前まで、やはり冷静に考えたらメリットなど何もない行動を安倍晋三がとり続けていたことを思い出した。参議院選挙を「政権選択の選挙」にしてしまったのは安倍晋三自身だった。参院選で惨敗して辞意を表明すべき局面で、「続投」を表明したこともそうだ。

こんなことを書くと、また「小沢一郎を安倍晋三と一緒にするな」とお叱りを受けそうなのだが、前首相が自滅してくれたのを喜んでいたら、野党第一党の党首が自滅にしかならない選択をしようとしたとは、一体全体どういうことなのか。これまでの選挙で、われわれは一体何を選んできたのか。

そうこうしているうちに、新テロ法案が衆院特別委で可決され、今日衆議院を通過する見通しだ。参院の野党の対応によっては、福田首相が衆議院を解散するという説もあるが、福田内閣の支持率も低下しているうえ、山田洋行事件の捜査も進んでいるので、福田康夫もうかつには解散のカードを切れないのではないかと思う。日経平均株価も一時1万5千円を割った。本当は、当ブログでもこれらもろもろの話題を取り上げるべきなのだろうとは思うが、自民党を選挙で敗北に追い込んでも、「大連立」政権が発足して何の意味もなさなくなるかもしれない、などの思いが頭をよぎると、これまでみたいな調子ではなかなか記事を書けなくなってしまっている。

もともと「反自民」の傾向を持っていた人の中には、民主党に投票するのをやめて社民党や共産党に投票する人も出てくるだろう。これなら全然問題ないのだが、これまで自民党に投票していたけれど、自民党政権では暮らしは良くならないと考え始めて前回の参院選で民主党に投票した人、特に地方の人たちは、おそらく社民や共産には入れず、棄権するか再び自民党に投票することになると思う。「よりマシ」の論法の是非が論じられているが、突然民意を無視して、それまで否定してきたはずの相手と連立を組もうとする政党より、ずっと政権を担当してきた政党の方が安定感があってまだ「マシ」だと感じる人たちがいてもおかしくないし、地方の保守の人たちは特にそう感じるのではないかと思う。これは、理にかなった選択ではないが、民意がいつもいつも理にかなったものだったかというと、決してそうではない。それは、一昨年の熱病に浮かされたかのような「郵政総選挙」を思い出せばご理解いただけるかと思う。

こんなことなら、防衛利権の捜査が一気に進んで、与野党の大物政治家に次々と累が及ぶ事態にならないものかと思ってしまう。本命といわれている久間はともかく、民主党のOとか自民党のKにまで累が及んで、自民党も民主党も、そしてもちろん読売新聞もぶっ壊れない限り、日本の政治の再生はないのではないかと思ってしまう今日この頃なのである。

[追記1]
毎日新聞の社説(11月13日)が、ナベツネと読売新聞を名指ししてこの件に対する説明を求めた。これが仮に岸井成格の差し金によるものであったとしても、当ブログはこの社説を支持する。
http://mainichi.jp/select/opinion/editorial/news/20071113k0000m070150000c.html

社説:「党首会談工作」 「さる人」の説明が聞きたい

 自民、民主両党による大連立構想の真相は依然不透明だ。ことは、国を治める権力の所在にかかわる重大問題である。当事者である福田康夫首相はもちろん、小沢一郎民主党代表が「さる人」として存在を明らかにした「仲介者」は事実を語るべきだ。

 小沢氏が今月7日の記者会見で明らかにしたところによると、党首会談に至る経緯は大要次のようなものだ。

 2カ月ほど前、「さる人」から呼び出され「お国のために大連立を」という話があった。10月半ば以降にその人からまた連絡があり「首相の代理の人と会ってくれ」という話をされた。「代理人」に会ったところ首相もぜひ連立したいということだったので、「首相から直接話を聞くのが筋だ」という話を返し、党首会談につながった??。

 「さる人」の名前を小沢氏は明らかにしていないが、読売新聞グループ本社の会長兼主筆の渡辺恒雄氏である、と読売新聞を除くほとんどのメディアが報じている。「さる人」がだれで、どのような仲介をしたのかは、まさに新聞の読者の「知る権利」の対象だろう。渡辺氏が仲介をしたのなら、その事実を紙面で明らかにすべきではないか。新聞の紙面づくりのトップに期待されることだ。(以下略)

(「毎日新聞」 2007年11月13日付社説より)

[追記2] (2007.11.14)
うかつにも今頃知ったのだが、朝日新聞は毎日新聞に先立つこと3日前の11月10日付社説で、やはりナベツネに説明を求めていた。
http://www.asahi.com/paper/editorial20071110.html

「大連立」仲介―読売で真実を読みたい

 自民党と民主党が大連立する。そんな驚くべき話が飛び出した先の党首会談の、段取りをつけたのは誰なのか。

 小沢民主党代表は、辞意撤回の記者会見で「さる人」から話を持ちかけられたと明かした。続いて、その人物に勧められて「福田首相の代理の人」と会い、党首会談が実現したという。

 小沢氏は名を明かさなかったが、どうやら「さる人」とは読売新聞グループ本社会長で主筆の渡辺恒雄氏であるらしい。朝日新聞を含め、読売新聞を除く多くのメディアがそう報じている。

 首相と野党第1党の党首の間をとりもち、会談や「大連立」話を仲介したのが事実とすれば、報道機関のトップとして節度を越えているのではないか。

(中略)

 読売新聞は、大連立を提案したのは小沢氏だったと大きく報じた。小沢氏が「事実無根」と抗議すると、今度は小沢氏に「自ら真実を語れ」と求めた。

 その一方で、同紙は仲介者については報じていないに等しい。一連の経緯にはなお不明な部分が多い。だれよりも真実に近い情報を握っているのは読売新聞ではないのか。読者の知る権利に応えるためにも、真実の報道を期待したい。

(「朝日新聞」 2007年11月10日付社説より)


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本当に民主党というのは困った政党、小沢一郎というのは困った政治家で、1989年の参院選後の社会党、1998年の参院選後の民主党の誤りを、三たび繰り返すのかと思ってしまう。

しかし、今回の騒動で、仕掛人が渡邉恒雄(ナベツネ)と中曽根康弘であったことはもはや誰にも否定できない。政治家である中曽根はともかく、世界一とされる発行部数を誇る新聞社の会長が、ジャーナリズムの本分から逸脱して、与党側に立った政界工作を行ったことなど言語道断だ。

小沢一郎だけ責めてナベツネを不問に付すのも、ナベツネだけ責めて小沢一郎を不問に付すのも、どちらもアンフェアだろう。この点、森田実はどちらも厳しく批判するフェアな態度をとっている。特に11月9日付の森田さんの記事には、地方在住者として考えさせられたので、以下に紹介する。

 小沢代表の辞意撤回で、民主党は危機を乗り切ったと考えている鈍感な民主党議員にあえて苦言を申し上げる。国民に目を向けてほしい。
 昨夜、地方で次をめざして孤軍奮闘中の何人かの前議員と新人候補に会って話をきいた。みんな苦労している。大変だなと改めて感じた。夜遅く帰宅してから地方の新人議員から電話があった。彼は毎日街頭に立って演説をしている。彼は、街頭演説をしていても、人びとの目が冷やかになったのがわかると言った。「大連立構想で民主党を応援していた人びとの心が民主党から離れたのかもしれません」と語った。
 「大連立・代表辞職騒動が起きてから、党幹部から連絡がありましたか?」と私が訊ねたところ、「何もありません」という答えが返ってきた。あまりにも忙しくて地方に連絡する時間がなかったのかもしれない。地方で苦しんでいる新人のことを考える余裕がないのかもしれない。
 だが、「大連立」になったら議会政治家への道が絶たれるかもしれない絶望的な状況に立たされる同志のことを党幹部が忘れているとしたら、こんなことでいいのかと言わねばならない。
 小沢代表が辞意撤回演説をしたあと、私は何人かの民主党議員と会った。皆、真面目で誠実な政治家である。彼らは異口同音に「小沢さんの演説はよかった。感動した。民主党は雨降って地固まるだ。よかった! よかった!」と言っていた。ほっとした気分とともに、高揚感が漂っていた。
 だが、私は違和感を感じざるをえなかった。国民に目が向いていないのである。落選中の同志への配慮が薄いのである。もしも民主党の良質な議員のなかにも「自分さえよければよい主義」がしみ込んでいるとすると、困ったことである。最も苦しい立場の人びとへの惻隠の情なくして、政党も政治家も成り立たない。この点、民主党の幹部にとくに考えてほしいと思う。

(「森田実の時代を斬る」 2007年11月9日付)

私は岸井成格だの田原総一郎だのといった電波芸者が大嫌いなのだが、彼らの主張とて一から十まで誤りばかりというわけではない。

田原は、今日(11月11日)のサンプロで、「日米構造協議(1989~90年)の時、アメリカに譲歩ばかりする小沢一郎に問い質したら、『日本がなくてもアメリカはやっていけるけど、アメリカがなかったら日本はやっていけないだろ』と答えた」と言っていた。これは何も今日初めて言ったわけではなく、以前にも田原が言ったり書いたりしていたことだ。その田原は、インド洋給油のイラク戦争転用疑惑の追及に対しても積極的な態度をとっている。

一方で、小沢一郎は安全保障政策でアメリカの影響力を脱して、国連中心主義に軸足を移そうとしている「隠れゴーリスト(ド・ゴール主義者)」として米政権から警戒されていたと手嶋龍一が指摘しているが(当ブログ9月28日付記事参照)、おそらく小沢には親米と脱米入欧(?)の二面があって、こと安全保障政策面になると後者が顔をのぞかせるというのが本当のところではないだろうか。

湾岸戦争の時に、小沢一郎がアメリカから不明朗な金を受け取ったことを福田康夫が突いた、それらもろもろの「旧悪」をネタに脅された小沢が「大連立」に応じようとしたのだ、などという噂話もあって、通常の噂とは違って「サンプロ」で公然と語られたりしている。明日(11月12日)発売の「週刊現代」にも、「平成ロッキード事件と小沢騒動/野中広務~小沢一郎と消えた湾岸戦費1兆円」と題した記事が掲載されるようだ。この記事を書いている松田賢弥氏は、昨年、同じ「週刊現代」で安倍晋三を批判する連載記事を書いていたジャーナリストだ。

「大連立」騒動による民主党の動揺は、小沢の留任で一件落着したかに見えるが、まだまだ続きがあるかもしれない。小沢にも累が及びかねない防衛利権の件に対して消極的な姿勢をとるブログもあるが、当ブログはそういう姿勢はとらず、自民党だろうが小沢一郎だろうが膿は徹底的に出してほしいと思う。

一方、毎日新聞の岸井成格は、今朝の「サンデーモーニング」で、「大連立」騒動の仕掛人とされる渡邉恒雄(ナベツネ)を、「行き過ぎだ」と批判し、「渡邉さんと読売新聞は真実を明らかにする必要がある」と主張した。久々に聞く岸井のジャーナリストらしい主張だった。今朝見たテレビの政治番組で、正面切ってナベツネ及び読売新聞の説明責任に言及したのは、この岸井だけだった。岸井が読売新聞の商売敵である毎日新聞の役員待遇の「特別編集委員」であることを割り引いても、勇気ある発言だったと思う。サンプロの田原総一朗はナベツネを名指しできず、「読売新聞」だとしか言えなかったし、ましてやその責任に言及もしなかったのだから。

いずれにしても、批判するならフェアにやりたいものだ。ついでに、福田康夫首相の責任については、どこのマスコミもほとんど批判しないが、これもフェアな態度とはいえないだろう。
話はコイズミ政権が発足した年である2001年にさかのぼる。

この頃、プロ野球パシフィック・リーグの近鉄バファローズは、赤字に苦しんでいた。チームを強くすれば客は集まると考えた近鉄球団は、元ロサンジェルス・ドジャースの監督だったトム・ラソーダを「技術顧問」に迎えるとともに、積極的な補強で戦力強化を図った。

今よりずっと熱心なプロ野球ファンだった私は、NHK-BS第1で放送されるプロ野球中継を楽しみにしていた。当時から読売ジャイアンツは大嫌いだったので、巨人戦中継より、パ・リーグの試合や、セでも阪神や中日の主催戦を多く放送していたNHK-BSを見ることが多かった。

覚えているのは、西武球場で近鉄が西武ライオンズ先発の西口投手を打ち込んで圧勝した試合で、アナウンサーが「ダイエーの王監督が、『今年の近鉄は意欲的だね』と警戒していた」と言っていたことだ。この年の近鉄は、シーズン終盤の西武との競り合いを制して、12年ぶりにリーグ優勝した。

しかし、これが近鉄にとって最後のリーグ制覇になってしまった。当時、プロ野球では渡邉恒雄(ナベツネ)の画策によって、人気が巨人や阪神を中心とする一部のチームに集中する流れが作られており、近鉄は優勝しても4年連続でセ・リーグの最下位だった阪神の観客動員数にはるか及ばず、その人気はリーグ優勝を遂げても盛り上がらなかった。ヤクルトとの日本シリーズの視聴率は低迷し、「夕刊フジ」などの四流夕刊紙は、「巨人が日本シリーズに出ないからだ」などと妄言を垂れ流した。

これが、近鉄が球団経営を投げ出すきっかけになった。近鉄がオリックスとの合併を発表したのは2004年6月だった。日曜日の早朝、NHKがスクープしたニュースを旅先の宿で見て知った私は、もちろん大いに驚いたが、「来るべき時がついに来た」と感じた。その前夜、広島カープが巨人の巨大戦力の前に歯が立たず完敗した試合をテレビで見ていたから、余計にそう思った。

ここから、世間を騒がせた球界再編騒ぎが始まった。この騒ぎの仕掛人は、宮内義彦、渡邉恒雄、堤義明の三人で、彼らは2リーグ12球団あるプロ野球を、2球団削減して1リーグ10球団にしようとした。竹中平蔵の盟友として悪名の高い新自由主義者・宮内がオーナーを務めるオリックス・ブルーウェーブは、看板スターだったイチローがメジャーに流出し、観客動員の不振による球団の経営難に苦しんでいたし、それは西武の堤義明も同様だった。彼らは、当時まだ人気の高かった巨人とくっつくことでその分け前にあずかり、なんら経営努力をすることなく果実を得ようと思ったのである。

当時宮内は68歳だったから、「老害三兄弟」とはさすがにいえないが、この時にもナベツネは「老害」と批判されたものだ。そして、三人で悪事をたくらむのは昔からのナベツネの習い性らしい(笑)。

結局このナベツネらのたくらみは、古田敦也率いるプロ野球選手会の抵抗と、それを支持する世論に阻まれ、プロ野球の1リーグ化は阻止された。そして、北海道日本ハムファイターズ、東北楽天ゴールデンイーグルスなど、地方に密着した球団が人気を博すようになる一方、悪事をたくらんだ巨人、オリックス、それに西武は軒並み凋落し、巨人はライバル・阪神タイガースの後塵を拝するようになった。どうした弾みか、巨人は今年リーグ優勝したが、今年からセ・リーグでも導入されたプレーオフで、中日ドラゴンズにコテンパンに叩きのめされて3タテ(プロ野球用語で同一対戦カード3連敗のこと)を食らい、日本シリーズへの進出を阻まれた。

三宅久之は、ナベツネが政界工作をしたのは、日本シリーズに巨人が出られなくなってナベツネが暇になったからだと言っていた。もちろんこれは冗談で、ナベツネの政界工作は参院選直後から始まっていた。昨日のエントリでも紹介した11月7日付の 「きっこの日記」 にナベツネの政界工作が時系列でまとめられているので、ご参照いただきたい。また、11月8日付でもナベツネ及び読売新聞批判が展開されており、こちらも必読である。

「きっこの日記」 ? 「強欲ジジイの茶番劇」 (11月7日)
http://www3.diary.ne.jp/logdisp.cgi?user=338790&log=20071107

「きっこの日記」 ? 「厚顔無恥な新聞の私物化」 (11月8日)
http://www3.diary.ne.jp/logdisp.cgi?user=338790&log=20071108

きっこさんも指摘しているように、安倍晋三が「民主党・小沢代表と話し合いができなかった」ことを首相辞任の理由にあげていたのは、実際には小沢に安倍の率いる自民党との「大連立」を蹴飛ばされたためだと考えてほぼ間違いあるまい。ショックを受けて引きこもってしまった安倍晋三の「心の傷」はまだ癒えないのだろうか(笑)。

ナベツネは、事前に書いたシナリオ通り、首相を福田に代え、改めて民主党との大連立を図った。ナベツネが自民党の「新YKK」といわれる山崎拓、加藤紘一、古賀誠らと、安倍内閣打倒の密談をしていたことは、かつて産経新聞に暴かれ、当ブログでも8月30日のエントリで紹介したが、ナベツネはそれに先立つ8月16日の読売新聞社説で「大連立」を提唱していた。つまり、「大連立」を形成するために邪魔になる安倍晋三をナベツネは切り捨て、安倍と同じような極右思想を持っている麻生太郎をも追い落とし、福田康夫を総理大臣に押し立てたのである。そして小沢一郎は、うかつにもナベツネの描いた「大連立」に乗りそうになってしまった。これが、先週末から世間を騒がせた騒動だった。

私は、ナベツネがフィクサーとしての力を持っていたのは、90年代末の自自連立や自自公連立の時までで、その後政界への影響力を次第に失った過去の人になっていたと考えていた。それだけに、ナベツネが今なおそこまでの力を持っていたことに驚くとともに、こんなナベツネごときにやすやすと動かされてしまう自民党や民主党の政治家たちに深く失望した。

2004年のプロ野球再編劇は、ナベツネの敗北に終わり、読売ジャイアンツの試合のテレビ中継は、徐々に地上波から追い出されつつある。巨人はすでに人気で阪神に抜かれ、実力では中日に抜かれた。もちろんパ・リーグの日本ハムやロッテには歯が立たないだろう。そのうち「巨人は楽天より弱い」と言われるようになるに違いない。事実、昨年の交流戦で巨人は楽天に負け越したし、楽天は田中投手の加入や野村監督の指導によって、着実に強くなっている。

サッカーではナベツネはさらに悲惨で、昔から読売が育ててきた伝統あるチームだった「読売クラブ」の後身・ヴェルディ川崎を「読売ヴェルディ」と称させようとしてJリーグの川渕チェアマンと衝突したがナベツネは敗れた。そうこうしているうち、ヴェルディは人気・実力とも凋落、読売はついに経営権を日本テレビに明け渡したが、ヴェルディの凋落はその後も続き、ついにJ2に陥落した。今調べてみたらヴェルディはJ2で3引き分けを挟んで10連勝中だが、こんなチームをJ1に復帰させないよう他のチームには頑張ってほしい。

このように、プロ野球やサッカーでは駆逐されつつあるナベツネだが、もともと政治記者であったナベツネがもっとも本気で取り組むのが政界工作であることはいうまでもない。ジャーナリストが政権与党の側に立って政界工作をするなど、ジャーナリズム論からいうと言語道断であるが、そんなことが堂々とまかり通るのが日本の政界なのである。

今回、ナベツネに切り崩されかかった民主党の責任は極めて重い。ここは何が何でも踏ん張って、このふざけた「マスコミ界のドン」にサッカー、プロ野球に続く3タテを食らわせ、引導を渡してもらいたい。

もちろん、共産党、社民党、国民新党の他の野党は、本気で党勢拡大の努力を行ってほしい。特に、民主党に対して影響力を持つ社民党と国民新党には、民主党があらぬ方向に突っ走らないよう、影響力を行使してもらいたいものだ。


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今日こそは防衛利権の闇について取り上げようと思っていたら、いきなり山田洋行元専務の宮崎元伸容疑者(69)が東京地検特捜部に業務上横領容疑で逮捕されてしまった。

新聞も一面トップで報じていることでもあり、雑誌記者が先週行った取材に基づく雑誌記事を紹介するのは今日は見送ることにする。この件は当然守屋武昌の逮捕に進展するだろうし、検察はその先にいる久間章生や額賀福志郎も射程にとらえているかもしれない。ただ一つだけ指摘しておきたいのは、防衛利権は従来旧竹下派の利権だったのを、コイズミが守屋武昌を使って防衛利権から竹下派をシャットアウトしようとしていたことだ。だから津島派の石破茂は守屋をかくも敵視するし、守屋がコイズミ人脈だからこそ福田康夫も守屋を切り捨てようとしているのではないかと思う。そして、ほとんどあり得ないとは思うが、この件が大疑獄事件に発展してコイズミの逮捕にまで至れば、日本の政治は大きく変わるだろう。残念ながら、安倍晋三にはあまりつながらないと思う。また、コイズミと親密なはずの小池百合子が守屋とドンパチやったのは、たぶん石破茂あたりにそそのかされたもので、小池としては得点をあげるつもりがとんだ藪蛇だったのではなかったか。

ロッキード事件での田中角栄逮捕は、三木武夫が首相だったからこそ実現した。田中の逮捕や起訴がアメリカの陰謀だったという俗説は立花隆に否定されているが、三木らの政治的思惑なくしては実現しなかったことも確かだ。今回も、福田康夫の腹一つで捜査の展開は大きく変わってくると思う。

それにしても、宮崎元伸の逮捕によって、宮崎を証人喚問することができなくなってしまったなあと思っていたところに、「きっこの日記」 が、「強欲ジジイの茶番劇」と題する記事の末尾で、
つまり、今回の茶番劇は、ナベツネっていう、たった1人の強欲ジジイの書いたシナリオに与党と野党が振り回されてたってことで、あたし的には、今すぐに、ナベツネを国会で証人喚問して欲しいと思う今日この頃なのだ。
と書いた。また、ナベツネらの「大連立」の策謀がどうしても腹に据えかねる当ブログ管理人は、裏ブログ 「kojitakenの日記」 に、
日本をダメにしようとしているのが中曽根康弘、渡邉恒雄、森喜朗の「老害三兄弟」であることなど、いまや誰でも知っている。
と書いた。

すると、宮城ヤスヒロさんのブログ 「なごなぐ雑記」 に、ありがたくもこのフレーズに反応していただき、「老害3兄弟」 という傑作なエントリが掲載された。

老害三兄弟

これは、宮城さん作成の画像だが、爆笑してしまった。私も誰かに替え歌を作ってほしいと思う。菅直人はシブ?イ顔をするだろうけど(笑)。

それはともかく、きっこさんや宮城さん同様、私も宮崎元伸の代わりにナベツネを国会で証人喚問して欲しいと思う今日この頃なのだ。


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今回の福田首相と民主党・小沢一郎代表による「大連立」の未遂および小沢の辞意表明とその撤回は、国民の注目を集めた。

従来反自民の論調を張っていた人たちの間でも賛否両論が真っ二つに分かれた。たとえば森田実天木直人は小沢一郎を厳しく批判し、白川勝彦岡留安則は小沢に一定の理解を示していると言った具合だ。今朝の新聞に載っていた田中秀征のコメントも、小沢に理解を示していた。

ブログでは、共産党および社民党支持のブログではほぼ小沢批判一色で、民主党支持または無党派系のブログでは小沢支持が圧倒的に多い。当ブログのような無党派で小沢批判派はごく少数で、とらちゃんの「晴天とら日和」は当初「小沢辞任やむなし」という立場だったが、ナベツネや中曽根、福田、町村らを許せないから、まず彼らを倒すまでは小沢支持という立場に切り替えた。

当ブログでは以前からナベツネ(渡邉恒雄)を取り上げることが多かった。最近はプロ野球への興味がかなり薄れているとはいえ、以前には大のアンチ巨人ファンであった私は、ナベツネを憎むことに関しては人後に落ちないつもりだ。魚住昭の『渡邉恒雄 メディアと権力』は4度も通読したくらいである。

今回の「大連立未遂劇」がナベツネと森喜朗の仲介で行われたことは、朝日新聞も報じている通りだ。今回の件に関する読売新聞の報道は、一貫してナベツネの意向に沿ったものだった。

日本のジャーナリズム史に汚点を残したのは、読売新聞が「連立を持ちかけたのは小沢だ」という虚報を流したことだ。これについては、先日、TBSテレビの「NEWS23」で筑紫哲也が、名指しこそしなかったものの明らかに読売新聞を指すとわかる言い方で、メディアの「謀略報道」を批判していた。前述の魚住昭の著書をお読みいただければわかるが、ナベツネの信条は「権力と一体となったジャーナリズム」を目指すことだ。今回の読売の虚報に呆れた方が、もし読売新聞を購読しておられるなら、即刻契約を解除されることをおすすめする。

しかし、そんなナベツネの仕掛けに小沢一郎が乗ろうとしたことは、小沢が記者会見で認めた通りで、日本にとってもっとも危険な「大政翼賛会」的な政治が、危うく現出するところであった。それを重く見る当ブログとしては、小沢批判の看板を下ろすつもりはない。「小沢一郎でなければ政権交代はできない」という意見にも私は不賛成で、鳩山由紀夫では無理だが菅直人でもできるし、かなり落ちるが岡田克也でも不可能ではないと思う。一部で長妻昭の名が挙がっているが、長妻には年金問題で他の追随を許さない実績を上げたのちに、民主党幹部になってほしいと期待している。

いずれにしても、小沢続投が決まった以上は、この問題にこだわるのは止めたいと思う。但し、自分から「背水の陣」を呼び込んだ小沢に対して、今後も懐疑的な目で見ていくことになるのはいうまでもない。

本当は、今日は防衛利権に絡む記事を書く予定だったのだが、時間がないので明日に回す。このところの週刊誌報道では「週刊ポスト」と「サンデー毎日」が参考になり、この分野に明るくない当ブログは、これらの雑誌記事を紹介していくことになると思う。ただ、両誌の報道も、来週発売号は今回の「大連立・小沢辞意表明と撤回」一色になることが予想される。

かえすがえすも残念な、今回の騒動だった。


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すったもんだの末、小沢一郎が留任したことについては、ブログの記事を書くのも億劫になるほど重い気分だ。ブログへのアクセス数は2日続けて10月度には一度も記録しなかった4千件を超えたが、アクセス数が増えたのに気分が沈んだのは今回が初めてだ。これまでは、安倍晋三が失態を演じたり安倍の新たなスキャンダルが露見するたびにブログへのアクセス数がはね上がった。ところが、今回は「自End」の尖兵であるべき民主党の小沢代表が、福田首相率いる自民党と、こともあろうに「大連立」を組もうとしたことが露見したとされているのだ。気分が浮き立つはずもない。

小沢一郎が辞意を表明しても、小沢の合流以前から民主党の看板だった菅直人や鳩山由紀夫が理性的に動くと思っていた。だが、なぜか民主党は小沢一郎慰留で党内がまとまってしまった。私からしたら選択を誤ったようにしか見えない。

今回、「小沢氏の他に適当な人がいない」という声がかなりあるが、これを聞いて私が直ちに連想するのは、「コイズミさんの他に適当な人がいない」とか「アベさんの他に適当な人がいない」とかいう、時の内閣を支持する理由の上位を占めた意見だ。

しかし、現実には過去10年の国政選挙では、「コイズミ旋風」が吹き荒れた2001年の参院選と2005年の衆院選を除いて、民主党はすべて党勢を伸ばしているのである。これは、民主党の力がついたということではなく、自民党の力が衰えたため、有権者は野党第一党に期待せざるを得なかった結果だと思う。自民党に期待できそうだ、と有権者が錯覚した01年と05年にのみ、自民党は圧勝した。

つまり、小沢一郎の代わりなどいくらでもいるのである。それなのに、それまでの路線を180度転換する「大連立」の受け入れに傾きかけた党代表を続投させるという理解不能の選択を民主党はしてしまった。これに私は大いに失望したし、同様に多くの国民が失望したと思う。今後、民主党が党勢を拡大するのは難しくなった。「小沢一郎でないと総選挙を戦えない」などというのは無責任極まりない態度だ。「アベさんでないと参院選に勝てない」などと、現実には幹事長時代国政選挙に2戦2敗だった安倍晋三にすがって自滅した自民党を、これでは笑えない。

そして、民主党がこのまま党勢を拡大すると、自民党と民主党の二大政党が「大連立」なる平成版大政翼賛会を形成してしまうリスクが高まることがはっきりした以上、私は第3極の形成・強化を目指す立場に立たざるを得ない。今の自公連立に民主党が加わってしまうと、野党は共産、社民、国民新の3党だけになってしまうが、この3党は合計してもいかにも非力だ。

特に社民・共産両党は、従来のように「9条護憲」ばかり唱えるのではなく、「25条護憲」をもっと前面に押し出すとともに、説得力のある経済政策を打ち出して、これまで民主党に投票していた人たちから票を奪わなければならない。

今回の「大連立」騒動で、民主党は「野党共闘」を呼びかける資格を失ったと思う。たとえば、民主党が社民党に共闘を求めるのは、右手で頬を思いっきりひっぱたいておきながら、左手で握手を求めるに等しい。ブログでも、ふだん「野党共闘」を呼びかけていながら、その野党共闘にもとる行動をとろうとした小沢一郎を正面切って批判できなかったところもあった。今後、どの面下げて「野党共闘」を求めるというのだろうか。こういう事態が起きた時には小沢を厳しく批判してこそ、その主張が信頼されると思うのだが。

ブログの言論で私が一番失望したのは、少なからぬブログが「陰謀論」を展開したことだ。ナベツネや中曽根が仕掛人だというのは「陰謀論」ではない。「大連立」はナベツネと中曽根がかねてからテレビや読売新聞の社説で主張し続けていたことだからだ。しかし、たとえばロックフェラーの来日と「大連立」構想の関連云々については、誰も根拠を示し得ない妄論だ。私は全く知らなかったのだが、ロックフェラーが「ユダヤ系」だとして「ユダヤの陰謀」論を唱える向きがあるのだそうだ。ロックフェラーがユダヤ系だなんて初めて聞いた。ロスチャイルドと混同しているのではないか。そもそも、芸術や学問に多少なりとも興味のある人間にとって、「ユダヤ陰謀論」ほど唾棄すべきものはないが、政治・経済を論じるブログではこんなトンデモが蔓延していると知って驚いた。

そんな中で、昨夜「自民党TBP」にトラックバックされた 「反戦な家づくり」 の記事 「人の世に熱あれ 人間に光りあれ」 が印象に残った。「人間」は「じんかん」と読む。陰謀ですべてが決まってしまうという考え方は、人間を絶望させ、強力な指導者を求める流れを作りやすい。

そうではなく、どんな事態に遭っても決して絶望することなく、運動を放棄することなく前に進んで行きたいものだ。目標はあくまで自民党政治を終焉させること、「自End」である。


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民主党がまた道を誤ろうとしている。

小沢一郎が辞意を表明したのは、もう動かしようのない事実である。多くの方が、小沢はもともと総理大臣になるつもりはなかったと指摘している。ここでは、当ブログにいただいた小沢一郎の地元・岩手県在住のsonicさんのコメントをご紹介する。
http://caprice.blog63.fc2.com/blog-entry-492.html#comment2246

おひさしぶりです。
小沢さんの地元のsonicです。

小沢さんの突然の辞任。
正直なところ、どっちらけです。

次の選挙、どうするつもりなんでしょうか?
建設業界に見限られて民主党に移ったのまでは良いけれど、今度は党首の座をぶんなげ・・・

一部に、首相の座をちらつかせられて鼻の下を伸ばしたたんじゃないかと言う声もあるようですが、それはないでしょう。
自民党時代から心臓が良くないので、表立って活躍する気持ちそのものがないんですよ、小沢さんは。(本人から聞いた)

民主党の代表すらやりたくなかったのが本音でしょう。
それを無理して、ここまで突っ張ってきたのに、予想外の反発があったもんだから、頭に来ちゃったんじゃないでしょうかねぇ?

でも、小沢民主党は政権「交代」を主張していたんですから、大政翼賛会への参加を拒否するのが当然だと思いますよ。
こんなの引き受けたら、小沢さん、自己矛盾ですよ。
自民・民主の大連立が成立していたら、かえって小沢さんの政治生命は絶たれていたでしょう。

それにしても、小沢さんもアベシンゾるとは思いませんでした。
次は福田さんでしょうか・・・。

2007.11.05 01:49 URL | sonic #GCA3nAmE [ 編集 ]

誰しも疑問に思うのは、メリットが自民党の側にしかない「大連立」をどうして小沢一郎が受けようとしたかである。

しかし、現実にはそのように報じられているし、仮に小沢にその意図がなかったにせよ、密室で談合などをしてしまったばかりに痛くもない腹を探られた、とは最低限指摘できる。

それが現実である以上、民主党は速やかに後継の代表を選ぶ必要がある。代表代行である菅直人で暫定的に決めるか、代表選を行って世間の注目を民主党に集めるか、どちらが良いかは判断に迷うところだが、後者がベターだろう。とにかく早く後継代表を選ぶ方向に進まなければならない。事実、鳩山由紀夫幹事長も当初は「速やかに後継代表を決めたい」と発言していた。

ところが、いざ民主党の緊急役員会が開かれると、自民党との連立はしないとの条件つきで小沢代表を慰留する方針になってしまった。これに対し小沢代表は、「心の整理に時間がかかるので慰留の回答を待ってほしい」と回答を留保した。

これは、最悪の展開である。頭をよぎるのは、一昨年の「郵政解散」の際、郵政民営化法案に反対した亀井静香、野田聖子、平沼赳夫らに対し、コイズミが総選挙で自民党公認を与えないどころか、対立候補を立てて郵政民営化に反対した議員と戦わせる方針を決めたときの「造反組」の反応だ。彼らは、未練がましく自民党公認を求めた。亀井が綿貫民輔らとともに国民新党を立ち上げたのは8月17日だったが、そこまでにはかなりのタイムラグがあった。最初にコイズミから挑戦状を叩きつけられた時、即座にコイズミと戦う姿勢をとっていれば、あの選挙はあんな結果にはならなかったと思うのだが、彼らはそうしなかった。それどころか、野田、平沼らに至っては自民党にこだわり続け、国民新党にも参加しなかった。のち野田は自民党に復党し、平沼も極右新党を作って自民党と連立をしよう、などといまだに甘いことを考えている。ついでにいうと、今回の「大連立」構想で平沼赳夫は真っ青になったことだろう。「大連立」になると、平沼は公明党ともどもキャスティング・ボートを握ることができなくなるからだ。

話を民主党に戻すと、支持者の大多数に受け入れられない「大連立」を受け入れようとした小沢の辞意を、民主党は速やかに受け入れて、後継代表のもと、「生活重視」の反新自由主義という、7月の参院選で民主党が多くの国民の支持を得た路線を徹底させると宣言する以外に民主党の活路はないのである。そのように動けば、トレンドはまだ民主党に傾いていると思うから、次の総選挙で民主党は勝てる。しかし、結論が一日、二日と先送りされればされるほど、民主党が混迷しているという印象は強まり、選挙には不利になる。だから、今回の緊急役員会が出した「小沢慰留」の方針は誤りだと言わざるを得ない。

報道によると、小沢慰留を強く主張した役員の一人が前原誠司であるという。ことあるごとに、小沢一郎と異なる意見を「サンデープロジェクト」をはじめとするテレビ番組などで主張してきた人物である。民主党はこんな男にひきずられていてはダメだ。

「小沢グループ離党」を懸念する向きもあるが、民主党が後継代表の体制になっても「小沢グループ」の離党はないと私は考えている。「Munchener Brucke」 が下記のように指摘している通りである。

小沢グループ離党はない。

 民主党から小沢一郎が側近を引き連れて離党するという見解があるが、私はないと思う。今の選挙制度では小政党の存続は難しく、前回の大勝で膨れ上がっている自民党と選挙区調整をして生き残るのは不可能だ。

 それに先述した通り、小沢一郎は代表を辞任しても民主党内であれば強い影響力を発揮し続けることができる。これが小政党の党首になったり、最終的に自民党に復帰しても、もはや影響力は発揮し得ないであろう。

(「Munchener Brucke」?「民主党小沢代表辞任に関して」より)

小沢一郎には、民主党の経済政策を転換させて、参議院選挙で民主党を大勝に導いたという輝かしい実績があるから、代表を続けてほしいという声があがるのは理解できる。しかし、民主党が小沢を慰留するなら、「民主党執行部は、小沢代表の辞職願を受理できないとしているが、そうならば、大連立を真剣に考慮すべきである」という読売新聞の主張(11月5日付社説)を無視できなくなる。私などは、それこそが前原誠司の狙いではないかと勘繰っているほどだ。それにしても、ナベツネによる「政界の1リーグ化構想」とはよく言ったものだ(笑)。

小沢一郎は、過去には「壊し屋」としては抜群の才能を誇りながら、新たに構築していくことはできなかった政治家だ。だから、民主党が次のステップに進むためにも、一刻も早く小沢一郎の辞意を受け入れ、後継代表を選ぶことだ。ことを急がなければならない。


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トラックバックいただいた 「kimera25」 さん経由で知ったのだが、民主党の小沢一郎代表が辞意を表明したとのことだ。午後4時から記者会見が行われる。

以下毎日新聞より。
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20071104k0000e010019000c.html

民主・小沢代表:代表辞任の意向 午後4時から会見

 民主党の小沢一郎代表は4日、代表を辞任する意向を固めた。同日午後4時から党本部で記者会見する。福田康夫首相との党首会談をめぐる党内混乱の責任を取ったものとみられる。

毎日新聞 2007年11月4日 14時53分
(最終更新時間 11月4日 15時02分)

以下は、小沢一郎の辞意表明後の追記。
やはり福田康夫と小沢一郎の党首会談の狙いは「大連立」にあった。

マスコミ報道によると、2日の福田康夫首相と小沢一郎・民主党代表との会談で、福田首相が小沢代表に連立政権樹立に向けた協議を提案し、小沢代表は回答を留保し持ち帰ったが、民主党の役員会で、国民の理解が得られないとしてこれを拒否する方針を決定し、小沢代表が電話でこれを福田首相に伝えた。

マスコミは、昨日(11月2日)に福田首相が提案したように報じているが、いうまでもなくこれは昨日今日に始まった話ではない。一昨日のエントリで当ブログが指摘したように、前回10月30日の会談でも、この件がメインの話題だったと考えるのが自然である。

さらに、昨夜の「報道ステーション」に出演した時事通信解説委員の田崎史郎氏は、福田首相と小沢代表は公になった2度の党首会談の前にも一度秘密裏に会っており、それには、「マスコミ界のドン」と呼ばれる人物が間に入っていたと言われている、と暴露した。この人物が、読売新聞会長の渡邉恒雄(ナベツネ)であることはいうまでもない。これも一昨日のエントリで予想していた通りだ。

そこでも触れたように、「大連立」はナベツネのかねてからの持論で、TBSテレビ日曜早朝の「時事放談」にナベツネの盟友・中曽根康弘と一緒に出演した時に、滔々と持論をぶっていたのを見たことがある。また、かつて自公連立や自自公連立の際、料亭から出てくるナベツネは何度となく写真週刊誌に写真を掲載され、フィクサーぶりを批判されていた。これらのことを知っていれば、福田首相と小沢代表がナベツネにそそのかされて「大連立」について話し合っていたことなど、誰にだって想像できる。

おそらく、福田首相は政策で大幅な譲歩案を小沢代表に示したのだろう。それで、小沢代表は回答を保留し、党に持ち帰ったのだが、民主党からは小沢代表が持ち帰ったことに対して厳しい批判の声が相次いだ。また、福田首相に対しても自民党内から「政策はどうでも良いのか」と責任を問う声が出て、両党首とも党内及び国民の信用を損ねた形となり、政局は一気に解散・総選挙に向けて流動化することになりそうだ。

政権の枠組みを決定するために民意を問う、というのは論理的にも正しい流れだ。その上での政界再編成なら大いになされるべきだろう。特に、新自由主義志向か福祉国家志向かという経済政策面および国家主義志向かリベラル志向かの政治思想面の2つの対立軸に沿って主張がわかりやすい形に再編成されることが望ましいと思う。

それにしても、「大連立」構想は、歴史的役割を既に終えている古い自民党をさらに延命させようとする最悪の試みであって、こんなものを推し進めようとしているナベツネの影響力など、政界人は排除しなければならない。

読売新聞は11月3日付の紙面に "党首会談 政策実現へ「大連立」に踏み出せ" と題した社説を掲載した。これは、ナベツネの主張そのもので、ナベツネ自身が執筆した可能性さえあると思う。もはや、今回の「大連立」の仕掛人がナベツネであることを隠そうとしていないかのようだ。

だが、テレビなどが報じる街の声は、「とんでもない、最低だ」と大連立に否定の大合唱だった。民主党の鳩山由紀夫幹事長は記者団に「大連立は大政翼賛会的で(国民の)批判を受ける」と提案拒否の理由を説明したが、当然だろう。

この「大連立」構想は前述のようにナベツネの持論であるが、ナベツネの盟友・中曽根も、テレビ出演を見る限り、同意見のようだった。だが、この中曽根康弘こそ日本で新自由主義政策を始めた人物で、その後の小渕・コイズミ・安倍らの悪政のさきがけとなる「カイカク」を行った張本人だ。バブル経済の崩壊について、新自由主義者は「失われた10年」などとしてその責任を宮沢喜一、細川護熙、村山富市、橋本龍太郎の4人に押し付けているが、バブル経済の生成と崩壊に一番重い責任を負うべきは中曽根康弘である。このことは過去にも何度か書いた。そんな中曽根がナベツネともどもいまだに「老害」を撒き散らしている。

噴飯ものの「大連立」を仕掛けようとする老害・ナベツネと中曽根の影響力を排除しなければ日本の政治は良くならないと思う今日この頃だ。


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テロ特措法の期限が切れ、自衛隊の補給艦「ときわ」と護衛艦「きりさめ」に撤収命令が出された。

防衛利権の件では、新聞にも宮崎元伸・山田洋行元専務の実名が載るようになり、宮崎氏が東京地検に対し、防衛庁長官経験者二人に、車代の名目で裏金計200万円を支払ったと供述した、と報じられている。

だが、今日はこれらの件はひとまず措いておき、昨日行われたプロ野球日本シリーズ第5戦の話題をとりあげたい。

すっかり不人気になったプロ野球といえど、日本シリーズともなると注目され、連日テレビの地上波でも放送される。ただ第5戦はテレビ東京系の中継だったので、首都圏、関西、中京圏、福岡地区、北海道、それに岡山・香川を除くエリアでは地上波での中継がなかった。

ついでにいうと、高知の白バイとバスの衝突事故の冤罪報道で、高松に本社を持つ瀬戸内海放送の報道が注目されているが、これは、高松高裁で裁判が行われたこともあるが、同局をはじめとする香川・岡山の局は、両県にまたがった放送エリアを持ち、地方としては珍しい地上波民放5局体制なので競争もそれなりにあり、地方局としては取材力があるからできた報道なのだろうと思う。

話を日本シリーズに戻すと、中日ドラゴンズが53年ぶりの日本一を決めた第5戦で、とてつもない大記録が達成されようとしていた。それは、中日先発・山井大介投手の完全試合である。中日は、日本ハムのエース・ダルビッシュ有から挙げた虎の子の1点を山井が守っていたのだが、山井は8回まで1人の走者も許さず、あと3人で完全試合というところまでこぎつけた。

私はそれまでテレビ中継を見ていなかったのだが、この経過を知って急遽テレビのスイッチを入れると、画面に中日のリリーフエース・岩瀬仁紀投手が映っていた。これを見て、山井が安打を許して岩瀬が出てきたのだろうと思ったが、走者は出ていなかった。中日の落合博満監督は、9回のイニング冒頭から岩瀬をリリーフに送っていたのである。

これには大いに驚くとともに、嫌な気持ちがした。落合の言い分は、日本一を決める大事な試合だから、普段の勝ちパターンの野球をしたのだということだろう。だが、完全試合というのはフォアボールもエラーも許されない大記録で、今調べてみたら前回の完全試合は巨人の槙原寛己が1994年に記録したもので、中日ドラゴンズにいたっては球団創設以来誰一人として完全試合を達成していない。今回、山井?岩瀬のリレーで達成した完全試合が、公式戦・ポストシーズンを通じて初の記録ということになる。

私はアメリカに渡った野茂英雄投手のファンで、彼の先発試合はテレビでずいぶん見たが、アメリカは投手の分業制が徹底していて、先発投手はある球数に達すると好投していても交代させられるのがセオリーだ。だがこれには例外があって、投手が相手を0点に抑えていた場合、本来なら投手交代の球数であっても続投することが多い。野茂が完投した試合の多くは完封試合のはずだ。ましてや、ノーヒットノーランだとか完全試合になると、続投が当たり前だ。延長戦になる場合などでは投手が交代するが、完全試合を続けている場合はそれでも交代はないだろう。それが個を重んじるアメリカのやり方だ。

ところが落合監督は、球団史上誰もやったことのない大記録を、53年ぶりの日本シリーズ制覇を達成しようとするその試合でやるという、プロ野球史上おそらく二度と起こりえないようなとんでもない大記録の芽を摘んでしまったのである。

昨日、中日ファンはどう思っているのかと、Yahoo!掲示板の「中日ドラゴンズ」カテゴリを見に行ったら、山井投手のコメントが出ていた。出所は不明だが、ラジオ中継の中日ベンチレポートあたりではないかと思われる。
http://messages.yahoo.co.jp/bbs?action=m&board=1834700&tid=bf7a1a6a5ia5ia54a5sa5baa5za5ja5sa5ha5la1dda59a5ha5ta5ca5afa1vgae&sid=1834700&mid=228047

1-0のままだったら、完全でも9回頭から岩瀬でいくと7回に監督から言われた
しかも8回に爪を傷めてしまった。
一応、9回頭に監督が続投するか?ときいてきたけど岩瀬さんに
胴上げ投手になってほしかったし、自信がなかったから断った

悔しくないというのは嘘じゃないけど、とりあえずシーズンで結果残してからです、僕の場合は。

(中日ドラゴンズ・山井大介投手のコメント)


落合監督は、試合後、山井が交代を申し出たと言っていたようだが、実際にはあらかじめ交代の方針が山井に告げられており、9回になって再度打診を受けた山井がそれを断ったといういきさつのようだ。おそらく山井は一度打診を受けた時点で交代を覚悟しており、まさかもう一度打診されるとは思っておらず、かつ落合の本心は交代だとわかっていたから、つい断ってしまったのだろうと思う。打たれてからならともかく、大記録達成を目前にしてそのチャンスを自分から放棄する人間など、おそらく誰もいないだろう。

「報道ステーション」で、野村克也・東北楽天ゴールデンイーグルス監督が、あの場面で投手を交代させるのは落合監督だけだろうと批判していたが、私は最近の監督だったら代えかねない監督はいくらでもいると思う。阪神タイガースの岡田彰布でも藤川球児をマウンドに送っただろう。新聞で、スポーツジャーナリストの長田渚左が「長嶋さんだったら代えなかったかな」とコメントしているが、もし長嶋巨人が強力なストッパーを持っていたとしたら、長嶋こそもっともこの場面で投手交代をしそうな監督だったというのが私の認識である。その一方で、原辰徳だったら投手を代えなかっただろうなとは思う。

組織を個に優先させるのが、最近ますます強まっている日本社会の風潮である。新自由主義が蔓延し、一見「個」が好き放題やるような社会になったと錯覚されがちだが、組織の都合で個をいかようにもしてしまうのが新自由主義の本質であり、その意味で落合のやった投手交代は、すぐれて新自由主義的だったと私は考える。プロ野球に新自由主義を導入したのは渡邉恒雄(ナベツネ)であり、その走狗になったのが長嶋茂雄である。だから、長嶋こそもっともこういう場面で投手交代をしそうな監督だと私は思うのだ。

こんな野球は見たくない。こんなことをしているからプロ野球の人気は落ちていくのだ。現役時代には、プロ野球史上最も「個」を貫いたプレーヤーだった落合博満がなぜこんなことをしたのだろう。山井大介は続投を「断った」(実際には「断らされた」)ことを今ごろ後悔しているに違いないし、おそらく一生後悔し続けるのではないか。山井大介は、マスコミに出て憤懣をぶちまければ良いと思う。


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福田康夫首相と民主党の小沢一郎代表との党首会談で何が話し合われたかが話題になっている。

新聞報道などでは、新テロ特措法について話し合われたことになっているが、多くの方同様、私もそれを疑っている。既にアメリカの要人が、日本の海上自衛隊の給油活動を止めても大した影響はないようなことを発言しているし、福田首相は新テロ特措法の成立などとっくにあきらめているだろう。一方、小沢代表が自衛隊のISAF参加論を唱えたのも、おそらくはインド洋での海自の給油が対米隷従に過ぎないことを国民に印象づけるねらいがあって、実際には民主党は非軍事分野でのISAF参加に主張をとどめる意向のようだ。

それなら、党首会談で何が話し合われたかだが、一部で推測されているように、自民党と民主党の大連立や解散・総選挙について話し合われたのだろうと思う。

この大連立は、中曽根康弘元首相や読売新聞の渡邉恒雄会長(ナベツネ)がご執心の構想だ。ナベツネらは、安倍晋三政権の末期には、自民党の政治家らと「安倍外し」の密談をしていたと報じられたこともあるから、おそらく、コイズミ・安倍らを排除した上での自民党と民主党の大連立をもくろんでいるのだろう。

今、保守勢力の経済政策は、コイズミ・安倍・竹中らのラジカルな新自由主義路線、福田・谷垣らの消費税増税・財政再建路線、国民新党などの公共事業による景気浮揚路線、それに小沢一郎らが舵を切ろうとしている社民主義寄りの路線などに分かれると思う。前二者は「小さな政府」志向の新自由主義型、後二者は「大きな政府」志向の開発または福祉国家型ということになろうか。

ナベツネは、「市場原理主義」が大嫌いらしいが、それはコイズミ・竹中の極端な新自由主義を嫌っているだけの話で、自らは読売巨人軍のオーナーとしてプロ野球に新自由主義的なやり方を持ち込んで、プロ野球をめちゃくちゃにしたことがある。つまり、根っから新自由主義に敵対的であるわけではなく、福田や谷垣の財務省寄り財政再建路線には融和的なのだろう。そして、「反コイズミ・竹中」を共通項にして、福田自民党と小沢民主党をくっつけようとしているのではないだろうか。おそらくまたナベツネがフィクサー気取りでいるのだと思う。

かつてナベツネは、自自公連立の工作に関与したとされる。この時、自由党の小沢一郎は、連立与党に加わったが、わずか2年後に小沢は連立を離脱、自由党は分裂した。このいきさつもあるから、小沢が現時点での大連立に乗るとは思えない。大連立になんか乗ってしまったら、次の選挙で民主党は有権者の怒りを買って大敗し、小沢の思うような政治は全然できず、結局自民党の政治家がイニシアチブを握り続けるであろうことは火を見るより明らかだからだ。小沢にとってメリットは何もない。

となると、今すでに手詰まりになっている福田政権は、早期に解散・総選挙への道を探るしかない。福田首相と小沢代表の会談では、その解散・総選挙についても話し合われたのではないか。小沢が大連立に乗れないのは、そんなものに乗ったら選挙に負けるからだが、選挙のあとでなお民主党が多数をとれない状態だったら、政界再編成が行われた上での連立は、大いにありうる話だ。民主党が多数になれば民主党を中心にした政権になるが、自民党が分裂して一部が民主党と連立与党になる可能性もある。いずれにしても、福田康夫としても座して死を待つよりまだ活路が残っている今のうちに解散したい、どの道安倍晋三内閣の崩壊に伴って発足した選挙管理内閣的色合いの濃い政権なのだから、と考えても不思議はない。

そんなわけで、いつ解散・総選挙があってもおかしくない緊張感が漂い始めた。

山田洋行絡みの防衛利権の件は、「サンデー毎日」11月11日号に山田洋行元専務・宮崎元伸氏のインタビューが掲載された。宮崎氏は、東京地検特捜部の捜査を受けている模様で、特捜部の本命は宮崎氏や守屋武昌・元防衛事務次官などではなく、もっと大きなことを狙っているのではないかと宮崎氏は語っている。

「サンデー毎日」の記事は、田村秀昭元参院議員の名前を挙げている。防衛大一期生で航空自衛隊OBの田村氏は、小沢一郎の元側近として知られており、小沢とともに自民党?新生党?新進党?自由党?民主党と渡り歩いたが、一昨年8月、民主党の安全保障政策を不満として国民新党に参加、民主党から除籍処分を受けた議員だ。

宮崎元専務は、小沢一郎への献金は宮崎氏自身が始めたと「サンデー毎日」に明かし、「福田康夫首相ともホームパーティーで会ったりした」と述べている。この件では、福田首相も小沢代表も叩けば埃が出る可能性があることになる。

ただ、宮崎元専務が山田洋行の「永田町担当」だったという通説に対し、宮崎氏は「政治家とは深い付き合いをしていない」と述べ、防衛族議員を束ねている存在として、「安全保障議員協議会」の秋山直紀氏という人物の名を挙げた。

秋山氏については、当ブログは全く不案内なのだが、山岡俊介氏の 「ストレイ・ドッグ」 の9月25日付記事によると、「週刊金曜日」 9月21日号の記事に報じられているようだ。いい加減で申し訳ないが、現時点ではその記事を確認できていない。秋山氏につながる議員として、額賀福志郎、久間章生の歴代防衛庁長官に加えて、民主党の前原誠司前代表の名前があがっている。

詳しく触れる時間がなくなってきたが、「サンデー毎日」も今回の防衛利権問題の本丸は沖縄米軍基地の普天間飛行場移設問題をめぐる利権だと指摘している。ここには、年平均200億円の利権構造があり、雑誌記事には掲載されていないが、ラスボスの政治家として、元首相・小泉純一郎の名前も取りざたされている。もしコイズミ逮捕となると、かつての田中角栄逮捕に匹敵する大ニュースとなるが、そこまで行き着く可能性が高いとはとても思えない今日この頃である。

[追記] (2007.11.4)
当初、秋山直紀氏についての記事を掲載した雑誌を「FACTA」としていましたが、「週刊金曜日」の誤りでした。訂正します。


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